友紀「珍しい組合わせだねー♪」

朋「そうね、どういうコンセプトなの？」

友紀「んーと、“友”と“朋”でともだちユニット！とか？」

Ｐ「その発想はなかったな…ユニット名として検討してみるか」

朋「あ、ちがうんだ。あたしもそれかなって思ったんだけど」

友紀「他にあたしたちに共通点あったかなー？
教えて、プロデューサー！」

Ｐ「drrrrrrrr…」ﾄﾞﾗﾑﾛ-ﾙ

朋「そういうのいらないわよ、巻きで」

Ｐ「……」

Ｐ「……ちょっと年上な妹系アイドル、だ」

友紀「おお、ゆっきーの新しい一面を見せて魅せるってことかな？
リアルで私は妹だしね、お兄ちゃんいるし」

朋「ちょっと待ったプロデューサー！」

Ｐ「どうした、朋？」

朋「どうしてあたしが妹系なのよ！
そりゃスタイルは良くないかもしれないけど、これでも19歳の立派なレディよ！」

友紀(レディって自分で言っちゃう子に大人なイメージないなあ)

Ｐ「いやあ…海や雪菜といるときのお前をみてると、なあ？」

友紀「いつもお菓子もらったりしてるよね、朋ちゃん」

Ｐ「あの2人といるときの朋をみて、誰が最年長だと思うだろうか…」

友紀「そういえば海ちゃんも雪菜ちゃんも、朋ちゃんより年下だっけ？」

朋「そ、それは…あの2人が大人っぽいだけで…そう、トクベツよ！
他の子といるときに妹っぽくなったりしないわ！」

Ｐ「本当に？」

朋「え、ええ！」

友紀「本当？」

朋「そうよ！普段のあたしは頼れるお姉さんなんだから！」

Ｐ「そこまで言うなら仕方がない」

朋「わかってくれればいい――」

Ｐ「ここに、一週間前の朋の様子を撮ったビデオがあります」

朋「」

友紀「何それ面白そう！」

Ｐ「これで普段の朋がどんな感じか確認してみようじゃないか」

朋「待ったプロデューサー、それって盗撮――」

Ｐ「VTR、スタート！」

『vs仁奈』

仁奈「朋おねーさん、朋おねーさん！」

朋「仁奈ちゃん、どうしたの？」

仁奈「ペンギンの気持ちになるですよ！」withペンギンきぐるみ

朋「わあ、可愛い！
それ、新しいペンギンさん？」

仁奈「よく気付きやがりましたね！
でも、もう１つヒミツがあるですよ！」

朋「うーん、何かなあ。
…あれ、そのペンギン見覚えあるような？
もしかして私の…？」

仁奈「そうでごぜーます！
このあいだ海おねーさんと作ってたのを鈴帆おねーさんがみてて、マネして作ってくれたですよ！」※劇場342話参照

朋(幸せの青い鳥なんだけどなあ)

朋「仁奈ちゃんペンギン可愛いなあ。
それにあたしにみせてくれるのも嬉しいな、ありがと♪」

仁奈「わーい♪
今日の仁奈はペンギンさんだから、朋おねーさんとおしくらまんじゅうするですよ！」ﾄﾃﾄﾃﾄﾃ

ﾊﾟﾀｯ　

朋「仁奈ちゃん大丈夫！？」

仁奈「へへ、こけちゃいました！」ｽｸｯ　

朋「良かった…ケガはなさそうね。
痛いところもない？」

仁奈「ペンギンはおなかもモフモフだからこけても痛くねーですよ！…あ！」

朋「あ…おなかのとこ、破けちゃてるね…」

仁奈「ペンギンさんが…鈴帆おねーさんにも申し訳ねーですよ…」ｼｭﾝ

朋「……大丈夫だよ、仁奈ちゃん」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

仁奈「え？」

朋「朋おねーさんに任せなさい！ちゃんと直してあげるから！」

仁奈「ほんとうでごぜーますか！？」

朋「本当よ。
それにその子は幸せの青いとr…ペンギンなの。
暗い顔は似合わないわ」ﾆｺｯ

仁奈「朋おねーさん･･･！」ﾊﾟｧｯ

朋「じゃあ仁奈ちゃん、ペンギンさんを脱いで遊びに行っておいで。
帰ってくるまでに直しとくからね♪」

仁奈「ありがとうございますですよ！
朋おねーさん、だーいすき！！」

――――
―――
――

朋「ほら、ちゃんとお姉さんやってるでしょ！」

友紀「朋ちゃんいいとこあるじゃん♪」

Ｐ「まあ、仁奈相手で威張られてもって話だがな。
それに友紀、これには続きがあるんだよ」

友紀「なになに？」

朋「プロデューサー、ここで止めよ――」

Ｐ「それでは2本目、スタート！」

『vs千枝』

朋「仁奈ちゃんの手前、見栄張っちゃったけど裁縫はそんなに得意じゃないのよね…」ﾇｲﾇｲ

千枝「お、おはようございます…」ｶﾞﾁｬ

朋「やっぱり鈴帆ちゃんを呼ぼうかしら…あ、そういえば福岡ロケって言ってたっけ…」ﾇｲﾇｲ

千枝「あ、あのー…」

朋「あ、千枝ちゃん、おはよう…」ﾇｲﾇｲ

千枝「あの…何やってるんですか？」

朋「仁奈ちゃんのきぐるみが破けちゃってね…今直してるとこなの」ﾇｲﾇｲ

千枝「そうなんですか…あれ？
朋さん、その縫い方だとすぐ糸とれちゃいますよ？」

朋「え、そうなの？」

千枝「ほら、ここから糸を抜くと…」

朋「本当だ…これじゃあダメね。
･･･それにしても千枝ちゃん、よくわかったわね」

千枝「ええ、お裁縫は得意なんです♪」

朋「そうなの！？
･･･あの、千枝ちゃん、お願いがあるんだけど…」

千枝「はい、なんでしょう？」

朋「…きぐるみの修理手伝ってくれないかしら？
あたし、裁縫はどうも苦手で…でも、仁奈ちゃん悲しませてくないのよ」

千枝「ふふ、朋さん優しいですね。
この後お仕事なので少ししかできませんが…千枝に任せてください！」ﾄﾞﾔｯ

朋「ありがとう、千枝ちゃーん！」ｷﾞｭｯ

千枝「と、朋さん、抱きつかれたらお手伝いできないですよ///」

――――
―――
――

Ｐ「何か反論は？」

朋「…誰だって苦手なことはあるでしょ！
だったら得意な人に頼むのは当然よ！」

友紀「だとしても、千枝ちゃんに抱きつくか－♪」

朋「そ、そのくらい追い詰められてたの///」

Ｐ「まあ、仁奈の為にそこまで必死になるのはお姉さんらしいとも言えるかな」

友紀(プロデューサーさんがフォローした…？)

朋「でしょ！やっぱりあたしはお姉さ――」

Ｐ「では続きをどうぞー」

友紀(やっぱり…)

『vs日菜子』

朋「千枝ちゃんありがとー！お仕事頑張ってね！」

千枝「はい♪行ってきます」ｶﾞﾁｬ

朋「よし、千枝ちゃんに手伝ってもらったおかげでなんとか形になったわね…
それにしてもこのきぐるみ、よくできてる…私の作ったぬいぐるみにそっくり…」

朋「…そう思うと少し手直ししたくなってきたわ。
綿は飛び出てないし作りもしっかりしてるけど…目の位置とか、こう…」

朋「…鈴帆ちゃんに直していいか聞いてみよ」prrrr

―電話中―

日菜子「おはようございます♪」ｶﾞﾁｬ

朋「ありがとう、鈴帆ちゃん、じゃあまたね！」ﾋﾟｯ

朋「あ、おはよ。あれ、日菜子ちゃん今日オフじゃなかった？」

日菜子「はい、久々にお買い物に行ってたんですが少し疲れちゃって…
だから事務所で妄想休憩しようかなーって思って♪」

朋(妄想休憩…？)

日菜子「その…ペンギン？のきぐるみ、朋さんがつくったんですか？」

朋(やっぱりペンギンに見えるのね…)

朋「元のデザインはあたしなんだけど、つくったのは鈴帆ちゃんよ」

日菜子「さすが鈴帆ちゃんですねぇ。
日菜子も一度きぐるみ作ってみたいんですけど、なかなか進まなくて…つい妄想がはじまっちゃうんです」

朋「ん？日菜子ちゃんもお裁縫得意なの？」

日菜子「はい♪こう見えても学校では手芸部に入ってるんですよぉ」

朋「意外だわ…てっきり文芸部とかだと思ってた」

日菜子「よく言われますけど、妄想を書き連ねると止まらなそうなので…」

朋「なるほど…ねぇ、日菜子ちゃん」

日菜子「はい、なんでしょう？」

朋「実は今から、このきぐるみの手直しをしようとおもってるの。
つくりはいいけど、デザインがちょっと…独創的すぎるし？」

日菜子「そうですか？愛嬌があって可愛いじゃないですか、むふ♪」

朋「はは…ありがと。
それでね、あたしあんまり裁縫得意じゃないから…もしよければ日菜子ちゃん、手伝ってくれないかな？」

日菜子「そういうことでしたらお安い御用ですよぉ。
この前雨占い教えてもらったお返しにもなりますし♪」

朋「ありがとー！こういうときの日菜子ちゃんは頼りになるなあ」

日菜子「それだとまるで普段がポンコツみたいじゃないですかぁ♪」

朋「もー、そういう意味じゃないわよ！」

日菜子「むふふ♪」

――――
―――
――

朋「これはセーフでしょ！」

友紀(日菜子ちゃん(15)と精神年齢がいっしょだった気もするけど…)

友紀「そーだね。でも朋ちゃん、日菜子ちゃんと仲良いんだ！
ちょっと意外かも」

朋「このあいだユニットを組んでライブにでてから、日菜子ちゃんとはちょくちょく遊んでるの！」※フォーチュン・ドリーマーズ

友紀「朋ちゃんはあたしとユニット組んだら一緒に遊んでくれる？
…あ、でもユニット組むの嫌なんだっけ…？」

朋「ち、違うわよ！友紀ちゃんとお仕事するのも遊びに行くのもすっごく楽しみなんだから！」

友紀「へへ、朋ちゃんは優しいなあ」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

朋「からかわないでよ、もう///」

友紀(かわいい)

Ｐ「存分いちゃついたか？そろそろ最後のVTR 流すぞー」

朋「い、いちゃついてないわ――」

Ｐ「はい、スタート！」

『vsまゆ』

朋・日菜子「「できたー！！」」

日菜子「元の愛嬌は残したまま、でももっと可愛く…
日菜子、いい仕事しました♪」

朋「グッジョブだわ、日菜子ちゃん！デザインの見直しから裁縫、買い出し、ワンポイントの刺繍まで…何から何までありがとう…！」

日菜子「いえいえ♪仁奈ちゃんには可愛いきぐるみを着てほしいですし」

朋「そうね♪ああ、仁奈ちゃんみたいな子どもが欲しい…ってまだ早いか」

日菜子「子ども…王子様との…むふふふ♪」

朋(作ってる途中は妄想してなかったし、そっとしておいてあげようかな)

仁奈「ただいまでごぜーますよ！」ｶﾞﾁｬ

まゆ「ふふ、おはようございます♪」ｶﾞﾁｬ

朋「仁奈ちゃんおかえりー！
あ、まゆちゃんも一緒だったんだ、おはよ！」

仁奈「まゆおねーさんとお外で遊んでたんですよ！
楽しかったなあ！」

千枝「ただいまです…！」ｶﾞﾁｬ

朋「あ、千枝ちゃんもおかえり！
早かったね！」

千枝「今日は雑誌の取材だけだったんで…」

仁奈「きぐるみ！きぐるみはどうなりましたか！」

朋「ばっちりよ、仁奈ちゃん！！」ｼﾞｬｰﾝ

仁奈「うわあ、すげーですよ！！
朋おねーさん、ありがとうごぜ－ます！！」

朋「どういたしまして。
千枝ちゃんと日菜子ちゃんも手伝ってくれたから2人にもお礼言うんだよ」

仁奈「はい！ありがとうごぜーます！！」

千枝・日菜子「「どういたしまして♪」」

朋(日菜子ちゃん、妄想から帰ってきてたのね)

ｸﾞｰｯ

仁奈「…安心したらおなかが減ったでごぜーますよ！」

まゆ「仁奈ちゃん、お外でいっぱい走ってましたからねえ。
そんな仁奈ちゃんには…はい、これどうぞ♪」ﾊﾟｶｯ

仁奈「わあ、シュークリームがたくさんあるですよ！！」

まゆ「プロデューサーさんに、って思ったら作りすぎちゃいました。
良かったら千枝ちゃん、日菜子ちゃん、それに朋さんもどうぞ♪」

朋「ありがとう！それじゃあいただき――」

仁奈「朋おねーさん、おやつを食べる前には手を洗わないとダメでごぜーますよ！」

千枝「ふふ、そうですね朋さん♪」

朋「…はい///」

まゆ「じゃあみんなで手を洗いにいきましょう！」

朋・仁奈・千枝・日菜子「「「「はーーい！！」」」」

――――
―――
――

Ｐ「この後クリームを顔につけてまゆにぬぐってもらう朋の映像もあるけど、海にもよくしてもらってるし割愛ってことで」

友紀「いやあ、まゆちゃんのお姉ちゃん力はすごいね♪」

Ｐ「というか、仁奈と千枝に怒られるってどうなのよ。
･･･で、言い訳は？」

朋「や、やっぱりまゆちゃんの前だとトクベツ――」

Ｐ「海と雪菜のときも言ってたじゃねーかそれ！」

友紀「…朋ちゃん、一緒に妹系やってみようよ！」

朋「う…もう、分かったわよ！やってやろうじゃないの！」

Ｐ「お、ヤケになった」

朋「ただし、あたしは好きにやるわよ！それで妹は似合わないってファンのみんなに証明してもらうんだから！」

友紀(無理じゃないかなあ)

Ｐ(無理だな)

朋「2人とも無理そう…って顔するなー！！」

prrrr

Ｐ「おい朋、電話だぞ」

朋「もう、こんな時に何なの！
･･･はい、もしもし。あ、海ちゃん！･･･うん、え、ロールケーキつくったの！食べる食べるー！うん、じゃあ後で事務所でね、ばいばい♪」ﾋﾟｯ

朋「……で何の話だっけ？」

友紀「…朋ちゃん、諦めよ？」

Ｐ「…そうだな」

朋「……はい」

【おわり】