文香「机の下の物語」 (19)


これはモバマスssです
多少のキャラ崩壊があるかもしれません


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カタカタカタ


P「…終わらない。これは…帰れない…」


P「家の布団で寝たい…もう、気付いたらキーボードに突っ伏して顔に変な模様作るのは嫌だ…」


P「大丈夫だ、今から一時間集中して一時間時間を巻き戻せば問題無い」


P「帰ったら金魚が迎えてくれるんだ…家で待ってくれてる金魚がいるんだ…」


文香「…お疲れ様です…」


P「…文香、いるのか?もしかして独り言聞いてた感じ?」


文香「…焼肉食べたい、のあたりから…」


P「言ってないぞ。いやもしかしたら疲れて無意識的に言ってたかもしれないけど」


文香「…本当に、お疲れなんですね…」


P「まぁそんな時もあるさ。ちょっと色々やるべき事が重なっちゃって…ん?」


文香「…どうかしましたか…?」


P「文香、どこに居るんだ?なんか声が変な場所から聞こえるんだけど」


文香「…変な場所、とは?」


P「何て言えばいいんだろう。こう、天の声ならぬ地の声みたいな」


文香「…地の声…つまり、下の方から…でしょうか?」


P「そう、なんかまるで机の下から聞こえる様な…」


文香「…当然です。机の下に居るんですから…」


P「…マジで?」


P(机の下を覗き込むと…文香がいた)


P「…目が悪くなるからそんな場所で本を読むのはやめなさい」


文香「…私から、本を奪うんですか…?」


P「ちがうから、ちゃんと明るい場所で読もうって事だから」



文香「…私が机の下に居ては…迷惑ですか?」


P「いやいいんだけどね?シュールだけど可愛いし」


文香「…可愛い、ですか…ありがとうございます。貴方にそう言って頂けると…」


P「可愛いけどやっぱり凄くシュール」


文香「ふぅ…」


P「…なんで机の下にいるの?」


文香「…輝子さんやまゆさんが、とても良い場所だと教えてくれたので…」


P「狭くない?」


文香「…それは…多少…ですが、こう言った狭い場所と言うのも落ち着きますから」


P「それはなんとなく分かるな」


文香「…それに、出口をプロデューサーさんの足で塞がれていると…まるで、プロデューサーさんに閉じ込められている様な気持ちになれて…」


P「それは分からないかな」



文香「…分かって頂けませんか…」


P「いやまあ人の感性に色々言うつもりは無いからいいけどさ」


文香「…語ると、長くなりますが…」


P「結構だから」


文香「…結婚、ですか?」


P「言ってないよまだ」


文香「…まだ…いつかは、言って頂けますか?」


P「…ぐいぐいくるな。とりあえず仕事していいか?」


文香「あっ…すみません。お邪魔でしたよね…」


P(そう言って本を胸元に抱き寄せ視線を下す文香…かわいい。なんだこの小動物)


P「…いじめたくなるな」


文香「…いじめたい、ですか?」


P「なんで超小声で呟いたのに聞こえるのさ」



文香「…プロデューサーさんが足をバタつかせれば…私は、蹴られてしまいますね…」


P「しないから、アイドル相手にそんな事出来る訳ないだろ」


文香「…しないんですか…?」


P「おかしいな、俺の知ってる文香は…」


文香「机の下にいると…なんだか、変な気分になってしまいます」


P「森久保やまゆの気持ちにならなくていいから」


文香「…むーりー…です…」


P「…可愛いなちくしょう」


文香「…ダンスレッスンなんて無理なんですけど…」


P「よーし明日のダンスレッスンは無しに…ならないからな?一瞬心揺れたけどさ」




P「さて、そろそろ仕事やっちゃわないと終電チャレンジ失敗しちゃうな」


文香「…頑張って下さい」


P「文香はまだ帰らなくて大丈夫なのか?」


文香「…私は、プロデューサーさんが終わるまで此処で本を読んでいますから…」


P「おっけ、じゃあ早く終わらせないとな」


文香「…ところで、プロデューサーさん…机の下と言うのは、案外狭いものですね…」


P「そりゃ162もある大学生が入る場所じゃないからな」


文香「長時間固まっていたせいで…身体が上手く動かせません。今襲われたら何も抵抗できませんね」


P「マジかよ不審者きたら大変だな。まぁ此処には俺しか居ないから大丈夫だけど」


文香「…はぁ」


P「ごめんため息つかないで。今は仕事終わらせないとマズイんだって」


文香「…据え膳、ですよ?」


P「遅刻しそうな朝に満漢全席用意されても食べてる訳にはいかないだろ?」


文香「…私なら、食べてから行きますが…」


P「例えを間違えたかな…」




P「ところで、文香は今何読んでるの?」


文香「…興味、ありますか?!」


P「いや何読んでるのかなーって」


文香「これは…奈緒さんに借りた漫画です」


P「珍しいな、文香が漫画って」


文香「…漫画を無闇矢鱈に否定する事はしません。活字以外でも、1つの作品である事に変わりはありませんから」


P「ふーん、で何読んでるんだ?奈緒からって言ってたし少女漫画か?」


文香「…とらぶる、と言うコミックで…あっ、奈緒さんから借りている事は内緒にしないと…」


P「…聞かなければよかった。ってかお前達か!俺の机の上にそれ置いてったせいでちひろさんに変な目で見られたんだぞ!」


文香「…確かに、業務先で漫画を読むのはあまりいい目では見られませんね…」


P「そうじゃなくてね?その漫画の内容だよ!」





P「…仕事終わらせないと」カタカタカタ


文香「…そんな場所に、転んでしまっては…」


P「…はやく終わらせないと終電が…」カタカタカタ


文香「…あっ…足の指が…そんな場所に…」


P「…集中、集中…」カタカタカタ


文香「…動けないから、抜けられない…っ、そんな、足で…」


P「足で文香を…違う違う」カタカタカタ


文香「…そこを、ふみふみするだなんて…」


P「ふみふみ、文香をふみふ…そうじゃない集中…」カタカタカタ


文香「……っ!」


P「…沈黙が逆に怖い…」カタカタカタ


文香「…プロデューサーさん…少し、足を伸ばして頂いてよろしいでしょうか?」


P「それ、聞いてた人によく言えるな…」





P「…ふぅ、終わった。予定よりかなりかかったな…」


文香「…お疲れ様です」


P「文香もそろそろ出たらどうだ?」


文香「…それが…ずっと此処にいたせいで、身体が動かないので…」


P「ってあっ!終電チャレンジ失敗してる!」


文香「…という事は、私も帰れませんね…!」


P「仕方ない、今日は事務所に泊まるか…」


文香「…私も、泊まるとします…」


P「狙ってたな?」


文香「さぁ…ところで、プロデューサーさん。もう、帰る必要は無くなったんですよね?」


P「…そうだな。そして文香は動けない」


文香「…」


P「…さっきまでの仕返しをさせて貰うか。読んでた漫画通りのことをしてあげるからこっちに寄越しなさい」


文香「…はい…!」


ちひろ(…机の下に隠れたは良いですが、今更出れないので私まで事務所泊まりになりましたちくしょう!)


前作、別のプロデューサーですが

若林智香「机の下からエールを」
若林智香「机の下からエールを」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1481208342/)

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