希「クイズ!綺羅ツバサの100のコト優勝記念」 (68)

希「さあ、こないだのクイズ!綺羅ツバサの100のコトで真姫ちゃんと優勝したと言う事で○○○遊園地にやって来ました」

ツバサ「今日は1日よろしくね!」

真姫「いえ…こちらこそ…よろしくお願いします」

ツバサ「あら?あんまり乗り気じゃない?」

真姫「…いや」

希「安心して真姫ちゃん。今日は普通に遊んでくれるだけで良いから」

真姫「本当に?」

希「うん」

真姫「ならいいけど」

希「ただ、せっかくスクールアイドルの中でも人気のA-RISEとμ'sのメンバーの二人のプライベートだから撮影はさせて貰うからね?」

真姫「その時点であんまり安心出来ないわね」



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ツバサ「それじゃあ、今日はよろしくね?」

真姫「はい。よろしくお願いします」

ツバサ「そんなかしこまらないでよ。今日はお友達として一緒に遊びましょう?」

真姫「友達としてですか?」

ツバサ「そうよ。だから、敬語は禁止ね?」

真姫「…何か既視感が」

ツバサ「ん?」

真姫「いえ…何でもないわ」

ツバサ「どのアトラクションからにする?」

真姫「私は遊園地ってあんまり来たことなくて…」

ツバサ「そうなの?私もそんなには来たことはないけど…」

真姫「そうなの?…でも、乗りたいアトラクションがあるって」

ツバサ「それは、後のお楽しみにしましょう」

真姫「じゃあ…取り敢えずゴーカートからにしましょうか」

ツバサ「いきなりゴーカートにするの?」

真姫「え?いきなりゴーカートってまずいの?」

ツバサ「…それは…わからないけど」

真姫「アトラクションに乗る順番ってあるのかしら?」

ツバサ「個人の自由だと思うけど…」

真姫「何か通の周り方とかあるのかしら?」

真姫「…ネットで調べてもアトラクションの周り方の順番なんて出てこないわね…調べ方が悪いのかしら」

ツバサ「やっぱり、自由で良いんじゃない?」

真姫「でも…」

ツバサ「すぐにネットで調べるのは現代人の悪い癖ね。せっかく来てるんだから、私達ならではの周り方を見つけましょう?自分達の足でね?」

真姫「そ、そうね。うん。そうしましょう!」

ツバサ「それじゃあ、ゴーカートからにしましょう」

真姫「わかった」

ツバサ「ゴーカートの乗り場は…地図を見る限りここから直ぐね」

真姫「あ!わかったわ。アトラクションの種類で乗る順番を選ぶんじゃなくて地図を見てアトラクションの位置関係を考慮して乗る順番を選ぶんだわ」

ツバサ「なるほど!それは良い考えだわ!」



~ゴーカート場~

ツバサ「真姫さんはゴーカートに乗った事はあるの?」

真姫「ゴーカートはないわね」

ツバサ「奇遇ね!私もないの」

真姫「奇遇なのかしら?結構居そうだけど…」

ツバサ「さあ、列に並びましょう?今日は比較的に空いているみたいで良かったわ」

真姫「そうね。10分待ちが比較的空いているのか私にはわからないけど…」

ツバサ「10分は空いてるわよ」

真姫「そうなのね」

真姫ちゃーん ツバサさーん

真姫「へ?」

ツバサ「誰?」

凛「にゃ~」

真姫「り、凛!?」

ツバサ「星空さん…」

英玲奈「私も居るぞ」

ツバサ「英玲奈まで…」

凛「真姫ちゃん、ツバサさん!凛達とゴーカートで勝負するにゃ」

ツバサ「一体どういう…」

真姫「はあ…結局こうなるのね」

ツバサ「え?」

真姫「希よ」

英玲奈「西木野真東は察しがいいのだな」

凛「うん。真姫ちゃんは鋭いんだよ」

真姫「誰でも分かるでしょ」

ツバサ「勝負をするのは良いけど…」

英玲奈「勝負に勝てば東條希が用意した豪華商品があるぞ」

真姫「豪華商品って何よ?」

凛「…えっと」

英玲奈「美味しいスイーツらしいが」

ツバサ「面白そうじゃない。受けて立ちましょう?」

真姫「まあ…良いけど」

凛「でも、真姫ちゃんはゴーカートってしってるの?」

真姫「と、当然でしょ?」

英玲奈「知ってるのだな」

凛「多分知らないやつにゃ」

真姫「私が知らない訳ないじゃない」

凛「ゴーカートって言うのはね小さな車にのってコースを走るんだよ?」

真姫「だから知ってるって」

凛「で相手に負けないように亀の甲羅とかバナナを投げて妨害するの」

ツバサ「え?…そうなの?」

真姫「…そんな訳ないじゃない。亀の甲羅なんかどこにあるのよ」

英玲奈「ふふっ、星空凛は冗談が好きなのだな」

凛「うん!いつも希ちゃんや絵里ちゃんと冗談ばっかり言ってるにゃ」

真姫「絵里は冗談を言ってるつもりはないと思うけどね」

英玲奈「まあ、そんな事は良いじゃないか。それよりも早く勝負をしよう」

凛「負けないにゃ~」

真姫「そうね。こうして話してる間に10分待ちだったのがいつの間にか30分になってしまったものね」

英玲奈「え?」

ツバサ「取り敢えず並びましょうか」


ツバサ「…何か、せっかく闘志が燃えていたのに待ち時間のせいで熱が冷めそうね」

凛「30分て長いね。カップラーメンが10個食べれるにゃ」

英玲奈「その計算はおかしいぞ?」

凛「え?だってカップラーメンはだいたいお湯を入れて3分だよ?」

英玲奈「お湯を入れて3分なのは分かっているがなにも3分経ってから次のカップラーメンにお湯を入れるというルールはないだろう?」

凛「え?何を言いたいか分からないにゃ」

ツバサ「それに5分のカップラーメンもあるみたいだしね」ウインク

真姫「それは今は話が違うんじゃ…」




凛「…30分長いね」

英玲奈「勢いよく登場した分恥ずかしいな」

凛「こればっかりは仕方ないにゃ~」

ツバサ「ねえ、待ち時間で何かしない?」

凛「山手線ゲームやる?」

真姫「それは嫌」

英玲奈「どうしてだ?」

真姫「前に絵里の家で…とにかく嫌よ」

凛「じゃあ、しりとりするにゃ」

ツバサ「それなら、可愛いものしりとりをしましょう」

真姫「可愛いものしりとり?」

ツバサ「可愛いものでしりとりをしていくのよ」

英玲奈「ツバサが考えたのか?」

ツバサ「そうよ。たまに一人で考えたりするの」

真姫「…たまにって」

凛「ツバサさん大丈夫?何か悩みとかあるの?」

ツバサ「え?どうして?」

ツバサ「じゃあ、真姫さんからね。しりとりのりから」

真姫「りす」パンパン

ツバサ「可愛い~」

真姫「え?」

ツバサ「可愛かったら可愛いってその後に言うのよ?」

真姫「そんなの先に言って貰わなきゃ分からないわよ」

英玲奈「当然だな」

ツバサ「じゃあ、星空さんからね」


凛「りす」パンパン

「可愛い~」

英玲奈「雀」パンパン

「可愛い~」

真姫「メダカ」パンパン

可愛い~

ツバサ「カラス」パンパン

英玲奈「可愛くないな」

真姫「可愛くないわね」

凛「可愛くないにゃ~」

英玲奈「せっかくだから罰ゲーム~。全員からデゴピン~」

凛「にゃ~」ピシッ

ツバサ「いて」

真姫「えい」ぱしっ

ツバサ「うっ」

英玲奈「はあ!」バシン

ツバサ「いったい」

真姫「とかやってる間に後少しよ?」

ツバサ「ホントだ」

凛「負けないよ!」

英玲奈「我々は手を抜かないぞ」

ツバサ「望む所よ」

従業員「次の四名様お進み下さい」

真姫「どうしよう…つい凛の前だから知ったかしちゃったけど…」

ツバサ「真姫さん、落ち着いて?大丈夫よ。ゆっくりでいいから安全にね?」

真姫「う、うん。ありがとう」

凛「さあ、もう始まるにゃ」

ピッピッピッ パーン

真姫「あっ!ちゃんと進んだわ」

英玲奈「西木野真姫…やるな」

凛「でも、凛が一番にゃ~」

ツバサ「あれ?どうして進まないの?」

真姫「さすが凛…速いわね。英玲奈さんも直ぐ後ろにいるし。ツバサさんは…」

ツバサ「あっ!ゴーカートもアクセルがあるのね。てっきり自動で…」

英玲奈「あいつは何をやっているんだ?」

真姫「ツバサさんってもしかして…」

凛「人の事を心配してる暇があるの?」

真姫「え?」

英玲奈「追い付いたぞ」

真姫「なっ!」

凛「このコーナーでぶっちぎるにゃ」

真姫「くっ…凛は早いし、英玲奈さんには追い付かれそうだし…」

ツバサ「諦めちゃダメよ」

真姫「え?」

英玲奈「ツバサ…どうして」

ツバサ「私のテクニックを舐めないで欲しいわ」

英玲奈「流石の運動神経だな…だが…星空凛はまだ先に」

真姫「ツバサさん…」

ツバサ「私は諦めないわ」

英玲奈「…ツバサ」

凛「無駄にゃー」

英玲奈「行かせるかぁ」

真姫「邪魔はさせないわ」

ツバサ「…真姫さん」

真姫「行って!凛を抜いて!!」

ツバサ「…ありがとう。行くわよぉ」

真姫「…普通に負けたわね」

ツバサ「…やっぱり、あれだけ差があると」

真姫「…だって行けそうな感じを出してたから」

ツバサ「…ごめんなさい。私って結構熱くなりやすいの」

真姫「まあ…楽しかったから良いけど…」ボソッ

ツバサ「え?」

真姫「何でもないわよ」

おーい!そこの可愛い子ちゃーん

真姫「え?」

穂乃果「キミキミ!キミだよ!」

真姫「穂乃果?」

ツバサ「穂乃果さん」

穂乃果「ねえ?これから俺と遊ばない?」

真姫「…何が始まったのよ」

穂乃果「そんな冴えない奴はほっといてさ」

ツバサ「え?私の事?」

穂乃果「あ?そうだよ?こんな奴とアベックだと思われたら恥ずかしいぜ?な?俺と来なよ」

真姫「アベックって何よ」

ツバサ「…さあ」

ツバサ「穂乃果さん。どうしたのよ」

穂乃果「何だよお前。お前なんかアウトオブ眼中なんだよ」

ツバサ「何を言ってるの?」

真姫「穂乃果!ふざけてると怒るわよ」

穂乃果「マブい女だぜ。穂乃果は…俺は気の強い女は好きだぜ」

ツバサ「穂乃果さん。何がしたいのか分からないわよ?」

穂乃果「カッチーン………トサカきたぜ。もう我慢ならねぇ」

ツバサ「ええ?」

真姫「めんどくさいわね」

おやめなさい

真姫「…今度は何?」

ツバサ「…聞いた事ある声ね」

穂乃果「誰だ?」

海未「ひとーつ人の世生き血をすすり、ふたーつ不埒な悪行三昧、みっつ醜い浮世の鬼を退治してくれよう桃太郎」

穂乃果「え?」

真姫「海未?」

ツバサ「園田さん?」

穂乃果「え?え?海未ちゃん?え?何を言ってるの?」

海未「あなたの悪行見逃せませんね」

穂乃果「ちょっと海未ちゃん?何で侍の格好してるの?学ランを着て来るんじゃなかったの?」

海未「覚悟しなさい。この愚か者」

穂乃果「ダメだ…また役になりきってて声が届かないよ」

真姫「…グダグダじゃない」

穂乃果「もういいや。小田原の時のようにはいかないよ」

海未「行きますよ」

穂乃果「てりゃぁぁぁ」

海未「タァァ」バシッ

穂乃果「あり?」

海未「ふん」

穂乃果「ち、チキショー」

海未「ハア」バシッ

穂乃果「いちち」

海未「もう諦めなさい」

穂乃果「うるせぇ」

海未「見苦しいですよ。意地ですか?」

穂乃果「そうだよ。意地も張れねぇ人生なんて生きてても仕方ねぇんだよぉぉ」

真姫「もう、キャラ設定がめちゃくちゃじゃない」

ツバサ「いつの間にか園田さんの方が悪者に見えるわね」

海未「仕方ありません。これで終わりにします」

穂乃果「てりゃぁぁぁ」

海未「園田流剣術奥義」

スパッ

穂乃果「え?」

海未「チッ…外しましたね」

穂乃果「ヒィィ」

海未「これで仕留めます」

穂乃果「う、海未ちゃん…演技…演技だから」

海未「…」

穂乃果「た、助けてぇぇぇ」ダッ

海未「逃がしません」ダッ

真姫「………」

ツバサ「穂乃果さん、大丈夫かしら?」

真姫「大丈夫よ」

真姫「さてと、めんどくさいのは終わったし」

ツバサ「めんどくさいって…」

真姫「本当の事じゃない」

ツバサ「…まあ…よく分からなかったけど」

真姫「次は順番的に観覧車かしら?」

ツバサ「観覧車もまた何かありそうね」

ピンポンパンポーン

「待ち合わせのご案内です。沼津市からお越しの高海美渡様。妹様がお待ちしています」

少女M「全く。幼稚園生じゃあるまいし…良い年して迷子なんて。ごめんね?」

少女Y「あはは、ここの人も気を使って迷子じゃなくて待ち合わせって言ってくれましたね」

少女M「だから、みとしーで良かったのに…」

少女Y「でも凄く楽しみにしてましたからね」

少女M「まあ…小中学生はまだ子供か…迎えに行きますか」

ツバサ「…真姫さんも迷子にならないようにね?」

真姫「なるわけないでしょう。穂乃果じゃあるまいし…高校生なんだから」




真姫「観覧車は15分待ちね」

ツバサ「また誰か来るのかしら?」

真姫「そうね。希の事だから何か企んでるかも…」

ツバサ「東條さんってそんな感じの人なの?」

真姫「まあ…真面目時は真面目だけど」

ツバサ「意外ね」

ピンポンパンポーン

「待ち合わせのご案内です。千代田区からお越しの東條希様。高坂穂乃果さんがお待ちしています」

真姫「…穂乃果」

ツバサ「噂をすればね」

真姫「そもそもケータイ持ってるはずなのに」

ツバサ「そう言えばそうよね?」

真姫「まあ、希に任せとけばいいでしょう?それよりも早く並びましょう?」

真姫「まさか…何もなく観覧車に乗るとは…」

ツバサ「私と二人で観覧車に乗るのは嫌だった?」

真姫「え?いや…そんな事は…」

ツバサ「でも、何か…この狭い密閉空間に二人きりだとちょっと緊張するわね」

真姫「そうね」

ツバサ「途端に会話に困っちゃうわね」

真姫「そんな事は…」

ツバサ「ねえ?μ'sはどうするの?」

真姫「え?」

ツバサ「ラブライブ予選も終わって…」

真姫「三年生?」

ツバサ「そうね。私も…」

真姫「それは…」

ツバサ「ごめんなさい。この話はやめましょう」



真姫「そう言えば…穂乃果と観覧車に乗る時は要注意よ」

ツバサ「そうなの?」

真姫「私は被害者じゃないけど穂乃果って観覧車を揺らすらしいのよ」

ツバサ「え?それって危なくないの?」

真姫「危ないわよ。穂乃果は要注意人物よ?あと、凛と希もね」

ツバサ「μ'sは賑やかで楽しそうね」

真姫「めんどくさい人達ばっかりだけどね。でも、最近はめんどくさいのもそこまで嫌じゃないかも」

ツバサ「μ'sが好きなのね」

真姫「え?ま、まあ」

ツバサ「恥ずかしがる事ないじゃない。私もA-RISEが大好き」

真姫「さて、観覧車の次は…」

ツバサ「お化け屋敷ね」

真姫「…お化け屋敷って得意?」

ツバサ「まあ、苦手ではないけど」

真姫「じゃあ、行きましょうか」

真姫「待ち時間0分ですって」

ツバサ「人気ないのかしら?」

真姫「さあ?」

希「真姫ちゃん、ツバサさん」

真姫「え?」

ツバサ「え?」

希「お化け屋敷に入るん?」

真姫「ま、まあ」

絵里「真姫?」

真姫「どういう状況?なんで絵里は目隠しをされているの?」

絵里「私が聞きたいわよ。何なの?私をはめようとしてるの?真姫も一枚噛んでるの?」

希「えりち。サプライズやから。ね?」

絵里「サプライズ?」



希「さっ!入ろうか!」

真姫「え?絵里も?」

希「もちろん」

ツバサ「大丈夫なの?」

絵里「何?何なの?」

従業員「それではお進み下さい」

絵里「え?え?何?」

希「えりち。もう外してええよ」

絵里「…」

希「じゃあ、ウチはこれで」

真姫「え?」

絵里「え?」

ツバサ「…行っちゃった」

絵里「どこなの?希に遊園地に連れてこられて目隠しをされて…」

真姫「…絵里…助けられなくてごめんなさい」

絵里「え?」

真姫「ここ…お化け屋敷」

絵里「ええ?」

ツバサ「…もしかして苦手なの?」

真姫「そのもしかしてよ。でも、もう進むしかないけど」




従業員「それでは簡単な注意事項を説明します」

絵里「注意事項って何よ?注意しなきゃいけない事があるの?」

ツバサ「絢瀬さん大丈夫なの?言ってる事がおかしいけど」

従業員「館内での飲食は禁止されています。また、お化けに暴力的な行為もしないでください。また、途中でリタイアする事は出来ませんのでご了承ください。心臓の弱い方、妊婦の方はご遠慮下さい」

絵里「私よ。私心臓弱いもの」

真姫「嘘つきなさいよ」

絵里「…妊婦かも」

ツバサ「それは大問題よ?」

絵里「だって…」

従業員「最後に…この館の主はこの世の者ではないと言う噂があります。くれぐれも、見つからないように」

絵里「え?ななななななんでそんな事を言うの?」

真姫「仕事なんだから仕方ないでしょ」

ツバサ「凄い怖がり方ね」

従業員「それではいってらっしゃいませ」

真姫「中は真っ暗ね…」

ツバサ「一つのグループにペンライト一つだけって結構心細いわね」

絵里「ね、ねえ。待ってよ。何でどんどん進んでいくの?」

真姫「だって早く進まないと終わらないわよ」

絵里「そうだけど。それは理屈じゃない。心がついていかないのよ」

ツバサ「そんだけ喋れるのなら平気に思えるけど」

にゃぁぁぁぁ

絵里「キャァァァァァ」

真姫「何?」ビクッ

ツバサ「ビックリしたわ」ビクッ

凛「にゃぁぁぁぁ」

真姫「……凛?」

凛「…違うよ?凛は狼女だよ?」

真姫「狼女って何よ…」

ツバサ「仮に狼女だとしてにゃあはおかしくないかしら?」

絵里「あああねねねね猫女」

真姫「怖がり過ぎよ。良く見て?凛なのよ?」

絵里「りりり凛?」

凛「にゃぁぁぁぁ」

絵里「キャァァァァァ」

真姫「やめなさいよ、凛」

ツバサ「正直怖いどころか可愛いんだけど…」

絵里「キャァァァァァ」ダッ

真姫「ちょっと…待ちなさいよ絵里~」

ツバサ「じゃあね、星空さん。ゴーカート…次は負けないからね?」

絵里「キャァァァァァ」

真姫「待ちなさいって」

ツバサ「走ったら危ないわ」

絵里「で、でも~」

真姫「絵里しっかりしなさいよ。あなたらしくないわよ」

絵里「私…らしく?」

真姫「そうよ。頼もしくってカッコいい私達の憧れの絵里よ」

絵里「…私…恐怖でどうにかしてたわ」

真姫「そうよ。落ち着いて」

絵里「ごめんなさい」

真姫「良いのよ。気にしないで?」

絵里「え、ええ」

真姫ちゃ~ん 絵理ちゃ~ん ツバサさ~ん

絵里「え?」

ことり「私だよ」

真姫「ことり?」

ツバサ「南さん…」

ことり「三人も来てたんだね」

真姫「来てたんだねって…ことりも希に呼ばれて来たの知ってるんでしょ?」

ことり「そうなの?私も希ちゃんに呼ばれて…」

ツバサ「それよりもどうしてずっと俯いてるの?」

真姫「怖いの?」

絵里「こ、ことり?安心しなさい?わ、私がついてるから。ね?」

ことり「わ~、絵里ちゃんは頼りになるなぁ…もっと早く来てくれれば良かったのに…」

絵里「もっと早くって?」

ことり「もっと早く来て助けてくれれば…こんな事にはならなかったのにぃぃぃぃぃぃぃぃ。痛いよぉぉぉぉぉぉ」

絵里「キャァァァァァァァァァ」

真姫「いやぁァァァァ」

ことり「…行っちゃった……やり過ぎちゃったかな?」

ツバサ「キャァァァァァ」

真姫「ハァ、ハァ、ハァ。怖かった…今のは怖かったわ」

ツバサ「年甲斐もなく大声で叫んじゃった」

絵里「もう嫌もう嫌もう嫌お家に帰るお家に帰るお家に帰るお家に帰るお家に帰る」

真姫「…せっかく立ち直ったのに…」

ツバサ「今のは仕方ないわ。物凄く怖かったもの」

絵里「うっうっうう」

真姫「え?嘘でしょ?」

ツバサ「半べそかいてるわよ?」

絵里「もうダメよ」

真姫「絵里、しっかりして?」

ツバサ「ね?少しずつでいいから歩きましょ?」

絵里「…」

真姫「えーり」

絵里「…はい」

真姫「…あれ?誰か居るわよ?」

絵里「ま、また?」

ツバサ「絢瀬さんは目を瞑ってていいからね」

花陽「………」ゴシゴシ

真姫「ん?…花陽?」

絵里「え?花陽?」

花陽「あっ!真姫ちゃん、絵里ちゃん…それに…ツバサさん!やっと来たんだね」

ツバサ「何をしてるの?」

花陽「あ、私は小豆洗いなんです」

ツバサ「小豆洗いって鬼太郎とかに出てくる?」

真姫「どう見ても農家の人にしか見えないけど…本気で変装してるの?」

花陽「希ちゃんがこれで良いって言うから…」

ツバサ「ねえ?洗ってるのって…小豆じゃないわよね?」

花陽「はい!お米をといでるんです」

真姫「小豆じゃないの?」

花陽「うん。お米だよ。…そのうち炊けるけど…食べる?」

ツバサ「飲食禁止だから…」

花陽「あっそうか」

真姫「…花陽はこれだけ?」

花陽「うん」

真姫「急に怖がらせないでよ?」

花陽「私もそう言うのは苦手だから…」

真姫「そう…じゃあ…行くわね?」

花陽「はーい」ゴシゴシ

真姫「…今の時間はなんだったのかしら?」

ツバサ「でも和んだじゃない」

絵里「ねえ?何だったの?ねえってば?」

真姫「もう目を開けても大丈夫よ」

絵里「本当に?」

真姫「ええ。怖いのはことりだけかも」

真姫「…また広い部屋に出たけど」

ツバサ「ねえ…部屋の真ん中に井戸があるけど…」

真姫「…私分かっちゃったんだけど」

ツバサ「…私も」

絵里「何?何が分かっちゃったの?」

ピタッ ピタッ

絵里「え?え?…井戸から…手…ててててて手が…」ドサッ

ツバサ「…やっぱり」

絵里「こ、腰が」

真姫「こ、これは分かってても…怖いわ」

ドタッ ドタッ

真姫「上がって来た」

ごきげんよう

真姫「へ?」

海未「…私です」

真姫「海未?」

海未「…」

真姫「…海未なのね」

ツバサ「今度は園田さんだったの?」

絵里「ほ、本当に海未?」

海未「………」ギロリ

絵里「キャァァァァァ」

真姫「イヤァァァァ」

ツバサ「ちょ、ちょとぉぉぉぉ。待ってぇぇぇ」ダッ

海未「…そこまで怖がらなくても」




絵里「キャァァァァァ」

真姫「イヤァァァァ」

ツバサ「キャァァァァァ」

穂乃果「ふっふっふっ…やっと来たね…私はこの城の…」

絵里「キャァァァァァ」

真姫「イヤァァァァ」

ツバサ「イヤァァァァ」

穂乃果「ちょっと?え?穂乃果はこの城の主…」

絵里「イヤァァァァ」

穂乃果「え?無視?気づいてないの?」

絵里「ぎゃあああああ」

穂乃果「行っちゃった…せっかく、用意したのに…穂乃果何もしてないよ…グスン」

絵里「キャァァァァァ」

真姫「絵里…絵里ってば」

絵里「え?」

ツバサ「気づいたらもうゴールよ?」

絵里「お、終わったの?」

希「はい、お疲れ様」

真姫「…希」

ツバサ「酷い目にあったわ」

希「三人の悲鳴ちゃんと聞こえたよ」

真姫「ふ、ふざけないでよ」

絵里「の、希ぃぃぃぃ」

希「あらあら、えりちは幼児退行したん?」

真姫「希のせいでしょ」

希「ふふっ。もう、12時やからお昼にしたら?」

ツバサ「…そうしましょう」

真姫「そうね」



真姫「…どこで食べる?」

ツバサ「そうねぇ」

真姫~

真姫「今度は誰よ?」

にこ「お昼は私達が案内するわよ」

真姫「…にこちゃん」

あんじゅ「とっておきのお店があるの」

ツバサ「…あんじゅ」

真姫「どうりでお化け屋敷に居ないと思ったわ」

にこ「お化け屋敷?」

真姫「何でもないわ」

あんじゅ「それじゃあ向かいましょう」

真姫「遊園地の中にこんな素敵なお店があったなんて…」

ツバサ「そうね」

にこ「何食べる?」

あんじゅ「そうねぇ…」

真姫「私は軽いものにしよう」

ツバサ「私も」

にこ「え?軽いもの?」

真姫「何だか疲れちゃって」

ツバサ「そうね」

にこ「何をしてきたのよ?」

真姫「絵里とお化け屋敷よ」

にこ「な、なるほど」

あんじゅ「?」

真姫「まさか、あそこまでなんてね」

にこ「私はそれと一晩一緒にいたのよ?」

真姫「それは大変ね」

ツバサ「で、なんで二人なの?」

あんじゅ「東條さんに言われたんだけど…」

真姫「希にはいったい何の権限があるの?」

にこ「それよりも早く注文しちゃいましょう?」

ツバサ「そうね。すいませーん」

「はーい!ただいま!」

真姫「今の声…嫌な予感が…」

凛「じゃーん」

真姫「…やっぱり」

ツバサ「星空さん…登場頻度が多いわね」

凛「えへへ」

ことり「りーんちゃん?ちゃんと説明しなきゃ」

真姫「ことりまで…」

ことり「これから四人には昼食をかけてゲームをしてもらいまーす」

真姫「…え?」

ツバサ「また何かするの?」

にこ「何で私達までそんな事をしなきゃいけないのよ」

あんじゅ「ほんとね」

ツバサ「私だって本当は真姫さんをもてなす側のはずなのに…」

ことり「四人にはお題にそった俳句を考えて貰って凛ちゃんに順位を決めて貰います」

凛「順位の高い人は豪華昼食が食べられます」

真姫「低い人は?」

凛「凛の手作りにゃ!」

あんじゅ「自分の手作りを罰ゲームみたいに扱われて嫌じゃないの?」

凛「仕方ないよ!凛の手料理はお腹を壊すから」

ツバサ「え?」

ことり「それじゃあ、まずはおかずをかけて貰います!お題は夏の海で~す!」

真姫「俳句なんて考えた事ないのに」

あんじゅ「私もないわよ」

にこ「普通ないでしょ」

ツバサ「………」

ことり「じゃあ、まずは真姫ちゃんから」

真姫「え、もう…君の目に 映える夏海 盗み見て」

凛「ん~」

ことり「次、にこちゃん」

にこ「え?にこ?…夏の海 スイカとアイスと にっこにっこに~」

凛「…ふっ」

にこ「鼻で笑った」

ことり「次はあんじゅさん」

あんじゅ「え?…潮臭い 君の香りを えっと…感じてる」

凛「え~」

ツバサ「あんじゅはこう言うのは苦手なのね」

ことり「最後はツバサさん!」

ツバサ「…橙に 染まる切なき 夏の海…即興って難しいわね」

ことり「凛ちゃん。順位の発表をお願いします」

凛「一位はにこちゃん!」

にこ「え?」

凛「夏はスイカとアイスはかかせないにゃ~」

にこ「ま、まあね」

真姫「イミワカンナイ」

ことり「二位は?」

凛「ツバサさん」

ツバサ「まあ、良かったわ」

凛「何となく雰囲気あったにゃ」

ツバサ「な、なるほど」

ことり「じゃあ、最下位の発表をお願いします」

凛「最下位は…真姫ちゃん!」

真姫「え?」

凛「夏海って何?」

真姫「仕方ないでしょ。急には出て来なかったのよ」

ことり「それでは、一位はハンバーグステーキ。二位はエビフライ。三位はウインナー。四位は凛ちゃんの特性コロッケです」

凛「コロッケは前に作ったから自信あったにゃ!」



ことり「次は主食をかけて貰います!テーマは運動会。ツバサさんどうぞ」

ツバサ「え?もう?…校庭に 轟く声援 運動会」

凛「なるほど…」

ことり「真姫ちゃんどうぞ」

真姫「えっと…青い空 輝く太陽 運動会」

凛「子供みたいにゃ」

真姫「うるさいわね」

ことり「にこちゃん」

にこ「えっと…弟妹の 走る姿に 成長感じ…」

真姫「字余りだし季語ないし」

凛「ん~良いかも」

ことり「最後はあんじゅさん」

あんじゅ「…駆け抜ける 背負う陽射しは 秋晴れの」

凛「爽やかだにゃ」




ことり「それじゃあ、まずは一位から」

凛「一位は真姫ちゃん」

真姫「え?私?」

凛「可愛かったにゃ」

ことり「それじゃあ、第二位は?」

凛「にこちゃん」

真姫「字余りで季語がないのに?」

凛「家族愛を感じたにゃ」

ことり「第三位」

凛「ツバサさん」

あんじゅ「私が最下位?」

凛「あの詩からは運動会の情景が浮かんでこないにゃ」

ツバサ「急にそれっぽい事を言うのね」

ことり「一位の方は花陽ちゃんが用意したこだわりの白米です。二位は焼きそばです。三位の方はおもち。最下位は凛ちゃん特性チャーハンです」

ツバサ「ねえ?星空さんの手料理ってそんなになの?」

にこ「前に私の家でお料理したけど…物凄く疲れたわ」

あんじゅ「何か…怖いわね」

ことり「それじゃあ、最後はスープです」

にこ「スープなんて何でもいいわよ」

真姫「でも、凛が作ったのは怖いわよ?」

ことり「それじゃあ、テーマは入学式です。にこちゃんから」

にこ「えっと………満開の 桜の花と あの笑顔」

凛「ん~どの笑顔?」

ことり「あんじゅさん」

あんじゅ「満開の えっと…桜の花びら その笑顔」

凛「にこちゃんの真似だにゃ」

ことり「真姫ちゃん」

真姫「入学式 桜の花が お出迎え」

凛「ありがちだにゃ」

ことり「最後はツバサさんです」

ツバサ「入学式 我が子の成長 心に染みる 字余り…」

凛「えっと…」

ツバサ「これは親目線で…」

真姫「補足するのはずるいわよ」


ことり「じゃあ、凛ちゃん!第一位は?」

凛「ツバサさん」

ツバサ「え?反応は微妙だったのに?」

ことり「第二位!」

凛「にこちゃん」

にこ「まあ…まあいいわ」

凛「最下位は…真姫ちゃん」

真姫「何でよ。あんじゅさんのはにこちゃんと被ってたのに」

凛「真姫ちゃんだってどっかしらの誰かと被ってるにゃ」

真姫「それを言い出したら皆そうでしょ!」

ことり「一位はお味噌汁。二位はコーンスープです。三位の方はおしるこ。最下位は凛ちゃん特性ラーメンのスープです」

真姫「凄く不安だわ」

凛「安心するにゃ」

真姫「…私、クイズで優勝したから遊園地に来たはずなのに…」

ツバサ「そうよね。ただ二人で遊園地で遊ぶだけのはずだったのにね…」



真姫「…結局三回中二回は最下位だったのよね」

ツバサ「でも、ご飯にコロッケでいいじゃない」

真姫「でも、凛の手作りなのよ?凛達はどっか行っちゃうし」

にこ「前に一度作ってるから大丈夫じゃない?」

真姫「…パクっ…ねえ?これ…じゃがいもじゃないわよ?たぶん、さつまいもよ?」

ツバサ「私なんておもちとエビフライよ?それにお味噌汁。美味しいけど…せめて磯辺焼きとかが良かったわ…あんこって…」

あんじゅ「このチャーハンってご飯に醤油をかけて炒めただけみたいだけど…スープはおしるこだし…ウインナーだけがまともだわ」

真姫「にこちゃんはまともよね。焼きそばにハンバーグにコーンスープって」

にこ「まともだけどこんなに食べれないわよ。食べる?」

真姫「そうは言っても私はもともとそんなにお腹空いてないって」

にこ「せっかくA-RISEと食事だってのに」


15:00

ツバサ「残すは私の乗りたかったアトラクションだけね」

真姫「どこに行っても何かしら邪魔が入るし…散々だったわね」

ツバサ「そんな事はないわよ?楽しかったけど」

真姫「なら良いんだけど」

ツバサ「さあ、最後のアトラクションに向かいましょ?」

真姫「最後のアトラクションって…まさか…」

ツバサ「ジェットコースターよ!」

ツバサ「…40分待ちですって」

真姫「今日1日遊園地で過ごしてわかったけど人気のアトラクションって40分待ちなんて当たり前なのね。むしろ空いてる方かも」

ツバサ「そうね。迷宮館なんて1時間待ちだったものね」

真姫「そうね。またクリアするのに30分掛かるし」

ツバサ「そう考えるとジェットコースターはすぐに終わるわよ?」

真姫「…本当に乗るの?」

ツバサ「あら?絶叫系は苦手なの?」

真姫「いや…そんな事は………ないわよ…ど、どうせたいした事はないわよ」

少女Y「ジェットコースター怖かったね」

少女C「想像を遥かに越えちゃってたね」

少女Y「高いのは飛び込みで慣れてるから平気かなって思ったんだけどね~」

少女C「それでも怖いんだもね」

真姫「………」

ツバサ「大丈夫?やめる?」

真姫「だ、大丈夫よ」






ツバサ「じゃあ、並びましょうか?」

真姫「え、ええ」プルプル

ツバサ「……」

真姫「へ、平気よ?」

………

真姫「後10分位かしら…」プルプル

ツバサ「…」

真姫「だ、大丈夫よ。安全なはずなんだから…」

ツバサ「…やっぱり、やめましょう」

真姫「え?」

ツバサ「無理して乗る必要ないわ」

真姫「で、でも…」

ツバサ「人間苦手な物があるのは仕方ないんだから」

真姫「ツバサさんはこれを楽しみにしてたんでしょ?」

ツバサ「大丈夫よ。一番楽しみにしてたのは友達とこうして遊園地で遊ぶ事だったから」

真姫「…ツバサさん」

ツバサ「ね?今日はもう帰りましょ?」



真姫「で、でも…」

ツバサ「そんな顔しないで。今日は本当に楽しかったんだから、ね?」

真姫「…うん」

ツバサ「夕飯をどこかで食べて帰りましょう?」

真姫「ええ」




希「…なんか、ツバサさんを見てるとウチは悪者みたいやね」

にこ「みたいじゃなくてそうなのよ」

絵里「お化け怖いお化け怖いお化け怖い」

海未「ですから私は海未ですよ?」

絵里「キャァァァァァ」

穂乃果「海未ちゃんばっかり上手く行っていいな~」

ことり「私達もどこかでお夕飯を食べて帰ろうか?」

花陽「そうだねぇ」

ピンポーンパンポーン

「迷子のお知らせをします。千代田区からお越しの東條希様。星空凛ちゃんがお待ちです」


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