ローズヒップ「ペパロニさんと片想い同盟結成ですわー!」 (43)

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ガルパンSS

※百合要素あり

※キャラ崩壊あり なので苦手な方は注意です

呼称とか変な部分があったら脳内補完お願いします



↓前に書いたSSです

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【聖グロリアーナ女学院】

ペパロニ「おおー、ここが今回の作戦室っすか~」

ローズヒップ「ようこそですわー!」

ペパロニ「やっぱアンツィオの学園艦とは雰囲気が違うっす!この部屋なんて特にっすけど、なんか聖グロリアーナっぽい部屋っすねぇ!」

ローズヒップ「どの辺がですの?」

ペパロニ「いや、それはわかんないんすけど」

ローズヒップ「あらら?特にって言ったのに不思議ですわー!ペパロニさんがわかんないならわたくしもわかりませんわー」

ペパロニ「そんなわからない二人っすけど、今回も頑張るっすよー!」

ローズヒップ「ですわー!」

ペパロニ「まずは前回の結果からっすよね」

ローズヒップ「ええ!ではわたくしから発表しますわ」

ペパロニ「確か目標は……『ダージリンさんに頭を撫でてもらう』だったっすよね?」

ローズヒップ「正解ですわー!ダージリン様に好きになってもらうには、段階が必要ですからぁー!」オホホホ

ペパロニ「頭撫でてもらったら4面クリアみたいなもんっすね!で、どうだったんすか?」

ローズヒップ「お教えしますわ!わたくしはまず……――――」


~~~~~~~~~~~~~~~

【聖グロリアーナ女学院】

ローズヒップ「ダージリン様ぁー!」

ダージリン「どうしたのローズヒップ。大きな声を出して」

ローズヒップ「ジュースを買うべきですわー!」

ダージリン「……はい?」

ローズヒップ「今こそ買うべきですわー!」

ダージリン「………………どうしてかしら?」

ローズヒップ「え?それは…………と、とにかく買ったらわかりますわー!」

ダージリン「何が何やらよくわからないけれど……そうね、少し喉も乾いているし、買うわ」

ローズヒップ「さすがダージリン様ぁー!ですわぁー!」

ダージリン「どちらかと言えば大声で購入を促したあなたの方が喉が渇いてそうだけれど……」

ローズヒップ「ささ、どうぞこちらに!自販機がおりますので」ススッ!

ダージリン「ええ。ふむ…………どれにしようかしら?」サッ(財布を出す)

ローズヒップ「今ですわー!!」ガバッ!(ダージリンの財布をひったくる)

ダージリン「えっ!?」

ローズヒップ「小銭小銭…………ありましたわ」ガサゴソ

ダージリン「ローズヒップ、あなた何を……」

ローズヒップ「よいしょ、よいしょ…………できましたわ……」ホゥ(小銭を頭の上に乗せる)

ダージリン「お財布を奪うなんて、人の紅茶に砂糖をドバドバと入れるような行為よ?とても嫌」

ローズヒップ「お財布はお返ししますわ」サッ

ダージリン「え?」

ローズヒップ「……ということで……」

ダージリン「?」

ローズヒップ「ダージリン様ぁー!お金をお拾いくださいませー!わたくしの頭の上に落ちた小銭をーーー!!」ズイ

ローズヒップ(こうすればダージリン様はわたくしの頭に手を乗せますわ!その隙にわたくしが頭を動かせば、ナデナデされたのと全くおんなじ!びた一文変わんねーですわー!)オホホホ


ダージリン「…………ローズヒップ。あなた何を言っているの?」

ローズヒップ「『ダージリン様ぁー!お金をお拾いくださいませー!わたくしの頭の上に落ちた小銭をーーー!!』と言いましたわー!」

ダージリン「文言についての問いではなくてよ。行為についてのことなの」

ローズヒップ「行為?」

ダージリン「人の財布を奪い、小銭を抜き、頭の上に乗せ、それを拾うよう促す。一連の流れがあまりにも不可解で理解しづらいわ」

ローズヒップ「いえ!大丈夫ですわ!」

ダージリン「何に対しての大丈夫なのかしら……でもローズヒップのこの自信。一片の迷いもない……もしかしたら間違っているのは私の方かもしれないわね……常識を疑えと先人たちは言いました」フムフム

ローズヒップ「とにかく!さあ!頭に手を!」

アッサム「ローズヒップ……一体何をしているの?」

ローズヒップ「あら?この声は…………あ!アッサム様?ごきげんようですわー!」オホホホ

アッサム「………………ご機嫌、悪いわ」ジロリ

ローズヒップ「ですの?そういう時には映画を観て気分転換するといいですわー!ジョーズとか!」

アッサム「あなたがおかしなことをしているから機嫌が悪いのです!そして怖い映画は嫌!」

ローズヒップ「あらら……わたくし怒られてますわー……この時期こうゆーの多いですわー」

アッサム「見ていましたよ?いきなりダージリンの財布をかすめ取るなんてありえません!何を考えているの!」

ローズヒップ「普段は色んなこと考えてますわー。あ、昨日の夜は今度出る雑誌の…」

アッサム「今!」

ローズヒップ「今ですの?今はアッサム様の声が大きいですわー、と」

アッサム「あなた……」ワナワナ

ダージリン「まあまあ、落ち着きなさいアッサム」

アッサム「落ち着いていられません!そもそも何故ダージリンが落ち着いているのですか!」

ダージリン「取り乱すのは優雅ではないからよ」

アッサム「……その姿勢は立派ですけれど、時と場合によって使い分けてください。例えば旅行先でもそのスタンスを貫いていたら泣きを見る時がきっと来ますよ」

ダージリン「…………じゃあどこにも旅行に行かないわ。ずっと聖グロリアーナ」ウフフ

ローズヒップ「それ採用ですわー!」

アッサム「…………」ハァ..

~~~~~~~~~~~~~~~


ローズヒップ「ということですわー!めでたしめでたし!」オホホホ

ペパロニ「……………………」

ローズヒップ「……………あら?」

ペパロニ「うーむ…………」

ローズヒップ「?どうしたんですの?うーむなんて言って」

ペパロニ「だって、めでたしめでたしって言うわりに美味しい物とか食べてないじゃないっすか」

ローズヒップ「あ……」ハッ!

ペパロニ「金銀財宝も無かったし。それじゃダメっすよー」

ローズヒップ「……面目ありませんわー」シュン

ペパロニ「あ!それと、今気付いたんすけど、ダージリンさんに撫でてもらってないっすよね?目的果たしてないっす」

ローズヒップ「あ……」ハッ!

ペパロニ「ローズヒップさ~ん、ナンセンスっすよ?」

ローズヒップ「ええ……確かにナンセンッスッスですわー……」シューン

ペパロニ「違うっす。ナンセンスっすっす」

ローズヒップ「ナンセンすっすす」

ペパロニ「ナンセンッス」

ローズヒップ「ナンセンスっす」

ペパロニ「違うっす。ナンセンッスス」

ローズヒップ「ムズイですわー」

ペパロニ「しょうがないっすねぇ」アハハ

ローズヒップ「じゃあペパロニさんはどうでしたの?」

ペパロニ「お、私の番っすね?」

ローズヒップ「ペパロニさんの目標は確か『アンチョビさんに抱きしめてもらう』ですわよね?」

ペパロニ「その通りっす!アンチョビ姐さんにハグされたいっすから!」

ローズヒップ「ああ……よくわかりますわその気持ち。わたくしもダージリン様に抱きしめてもらえたらハッピーですもの」ハフゥ

ペパロニ「そう!ハッピー!そのハッピーを目指してきたっす!だから私は……――――」


~~~~~~~~~~~~~~~

【アンツィオ高校】

ペパロニ「アンチョビ姐さん!」ガッシリ

アンチョビ「ん?どうしたペパロニ…………って、何を持ってるんだ?」

カルパッチョ「バケツですね……中身は?」

ペパロニ「氷水っす」

アンチョビ「氷水?何に使うんだ?」

カルパッチョ「お料理でしょうか?でもそれならバケツではなく専用の容器に入れますよね……」

ペパロニ「何に使うか?その答えは………………これっす!」バシャァ!!

アンチョビ・カルパッチョ「!!?」

ペパロニ「うぅ……冷てぇえ……」ガタガタガタガタ..

アンチョビ「ど、どうしたんだ急に!何故氷水を被るんだ!」

カルパッチョ「あえて今アイスバケツチャレンジかしら?」

ペパロニ「へ、へへ……」ニヤリ

ペパロニ(これで私はびしょ濡れっす。こうすればアンチョビ姐さんは服にしみこんだ水を絞るために私をギューッてハグしてくれるはずっす。これぞ雑巾理論!)

アンチョビ「…………震えながら笑ってるぞ」

カルパッチョ「は、はい……ちょっと不気味です」

♪~

カルパッチョ「あら?電話?」

カルパッチョ「あ!たかちゃんからだわ!」パァァ..

ペパロニ「………………」ポタポタポタポタ..

ペパロニ(さあ!アンチョビ姐さん!さあ!)

アンチョビ「まぁ……何がしたいのかわからんが、風邪引かないようにな」テクテク

ペパロニ「!?ま、待ってくださいっす!」タタタタ!!

アンチョビ「ぅわあ!?ビックリした!急に近寄るな!っ……水が服にかかっちゃったじゃないか!」

ペパロニ「それもこれも、私が濡れてるからっす!」

アンチョビ「そうだな!!」

ペパロニ「高校生にもなって道端でびしょ濡れなんて変じゃないっすか。こんな私をどうしたらいいっすかね?」

アンチョビ「知るか!お前がいきなり水被ったんだろ!」

ペパロニ「それは…………この場合経緯はどうでもいいじゃないっすか!」

アンチョビ「大事だろ!」


ペパロニ「もう!あー言えばこう言うドゥーチェだなあ!じゃあはっきり言うっす!ドゥーチェ、私の服を絞ってほしいっす!」

アンチョビ「はあ?」

ペパロニ「だから、私の服を絞ってほしいんすよー。こう……ハグして、ギューッて」

アンチョビ「……なんでそんなことしなきゃいけないんだよ」

ペパロニ「だって私びしょ濡れになっちゃったんすよ?こんな格好じゃ帰れないっすよー」

アンチョビ「不運みたいな言い方するな!お前の脚本だろうが!」

ペパロニ「ドゥーチェ。大事なのは、どうしてこうなったかじゃなくて、これからどうするのかっすよ?」

アンチョビ「自業自得の根源が言うセリフじゃない!」

ペパロニ「そっすかねぇ?ま、とにかく、ハグをお願いするっす」

アンチョビ「だからなんで私が……」

ペパロニ「まあまあ……」アハハ

ペパロニ(……いい調子っす。このままお喋りしてれば、きっとアンチョビ姐さんはハグしてくれるっす)フフフ

アンチョビ「むう……だが確かにこのまま放っておくわけにもいかない……」

ペパロニ(おお!これは……いけるっす!)ニヤリ

カルパッチョ「…………ドゥーチェ」

アンチョビ「ん?なんだ?」

カルパッチョ「……私がハグします」

アンチョビ「え?」

ペパロニ「へっ?」

カルパッチョ「………………」ザッ

ペパロニ「あ、あの……」

ペパロニ(思ったのと違う展開っす……というか、カルパッチョの顔が怖いっす……)ゴクリ

アンチョビ「な、なあ。そもそもハグしなくても服だけ絞るとか、服を借りるとかドライヤーとか方法は……」

カルパッチョ「……ちゃんの……」ボソ

ペパロニ「ん?」

カルパッチョ「たかちゃんの浮気者ー!!!」ギュゥゥウゥ!!!!

ペパロニ「ぐぇっ!?」

カルパッチョ「前から約束してたのにー!!私より友達を優先するなんてひどい!!」ギュゥゥゥゥ!

ペパロニ「が……はっ……」メリメリメリ..

アンチョビ「お、おいカルパッチョ。その辺に……」

カルパッチョ「ばかーーーー!」ギリギリギリギリ..

ペパロニ「ぶくぶくぶくぶく……」キュゥ..

アンチョビ「わあああ!泡吹いてるぞぉ!?ストップストップ~!」アタフタ

~~~~~~~~~~~~~~~


ペパロニ「いやあー、あのあと目が覚めたら体中が痛くて……口の周りにはメレンゲみたいなのできてたし、まいったまいった」アッハハハ

ローズヒップ「タッチの差でしたわね」

ペパロニ「ホントっす。もうちょっとだったのになー」

ローズヒップ「ですわね。わたくしも紙一重でしたし、お互いに惜しかったですわー」

ペパロニ「でも見せ場は作ったっすよね!」

ローズヒップ「そのとーり!ばんざーい!」

ペパロニ「ばんざーい!」

ローズヒップ「………………」

ペパロニ「……………………」

ローズヒップ「では次の目標は何にします?」

ペパロニ「そうっすねー……」

ローズヒップ「…………あ!」

ペパロニ「何かいいアイデア思い付いたっすか?」

ローズヒップ「距離感って大事ですわよね?」

ペパロニ「確かに!ゴルフとか、カップまでのヤードがどうたらってごちゃごちゃ言ってるっす。それによってクラブを変えてるっすよ!」

ローズヒップ「でしょう!?それと同じで、ダージリン様のそばには、超ほとんどオレンジペコさんがいますわ!だからダージリン様はオレンジペコさんと仲良しですわ!」

ペパロニ「つまり……オレンジペコさんはパターっすね!?」

ローズヒップ「多分そうですわ!なので、わたくしもダージリン様のすぐそばにずーーーっといれば……」

ペパロニ「パターになれる!」

ローズヒップ「イグザイル!その通りですわー!」

ペパロニ「おおお!英語を使いこなしている……!やべーっす!」

ローズヒップ「おほほほほ!エルとアール!ですわー!」

ペパロニ「つまり……英語を使いまくればダージリンさんに好かれる。そういう作戦っすね?」

ローズヒップ「違いますわー!あっ、好かれはしますわ。でも今のは違いますわ。あ、この違いますわは好かれないわけじゃないですわってことですわ。ただ作戦が違うということですの。そしてその違う作戦というのは英語を使うやつじゃないのですわー」

ペパロニ「なるほど。一個もわかんないっすけど、納得はしたっす」

ローズヒップ「よかった……ホッと一安心。穏やかな気持ちですわー」フィー..

ペパロニ「………………で、結局は?」

ローズヒップ「え?あー…………えっと………………あ、そう!ダージリン様のすぐ近くにいれば好きになってもらえますわ!ってことですわ!」

ペパロニ「あ、そういうことだったんすか。なるほど。でもそれは言えてるっすね。今回は私も同じようにやってみるっす!」

ローズヒップ「ではお互い……」

ペパロニ「恋の……じょうじ?じょるじゅ?まあそんなやつのために頑張るっすよ!」

ローズヒップ「おーですわー!!」


二週間後

【アンツィオ高校】

ローズヒップ「結果発表!」

ペパロニ「ですわー!っす!」

ローズヒップ「わあ!わたくしがいますわー!」

ペパロニ「おほほほ!ごめんあそびますわー!っす!」

ローズヒップ「それならわたくしも!おほほほっす!」

ペパロニ「うわあ!?私がいるっす!」

ローズヒップ「パスタうめーっす!アルデンテっす!」

ペパロニ「私でしかないじゃないっすかぁ……やるなぁ……!」

ローズヒップ「………………」

ペパロニ「……………………」

ローズヒップ「では……結果を発表しますわ!」

ペパロニ「どぞっす!」

ローズヒップ「前回、ペパロニさんと誓って以来、わたくしはダージリン様のおそばを離れないよう努めましたわ。そして……――――」


~~~~~~~~~~~~~~~

ダージリン「………………」
ローズヒップ「……………」

ダージリン「……ローズヒップ」

ローズヒップ「はい!なんですかダージリン様ぁ!」

ダージリン「どうしてこんなに近くに?」

ローズヒップ「ダージリン様の近くにいたいからですわー!」

ローズヒップ(しかも今はオレンジペコさんが用事でいませんわー!チャンスですわー!)オホホ

ダージリン「そう言ってくれるのは嫌な気分ではないのだけれど……あまりにも近すぎないかしら?」

ローズヒップ「そうですの?」

ダージリン「肩にあなたのあごが乗っている時点でかなりの密着度よ」

ローズヒップ「なるほど……」

ダージリン「そしてあなたが紅茶をこぼすたび、背中周りが濡れてゆく。これは困るわ」

ローズヒップ「確かに……今すぐお拭きしますわ」フキフキ

ダージリン「ありがとう。でも……」

ローズヒップ「?」フキフキ

ダージリン「これほどまでにくっつかれると日常生活に支障をきたすわ。離れてくれないかしら?」

ローズヒップ「でも……」

ローズヒップ(離れたら好きになってもらえませんわー)

ダージリン「…………離れる気がないのなら、実力行使しかないわね」

ローズヒップ「え?」

ダージリン「っ!」ダッ!

ローズヒップ「!!」

ローズヒップ(ダージリン様が走った!?おトイレが近い時以外は決して走らない、優雅なダージリン様が!って、こうしちゃおれませんわ!すぐに追いついて、肩にあごを乗せなければ!)タタッ!

ダージリン「っ…………」タタタ

ローズヒップ「ホイッ!」トンッ..

ダージリン「……あ」

ローズヒップ(よし!追いつきましたわ!あご乗せ成功ですわ!)フゥ


ダージリン「……乗せられてしまったわね。けれどまだまだこれから。振りきってみせるわ」ダッ!

ローズヒップ(っ……角を右に左に……でもなんとか食らいつけてますわ)クッ..

ダージリン「……………」タッタタッ

ダージリン「……………」タタッタタ

ダージリン「…………………………」

ローズヒップ(やった!ダージリン様が止まりましたわ!)

ダージリン「…………痛い……肩が痛いわ」

ローズヒップ「ほ?」

ダージリン「あごを乗せられたまま走り続けて……角を曲がる度にあごが筋肉にゴリゴリとめり込んで本当に痛い。こんなに痛いなんて信じられないわ」ウル..

ローズヒップ「!!」

ローズヒップ(ダージリン様が涙目に!これはいけませんわ!謝らなければ!)

ローズヒップ「あ、あのっ……ダージリン様!ごめんなさいですわ!その……わざとじゃないのですわ!」

ダージリン「……偶然、あごを乗せ続けてしまったと?」

ローズヒップ「はい!追いかけたのもたまたまで……振りきられないように頑張ったのも偶然ですわ!」

アッサム「そんなはずがないでしょう」ザッ

ローズヒップ「はっ……あ、アッサム様!?」

アッサム「あなたは……またダージリンに迷惑を……」

ローズヒップ「そんなことは……ただ四六時中ダージリン様の肩にあごを乗せていただけで……」

アッサム「それが迷惑以外の何物でもないのです!!」

ローズヒップ「……………はい……」

ローズヒップ(ダージリン様に好かれるどころか痛みを与えてしまいましたわー……反省ですわー……)

アッサム「ローズヒップ。あなたはまったく……」ガミガミ

ローズヒップ「…………」シューン

~~~~~~~~~~~~~~~


ローズヒップ「……というわけですわー!」

ペパロニ「あちゃー」

ローズヒップ「大失敗でしたわー!おほほほほ!」

ペパロニ「順番の入れ違いっすね。角を曲がったあとにあごを乗せてれば……」

ローズヒップ「ホントその通りですわー!それで、ペパロニさんはどうでした?」

ペパロニ「ふっふっふ。私はローズヒップさんとはまた違ったやり方で距離を詰めたっすよ!」

ローズヒップ「ほー。どんなやり方ですの?」

ペパロニ「アンチョビ姐さんの超近くにいるってのは同じなんすけど、私の場合はアンチョビ姐さんの前にいたっす!」

ローズヒップ「前!?目からウロコですわ!」

ペパロニ「へへん!」

ローズヒップ「結果はどうなりましたの!?」

ペパロニ「それは……――――」


~~~~~~~~~~~~~~~

【アンツィオ高校】

アンチョビ「………………」テクテク

ペパロニ「…………………」チラチラ(半歩後ろのアンチョビの様子を窺いながら歩く)

アンチョビ「………………」スッ

ペパロニ(!右に曲がった!?なら私もっす!)ススッ!

アンチョビ「むぎゅ!」

ペパロニ(ふう……なんとか背中で止められたっす……追い抜かれるわけにはいかないっすからね)



アンチョビ「いただきまー…」

ペパロニ「」スッ

アンチョビ「…………おい。なんで私の膝の上に座る。パスタが食べられないだろ」

ペパロニ「あ、私越しにどうぞっす」

アンチョビ「はああ!?」



アンチョビ「では今日の練習の内容を発表する!」

ペパロニ「」スッ

アンチョビ「!?」

ペパロニ「………………」(アンチョビを完全に隠すように前に立つ)

アンペパロニ「」サッ(ペパロニの右から顔を出すアンチョビ)

ペパロニ「」スッ(アンチョビを完全に隠すように前に立つ)

ペパロニチョビ「」サッ(ペパロニの左から顔を出すアンチョビ)

ペパロニ「」スッ

アペパロニ「」サッ

ペパロニ「」スッ

ペパロニョビ「」サッ

ペパロニ「」スッ..

ペパロニ「……………………」

ペパロニ(よし!今のは我ながら上手くいったっす!完全にアンチョビ姐さんを封じ込めたっす)ヨシ!


アンチョビ「……なあペパロニ」

ペパロニ「なんすか?」

アンチョビ「正直に言うぞ。常に私の前に立たれるの、ホント邪魔だ」

ペパロニ「……え?」

アンチョビ「ノリでも勢いでもなく、冷静に言う。邪魔だ」

ペパロニ「またまたぁ~!ドゥーチェのお調子者ぉ~」

アンチョビ「とぼけるのは無理があるだろ!」

ペパロニ「えー」

アンチョビ「さっき言われたんだ。『今日のドゥーチェ、ツインテール部分しか見えてなかったですよ』ってな」

ペパロニ「上手い!座布団一枚っす!」

アンチョビ「上手くない!なんにもかかってないだろ!というか、なんで私の前に立つんだ!ドゥーチェの座を奪おうとしてるのか!?」

ペパロニ「そんなわけないじゃないっすかー。私はただドゥーチェの前に立とうとしただけっす」

アンチョビ「だからそれがなんでなんだよ!」

ペパロニ「………………」

ペパロニ(アンチョビ姐さんに好かれたいから、とは言いづらいっすよねぇ……となれば)

ペパロニ「ドゥーチェの前に立ちたかったからっす」

アンチョビ「だからそれがなんでなんだよ!何度でも言うぞ!」

ペパロニ「どうぞっす」

アンチョビ「ぬああああ!!!!」

~~~~~~~~~~~~~~~


ペパロニ「」フフン

ローズヒップ「………………でも結局何も進展してないですわよね?」

ペパロニ「あっ……」ハッ

ローズヒップ「……好きな人の近くに立つのって意外とムズイんですのね」

ペパロニ「マジその通りっす。いや、立つだけなら割とイケるんすけど、なんか怒られるんすよねー……アンチョビ姐さん元気に怒鳴ってたなぁ……」

ローズヒップ「わたくしの場合、ダージリン様はそうでもなかったですけど、アッサム様がヒステリーでしたわー」

ペパロニ「リボンしてる人って怒りっぽいんすかね?」

ローズヒップ「新説ですわね!でも確かにぽいっぽいですわ!」

ペパロニ「だったらリボンをどうにかしないといけないんすかね?でも高い木の枝とかに結んで取れなくしたら怒るだろうしなー……色々ややこしいっす…………あ!」

ローズヒップ「?なんですの?」

ペパロニ「そうそう、今日はパスタを作ってきたんすよ!」

ローズヒップ「パスタ!」ワァ!

ペパロニ「話し合いはこれくらいにして一緒に食べるっす!」

ローズヒップ「やったー!美味しそーですわー!」


一週間後

【聖グロリアーナ女学院】

ペパロニ「前の集まりから一週間経ったっすけど……」

ローズヒップ「……前回はパスタで大盛り上がりした結果、ダージリン様とアンチョビさんにどうアプローチするかの話し合いをせずに解散しましたわね」

ペパロニ「無策ってやつっすね……」

ローズヒップ「ですわ……」

ペパロニ「……どうだったっすか?何か進展とか……」

ローズヒップ「……進展以前に、ちょっとした問題が……」ハァ

ペパロニ「問題?」

ローズヒップ「ええ。数日前の話ですわ……――――」


~~~~~~~~~~~~~~~

【聖グロリアーナ女学院】

ローズヒップ「んー………なんかお腹の調子が悪いですわー」ギュルルルル..

ローズヒップ「テレビの占いでわたくしの星座の運勢が悪かったせいなのかしら……それとも、お腹出しっぱなしで寝てたせいか……謎は深まるばかり」フゥ

ローズヒップ「パッパと治したいですわー。でもどうすれば…………あ」ハッ

ローズヒップ「そうですわ!こういう時はスマホが便利ですわー!」

ローズヒップ「しかも!声で検索できてしまう!笑いが止まりませんわー!」

ローズヒップ「さて……音声の認識のあれにして……と。よし」ピッ

ローズヒップ「」コホン

ローズヒップ「『下痢、許して』」

ポンッ

ローズヒップ「…………んー?胃腸科の案内しか出ませんわー」

ローズヒップ「じゃあ次は『下痢、もう二度と』」

ローズヒップ「……これも胃腸科の案内……なら今度は」

ローズヒップ「『下痢さえなければ』」

ローズヒップ「……これもですの!?」

ローズヒップ「『下痢、見逃して』、『下痢、運命』、『下痢、助けて』……」

ローズヒップ「…………どれもダメですわー」ハァ

ローズヒップ「………………ダージリン様ならこういう時どうするのでしょう……」

ローズヒップ「あ!」ピーン

ローズヒップ「こうすればいいのですわ!もう一度音声のあれで……」ピッ

ローズヒップ「『ダージリン様、下痢』」

ザワッ..

ローズヒップ「……んー……ダメですわね……じゃあ次!」

ローズヒップ「『ダージリン様、下痢、耐え方!』」

ザワッザワッ..

ローズヒップ「これもダメ……次ですわ次!」

ローズヒップ「『お腹痛い時のダージリン様!』」

ローズヒップ「………………むぅぅ……これもですの!?」


ローズヒップ「『ダージリン様、漏らす前にすること!』、『ダージリン様、下痢、練習!』、『ダージリン様と下痢の相性!』、『お腹がグルグル鳴った時にダージリン様はどうする!』」

ザワザワザワザワ!

ローズヒップ「…………こんなに聞いてもダメですのー?つれないですわー」ハァ..

アッサム「…………ローズヒップ」

ローズヒップ「あら。アッサム様。おはようございます。よい天気ですわねー」

アッサム「………………」

ローズヒップ「?お顔が怖いですわー。辛い日々を過ごしてますの?」

アッサム「……耳を澄ましてごらんなさい」

ローズヒップ「?はい」

ローズヒップ「………………」



女生徒A「ダージリン様が下痢らしいわよ」

女生徒B「しかも漏らすとかなんとか……」

女生徒C「なんでも四六時中下痢してるみたい……」

女生徒D「お菓子が痛んでるとか?」

女生徒E「高貴なダージリン様が下痢だなんて……ちょっと幻滅ですわ」



ローズヒップ「うーん……そこら中から下痢下痢って声がしますわー……はしたないですわねー」ヤレヤレ

アッサム「あなたが原因です!」ズイイイ!

ローズヒップ「へ?」

アッサム「自分の声の大きさに気付いていないようね……」ハァ..

ローズヒップ「??」

アッサム「……とにかく、私はこれから誤解を解くために動くわ。ローズヒップ、あなたも協力しなさい」

ローズヒップ「はあ……よくわかりませんけど、アッサム様に協力しますわー」

アッサム「あなた……!いえ、いいわ。ついてきなさい」

ローズヒップ「はーい」

~~~~~~~~~~~~~~~


ローズヒップ「……結局、そのあとでダージリン様にも怒られましたわ……後輩から、プレゼント用にラッピングされた大量の正露丸を渡されたのが恥ずかしかったみたいですわー」

ペパロニ「えー?買わなくてすむから嬉しい誤算だと思うんすけどねー」

ローズヒップ「ちなみにペパロニさんは下痢の時どうしてますの?」

ペパロニ「気付いたら治ってるっすね。下痢なのを忘れちゃうんすよ」

ローズヒップ「おおー……かっこいいですわー!スポーツ人間がたまに入るというゾーンってやつですわね!」

ペパロニ「まあ、そうとも言うっすね。ゾーンをくらえっ!ってね」ヘヘ

ローズヒップ「それで、ペパロニさんはアンチョビさんとどうでしたの?何かいいことありました?」

ペパロニ「そうそう、ふと思いついた作戦があって、それを実行したっす」

ローズヒップ「ふと!ふとはすごいですわ!どんな作戦ですの!?」

ペパロニ「ノリでキスするんす!」

ローズヒップ「はー……ロマンチックですわー」

ペパロニ「あれは二日前のことっす……――――」


~~~~~~~~~~~~~~~

【アンツィオ高校】

ペパロニ「!」

ペパロニ(考えてみたらアンツィオの流儀はノリと勢いっす!ということは、ノリと勢いがあればキスしてもいいはず!)チラ

アンチョビ「」ハーッ!

ペパロニ(……今、アンチョビ姐さんは戦車道のメンバーのテンションを上げるためにムチをプルプル振ったりしてるっす。これはチャンス)スッ

アンチョビ「ん?」

カルパッチョ「ペパロニさん?」

ペパロニ「……みんな!これがドゥーチェだ!!」

アンチョビ「は?おいおい、急にどうした?」

ペパロニ「ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!」

生徒たち「ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!」ワアァアァアア!!

アンチョビ「お、おお……」

ペパロニ「ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!」チラ

アンチョビ「………………」

生徒たち「ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!」ワアァアァアア!!

アンチョビ「私がドゥーチェだぁあああ!!」

ペパロニ(よし!アンチョビ姐さんがテンションマックスっす!今なら!)


ペパロニ「ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!」スッ

ペパロニ「ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!」スススッ

ペパロニ(こうして近付いて……)

ペパロニ「ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!」

アンチョビ「はははは!私に任せろー!」

ペパロニ「ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!」

アンチョビ「イィイイイイヤッホーーーイ!!!」

ペパロニ「ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!」ガシッ(両手でアンチョビの頬を押さえる)

アンチョビ「ん?おい、どうしてほっぺを……」

ペパロニ「ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!」スーーーーッ(目を閉じてキスしにいく)

アンチョビ「うおおおおおお!!?」ペチーン!

ペパロニ「わぶっ!?」

ペパロニ(ビンタされたっす……そんな痛くないっすけど……)

アンチョビ「な、な、なにするんだ急に……///」

ペパロニ(……こういう場合は…………)

ペパロニ「……………………」

アンチョビ「……お、おい、なんとか…」

ペパロニ「ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!」

アンチョビ「え?」

ペパロニ「ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!」スーーーーッ(目を閉じてキスしにいく)

アンチョビ「だからやめろって!」ペチーン!

ペパロニ「あいたっ!うー……ノリ悪いっすよー」

アンチョビ「の、ノリだとぅ!?ノリで……その…………き、き……きすなんてできるかぁ!」カァァ..

ペパロニ「それができるのがドゥーチェっす!」

アンチョビ「はああ!?」

ペパロニ「ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!」

アンチョビ「だからするかーーーっ!!」

~~~~~~~~~~~~~~~


ペパロニ「そのあと、アンチョビ姐さんとカルパッチョにず~~っと説教されたっす」ハァ

ローズヒップ「ということは、ダージリン様にも通用しないですわねきっと」

ペパロニ「そうっすねー。ダージリンさんはアンチョビ姐さんよりノリ悪いっすから」

ローズヒップ「そんなことないですわ!」

ペパロニ「え?マジっすか?ダージリンさん、ノリいいんすか」

ローズヒップ「………………」

ペパロニ「…………………?」

ローズヒップ「わたくしの負けですわ」

ペパロニ「やっぱりー!なんで張り合ったんすかー。絶対勝ち目ないじゃないっすか」アハハ

ローズヒップ「悔しかったんですわー!勝ちたかったのですわ~あ~」

ペパロニ「あっははは!なんなんすかもう!ローズヒップさん可愛いっすねー」ナデナデ

ローズヒップ「むぅー!そんなこと言われても嬉しくないですわー!お情けムヨーですわー!撫で返してやりますわー!」ナデナデナデ!

ペパロニ「おろろろ……撫で方が強いっす!」ワワワ

ローズヒップ「ハゲあそばせ!」ナデナデナデ!

ペパロニ「なにおー!そっちこそハゲろっす!」ナデナデナデ!

ワイワイキャッキャ

ローズヒップ「はー……疲れましたわー……立ってるのも辛いので座りますわー………」グデーン

ペパロニ「私もそうするっす」ダラーン

ローズヒップ「………………」

ペパロニ「……………………」

ローズヒップ「………………」


ペパロニ「………………ん?」チラ

ペパロニ(ローズヒップさん、足広げて座ってるからパンツ丸見えっす)

ペパロニ「あのー」

ローズヒップ「なんですのー」

ペパロニ「パンツ見えてるっすよ」

ローズヒップ「マジですの?ごめんあそばせ」

ペパロニ「……………………」

ローズヒップ「………………」

ペパロニ「……………………あの」

ローズヒップ「なんですのー」

ペパロニ「隠さないんすか?今も普通に見えてるっすけど」

ローズヒップ「?だから謝りましたわ。許してくれませんの?」

ペパロニ「そういうわけじゃないんすけど…………ま、いっか」

ローズヒップ「…………そろそろ時間ですわねー」

ペパロニ「…………ホントっすね」

ローズヒップ「……でもまだ遊んでたいですわー」

ペパロニ「私もっす。ローズヒップさんと遊ぶの、なんか楽しいんすよね」

ローズヒップ「わたくしもですわー!」

ペパロニ「マジっすか!じゃあもうちょっと遊ぼうっす!」

ローズヒップ「願ったりかなったりですわー!じゃあ何をしましょー?」

ペパロニ「お菓子をポーンと投げて口でキャッチするのは!?」

ローズヒップ「それいい!むしろそれしかなーい!ですわー!」オホホホ!

ペパロニ「じゃあいくっすよー?それっ」ポーン

ローズヒップ「あーーー…………んむっ」パクッ!

ペパロニ「おお!上手い!」

ローズヒップ「おいひいですわ」モグモグ

ペパロニ「あ!食べる時口元を押さえるその感じ!超お嬢様っぽい!」

ローズヒップ「はしたない真似をしないのが聖グロ流ですもの」オホホホ

ペパロニ「さすがー!じゃあ次は私の番っすね。お菓子よろしくっす」

ローズヒップ「少し難易度を上げません?お菓子を食べに行く時の口は『あーー』じゃなくて『ぴーー』ということで」

ペパロニ「ええーっ!?それムズイっすよ!ローズヒップさんは最初あーーだったのに!」

ローズヒップ「それーい」ポーン!

ペパロニ「!?ぴ、ぴーー…………あっ」ポトン

ローズヒップ「しっぱーーい!」オホホホ

ペパロニ「やっぱり『ぴー』は無理っすよ!お菓子入る余地ないじゃないっすかぁ……っと、三秒ルール!」ヒョイパク

ローズヒップ「とにもかくにもわたくしの勝ちですわー!」イエーイ!

ペパロニ「まだまだ!これからっすよ!」




ローズヒップ「はー……楽しかったですわ」

ペパロニ「そうっすね。あ、もうこんな時間っすか」

ローズヒップ「え」

ペパロニ「じゃあ私はそろそろ帰るっす」

ローズヒップ「あ…………」

ズキン

ローズヒップ(……なんですの?今の)

ローズヒップ(もう時間も時間ですもの。ペパロニさんが帰ってしまうのは当たり前なのに……すごく、すごーく寂しいですわ)

ペパロニ「……ローズヒップさん?」

ローズヒップ「……あの……」

ペパロニ「なんすか?」

ローズヒップ「…………もう少しだけ…………ペパロニさんと一緒にいたいですわ」

ペパロニ「っ……///」ドキン

ペパロニ「な…………あ…………え?」

ペパロニ(ちょ、なんなんすか今の!ローズヒップさんじゃない感じ!)

ローズヒップ「………………」

ペパロニ「……………………」

ローズヒップ「……なーんちゃって」

ペパロニ「え」

ローズヒップ「冗談ですわー!また今度会うのですもの!寂しくなんてないですわー!」

ペパロニ「そ、そうっすよねー?あははは」

ペパロニ(よかった……いつものローズヒップさんに戻ったっす)ホッ

ペパロニ(…………よかった…………んすよね?)ウーム


一週間後

【アンツィオ高校】

ペパロニ「いやー、久しぶりっすねー」

ローズヒップ「ホントですわー!何時間ぶりでしょうか?」

ペパロニ「えーと……一日が二十四時間だから、二十四かける…………」

ペパロニ「…………もう数えきれないくらいぶりっすよ!」

ローズヒップ「ですわねー!」オホホホ

ペパロニ(よかった……こないだの別れ際がなんかいつもと違ったのが気になってたんすけど、元に戻ってるっす)ホッ

ペパロニ「あ、それでダージリンさんとはどうっすか?なんか進展は?」

ローズヒップ「え?あー……」

ペパロニ「?」

ローズヒップ「……特に何もしてないですわー」

ペパロニ「あら、そうっすか」

ローズヒップ「…………ペパロニさんは?」

ペパロニ「そっすね…………私も……なんもしてないっす」

ローズヒップ「そう、ですの」

ペパロニ「こ、こないだの集まりで作戦とか決めてなかったっすから」アハハ

ローズヒップ「………………」

ペパロニ「……………………」

ローズヒップ「………………」

ペパロニ「……ま、まぁ、今日集まったのは、今まで通りお互いの恋が実るようにってわけっすから、アイデアを出すっすよ!」

ローズヒップ「そ、そうですわね!そのために集まっているんですもの。だから…………お、おー!」グッ

ペパロニ「あっ……お、おー!」グッ

ローズヒップ「……タイミングがズレまくりですわ。それに顔がおもいっきり慌ててましたわー」

ペパロニ「ローズヒップさんが変なとこでおー入れるんすもん。絶対そこじゃないっすよー」

ローズヒップ「………………」

ペパロニ「……………………」

ローズヒップ・ペパロニ「ぷっ…」

ローズヒップ「あはははは!」

ペパロニ「あっはははは!」

ローズヒップ「あー、おっかしーですわ」

ペパロニ「そうっすね」フフッ


ローズヒップ「……アイデア、何かあります?」

ペパロニ「…………うーん……そもそも、どうやったら恋人同士になれるのかがよくわかんないんすよね」

ローズヒップ「わたくしもですわ……」

ペパロニ「……あ!だったら私たちが考える逆をやるってのはどうっすか?」

ローズヒップ「どういうことですの?」

ペパロニ「今まで私たちのやったことが全部失敗してるのは、恋人になる方法がわかんなかったからだと思うんすよ。でもそれって、反対のことをやったら恋人になる方法がわかりまくるってことじゃないっすか!?」

ローズヒップ「あ…………」

ペパロニ「ね!?」

ローズヒップ「すごいですわ!推理力がすごい!ペパロニさんはまるで警察!ペッパー警部ですわー!」

ペパロニ「そうだったんすよ!」ヘヘン

ローズヒップ「発想の逆転ってやつですわね!」

ペパロニ「逆転の発想、じゃないんすか?」

ローズヒップ「いえいえ。発想の逆転、ですわ」

ペパロニ「まぁ、どっちも同じっすけどね」

ローズヒップ「違いますわ!」

ペパロニ「え?どう違うんすか?」

ローズヒップ「例えば……発想の逆転は『ローズヒップのお菓子』とします」

ペパロニ「ほう」

ローズヒップ「それに対して、逆転の発想は『お菓子のローズヒップ』になりますわ」

ペパロニ「あ……後の方だと……」

ローズヒップ「わたくしがお菓子になっちゃってますわ」

ペパロニ「………………」

ローズヒップ「………………」

ペパロニ「へっへっへー、食べちゃうぞおー!」

ローズヒップ「きゃー!いけませんわダメですわやめてやめてー!」

ペパロニ「がおおお!」

ローズヒップ「きゃあー!」

ワイワイキャッキャ...


ペパロニ「あー楽しい」

ローズヒップ「まさにですわね」

ペパロニ「で、本題っす」

ローズヒップ「はい」

ペパロニ「発想を逆転させる……それは今までとは考え方をガラッと変えるってことっす」

ローズヒップ「ごくり……ですわ」

ペパロニ「つまり、私はアンチョビ姐さんと付き合うために………………ダージリンさんと付き合うんす!!」

ローズヒップ「なんと!」ガガーン!

ペパロニ「そしてローズヒップさんは、ダージリンさんと付き合うためにアンチョビ姐さんと付き合う!!」

ローズヒップ「これまた!」ガガーン!!

ペパロニ「これこそ発想の逆転っす!」

ローズヒップ「………………」

ペパロニ「……………………」

ローズヒップ「…………それ、ダメじゃありませんこと?」

ペパロニ「……そうっすよね。目的地が変わってるっす」

ローズヒップ「それにそもそも付き合う方法がわかんねーですわーのに別の方と付き合うなんてムズめですわー」

ペパロニ「私も心からそう思うっす」

ローズヒップ「………………」

ペパロニ「……………………」

ローズヒップ「………………」

ペパロニ「……………………」

ローズヒップ「………………」

ペパロニ「……………………食べちゃうぞー!」ガオー!

ローズヒップ「きゃー!」




ペパロニ「…………あれから一時間…」グデーン

ローズヒップ「ちぃーっともいいのが浮かばないですわー……」ダラーン

ペパロニ「はぁぁ……」

ローズヒップ「……でも」

ペパロニ「?」

ローズヒップ「アイデアは出ないですけど、こうしてペパロニさんといるのはすごく楽しいですわー」ニコニコ

ペパロニ「あ……そ、そうっすね~、私もローズヒップさんと一緒にいるのすげー好きっす!」

ローズヒップ「え……//」ポッ

ペパロニ「へ?」

ローズヒップ「あ……な、なんでもありませんわ!」

ペパロニ「そ、そうっすか……」

ローズヒップ「………………」

ローズヒップ(どうして…………今、こんなに顔が熱くなったのでしょう?よくわかりませんわー)???

ペパロニ「………………」

ペパロニ(今の反応……一体どういう感情なんすかね…………あ)

ペパロニ(……またパンツが見えてるっす……足広げるのクセなんすかねぇ?)

ペパロニ「あの……」

ローズヒップ「な、なんですの?」

ペパロニ「パンツ見えてるっすけど」

ペパロニ(って、ローズヒップさん的には別に気にしないんすよね)

ローズヒップ「えっ?あっ……///」ボフッ!

ペパロニ「え?」

ローズヒップ「あ、ぁあ、ぁ……///」ササッ!

ペパロニ(慌てて隠した……え?でもこの前は……)

ローズヒップ「…………あ、ぁの」

ペパロニ「は、はい!?」

ローズヒップ「……ず、ずっと……見えて、ましたの?」

ペパロニ「え?いや、ずっとではないっすけど……」

ローズヒップ「そ、そうですの……///」

ペパロニ「……あー、な、なんか……ごめんっす?」

ローズヒップ「ペパロニさんが謝ることはないですわ……///」

ペパロニ「あ、はは……そうっすよね……うん……」

ローズヒップ「……だ、大体、別に…………見えてしまったって問題ない、はずですもの。今までだって…………でも……///」モジモジ

ペパロニ「………………///」

ペパロニ(な、なんなんすかこの空気は……すっげー落ち着かないっす!でも……嫌な気分じゃないのが……わけわかんねーっす)


二週間後

【聖グロリアーナ女学院】

ペパロニ「………………」

ペパロニ(二週間……超長かったっす……もうちょっと早く集まった方がいいと思うんすよねー)ムーン

ペパロニ(ていうか、ここんとこずっとローズヒップさんのことばっか考えちゃうっす……これは親友になったってことなんすかね?でもカルパッチョとも違う感覚というか……)ハァ..

ローズヒップ「ペパロニさーん!お待たせしましたわー!」

ペパロニ「あっ……」パァァ..

ペパロニ「もー!遅いっすよー!待ちくたびれ……………あれ?」

沙織「こんにちはー!」

ペパロニ「あんたは大洗女子の…………モテ部さんでしたっけ?」

沙織「武部沙織ね。モテは願望。願望と名字は別だから」

ペパロニ「その武部さんがどうしてここに?」

ローズヒップ「わたくしが協力をお願いしたのですわー!」

ペパロニ「なんでっすか?」

ローズヒップ「武部さんは恋愛にお詳しいんですわ!知識がほーふ!」

沙織「いやぁー、別にそれほどでもないんだけどぉ」テレテレ

ペパロニ「………………ふーん」

ローズヒップ「大洗と聖グロが練習試合をした時に少し話したら、手伝ってくれることになったのですわ!」

ペパロニ「そうっすか」

沙織「恋愛は女の子の生きがいだもんね!頑張ろう!」

ローズヒップ「はーい!せんせー!」

ペパロニ「……っす」

ペパロニ(武部さんが優しさで手伝ってくれようとしてるのはわかるんすけど……なんか…)

ローズヒップ「」ニコニコニコ

沙織「」エッヘヘヘ

ペパロニ(武部さんと楽しそうにしてるローズヒップさんを見てると胸がモヤモヤするっす……これってきっと大根おろしでも食べないと収まらないっぽいやつっす)ムー




沙織「毎日マメにメールするのは大事だよ!気にしてくれてるんだなーって嬉しくなると思うの!」



沙織「相手のことをちゃんと知るのは付き合うための近道。会話で出てきたキーワードは覚えておいて、後で勉強して知識を深める!」



沙織「距離感のバランスには気を付けて!ただイケイケなだけじゃダメ。時には少し距離を置くのもテクニックだよ!」





ペパロニ(それから一ヶ月。私とローズヒップさんは武部さんのアドバイス通りに行動したっす)

ペパロニ(すると……意外や意外、アンチョビ姐さんと前よりずっと仲良くなれた気がするっす)

ペパロニ(そして…………)


【アンツィオ高校】

ローズヒップ「武部さんはすっげーですわー!すっかりダージリン様と仲良しになれましたわー!」オホホホ

沙織「そ、そんな褒めたって料理くらいしか出ないよぉ?」テレテレ

ペパロニ「……いや、マジですごいっす。前まで怒られたり怒鳴られたり注意されたりばっかだったんすから」

ローズヒップ「同じく!いっつも最後はアッサム様のお説教でしたわ!声が枯れるまで怒られた日もありましたわー!」

沙織「でも最近は結構いい感じだったよね?」

ローズヒップ「ええ!前よりお喋りできるようになりました!そう、こないだなんて、頭を撫でてもらいましたわー!達・成・感!」オホホホ

ペパロニ「……すごいっすねー」

沙織「デートの約束はできた?誘ってみたんだよね?」

ローズヒップ「それが……この前、誘おうとしたら……」

沙織「としたら?」ドキドキ

ペパロニ「………………」

ローズヒップ「なんと!ダージリン様の方からお誘いくださいましたわー!」

ペパロニ「!」

沙織「え!すごーい!やったじゃん!」

ローズヒップ「ビックリしすぎてむせましたわー!」

沙織「それでそれで?どこ行くの?」

ローズヒップ「え?」

沙織「ん?」

ローズヒップ「……………あー……」

沙織「…………ローズヒップさん?」

ローズヒップ「ええと……その………断ってしまいましたわ」

ペパロニ「!?」

沙織「ええっ!?なんで!?」

ローズヒップ「だって…………指定された日が今日だったのですわー……」

ローズヒップ「でも今日はペパロニさんと相談する約束をしてましたから……」

ペパロニ「!!」

ペパロニ(私と会う方を優先してくれたんすか!?それ…………うわ、やべーっす!なんか……顔があっちーっす///)ドキドキ..

沙織「それはわかるけど……ダージリンさんと付き合うための相談だよね?だったらデートを優先するべきじゃない?」

ローズヒップ「うーん……わたくしも最初はそう思ったんですけど…………やっぱり今日は……」

沙織「えー……ペパロニさんはどう思…」チラ

ペパロニ「///」

沙織「………………あれ?」

沙織「え?え?」

沙織(これって……まさか……)


沙織「……ね、ねえローズヒップさん」

ローズヒップ「はい、ローズヒップですわ」

沙織「ローズヒップさんは、ペパロニさんと今日みたいに恋愛について相談するの好き?」

ローズヒップ「もちろんですわ!」

沙織「じゃあさ……ローズヒップさんがダージリンさんと付き合えたとしたら、もうペパロニさんとこうやって会うことはなくなると思うんだけど、それについてどう思う?」

ローズヒップ「え……」

ローズヒップ「…………ど、どうしてですの?どうして会うことがなくなりますの?」

沙織「だって、ダージリンさんと付き合うための相談でしょ?」

ローズヒップ「それだけじゃありませんわ!ペパロニさんがアンチョビさんと付き合うためでもありますの!」

沙織「じゃあペパロニさんとアンチョビさんも付き合ったってことで。そうなったらもうペパロニさんとはこういう風には会えなくなるよね」

ローズヒップ「そ……そんな……」

沙織「…………そうなったらどう思う?」

ローズヒップ「ぜ、絶対嫌ですわ!ペパロニさんと会えなくなるなんて!地球が滅亡とかなら『しょうがないですわー』ですけど、滅亡しないなら全然しょうがなくないですわ!」

沙織「でもダージリンさんと付き合えるんだったらいいんじゃないの?好きなんでしょ?」

ローズヒップ「それはもう!ダージリン様は優雅で素敵ですわー!お紅茶ばっか飲んでますわー!」

沙織「あー……じゃあ質問を変えるね。ダージリンさんと付き合うのと…………ペパロニさんと付き合うの、どっちがいい?」

ローズヒップ「え……?」

ペパロニ「っ……」

ローズヒップ「そ、そんな…………だって……」

ローズヒップ「わたくしはダージリン様と付き合いたくて…………そのためにペパロニさんと一生懸命話し合って…………」

ローズヒップ「そんな風にペパロニさんと一緒にいるのがすごく楽しくて…………ダージリン様と付き合おうとすればペパロニさんと会えますわー。だから…………………あれ?」

沙織「…………やっぱりそういうことだったんだ……」フゥ

ローズヒップ「わたくしが好きなのはダージリン様のはずなのに…………いつの間にか、ペパロニさんと一緒に過ごすために…………つまりわたくしはペパロニさんのことを……?」

ペパロニ「…………///」

ローズヒップ「も、も、もしかして……」

沙織「……うん」コクリ

ローズヒップ「ペパロニさんは…………ダージリン様だったのですね!!?」

沙織「」ガクッ!

ローズヒップ「ダージリン様!ごきげんようですわー!」

ペパロニ「…………えーと」

沙織「ろ、ローズヒップさん!?混乱してるんだろうけど、言ってることメチャクチャだよ!?」

ローズヒップ「そ、そんなことありませんわ、オレンジペコさん!」

沙織「武部沙織だよ!」

ローズヒップ「アッサム様!アッサム様はいずこに……」グラグラグラ..

沙織「落ち着いて!ね?」


ローズヒップ「で、ですがこんな…………ダージリン様のことが好きだったはずなのに、相談相手のペパロニさんを好きになってしまうなんて……まるでダージリン様ダージリン様詐欺ですわ……」

沙織「いや、オレオレ詐欺とは全然違うから!それに恋愛相談してるうちに好きになっちゃうって結構あるパターンだと思うよ?」

ローズヒップ「そ、そうなんですの?そういう人結構いるんですの?」

沙織「うん」

ローズヒップ「100万人くらいいます?」

沙織「に、人数はちょっとわかんないけど」

ローズヒップ「……100万人くらいいます?」

ペパロニ「さ、さあ?私も人数はよくわかんないっす」

沙織「あ、それで……ペパロニさんは……その……」

ローズヒップ「!」チラ

ペパロニ「あー……」

沙織「こないだから今日までの間に、アンチョビさんとの間に進展とかって……」

ペパロニ「え、えっと……ちょっと前に……デートってわけじゃないっすけど『一緒に遊びに行くか?』って誘ってくれて……」

ローズヒップ「!!」

沙織「ぁ…………そ、そうなんだ」

ペパロニ「は、はいっす」

沙織「…………で、でもさ、もしかしたらだけど、ペパロニさんもローズヒップさんのことを…………」

ローズヒップ「っ……」スッ

沙織「…………え?」

ローズヒップ「///」クイ(ペパロニの服の裾をつまんでいる)

ペパロニ「あ、あの……」

ローズヒップ「……ゃだ」

ペパロニ「え」

ローズヒップ「……行っちゃや……ですわ///」

ペパロニ「っ……//」

ローズヒップ「ねえ……///」クイ

ローズヒップ「わたくしと一緒にいてほしいですわ……///」

ペパロニ「ぅ……///」

ローズヒップ「ペパロニさぁん……///」ユサユサ


ペパロニ「わ、わかったっす……///」

ローズヒップ「ホントですの!?」

ペパロニ「ほ、ホントっすよ。だって…………その…………わ、私も…………ろ、ろ、ローズヒップさんのこと、が……好き……なんすから///」

ローズヒップ「!!!」

ペパロニ「あ……」ハッ

ペパロニ(……今、すっげーすんなり言っちゃったっすけど……そっか、私……いつの間にかローズヒップさんが好きになってたんすね……初めて気付いたっす)

ペパロニ(私の中のリトルペパロニが代わりに答えてくれたみたいな……不思議な感じっす)

ローズヒップ「そ、それ、ホンマですの!?」

ペパロニ「ほ、ホンマっす。というか、どうして関西弁に…」

ローズヒップ「やったーー!!」ダキッ!

ペパロニ「わあっ///」

ローズヒップ「ちょーーーー嬉しーですわー///」ニコニコニコ

ペパロニ「……ははっ///」

ローズヒップ「わたくしはペパロニさんが好きでー、ペパロニさんもわたくしが好き。りょーーおもいですわー!りょーもーい!!」

ペパロニ「そうっすよー?超両想いっすよー?」

ローズヒップ「うううう~~~…………ちょーーやべーですわー!ほっぺたが!どんどん緩んでいきますわー!ニヤニヤしちゃいますわー!」

ペパロニ「私もっす!この緩み方はワールドクラスっすよ!」

ローズヒップ「ワールドですの!?負けられませんわー!うちゅークラス目指しますわー!わたくしのほっぺ、もっと緩みなさーい!」

ローズヒップ・ペパロニ「」ワイワイキャッキャ


沙織「………………」

沙織(なんだかんだ色々あったけど……収まるべきところに収まったってところなのかな?)

沙織(……それにしても二人ともすっごく幸せそう。羨ましくなっちゃうなぁ)フフッ



【聖グロリアーナ女学院】

ダージリン「『人が恋をしはじめた時は、生きはじめたばかりのときである』」

オレンジペコ「スキュデリですね。フランスの女性作家の」

アッサム「……急にどうしたのです?ダージリン」

ダージリン「さあ?何故か突然言いたくなったのよ。どこかで新たな門出でもあったのかしらね」クス


ローズヒップ『あ……ごめんなさいですわー。その日はその……一緒にいると……すごーーーく楽しい人と約束があるのですわ』エヘヘ


ダージリン「うふふ……」

ダージリン(あなたのあんな幸せそうな表情は初めて見たわ)

ダージリン(きっと、いい報せを聞かせてくれるわよね?ローズヒップ)ウフフ..





ローズヒップ「ペパロニさんと両想い同盟結成ですわー!」

ペパロニ「うおおおお!それやべーっす!私も結成するっすー!」



おわり

以上です
読んでくれた人、どうもありがとう

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