【Fate SS】間桐雁夜「……十年後の世界…だと?」桜「え…雁夜おじさん…?」 (46)

 ―衛宮邸・庭先―


雁夜「……十年後の世界…だと?」

桜「え…雁夜おじさん…?」

雁夜「さ、桜ちゃん!?君は、桜ちゃんなのか!?」

桜「は、はい、私です!」

雁夜「ああ…こんな立派に大きくなって…」ウルウル

桜「雁夜おじさん…」ウルウル

雁夜「葵さんを凌駕する、こんな見事なダイナマイトボディに育ってくれて!!」ガッツポ

桜「……(怒)」ピクピク

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凛「どうしたの、桜?朝っぱらから大声出して?」ファ~

雁夜「おお…凛ちゃんか!」

凛「え!?雁夜おじさん!?」

雁夜「君も大きくなって…」

凛「……」

雁夜「ないかな…あんまり…」ショボーン

凛「どこ見て言ってんだ、このクソ中年!!」

桜「……クス」



桜「…それにしても、雁夜おじさん、どうして?」

凛「貴方は、第四次聖杯戦争で亡くなったと聞いていますけど…」

雁夜「ああ、実は深い事情があってね…」

桜「……」

凛「……」

雁夜「聖杯に繋がる神の様な存在が、僕があんまりに惨めで哀れで救われないので、サービスで救済処置をしてくれたんだ」

凛・桜「「ちっとも深くない!」」



 ―邸内―


士郎「…じゃあ、この人は桜の叔父さんなんだ」

桜「はい。義理の叔父になりますけど」

雁夜「む…君は?」

士郎「あ、俺は衛宮士郎って言います。桜の学校の先輩で、よく彼女に面倒を見て貰っています」

桜「……」テレテレ

雁夜「……単刀直入に聞こう」

士郎「はい?」

雁夜「君は、桜ちゃんの恋人なのか?」

士郎・桜「「!!??」」

凛「……チッ」



雁夜「どうなんだ?」

士郎「は…はあ…まあ、い、一応…」アセアセ

桜「せ、先輩…い、一応だなんて…」ウルウル

凛「……」イライラ

雁夜「桜ちゃんの言う通りだ。一応だなんて答える奴に、この子を任せるわけにはいかないな」

士郎「……う」

桜「……」オロオロ

凛「……」



雁夜「桜ちゃんはね…。本当に運の巡り合わせが悪い、可哀想な子なんだ…」

士郎「……」

雁夜「どっかの鬱小説家が、持てる才能をフルにつぎ込んで不幸のドン底に突き堕とす…そんな人生を送らされてきた…」

桜(…一言も反論できない、自分の半生が恨めしい)

雁夜「外道共に虐待され続け、その瞳からハイライトも失われた…」

桜「ハイライト言うな」

雁夜「どうせ君も、桜ちゃんのダイナマイトボディが目当てなだけのゲス野郎じゃないのか!?」ビシィ

士郎「お、俺は、桜の身体目当てだなんて!!」

桜「……先輩、私の身体じゃ、満足してくれてなかったんですか」

士郎「……は?」

桜「…そうですね…どうせ私なんか傷物ですし…」シクシク

士郎「い、いや、俺はそんなつもりで言ったんじゃ…」オロオロ

凛「……」イライラ



凛「ああ、もう鬱陶しいわねッ!!!!」

士郎「と、遠坂…?」

桜「ね、姉さん…?」

凛「衛宮くん、貴方がどれだけ桜を大切に想っているのか、ビシッとこの人に説明してあげなさいッ!!」

雁夜「……」

凛「……じゃないと、私が許さないんだから」

士郎「…」

桜「…」

士郎「…サンキュー、遠坂」

凛「フン…」ウル



士郎「うん…そうだよ。俺は誰よりも、桜の事を大切に想っている」

桜「先輩…」

士郎「桜に出会うまでの俺は、あの大火災からずっと心が死んでいたんだと思う」

凛「……」

士郎「だから親父の…切嗣の理想を継ぐ事で、その埋め合わせをしていた」

雁夜「……」

士郎「でも、それはあくまでも切嗣の夢だった。尊いけれども、他人の借り物の心だった」

士郎「だけど、俺にはそれを貫き通す事しか、生き方が分からなかったんだ」

凛「……」



士郎「でも桜が、家の手伝いに通ってくれるようになって…」

士郎「桜と一緒に食事を作って、それを一緒に食べて、二人で他愛もない話しをして…」

桜「……」

士郎「そんな何でもない日常が、とても大切になっていって…」

雁夜「……」

士郎「桜のおかげで、俺の中で止まっていた何かが、また動き出したんだ…」

凛「……」

士郎「だから誓った…」

士郎「『俺は、桜の為だけの正義の味方になる』…と」

桜「せ、先輩…!」



桜「わ、私も先輩と出会う前は、そうでした…」

桜「何もかも諦めて、心を閉ざす事でしか自分を守れなかった…」

桜「でも先輩に出会えて、共に時間を過ごすうちに、心がまた暖かくなっていくのを感じた…」

桜「目にもハイライトが戻ってきたんです…!」

凛「だからハイライト言うな!」

雁夜「……」



雁夜「…よく分かったよ」

雁夜「君たちは互いに出会う事で、互いに救われたんだね」

士郎・桜「「……」」コクリ

雁夜「…羨ましいな」

桜「…え?」

雁夜「いや、ごめんね、桜ちゃん。どうやらまた、叔父さんの空回りだったみたいだ」

桜「いえ、そんな…」

雁夜「士郎君、散々失礼な事を言ってすまなかった。許してくれ」

士郎「いえ、俺も態度が男らしくなかったです」

雁夜(彼なら大丈夫だ…。桜ちゃんをきっと幸せにしてくれる…)

雁夜「さて…お邪魔虫は、そろそろお暇しようかな…」



桜「ま、待ってくださいっ!」

雁夜「?」

桜「……あ、あの私」

雁夜「……」

桜「ち、近い将来、先輩と籍を入れようと思うんですけど…」

凛「え」

士郎「え」

桜「その…間桐の親族は、もう叔父さんしかいなくて…」

雁夜「え?他の連中は…」

黒桜「しかるべき報いを受けて貰いました♪」ニコッ

雁夜「そ、そう…」ダラダラ

桜「だ、だから叔父さんには、結婚式に出席して欲しいんです…」

雁夜「……」

桜「その…」

桜「お、お父さんの代わりに…」

雁夜「……」ブワッ



雁夜「うぅ……こ、こんなに嬉しい事はないよ…」

雁夜「……まさか、また夢オチなんて事はないよな?」

凛「安心してください。ちゃんと現実です」

雁夜「と…」

桜「と?」

雁夜「時臣ザマァァァァァァwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

桜「あ…はは…」

雁夜「桜ちゃんのウェディングドレス姿か…。さぞ綺麗なんだろうな」

士郎「……」ドキドキ

凛「ちょっと士郎、何想像して赤くなってるのよ」

桜「も、もう…先輩ったら…!」

士郎「ち、違っ…!」



雁夜「しかし、あの小さかった桜ちゃんがお嫁さんになるのか…。感慨深いものがあるな…」

桜「……」テレテレ

凛「雁夜おじさーん、お母さんの時みたく、人妻になった桜に懸想しないでくださいねー(棒)」

雁夜「ブッ…!?そ、そんなわけ…」

桜「……」

雁夜「ないとも…言えな…?」

黒桜「……」ゴゴゴゴゴ

雁夜「ちょ…冗談!…ちょっとした気の迷…ウギャー」

士郎「ちょ!?桜、ストップ!!」


ライダー「こうして騒がしいながらも、暖かい幸せな時間は、ずっと続いていきましたとさ。ちゃんちゃん」


士郎・凛「「居たの!?」」


お終い

一旦終了です。
HF映画化記念に書かせて貰いました。
同じスレで、カプセルさーばんとをネタに、もう一本ぐらい書こうかと思っています。
ご清聴ありがとうございました。




【カプセルさーばんと SS】サクラ「…負けたから、お嫁さんになってあげるね♪」シロウ「はい?」


.




チュートリアルで、シンジをフルボッコにしたシロウ。
その兄の仇を取ると、妹のサクラに強襲されたが…。



ナレーション.某神父




チュートリアルで、シンジをフルボッコにしたシロウ。
その兄の仇を取ると、妹のサクラに強襲されたが…。



ナレーション.某神父



―サクラ戦後―


サクラ「…じゃあ負けたから、お嫁さんになってあげるね♪」

シロウ「はい?」

サクラ「ご飯?お風呂?それとも私?」

シロウ「わるい、意味わかんない」



リン「シロウ、ここにいたのね!…あれサクラじゃないの」

サクラ「こんにちわ。トーサカの家の、赤の他人のお姉さん」

リン「ちょう けん あく」

シロウ「それより、行くぞリン!悪のマスターどもを、笑ったり泣いたり出来なくしてやる!」

リン「ええ!私のマネーと権力の為に、最後まで戦い抜きましょう!」



シロウ「……」トコトコ

リン「……」トコトコ

サクラ「……」トコトコ

シロウ「……」トコトコ

リン「……」トコトコ

サクラ「……」トコトコ

リン「…ちょっと。なんで付いてくるの」

サクラ「妻ですから」

シロウ「わるい、意味わかんない」



サクラ「約束したじゃないですか…。お前を負かしたら、俺の嫁にするって…」

シロウ「うん、なんか微妙に改竄されてるな」

サクラ「そしたら…あんなに乱暴に私を攻めたてて…」

シロウ「うん、勝負だからな」

サクラ「私は抵抗する術もなく、逞しい棒をなんども捻じ込まれてしまって…」

シロウ「うん、ランサーの槍な」

サクラ「そして、身も心もデッキもボロボロにされたあげく…」

シロウ「うん、勝負だからな」

サクラ「熱いものを9発も無理やりブチ込まれて、屈服させられてしまったの…」

シロウ「うん、ナインライブズ・ボム(せいぎだいばくはつ)な」



サクラ「こんなに傷物にされたら、もうお嫁に行けませーん…」チラッ

シロウ「?」

サクラ「誰か、責任とってくださーい…」チラッ

シロウ「?」

リン「こ、このド変態ッ!!」

シロウ「?」



リン「あ、あんた私の妹に、何やってくれてるのよ!?」

サクラ「どうかしましたか?トーサカの家の、あかいあくまの他人のお姉さん」

リン「ちょう しん らつ」

シロウ「おちつけ、リン。今のは、カプさばバトルのことだ」

シロウ「俺は、何ら法にも規制にも引っかかる事はしていない!」カッ



桜「男らしくないですよ、先輩…ちゃんと責任とってください…」

黒桜「どうして…どうして…!いつまでも私の気持ちに気づいてくれないんですか…!」ゴゴゴゴ

リン「サクラ、素に戻ってる。これ番外編だから。私達、今は健全な小学生だから」

サクラ「てへ☆ぺろ」

シロウ「健全な小学生は、そんな銭ゲバじゃない」

リン「だまらっしゃい!」



リン「ともかく、サクラは連れていけないわ」

リン「主役用の立ち絵もないし、新ルートのシナリオを書き下ろすほどの、執筆意欲も持ち合わせていない」

シロウ「ちょう しびあ」

サクラ「……」ウルウル

リン「辛いけど、シロウから言ってやって」

シロウ「うん、丸投げだな」



シロウ「サクラ…よく聞いてくれ…」ガシッ

サクラ「……」ビクッ

リン「ちょ、近い!肩から、手を放しなさいよ!」

シロウ「……」ジィィィ

サクラ「……」ドキドキ

シロウ「…女性は、16歳にならないと結婚できないんだ」

サクラ「……」



リン「思いっきり、リーガルな説得ね!」

シロウ「ああ、これでも将来は弁護士を目指しているからな」

リン「へ?そうなの?」

シロウ「ああ、正義の実現に必要なのは、魔術や固有結界なんかじゃない」

シロウ「法律と国家権力を駆使して、自分達は治外法権などと勘違いしている魔術師共を一網打尽にしてやる!」ジロッ

リン「な、なんで真っ先に私を睨むのよ!?」

サクラ「…トーサカだから」



サクラ「でも…」

サクラ「高学歴…高収入…高身長(未来視発動)…」ガッツポ

サクラ「逃がさない…」ガシッ

シロウ「?」

リン「ちょう なま ぐさい」

サクラ「私の夢は…赤の他人のお姉さんより…幸せになること…」フシュー

リン「ひぃぃぃぃぃぃ!?」ガクブル



キリツグ「お、シロウじゃないか。何してるんだい?」

シロウ「あ、オヤジ」

サクラ「サクラと申します。不束者ですが宜しくお願いします、お義父様」ペコリ

キリツグ「へ?」

リン「ああ、もう…」



キリツグ「そ、それで、何の集まりなんだい?」

シロウ「うん、将来の為の貯金もせず、課金にお金をつぎ込むダメな連中に、正義の鉄槌を叩きこんでいるんだ!」

シロウ「主にマーボー神父に」

リン「うん、主にマーボー神父に」

キリツグ「そうか…奇遇だね」

キリツグ「僕も、さっき、カプさばバトルに夢中になっているマーボー神父に、背後から起源弾をブチ込んでやったよ」

キリツグ「アイツ、大きな風穴を開けてのたうちまくってたけど、いい気味だ」

シロウ「流石、キリツグ!」

リン「そこに痺れる、憧れる!」

サクラ「……」



キリツグ「それで、さっきからシロウにしがみ付いている、そのお嬢さんは?」

サクラ「妻です」ギュゥゥ

シロウ「うん、ちがう」

サクラ「愛さえあれば、年齢も法も規制も超越できます」

シロウ「うん、それ無理。特に規制」

サクラ「……」ウルウル

キリツグ「ま、まあ…じゃあ、家に養子にくるかい?」

シロウ・サクラ・リン「「「へ?」」」



キリツグ「いや、だからサクラちゃんが良ければ、家の子にならないか?」

リン「ちょ、そんな勝手に!?」

サクラ「宜しくお願いします」

リン「サクラ!?」

サクラ「トーサカは私を捨てた。だから、私が与えられた運命を捨てても、何の呵責もありません」

リン「ちょう せっとく りょく」

サクラ「ひとつ屋根の下……義理の兄妹……ドッキリイベント…」ジュルリ

リン「ちょう ぼん のう」


シロウ「いいのか、オヤジ」

キリツグ「ああ、僕の妻は金持ちの令嬢だからね」

キリツグ「そして娘も、アニメとか映画化とかで稼いでいるセレブだ」

キリツグ「養子や愛人が一人二人増えようが、何の問題もないよ」

リン「ちょう さい てい」

シロウ「俺は、生涯妻しか愛さないけどな」

サクラ「……」ポッ

リン「せいじん の ような せりふ」



シロウ「じゃあ、俺たちは、悪のマスターを殲滅してくる!悪・即・爆!」

リン「ようしゃ ない」

キリツグ「さて、僕たちは家に帰ろうか」

キリツグ「色々手続きをして、君をエミヤ・サクラにしないと」

サクラ「エミヤ・サクラ…!」カッ

サクラ「青侍に…表札…彫らせる…!」ゴゴゴゴ

キャスター「ちょ…それ私の持ちネタ…」




その…後…

シロウと…リンの…活躍により…

冬木の街…は…救われた…

おの…れ……エミヤ…キリ……ガクッ


ナレーション.某神父



―衛宮邸―


サクラ「赤ちゃんができました」ポッ

リン「ええええーーーーッ!?」

シロウ「うん、本当だぞ」

リン「……」ヘナヘナ

赤子「おぎゃーおぎゃー」

リン「あ、あんた何やらかしてくれてんの!?」



リン「これ、完全にアウトでしょ!!規制的にも!!」

シロウ「落ち着け、リン」

ベィビィ・カレン「まったく…嫁き遅れの姉は、すぐ取り乱して困ったものでちゅ」

リン「って、あんたかーいッ!!」

ベィビィ・カレン「ばぶー」

サクラ「……チッ」

リン「この…!」

シロウ「また、新しい養子だな」



シロウ「……」モクモク

リン「…ところで、さっきから何を調べているのよ?」

シロウ「ああ…」

シロウ「義理の妹とは、結婚できるのかなって…」

リン「ええええーーーーッ!?」

サクラ「……」ウルウル

シロウ「……」テレテレ

ベィビィ・カレン「まったく…」

ベィビィ・カレン「こんなベイビーに懸想とか…とんだヘンタイなお義兄ちゃんでちゅ」

シロウ・リン・サクラ「「「ちょう かん ちがい」」」


お終い

以上で投下終了です。
ご清聴、ありがとうございました。

>>22 二重投稿のために削除

完結したので、 HTML化依頼スレッドに依頼を出しました。
機会がありましたら、またご清聴お願いします。

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2016年10月22日 (土) 18:23:03   ID: ioFpUupW

( ・`ω・´)bグッ!

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