ちなつ「余命1ヶ月か…」 (121)
ともこ「う…うぅ…なんで…なんで…!!」ポロポロ
ちなつ「…」
ともこ「なんで…なんでちなつが!!」ポロポロ
ちなつ「お姉ちゃん…泣かないで」
ともこ「ごめんなさい…だけど…だけど…うぅ…」ポロポロ
ちなつ「…」
ちなつ(死ぬって…なんだろうなー)
~次の日~
ガララ
ちなつ「おはよー」
あかり「ちなつちゃん、おはよー」
櫻子「おはよー」
向日葵「おはようございます、吉川さん」
ちなつ「…」
あかり「ちなつちゃんどうかした?」
ちなつ「あ、いや、どうもしてないけど、なんで?」
あかり「ぼーっとしてたから…」
ちなつ「朝だからね、昨日、夜更かししちゃったし」
あかり「夜更かしはダメだよぉ」
ちなつ「そうだね」
ちなつ(昨日は死ぬってことを考えてて眠れなかったんだよね)
ちなつ(結局、よくわからなかったけど)
あかり「そういえば昨日ね…」
櫻子「え、ホントに!?」
向日葵「それは…すごいですわね…」
ちなつ(そういえば、死ぬとみんなとしゃべれないな)
あかり「それでね…」
櫻子「うわぁ…」
向日葵「それは…」
ちなつ(あぁ…そっか、死ぬってそういうことか)
ちなつ(みんなと会えなくなって、しゃべることも遊ぶこともできなくなるのか…)
あかり「ち、ちなつちゃん!?」
ちなつ「な、なに、あかりちゃん?」
あかり「なんで泣いてるの!?」
ちなつ「え…?」ポロポロ
ちなつ「あ…ホントだ…」ポロポロ
ちなつ(泣いてるのか…だって死ぬんだもんね)
ちなつ(なんだろ…なんだか怖くなってきちゃった)
ちなつ(死ぬ…みんなともう会えない…やだ、死にたくない)
ちなつ(死にたくないよぉ…)
ちなつ「うわあああああああん」ポロポロ
あかり「ど、どうしたのちなつちゃん…?」オロオロ
櫻子「お、おい向日葵!ど、ど、どうしよう!?」オロオロ
向日葵「えっと…えっと…」オロオロ
ちなつ「うぅ…うぅ…」
あかり「ちなつちゃん!」ダキッ
ちなつ「あか…グスッ…りちゃん…?」ポロポロ
あかり「大丈夫…大丈夫だから…」ギュッ
ちなつ「あかりちゃん…」
ちなつ「あか…」バタッ
あかり「ちなつちゃん!?」
~保健室~
あかり「あの…ちなつちゃんは…」
先生「寝てるだけ、泣き疲れたんでしょ」
あかり「そうですか…よかった…」
ちなつ「あかり…ちゃん…」スースー
あかり「なあに…って、寝言…」
ちなつ「結衣先輩…京子先輩…」スースー
あかり「どんな夢見てるのかな?」
ちなつ「やだ…もう会えないなんてやだよ…」スースー
あかり「もう会えない…?」
あかり「それってどういう…」
先生「ほら、もう教室に帰りな」
あかり「あ、はい…」
………
ちなつ「ん…ここは…?」
ちなつ「…保健室か」
ちなつ「いま何時…って、もう授業おわってるし…」
ガララ
櫻子「ちーなー…」
向日葵「バカ櫻子!吉川さんは寝てるのよ」
あかり「向日葵ちゃんの声も大きいよぉ…」
向日葵「あ…」
ちなつ「大丈夫だよ、起きてるから」
あかり「ちなつちゃん!」
ちなつ「ごめんね、心配かけて」
櫻子「いーなー、わたしも授業うけないで保健室で寝たかったなー」
向日葵「あなたは授業中に寝てたでしょ」
櫻子「うるさいおっぱい魔人!」
向日葵 櫻子「むー」
あかり「もう大丈夫?」
ちなつ「うん!たくさん寝たし」
あかり「そっか、じゃあ部室に行こう!」
ちなつ「うん」
~ごらく部~
京子「ちなつちゃん倒れたんだって!?大丈夫!?」
ちなつ「はい、大丈夫です」
結衣「あんまり無理しちゃだめだよ?」
ちなつ「はい、わかってます!」
京子「よし、それじゃあ今日はなにしよっか」
あかり「あ、あのさ!」
京子「なんだよあかり」
あかり「ちなつちゃん…今朝なんで泣いたの?」
ちなつ「…」
京子「え、ちなつちゃん泣いたの?」
ちなつ「それは…昨日の夜観た映画を思い出しちゃって…」
あかり「そんなことじゃ普通、あんなに泣かないよ」
京子「あ、あかり?」
結衣「どうしたんだよ?」
ちなつ「…」
あかり「…ちなつちゃん、寝言言ってたよ」
ちなつ「え?」
あかり「あかりたちともう会えないなんていやだ、って」
ちなつ「えっと…それはいやな夢みてて…」
あかり「ちなつちゃん…本当のこと話して?」
ちなつ「…わたし、用事思い出したから帰る」
あかり「待って!」
ちなつ「…ごめん」
ピシャ
~ちなつの部屋~
ちなつ「…はぁ」
ちなつ「どうしよう」
ちなつ「これから………死ぬまで」
ちなつ「それを今日中に決めないと」
ちなつ「あかりちゃん…すごくわたしのこと心配してくれてたな」
ちなつ「それにしても寝言言ってたとは…」
ちなつ「うーん…」
ちなつ「やっぱり、みんなと一緒にいたいな…」
ちなつ「でも…それじゃあなあ…わたしが死んだ時みんな悲しんじゃうよ…」
ちなつ「それは…いやだな」
ちなつ「…そうだ…みんなを悲しませちゃだめだよね」
………
ともこ「ちなつ…」
ちなつ「お姉ちゃん」
ともこ「ち、ちなつ!どうしたの?」
ちなつ「あの…お願いがあるんだけど」
ともこ「な、なに?なんでも言って!お姉ちゃん、なんでもするから!」
ちなつ「えっとね、わたしの病気のことを誰にも言わないでほしいの」
ともこ「え、えっと…」
ちなつ「お願いね」
ともこ「…わかったわ」
ちなつ(あとは…明日か…)
~次の日~
ガララ
ちなつ「…」
あかり「ちなつちゃん!」
ちなつ「なに?」
あかり「昨日はなんで…」
ちなつ「またその話?本当にうざいなぁ…あかりちゃんは」
あかり「え…?」
ちなつ「あ…しまった」
櫻子「え、ちなつちゃん?」
向日葵「よ、吉川さん!?」
ちなつ「あー…もういいや」
ちなつ「わたし、あかりちゃんが嫌いなんだよね」
あかり「…」
ちなつ「結衣先輩のことよく知ってるから仲良くしてたけど、もういいや」
向日葵「吉川さん、あなた何言ってますの!?」
あかり「いいんだよ、向日葵ちゃん」
向日葵「赤座さん…?」
あかり「ちなつちゃん…本当に何があったの?」
ちなつ「ほら、そういうとこ」
ちなつ「わたしのこといい子だと思ってるでしょ」
ちなつ「なにか理由があってこんなこと言ってるって思ってるでしょ」
ちなつ「ちがう、これは本心だから」
あかり「ちなつちゃん!」
ちなつ「うるさい!」
パァン!
あかり「いたっ…」
ちなつ「うるさい…耳障りだよ…」
パァン!
ちなつ「痛い…」
櫻子「いい加減にしろよ!」
ちなつ「さすが馬鹿、すぐ暴力」
櫻子「なんだって…!?」
向日葵「もういいですわ櫻子、こんな人はもう放っておきましょう」
ちなつ「わたし別に向日葵ちゃんのことは嫌いじゃないんだけどなー」
向日葵「わたくしは嫌いですわ」
ちなつ「そっか…残念」
櫻子「行こ、あかりちゃん」
あかり「ま、待って…ちなつちゃん…」
向日葵「赤座さん、友達は選ぶべきですわ」
あかり「あの…」
ちなつ「こっち見ないで、キモい」
櫻子「ほら、あんなやつ無視だよあかりちゃん」
あかり「ちなつちゃん…」
~放課後のごらく部~
ガララ
結衣「あれ、ちなつちゃん一人?」
ちなつ「はい、あかりちゃんは櫻子ちゃんと向日葵ちゃんと帰りました」
結衣「そっか…あの…」
ちなつ「京子先輩はどうしたんですか?」
結衣「ああ、あいつは宿題わすれたから補習だよ」
ちなつ「そうですか」
結衣「あの…ちなつちゃん、昨日は…」
ちなつ「ごめんなさい、ちょっと用事が…すぐ戻ってくるんで」
結衣「…わかった、いってらっしゃい」
………
結衣「遅いなちなつちゃん…昨日のことも聞きたいのに…」
ガララ
ちなつ「…」
結衣「あ、ちなつちゃ…」
ちなつ「結衣先輩!!」ガバッ
結衣「うわあ!ち、ちなつちゃん!?」
ちなつ「はぁはぁ…もうガマンできません!京子先輩がいない今のうちに!」
結衣「ちょ、ちなつちゃん!?そ、そこは…え?ちょっと!?」
ちなつ「はぁはぁ…結衣先輩がいけないんですよ…わたしのアピールを無視するから…」
結衣「やめて…お願い…助けて…京子ぉ…」グスッ
ちなつ「…」
ちなつ「結衣先輩!結衣先輩!」
ガララ
京子「お待たせー…って、え?」
ちなつ「あ、京子先輩…」
結衣「京子ぉ…」グスッ
京子「な、な、なにやってんだよ!」
ちなつ「なにって…レイプですね」
京子「は!?」
結衣「うぅ…」グスッ
京子「っ…!」
パァン!
ちなつ「いたっ…今日二回目ですよ」
京子「帰って…あと、もう来ないで…」
ちなつ「はいはい、わかりましたー」
ちなつ「それじゃあ、さよなら結衣先輩、京子先輩」
京子「…」
結衣「うぅ…」グスッ
~ちなつの部屋~
ちなつ「…痛い」
ちなつ「ほっぺたと手…まだ痛い」
ちなつ「でも…これでいいよね…」
ちなつ「これで…」ポロポロ
ちなつ「また泣いちゃった…でも、これならみんな悲しまなくてすむから…」ポロポロ
ちなつ「ガマン…しなきゃ」ポロポロ
~次の日~
ちなつ「あーあ、学校休んじゃった」
ちなつ「まあ、もう行かないけどね」
ちなつ「はぁ…」
ちなつ「…あかりちゃん」
ちなつ「あかりちゃんになら…」
ちなつ「…だめだ」
ちなつ「あかりちゃんはわたしのことをあんなに心配してくれてる」
ちなつ「だから、言っちゃだめだ」
ちなつ「あかりちゃん、優しすぎるから…」
ちなつ「…」
ピンポーン
ちなつ「誰だろ?」
ピンポーン
ちなつ「あー…うちに誰もいないのか」
ピンポーン
ちなつ「まあいいや、居留守しちゃお」
ピンポーン
ちなつ「…」
ピンポーン
ピンポーン
ピンポーン
ちなつ「…うるさいなぁ」
ちなつ「はぁ…出ればいいんでしょ、出れば」
………
ガララ
ちなつ「はーい」
あかり「こんにちは、ちなつちゃん」
ちなつ「なっ…!」
あかり「待って」
ちなつ「…なにしに来たの」
あかり「ちなつちゃんとお話に来たの」
ちなつ「学校は?」
あかり「えへへ…さぼっちゃった」
ちなつ「なんで…」
あかり「ちなつちゃんが心配だから」
ちなつ「…意味わかんない」
あかり「ちなつちゃん、何があったの?」
ちなつ「…うるさい」
あかり「え?」
ちなつ「うるさい!うるさい!うるさい!」
あかり「ちなつちゃん…」
ちなつ「帰って!あかりちゃんの顔なんか見たくないの!」
あかり「いやだ!」
ちなつ「なんで…なんで!?」
あかり「ちなつちゃんが心配だから」
ちなつ「意味わかんないよ!」
あかり「ちなつちゃん、昨日のは演技でしょ」
ちなつ「違う!」
あかり「違わないよ、あかりはちなつちゃんの友達だからわかるよ」
ちなつ「やめて…やめて!やめて!」
ちなつ「やめてよ!優しくしないでよ!わたしに関わらないでよ!」
ちなつ「せっかく…せっかくこんなことしてるのに!」
あかり「ちなつちゃんが元気になるまで、あかりはちなつちゃんの心配するよ」
ちなつ「なんで…なんでよ…」
ちなつ「なんで…なんで嫌いになってくれないの…」
ちなつ「叩いたりしたのに…なんで…」
ちなつ「嫌いになってくれないとわたし…」ポロポロ
あかり「…」ギュッ
ちなつ「…なによ」ポロポロ
あかり「あかりは絶対にちなつちゃんのこと嫌いにならないよぉ」
あかり「だから、諦めて話そ?ね?」
ちなつ「あかりちゃん…」ポロポロ
ちなつ「…ずるいよ」
あかり「えへへ」
………
あかり「そんな…」
ちなつ「…」
あかり「やだ…やだよぉ…そんなのおかしいよぉ」ポロポロ
ちなつ「…」
ちなつ(悲しませちゃった…だから言いたくなかったのに…)
あかり「…」ポロポロ
あかり「…」グスッ
ちなつ「…あのね、あかりちゃん、このことは誰にも…」
ピンポーン
ちなつ「はぁ…またか」
ちなつ「ちょっと行ってくるね」
………
ガララ
ちなつ「はーい」
結衣「あ、ちなつちゃん、こんにちは」
京子「やっほー」
ちなつ「え、結衣先輩、京子先輩!?」
向日葵「わたくしたちもいますわ」
ちなつ「櫻子ちゃんと向日葵ちゃんも…」
ちなつ「な、なんで?」
京子「そこで偶然会ったんだー」
ちなつ「いや、そうじゃなくて…」
櫻子「ちなつちゃんが心配だったからさー」
ちなつ「え?」
ちなつ「あ、あんなに酷いことしたのに…」
結衣「あの時はびっくりしたけどさ、よく考えたらおかしいなって」
結衣「ちなつちゃんが襲うタイミングが遅すぎるって」
結衣「はじめから止めてもらう予定だったんじゃないかって」
京子「それでいろんな人に聞いてさ、ちなつちゃんがわたしの補習の教室をのぞいてたってわかったんだよね」
京子「ちなつちゃん、わたしの補習が終わりそうなのを見てから襲ったんだよね」
京子「わたしに止めてもらうために」
ちなつ「…」
向日葵「わたくしたちもあの時はカッとなってましたけど、よく考えたら吉川さんがあんなことするなんて何かあるんじゃないかって」
櫻子「おっぱいでかいから短気なんだよ!」
向日葵「なんですって!」
ちなつ「みんな…」
あかり「もう諦めた方がいいよ、ちなつちゃん」
ちなつ「あかりちゃん…」
あかり「みんなちなつちゃんのことを嫌いになれないから」
ちなつ「うぅ…みんな…」ポロポロ
ちなつ「うわああああああああああん」ポロポロ
~次の日のごらく部~
京子「ちなちゅ~」
ちなつ「ちょっと京子先輩!」
結衣「おいコラ」
あかり「えへへ」
ちなつ(わたしはみんなに言いました、あと一ヶ月で死ぬって)
ちなつ(みんなすごい泣いて、すごく怒りました)
ちなつ(よく考えたらめちゃくちゃだよね、死んだら絶対に隠し通せないし)
ちなつ(それで、なんでもわがまま言っていいよって言われたから、いつも通りにすごしたいってお願いしました)
ちなつ(そうして今にいたります)
京子「今日は何しよっかー」
結衣「なんでもいいよ」
あかり「ちなつちゃんは何したい?」
ちなつ(ちょっと気をつかわれたりするけど、楽しいです!)
ちなつ「えっとね…」
~2週間後~
ちなつ(よし、授業もおわり!)
ちなつ(あかりちゃんは掃除だから、先にごらく部に行く…)
ちなつ(あれ…なんか視界が…)
ちなつ(ぼやけ…て…)
~病院~
ちなつ「ん…あれ…ここは?」
あかり「ちなつちゃん!」ポロポロ
ちなつ「あれ…あかりちゃん?なんで泣いてるの?」
あかり「だって…だって、ちなつちゃん突然倒れたから…」ポロポロ
ちなつ「ああ…そうか倒れたんだ…」
京子「ちなつちゃぁん…」グスッ
ちなつ「京子先輩…」
結衣「ちなつちゃん…大丈夫?」
ちなつ「もちろん大丈夫ですよ」
ちなつ「泣かないでくださいよ、京子先輩もあかりちゃんも」
京子「だって…だって…」グスッ
ちなつ「もう…」
………
先生「…お友達は帰ったみたいだね」
ちなつ「あの…わたしは…」
先生「…もう学校には行けない」
ちなつ「…」
先生「あと一週間ほどで歩くことも、しゃべることもできなくなる」
ちなつ「そんな…」
ちなつ「…」
ちなつ「そうですか…」
先生「…すまない」
ちなつ「いえ…誰もわるくないんですから…」
ちなつ(そっか…もうそれだけしかないんだ…)
~次の日~
結衣「こんにちはー」
ちなつ「あれ、結衣先輩、学校は?」
結衣「えっと、休んじゃった」
ちなつ「え…なんで」
結衣「ちなつちゃんと二人っきりになりたかったからさ」
ちなつ「え!?」
結衣「その…ちなつちゃん」
ちなつ「は、はい!」
結衣「二人っきりだね…」
ちなつ「そ、そうですね…」
結衣「…」
ちなつ「…」
ちなつ「ああ…そういうことですか」
結衣「え?」
ちなつ「結衣先輩、好きです」
結衣「う、うん!わたしも好きだよ!」
結衣「だから…」
ちなつ「…やめてください」
結衣「…」
ちなつ「…いつも通りにしてください、ってお願いしました」
結衣「だ、だけど…」
ちなつ「結衣先輩、もう一度告白します」
ちなつ「今度は嘘つかないでくださいね」
結衣「…」
ちなつ「結衣先輩、あなたが好きです」
ちなつ「はじめて会ったときからずっと…ずっと好きでした」
ちなつ「わたしと付き合ってください」
結衣「…」
結衣「…っ」
結衣「…ごめん」
ちなつ「…」
結衣「わたし…わたし、京子が好きなんだ…」
ちなつ「そうですか…」
結衣「ごめん…ごめんね…」ポロポロ
ちなつ「いえ、嘘つかれるよりいいです」
結衣「でも…でも!」ポロポロ
ちなつ「大丈夫です、結衣先輩のこと引きずって死ぬよりましですから」
結衣「ごめん…ごめん…」ポロポロ
ちなつ「ありがとうございます、結衣先輩」
………
京子「こんにちはー」
あかり「こんにちはー」
ちなつ「こんにちは、京子先輩、あかりちゃん」
京子「あれ、結衣、学校休んだと思ったらこんなとこにいたのかー」
京子「しばらく二人っきりになってたんだね、なんかしたの?」
ちなつ「はい、結衣先輩に告白してふられました」
京子「は!?」
京子「結衣?」
結衣「…」
ちなつ「いいんです、わたしがお願いしたんです」
ちなつ「嘘つかないでくださいって」
京子「それでも…」
京子「…」
京子「そっか…ごめん」
ちなつ「いいですよ、京子先輩たちはわたしのことを思ってやってくれたんだから」
京子「…うん」
あかり「??」
………
あかり「こんにちはー」
ちなつ「…」
あかり「ちなつちゃん?」
京子「お、もしかして照れてるー?」
結衣「おいコラ」
ちなつ「…」カキカキ
あかり「え…」
『えへへ…しゃべれなくなっちゃった』
あかり「そんな…」
あかり「ちなつちゃん…」ポロポロ
ちなつ「…!?」
ちなつ「…!!」カキカキ
『泣かないで!!」
あかり「うん…ごめん…ごめんね」ポロポロ
ちなつ「…」
ちなつ「…」チョイチョイ
あかり「な、なぁに?」
ちなつ「…」ギュッ
あかり「ちなつちゃん…」
ちなつ「…」ナデナデ
あかり「うぅ…ちなつちゃん…」ポロポロ
あかり「やだ…やだよ…」
ちなつ「…?」
あかり「会えないなんてやだよ!話せないなんてやだよ!」
結衣「お、おい、あかり…」
あかり「もっといっぱい遊びたいよ!おかしいよ!こんなの!」
京子「あかり…」
あかり「なんで!なんで!あかり…ちなつちゃんがいないと…あかり…」
ちなつ「…」
ちなつ「…」カキカキ
『わたしも死にたくないよ、でも、これは仕方ないことなの』
あかり「わかってる…でも…!」
ちなつ「…」カキカキ
『ごめんね』
………
奇跡もなにもなく、ちなつちゃんは死にました。
~終わり~
ごめんなさい。鬱エンドしか思いつかなかったので、無理やり終わらせましたー。
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