沙紀「うーむ」ﾓﾌﾓﾌ

渚「あれ、難しい顔してどうしたの」ﾓﾌﾓﾌ

沙紀「いや、先日事務所で秋と言えば何か、って話題になったんすよ」ﾓﾌﾓﾌ

櫂「へー、そんなことが」

沙紀「その時はおふざけだったんで、千秋さん、とかって言ったんすけど、アタシたちにとって秋ってなんすかね」

渚「スポーツ！！」

櫂「スポーツ！！」

沙紀「即答っすね！　というか、愚問だったっすね」

櫂「スポーツはオールシーズン最高だけどね！　沙紀ちゃんは？」

沙紀「アタシは芸術の秋っすかね～」

渚「さすがはホットアートジャンピンのアート担当！」

沙紀「そこは外せないっすね」

ﾌﾞﾛﾛﾛﾛﾛ

ﾊﾞﾀﾝ

モバP「見なれた顔がいると思ったら……」

渚「あ！　プロデューサー！　お疲れさま！」

モバP「あのねぇ……アイドルがコンビニで何立ち食いしてんの」

櫂「何って、肉まんだよ！」

モバP「そういうこと聞いてるんじゃなくてね、振る舞いについてね」

沙紀「この時期と言ったら肉まんっす。旬なものに飛びつくのもアイドルとして大事な仕事っす」

モバP「最もらしいこと言ってごまかそうったってそうはいか」ぐぅぅぅ

櫂「……」

渚「……」

沙紀「……」

モバP「……私も買ってくる」

モバP「うまー　しみるー」ﾓﾌﾓﾌ

櫂「おばちゃんだ、おばちゃんがいる」

渚「やだわーこわいわー」

モバP「む、聞き捨てならない。みんなと大差ないでしょ」

沙紀「……はむ」ｷﾘﾘ

モバP「うそ、クールビューティー」

櫂「これが！」

渚「私たちの！」

沙紀「アイドル力っす！」

モバP「ドヤ顔してるけど、愛野と西島は普通だったからね」

沙紀「にしても、さっきまで注意してた人があっさり食べ始めるとなんかしまらないっすね」

渚「キャプテンがやっちゃダメなことランキング上位なことやっちゃってるよね」

櫂「そうだそうだ」

モバP「ぐむむ……でもさ」

櫂「でも？」

モバP「目の前の食欲は何より最優先じゃない？」

沙紀「……」

渚「……」

櫂「……わかる」

渚「うん、わかる」

沙紀「あ、わかっちゃうんすか」

モバP「肉にキープは？」

櫂「ない」

渚「ないね」

沙紀「これはないっすね」

４人「…………」

ガシッ

モバP「そういえば、ちょうどみんなに召集の連絡しようと思ってたんだった」

櫂「お、何々？」

モバP「今度、マッスルキャッスルの秋特番のゲストにホットアートジャンピンが選ばれたよ」

沙紀「おー！　あの愛梨さんと川島さんの番組っすね」

モバP「そうそう。また近々、打ち合わせするから、よろしくね」

渚「燃えてきたー！」

モバP「その意気で！　さて、私は事務所に帰ろうかな。みんなも遅くなる前に帰りなさいよ～」

櫂「よぉし！　仕事楽しみだっ！」

渚「うんうん、そうと決まったら早速私たちだけで作戦会議しよう！」

櫂「さすがキャプテン！　事務所の近くにおいしくてのんびりできる定食屋さんあるよ！」

渚「じゃあそこに決まり！」

沙紀「うーむ」

櫂「お、また難しい顔してるけど、どうした？」

沙紀「いや、１つわかったことがあるっす」

渚「なになに？」

沙紀「アタシたちの秋は、食欲っす」

櫂・渚「間違いない」

愛梨「マッスルキャッスル～」

瑞樹「秋の大・特・番！」

ﾊﾟﾁﾊﾟﾁﾊﾟﾁﾊﾟﾁ

瑞樹「はーい、今日はスペシャルということで、いつもの倍、4チームが出場です」

愛梨「では～早速登場してもらいましょ～」

ﾌﾟｼｭｰ

愛梨「今話題の女子高生ユニット、フリルドスクエア～」

ﾜｰﾜｰｷｬｷｬｰ

忍「せーの」

忍・穂乃香・柚・あずき「フリルドスクエアです！」

愛梨「続いて、アクティブな女の子ユニット、ホットアートジャンピン～」

櫂「ホット、西島櫂！」

沙紀「アート、吉岡沙紀！」

渚「ジャンピン、愛野渚！」

ｷｬｰｶｯｺｲｲ

沙紀「あの、ちょっといいっすか」

愛梨「おぉ～チーム紹介の途中ですが、ホットアートジャンピンから早速一言あるようです」

瑞樹「気合の表れね、わかるわ。いいわよ、沙紀ちゃん」

沙紀「チーム対抗戦なのに、いきなり４対３なんですが」

瑞樹「そうね、気になるところね。そこは登場チーム全部見てからでどうかしら」

沙紀「ううむ、了解っす」

愛梨「はあい、続いてのチーム、アスタリスク！」

沙紀（あ、二人っすね）

瑞樹「ウィーズッナツナナ！」

ﾄﾞｰﾝ

沙紀「ちょっと！　やっぱり４人じゃないっすか！」

瑞樹「まだわからないわよ、では、最後のチーム！」

愛梨「すっかり定番です、KBYDチーム」

沙紀（あ、これは完全に３人っすね。３人チームと４人チームを２組ずつってことっすか）

幸子「かわいい」

乃々「ぼ、ぼののと」

友紀「野球」

紗枝「どすえチーム、どすえ」

沙紀「ちょっと！！！」

瑞樹「沙紀ちゃん、大きな声出して気合入ってるわね～」

沙紀「違いますよ！　おかしいっすよね、KBYDは完全に変ですよね」

乃々「あの、変みたいですし、変な森久保は帰ってもいいですか」ｸﾞｽ

沙紀「あ、いや、乃々ちゃんが変ってわけじゃないっすよ！　てか、幸子ちゃんはそれでいいんすか！」

幸子「かわいい＝ボクですからね♪　これで十分伝わりますよ」

沙紀「す、すごい自信っすね」

友紀「大丈夫大丈夫、３人ならいけるって」ｹﾗｹﾗ

紗枝「きっとほっとあーとじゃんぴんはんは文武両道なんやろ～　うちら４人でないとかないまへんわ～」

沙紀「これ、まずい流れっすよ、２人も何とか言ってくださいよ！」

櫂「あたし、燃えてきたよ！　ピンチはチャンス！」

渚「うんうん！　やろう！　３人でオールコートっ！　隅から隅まで使ってこ！」

沙紀「あ、もうダメっすね。でもやるからにはアタシも全力っすよ！」

愛梨「最下位はホットアートジャンピンです～」

沙紀「知ってたっす」

櫂「でも３人なのに善戦！」

渚「ベストは尽くしたよ！」

沙紀「そうっすね、やり切った感はあるっすね！」

瑞樹（……ゲームの特性上、３人だから不利になるの最後のクイズだけなんだけどね）

瑞樹「えー、罰ゲームはバンジージャンプ！」

愛梨「と、言いたいところだったんですが」

櫂「え？」

瑞樹「この３人では喜んで行きそう、ということで別のものが特別に用意されています」

渚「えー！　ちょっと楽しみにしてたのに！」

櫂「飛び込みも水泳競技の一種だしね！　経験してみたかったー」

沙紀「まあまあ二人とも。アタシもやってみたかった感はありますけど」

瑞樹「代わりの罰ゲームはこちらっ！」

愛梨「ミニスカフリフリ衣装で原宿ウォーキング、何人に気づかれるでSHOW！」

櫂「えー！！！」

渚「ちょっと、それは！！！」

愛梨「この様子は次週放送されますので、みなさんお楽しみに～♪」

沙紀「これはアタシもいやっすよ！　気づかれても、気づかれなくてもきつい奴じゃないですか！」

瑞樹「最後に、本日のMVPの紹介です」

沙紀「聞いてない？！」

愛梨「今日、大活躍だったのは、フリルドスクエアの桃井あずきちゃんで～す」

あずき「え～！？　あずき？　やったあ！」

瑞樹「最後の滑り台クイズ、見事に止まったのに、止まれた理由と作戦名を披露するのに夢中になって滑り落ちてしまったのはかわいかったわね～」

ﾜﾊﾊﾊﾊﾊ

愛梨「それを見て、もう普通落ちる角度なのに全員耐えてたホットアートジャンピンの３人が笑って落ちたので、勝利を決定づけましたね」

あずき「むむー。不名誉だけど結果オーライ！　終わりよければすべて良し大作戦だね♪」

瑞樹「それではみなさん、また来週～」

沙紀「あーちょっと！　終わっちゃいますよ、二人とも！」

櫂「…………」

渚「…………」

沙紀「た、魂抜けてるっすね……さ、さようならー！」

後日放送されたホットアートジャンピン罰ゲーム回

神回として一部の熱烈なファンに大好評となったそうな


おしまい