ー黄泉の国ー
イザナギ「なんだあれ」ジジジジジジジジ
イザナミ「よくも、腐った私の姿をご覧になりましたね……。許さんぞッ!」
イザナギ「ウワーッ!」ピポパポ
警察「はい、どうかいたしましたか」
イザナギ「あ、警察? なんか妻が腐ってて怪しいので来てください」
警察(またこいつか……)
イザナミ「警察に任せるまでもない、はやくこの不埒者を搦めとっておしまい!」
化け女「ごおおおおおおッ」
雷神「がああああああッ」
イザナギ「おっ……お前……」
イザナギ「助けて! 集団ストーカーに襲われてまーす! 集団ストーカーこいつら仲間でーす!」ダダダ
化け女「ごぎゃがややあはすう」
イザナギ「や、やめてくれぇ?」ポーイ
イザナギがかぶっていた輪を投げつけると、ヤマブドウの木が一瞬にして生えた。
なんとあさましきかな、醜い化け女達はヤマブドウの木に群がった。
イザナギ「おんもしれぇ奴らだな、このキチゲェ共! 俺を追ったら金になるんか!」
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イザナミ「何をしているの、お前たち! ヤマブドウなんぞに気を取られてないで、はやく我が夫を追いかけなさい!」
化け女「ブギャウ!」ドドドドド
イザナギ「まぁだ追ってきよるんか、付きまとうなってぇ!」
イザナギは今度は髪に差していた櫛を折って迫りくる魑魅魍魎に投げつけた。
櫛は無数のタケノコとなって、辺り一面に散らばった。
化け女「ハフハフッ」
イザナミ「何してんだ、さっさと追えと言ったのが聞こえなかったかクズ!」
イザナギ「オメェか犯人はボケェ!」
イザナミ「えっ?」
イザナギ「俺はお前が俺を陥れたのを陥れたぞ!」
イザナギ「お前警察来るまで待ってろよ」
警察「今度はどうしましたか、イザナギさん」
イザナギ「おーはえ、はえーもう来ましたわ! どっかに隠れてたみたいに」
イザナギ「お前ら100番したら金になるんか!」
イザナミ「おいゴルァ! 逃げんなやドルァ!」
警察「奥さんも、そう怒鳴るのはやめなさいよ」
イザナミ「なんじゃボゲェゴラァやっとんのか!? オイ、逃げるしかできんのかオイ! 頭悪いんかテメェよォ、オイ」
警察「まぁまぁ、早く黄泉の国に戻りなさいって。もういいでしょうよ」
イザナミ「だーかーら、おまわりさんはどっかいけっつっとんのォ! 邪魔だってんのォ!」
警察「こういう風にね、イザナギさん、あんたが欲に駆られて覗いたりすっからこういうハメになるんだよ」
イザナギ「ふーん……なんで?」
警察「あんた、奥さんとの約束を破って黄泉の国を覗いたんでしょ? それが発端で今回の騒動が起こったの、分かる?」
イザナギ「……どゆこと?」
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