みほ「聖グロリアーナが選ぶベスト百合カップルランキング?」 (79)

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ガルパンSSです

百合要素あるので苦手な人は注意

その他、間違ってるところとかあったら脳内補完お願いします


【大洗女子学園 廊下】

ワイワイガヤガヤ

みほ「あれ?なんだか廊下が賑やかだけど……」

華「何やら掲示板を見に集まっているようですね」

沙織「なんか発表されるようなことあったっけ?」

麻子「生徒会が新企画を立ち上げると言っていたからそれを見に来ているんだろう」

優花里「さすが冷泉殿。情報通ですね」

みほ「新企画って?」

麻子「交流の一環として、しばらくの間、うちの生徒会新聞だけではなく他校の新聞も掲示すると言っていたな」

華「なるほど。他の学校の新聞が貼り出されているということですか。興味深いです」

沙織「戦車道が復活してから色んな学校の人たちとの交流が増えたもんね」

みほ「じゃあ黒森峰の新聞もあるのかな?久々にちょっと見てみたいかも」

優花里「では早速見に行きましょう!」




沙織「おおー、いっぱい貼り出されてる」

優花里「黒森峰、サンダース、知波単、継続、聖グロリアーナ、プラウダ、アンツィオ……お馴染みの面々ですねぇ」

麻子「……なかなか派手なものが多いな」

みほ「うん。こうして並んでみるとうちの新聞はオーソドックスだね」

華「今週は……前に取材していた自動車部を取り上げていますね」

沙織「いいないいなー!私も取材を受けたいよー!」

みほ「料理特集とか?」

沙織「うんうん!」

優花里「女子力特集もいいですねぇ!」

沙織「そうそう!!」

麻子「リバウンド女子」

沙織「やだもー!なんで知ってるのー!」

華「大丈夫ですよ沙織さん。力士は贅肉が少なく、ほとんどは筋肉ですから」

沙織「急な力士!フォローになってない!」

優花里「サンダースの新聞はインパクトありますねぇ」

みほ「うん。というか……」

麻子「…………やたらデカいな」

優花里「ええ。普通の新聞の倍以上の大きさです」

麻子「あんなもの電車で広げたとしたら三席にわたって邪魔になるな」

華「マンタくらいのサイズでしょうか」

みほ「そこまで大きくないと思う」

沙織「アメリカっぽいよねー!」

麻子「いや、アメリカは料理の量は多いだろうが新聞の大きさはそんなに変わらないはずだ」

優花里「とりあえず大きくした、ということでしょうか……」フム

華「記事もアグレッシブですよ」

沙織「『全米が泣いた!サンダースいい話』、『マッスルニュースペーパー!腹筋しながら読んでお腹をシェイプアップ!』、『戦車倉庫にUMA出現!?』だって」

麻子「うさんくさいが……ちょっと興味を惹かれるな」

みほ「………この記事を見る限り、UMAの正体は謎のままだね」

優花里「ユニークで楽しいですぅ!」

華「はい。読む人を楽しませようという気持ちが伝わりますね」


沙織「んんー?継続の新聞はちょっと……って言うかかなり変わってる」

優花里「おお……本当ですね。こんな新聞見たことないです」

みほ「どれ?」

華「これです」



きのうミカさんがカンテレをかなでながらさんぽしているのをみました とてもえになっていました

ドミソラシソシミレドミレドラドミレドラドラシソシラドドレドミミファソソシファミレシドファド



麻子「記事が楽譜になっている……」

沙織「おしゃれだよねー!」

優花里「しかし……その縛りのせいか記事の内容が薄いと言いますか、文字数制限ありまくりですぅ……」

みほ「楽譜そのものだもんね……」

華「あら?下の方に何か書いてありますね」


※先週号の記事で『給食泥棒』を『ドミソソミレド』と記載しましたが、正しくは『ドミファソミレド』の間違いでした。お詫びして訂正いたします。


麻子「どっちでもいい」

みほ「あはは。でも個性的だね」


優花里「アンツィオは…………うわぁ、アンツィオって感じですぅ」

沙織「どんなの?」

麻子「これは………屋台の宣伝とクーポン券ばかりじゃないか。切り取り線だらけだ」

みほ「レイアウトがスーパーのチラシみたい」

華「パスタにクレープ、タピオカドリンク……全部食べたいです」ゴクリ

優花里「あ、でもここのところに記事がありますよ」


『今日もいい天気。めちゃくちゃ空が青い。みんな元気。楽しくなってくるっす。ドゥーチェは今日もバッチリ決まってるっす。アンツィオ最高!』


麻子「……………………」

沙織「……これ、日記?」

優花里「そういえば前に会長が言ってました。アンツィオには新聞部がなかったらしいのですが、戦車道の記事を載せて士気を上げるために、戦車道のメンバーが新聞を作ってるみたいです」

みほ「なるほど。だから戦車道が絡まないとこういう記事になるんだ」

華「納得です」

優花里「あ、隅っこにパスタのレシピが載ってます」

沙織「ん?これ結構美味しそうかも。覚えとこっと」

みほ「わ、ここにはアンチョビさんのコーナーがある」



<ドゥーチェの一言>

『体調管理は大事だぞ。みんなちゃんとご飯食べてるか?何かあったらすぐ私に言うんだぞ!』



優花里「アンチョビさんらしいですねぇ」

華「さすが姐さんと呼ばれるだけありますね」


みほ「あれ?知波単の新聞は……?」

優花里「記事がありませ…………あ」

沙織「『突撃取材を敢行したところ、先方が大激怒したため今号は休刊です』だって」

麻子「一体どこで何をしたんだ知波単の連中は」

華「とても気になります。いつか記事になったら読みたいです」

みほ「黒森峰は…………うわぁ、懐かしい。そうそう、こんな感じだったなぁ」

華「洗練されていると言いますか……しっかりしてますね」

優花里「よく取材していることがわかる記事ですね。さすが西住殿!のいた高校ですぅ」

沙織「えー?でもなんか固い感じがしない?」

麻子「確かにな。しかしこのコーナーは緩いぞ」

沙織「どこ?あ、みぽりんのお姉さんだ。写真もある」

みほ「お姉ちゃん?」


<今週の西住隊長>

食堂にて。食べ終わったあと、後輩に席を譲る紳士的な西住隊長。その物腰と視線に、後輩は終始頬を赤らめていた。写真を見てもわかるように、ピンと伸びた背筋とエスコートする手は絶妙なバランスであり、西住隊長の美しさを際立たせている。



優花里「この記事を書いた人、西住まほ殿のファンなのでしょうか?すごく褒めてますね」

麻子「それにこの写真、盗撮っぽいな」

みほ「あはは……このコーナーも懐かしい。前からずっとこんな感じだよ」


華「プラウダは……すごいですね」

沙織「うん。なんていうか……プラウダをほめたたえよー!みたいな」

優花里「『無敵の我がプラウダ校、戦車道全国高校生大会で実質優勝していた!』という見出しはさすがにやり過ぎな気がしますけど」

麻子「……それにしても記事のレイアウトが悪くないか?大見出しの上に小さい記事というかミニコーナーを置くとは……」

華「カチューシャさんの記事ですね」


<カチューシャ様の足跡>

今週のカチューシャ様は、苦手な人間が多いとされるピーマンを見事に食し、平らげました。その勇敢なる姿は我がプラウダが誇るべきものであり、見習う他なし。全世界の人間は平身低頭し、カチューシャ様を崇めるべし。


優花里「過激ですねぇ」

みほ「でもピーマンを食べるのは尊敬できるかも」

沙織「みぽりんピーマン苦手だもんね」

麻子「………隊長の名前がやたら出てくるな。『それはまるでカチューシャ隊長の可愛さのように』とか『カチューシャ隊長に比べれば遥かに劣る』とか」

優花里「慕われてるんですねぇ♪さすが地吹雪のカチューシャですぅ」

みほ「…………あ」

優花里「どうしました?西住殿」

みほ「ここに『監修:ノンナ』って……」

優花里「ああー……」

沙織「だからカチューシャさん盛りだくさんなんだね」

華「なるほど。カチューシャさんの記事が上の方に載っているのも、カチューシャさんが高いところがお好きだからなのですね」

麻子「そこまで徹底しているのか……あの人の執念が見え隠れするな……」


みほ「グロリアーナはどんな新聞なんだろう?」

麻子「『ダージリンのお悩み相談~優雅な答えを紅茶のお供に~』というコーナーがあるな」

優花里「ふむふむ。家庭問題や恋愛相談にも乗っているようですね」

みほ「ダージリンさんなら相談相手にピッタリだね」

麻子「そうだろうか?」

沙織「他には………………あっ!」

優花里「こ、これは……///」

麻子「…………」

みほ「?みんな、どうしたの?一体……」


『聖グロリアーナが選ぶベスト百合カップルランキング』


みほ「え……?なにこれ?」

沙織「なんか、アンケートでお似合いの二人を決める企画みたいだけど……」

華「素晴らしい校風ですね」

麻子「校風ではないと思うぞ。いや、なんか……ありそうではあるが」

沙織「ちょっと気になるかも。見てみようよ」


第10位 角谷杏×アンチョビ 9票


コメント

・アンアンコンビであんこう踊りを踊って欲しい!♪アアアンアン 嗚呼杏×アン

・杏さんが対等に接することができそうなアンチョビさん。この組み合わせは最高!

・ツインテール×2でフォーテール



華「これは興味深い内容です……会長とアンチョビさんが…」

優花里「波長が合いそうですねぇ」

みほ「うん。この二人が揃ったらとっても楽しそう」



第9位 ダージリン×カチューシャ 10票


コメント

・ダージリン様と紅茶友達のカチューシャさんは鉄板。ノンナさんが目を離した隙に英国淑女のダージリン様が口説く展開求む!

・気品あふれるダージリン様にカチューシャさんが心を許すのが見たい

・なんと言ってもダージリン様。その気になれば瞬時に落とせるはず



麻子「このコメントを見ただけで、ダージリンさんがグロリアーナでどれだけ人気かわかるな」

沙織「うんうん!ダージリンさん優雅だし、超モテそう!羨ましいよ~」


第8位 ローズヒップ×オレンジペコ 13票


コメント

・安定のペコヒップ。天真爛漫なローズヒップさんの世話を焼いていたオレンジペコさん。気付けば恋に落ちていた……的な

・振り回されるペコさんかわいい

・ペコさんとられて嫉妬するダージリン様が見たい



優花里「この二人ですか!意外ですねぇ」

麻子「グロリアーナでアンケートをとる以上、同じ学校の人間の票が多くなるのは当然だな」

華「いえ、それを抜きにしてもローズヒップさんとオレンジペコさんはアリではないかと。アッサムさんではないのは意外でしたが」

みほ「動と静だね」

沙織「同棲してるの!?」

みほ「ち、違うよ。動きと静かの動と静」

沙織「なぁんだそうなのー?ビックリしちゃったよもー。でもこの企画面白いね。女の子同士でカップルっていうのも変だけど…」

麻子「………………」

華「あら。そんな沙織さんの名前が出ていますよ」

沙織「え?」


第7位 五十鈴華×武部沙織 14票



沙織「わ、私!?」

華「うふふ。わたくしとカップルですね♪」


コメント

・遊んでそうだけど実はまともな沙織さんを、真面目そうだけど意外とお茶目っぽい華さんが攻める構図

・幼馴染って本当にいいですわよね~。とてもお似合いです

・彼氏ができずに落ち込む沙織さんを背後からそっと包む華さん。「わたくしではダメですか?」ダメなわけありません!!



沙織「~~~~っ///」カァァァ..

華「わたくしたちのことが聖グロリアーナの皆さんに知られているなんて、照れてしまいますね」ウフフ

沙織「そ、そーゆー問題じゃないよっ!」

華「どうしてですか?」

沙織「だ……だって……これ、私と華が……か、カップルって話してるんだよ!?」

華「ええ。お似合いの二人だと褒めてくれてますね」ニッコリ

沙織「そ、そうかもしれないけど~///」

華「………………」ンー..

華「!」ア!

華「……………沙織さん」

沙織「……なぁに」

華「わたくしではダメですか?」キュッ..

沙織「!!!!?」

華「………………」

沙織「は、はな!?なんで……だっ、だっ、抱きしめるの!?」ハワワワ!

麻子「………………」

沙織「はなぁぁ……///」

華「うふふふ」

麻子「……五十鈴さん。そろそろ離した方がいい。真に受けられるぞ」

華「はい♪」スッ

沙織「へ?あ、あれ……?」

麻子「………………」

華「記事のコメントの通りにしてみました」ニッコリ

沙織「は、はなー!!もうっ、やめてよー///」

麻子「満更でもなかったくせに」

沙織「そんなことないしっ!」

麻子「…………ふん」

優花里「次を見てみましょう。6位は……」


第6位 冷泉麻子×武部沙織 17票

麻子「!!!」

沙織「えー!また私~!?」


コメント

・クールな顔の裏では、ひたすら沙織さんを想っている麻子さん。沙織さんを思い浮かべながら、夜に自室で一人でひっそり……

・麻子さんがよく寝ているのは、沙織さんに起こされたいから。つまり沙織さんに触れられたいがためという可能性がありますわね

・華×沙織よりも麻子×沙織。一途な麻子さんは頭がいい故に考え過ぎてしまうが、最後はシンプルな告白で結ばれてほしい



麻子「な……な……////」

麻子「なんだこれは~~~////」

沙織「ま、麻子?」

麻子「ぶ、ぶじょくざいだ!私は眠いから寝ている!なのに起こしてほしいとか!さ、沙織!そんなことないからな!」

沙織「いや、わかってるよ……」

麻子「い、一途とか……そんなのでもない!」

沙織「わかってるって」

麻子「ひ……ひたすら……さ、沙織を想ってるとか……そんな…………ち、違う……ぞ……///」

沙織「そんなに必死にならなくてもいいのに」アハハ

麻子「っ……///」プイッ

華「………………あの」

麻子「?」

華「触れなかったのでお聞きしますが、『沙織さんを思い浮かべながら、夜に自室で一人でひっそり……』は事実なのですか?」

麻子「な……っ……//////」

麻子「わけないだっ…!げほっ!げほげほっ!」

沙織「ぁわわわ!麻子、興奮しすぎ!」

華「あらあら。そんなになるまで沙織さんを……」

麻子「ち、違う……否定し……ごほっ…………しようとしたら咳き込んだだけ……ごほっ!……っ///」

沙織「もー。ほら背中さすったげるから」スッ

麻子「っ……ち、近い!」バッ!

沙織「?」

麻子「そ、そんなに顔を近付けたらお前……あれだぞ///」

沙織「あれって何よー」

麻子「それは……あれだ。あれしかない」

沙織「だからぁ、あれじゃわかんないよ~」

麻子「う……も、もういい!忘れろ沙織。私は疲れた」

沙織「えぇー……」

華「うふふふ」


第5位 ダージリン×アッサム 18票


コメント

・ペコさん以上にダージリン様と一緒の時間を過ごしてきたアッサム様。正妻として、ダージリン様とペコさんコンビを見守りつつも目を光らせている

・ダージリン様と感性が合っている気がするので、二人でいるのが幸せなはず

・ダージリン様を呼び捨てにしているのは過去に深い関係であったから。そう決めました



優花里「またダージリンさんですかぁ。人気ありますねぇ」

華「二回目の登場ですね。沙織さんと一緒です」

沙織「や、やめてよー、なんか恥ずかしいじゃない……///」



第4位 ノンナ×カチューシャ 21票


コメント

・小柄なお姫様と凛々しい女騎士。無敵

・二人の物語はカチューシャさん次第。その気になればいつでも……

・愛でたいけれど見守りたい。壊したいけれど包みたい。感情を抑えながら傍にいるノンナさんに幸あれ



みほ「この二人が4位なんだ」

優花里「納得ですね。いつも一緒のイメージがあります」

沙織「副隊長の人はマジっぽいよね」


第3位 ダージリン×西住みほ 26票



優花里「おお!西住殿がランクインしてます!すごいですぅ!」

みほ「ええっ!?わ、私!?」

沙織「すごい。26票も入ってる」

みほ「どうして私がダージリンさんと!?」

華「コメントを見てみましょう」


コメント

・ダージリン様が思わずカップを落とした相手。それは同時にダージリン様の心も落としたということ

・大洗女子の試合を観戦するダージリン様の目的は西住みほさん以外に無い。完全に恋

・サンダースのケイさんや、アンツィオのアンチョビさんがみほさんとスキンシップするのを見てヤキモキするダージリン様を想像するとかわいすぎます



みほ「うぅ……なんか恥ずかしい///」

沙織「でしょ!?私の気持ちわかるよね!」

麻子「しかしこの順位はすごいな」

華「残るは2位と1位ですね」

優花里「楽しみですぅ」


第2位 ダージリン×オレンジペコ 58票


コメント

・本当に二人は絵になる。ダージリン様の隣にペコさん。この立ち位置は永久不変

・ダージリン様はペコさんの紅茶に魅了されている。ペコさんはダージリン様のカリスマ性に魅了されている。つまり両想い

・カップを間違えて飲んでしまい、「あっ、間接キス……」と恥じらうペコさん。動じないダージリン様。しかしその手は微かに震え、頬は赤らんでいる。威厳を保つため、ペコさんに気付かれないように動揺を隠すダージリン様素敵



沙織「え、すごい!58票だって!」

みほ「3位から一気に30票以上増えたね」

優花里「でもわかります!この二人はいいコンビですよねぇ!」

華「ええ。ペコさんは愛らしく、ダージリンさんは美しい。どちらも素敵です」

麻子「うーむ。私はこの二人が1位だと思っていたんだが……外れたか」

沙織「あれ?1位が載ってなくない?ミス?」

みほ「あっ、ここに小さく文字が書いてあるよ。『1位は次のページです』だって」

優花里「おおっ!2ページ目があるんですね!」

麻子「ネタバレ防止か。確かにいきなり見るより効果的だ」

華「では、めくりますね」ペラッ

沙織「1位は……」


『聖グロリアーナが選ぶベスト百合カップルランキング』



第1位 西住みほ×秋山優花里 59票



みほ「えっ!!?」

優花里「わ、私と西住殿ですかぁ!?」

沙織「すごい……みぽりん、ゆかりんやったじゃん!」

華「おめでとうございます!」

麻子「ダージリンさんとオレンジペコさんコンビに勝ったのはすごいと思うぞ」

みほ「え、ええと……///」

優花里「あ、ありがとうございます///」

華「写真も載っていますね。いつ撮ったのでしょう?優花里さんがみほさんに抱きついています」

優花里「わ、わああ!?」

みほ「ほ、ほんとだ……///」

麻子「1位だからだろうが、それにしてもかなり大きく扱っているな」

沙織「ねーねー、コメント見てみようよ!」



コメント

・「西住殿!」と懐く優花里さんかわいい。みほさんが落ちるのも時間の問題

・優花里さんはみほさんの命令をどこまで聞くのでしょう?ワクワクが止まりません

・気が付いたら一線を越えてそう

・忠義があるがゆえに頑なな優花里さんを知略で落とすみほさん軍師



みほ「っ……///」

みほ(め、命令とか一線とか、すごいこと書いてある……///)カァァ..

優花里「なんだか照れてしまいますねぇ、西住殿!」

みほ「え、あ、うんっ……そ、そうだね///」


沙織「ゆかりんの忠義はグロリアーナにも伝わってるんだね」

麻子「全国大会のVTRでちょっとだけやりとりが映っていたが、そのせいか?」

華「それにしても1位を獲るなんてお見事です。誰もが認めるカップルということですね」ニコ

みほ「カップル……///」

みほ(それって、私と優花里さんが恋人ってこと……?)ドキドキ

優花里「ありがとうございます!皆さん!」

みほ「………………」チラッ

優花里「ぁ…」

優花里「えへへ。にしずみどの~♪」ニコッ!

みほ「っ……///」ボフン!

沙織「わ。みぽりん顔真っ赤」

みほ「そそ、そんなことないよっ///」

優花里「?」

麻子「……しかし、新聞というのは各校によって様々だな」

華「そうですね。特色がよく表れています」

沙織「え……グロリアーナの特色ってこれなの?」

華「かもしれません。ほら、ここの部分を見てください。『1位を記念して、来週号はゆかみほ特集をお送りします』とあります」

みほ「!」

みほ(私たちの特集!?)

沙織「ホントだ。『ゆかみほ恋人ルートへの道!これまでのやりとり徹底考察』だって」

麻子「校内新聞で他校の特集とは……それほど二人が注目されているということか?」

みほ「恋人……///」

みほ「…………!!」ハッ!

みほ(だめだめ!女の子同士で恋人なんて変だよ!)

みほ(……優花里さんと仲が良いって思われてるのは嬉しいことだけど……おかしな噂になったらお互い大変だし)

みほ(いつも通り、普通に友達として過ごそう。うん)


翌日


【中庭】

優花里「西住殿~♪お待たせしました!ジュース買って来ましたけど飲みませんか?」

みほ「え?ありがとう。いいの?」

優花里「当然です!隣、座ってもいいでしょうか?」

みほ「もちろん」

優花里「ありがとうございます!西住殿の隣に座れて嬉しいですぅ♪」ニコニコニコ

みほ「っ……」キュン

みほ(いや、キュンじゃないよ!女の子同士なんだから!)

みほ「そうだ、ジュース代払うね」ゴソゴソ

優花里「いつもお世話になってますから、ジュース代くらい構いません!」

みほ「そういうわけにはいかないよ。はい」

優花里「西住殿……ではありがたく頂戴するであります!」

チョン..

みほ(あっ……手が触れ……///)

優花里「相変わらず西住殿の手は柔らかいですねぇ」

みほ「も、もう……優花里さんったら……///」

みほ(…………じゃなくて!照れる必要ないんだってば!普通の友達として接するだけ!)チラ

優花里「んふー……このジュース美味しいですぅ」チューチュー

みほ(あ……ストローでチューチュー飲んでるところ可愛い……///)

優花里「?」

みほ「………………」ジー...

優花里「に、西住殿」

みほ「え?なに?」

優花里「あの……そんなに見つめられると恥ずかしいですぅ///」

みほ「あっ……ご、ごめんね!」サッ

優花里「い、いえ……///」

みほ「///」




優花里「はー、このジュース結構美味しかったです。あ、もうそろそろ戦車道の練習の時間ですね!」

みほ「うん」

優花里「西住殿は各チームにメニューを通達するんですよね?」

みほ「そうだね」

優花里「では私は先に行って準備しておきます!」

みほ「ありがとう」

優花里「いえいえ、当然のことです!では!」タタタ!

みほ「……………」バイバイ

みほ「…………………」

みほ「…………ふぅ、なんとか今まで通りにできたぁ」ホッ

みほ(そっちの気がある人だったら、ジュースを飲ませ合いっことかして間接キスとか、エスカレートして口移しとかするんだろうけど、そうはならなかったよ)ウンウン

みほ(だって私はノーマルだからね。女の子同士の恋愛を否定はしないけど、私は違うから)

みほ(……あ、となると……これ以上の誤解を招かないように、グロリアーナの新聞を掲示板に貼り出すのをやめてもらおうかな?って、それはやりすぎかも……)

みほ(………………いや、そんなことないかな)

みほ(あの記事を見たら勘違いされちゃうもん。私は優花里さんと友達でノーマルなのに、恋人で百合の人だと思われたら大変)

みほ(これから練習だし、時間も時間。明日先生に言いに行こう)


翌日


【廊下】

みほ(さて、新聞関係を担当してる先生は…………あれ?)

ガチャ..バタン

優花里「」

みほ(優花里さん?職員室から出てきたけど……何の用だろう?)

優花里「やりましたぁ……念願の……」

みほ「優花里さん?」

優花里「ひぅ!に、西住殿!?」

みほ「どうしたの?職員室に何か用?」

優花里「あ!その!いえ、用と言いますか……」

みほ「?」

優花里「えぇー……と…………ですね……」

みほ(いつもの優花里さんらしくないというか歯切れが悪い…………聞かれたくないことなのかな?あんまり詮索しない方がいいかも)

みほ「あ、言いづらいならいいよ。ごめんね」ニコッ

優花里「あっ……」

みほ(私は私で先生に新聞のことをお願いしないといけないし……)スッ

優花里「……西住殿!」

みほ「?何?」

優花里「あ、あの……ですね///」モジモジ

みほ「?」

みほ(優花里さん、どうしたんだろう?顔赤いし、もじもじしてて可愛い……)

みほ(っ!じゃなくて!えーと……そう!微笑ましい!だって友達だもん!)

優花里「私が職員室に来た目的は……ですね///」

みほ「うん」

優花里「うー………///」

優花里「……………///」

優花里「…………こ、これです!」バッ!


みほ「?これって…………新聞?」

優花里「は、はい……聖グロリアーナの新聞です。コピーしてもらいました」

みほ「コピー?どうして?」

優花里「う……///」

みほ「?」

優花里「…………こ、これ……しゃ、写真……///」

みほ「うん、写真が載ってるけど……」

優花里「……に、西住殿と……ツーショットの写真が欲しかったんです…///」

みほ「っ……///」

優花里「部屋の写真立てに入れておけば、お休みの日も西住殿の顔が見れて幸せだと思いまして……///」

みほ「ゆ、ゆかりさん……///」

みほ(かわいすぎる!!)

みほ(っ!?じゃなくて!えーと……そう、微笑ましい!微笑ましすぎる、だね!)

優花里「すみません…………き、気持ち悪い、ですよね?」ウルウル

みほ「はうっ!?」

みほ(うつむきながら涙目で上目遣い!!両手を胸の前でいじいじして…………超かわっ…!超微笑ましい!!!!)ハァ..ハァ..

優花里「不快な気持ちにさせて申し訳ありません……このコピーは今すぐ返却してきます……」

みほ「あっ、ま、待って」

優花里「?」

みほ「…………私ももらいに行こう……かな」

優花里「え?」

みほ「私も……優花里さんとツーショットの写真…………ほ、欲しいかも///」

優花里「にしずみどの……///」パァァア...

みほ「と、友達だし!友達の写真は部屋にあっても変じゃないから!絶対!」

優花里「はい!その通りですぅ!」


【みほの部屋】

みほ「……………………」

みほ(写真、結局もらって来ちゃった)

みほ「……………………」

みほ(笑顔で私に抱きついてる優花里さん……ほっぺとほっぺがくっついてる…)

みほ(この時、どんな感触だったっけ?思い出せないけど…………とっても柔らかかった気がする。そして甘い匂いが…)ハッ!

みほ(とか考えるよね、女の子好きな人は!でも私は違うよ!この写真は仲良し写真!至って普通だよ!)

みほ「…………はぁ……危なかった。なんとかセーフ。ギリギリで女の子好きを回避したぁ…」

みほ「………………」



優花里『西住殿と同じ写真を共有できるなんて嬉しいですぅ!あっ……でも……』

みほ『どうかした?優花里さん』

優花里『西住殿もこの写真を部屋に飾ると言ってましたよね?』

みほ『うん』

優花里『ということは私の……この写真を撮られた瞬間、西住殿と一緒にいられて幸せいっぱい、という顔を西住殿に見られてしまうんですね……///』

みほ『っ!?』

優花里『その……はしたなく写ってませんか?』オズオズ..

みほ『…………ううん。すごくいい顔してるよ///』

優花里『ぁ……』

優花里『…………よかった…///』ニコッ..

みほ『!!』



みほ「………………」

みほ(……若干緊張してた表情がほぐれた瞬間の……なんとも言えない自然な笑顔……!)

みほ(可愛かったなぁ……)

みほ「………………」

みほ「…………あっ!」

みほ(いや、でもこれは女の子好きじゃない人でも思うはずだからセーフ、だよね)ウンウン

みほ「………………」チラッ


写真『笑顔でみほに抱きつく優花里』


みほ「うふふ…………可愛い///」ニヤァ...


翌週

【廊下】

ワイワイガヤガヤ

みほ「………………」

みほ(先週号で予告してた通り、聖グロリアーナ新聞に私たちの特集が載ってる)

みほ「ええと…………」

みほ「…………………」

みほ「…………っ////」ボフッ!

みほ(何これ……!)

みほ(『優花里さんはみほさんに夢中』、『全てはみほさん次第』……もう!好き放題書いてるよ……この人たち、私と優花里さんをどうしてもカップルに仕立て上げたいみたい。困っちゃうなぁ)


『唯一の懸念は、優花里さんは歴女チームのエルヴィンさんと仲がいいということである』


みほ「む?」ピタッ


『みほさんへの想いは確かだが、もしもエルヴィンさんの猛アタックがあった場合、想いが報われない寂しさに負け、心の拠り所をエルヴィンさんに求めてしまう可能性はゼロではない』


みほ「………………」


『もともと趣味の合う二人。過ごす時間が増えれば気持ちは傾き、気が付けば二人は惹かれあう。そんな展開もありえるかもしれない。だが私はそれでも優花里さんの気持ちはきっとみほさんに……』


みほ「………ふーん」

みほ(確かにエルヴィンさんと仲良いよね……二人だけで話してよく笑い合ってる印象)

みほ(……友達が他の子と仲良くても問題ない……はずだけど……なんか……)ムー

沙織「みぽりん?」

みほ「え?あ、沙織さん」

麻子「そういえば今週号は今日貼り出しか」

みほ「麻子さんも」

沙織「どれどれー…………うわー、グロリアーナ相変わらずすごいねー!」

麻子「ランキング1位のカップルとはいえ、全ページで特集とは……」

みほ「か、カップルじゃないよ!?それは聖ダジリアーナ新聞が勝手に書いてるだけで…」

沙織「グロリアーナでしょ?ダージリンさん混ざっちゃってるよー」

麻子「慌てすぎだ西住さん」

みほ「う、うん。でもカップルとか言うから…………って、あれ?」

沙織「どしたのみぽりん」

みほ「あの……どうして二人は手、繋いでるの?」

沙織「え?あー、それは……麻子が繋ぎたいって言うから」

麻子「お、おい沙織!!言うんじゃない!」

沙織「だって説明できないじゃん」

麻子「だが……」

みほ「?」


沙織「あのね。先週の聖グロリアーナ新聞で、私と華が百合カップルランキングに入ってたでしょ?それで麻子、すっごいヤキモチ焼いたみたいで。あ、華に抱きしめられたせいもあるかな?」

麻子「や、やめろ……///」

みほ「??」

沙織「でね?あのあと家帰る時に告白されたんだー」

みほ「!!!」

麻子「……///」

沙織「最初はビックリしちゃって。女の子同士で、今まで友達としか意識してなかったから当たり前だけど」

みほ「そ、それで?」

麻子「やめ……///」

沙織「私が黙ってたら、いきなり泣き出したの」

みほ「……麻子さんが?」

麻子「うぅ……///」カァァァ...

沙織「それで……」



麻子『ひぐっ……ぐす……沙織ぃ………私は沙織がすきなんだぁー……うぅ……えぐっ……』

麻子『いすずさんを好きにならないでくれぇ……っく……う…………私を見捨てないでくれ…………さおりぃ……』



沙織「顔を真っ赤にして涙をポロポロ流しながらそう言うの!この麻子が!」

麻子「うわあああああ!やめてくれー!!!」

沙織「袖で涙を拭いて、でもまた涙があふれて、しまいには下向いたまま『さおりぃ……さおりぃ……』って私を呼ぶの!!もう私の中の母性がすっごく反応しちゃって!」

みほ「そ、そうなんだ…………///」ドキドキ..

麻子「ち、違うんだ!色々ネガティブなことを考え過ぎたせいでナーバスになって……///」

麻子「というか沙織!やめてくれ!人に言うことじゃないだろう!」

沙織「えー!?だって麻子がちょー可愛かった話だよ?いっぱい話したいよー!」

麻子「な……泣いてたのを可愛いとか言われても…………う、嬉しく……ない……///」

みほ(その割に嬉しそう……)


沙織「んー……でも麻子が嫌ならやめとくよ。恋人を自慢したい気持ちもあるけど」

麻子「よかった」ホッ

みほ「…………恋人?」

みほ「ねえ沙織さん。恋人って?」

沙織「え?今言ったじゃん……って、告白されたしか言ってなかったっけ?」

みほ「うん」

沙織「そっかそっか。私、麻子と付き合うことにしたんだ」

みほ「!!」

麻子「…………まぁ……そういうことだ///」

みほ「…………お、女の子同士、だよ?それに沙織さん、いつも彼氏とかイケメンとか言ってたけど……」

沙織「……うん、最初は私も女の子と付き合うのはどうかなって思ったんだけど…」

みほ「だけど?」

沙織「それ以上に麻子が可愛くて。胸がキュンキュンしちゃったから」

みほ「!!」

沙織「ねぇ麻子。もしかして私って、今まで自分で気付かなかっただけで、ずっと麻子のこと好きだったのかな?」

麻子「……それは違う。沙織が私に友情以上の感情を抱いていないことは痛いほど知っていたからな」

沙織「あ、だから告白する時不安で……」

麻子「っ……そ、そうだ。泣くつもりはなかったんだが……///」

沙織「ごめんね麻子ー!前の私が今の私の気持ちの半分でも持ってたら麻子を泣かせずにすんだのにー!」ダキッ

麻子「う……///」


みほ「わぁ!沙織さん、こんなところで抱きついたら騒ぎになっちゃうよ?周りに他の生徒もいるのに」

沙織「抱きつくぐらい大丈夫だよー♪ね?麻子」エヘヘ

麻子「まぁ……そうだな///」

沙織「……あれ?」

麻子「なんだ?」

沙織「……麻子ならこういう時、『やめろ。離せー』とか言いそうだけど……」

麻子「今までならな。だが、もう気持ちを隠す必要はないだろう」

沙織「え?じゃあ…」

麻子「本当は……冗談であろうと沙織に抱きつかれた時は嬉しかった。だがその気持ちがバレないように嫌がったフリをしていたんだ」

沙織「麻子ぉ……」キュン

麻子「………///」

沙織「ねぇ、麻子……」

麻子「な、なんだ?」

沙織「今すごくキスしたい」

麻子「なっ……」

沙織「麻子かわいい。麻子、好き。麻子にキスしたい///」

麻子「……私も……し、したいが……さすがにここではまずい///」

沙織「じゃああっち行こ。誰もいないから」

麻子「…………///」コクリ

沙織「みぽりん。またね」

麻子「また」

みほ「うん」

前々スレなど

【安価】 京太郎「魔物と」 咲「牌に愛された少年」
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京太郎「魔物と」 咲「牌に愛された少年」 和「第二話です」
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京太郎「魔物と」 咲「牌に愛された少年」 優希「第三話だじぇ」
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【安価】 京太郎「魔物と」 咲「牌に愛された少年」 久「第四話よ」
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京太郎「魔物と」 咲「牌に愛された少年」 まこ「第五話じゃ」
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【安価】京太郎「魔物と」 咲「牌に愛された少年」 美穂子「第六話ですよ♪」
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↑桃子とデート、宮守と合宿など

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↑8月(全国大会)に入りました。他、咏の指導、和とデートなど

【安価】 京太郎「魔物と」 咲「牌に愛された少年」 咏「第八話だってよ」
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【安価】 京太郎「魔物と」 咲「牌に愛された少年」 照「第九話だよ」
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【安価】 京太郎「魔物と」 咲「牌に愛された少年」 衣「わーい!第十話だー」
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↑団体戦二回戦(臨海・姫松・阿知賀・


みほ「……………………」

みほ(二人の世界って感じだったなぁ)

みほ(……友達と思ってたけど告白されて好きになった……か)

みほ「………………」

みほ(優花里さんとは、このまま今まで通り友達同士で接するのがいいはずなんだけど……)


優花里『にしずみどのー♪』ニコニコ


みほ「っ……//」キュン

みほ(どうにもスッキリしない……どうしたらいいんだろう?)

みほ(それもこれも、グロリアーナが新聞で変なこと書くからだよー…………ん?)


『ダージリンのお悩み相談~優雅な答えを紅茶のお供に~』


みほ「お悩み相談…………」

みほ(これだよ!ここに相談すれば答えが出るかもしれない!)

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翌週


【廊下】

みほ(さて……私の相談、載ってるかなぁ?)

みほ「………………あ」


『ダージリンのお悩み相談~優雅な答えを紅茶のお供に~』

今回の相談者:ボコ大好きっ子さん(女性 高校二年生)


みほ(やった!載ってたぁ)


Q.同性の友達のことが最近気になっています。とても可愛いと思ってしまうのです。しかしこの感情が友情なのか恋愛感情なのかわからず、日々悩んでいます。どうしたらいいのでしょうか?


みほ(ダージリンさんはどんな答えを出してくれるんだろう?)ドキドキ


A.気になるのなら、とことん探るべきだと思いますわ。相手が友達であるのなら、『私のことをどう思う?』などと軽く聞いてみると良いでしょう。

そしてその答えを聞いた時のあなたの感情によって、答えが出るかもしれません。もし友達と思われることが不満なら、それは恋なのかもしれませんね。



みほ「…………なるほど」

みほ(確かに自分だけで考えすぎてたかも。もっとシンプルに、私のことをどう思うかを優花里さんに聞いてみればいいんだよね)

みほ(今はグロリアーナのカップル記事のせいで意識しちゃってるけど、優花里さんも私のことを普通の友達と思っていれば、今まで通りの自然な関係に戻れるよ)ウン

みほ「………………」

みほ(そう、今まで通りの関係に…………)

みほ「うーん……」

みほ(なんかモヤモヤするけど、とにかく聞いてみよう!パンツァー・フォー!)


その日の帰り道


沙織「じゃあねー!また明日」

麻子「お疲れ」

みほ「うん!バイバイ」

優花里「また明日お会いしましょう!」

みほ「………………」

みほ(よし。優花里さんと二人きりになった。早速聞いてみよう)

みほ「あの、優花里さん」

優花里「はい、なんでしょう」

みほ「いきなりこんなこと聞くのも変だけど……優花里さんは……その、私のことどう思う?」

優花里「…………西住殿のこと、ですか?」

みほ「うん」

優花里「そすですねぇ……周りのことが良く見えていて、指示は的確。判断力に長け、かつ仲間への思いやりのある方だと……」

みほ「ありがとう。でも戦車道でのことじゃなくて……」

優花里「……と言いますと?」

みほ「普段の私、というか……戦車道をしてる時もしてない時も含めて、優花里さんはどう思っているのかっていうことで……」

優花里「普段の西住殿……ですか」

みほ「うん……」

優花里「尊敬しております」

みほ「あ……」

優花里「戦車道以外でも、友達思いなところや、優しさ、可愛らしさ……他にも西住殿のいいところは色々あります!ですからとても尊敬しております!」

みほ「優花里さん……」

みほ(私なんかを尊敬してくれるなんて……少しくすぐったいけど……でも嬉しい)

優花里「……それと同時に……」

みほ「?」

優花里「おこがましいかもしれませんが…………武部殿や五十鈴殿、冷泉殿と同様に、大切な友達とも思っています///」

みほ「………………」

みほ(友達……か……)

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優花里「あっ!気分を害してしまってすみません!私なんかが西住殿を友達などと!」アワワ

みほ「えっ?ち、違うよ!友達と思ってくれて嬉しいよ!?」

優花里「…………本当ですか?」

みほ「もちろん。私も優花里さんを友達だと思ってるし」

優花里「にしずみどの……嬉しいですぅ……」ホワァ

みほ「………………」

みほ(普通なら友達と言われてそれで納得するはずなのに……)

みほ(胸がモヤモヤするよ……)

みほ(………………これってやっぱり……)


『もし友達と思われることが不満なら、それは恋なのかもしれませんね』


みほ「………………」

みほ(女の子同士で恋……)

みほ(そんなの変だと思ってたけど……)

みほ(あの沙織さんが麻子さんと付き合うぐらい、好きって気持ちは強いんだよね……)

みほ(私のこの気持ちはどうなんだろう?)

みほ(優花里さんに友達と思われるの、モヤモヤするけど、それは恋なのかな?)

優花里「それにしても……急な質問でしたが、何かあったのですか?西住殿」

みほ「え?ううん、ただなんとなく聞いてみたくなって」

優花里「そうですか。あ、ちなみに西住殿が私のことをどう思っているかを聞いてもいいでしょうか?」

みほ「あ、うん」

優花里「行動力のある諜報員?それともフットワークの軽い部下?あぁ、どっちもほぼ同じ意味ですねぇ」アハハ

みほ「優花里さんは…」

みほ「…………………」

みほ「可愛い人」

優花里「……へっ!?」

みほ「……うん。可愛い人、かな?」

優花里「か、か、かわいい……ですか///」

みほ「うん。何事にも一生懸命で」

優花里「そ、そうで…すか。ありがとうございますぅ……///」

みほ「………………」

みほ(そうやって照れてうつむいちゃうところとか、すごくかわいい)

みほ(…………うん)

みほ(やっぱり……そうかも。この気持ち………優花里さんをかわいい、愛しいと思う気持ち)

みほ(恋だ……きっと)フフ

優花里「西住殿?どうして笑ってるんですかぁ……あ!もしかして、からかったんですか!?もう!」


一週間後


みほ「………………」

みほ(優花里さんへの恋心を自覚して以来、毎日がとっても楽しい)

みほ(関係性は今までと全く変わらないけど、一緒にいる時間が前にも増して楽しくて、幸せ)

みほ(今週の聖グロリアーナ新聞ではまた私たちの特集を組んでたけど、別に恋人にならなくても、今のままで十分だよ)

みほ(一緒に戦車道をやって、下校中にお喋りして、寄り道したりもして……毎日が新鮮で飽きない)ウフフ

みほ(ずっとこんな日々が続くといいなぁ)

みほ(……って、そろそろ戦車道の時間だ。今日の練習メニューを通達しないと)テクテク

みほ(まずは…………ん?あれって……)


エルヴィン「」

優花里「」


みほ「………………」

みほ(優花里さんとエルヴィンさんだ……楽しそうにお喋りしてる)

みほ(……何を話してるのかな?ちょっとだけ……)ソソーッ


エルヴィン「――――というわけなんだ」

優花里「あははは!さすがエルヴィン殿!博識ですぅ!」

エルヴィン「いや、この話にはまだ続きがあるんだ!実は――」



みほ「………………」

みほ(優花里さん、とっても楽しそう)

みほ(私といる時、あんな笑顔になったことあったかな……)ムム



エルヴィン「――を果たしたのだ!!」

優花里「おおおおおお!なんと……!そういうオチとは……」



みほ(すごく生き生きしてる……目とかキラキラだし……)ムムム

みほ(で、でも……優花里さん、私のこと尊敬してるって言ってくれたし、普通の友達よりきっと……)



優花里「さすが博識ですねぇエルヴィン殿!尊敬しますぅ!」



みほ「!!!」

やられたからやりかえすと子供以下すぎる…

やられたからやりかえすと子供以下すぎる…


みほ(優花里さんがエルヴィンさんを尊敬……!!)

みほ(私よりお話が上手で、歴史や戦車に詳しいエルヴィンさん……)

みほ(ということは……)



優花里『西住殿ではなく、エルヴィン殿に一生ついていきます!』ダキッ

エルヴィン『いやぁ、グデーリアンにそう言われると嬉しいな!では今日から私たちは恋人同士だ!』ハハハ



みほ「っ……!」ギリッ..

みほ(想像しただけでも……うぅ……)チラ



優花里「」アハハ
エルヴィン「」フハハ



みほ「!!」

みほ(エルヴィンさんが優花里さんの肩に手を回してる!!)

みほ(今までもああいう光景は見たことあるけど…………あるけどぉぉ……)ヌググ

みほ(…………このままじゃダメ。優花里さんをエルヴィンさんに盗られちゃう)

みほ(でも一体どうしたら………)

みほ「…………………」

みほ(ここはやっぱり………)


翌週

【廊下】

みほ「そろそろ貼り出されているかな…………あ!あった!」


『ダージリンのお悩み相談~優雅な答えを紅茶のお供に~』

今回の相談者:ボコ大好きっ子さん(女性 高校二年生)(二回目)


みほ(よかったぁ……)ホッ

みほ(それにしてもこの一週間、気が気じゃなかったよ……優花里さんとエルヴィンさんに対してちょっと微妙に近づき難かったし……)



Q.ダージリンさんのアドバイスを受けて行動したところ、同性の友達(以後Aさん)に抱いている気持ちが、恋だと自覚することができました。

しかしAさんは私のことを尊敬する友達という風に思ってくれてはいるものの、恋愛感情は無さそうです。

それどころか、私以外にも尊敬する友達がいることが発覚し、仲良さげにスキンシップをしていました。

恋のライバルに打ち勝ち、Aさんと恋人になるにはどうしたらよいのでしょうか?アドバイスをよろしくお願いします。


みほ(……さて。ダージリンさんはなんて答えてくれたんだろう?)


A.友達と言われたからといって、恋愛感情が無いと決めつけるのは早合点というものですわ。

少なくとも尊敬を得ているのなら、信頼されているということ。これからの相談者さんの行動次第では、Aさんと恋人になることも十分可能ですわ。

そのためにはまず、あなたもAさんとスキンシップをとることが重要ではないかと思います。もしあなたが今までスキンシップをとらないタイプであったのならば、接触を増やすことによって相手を意識させることができます。

もしすでにスキンシップをしてきたのであれば、さらにワンステップ踏み込んだスキンシップを目指すとよいでしょう。



みほ(なるほど……)

みほ(確かに今までの私は消極的すぎたかも)

みほ(下校途中のおしゃべりでも、優花里さんや沙織さんが色々話してくれるからって結構受け身だったもんね)

みほ(……エルヴィンさんは格好からして自分がこうしたいっていう強い気持ちを持ってるし、好きなことに一生懸命で積極的…)

みほ(だったら私も自分から仕掛けないと優花里さんをエルヴィンさんにとられちゃう)

みほ(今日からは積極的に頑張ろう!アドバイス通り、スキンシップをとっていこう!)フムン!




ドォーー..ン...

みほ「……これで今日の練習はおしまいです。皆さん、お疲れさまでした!」



ワイワイガヤガヤ..

沙織「終わったぁ~!」

麻子「疲れた……」グター

沙織「あ、麻子……もたれかからないでよー」

麻子「いいじゃないか。しばらく沙織に触れてなかったから寂しいんだ」

沙織「もー……しばらくってほんの一時間ちょっとじゃない。ま、まぁ……気持ちはわかるけど」ナデナデ

麻子「んー……」

華「あらあらうふふ」

みほ「……………………」

優花里「西住殿!お疲れ様でした!」

みほ「あ、うん」

みほ(よぉし。スキンシップをとろう)

みほ(やり方はわかってる。前に沙織さんの家で見た雑誌に書いてあったようにやればいいんだよね)ドキドキ


みほ「……優花里さんも」スッ(優花里の手の甲に手の平を乗せる)

みほ「お疲れさま」サスサス(乗せた手でゆっくりと優花里の手の甲を撫でる)

優花里「にっ、西住殿!?」

みほ「ん?」ニッコリ

優花里「あ、いえ、なんでもありません……//」

みほ「変な優花里さん」スッ(優花里の指の間に指を入れ、覆いかぶさる恋人繋ぎのようにする)

優花里「あぅ……///」

みほ「…………///」

優花里「…………///」

みほ「………………」スッ(繋いでいた手をほどき、優花里の頬を軽く撫でる)

優花里「っ……///」

みほ「……他のみんな待ってるだろうし、じゃあそろそろ行こうか」

優花里「そ、そうですね!終了点呼をしないと!」

沙織「麻子。みぽりんたち行くって」

麻子「あー……わかった」

沙織「もー。シャキッとしてよー。続きはあとでいっぱいしたげるから」ヒソヒソ

麻子「……約束」スッ(小指を立てて突き出す)

沙織「わかった」スッ

沙織「♪嘘ついたら麻子の言うことなんでも聞いてあーげる。指切った」

麻子「……それだと嘘ついてほしくなってしまうぞー。シャキッとしないで沙織に甘えるー」ギュッ

沙織「あーん、もう!これじゃ帰れないよー」デレデレ

華「うふふふ」

優花里「す、すごいですね……武部殿も冷泉殿も」

みほ「う、うん」

みほ(うらやましい)


翌日 昼


【食堂】

沙織「いやー、無事、席とれたねー」

麻子「そうだな。結構混んでるから空いてるか微妙だったが」

華「ええ。でも五人で座れてよかったです」

優花里「はい!バラバラでは寂しいです」

みほ「そうだね」

みほ(自然な感じで優花里さんの隣に座れた)ホッ

みほ(……となればここでもスキンシップを……)

みほ(いや、食事中はやめておいた方がいいかな?うーん……チャンスがあったら、って感じかな)

沙織「もぐもぐ……んー、これ美味しい」

麻子「……美味そうだな」

沙織「麻子も食べる?」

麻子「ああ」

沙織「じゃあはい。あーん」

麻子「あーー……んむっ……もぐもぐ」

みほ「!!」

みほ(当たり前のように!)

みほ(……私もあんな感じでできればいいんだけど……)チラ

優花里「おいひいでふぅ……」モグモグ

みほ「あ」

みほ(優花里さん、口のところにソースがついてる)

みほ(これはチャンス!このシチュエーションは雑誌に載ってたやつだ)

みほ(ちょっと恥ずかしいけど……集中して実行しよう)スゥー..ハァー...

みほ「……優花里さん」

優花里「なんですか?」

みほ「……ちょっと動かないでね」スッ

優花里「え?」


みほ「………………」チョン

みほ(こうやって、優花里さんの口についてたソースを指でとる…)

優花里「!……///」

みほ「……優花里さん、ソース付いてたよ」

優花里「あ、これは恥ずかしい……ありがとうございます西住殿…///」

みほ(……そのままこの指を優花里さんの口元に…)スッ

優花里「え?あの…」

みほ「舐めて」

優花里「へっ!?」

みほ「あーん」

優花里「あ、あーん……///」

みほ(指を口の中に入れる…!)スッ

優花里「……っ……にひずみほのぉ……///」

みほ「舐めて?」

優花里「っ…………」

優花里「れろ……ちゅぱ……///」

みほ「っ……///」ゾクゾクッ

みほ(優花里さんの舌が……私の指を舐めてる……///)

優花里「ちゅ……はむ…………れろ……///」

みほ「……あ、ありがとう///」スッ

優花里「は、はい……///」

みほ(……雑誌によると、このあとが大事。相手の目を見つめながら……)ジッ

優花里「ぅ……///」

みほ(舐められた指を……)

みほ(ゆっくりと自分の口元に持っていき…)スッ

みほ(笑みを浮かべて)クスッ

みほ(……指を咥える)ハムッ

優花里「!!!!」

みほ(そして口から出したあと、指先にキス。ここでも相手を見つめたまま…)

優花里「に、西住殿……///」

みほ(そして…………反対の手で……)スッ

みほ(優花里さんの太ももの内側に差し入れる……)サワ..

優花里「っ!?」

みほ(そのまま……指を小刻みに動かしながら、股間へ近付けて……)サワサワ..スーッ..

優花里「う……うぅ……////」モジモジ

みほ(すぐに手を引く、と)スッ

優花里「っ……///」

みほ(…………よし。恥ずかしかったけど、かなりいい感じにできたよ)ホッ


みほ(よかったよかっ………………あれ?)

麻子「///」

華「///」

沙織「み、みぽりん……///」

みほ「ど、どうしたのみんな?」

麻子「……ど、どうしたもこうしたも……///」

華「みほさん……とても大胆なのですね///」

沙織「今のって……私が持ってる雑誌に載ってたやつじゃん……///」

みほ「あ、うん。前に見せてもらったから……」

沙織「でも……すごいねみぽりん。『恋人からエッチを迫られたい時のアピール方法』をこんなところでするなんて……///」

優花里「!?」

みほ「…………え?」

みほ(恋人からエッチを迫られたい!?そんな記事だったの!?スキンシップがどうこう書いてたことと、やり方しか憶えてなかったよ!!)

優花里「に、にしずみどの……///」

ヒソヒソ..

みほ「…………?」


『今の見た?西住さんって大胆ね』

『わぁ……なんか魔性の女って感じ』


みほ(周りの人たちにも見られてた!しかも……エッチを迫られたがってるような姿を!!そんなの恥ずかしすぎるよぉ……!)カァァ..

みほ「っ……///」ガタン!

沙織「ど、どうしたのみぽりん」

みほ「み、みんな……ごめん。わた、私……先に行くね///」

麻子「あ、ああ」

華「わかりました」

みほ「………………」チラ

優花里「ぁ……///」

みほ「っ……それじゃまたあとで……///」スタスタスタ





【みほの部屋】

みほ「ああぁぁぁあああああぁあ……私のばかばか!」

みほ(なんとなくの記憶を頼りに、とんでもないことをしちゃってたよー……!)

みほ(確かに、ちょっと過激な気はしてたけど……)

みほ「………………」

みほ(『恋人からエッチを迫られたい時のアピール方法』……)

みほ(優花里さんから……エッチを迫られ……)


優花里『西住殿……足を開いてください。そして……私の手で……いっぱい気持ちよくなってください』


みほ「~~~~っ……///」

みほ「ああああぁぁあぁぁぁあぁぁ……///」ジタバタ

みほ(うぅ……変な考えが浮かんできちゃうよー!)

みほ「はぁああ~……」

みほ「………………」

みほ(……もう寝よう!寝て恥ずかしさを忘れよう!うん、それしかない!)

みほ「……………………」

みほ「……………………」

みほ「……………………」

みほ「……………………」

みほ「……………………」

みほ「……………………」

みほ(眠れない……)


翌日


みほ「はぁぁ……」

みほ(結局あんまり眠れなかったなぁ)

みほ(考えないようにしても、優花里さんのことが浮かんできて……)

みほ(……い、いっぱいエッチなことされる想像が……うぅ……///)

優花里「あ」

みほ「えっ…………あ!」

優花里「西住殿……」

みほ「あ、う、え……///」

みほ(お、落ち着かないと!)

みほ「お、おはよう」

優花里「おはようございます」

みほ「あー……えーと……」ドキドキドキドキ

優花里「あの……昨日のことなのですが…」

みほ「!!ご、ごめんね。ちょっと急ぐんだ。また後でね」スタスタスタスタ

優花里「え?あ、はい……」

みほ(昨日のこととか言わないで!あぁぁ、恥ずかしい……///)チラ

優花里「………………」シュン..

みほ「あ……」ズキン

みほ(優花里さん、寂しそう……)

みほ(そう、だよね……いくら恥ずかしいからって、こんな態度をとるのはダメだよね……普通にしてないと)




みほ(――――そう、普通にするべきだとわかってはいるんだけど……)




優花里「西住殿?どうされました?」

みほ「っ……な、なんでもないよ?」



優花里「あ、西住殿。隣の席が空いてます。どうぞ」

みほ「う、うん……ありがとう」スッ

ピト

みほ「っ!ご、ごめん!肩が当たっちゃったね!」

優花里「え?いえ、別に謝らなくても…」

みほ「ちょ、ちょっと離れるね。ごめん!」

優花里「あ……はい……」



優花里「……に、西住殿。このあと戦車ショップへ行きませんか?」

みほ「ぁ……ご、ごめん。私、用事があるから……帰るね」

優花里「今日も……ですか」シュン

みほ「ごめんね……何度も誘ってくれてるのに……」

優花里「い、いえ!用があるのでしたら仕方ありません……はい……」アハハ..

みほ「…………っ」ズキン


【みほの部屋】

みほ「だめ……」

みほ(どうしても意識しちゃう……!優花里さんと目が合うと恥ずかしくてたまらない!)

みほ(なのに……こうして家に一人でいると優花里さんのことばかり考えちゃう)

みほ(だから次に優花里さんと会うと恥ずかしくて普通に接することができない……つい避けるみたいな態度をとっちゃう……)

みほ(悪循環だよ…………優花里さんは何も悪くないのに私が勝手なせいで優花里さんを傷付けてる)

みほ「……どうしたらいいんだろう……」

みほ(このままじゃいけないのはわかってる。でも何をすればいいかが…………あ)ハッ

みほ(そうだ。こういう時はやっぱり……)


翌週


【廊下】

ワイワイガヤガヤ

みほ「……………………」


『ダージリンのお悩み相談~優雅な答えを紅茶のお供に~』

今回の相談者:ボコ大好きっ子さん(女性 高校二年生)(三回目)



みほ(よかった………載ってた。採用されなかったらどうしようかと思ったよ)ホッ



Q.Aさんにスキンシップをしてみたのですが、それ以来恥ずかしくなってしまい、Aさんと会うと無意識のうちに目を反らしたり避けたりと、不自然な態度をとるようになってしまいました。

そのせいでAさんを傷付けてしまったようで、申し訳ない気持ちで一杯です。

私としてはAさんと恋人同士になりたいのですが、私が今のような態度をとってしまっていては、Aさんに嫌われ、友達として一緒にいることも難しくなりそうで怖いです。

でもどうしてもAさんを前にすると緊張し、恥ずかしくなってしまうのです。どうすれば自然に接することができるのでしょうか?



みほ(そう、せめて前みたいに普通にできれば、恋人になる道も開けるはず)

みほ(今の状況を打破するためにはどうしたらいいのか…………ダージリンさんの答えは?)ゴクリ



A.今回、その質問に対して私が長々と答える必要はないでしょう。○○△△……



みほ「え……?」

みほ(それってどういうこと?もう付き合ってられないってこと?)ドクン..

みほ(……ううん、ダージリンさんに限ってそんなわけない。続きを読もう)


A.今回、その質問に対して私が長々と答える必要はないでしょう。あなたの求める答えは、次の質問にあります。



みほ「次の質問……?」

みほ(……あ、今回は質問者がもう一人いるんだ)

みほ(そこに私の求める答えがあるの?)



今回の相談者:戦車大好きっ子さん(女性 高校二年生)


Q.ずっと尊敬し、片想いを続けてきた同性の友達(以後Nさん)がいます。最近、そのNさんから際どいスキンシップを受けました。

とても恥ずかしかったのですが、同時に嬉しかったです。今まで無かったことなので、もしかしたら私の気持ちが届いたのかと思ったからです。

しかし、それからNさんは私を避けるようになりました。日常会話すらもどこか空々しく、目を合わせてくれることも少なくなりました。

もしかしたら、私がNさんに触れられて喜んでいたのを気持ち悪く思われたのでしょうか?

同性ということで隠してきた恋心が、触れられたことで表面に出てしまったのかもしれません。

それを悟られ、避けられてるのでしょうか。前まではNさんと一緒にいられるだけで嬉しくて幸せだったのに、今は一緒にいても悲しくて辛いです。

今後、Nさんと恋人になることは無理でも、せめて前のような友人関係に戻りたいのですが、何か良いアドバイスをいただけないでしょうか?よろしくお願いします。



みほ「!!!!」

みほ「これって……」

みほ(っ……ダージリンさんの答えは……!)



A.あなたの求める答えは前の質問にあります。そちらを見れば、おのずと答えはわかります。



みほ「!!!」


みほ「もしかして……」
??「もしかして……」

みほ「え?」
??「え?」

みほ(この声は……)

みほ「あ……!」

優花里「西住殿……」

みほ「優花里さん……」

優花里「………………」

みほ「……戦車大好きっ子って……優花里さん?」

優花里「は、はい……」

みほ「そ、そっか…………」

優花里「ボコ大好きっ子は……西住殿、ですよね?」

みほ「う、うん……」

みほ(質問の内容とタイミングを考えればバレバレだもんね)

みほ(あ……新聞の相談者が私だとバレちゃったってことは、優花里さんに私の気持ちがバレちゃったのと……同じ、だよね)

みほ「っ………///」カァァ..

みほ(でも……それは優花里さんも一緒で……)チラ

優花里「ぁう……///」

みほ(優花里さん、顔真っ赤……でも……口元は緩んでて……笑みを無理に抑えつけてるみたいで……)

みほ(ああ……それは私もだ)


『ずっと尊敬し、片想いを続けてきた――』


みほ(っ……優花里さんが私のことを……///)

みほ(だめだ……嬉しくて…………顔がにやけちゃうよぉ…)

優花里「…………に」

優花里「西住殿っ!」

みほ「は、はいっ!!?」ビクン!

優花里「……ちょ、ちょっと中庭の方に来てもらってもいいでしょうか?」

みほ「あ、う、うん」

優花里「で、では行きましょう」


【中庭】

みほ「………………」ドキドキドキ

優花里「…………//」

みほ(優花里さん、思いつめたような顔してる……これってまさか……こ、告白……?)ゴクリ

みほ(っ……流れ的にはそうだよね。両想いだってわかったわけだし……)

みほ(ど、どど、どうしよう?緊張してきた……)アワワワ

優花里「あの……さ、さっきの新聞でお気付きかと思いますが……///」

みほ(え、ええっと……こ、こういう時ってどんな風にしてればいいんだろう?というか、緊張で足がフラフラするし、心臓バクバクだよぉ……///)ドキドキドキドキ

優花里「私は……前からずっと西住殿が……す、好きで……///」

みほ(ぅ……と、とにかく!優花里さんが告白してくれたら、『こちらこそよろしくお願いします』って頭を下げて、付き合うって流れだよね……うん)ドキドキドキドキ

優花里「それは……同性であることを度外視するほどの気持ちでして……///」

みほ(あ!待って!私、優花里さんを避けてたことに対して謝ってない!これはダメだよ!)ドキドキドキドキ

優花里「ですので………その……」

みほ(私からスキンシップしたくせに、恥ずかしがって避けて優花里さんを傷付けたんだから、きちんと謝ってからじゃないと!よぉし……)

優花里「わ、私と付き合ってください!」

みほ「ごめんなさい」バッ!

優花里「………………」

優花里「えっ」

優花里「にしずみどの……?」ジワ..

みほ「……私、少し前から優花里さんのこと、ちょっと避けちゃってて…………傷付けちゃったよね」

優花里「え?避け…………え?」

みほ「?どうしたの?」

優花里「あの……ごめんなさいというのは、告白を断るという意味では……?」

みほ「えっ……そんなわけないよ!告白してもらえたらすっごく嬉しいし!こ、こんなこと言ったら変だけど、優花里さんに告白されたいし……///」

優花里「………………」

みほ「…………ど、どうしたの?」

優花里「ええと…………もう告白したのですが……」

みほ「ええっ!?いつの間に!?」

優花里「たった今です」

みほ「そんな……」

みほ(あ、でも……緊張しすぎて思考に意識が集中してたから、優花里さんが何を言ったのか全然覚えてない)ハッ..


優花里「……告白をしたら西住殿が『ごめんなさい』と頭を下げられたので……私はフラれたのだと……」

みほ「そんなわけないよ!私は優花里さんが好きだもん!」

優花里「に、西住殿ぉ……///」

みほ「だ、だから…………つ、付き合ってほしい……んだけど………///」

みほ「だめ、かな?」

優花里「い、いえ!いいえ!ダメじゃありません!私も西住殿が好きです!西住殿と付き合いたいですぅ!!」

みほ「よかった……」ホッ

優花里「はぁぁぁぁぁぁ……西住殿とカップルになれるなんてぇ~~…………天にも昇る気持ちですぅ……」

みほ「う、うん。私も……嬉しい///」

優花里「///」

みほ「///」

優花里「あ、あの……」

みほ「なあに?」

優花里「わ、私……今まで恋人がいたことがありません。なので……こういう時にどうしたらいいかわからないです……」

みほ「……私も……」

優花里「……握手とかするのでしょうか?」

みほ「ど、どうだろう?あ、でも……」

優花里「?……なんですか?」

みほ「ぇと………その……///」モジモジ

優花里「西住殿?」

みほ「……は、はしたないって思われちゃうかもしれないけど……」

優花里「は、はい」

みほ「…………触れられたい……というか……」

みほ「……………お」

優花里「?」

みほ「思いっきり……ぎゅっ、て抱きしめられたい…………かも///」

優花里「っ!!」


みほ「あっ、その……!へ、変な意味じゃなくてね!?」アセアセ

みほ「体でも優花里さんの想いを感じたいっていうか……なんていうか……///」

優花里「にっ……にに、西住殿ぉぉ……///」

みほ「あっ、も、もちろん優花里さんがいいならだけ…」

優花里「っ!」ダキッ!

みほ「わぁ!?」

優花里「好きです……大好きです西住殿……///」ギュゥゥゥ...

みほ「ぁ……///」

みほ(優花里さんの体、すごく熱い……でも、それに負けないくらい私の顔も熱いよ……///)チラ

優花里「あ…………」

みほ「!」

みほ(目が合った……)

優花里「…………///」

みほ「……………///」

優花里「………っ……///」スーッ..

みほ(あっ!優花里さんの顔がだんだん近づいて…………これって……き、キスされる?)

優花里「…………///」スーッ

みほ(あっ、あっ……このままじゃ……!)ドキドキドキドキ

優花里「……///」スーッ

みほ「ま、待って!」グイ

優花里「え……」


みほ「…………き、きすは……今はだめ///」

優花里「………………!」ハッ!

優花里「す、すみません!私、がっついてしまって!西住殿の許可もなく!」

みほ「あ、ううん。その……許可とかそういうのじゃない……んだけど……///」

優花里「え?」

みほ「…………お昼に食べた野菜炒め……ニラとか入ってたし…………に、匂いとかしちゃったら…やだから……///」

優花里「………………」

みほ「……優花里さんに嫌われたくない……///」

優花里「っ……///」キューン!

みほ「だから……今はだめ。ゆ、優花里さんと…………きす…………したい、けど……だめ///」グイグイ

優花里「……」ガシッ

みほ「へ?あの……///」

優花里「私の西住殿に対する愛は、そんなものに負けません!」

みほ「ぁ……」

優花里「どのようなことがあろうとも嫌いになるはずがありません!」

みほ「優花里さん……///」

優花里「だから…………その……いいでしょうか?」

みほ「う……///」

優花里「ずっと夢見ていたのです。西住殿とキスすることを」

みほ「ぁ……そ、そう、なんだ///」

優花里「はい」

みほ「…………………///」

みほ「…………………///」

みほ「…………ゎ、わかった……///」

優花里「!ありがとうございます。では……」スーッ

みほ「…………あ!やっぱり待って!」グイ

優花里「あぅ…………なぜですか西住殿……」

みほ「……私、緊張で顔が変になってるかもしれない……そんな顔、優花里さんに見られるの恥ずかしい……///」モジモジ

優花里「!」ドクン!


みほ「だ、だから……キスはまた今度…」

優花里「…………ん……」チュ..

みほ「んむぅっ!?」

優花里「…………」ギュッ..

みほ「~~~~っ……///」

優花里「…………っ……はぁ……」

みほ「っ……ふぁ…………ゆ、優花里さん……///」

優花里「……すみません西住殿。我慢できなくて……」

みほ「…う、ううん……べ、別に……平気///」

優花里「あまりにも……西住殿が愛しかったもので……///」エヘヘ

みほ「ぁ……///」

みほ(優花里さん…………そんな幸せそうな顔しないでよ……)

みほ(そんな顔されちゃったら……)

みほ「……ん……」チュ..

優花里「っ!?」

みほ(……私だって我慢できなくなっちゃうよ)

みほ「ちゅ…………ちゅ……ぁむ……///」

優花里「んんぅ……っ……は…ぁ…………っ///」

みほ(…………我慢……か……)チラ

優花里「にひずみ……どのぉ……ちゅ……ん……ぁ……///」

みほ(しなくてもいい、かも……)

みほ(だってこんなに……)

みほ(すっごく……すっごく愛しいんだもん)




沙織「………………うわぁ……みぽりん大胆」ドキドキ

麻子「ここが中庭だということを忘れているんじゃないか?」

沙織「かもね。華が人払いをしてくれたから噂にはならないだろうけど……」

麻子「…………しかしあの二人」

沙織「?」

麻子「幸せそうだな」

沙織「……そうだね。傍から見れば明らかに両想いだったしね」

麻子「ああ」

沙織「……それにしても、あんこうチームでカップル二組だね」

麻子「そうだな」

沙織「二人の時以外、あんまりイチャイチャしすぎるのはやめよっか?華に気を遣わせちゃうだろうし」

麻子「……そう…………だな」

沙織「もー、そんなにガッカリしないの」

麻子「……わかってるさ」

沙織「その分、二人の時は思いきり甘えさせてあげるから」

麻子「………………本当か?」

沙織「もっちろん!」

麻子「………今日も?」

沙織「いいよ?どうする?」

麻子「膝枕と抱っこ……あとキスをいっぱい」

沙織「ん、オッケー♪」ナデナデ

麻子「……////」

沙織「………………」

沙織(みぽりん、ゆかりん、良かったね)




華「……………………」

華(みほさん、優花里さん……二人とも、とても幸せそうです)

華(そして……)チラ

沙織「」

麻子「」

華(沙織さんと麻子さんも……)

華(友人たちが幸せいっぱいに過ごしている……それはわたくしにとっての幸せでもありますわ)

♪~

華「!電話……」

華「……もしもし――――」


翌週


【聖グロリアーナ女学院】

華「失礼します」

ダージリン「ようこそ聖グロリアーナへ。お待ちしておりましたわ」

華「あら?今日もダージリンさんお一人ですか?」

ダージリン「ええ。オレンジペコもアッサムも所用で出払っておりますの」

華「そうでしたか」

ダージリン「……早速本題に入りたいのだけれど、今回は協力していただいてありがとう。大成功に終わったわ」ニコリ

華「いえ。それはこちらのセリフですわ。ダージリンさんが百合カップルランキングを企画してくださったからこその成功ですから」

ダージリン「それもこれも華さんの情報があってのことですわ。みほさんと秋山さんのお二人はなかなか良いと思ってはいましたが、実際どの程度の関係性なのかは他校のわたくしには予想しかできませんもの」

華「あ、確かに……」

ダージリン「しかし、理想的と言えるほどの流れでしたわね」

華「ええ。みほさんが優花里さんとのことで悩んだ時には、ダージリンさんに相談するよう提案するつもりでしたが、わたくしがどうこうする前にみほさん自らメールしましたから」

華「わたくしがしたことといえば、お二人を見守っていたというのと、みほさんに若干避けられていた優花里さんに、ダージリンさんの悩み相談に質問を送るよう言ったぐらいです」

ダージリン「でもそれが決め手となったのだから、華さんの働きは素晴らしいわ」ウフフ

華「あらあら。ありがとうございます」

ダージリン「しかし……みほさんと秋山さんの交際によって、あんこうチームは華さん以外カップルという状況になったわね」

華「ええ」

ダージリン「そのことについてはどうなのかしら?」

華「どう……と申されますと?」


ダージリン「寂しさを感じているのではなくて?」

華「……わたくしは、華道をやっている関係で花を生けるのが好きです。そのせいか、周りに咲いている百合の花を生き生きとさせること……つまり百合カップルを成立させることが好きです。当然、無理矢理ではなく、両想いであることが前提ですが」

ダージリン「素晴らしい趣味だわ」

華「ですので、幸せそうな百合カップルが周りにいるだけでわたくしは幸せなのです。そこに不満や寂しさなどは微塵も感じません。第一、友達ですから」ニッコリ

ダージリン「そう」フフッ

華「あ、ただ……」

ダージリン「なにかしら」

華「今回のカップル成立によって、聖グロリアーナ新聞の特集はおしまいです。ダージリンさんにお会いできる口実が無くなってしまうのは寂しいですね」

ダージリン「……………」

華「……ダージリンさん?」

ダージリン「それならば、聖グロリアーナ新聞の次号は『五十鈴華×ダージリン特集』を組みましょうか」

華「え?それはどういうことでしょうか?」

ダージリン「……………あなた、自分のことは鈍いのね」クスッ

華「??」

ダージリン「今日もそうだけれど、百合カップルの報告を聞くためだけに、こうしてわざわざ会う必要があると思う?」

華「それは……」

ダージリン「メールでも電話でも問題ないのではなくて?学園艦の性質上、気軽に会えませんし」

華「………………」

ダージリン「華さんが来る時はいつもオレンジペコもアッサムもいないのはどうしてかしら?」

華「あ……」

ダージリン「手慣れたオレンジペコが淹れた紅茶ではなく、わたくしが淹れた紅茶をお出ししているのは…………なぜ?」

華「ダージリンさん……」

ダージリン「……華さんが自身の恋愛より他人の恋愛を重要視する度に、胸を痛めながらも平常心を保ちながら接するよう心掛けているのは……………」

華「!……」ドクン...

ダージリン「………………なんてね」クスッ

華「え?」


ダージリン「ジョークよ。本気になさらずに」

華「ぁ………………」

華「…………………」

ダージリン「………………」

華「あの……」

ダージリン「……なにかしら」

華「今のがジョークなら、わたくしはその面白さがわかりません」

ダージリン「…………そう」

華「でも………もしダージリンさんの本心であったなら、と思うと……………ドキドキしました」

ダージリン「…………」ピクン

華「……ダージリンさんのおっしゃる通り、わたくしは今まで周りの恋愛模様ばかりを気にかけてましたから、自分の恋愛について深く考えることはありませんでした」

華「ですが、今のダージリンさんの言葉を受け、わたくしの胸の内にはなんとも形容しがたい感覚が湧き上がっています」

ダージリン「………………」

華「これは華道でいうところの、作り上げたい作品の形が見えた瞬間のようで…………静かながら心躍ると言いますか……」

ダージリン「……そう。では期待してもよろしいのかしら?」クスッ

華「はい!」ニッコリ

ダージリン「うふふ。それは楽しみだわ」


華「その時こそ、完璧な紅茶の淹れ方を披露しますね」

ダージリン「?それはどういうことかしら?」

華「完璧な紅茶の淹れ方とは、雨の中を重い荷物を持って30分、犬を散歩させることではなく…」

華「心が通じ合った人と同じ空間で紅茶を楽しむこと、だと思いますから」ニッコリ

ダージリン「っ……///」カァッ..

華「是非、ダージリンさんと一緒に紅茶を楽しみたいです」

ダージリン「…………華さん」

華「はい?」

ダージリン「少し、気が早いのではなくて?」

華「と言いますと?」

ダージリン「華さんのお気持ちはまだ定まっていないのでしょう?それなのにそのようなことを申されると……その……」

華「?」

ダージリン「…………ものすごーく、期待してしまいますわ///」

華「かまいません。もう形が見えておりますから。あとは好きになる一方です」ウフフ

ダージリン「っ……そ、そう……///」

華「そうですわ。その時は聖グロリアーナ新聞で特集を組んでいただきましょう!」

ダージリン「え……」

華「うふふふ。なんだか今から楽しみです」

ダージリン「…………ふふっ」

ダージリン(華さん、あなたは本当に不思議な人ね)

ダージリン(わたくしと似た者同士かもしれないと思ったけれど、そんな私がはめた常識の枠を軽々とはみ出す)

ダージリン(だからこそわたくしは……)

華「うふふ」ニコニコ

ダージリン(あなたに……心惹かれるのよ)クス



その後、二人の幸せそうな写真が聖グロリアーナ新聞の一面を飾るのはもう少し先の話である――――



おわり


以上でおわりです
読んでくれた人ありがとうございました

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2016年09月13日 (火) 10:44:39   ID: Zrh487y7

心が!こころがしゅごいよおおおお!!

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