キャラ適当なので注意
これは、五年ぶりに巨人が攻めてくるちょっと前のお話――――
ハンジ「何でそんなに乗り気じゃないのさ!!」ガシッブンブン
リコ「そうは言われましても…と言うか揺するの止めて下さい」ガックンガックン
ハンジ「あぁごめん」パッ
ハンジ「しかしだねリコ=プレツェンスカ君?」
リコ「…リコで結構です」
ハンジ「うむ、ではリコ君」
ハンジ「これは君と私にしか出来ない事なんだ」
ハンジ「是非とも協力して欲しいんだよ!」パァァッ
リコ「…嫌です」ハァ
ハンジ「そんな!!何で!?」ガーン
リコ「その作戦の意図、効果について全く持って賛同しかねますので…」
ハンジ「いやいや!散々説明したじゃないか!!」
ハンジ「この作戦が成功しないとリヴァイやエルヴィン団長に怒られちゃうんだよぉぉ」ガクガク
リコ「だからと言って…」
リコ「『調査兵団の人員確保が難しくなっている昨今、今期の第104期の訓練兵を出来る限り勧誘しろ』だなんて」
リコ「別に私でなくても構わないでしょうに…」ハァ
リコ「し、しかもその…勧誘の方法が…その///」
ハンジ「そう!私達のだぁいじなステータスを活かした方法だよ!!」
ハンジ「―――『眼鏡っ娘』というね」ニタリ
リコ「…やはりこの話は無かった事に」ガタッ
ハンジ「あー!待って!折角来てくれたんだからさ!!」カチャカチャ
ハンジ「せめてコーヒーくらいはご馳走させてよ」スッ
リコ「ありがとうございます…ですが、頂いたら失礼しますので」スッ
ハンジ「いやー惜しい話だと思うんだけどなぁ(棒読み)」
リコ「全然惜しくも何とも思いませんよ…」クイッ
ホワンホワンホワーン
リコ(あれ?何だか…頭がボーッと…)
ハンジ「あ!そうだリコ君!忘れていたよ」
ハンジ「ちょっとこの書類にサインしてくれないか?」スッ
リコ「…ハイ」カキカキ
ハンジ「うん…オッケーだね、ありがとう!」
リコ「…ハイ」ボーッ
ハンジ「そう言う訳だ、明日から頼むよ!」ニコー
リコ「ハイ、シツレイシマシタ」ガチャッバタン
ハンジ「…チョロい」フーッ
今日はここまで
今度は日付変わる前に来ると思います
ちょっとだけ更新
―――翌日
ピクシス「と言うわけじゃ。今日からお主は調査兵団勧誘部隊長じゃ」
リコ「えぇー…と言うか何故司令が…」
ピクシス「いやの?昨日調査兵団のエルヴィンから直々に頼み込んできてのう」
ピクシス「それにほら、お主が一筆したためた誓約書」ピラッ
リコ(あの時の!あれは一服盛られただけだし…)
リコ(弁解すれば何とか…!!)
リコ「それはハンジ分隊長が勝手に…!」
ピクシス「問答無用じゃ。技術局に調べてもらったが、筆跡がお主とぴったりだし」
ピクシス「何より面白そうじゃしのう」
リコ(ぐっ…この変人めぇっ!)ギリッ
イアン「まぁ…なんだ、その…頑張れよ」ポン
リコ「くっ!哀れむような目で見るなぁ!!」
ハンジ「そんな訳で、迎えに来たよー」ヒョコッ
リコ「チッ…いつの間に」
ハンジ「うわぁあからさまだね。大体予想はしてたけどさ」
ハンジ「とにかく、早速作戦会議といこうか!勧誘部隊長殿」
リコ「ぐっ…いくら私の落ち度とは言え、サインしたのは事実…」
リコ「…仕方ありませんね」ハァ
ハンジ「うむ、割り切りが早くて助かるよ」
ハンジ「それじゃあ指令、リコ君お借りしますねー」
リコ「ぐぬぬ」
ガチャッバタン
イアン「…変な所で真面目なんだよなぁリコのやつ」
ピクシス「そうじゃのう。一服盛られておきながら落ち度もなにもないと思うんじゃが」
イアン「ですよねー」
ピクシス「まぁ、ああいうタイプは型にハマった命令の方が動かし易いしのう」ホッホッホッ
イアン「司令、もしかしなくても一枚咬んでますよね?」
ピクシス「何の事かのう?」ホッホッホッ
>リコ「ぐぬぬ」
かわいい(確信)
――――――
ハンジ「さぁて勧誘部隊長、まずはどうするぅ?」ファァァ
リコ「欠伸しないで下さいよ…」
リコ「それにどうするも何も、言いだしたのはそちらじゃないですか」ムスー
ハンジ「それもそうなんだけどね。あ、そうそう」
リコ「?」
ハンジ「私はあくまで『勧誘部隊長補佐』なので、以後『ハンジ補佐』と読んでくれ給え」フンス
リコ「…何かもうどうでもいいです」ハァ
ハンジ「ホラホラ、ため息ばかりついてると幸せが逃げちゃうんだよー?」フニー
リコ「頬っぺた引っ張るのは止めて下さい」ムニー
ハンジ「やや、失敬失敬」パッ
リコ「…で、補佐は主にどう言った役割なのですか?」ヒリヒリ
ハンジ「補佐は補佐だね。隊長である君が立案、実行し」
ハンジ「私が準備なりお茶汲みなり…?」
リコ「何で疑問系なんですか…」
ハンジ「ハッハッハッ!細かい事は気にしない!」
ハンジ「まぁ簡単に言えば君がやりたいと言った事ならありとあらゆる手段を行使してでも」
ハンジ「何でもやらせてあげようじゃないか、と言う訳さ」
リコ「何でも、ですか…」
リコ「…しかしハンジぶ…補佐」
ハンジ「ん?どうしたの?」
リコ「私は今までこういった勧誘活動などした事がありませんので…」
リコ「ましてや他の兵団なんて余計なのですが」
ハンジ「なるほどねぇそこからか」
ハンジ「だが、心配ご無用!これを見たまえ!!」バサバサバサ
リコ「何ですかこの書類の山は…」
ハンジ「よくぞ聞いてくれた!これぞ我等が最大のステータス『眼鏡っ娘』を活かす為の資料だよ!!」
ハンジ「まずはこれに目を通し、出来そうな事をやればいいんじゃないかな?」
リコ「…えぇー。こんな物で本当に勧誘出来るんですか?」
ハンジ「それはもう君次第だよ。さて、私は他に準備があるので一度席を外すよ」
リコ「ちょっと…まさかこれ全部読めと仰るんじゃ…」
ハンジ「勿論!じゃ、頼んだよ!あ、出来そうな事をピックアップしといてね~」ガチャッバタン
リコ「」
リコ「…行っちゃった」
リコ(チッ…何でまたこんな面倒事に…)
リコ(まぁなっちゃったものは仕方ないか…)
リコ(とりあえず資料に目を通すか…)ペラッ
リコ(……)ペラッ
リコ(…………)ペラッ
とりあえずここまで
続きは夜に再開します
レス感謝です
再開します
数時間後---
ガチャッ
ハンジ「お待たせー!少しは纏まったかな?」
リコ「一応全てに目を通しましたが…」
ハンジ「え?もう!?流石だねぇ~」
リコ「いえ…ですがこれ…本当に役に立つのですか?」
ハンジ「むむ、心外だなぁ。これでも眼鏡っ娘に関するあらゆる資料を網羅したつもりなんだけどねぇ」
リコ「はぁ…ですが」
リコ「『眼鏡はドジっ子で決まり!これで気になるあの人を射止めよう!』」
リコ「『知的な雰囲気に隠された眼鏡っ娘の魅力』」
リコ「『時代は眼鏡っ娘!!これさえあれば貴女も今日からモテモテ!?』」
リコ「等々…俗世のゴシップ誌が殆どなのですが…これは」
ハンジ「甘い甘い、甘いぞリコ勧誘部隊長」
ハンジ「訓練兵の皆は今を時めく若者達の集まりだよ?」
ハンジ「逆にこういった『いかにも』な大衆紙に答えがあったりするんだよ?」
リコ「…全くもって理解出来かねます」ハァ
ハンジ「まぁそう言わずに!じゃ、どれからやる?」
リコ「やっぱりやるんですか…?」
ハンジ「おやおや?確かこの誓約書には~っと」チラッ
ハンジ「『いつ如何なる協力も惜しみません』と書いてあるねぇ?」ニヤニヤ
リコ「ぐぬぬ」プルプル
ハンジ「まぁまぁ!選ぶ自由は有るんだしさ!」
ハンジ「さぁて、どれからやるか教えてもらおうかな?」
リコ(正直どれもやりたくない…だが、サインしちゃった以上は…以上は…)
リコ「そ、それじゃあこれを…」
ハンジ「ふむふむ!ドジっ子かぁ…何だか意外だねぇ」
リコ「そ、それが一番簡単かと…///」
ハンジ「よろしい!ただ、ここに書いてある通りにしても味気ないからね」
ハンジ「この補佐がちょちょいとヒネリを加えて見事なまでの『ドジっ子』にしてあげよう!!」
リコ「……不安しかない」
翌日・訓練兵団兵舎---
エレン「珍しいな、訓練が中止だなんて」
ジャン「お前の事だ。お偉方の有難いお話より体動かしてた方がいいんだろ?」
エレン「まぁなー」
ジャン「へっ」
アルミン「しかし調査兵団から直々に僕達に講義があるなんて…」
ミカサ「一体何だろう…」
ライナー「ま、詳しくはその調査兵団様から聞けるんじゃないか」
アニ「あ、教官だ」
キース「あー諸君、静粛に」
キース「本日は特別に、将来諸君らが所属するであろう調査兵団と駐屯兵団からの大事な話がある」
キース「言わば諸君らの上官からの言葉である。清聴するように」
キース「それではどうぞ」
ハンジ「どうも!調査兵団のハンジ=ゾエだよ!」
リコ「駐屯兵団所属のリコ=プレツェンスカだ」
ハンジ「今日は主にこっちのリコ君から話して貰うよ」
ハンジ「それじゃあリコ君、さっそくどうぞ!」
リコ「どうぞって…」
リコ「コホン…まぁ率直に言うとだ。今日は訓練兵であるお前たちの勧誘に来たんだ」
アルミン(勧誘…?こんな時期に?)
リコ「本来の私の所属は駐屯兵団だが、今日は調査兵団たっての願いとあって」
リコ「調査兵団への勧誘をしに来た」
リコ「細かい経緯は省くが、私が今回勧誘部隊長として任命された」
ハンジ「ちなみに私が隊長補佐だよ!と言っても勧誘部隊は私達二人だけなんだけどね!」
リコ「………」ハァ
エレン(なぁアルミン…ああいうのが上官なのか?)ヒソヒソ
アルミン(そ、そうみたいだね…なんと言うか、思ってたより大分砕けた感じだね)ヒソヒソ
リコ「とにかく、是非ともお前達には調査兵団に入ってもらいたい」
リコ「昨今、調査兵団の人員はますますもって減る一方だ」
リコ「それは何故か?」
リコ「まぁ、ここに居る者なら大方予想はつくであろうが」
リコ「調査兵団の性質によるものが大きい」
リコ「例えば壁外調査にでて巨人に遭遇し、帰ってこない者も沢山いる」
リコ「つまり兵団の性質上、巨人に接触する機会が一番多いので必然的に死亡率が上がる訳だ」
リコ「もちろんその中を生き抜いた者は精鋭となれるが」
リコ「それもほんの一握りだ」
リコ「だが、今期の訓練兵には優秀な者が多いと聞く」
リコ「是非ともお前達の命を、心臓を調査兵団の、ひいては人類の為に捧げてほしい」
リコ「…以上だ」
シーーーーーーン
ハンジ(うん、皆盛大にドン引きだね)ヒソヒソ
リコ(仕方ないじゃないですか!嘘の情報を言えるわけないでしょう!?)ヒソヒソ
ハンジ(真面目だねぇ~。多少は面白おかしく言わないと)
ハンジ(とにかくこうなったらアレだね。ドジっ子大作戦スタートだね)ヒソヒソ
リコ(くっ…本当ならやりたくなかったけど…!)
リコ「あ、あー!誰か質問はないかー?」ツカツカ
ライナー(おもむろに歩き出したな)
ジャン(今度はなんだ?)
リコ「ほらほらー、誰かしつも…って、きゃぁああぁぁぁぁ(棒読み)」ドシャアァァ
ミカサ(何もない所で唐突に転んだ…?)
アニ(何してるんだこの人…?)
リコ(うぐぐぐ…これだけでも恥ずかしいのに…けど!)グイッ
アルミン「うん?今度は眼鏡をおでこに…」
リコ「め…め…」プルプル
エレン「…め?」
リコ「眼鏡…眼鏡…」サッサッ
エレン「」
アルミン「」
ミカサ「」
ジャン「」
ライナー「」
アニ「」
リコ「あ、あー…眼鏡無くしたと思ったらこんな所にー(棒読み)」
リコ「うふふー☆リコピンまいっちんぐ☆ミ(棒読み)」テヘペロ
エレン「」
アルミン「」
ミカサ「」
ジャン「」
ライナー「」
アニ「」
リコ「~~~!!///」プルプル
リコ「うぐ、うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁんっ!!」ダッ
エレン「あ」
アルミン「走ってどっか行っちゃったね」
ミカサ「何がしたかったんだろうか」
ジャン「耳まで真っ赤になってたぜ…」
ハンジ「はーい皆!調査兵団に来てくれたらあんなにドジっ子で可愛いリコ君と一緒に働けるかもよ~?」
ハンジ「それじゃあ私もリコ君のフォロ…じゃなくて、この辺で失礼するよ!またねー!入隊待ってるよ!」ダッ
エレン「あんなのが上官…」
アルミン「ちょっとエレン、いくら何でも失礼だよ…」
ミカサ「正直アレではちょっと…」
ライナー「頼りない所の話じゃねぇぞ」
アニ(かわいい…)
ダズ(かわいい…)
本日はここまで
次回は2、3日程間が空くと思います
レス感謝
こんばんわ
再開します
リコ「………」ズゥゥゥゥン
ハンジ「盛大に落ち込んでいるね」
リコ「これが落ち込まずにいられますか!?」クワッ
ハンジ「おぉっと!なんだ元気じゃないか」
リコ「なんだとはなんですか!?そもそも補佐の案で攻めてみたものの!!」
リコ「私の説明の後よりハンパ無くドン引きしてたじゃないですか!!」
ハンジ「いやいやいや、ドジっ子でいこうと言ったのは君だよ?私はあくまで『こうしたほうがいい』と」
ハンジ「アドバイスをしただけじゃないか」
リコ「そうだけど!そうなんだけど!!」ムキィィ
ハンジ「寧ろ私は、君の演技力に問題があったと思うんだけどなぁ…?」ニヤニヤ
リコ「は、はぁ?!」
ハンジ「…リコピンまいっちんぐー」ボソッ
リコ「~~~~!!!///」カァァァァ
リコ「やめて!やめて下さいぃぃぃぃぃぃ」ゴロンゴロンドタンバタン
ハンジ「ついさっきの自分の恥ずかしさの余りのたうち回ってるね」ブークスクス
リコ「笑わないでくださいっ!!!」ガバッ
ハンジ「何という立ち直りの速さ」
リコ「ぐぬぬ…と、とにかくこんなんじゃあとても勧誘出来ると思えません…」
リコ「今回で私は降ろさせて…」
ハンジ「誓約書によるとー」パラッ
リコ「またそれ!?」
ハンジ「何々~?『尚、この任務が完遂されるまでこの命が尽きようと、勧誘部隊長を辞める事はありません』」
ハンジ「だってさ」ニコッ
リコ「なんですかその笑顔…というかそれ作ったのハンジ補佐でしょうに…」
ハンジ「まぁそうなんだけどねー。だけど、サインしたのは君だよ?」
リコ「何その私がまるで誓約書に全部目を通して了承したみたいな言い方」
ハンジ「え?違うの?」
リコ「あ…もう面倒なのでそれでいいです」
ハンジ「あれぇー、もうちょっと続くかと思ったんだけど」
リコ「分かりましたよ…最後までやりますよ…」ブツブツ
ハンジ「それでこそリコ勧誘部隊長だよ!じゃあ早速次の案に移ろうよ!」
リコ「うぅーん、ドジっ子がダメだったから…」
ハンジ(何だかんだ真剣に取り組んでくれるんだよねーこの子。かぅわいぃ!)
ハンジ「あぁそうだ、ドジっ子の時の反省を活かさないとね」
リコ「反省?」
ハンジ「いやぁなんと言うか…正直あれワザと所じゃないくらいダメダメだったよね」
リコ「うぐっ…!言わないで下さいよ…」
ハンジ「いやいや、失敗を研究し、次に活かせない様では兵団としてやっていけないよ?」
リコ「…まさかハンジ分隊長からその様な言葉が出てくるとは」
ハンジ「失礼な、これでも一応調査兵団なんだからね?それと今は補佐ね」
リコ「失礼しました」
リコ「ですが…一理ありますね…次こそは訓練兵の青二才共を勧誘しないと…」
ハンジ(ちょっと真面目に語るとすぐに乗ってきちゃうんだもんねー)
ハンジ(そこそこ扱い方に慣れてきたぞぉ)フンス
ハンジ「よし、ちゃんと失敗を刻み込んだ所で、次の手を考えようか」
リコ「うーん…これなんかどうでしょうか?」
ハンジ「ふむふむ…『眼鏡の奥に潜む知性と魅力』…か」
ハンジ「よし分かった!これにまた私がアレンジを加えていくから」
ハンジ「隊長殿はそれをひたすら反復練習ね!」
リコ「了解です」
ハンジ「幸い、訓練兵は暫くそこまでキツイ訓練しないみたいだし、またキーちゃんに頼めば何とかなるでしょ」
リコ「キーちゃん?」
ハンジ「ああ、キース教官だよ。カ行が多くて面倒だからキーちゃん」
リコ「…物臭にも程がありますよ…」
ハンジ「細かいことはいいんだよー。じゃ、早速纏めて来るからちょっと待ってて」
ハンジ「ついでにキーちゃんに話つけてくるよー」ガチャッバタン
リコ「…」
リコ「…あれ?」
リコ「何かすっかり騙されてる様な…」
リコ「いや、誓約書にサインしてしまったんだ」ブンブン
リコ「これも不甲斐ない自分への戒めだと思うんだリコ…」
リコ「…リコピンはないよなぁ」ハァ
――――――――――
キース「…またか」
ハンジ「そうなんだよねー、いやぁ調査兵団も必至でさぁ」
キース「三日後の座学の時間でどうだ?」
ハンジ「座学か…ちょうどいいね!じゃあそれでお願いするよ!」
キース「いいだろう…ところで、その…」
ハンジ「ん?ああ、お礼ね!はい、今回の分!」スッ
キース「うむ、ありがたい」
ハンジ「巨人研究の副産物だけど、効き目は抜群の筈だよ」
ハンジ「実はエルヴィン団長もそれを使ってあそこまでになったんだ」
キース「ほう…!」
ハンジ「まぁ個人差はあるだろうけど、数か月後にはフッサフサさ!!」
キース「ちょ、あまり大声で言うな///」
ハンジ「ごめんごめん、とにかくそう言う訳なのでよろしく!」タッタッタッ
キース「うむ」
キース「エルヴィンも…か」
キース「私もあの頃のように…フフ」チラッ
『ゾエゾエ印のタイタンネイチャー:貴方の毛根も巨人の様に逞しく!!』
――――――――――――――
三日後・座学―――
エレン「またあの二人の話かぁ」
アルミン「今回は座学、もしかしたら壁外調査の事も聞けるかもしれないね!」ワクワク
ミカサ「アルミン何だか嬉しそう」
アルミン「あはは、やっぱり壁の外の事は気になるからね」
ベルトルト「あれ…アニ」
アニ「?」
ベルトルト「何で眼鏡なんて掛けてるの?」
アニ「ちょ、ちょっとね…」スチャッ
マルコ「あれ?ダズ、君って目が悪かったのかい?眼鏡をしてるみたいだけど」
ダズ「いやぁ…はは」スチャッ
コニー「へぇー。ダズ何だか賢そうに見えるな!俺も掛けようかな?」
ジャン「馬鹿か?お前は掛けた所で何にもならねぇだろうが」
サシャ(眼鏡を掛ける=賢いですか…フムフム)
ダズ「うぷっ…急ごしらえで度があってなオロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ」ビチャチャチャチャ
マルコ「うわぁ!ダズが吐いた!大丈夫かい!?」
クリスタ「ゲロ以下の匂いがプンプンするぜッーーーーーーーーーーー!!!」
ユミル「ちょっと!?どうしたクリスタ!?お前までどっかおかしく…」
クリスタ「言ってみたかっただけ」
ユミル「は?お前ホントに大丈…」
クリスタ「 言 っ て み た か っ た だ け 」ゴゴゴゴゴゴ
ユミル「あ…ハイ」ビクッ
ガララッ
アルミン「あ!来たみたい!」
ハンジ「やっほー!三日ぶりの諸君!調査兵団に来てくれるかな?」
シーン
ハンジ「うん、掴みはオッケーだね!!」
リコ(なんかまたスベってるような…)
エレン(何が…?)
ジャン(何言ってんだこいつ)
ハンジ「まぁそれはさておいてっと」
ハンジ「今日は調査兵団の事を皆にもっとよく知ってもらうために」
ハンジ「壁外調査の事について話をしようと思う」
アルミン(え?今日壁外調査の話なんですか?やったー!)ワクワク
ミカサ(アルミンが生き生きしてる…)
ハンジ「今回は主に私が話をさせてもらうよ!」
リコ「私はハンジ補佐が説明している間、適当にその辺を回るので分からない事があったら即時質問する様に」
訓練兵「ハーイ」
ハンジ「それじゃあ早速始めよう!まず、我々調査兵団は――」
―――――――
ハンジ「――――――つまり、ここでこの隊列を成すことにより―」
アルミン(あ、しまった!ノートに書くのに夢中で今の所を聞いて居なかったなぁ)
リコ「…」ツカツカ
アルミン(お、丁度回って来てくれたぞ。早速聞いてみよう)
アルミン「あの、すみません」
リコ「ん?どうした?」
アルミン「今の所なのですが、ちょっと聞き逃してしまって」
リコ「あぁそこか…そこはだな」ズイッ
アルミン「うわわっ!ち、近い!」アセアセ
リコ「静かに…他の者の迷惑になるでしょう?」
アルミン「す、すみません…」
リコ「で、そこは―が、―なので」スチャッスチャッ
アルミン(…うん?)
リコ「だから今の所が―で」スチャチャチャチャ
アルミン(何か眼鏡を超高速で上下にしてるーーー!!!)ガーン
アルミン(しかもジト目で睨み込んでるよーーーーー!!!)ガガーン
リコ「―と言う事になるわけだが…お前聞いてるのか?」スチャチャチャチャチャチャチャチャチャチャチャチャチャ
アルミン「あ、ハイ!ありがとうございます!」
リコ(ふふふ…効いているな)スチャチャチャチャチャチャ
リコ(『上目遣いで眼鏡の位置を直す仕草』がなぁ!!)スチャチャチャチャチャ
リコ(今こいつは私に見とれていた!そうに違いない!!)スチャチャチャチャチャチャ
リコ(これで男子はイチコロだと言われたが…これは効果が抜群じゃないか!)スチャチャチャチャチャ
リコ(フッ…今回はどうやら楽勝の様だな!!)スチャチャチャチャチャ
アルミン(なにこれこわい)ガクガク
リコ「よし…ではまた分からなければ聞くがいい」スチャチャチャチャチャチャ
アルミン「は…はい」
リコ「他に分からない者はいるか?居たら私が教えてやろう!」スチャチャチャチャチャチャチャチャ
エレン(え?嫌だよ…なんか怖いよこの人)
ミカサ(もしかして…少し頭の調子が残念なのかもしれない)
ジャン(ガン飛ばして眼鏡上下にって…新手のギャグか何かか?)
マルコ(なんだかおもしろい人だなぁ)
ベルトルト(かわいい…)
クリスタ(所詮変人の部下は変人かぁ…)
ユミル(なんかクリスタが黒い事考えてる様な…)
クリスタ「考えてないよ?ユミル」
ユミル「」ビクッ
コニー(おれどうせ馬鹿だから何回聞いても分かんないんだろうな。あ、眼鏡掛けたらいけるかも)
サシャ(ふむ…ジト目で眼鏡を直しまくるとあの様な博識に!!)メモメモ
アニ(なるほど…ああすればいいんだ)メモメモスチャスチャ
ダズ(かわいオロロロロロロロロロロロロ
カランカラーン
ハンジ「あぁ!時間かぁ~…もっと君達に調査兵団の魅力を伝えたかったんだけどねぇ」ガックシ
リコ「うむ、だがお前達さえよければいつでも私達の所に聞きに来い」スチャチャチャチャチャ
ハンジ「そうそう!特にリコ君は親切丁寧に教えてくれるぞー?」
リコ「フフン」ドヤァスチャチャチャチャ
エレン(まぁ、悪い人じゃあ無いんだろうけど…)
アルミン(ちょっとね…)
ジャン(ねーよ)
ミカサ(流石にそれはない…)
マルコ(あ、したり顔でえばってる…なんだかかわいいなあの人)
ベルトルト(うん、かわいい…)
クリスタ(年増が何ドヤってるんですかねぇ)
ユミル(私のクリスタが…私のクリスタが…)
クリスタ「ユミル?私は誰の物でもない、私は私よ?」
ユミル「」ビクビクッ
サシャ(うむむ…眼鏡の極意をもう少し教えてもらう必要が…)
コニー(眼鏡掛けたらあの人みたいになれるのか?)
アニ(やっぱりリコさんかわいいなぁ…)スチャッ
ダズ(今度眼鏡の度を直してもらオロロロロロロロロロロロロロロ
ハンジ「それじゃあ今日はこの辺で!またねぇ~!」ブンブン
―――――――――――――
訓練兵舎・一室―――
ハンジ「いやぁ今日は楽しかったね!たまにはああいう風に後輩達に教鞭を執るのも悪くない」
リコ「…今日は何だかイケた気がします」
ハンジ「お!そう?いいねー、まぁそれが本当なら、その内今日の座学の事で聞きに来る訓練兵がいるかもだね」
リコ「そうですね…ですが確かな手応えを感じました」
リコ「恐らく今日明日中にも訓練兵がひっきりなしにやってきますよ」ドヤァスチャチャチャ
ハンジ「うんうん、じゃあこれから明日に掛けてはここで待っていようか」
リコ「はい!」
―――――――――――――――――
翌日・夕方―
ハンジ「結局数えるほどしか来なかったね」
リコ「そ、そんな馬鹿な…」ガーン
ハンジ「『眼鏡の極意を教えてほしい』っていう変わった子と」
ハンジ「『眼鏡を掛けて賢くなれるか』ってちょっと足りなさそう子と」
ハンジ「単純に『眼鏡の度を直してほしい』って酸っぱい匂いの子だけだったね」
リコ「どういう事だ…ハンジ補佐と特訓を繰り返し、動作は完璧だったはずなのに…」
ハンジ「うーん…今どきの子たちは感性が違うのかねぇ」
リコ「かも知れませんね…」
ハンジ(なーんてね…つい面白かったので真面目を装ってああいう風に教えたけど)
ハンジ(やっぱからかいがあるなぁ)プークスクス
リコ「くぅ…今回は自信があったのに」
ハンジ「まぁまだ機会はあるよ。少しずつ兆しは見えてきたような気がするしね!」
リコ「そ、そうですよね!一歩一歩…着実にですよね!」
ハンジ「その意気やよし!そろそろ戻って次の作戦を…」
コンコン
ガチャッ
ハンジ「おや?来客かな」
リコ「来たれ未来の調査兵団員!」クワァッスチャチャチャチャチャチャチャ
アニ「あ…あの、しつれいします」
今日はここまで
次回は週末、金曜か土曜の夜に
レス感謝
こんばんわ
再開します
――――――――――――
ハンジ「ふむ…つまり君が言いたいのは」
ハンジ「『眼鏡っ娘の極意をもっと教えてほしい』と言う事だね?」
アニ「は、はい!」
リコ「いい心掛けだな!伊達とは言え…既に眼鏡を掛けているのだし、素質は十分だぞ?」
ハンジ「そうだ!こうしよう!」ピコーン
アニ「?」
ハンジ「君には極意をたっぷり教えてあげるからさ」
ハンジ「君の同期の子達に私達の事をもっと喧伝してほしいんだ」
アニ「つまり…?」
リコ「そうか…そう言う事か!」ピコーン
ハンジ「おっ察しがいいね」
アニ「えっと…」
リコ「つまりだな。単に私達だけがアピールしても至らない所が必ずでてくる」
リコ「それを内側から更に…つまりお前が私達の事を触れ回り、それをもっと盤石な物にするんだよ」
ハンジ「そういう事!同期の言葉となれば、またとらえ方もかわってくるだろうしね」
ハンジ「そうだな…例えば―」
ハンジ『駐屯兵団のリコさんにこんな事を教えて貰った!リコさんってスゴイ!!』
ハンジ「みたいな?」
アニ「なるほど…!」
リコ「ちょっとあからさまな気がしますがそれ…」
ハンジ「物事はシンプルな方が効果的な事もあるのさ!」
ハンジ「という訳なんだけど…いいかな?」
アニ「もちろんです!」
ハンジ「よぅし!交渉成立!それじゃあ早速極意を教えてあげよう!!」
アニ「はい!」
リコ(…ふむ。この作戦、少しずつだが確かに効果は出てきたな)
リコ(何だかんだ調査兵団なだけの事はあるな、ハンジ分隊長)
リコ(そして私の眼鏡術…!!)スチャチャチャチャチャチャ
――――――――――――
その夜・訓練兵兵舎、食堂―
エレン「アニのやつ…どうしちまったんだ…」
アルミン「さ、さぁ…」
ミカサ「何か悪いものでも食べてしまったのかも」
アルミン「そんな、サシャならともかく…」
アニ「チュウトンヘイダンノリコサンハスゴイ!!チョウサヘイダンノハンジサンハスゴイ!!」スチャッスチャッ
アニ「チュウトンヘイダンノリコサンハスゴイ!!チョウサヘイダンノハンジサンハスゴイ!!」スチャッスチャッ
ジャン「…まるで壊れた人形じゃねぇか」
マルコ「でも、リコさんみたいでかわいいね」ポー
ジャン「えっ」
ライナー「アニ…あいつ大丈夫なのか?」
ベルトルト「いいんじゃないかな」ポー
ライナー「えっ」
サシャ「アニ!まるであの駐屯兵団の方みたいですね!どうやってそうなったんですか!?」
サシャ「ぜひ教えてくださいぃぃぃぃぃ!!」
アニ「リコサンハスゴイ!ハンジサンハスゴイ!」スチャッスチャッ
コニー「頼むよ!もったいぶらずに教えてくれ!俺も知りたい!」
アニ「クワシクハココデ!クワシクハココデ!」スチャッスチャッスッ
コニー「ん…?これは」
サシャ「『入団案内』…?」
アルミン「ちょっと見せてくれるかな?」
コニー「おう!まぁアルミンみたいに賢い奴には関係ないかもだけどな!」
アルミン「いや、そんな事はないよ。どれどれ…」ペラ
アルミン「『上位10人以外の君達にもチャンスはある!眼鏡に青春を掛けろ!』」
アルミン「『眼鏡の上司の元ならば必ず成功できます!詳しくはハンジもしくはリコまで!』」
アルミン「…なんで眼鏡前提なんだろう…」
アルミン「ねぇアニ、これってどういう事なの?」
アニ「リコサンハスゴイ!ハンジサンハスゴイ!」スチャッスチャッ
アルミン「アニ…聞いてる?」ポン
アニ「…キャアッ」ドテッ
コニー「あ、アルミンがアニを押し倒した!!」
サシャ「ひどいですアルミン!」
アルミン「ちょ、ちょっと待ってよ!僕は肩に手を添えただけだよ!?」
マルコ「いくらアニが可愛いからって…」ワナワナ
ジャン「ま、マルコ…お前も何かおかしくね?」
ベルトルト「話を聞いてもらえないからって暴力に訴えるなんて…君らしくないね」ワナワナ
ライナー「お前ももうちょっと人の話を聞こうか」
アルミン「だから違うって!アニ、ごめんね!大丈夫!?」スッ
アニ「…大丈夫」
アルミン(あれ?戻った?)
アニ「わ、私がドジだっただけだから」チラッ
アルミン「!!///」ドキッ
アルミン(何だ…ただ手を差し伸べただけだなのに)
アルミン(転んだ拍子にちょっとズレた眼鏡から上目遣いのアニが…)
アルミン(かわいい…///)
ミカサ(あの仕草…ちょっと萌える///)
ミカサ(ハッ!…あの仕草を使えば私も…!)
エレン(…ちょっと眼鏡っていいかも知れねえな///)
クリスタ(眼鏡か…)
ユミル(眼鏡ねぇ…)
ジャン「ライナー…」
ライナー「ああ…何だろうな、この空気」
―――――――
リコ「あの訓練兵、大丈夫ですかね」
ハンジ「大丈夫だって!『将を射る時はまず馬を射よ』ってやつさ」
ハンジ「あの子には十分な素質があると思うしねー」
ハンジ(どことなく目つきの悪さが君を連想させるしねぇ)
リコ「…そうですか」
ハンジ「ここからは一気に畳み掛けるよ!ガンガン私たちの事をアピールしないとね!」
リコ「…はい」
ハンジ「それじゃあキーちゃんに次の日程の話をつけて来るよ!」
―――――――
ある日・立体機動訓練―
ハンジ「やぁ皆!しばらく!」
リコ「今日はより実践的な立体機動を教えてやる、この眼鏡を活かしたな」ドヤァスチャッ
キース「と言う事だ。今日は勧誘部隊の二人と立体機動に臨んでもらう」
キース(しかし…いつの間にか眼鏡率が急上昇だな)
ミカサ「…」スチャッ
アルミン「…」スチャッ
マルコ「…」スチャッ
サシャ「…」スチャッ
コニー「…」スチャッ
アニ「…」スチャッ
ベルトルト「…」スチャッ
クリスタ「…」スチャッ
ユミル「…」スチャッ
ダズ「…」スチャッ
エレン「遂にアルミンやミカサまで…」
ジャン「どうなっちまうんだよこれ」
ライナー「ああ…」
ライナー(アルミン×メガネ…悪くない///)
ジャン「ライナー?」
ライナー「ん、ああすまん!そうだなぁ為る様にしかならないんじゃないか?」
エレン「お前まで…しっかりしてくれよ…いや、別に眼鏡が悪いって言ってるんじゃないぜ?」
ライナー「そうだよな!別に眼鏡は悪くないよな!」ウンウン
ジャン「おいおい…まぁ確かに悪い訳じゃねぇぞ?眼鏡がな」
ミカサ「さぁエレン、今日も訓練に励もう」スチャッ
エレン「あぁ…だけど眼鏡なんかしてて危なくねェか?」
ミカサ「大丈夫…きゃあ」ドテッ
エレン「…なんで急にこける?」
ミカサ「…転んだ」
ミカサ「ので、エレンに引き起こしてほしい」ギロォッ
エレン「うわっ!お前怖ぇよ!自分で起きれるだろ!?」ビクッ
ミカサ「そんな!アニと同じようにしたのに…」ガーン
ジャン「おいおいエレン、ミカサが困ってるのに何言ってるんだよ」
ジャン「ほ、ほらミカサ…掴まれよ///」スッ
ミカサ「…あなたに用はない」スクッスタスタ
ジャン「」
ライナー「ジャン…」
今日はここまで
できたら明日に来ますが、無理なら水曜くらいになっちゃいます
更新遅くてごめんなさい
レス感謝
トリップってこれでよかったかな?出来てたら再開します
ハンジ「さぁて皆準備はいいかな?それじゃあ行くよっ!」パシュッ
エレン「いけねぇ!もう始まっちまったか!!ほらミカサ、馬鹿やってないでさっさと行くぞ!」パシュッ
ミカサ「うん」パシュッ
――――――――――
リコ「いいか訓練兵共、よく見ろ!通常立体機動中は風圧をモロに受ける!」ギュイィィ
リコ「だが!この眼鏡を装着する事により!」ギュアッ
リコ「風圧に眼球を晒す事無く巨人を捉えることができる!!」ズパッ
ハンジ「ちなみにこれは戦闘用だから、ズレない落ちないの安心設計だよー」ズパパパパパパパ
リコ「さらに眼鏡に度を入れることにより視認性もアップできるぞ!」ズパパパパ
ライナー「すごいな…あっという間に目標を何体も倒したぞ」
ジャン「流石調査兵団と駐屯兵団の精鋭部隊、か…」
アルミン「相変わらず眼鏡押しなのは変わらないけど、やはり腕は確かみたいだね」
エレン「そうか…眼鏡を掛けていれば立体機動がさらに確実に…」ブツブツ
ミカサ「眼鏡を掛けたエレン…悪くない///」
アルミン(エレンまで影響受け始めてるよ…まぁ、僕も人の事は言えないんだけどね)
アルミン(…リコさんみたいな上司もいいかも///)
ハンジ「おや、もうあらかた片付いちゃったみたいだね」
リコ「私と補佐で殆ど終わらしてしまいましたね…ついうっかり」
エレン「あ、あの!」
ハンジ「ん?どうしたんだい?」
エレン「その…眼鏡があれば…もっと巨人を駆逐できますか!?」
ジャン「おいお前なに言って…」
エレン「ジャン、いいから黙って聞いててくれ」
ハンジ「んー…最終的には個人の能力によるけど」
ハンジ「まぁ、無いよりはあった方がいいよ?」ニヤッ
エレン「…はい!」
リコ「因みに私達の元に配属された暁にはさらに詳しい眼鏡の使い方を伝授してやろう」スチャドヤァ
エレン「本当ですか!?」
リコ「ああ、約束しよう」
―――――――――――――
訓練後・食堂――――
エレン「そうか…リコさんの元に就けば正しい眼鏡の使い方を…」ブツブツ
エレン「そしてそれがもっとたくさんの巨人を駆逐することに…」ブツブツ
アルミン(それでいいのかなぁエレン…)
ミカサ「より正しい眼鏡の使い方…」ブツブツ
ミカサ「それを教われば私もエレンを…」ブツブツ
アルミン(ミカサもミカサでいいのかなぁそれで…)
ライナー「な、なあアルミン」
アルミン「うん?どうしたんだい」
ライナー「その…眼鏡を掛けたお前も…中々知的でいいと思うぞ///」
アルミン「え、え…?」ゾクッ
ライナー「俺も掛けてみようかと思っているんだが…どうかな?///」
アルミン「(ライナー…どうしたんだよ)ま、まぁ掛けるかどうかは個人の自由だし、いいんじゃないかな?」
ライナー「そ、そうか!お前がそういうならそうなんだよな!よし!ありがとうなアルミン///」
アルミン「あはは…(何で頬を赤らめてるんだ…なんだか怖いよ)」ゾクッ
ジャン「…どうかしてるぜ、皆よぉ…」
―――――――――――――――
ハンジ「いやー今日は久々に体を動かしたから疲れたよー」グデー
リコ「…だからってだらけないで下さいよ」
ハンジ「んー」グデー
リコ「はぁ…ですが、今日の宣伝はかなり効果的だったのではないでしょうか?」
ハンジ「お!やっぱそう思う!?そうだよね!」ガバッ
リコ「うわっ!急に飛び上がらないでくださいよ!ビックリするじゃないですか!?」
ハンジ「気にしなーい!これまでの苦節を乗り越え、やっとここまでこれたんだよ?」
リコ「…まぁここ最近で訓練兵の間でも眼鏡の着用率が上がってきているのは確かですね」
ハンジ「でしょでしょ!?それも君のお陰だよ!!」
リコ「いや…まぁ///」テレッ
ハンジ「そーこーでー」
リコ「はい?」
ハンジ「訓練兵達に止め…もとい勧誘の仕上げをしようと思う」
リコ「…いよいよですか」ゴクリ
ハンジ「ああ…もうじき彼らの卒団式だ。そこで一気に…」
リコ「畳み掛ける…と言う訳ですね」
ハンジ「ああ!ただしこれは今までの比じゃないくらいリスクが高いよ?」
ハンジ「下手をすれば今まで培ってきたモノが全て台無しになりかねない…」
ハンジ「それでも…やってくれるね?」
リコ「補佐…もとい分隊長」
リコ「今更ですよ…」スチャッ
ハンジ「どうやら愚問だったようだね」スチャッ
ハンジ(ホント簡単にノせられるねこの子…逆に心配だよ)
本日はここまで
お待たせしたのに短くて申し訳ないです
近日中に更新しますので今しばらくお待ちください
レス感謝です
こんばんわ
再開します
ハンジ「そんな訳で、まずはこれに着替えてもらいたい」バサッ
リコ「な…なんですかこれは…」
リコ「なんか凄くピンクだし…沢山フリフリが付いてるし…色々と際どいし…」
ハンジ「これがいいんだよ!こいつを着たうえで君にやって貰わないとダメなんだ!」クワッ
リコ「は…はぁ」
ハンジ「さぁ!さっさと着替えて!」
リコ「は、はい」ゴソゴソ
リコ(これでどうするのかは分からないがここまで来たんだ…!)ゴソゴソ
リコ(ここで引いては今までの苦労が水の泡だ!)ゴソゴソ
ハンジ(うんうん、採寸は完璧だね!元々この子もスタイルはいい方だしよく映えるね!)
リコ「さて…と、着替えましたが」
ハンジ「いいねぇ~!よく似合ってるよ」
リコ「しかしこの格好…これで一体何を?」
ハンジ「うむ、それはこれから説明しよう!」
ハンジ「ここまで君は様々な面を持った眼鏡っ娘をアピールしてきたね?」
リコ「はい」
ハンジ「それによって訓練兵の心はほぼ掌握できた」
ハンジ「だけどもう一歩なんだ…あと一歩なんだよ」
ハンジ「あと少しで、訓練兵全員の心を鷲掴みに出来る!」
ハンジ「そこで今までとは全く違う方向からアピールするんだよ!」
リコ「なるほど!」
ハンジ「名付けて『歌って踊れる眼鏡っ娘上官大作戦!!』だね」ドンッ
リコ「おぉ…!安直なネーミングが逆にわかりやすい」
ハンジ「でしょ?と言う訳で今から君には歌と踊りを覚えて貰います!」ドドンッ
リコ「なるほ…って、え…?」
ハンジ「さぁ!私が考えてきた凡そ300パターンある歌と踊りを早速試してみよう!」
ハンジ「一番しっくりきたので卒団式に臨もうじゃないか!」
リコ「…えぇー」
リコ「その…失礼ではありますが、歌って踊れる事が調査兵団に何の関係が…」
ハンジ「えーっと誓約書にはぁっと」ピラッ
リコ「あぁもう!やりますとも!やらせて下さいよ!!」
ハンジ「おやぁ?そんなにやりたいの?しょうがない、じゃあ早速練習しようか」ニヤニヤ
リコ「…ぐぬぬ」
―――――――――――――――――――――――
第104期訓練兵団・卒団式―――
上官「以上が上位十名である!」
上官「それではここで特別に調査兵団からの話があるのでよく聞くように!!」
アルミン「最後の最後でまたリコさん達かぁ」スチャッ
エレン「何だろうな一体!新しい眼鏡を使った巨人を倒す方法でも教えてくれるのかな?!」ワクワクスチャッ
ミカサ「眼鏡のエレン…イイ///」スチャッ
ライナー「な、なぁアルミン…どうだ、俺の眼鏡///」ハァハァスチャッ
アルミン「え、あ…あぁ…いいんじゃないかな(いい加減怖いんだけど…)」ビクッ
ライナー「そ、そうか!?(ウホッ!アルミンに褒められた!これは脈アリ!)」
ジャン「ったくお前ら…揃いも揃って眼鏡かよ…」
マルコ「寧ろ眼鏡を掛けていないのはもうジャンだけだよ?」スチャッ
ベルトルト「君も掛けてみればどうだい?」スチャッ
ジャン「いーや、俺はいいって」
ジャン「別に眼鏡なんざなくたって俺の立体機動術はかわらねぇよ」
ジャン(…何か疎外感を感じるのは気のせいか?)
上官「静粛に!!これより調査兵団のハンジ分隊長より話がある!」
ハンジ「やっほー皆!まずは卒団おめでとう!いやーここまで大変だったね!」
ハンジ「そして早速だけど今日はまた勧誘に来たよー!」
アルミン(あれ?今日はリコさん来ていないのかな?)
ハンジ「と言っても今日は特別でね」
ハンジ「君達に労いの意味を込めて、歌を送りたいと思いまーす!!」
エレン(歌…?討伐の方法じゃないのか…)
ハンジ「それではッッ!壇上をご覧くださいッッ!!!」バッ
ハンジ「今回の歌をお送りするのはッッッ!リコ=プレツェンスカですッッッッ!!!!!」
リコ「皆ー!今日はありがとうー!」キャピーン
エレン「」
ミカサ「」
アルミン「」
ジャン「」
ライナー「」
ベルトルト「」
アニ「」
サシャ「」
コニー「」
クリスタ「」
ユミル「」
リコ「今日は今まで頑張った皆の為に!私の歌と踊りをお見せするよーっ!」
リコ「それじゃあいっくよー!!『リコピンのキラキラ眼鏡っ娘!!』」
リコ「~♪(歌唱中)」
エレン「うおぉ…!」
アルミン「…すごい!」
ライナー「お、俺にはアルミンが…でも」
サシャ「うわぁ!キラキラして素敵です!」
ユミル「何か悔しい気がする」
ジャン「俺…もう我慢しなくていいかな…?」
\ウオオォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!/
ΩΩΩΩΩΩΩΩΩΩΩΩΩΩ
↑第104期訓練兵団の皆
ハンジ(すごい…!もはや訓練兵全員が虜に!!)
ハンジ(私の読みがここまで当たるとは…我ながら恐ろしいね)
キリが悪いですが今日はここまで
レスしてくれてる方々本当にありがとうございます
励みになります
後、かなり更新が滞ってしまい申し訳ないです
次回で終われると思いますが、また暫く間が空いてしまいそうなのでご容赦下さい
/i /{/'⌒'} }}Y/ / ,r-、ヽ, /
ノ、|、ヾ_,,ノ ノ ノ{ ヾ {^')) }フ/ / _/
\ヽ、 彡'`、、 'ー' ノ //",,゙ """ / ヽ
ヽ-、ミ‐-、、 、,r=‐'¬ー=、、,-‐'_ ヽ、 /ノ / 『味』 保・ こ
ミ/ ~  ̄ノ /\ /彡 "" |/ だ 守・ の
/ ,' u ∪ ! ヽ | i、゙ー''"彡 /| ぜ を・ 味
ニ、=!, l_. レr=-ニ二、,,,.-'" ー、==-ヽ'"/ / ヽ : い・
、(・,)>ノ⌒ ∠,(・,)_く ゙` ヽ゚ノ`ー=、_ /// ∠ : て・
 ̄/""゙ ヽ ̄ ̄ \ヽ  ̄ ̄ // ノ る・
u 〈 、 u (ヽ //  ̄ノ
ヽ -' lj >、 // /  ̄ヽ、
/ヽー‐ 、 /'"´ 'i // / ∨ヽ/
^゙"⌒ヾ、 ,i| ,"__} // / /
ー- - ヽ_人`'′ // / /
/ i'゙' /-─‐‐''/_/_
、 _/-‐ヽ、___,,,, -‐‐  ̄
ー-、、,,__,-‐'//ノゝノ ノ ヽ\
お久しぶりです
少し短めになってしまいますが完結します
保守大変感謝です
再開します
――――――
―ちょっと戻って
ハンジ「あー違う違う!そこはもっと手を高く!」
リコ「は、はい!」ゼェゼェ
ハンジ「うん!いいね!そしてそこはくるっと回ってー!」
リコ「はい!」クルクル
ハンジ「そう!そうだよ!!いま君はものすごく輝いてる!」
リコ「はい!私は輝いています!」シュタッバッバッ
ハンジ「よし!それなら訓練兵の皆を虜に出来る!!」
リコ「はい!私は訓練兵共を虜にして見せます!!」クルクルシュタン
――――――
――――
――
ハンジ(うんうん、これなら訓練兵の皆はもうこっちのモノだね)
ハンジ(やはり私の人選に間違いはなかったね!)
リコ「皆ー!今日はありがとー!」
リコ「こんなに盛り上がっちゃって…リコピン、まいっちんぐー☆」テヘペロッ
\マイッチングー!!/\リコピーン!!!/
ΩΩΩΩΩΩΩΩΩΩΩΩΩΩΩ
リコ「それじゃあ今日はここまで!皆本当にありがとーっ!入団先もぜひ考えてねー!」
エレン「アルミン…ミカサ…俺、決めたぞ」
アルミン「うん、僕ももう決まったよ」
ミカサ「私は…エレンの言うとおりにしよう」
ジャン「へっ…俺だってなぁ…やる時はやるんだぜ…」
マルコ「ジャン…もういいんだね。まぁ僕も…」
アニ(アイドル…かわいい)
サシャ「もっと眼鏡の事を知りたいですしね…」
コニー「衣装が可愛かったけどあれも仕事なのか?着なきゃいけねぇのか?面白そうだけどな!」
ライナー「なぁ、ベルトルト」
ベルトルト「まさかライナー…決めるのか?今、ここで…」
クリスタ「ユミル、ドンマイ」
ユミル「えぇ?な、何がだよ…」
クリスタ「機械音じゃ眼鏡には勝てないんだよ?」
ユミル「あ、あーその話はまた今度な!」
ユミル(内心悔しいけどな!!)
ダズ(リコピンたそ~)
――――――――――――――――――
そして、入団の日
ハンジ「さぁ!今日は訓練兵達が入団してくる日!」
ハンジ「この門の向こうには今頃訓練兵が大挙して押し寄せてきてるハズ…」ムフフ
ハンジ「それじゃあ皆を迎えてあげようかね!」
ハンジ「やぁやぁよく来てくれた!!今日から君達は晴れて調査兵団の一員だよ!!」バァンッ
ヒュウゥゥゥゥゥゥゥ…
ハンジ「……」
ハンジ「……………」
ハンジ「…あ、あれ………?」
ハンジ「猫の子一匹いないじゃないか…」アセッ
―その頃・駐屯兵団
ワァァァァァァァァァァァ
イアン「ちょ、ちょっとお前ら落ち着け!受け付けは順番だ!」
ミタビ「くそ…抑えきれんぞ!何だこの新兵共の数は…!」
ピクシス「ほっほっほっ!こりゃ駐屯兵団の総取りかのう」
イアン「ちょ、司令!のんきな事言ってないで何とかして下さいよ!」
エレン「眼鏡…眼鏡で!駆逐したいです!巨人を!だからリコさんに教えてほしいんです!!」
アルミン「僕も!僕もリコさんみたいな上司とムフフな事を…じゃなかった!」
アルミン「手取り足取りナニ取り教えて貰いたいんです!」
ミカサ「アルミン落ち着いて…その気持ち分からないでもないけど」
ライナー「アルミンのナニなら俺が…///」
ベルトルト「もう壁とかいいよね…」
ジャン「お、俺だってああいうユーモアあふれる上司がいいんだよ!」
マルコ「正直王よりリコさんの元で使えたい、もうそれでいいじゃないか」
サシャ「もっと眼鏡の真髄を知りたいんです!」
コニー「よくわかんねぇけどリコさん面白そうだしな!」
アニ「眼鏡っ娘アイドル…なりたい」
クリスタ「まぁ皆行くなら…ね」
ユミル「私はクリスタが行くところなら何処へだっていくけどな」
ダズ「リコたそ~!リコたそ~オロロロロロロロロロ
イアン「こいつらさっきからリコ、リコって…えぇいリコ!何処だー!!」
モノカゲ
リコ「うわぁ…」
リコ「おかしいなぁ…『調査兵団に入って』ってずっとお願いしてたのに…」
リコ「これ…どうしよう」
リコ「…リコピン、まいっちんぐー」ボソッ
リコ「あ、ハンジ分隊長そういえばどうしたんだろう…」
―――――――
リヴァイ「…おい」
ハンジ「うぁおっ!」ビックゥ
ハンジ「や、やぁリヴァイ!今日もいい天気だね!」アセアセ
リヴァイ「今日は大雨だ…しかし」
リヴァイ「…入団希望者の姿が見えない様だが…?」
ハンジ「あ、あはは…何だかね」
ハンジ「みぃんな、駐屯兵団に行っちゃったみたいでさぁ~」
リヴァイ「ほう…そうか」カチャカチャ
ハンジ「ん?リヴァイ?なんでブレードなんか用意してるのかなー?」
リヴァイ「いや…なに。あれだけ大見得きっておいて」カチャカチャ
リヴァイ「結局何の成果も得られなかった無能に」カチャカチャ
リヴァイ「…お仕置きをな」ジャキン
ハンジ「ひぃえぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!」
――――――――――――――――――――――――
アルミン『こうして、更なる人員を補強した駐屯兵団は更に堅強な守りを手に入れ』
アルミン『再び攻めてくるかも知れない巨人への脅威に備えることが出来ました』
アルミン『因みに、駐屯兵団の眼鏡着用率は8割を超えたそうです』
アルミン『そして月に数度、眼鏡っ娘アイドルによる催し物が開かれ』
アルミン『一般の人達にも広く浸透し、もはやリコさんの人気は不動のモノとなりました』
アルミン『あ、調査兵団は人員不足によりもはや解体寸前だそうで』
アルミン『とある分隊長がその責任を問われているそうですが』
アルミン『それは僕のあずかり知らぬ所です』
アルミン『おおっといけない、またリコさんの歌が始まる時間なので』
アルミン『それではこの辺で』スクッ
アルミン「リッコピーン!!」ダダダダダダッ
おわり
以上になります
長々と申し訳ありませんでした
皆さんの保守があったからこそ完結することが出来ました
本当にありがとうございました
蛇足になりますが
リコ「本当に甘ちゃんだなお前は…」エレン「うぅ…」
を書いた者です
それではこの辺で
レスどうもです
暫くは書かない、というよりは書けないですかね…
現状でもこれだけ感覚が空いてしまうような状態ですので…
またリアルが多少落ち着いて、時間がまとめて取れたらコソッとスレたてるかもですね
とにかくありがとうございました
レスを頂いた方々、大変感謝です
スチャスチャ
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