沙紀「最近芽衣子さんに構いすぎじゃないっすか?」 (25)


・吉岡沙紀ちゃんと並木芽衣子さんのSSです

・短いです



SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1483194026


~事務所にて


芽衣子「プロデューサー!」

モバP(※以下表記P)「はいはい、なんでございますか」

沙紀「……」


芽衣子「ねぇねぇプロデューサー、ここなんだけど」

P「あぁ、そこは……」

沙紀「……」


芽衣子「プロデューサー、休憩しようよ~、みかん~」

P「待て、もうちょっとやったら」

沙紀「……」


P「はぁ、疲れた……休憩……」

沙紀「ねぇ、プロデューサー」

P「おぉ、吉岡。お疲れ」

沙紀「お疲れっす」

P「そこに立ってないでこたつに入りなさい。寒いだろ」

沙紀「うん」ゴソゴソ

P「はぁ~……俺に優しいのはこたつだけだよ……」


沙紀「……」

P「で、なんだ?」

沙紀「……」

P「こっち睨んで、なんだよ……」

沙紀「あの、プロデューサー」

P「ん?」


沙紀「最近芽衣子さんに構いすぎじゃないっすか?」

P「……」

P「はぁ?」


P「なんだよ、いきなり」

沙紀「言葉通りっすけど」

P「いやいや、ちょっと待て。全然わからないから、説明を求める」

沙紀「そのままっすから、説明もなにも」

P「俺が並木に構いすぎ? はぁ?」

沙紀「あー、そっすか、あくまでシラを切ると」

P「マジでなんなんだ……」


芽衣子「どうしたのー?」

P「あぁ、またややこしいタイミングにきたな!」

芽衣子「ん?」

沙紀「……」

芽衣子「……ねぇ、プロデューサー」ヒソヒソ

P「俺もわからんから聞くな」ヒソヒソ

芽衣子「すっごい睨んでくるよ、沙紀ちゃん」ヒソヒソ

P「ちょっとこえーよ……」ヒソヒソ


沙紀「あー、アタシに隠れてお話っすかー」

P「めちゃくちゃ絡んでくるな……」

芽衣子「沙紀ちゃん本当にどうしたの? ちゃんと話してみて?」

沙紀「……」


沙紀「……最近、プロデューサーが芽衣子さんに構ってばっかりで」

P「それがよくわからない」

芽衣子「もうっ、いいから。沙紀ちゃん続けて?」

沙紀「アタシのことなんか忘れたみたいに……」

P「いや、別にそんなこと」

芽衣子「確かに最近よく一緒にいるかなぁ」

P「燃料投下はやめろ」

沙紀「12月なんか、ほとんど芽衣子さん芽衣子さん芽衣子さんで」

P「いやそれは」

沙紀「別にいいんすよ? 仕事だっていうのはわかってるっすから」


芽衣子「ハロウィンから今までずうっと忙しかったね」

P「まぁそうだけど」

沙紀「アイドルなんすからぁ、忙しいのはいいことだしぃ?」

P「間中みたいな語尾になってるぞ」

芽衣子「チャチャいれないっ」

沙紀「それでも、アタシだってお仕事あったわけだし」

P「秋はオファーが多いからな」

芽衣子「事務所自慢のアートアイドルだもんね~」

沙紀「へへっ、それほどでも……」テレテレ


沙紀「違う、違うんす。そうじゃなくて」

芽衣子「沙紀ちゃん、みかん食べる?」

沙紀「あ、もらうっす」

芽衣子「じゃあ一番おっきいのあげるね!」

沙紀「ありがとっす」

P「俺にもくれ」

芽衣子「自分で取れる距離でしょ?」

P「いや、並木のが近いだろ」

芽衣子「沙紀ちゃんは手を伸ばさないと取れなかったからで」

P「ついでだろ」

芽衣子「えぇ~、そうやってこき使う~?」

P「みかん取るだけでなんだよ」

沙紀「……」


芽衣子「プロデューサーってすぐ並木~、並木~って」

P「言ってない」

芽衣子「私はプロデューサーのメイドじゃないんだからね?」

P「わかってるわ」

沙紀「あのー! 突然漫才始めるのやめていいっすかー! アタシいるんすけどー!」

P「誰が漫才だ」

芽衣子「夫婦漫才?」

P「夫婦でもないわ!」


沙紀「ぜんっぜん話が進まないっすけど」

P「並木が」

芽衣子「プロデューサーのせいだよね?」

沙紀「そういうのいい、いいっすから」

芽衣子「じゃあ話進めると、沙紀ちゃんは最近プロデューサーに構ってもらえなくて寂しいと?」


沙紀「そっ、そういうのじゃないっす! 別に寂しくなんか……」

芽衣子「もぉー、沙紀ちゃんってば素直じゃないんだから~」

沙紀「違うっすから!」

P「そうなの?」

沙紀「違うっ!」

P「そこまで力いっぱい否定されるとちょっと傷つく……」

芽衣子「アイドルなんだからもっとかわいく言わないとね!」

沙紀「ふたりしてなんなんすか!」


P「ここまでまったく話が進んでいませんが」

芽衣子「こたつのせいだよぉ~」

P「つい気が緩むからな、こたつは」

沙紀「いや、それとこれは関係ないとおもうっす」

芽衣子「こたつは魔境!」

P「わかる」

沙紀「それには同意っす」

芽衣子「みかんもあるし、大変だよ、ここ!」モグモグ

P「食べながら警鐘鳴らしてもまったく響かない」

沙紀「危機感皆無っすね」

芽衣子「そう~?」モグモグ


沙紀「あー、なに言いたいんだったかわからなくなったっすよー」

芽衣子「なんだったっけ?」

P「こたつがやばいって話」

芽衣子「ダメになるよね!」モグモグ

沙紀「こたつでだめいこっすね。なんて」

P「おぉ、うまい」

芽衣子「私結構しっかりしてるよ!」

P「そうか」

沙紀「そっすね」

芽衣子「しっかりしてるでしょ~、またまた~」


P「結局なんの話だったのか本当に忘れてしまったけど」

芽衣子「忘れたってことは忘れても大丈夫だってことだよ」

沙紀「……まぁ、いいっすよ。なんか、どうでもよくなったっす」

P「沙紀がなんか言ってたよな」

芽衣子「えーっと、沙紀ちゃんがプロデューサーのこと好きって話だったっけ?」

P「いや、仕事がどうのって話だろ」

沙紀「……」


沙紀「いや、本当になんなんすか……」


おわり


今年最後の投稿でした
来年もよろしくお願いします


読んでいただきありがとうございます。
いつもの芽衣子さんSSの番外編ですが、一応前前前作と前前作と前作を置いておきます。

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