文香(買ってきたモモ肉を串に刺していきます…多様な部位を食べたい時は居酒屋が一番ですかね…今日はモモだけです)

ブスリ

文香(この刺していく作業は多少面倒ではありますが乱雑でいい、どうせ食べるのは自分です…)

パチパチパチ…

文香(ああ、この音、この煙こそこの儀式の醍醐味…)

文香(…早速祭壇に生け贄を捧げましょう)

ジュゥゥ…！

文香(まぁ鳥ももですし『生け』贄ではないのですが…)

文香(…鳥にタレを塗っていきましょう。このタイミングで塗ってやると香りがよく広がるのです
…香りがえげつなくえげつないです)

パチパチ…！

文香(…お腹が空きすぎて語彙が抜け落ちていますね、今の私をありすさんが見ればどんな面白い顔をしてくれるでしょうか…)

文香(…おっと、ひっくり返さねば)

文香(…よしよし、カリカリが期待できる焼け具合です、ナイスふみふみ)ジュウウ…

文香(…焼けました)

文香(…ふふふ、鷺沢特製タレを塗りたくりました…まぁ既製品に既製品を加えただけのものですが。…ドライ加工した柚子も少し入れてます。自由です。一人飯の特権ですね)

文香「わーたーしだけの特権特権…♪っと」

文香(さらに少しだけ胡椒も振ります。わさびも乗せちゃいましょう。自由のオンパレードですね。フレデリカさんもびっくりです)パラパラ

文香(…では、いただきます)

あむ…はふ…むぎゅむぎゅ…

文香(…)

ガッツポ

文香(…勝ちました…この味は当たりです。大金星です)

文香(ゆず胡椒という組み合わせを聞き、やってみたらビンゴもビンゴ…ダブルビンゴです…)

文香(…これは間違いなくお米が進むやつです、よそいましょう…)よっこいせ

文香(…ふむ、やはりご飯との相性が凄まじいですね…)

はむはむ…むぐむぐ…

文香(未成年の一人飯にお酒の相性は当然関係なく、代わりにご飯との相性が重要となりますが…それを含めても大当たりです…)

文香(…！？)

ガーン…！

文香(…しまった、ネギを用意していないことに今気付きました、ネギマが焼けません…)

文香(…もうこんな時間ではスーパーも開いていないでしょう…さっきでギリギリでしたし)

文香(…これが俗にいう悲しみのどん底、でしょうか…)ズーン…

文香(…ネギマこそ、焼き鳥という肉しかない串に颯爽と現れしメシアだというのに…)


文香(…自棄です。今日は食べます)スクッ

冷蔵庫パカー

文香(…とっておきの牛肉、いってしまいましょう…)ニヤ…

文香(…タイムセールで茜さんに協力していただき安く入手した、牛肉の中でも希少かつ美味と言われる部位『ザブトン』焼き肉用100g500円…今こそ解放するとき…)

どさっ

文香(…ここまでいいお肉を家で使うのは初めてです…新書を読む時の様に心が踊ります…)

文香(…流石に脂がたっぷりあるのでフライパンで焼き上げましょう、特に冬は炭火だと心配です…)

ゴォォ…

文香(ぐへへ…良いお肉を焼く時のこの高揚は中々言葉には表せません…)

じゅわぁぁぁぁ…！！

文香(ひゃっほぉぉぉ！！)

文香(焼けちゃいましたよこれ、やべぇこれ美味しい、まだ食ってないけど絶対うまいってこれ。パネェ、マジパネェ)

文香「…こほん」

文香(味付けはシンプルに胡椒…こだわりの粗挽きです。これがまた牛肉にすこぶる合います…)パラパラ

文香(…ご飯に乗せて)

文香(…まずは1枚…)

はむっ
じゅわっ…

文香(…生きててよかった…)ウルウル

文香(ここまで美味しい脂が口のなかに広がるって…そうそう体験出来ませんって…)

文香(胡椒もお肉の味を壊さず程よくサポートしてくれています…)

文香(…食に生きる喜びを見出だせて本当によかった…ありがとう、かつての食レポのお仕事…)

文香(決めました…今日はもう冷蔵庫のお肉全部食べましょう…カロリーはレッスンで消費します、幸せは小出しにしたら勿体無いのです。一気に使ってまた次への励みにするのです)

文香(脂のくどさ…？関係ございません…)

冷蔵庫パカー

文香(yes！黒烏龍茶！！)

文香(…お米はまだ5合あります…誰も私を止めることはできません…！)

文香(…宴です…！
…一人ですが)

ジュゥゥ…！

はふっ、はむ

むぐむぐ…がつっ…

ぐびっ…

ジュゥゥ…

～30分後～

文香(…ごちそう様でした)けぷっ

文香(…幸せです、食レポで食に目覚めた私ですが、やはり家で好きなものを好き勝手に食べるのもまた一興といったところですね…)

文香(…こうしてみると、本しか生き甲斐がなかった過去の私の人生、寂しいにも程がありましたね…)

文香(新しい世界に飛び込んでみて、沢山のものに出会いました…食にお洒落に友人…恋人…)


文香「…アイドルやってよかったー！」ぐびー！

注・烏龍茶です

ドンッ！
文香「っぷはー！」

注・烏龍茶です

prrrrr…

文香「あら…？」

ピッ

文香「…はい、鷺沢ですが…茜さん？こんな時間にどうしました？」

文香「ふむふむ…え？…ふふ、何の前触れもなく私のことを思い出して？それは嬉しいことですね…」


文香「…あら…欲しく、なってしまったのですか…？//」

ブレスケアパクー

文香「…茜さんに『切ない』なんて感情は似合いません…治してあげましょう、すぐに向かいます…♪」カリカリ

ドアガチャ…

文香「え？もう遅い時間だから電話だけでよかった？…いえ、こちらも丁度いいタイミングでした」


文香「…もっとお肉が食べたいと、思っていたところです…♪///」


バタン

このあとめちゃくちゃry

終わりだ…ﾌﾋ