モバマスP「初詣のあやかし?」 (9)
周子「そそ。なんか都市伝説的なのがあってさ」
P「はじめて聞いたな」
周子「初詣に行くといつの間に美人さんが隣にいて、なんか恋人っぽく振る舞ってくるんだって」
P「妖怪……なんだよな?」
周子「うん。で、なんやかんやで一緒に歩き回ってると、初対面の相手のクセに不思議と気にならなくなってくる」
P「ふむふむ」
周子「んでまぁ、その美人さんと一緒に神社を出ると……」
P「出ると?」
周子「……」
周子「連れてかれちゃうんだって、あっち側に」
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P「……あっち側?」
周子「あっち側。どっちかは知らない」
P「まぁ、そりゃそうだけど」
周子「でもこの手の話って、何で体験談として残ってるんだろね」
P「まぁ……あの世的な場所に連れてかれるんなら、そもそもこの話が伝わらないよな」
周子「誰が最初に言い出すんだろー……つーわけでさ」
P「ん」
周子「明日の仕事のあと、初詣のエスコートよろしくー」
P「ん、まぁ任せろ」
P「……しかし、初詣の妖怪ねぇ」
P(美人さん、なのか)
周子「……その顔。あわよくばスカウト、とか考えてない?」
P「……いやまぁ、そんなことはないぞ?」
周子「どうかなー。Pさんすぐ女の子拾ってくるし」
P「そんな動物拾ってくる子どもみたいに」
周子「そんな風に拾われた女の子がここにいますけどー?」
P「……うん、まぁ、それはね?」
周子「ま、いーけどさ。子どもと違ってちゃんと面倒見てもらえてるしね」
P「そりゃまあ、責任があるしな」
周子「……拾われた家出娘と駆け出しプロデューサーが、今やシンデレラガールと敏腕プロデューサー」
周子「人生ってわっかんないなぁ」
P「お前の努力だよ」
周子「そう?」
P「じゃなきゃここまで来れないよ。レッスンも仕事も、よくやってくれたって」
周子「……うん、言われてみれば頑張ったアタシ」
P「ああ」
周子「……でも」
周子「Pさんがプロデューサーじゃなかったら、ここまで頑張れなかったかも、アタシ」
P「お、おう」
周子「……」
P「……」
周子「……Pさん」
P「周子」
周子・P「今年一年、大変お世話になりました」
周子・P「来年も、よろしくお願いします」
P(一年の思い出を周子と語り合い、下らない話をして)
周子(来年の抱負やら何やらをテキトーに語って、明日の仕事に備えて寝る)
P「それじゃ、おやすみな」
周子「んー」
P(テレビを消して、電気を消す)
周子(アタシはひらひらと手を振って、部屋を出る)
P(俺と周子は)
周子(色々あって、同棲してます♪)
「……」
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