余命時間LIFEーlimit (12)

オリジナルストーリー

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余命時間Lifelimit

真面目に書くからね。






医者「お姉さんの命は後三ヶ月です」

そう言われたのは突然でした。
いつも元気にじゃれてくる姉さんが乳癌だった。
イマイチその宣告に現実味が無かったのを今でも覚えている。

男「え?」

医者「悪性腫瘍の乳癌でした、大分侵食が進んだステージIIIa期右乳房に4センチ級の腫瘍があります」

医者「今は転移してませんがそのうち乳房のリンパ節にも転移するでしょ」

医者「即急に抗がん剤治療、手術をお勧めします」

男「も、もしそのリンパ節に転移したらどうなるんですか?」

医者「全身に転移します」

男「・・・」ゴクリ

ガララ


男「・・・はぁ」

男(まさか姉さんが乳癌なんてな)

男「そうだ父さんと母さんに連絡とんなきゃ」

僕は携帯を使うため病院を出る。

男「」ピッピッ

prrrrrr

父「なんだ・・・男か、なんか用か」

男「今日姉さん連れて病院に行ったんだけど、姉さんどうやら乳癌らしいんだ」

父「なに?乳癌だと、治るのか?」

男「今の所は・・・分からない」

男「仕事が忙しいのは分かるけどたまには顔見せてよ父さん」

父「ああ・・・善処する 」

「善処する」か父さんはいつもそうだ、そればっかり言って結局来ない。

男「こんな時でさえ来ないのかよ」

男「そうだ母さんにも言っとかなきゃ」

母さんと電話か・・・何だか久しぶりな感じだ。

最後に電話したのは、高校入学の去年だ。

父さんと母さんが別居してるせいで3年も顔を見てない。

男「不満だ」

あの後母さんにも電話をしたが、父さんと同じような返答だった。

いくら何でも酷くないか?

娘が乳癌なのに根拠の無い返答ばかり。


男「」カツカツ

13xx号室

トントン

姉「はい、どうぞ」

男「どうだ?体調は?」ガララ

姉「うん、いい感じ」

男「担当の先生がしばらく入院しろって」

姉「えー、まさか乳癌だったりして」アハハ

男「っ!そんなわけないだろ」ギクッ

姉「だよねー、マジビビった」

男「・・・」

姉「男、退院したら海行こうか」

男「そろそろ夏休みだもんな」

男「分かった行こう」

姉「今年こそ泳げるようになるんだもんね」

男「大丈夫かよ」クスクス

姉「なんだとー」コチョコチョ

男「あは、やめ、ろって」

こういう事ももう出来なくなるのか。

男「この!」コチョコチョ

姉「あははははははは!ちょっとやめっ///」バタバタ

婦長「あんた達うるさいわよ!他の病室の方にも迷惑でしょ!!」

二人「ご、ごめんなさい」


男「夏休みまでに治せよ」

治るのか?

姉「うん!」

相変わらず明るい姉。

自分が乳癌だと知らない姉。

男「」ニヤッ

男「!」

僕は何を笑ってるんだ!?

実の姉が死ぬかもしれないのに。

男「じゃあね」ニヤァ

姉「?なんか顔に付いてる?」キョトン

男「いやなんでも」

なんでこんなに高翌揚しているんだ。


ガララ

男「ふぅ・・・」

男「」カツカツ

男「・・・」カツカツ

男「く、くく」カツカツ

男「ふふ、ふひ」カツカツ

男「あはははは」カツカツ


笑いながら病院を後にした。

入院3日目
高校の下校中

男「」カツカツ

黒ずくめ「」カツカツ

男&黒ずくめ「おっと」ドンッ

男「なんだよ?ひっ!」

黒ずくめ「なんだよ?あ?」

男「いや、すみません」

黒ずくめ「!・・・お前こっち来い」

男「なんで?ですか」

黒ずくめ「いいから来い!」グイ

男「うわっ」

黒ずくめ「お前の名前もしかして男か?」

黒ずくめの男は僕の名前を知っていた。

俺の方は知らないのに。

男「は、はい」

そう答えると黒ずくめの男は目の色を変え。

黒ずくめ「探す手間がはぶけたぜ」ガッ!

男「へ?」クラッバタン




気絶させた 。

男「ん、んん?」パチ

知らない部屋だ。どこだろここ。

金髪女「あら、目が覚めたのかしら」

男「ここは?」

金髪女「ふふ、教えると思う?」

男「・・・」

どうやら僕は金属の拘束具で自由を奪われているらしい。

これは確実に。

男「監禁か?俺をどうするつもりだ」

金髪女「あなたのお姉さんの病気の事についてよ」

男「なんでその事を」

金髪女「私は神様よ、知らないものはないわ」

男「は?アンタ頭いかれてるのか?」

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