【咲SS】咲「龍門渕高校…?」照「…だね」 (255)
長野県某所。
ここは長野県にある高校の一つ、
名を『龍門渕高校』という。
宮永姉妹は今年から入学するためにやって来た。
※照と咲は同い年の双子。ちなみに透華と衣も。他にも年齢改竄多々あります。書きためはありません。
咲「お母さんからここの高校に通うように言われたけど…」
照「…正直、身の丈に合わない」
咲「どうやって学費出したんだろ?」
照「そこまで稼ぎ良いわけじゃないからね」
豪華絢爛。その言葉がよく似合うここは、俗に言うお嬢様学校だ。
咲「うーん、考えても仕方ないし、とりあえず教室いこうかお姉ちゃん」
照「そうだね。終わったら麻雀部に顔出そう」
――放課後
咲「なんとか終わったね…。双子ってそんなに珍しいかな?」
照「どうだろう?他にもいそうな気がするけれど。とりあえず麻雀部に行こう。仮入部から済ませないと」
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――麻雀部
咲「ん?なんだか騒がしいね」
照「活気がいいのは良いことだけど…これはちょっと違うね」
「――もう麻雀やめるぅ!」ドタドタ
透華「おーほっほ!これで麻雀部は私の支配下ですわ!…誰ですの?」
咲「あのー…仮入部に来たんですが…」
照「あなた以外の部員は?」
透華「おあいにくですが、今日で麻雀部は私の麻雀部となりました。実力のないものには今日で去ってもらいましたの」
照「横暴…。これじゃあ麻雀出来ない」
透華「どうしてもって言うなら、実力を量るため一局打ちますが?歩、あなたも入りなさい」
歩「は、はい!」
咲「私達が勝ったら麻雀部は戻してもらえますか?」
透華「どのような打ち手か存じませんが、勝てましたら考えて差し上げます」
咲「だって、お姉ちゃん」
照「言質はとった…軽く本気でいく…!」
――数分後
透華(わ、私が手も足も出ないだなんて!あ、ありえませんわ!)
咲「―ツモ、嶺上開花…歩さんの飛びで終了ですね」±0
照「一局じゃ推し量れないけど、差は見せれたみたいだね。じゃあ、これからは麻雀部は私達…」
透華「す、すんばらしいですわ!これなら衣も喜ぶはずですわ!ちょっと、着いてきて下さいまし」グイッ
照・咲「えっ!?」
透華「歩、今日はここを閉めて置いて下さい。私は別館へ向かいますわ」
歩「は、はいお嬢様!」
透華「ハギヨシ!」パチン!
ハギヨシ「はっ、すでにお車の準備は出来ております」
照・咲(ど、どこから現れたの!?)
――龍門渕邸・別館
照「いきなり連れてこられたなう」
咲「うわぁ…すごい大きいね」
透華「いきなりで申し訳ありませんでした。私、龍門渕透華と申します。これから貴女方と打って頂きたい者がおりますの」
照「あの…家に」
ハギヨシ「すでに自宅へは連絡済みでございます。今日一日、泊まって行って構いませんとのことです」
咲「勝手に決められてるよ…」
照「…一つ条件がある」
透華「なんでしょうか?」
照「お菓子とご飯は豪勢に」
咲「お姉ちゃん…」
透華「お安い御用ですわ(これから家に来てもらえるのなら…!)」
照「あの…ハギヨシさん?とりあえずチョコパフェ15分置きに一個と何かつまめるものを」
ハギヨシ「かしこまりました。咲様はいかがされますか?」
咲「えぇ…(早速使役してるよ…)わ、私はアイスコーヒーと何かお菓子だけで…」
ハギヨシ「承知致しました」シュバッ
透華「では、早速ですが…打って頂きましょう…!」
咲「―――!」
照「咲、感じた?」
咲「…うん、これは凄まじいね」
なんか昔に似たような雰囲気の見たような
椅子に自動ツモ切りマシーンとか電気ショックとか付けて能力無理矢理開眼させてたやつ
>>4
別の端末からなんでID変わる。
あれ未完結だったっけ?
純が魔物勢になって…って感じで
終わったような気がする。
今回は純、智紀、一は出ません。
安価は出すか迷ってるけど
とりあえずあと一人追加するよ。
衣「今度のは金剛不壊に出来てる?それは衣の莫逆の友になるか、贄か供御となるか──」
咲「だって…お姉ちゃん」
照「とりあえずパフェからかな?─うーん、美味!」
衣「余裕綽々とはな。余程の自信があると見える。今宵は満月、うぬらの力を推し量ろうか」ゴッ
照「…ん?」ゴッ!
透華(なんですのこの寒気は?衣のだけではなく…あの姉から発せられているもの。いや、妹も未だに未知数ですわ…)
咲「じゃあよろしくね…えーと」
衣「天江衣だ」
照「宮永照…と咲だ」モグモグ
衣「照と咲か…。光照らされ咲く花──摘み取ってやろう、では賽を回すぞ。透華も入れ」
透華「り、リベンジですわ!今度は負けませんわよ!」
夜の帳が降りてくる。姉妹と姉妹の闘牌が始まる──!
>>5
やっぱり本人か
未完だね
純がちょっと開眼したとこまでで終わってたはず
ワカメ「闘牌シーン?そんなの書いた所でボロが出るだけじゃろ」
以下ダイジェスト
衣「ツモ、海底撈月!」
照「──わかった。あ、ハギヨシさん、次は苺パフェで」
ハギヨシ「かしこまりました」
咲「私がサポートするね」
───
衣「くくく、後3巡だぞ?」
咲「──カン!」ツモギリ
衣「──!(海底を潰された!?)」
数巡後
透華「(そうですか…カンをすることで、そもそも衣の海底牌を無くせばいいのですか)」
照「龍門渕さん、ロン…海底撈月のみ」
透華「は、はい」
──
衣「(海底だけが衣の強み?否、それではつまらん戯事だ──)そろそろ御戸開きといこうか──!」ゴッ
咲(あー、配牌も干渉してくるんだね)
照(イチゴうまー)
透華(本当に化け物ですわね…この二人は)
数巡後
衣「満月の衣には手も足も出ま…」
照「ツモ、平和」
衣「え…」
咲(連続和了中だからそもそもお姉ちゃんには苦にならないのか。最後の一手もすらっと入るんだね…胸も)
照「む…(咲に失礼なことを言われた気がする)」チラッ
咲「なーに、お姉ちゃん?」ゴッ
透華(…この二人底が知れませんわ)
衣「満月の衣を抑えて上がるとは…実に愉快だ!さぁ、夜は長い、まだまだ打つぞ!」
─衣は満足して寝たようです。
>>7
いや、自分は作者じゃないよ-。
電気ショックなんて使いません(多分)
ちょこちょこ書いていくでよ。
>>8
海底はツモ上がりだけだよ
ロンの場合は河底
咲「衣ちゃん寝ちゃったね」
衣「…ちゃんではなく」ムニャムニャ
照「次は辛いものが食べたい」
咲「あはは…あれだけ食べたのにまだ入るんだね」
照「甘いものは別腹。今からは夕食…」
咲「でも、もう遅いよね…私も眠たくなってきたよ」
透華「照さん、咲さん、お疲れさまでした。夕食も軽いものですが用意しております。…睡眠は本館の部屋を用意して…」
咲「…衣ちゃんを一人にして出るなんて可哀想だよ」
照「確かに…ハギヨシさん」
ハギヨシ「はっ」
照「ご飯は隣の部屋へ持ってきてください。夜はここで過ごします」
ハギヨシ「かしこまりました」シュバッ
咲「やっぱりさっきから使役してるよね!?」
照「ハギヨシさんマジ素敵滅法」
透華「そう…ですわね…。では、また明日起こしに参ります…お休みなさい」
咲「悲しそう?」
照「嬉しそう?」
照・咲「うーん?」
衣「ムニュ~」スピー
>>10
今回は混同して書いてます。
地域差ありますが、
ホーテイとハイテイを
同じにするみたいです。
ちなみにうちはどっちも海底です。。。
次は分けて書きますね。
地域差で川底になるの?
──朝
照「うん…お腹すいた」ムクッ
咲「」スピー
衣「」スピー
照「ふふふ…まるで姉妹みたい。って、私と透華も入れたら四姉妹かな…と、お茶請けあるかな?」ゴソゴソ
コンコン
透華「お邪魔しますわ…照さん、何を食べてますの?」
照「クッキー」モソモソ
透華「はぁ…朝ご飯もご用意しました。まだ始業には時間がありますので、衣と咲さんが起きましたら本館へ…ハギヨシ」
ハギヨシ「はっ、こちらで待機しております」
透華「よろしく頼みますわ。…照さん」
照「ん?」モソモソ
透華「あんなに楽しそうな衣を見るのは久しぶりですわ。それこそ、麻雀を始めた頃のような…。…麻雀部を解散させたのには理由がありますの」
照「詳しく」モソモソ
少し間が空くが、透華は話しを始める。
透華「…衣の両親は交通事故で亡くなりました。私の従姉妹にあたりますので、お父様が引き取ったというわけです。ですが、『天江の子には近付くな…』その一言によってこんな別館に隔離されているのです…。今のあの子には友達と呼べるものはいらっしゃいません。一時期は衣の友人捜しと日本中を奔走しましたが、掛け合ってくれるものなど…。あの子は学校には行くつもりは無いようですので、せめて大会くらいにはと…」
照「自己満足」モソモソ
透華「ええ…分かってますわ。それでも…」
照「友達なんて作ろうと思って作るものじゃない。まして、他人の手を借りるなんて」ゴクッ
透華「……」
照「友達なんて…簡単に作れる。私と咲は…友達じゃないの?こうやって一緒に寝てて、夜も楽しく卓を囲んだ。それが貴女の友達の定義とは違うのかな?」ゴソゴソ
透華「照…さん」
照「さぁ…朝ご飯食べて学校へ行こう。引きこもっていたら、友達なんて夢だよ」ナカッタ
透華「そう…ですわね…。ありがとうございます」グスッ
衣「うーん…透華?照?咲?おはよう?」ウニュ
咲「ふわぁ…おはようお姉ちゃん達…」
照「ご飯だよ。早く行こう」
衣「衣は隣の部屋で…」
ハギヨシ「申し訳ありません、手違いで本館に用意してしまいました」
透華「ハギヨシ…」
衣「衣も、あっちで食べてもいいのか?」
透華「えぇ…一緒に食べましょう」ニコッ
咲「お姉ちゃんなんか進展した気がするけど、何かした?」
照「お菓子食べてたらこうなった」
衣「行くぞ、咲、照!」
咲「うん!」
照「デザートもあるといいな」
この後、朝食を一緒に取り、龍門渕邸で親睦を深めました。
>>13
ホウテイがハイテイロン。
ツモはハイテイみたいですな。
いつも行く雀荘は統一してるみたい。
でも、ホウテイって言うのが圧倒的だなー。
ハイテイロンは一部だけだったわ…
──朝食後
衣「では、衣は部屋に…」
透華「衣、お話があります」
照「」モグモグ
咲「…?」
透華「今日から一緒に学校に行きますわよ」
衣「いいのか!?やた!」
照「うまうま」モグモグ
咲「ここ、感動するところだよね?」
──学校
咲「で、学校に来たわけだけど…」
衣「咲!隣の席だ!」
照「透華…権力か」
透華「べ、別に…お願いしただけですわ」
透華
照 衣 咲
歩
黒板
照「とりあえず学業を頑張らないとね」
咲「うん、やれることからやらないと」
衣「分からなかったら、衣が教えるぞ!」
咲「衣ちゃん、その時はお願いね」
透華「ちなみに衣は大学院出れる程の知識量はありますわ」
照「まじ…?」
歩「久々の出番。これで勝つる!え、もう終わり?嘘ですよね」
──終業後
衣「麻雀だ!部室に行くぞ!」
照「昼ご飯の学食美味しかったなー」ホクホク
咲「豪華絢爛だったよね。普通にレストランというか…学生証出せばタダだもんね」
透華「私立ですので、学費に全て込みでやれますの。使わなければ損というわけではなく、使わなくても一定値以下は返還されますわ」
照「膨大な量の本がある図書室」
咲「豪華なお昼ご飯」
照「スポーツジムやテニスコートなどの施設」
咲「ネット設備のあるカフェテリア」
照「電子掲示板には株価の変動とかニュースが逐一」
咲「本当…うちの親にそんなお金があるなんて…」
照「未だに信じられないよね…」
透華「この高校にいる人たちは別に一流貴族の出ばかりではありませんわよ。進学コースもありますし、私たちの普通科や、商業科もありますわ」
照「でもお高いんでしょ?」
透華「三年間で600万ほどでしょうか?照さんと咲さんは姉妹割りで合わせて1000万ほどかと。そこまで高いとは思いませんが…」
照「ぶ、ブルジョワだ!」
咲「ちょっと、お父さんとお母さんに土下座してくるよ」
照「私も…」
透華「そこまで卑下しないで下さいまし…」
衣「はやくはやく!」
咲「あ、待って衣ちゃん!」
?「……」ユラー
──麻雀部
照「お菓子うまー」モグモグ
透華「はぁ…またお菓子ですか。そんなに気に入りましたの?」
照「まっこと美味……!?お菓子が減りに減ってる!食べたのは…東横さん?」モグモグ
咲「あれ、東横さん来てたの?」
桃子「ありゃ、すぐに見つかっちゃったっす」モグモグ
衣「朧気に揺れている、お前は亡者の類いなのか?」
桃子「そんなオカルトはあるわけないっす…ただ、存在感が薄いだけっすよ」モグモグ
透華「私のアンテナが気配を察知してますが…声しか聞こえませんわ」
桃子「うーん、見えるのは三人だけっすか。あ、これ入部届っす。顧問が分からなかったので、直接持ってきたっすよ」
衣「うぬぬ?お前も麻雀するのか?」
桃子「じゃないとこれ持って来ないっすよ~」ヒラヒラ
透華「はぅわ!ようやく見えたと思ったら貴女、そこに居ましたのね!」
照「…?さっきからそこにいたけど」
咲「私は入ってきたの見てたよ」
衣「ゆらゆらしてるのは確認した」
透華「貴女、亡者の類いかなにかですか?」
桃子「そんなオカルトありえないっす!!」
歩「…誰か来てるのでしょうか?」←分からない人
透華「と、とりあえず打って実力を量らせてもらいますわ!衣はどうしますか?」
衣「このお菓子食べたら入る」モキュモキュ
照「私は食べながら入る」モグモグ
咲「あ、私も」モグモグ
桃子「どうぞお構いなく」モグモグ
透華「みんな食べてばっかりですわね…」
──以下ダイジェスト
南一局
透華「(実に最高の形ですわ!三面張の高め3色タンヤオ、裏も期待できる河!)リーチですわ!」ドラ
桃子「良いんすか…?リーチ後のドラ切りで、ロン」パタッ
透華「そ、そんな!貴女しっかり発声しましたの!?」
照「してた」モグモグ
咲「してたね」モグモグ
衣「うむ」モキュモキュ
透華「り、リーチに無警戒で振り込むなんて…」ガーン
ステルス性能を存分に発揮しました。
──数対局後
照「驚いた…三局目の最後からほとんど河から見えなくなった」
衣「衣は三局目の東場の最後くらいから視界に捉えるのが難しくなったぞ」
咲「私はまだギリギリ見えてたかな…槓材限定だけど」
透華「2局目からなんて三麻してるみたいでしたわ…」
桃子「うーん、流石に手練れ相手には中々消えれないみたいっすね」
照「うん、精度を高めれば確実に戦力になるな、モモ」
咲「卓上で消えるなんてそもそも通常じゃ有り得ないもんね、モモさんはそういう面では異質かな」
衣「モモ、これからよしなに頼むぞ!」
透華「モモさん、こちらからもよろしくお願い致しますわ」
桃子「ははは…(なんか凄い馴染んでるっすね)」
モモが麻雀部に正式に入りました。
小ネタ
衣「咲、これはこの定理を使うとすぐに解けるぞ」
咲「ふむふむ…本当だ、途中式が凄く減った」
照「──」カクンカクン
透華(衣も妹が出来たみたいで、本当に毎日楽しそうですわ。照さんは…相変わらず眠たそうですわね。…はて、モモさんはどこに行ったのでしょうか?教室ではパッと現れて、パッと消えますが…)
桃子「──」グー…
透華
照 衣 咲
歩 桃子
黒板
咲(いつも寝てるけど、モモさん授業ついて行けるのかな?)
衣「ふーふふーん♪」ホクホク
照「グー…」←ついに負けた
透華「──」カリカリ
桃子(私はステルスモモ…寝てても授業を受けてもこの始末!だから、危なく無い程度に寝るのが吉っすよ)
ある日の授業風景──槓
小ネタ
透華「うーん…」ジー
衣「透華は何をしているのだ?」
咲「なんでも、モモさんが見えないから特訓中だとか」
照「特訓でどうこうなるとは思えないけど」モグモグ
透華「んー…!」ジー
桃子(見られてるっす!特に胸回りを重点的に!これは見えて無くても恥ずかしいっすよ、羞恥プレイっす!)
透華(なんだか腹の立つような劣等感…それと嫉妬を感じますわ…)ペタン
照「周知プレイ」ペタン
衣「周りに知らしめているのか?」ペタン
咲「どっちかと言うとモモさんが周りに知られないんだけど」ペタン
桃子(いやいや、そういう周知じゃないっすよ!)フクヨカ
透華の何気ない羞恥プレイ──槓
小ネタ
咲「お父さん、お母さん!」
照「お話が──」
界「ん、いきなりどうした?」
母「私、仕事から帰ってきたばかりだけど…何かあったの?」
咲・照「借金あるの…?」
界「はい!?い、いきなり何を」
母「え、お父さん借金こさえたの…?うぅ…私の稼ぎが足りなかったのかな…」
界「いやいや、今の仕事でも全然家計はやりくり出来てるし、何より母さんが働いてくれてるから貯金は貯まる一方だよ」
咲「じゃあ…龍門渕に入れたのは…?」
界「学校の設備も良いし、ここから近いだろ?」
照「私のお菓子の量が激減したのは…?」
界「咲から聞いて、家ではあまり食べさせないようにしているだけだ。照…麻雀部では食べてばっかりらしいじゃないか」
母「それは美容に良くないわよ。まぁ、私に似て太りにくいのもあるけれど」
咲「なんだ…取り越し苦労だったよ」
照「なんか、納得いかない…!!」
宮永家の告白──槓、三槓子!
小ネタ
衣「透華。明日みんなを招いてもいいか?」
透華「ええ、良いですわよ。何かするのかしら?」
衣「うん、『ぱじゃまぱーてぃー』というのを催すのだ!」
透華「ぱじゃまぱーてぃー?社交界ではそのようなパーティーは聞いたことありませんわね…」
衣「泊まる、遊ぶ…友達同士の交流だと聞いている」
透華「(ぱじゃまぱーてぃーという名前から想像するに、寝間着の品評会というのも考えられますわ。着せ替えをして品評する…泊まる…遊ぶ…はっ!わかりましたわ。遊ぶというのは戯れる…泊まるというのは夜通し…。ここから導き出させる答えは一つ!『ぱじゃまぱーてぃー』とは、『夜通し、着せ替えをして戯れ、そして品評会を行う』そうと決まれば手配しなくてわ…)わかりましたわ衣…。ハギヨシ!」
ハギヨシ「はっ」
透華「明日の夕方までに照さん、咲さん、モモさんのパジャマを20通りほど揃えて下さいまし。服のサイズ指定は私が後ほど伝えますわ!」
ハギヨシ「かしこまりました」
こうして開かれたパジャマパーティーは、単なる着せ替えパーティーとなってしまった。その間違いを訂正したのは朝になってからだった…。
ぱじゃまぱーてぃー──槓、四槓子!
こんなところで終わります。
宮永母→アイ・アークタンデ
との説?公式?も出てますが、
あえてアイとか愛にはしてません。
もしかしたら実は照と咲は腹違いの姉妹で
咲側には別の母親が…?なんて勘ぐってしまったので。
それだと宮永ホーンは説明出来ませんがね…。
本編→小ネタ→本編→小ネタ
みたいな感じでやっていきますので
これからどうぞよろしくです。
これって百合あり?
ありならどんな組み合わせか先に言って
それによって読む読まない決めるから
>>26
百合は無いです。
咲と照が龍門渕に入って…
みたいな日常を書きますので。
百合は描写がムズいんだよな…
書けないことはないんだけど。
どっちかと言えばバイとかホモの方が
書きやすいっす。
──龍門渕邸・別館
透華「再来月からはインターハイが始まりますわ!ということで…」
照「今日集まったのは…」
衣「合宿だぞ!みなで切磋琢磨の限りを尽くすのだ」
桃子「って言っても、初心者ばかりじゃないっすよね…(オカルト持ちばかりですし)」
咲「うわぁ…楽しみだな~。特に何をするか決まってるんですか?」
透華「具体的には打って打って打ちまくるのみですわ!」
照「決まってないんだね…」
衣「何か違うことがしたいぞ!海に行ったり、川で遊んだり!」
桃子(それ、もはや目的が違うっす!)
あーだこーだと言っているうちに、
結局龍門渕家のプライベートビーチのあるコテージに決まりました。
龍門渕ぱねぇ(照談)
透華曰く「使えるものは親でも遺産でも虎の威だって借りますわ!」とのこと。
──ある日の教室
照「───」クー…クー…
教師「──よって、ここにaを代入することで…宮永さん!」
咲「は、はひぃ!」
教師「…失礼しました。宮永照さん、起きなさい」
照「ほへ…?昼ご飯ですか…?」
「「「あはははは──」」」
──部室
照「というわけで、補習に行くことになった」
透華「確かに…テストの点は悪くはないのですが、いかんせん、授業態度が…」
衣「照は毎度、夢魔に誘われているからな」
桃子「私は寝てても関係ないっすけどね」
照「その能力分けて」
桃子「無理っす」
咲(授業前のお菓子食べてるから眠たくなるんじゃないのかな?)
照「補習は明日一日。だから、部活に顔出せない…敵は補習課題なんだけど」ドサッ
透華「ちょ、ちょっと多すぎませんか?」
照「国語、数学、英語、社会、理科…だけだけど」
桃子「それ、五教科全部じゃないっすか!?」
衣「教育国士無双だ!」
照「まさか上がれるとは…」テレテレ
咲(褒める場面じゃないよね!?お姉ちゃんがこんな深刻な事態にいるなんて、妹として恥ずかしいよ!)
照「というわけで、あそこの隅で課題をする…分からないところ教えてください」
透華「テストも近いですし、私たちも手伝いましょう。天下の麻雀部に欠点者を出すわけにはいきませんので」
衣「衣は理数系に確かな教養があるぞ!」
咲「わ、私は国語を…」
桃子「こんな私で良ければ社会なら教える程度には大丈夫っす」
透華「国際化が進んでますし、英語の教養はそれなりに…」
照「みんな…ごめんなさい」
透華「さぁ、片っ端から解いて行きますわよ!アウトプットとインプット!次のテスト対策として照さんのサポートですわ!」
「「「おー!」」」
──
衣「まずは元素記号だ、歌に乗せて覚えてみるのも一つだぞ」
照「すいへーりーべーころたんいぇい?」
衣「衣は元素記号には入ってないぞ!?」
照「冗談…。水素ヘリウムリチウムベリリウムホウ素酸素────ウンウンセプチウムウンウンオクチウム…合ってる?」
衣「まさに回天動地!」
──
透華「I stay up late, and it's spicy…」
照「That's regrettable.」
透華「Is there a good rest room in this place?」
照「When going on an end here straight, I have that.」
透華「I'm very thankful. See yoo.」
照「It's useful, and, above all.」
透華「…発音も大体良いですわね」
照「クォーターの血が入っているからかな?」
透華「そうなんですの?」
照「いや…嘘です」
──
桃子「社会は基本的に語呂合わせっす。これは確かほにゃららだから大化改新…って言う風にやるっすよ」
照「そう言えば…良い国作ろう(1192年)鎌倉幕府は実は違うみたいだよ確か1185年だとか」
桃子「マジっすか?教科書には1192年って書いてあるし…」
照「良い箱(囲い)作ろう鎌倉幕府…隔離されてるのかな?」
桃子「うーん、後で先生に聞くっす」
──
咲「国語は現代文と古文、漢文の三つだね」
照「国語は実は得意」
咲「そうだよね…基本的にお姉ちゃんのお古を読んでるし…」
照「例えば、ここの主人公の気持ちから伺えることは、この三行前の所かな?『お前のことを憎んでいた…が、それは雲散霧消したようだ』ここから、主人公は友人を恨んでいないで今は一緒に暮らしたい…選択肢2だね」
咲「ふんふん、じゃあここの問題は?」
照「どんな物語かを20字以内で、か…。『恨みを持っていた主人公とその相手の愛憎劇』かな」
咲「凄い!丁度20字だね!」
透華「と…いうわけで課題は終わったわけですが…」
桃子「正直いるっすか手伝い?」
咲「逆に教えられたよ…」
衣「元素記号から今までの単元ほとんど覚えていたぞ!」
照「お菓子、お菓子♪」モグモグ
透華「天才ってやつですわね」
桃子「まったくもって…次は私が教えてもらいたいっすよ…」
咲「これなら補習も大丈夫だよね?」
衣「刻苦勉励するがよい!」
照「うまうま」モグモグ
──
補習は例にもよって寝てた照だが、テストの点を軒並み90点を超えて欠点は免れた。
──龍門渕コテージ
透華「さぁ、これから合宿ですわよ!」
照「青い空…」
咲「白い砂浜…」
桃子「照りつける太陽…」
衣「海だー!」タッタッタ
透華「衣-!準備運動はしっかりしなさい!」
衣「咲-、準備運動手伝ってくれ-!」
咲「衣ちゃんまってー!」
照「すぽーんって脱げたね」
桃子「長野スタイルっすよ」
透華「長野には海は無いんですがね」
──
ワカメ「海水浴?そんなシーンはカットじゃ。需要があっても、これ以上はロリコン疾患者を増やす訳にはいかんからの」
宮永姉妹イン風越を書いてた人?あれもだけど照ばかり書くなら最初から照イン龍門渕にすればいいんじゃない?咲とか速報じゃ需要ないんだからさ
──コテージ
衣「すー…すー…」
咲「すー…すぴー…むむ…」
照「寝ちゃったね」
桃子「寝てしまったみたいっす」
透華「今日だけですわよ…。夕食時には起こして差し上げます。私は用事がありますので」バタン
照「うーん、こんがり焼けた…サクサククッキー食べたい」
桃子「またお菓子っすか…。はい、あーん」
照「あむ…うーん、美味」サクサク
桃子(餌付けしてるみたいっすね…。尻尾があったら盛大に振ってそうっす)
照「うまー」モグモグ
桃子(咲ちゃん出て行きましたが、トイレまで迷わなければいいっすが…)
──
透華「うーん、インターハイも近づいてきましたが、どのような布陣で臨むべきか…」
咲「あれ…ここも違う?あ、透華さん」
透華「ん?どうかされましたか咲さん」
咲「おトイレ…どこですか?」ウルウル
透華「(世話しがいのある妹を持った気分ですわ)連れて行って差し上げます」ホクホク
咲「あ、ありがとうございます!」ペコリ
──トイレ後
透華「部屋に戻る前に少し相談がありますの」
咲「私で良ければ…」
透華「インターハイについてですが…先鋒は照さん、大将は衣と決まってますが…他の三人が決められませんの。あぁ、補欠は歩ですわ」
咲「歩さん…」
透華「どのような布陣で参るか…」
咲「あの…差し出がましいですが、私は中堅、モモさんは次鋒で、透華さんは副将がいいかと…」
透華「その心は?」
咲「私を含め透華さんとモモさんは、お姉ちゃんと衣ちゃんみたいに高火力のプレイヤーじゃないです。(本当は透華さんの奥底が出せれば別だけど)次鋒は繋ぐ選手が出てくると思います。だからこそ奇襲としてモモさんを、中堅で私が点数を調節して…中堅の透華さんで出来るだけ削る…。お姉ちゃんの実力を考えて、多分全国クラスの実力は持っているはずです。最後まで攻撃的かつ防御面を持っている、皆はそんな打ち手だと私は思いますよ」
透華「なるほど…最大限活かせますわね…。中堅はくせ者揃いだと思いますが、凌げますか?」
咲「お姉ちゃんや衣ちゃんより強い人なんてプロくらいじゃないでしょうか?そんな人にもまれている私たちは…」
透華「強い…ですか。ふふふ…咲さんは麻雀となると別人みたいですわ」
咲「いや、あの、えーと、…すいません」
透華「良いんですわよ。そんな貴女方を見るもの楽しみなんですから…」
咲「透華さん…」
コンコン…
歩「お嬢様、お食事の準備が出来ました。居間にお越しください」
透華「あら、そんな時間でしたの。咲さん…十分参考にさせていただきますわ。さぁ、夕食を食べに参りましょう」
咲「はい!」
>>33
咲、照ものはこれが初めてです。
小ネタ云々なら色々投稿してましたが、
急にアイデアが浮かんできたので…
やっぱり咲SSは京太郎とか、
メインじゃないと流行らないんかな?
面白いか面白くないかでしょう
ただ現状描写が坦々としすぎてて盛り上がりに欠けるのは確か
とりあえず一山ぐらいは見てみないとなんとも
流行り廃りで考えるならガルパンで書いた方が反響はあるぞ
咲のSSって時点で流行りとは離れてるから好きにやればいい
>>36
そういう意見マジ感謝。
ギャグとかはどっひゃー!の人が
最高に面白いと思います、はい。
淡々と龍門渕の日常を書ければと。
>>37
ガルパンはスロットで少しだけしか…
アニメ、漫画とか見てないなぁ。
さ、咲は映画やるし…(白い目)
書き込みあざっす。
──夕食
咲「この焼きそば美味しいね!」
照「プライベートビーチだから、海の家は無いし、正直THEおフランスみたいなものが出ると思っていた…」ズルズル
透華「あら、そちらの方が良かったかしら?」
桃子「風情もあったものじゃないっすよ」ズルズル
衣「こんな美味な黒々は初めてだ!これが食卓に出なかったのが衣は奇々怪々だぞ」
ハギヨシ「焼きそばは栄養となる野菜が入れにくいですので、今回の様な特別な際にご用意させて頂きます」
衣「大義である!」
照「泣けてきたころたんいぇい」ポロポロ
咲「今度は私たちが作ろうね、ころたんいぇい」
桃子「その時は手伝うっすよ、ころたんいぇい」
透華「なんだか宗教じみてますわね…ころたんいぇい」ボソッ
衣「美味、美味」ハグハグ
小ネタ
衣「準備運動は終わったかー!?」←泳げない
咲「う、うん」←泳げない
照「恐らく」←泳げない
桃子「大丈夫っすよ」←泳げる
透華「衣用に浮き輪を持ってきましたわよ」←泳げる
衣「透華、大義である!」
咲「じゃ、じゃあ私たちは…」
照「お城でも作るとするか」
桃子「私はのんびり日陰にいるっす」
衣「え…皆は行かないのか…?」ウルッ
咲・照・桃子「ぐはっ!」
透華「私は海に行きますわよ」
咲「わ、私も…」
照「同じく…」
桃子「行くっすよ…」
衣「わーい!透華、泳ぎを教えてくれ!」
透華「わかりましたわ」
咲「モモさん泳げる?」ヒソヒソ
桃子「大丈夫っすけど…外は日射しが暑いっすね…」
照「私もお願い…」
透華の教練のお陰で衣は犬かきを覚えました。
何度か咲、照の沈む姿が目撃されたそうだ。
あと、モモの胸に熱視線が送られていたのは言うまでもない。
少し早いビーチにて──槓
別に宮永姉妹に焦点当ててる訳で為し、全体的に見れば良いバランスだと思うよ。
原作がどうなるであれ、咲と照は姉妹って立ち位置 (同姓) を匂わせているし。
このSS内に置いては咲が控えめながら他メンバーの魅力 (背伸びしたい衣、少し抜けた照、面倒見良い透華、落ち着いたモモ辺り)引き出してると思ったし。
感想については時間帯が影響してんじゃないかなとフリーターなダメオッサンである自分が言ってみる。
小ネタ
桃子「暑いっすー…」
照「タマゴアイス食べる?」スッ
咲「お、お姉ちゃんが自分からアイスを渡すなんて…!」
衣「照、熱でも患ったか?」
透華「ハギヨシ!今すぐ病院に連絡を!」
ハギヨシ「はっ──」
照「待って、連絡は止めて、至って健常。ほら」ドルルル
咲「あ、コークスクリュー」
衣「杞憂だったか」
透華「失礼しました、ハギヨシ取りやめて下さいまし」
ハギヨシ「はっ──」
桃子「判断基準はそれっすか?!……何はともあれアイス頂くっす…。うーん!冷やっこくて美味しいっす!」
照「それが自慢」ニコッ
咲(作った人の自慢だよね?)
──しばらくして
桃子「ん…段々少なくなって…ぷはっ!」ベチャ
照「ナイスタマゴ」カシャッ!カシャッ!
桃子「ううう…ひどいっす、白濁したものに汚されてしまったっす…罠っすよ…」
咲「こ、これは…」
透華「同性でもグッと来るものが…ハッ!いつの間にか普通に視認出来てますわ…やはりあの胸に…」グヌヌ
衣「照、衣も食べたいぞ!」
照「こぼしたら駄目だよ」
衣「美味なり!たまごあいすとやら、火照った肢体を冷やしてくれる。至極大義」チュパチュパ
照(シャッターチャンスカモン)ジー
桃子「それはボッシュートっす」ユラー
照「あぁ…!モモ…強くなったなオカルト的に」
桃子「気配を消すなんて朝飯前っすよ」
咲「なに、この茶番劇」
タマゴアイスと白濁──槓
>>41
サービス業で休みが不定期だからな…
まとまった時にしか書けないんだ。
夜に書いても良いんだが、
眠たくなると一瞬で夢の世界に行ってしまう。。。
感想マジ感謝感激雨霰。
紹介編
主要メンバー
宮永咲
・訳も分からず龍門渕高校へ入学、照とは双子(10/27生まれ)。この世界では姉とは決別せず、家族とは良い関係を築いている。麻雀が嫌いだとかそんなことはない、むしろ好き。麻雀のことになると饒舌になることも。しかし方向音痴である。得意なことは点棒調整。
宮永照
・無類のお菓子狂、学問に置いては天才的な才能を持っているが、普段寝てばかりで授業態度の評価は低め。麻雀はこの世界でも絶対的エース。何か口にしてないとお菓子欠乏症を患うと言われている(咲談)。基本的にお調子者。方向音痴も持っている。得意なことは連続和了。
龍門渕透華
・理事長の孫娘で、麻雀部を一度壊滅に追いやった張本人(原作と同じだから仕方ないよね)。目立ちたがり屋だが、目聡く気配りや心配をするタイプ。衣とは従姉妹同士で、手のかかる『家族』と思っている。照の一言で衣への態度を一新した。モモの胸に嫉妬している。得意なことはデジタル。冷やし透華はたまに見え隠れしているらしい。
天江衣
・箱入り娘の言葉が一番似合う人物。世間体には疎く、庶民の食べ物をあまり食べたことがなかったりする。引きこもっていた当初と違い、快活な今の生活が気に入っている。見た目と裏腹に大学院を出れるほどの知識を有しており、度々咲に教鞭を執る。ころたんいぇい。得意なことは手配の支配等複数ある。
東横桃子
・ステルスモモ。普段の生活からこの特性を活かして授業中よく寝ている。それでも龍門渕に合格できた頭があるので、そこそこ偏差値は高いのか…?語尾は『~っす』。他の四人とは違い、豊満なおもちを持っているため、よく透華の嫉妬の対象になっている。得意なことは相手に認知させないこと。
その他
歩
・龍門渕家のメイド。出番はほとんどなく、いつも陰から支えている。麻雀部の補欠メンバー。オカルトは無く、初心者に毛が生えた程度。
ハギヨシ
・素敵滅法の使い手。短時間で全ての業務をこなす、執事の権化。パーフェクトだハギヨシ。透華の指パッチンや呼び声には即座に反応。どこからともなく現れる。忍者かおのれは。最近の悩みは仕事柄、同性・異性問わず交流が狭いこと。それでも社交界には顔が広い。
宮永界
・咲、照のお父さん。うん…これだけ。仕事は何をしてるのか知らない。
宮永母
・咲、照のお母さん。家族麻雀の張本人…だとか、原作でようやく明かされた親族のアイ・アークタンデとの噂もある。正直眉唾ものというか、立さんなら裏をかいてくるかもしれないので、今のところ固有の名称は無し。
──次の日
透華「今日は打ちますわよ!というわけで講師を連れてきましたわ。藤田プロです」
藤田「よろしく──!?」
朝が早かったのか、眠気眼を摩る衣の姿を藤田は完全に捉えた──今すぐ抱きついて摩りあげたいその衝動を抑えられず飛び出す…!しかし──
照「カバディ」
桃子「カバディカバディ」
咲「カ…カバディ」
藤田「くっ…!これでは近づけない!」
衣「邪気を感じた…。こいつモノノケか!」
瞬間──場が凍る。その発端は透華からだ。
透華「皆さん…止めなさい──!」ゴッ!
咲「はうっ!」ビクッ
照「あう…」ビク
桃子「くぅ…」ビビクン
藤田「ぐぬぬ…」ビクビク
透華「茶番は済みまして?藤田プロ、貴女を呼んだのは麻雀のためですわ。プロでもお分かりにならないのでしたら…」ヒエヒエ
藤田「ごめんなさい」土下座
咲「これが大人…」
照「そして冷やし透華」
桃子「初めましてっす…」
衣「おぉ…魔物の世界へよく来た透華──」
それからはつつがなく?麻雀は行われた。
歩「──」ビクビクッ
ハギヨシ「お嬢様…お父様に似てきましたね」ニコニコ
ん?
透華お嬢様の父親は入り婿の筈?
──それから
藤田「(なんだこいつら、私の指導の必要性を感じないぞ…。宮永姉は連続和了からどんどん点が上がるし、何より手が恐ろしく早い…。宮永妹は豪快さは無いが点棒調整はピカイチだ。何だよ、5連続±0って…。あとは嶺上開花あがりすぎ。東横に至っては気配すら感じない…。こっちが振り込んでも周りは当然みたいな目で見てるし。…龍門渕透華はデジタルと聞いてたが、そんなの出鱈目だ。場の支配というよりは場の制圧と言った方が正しい…これではまくりの条件が満たせない。極めつけは天江衣…場の支配と海底のオンパレード。そして他の追随を許さない高火力。ここはなんだ?魔物の見本市かよ!?久保には悪いが…今年は龍門渕が抜き出過ぎている…)…おつかれ」
照「おふかりふぁま」モグモグ
咲「あぁ…クッキー食べながら喋ったら溢れちゃうよ」
桃子「───」ユラー
衣「無聊を託つ…。プロだと聞いてうきうきしたけど…乏しいな。──闕望したよ。これなら普段の麻雀で十二分だ」
藤田(もーなんだよもー!)ガックリ
透華「はっ!対局は!?どうなりまして?」
照「あ、起きた。ハギヨシさん」
ハギヨシ「はっ─こちらが牌譜になります」シュバッ
咲(もう何も言わないよ…)
照「はい透華」
透華「ふむふむ…──これ私ですの?」
咲「そうですよ」
衣「鬼気迫るものがあったぞ!」
桃子「──っすよ」ユラー
透華「───。デジタルとは真逆…。こ ん な の 私 じゃ ありませんわ!!」ビターン
藤田「あの…」ビクッ
透華「あ…藤田プロ。こほん、お疲れさまでした。今日はお帰りになって構いませんわ。ハギヨシ、駅までお送りなさい」
ハギヨシ「はい、藤田様こちらです」
藤田「あぁ…」フラフラ
特に実入りになるものはなかったそうな。
藤田プロは龍門渕に少しトラウマが出来たみたいです。
>>46
間 違 え た。
お父様→お母様に変更で。
尻に敷くタイプですか。
──最終日
透華「今日で合宿は終わりです。来月からはインターハイが始まりますわ。この合宿で身になるようなことは…」
照「正直私は無い」
咲「わ、私も…かな」
衣「太陽が出てる時の打ち方なら分かったぞ!」
桃子「私──カルト─磨─がか─った───っすね」ユラー
透華「私は…」
「「「冷やし透華」」」
透華「あれは私であって、私ではありませんわ!」
こうして、龍門渕の合宿(半分バカンス)は終わった。
小ネタ
照「ところでモモはどうして龍門渕に入学したの?」
咲「あ、私もそれ聞きたかったよ」
桃子「うーん、これと言ってではないっすけど、強いて言うなら龍門祭っすね」
咲・照「龍門祭?」
透華「それについては私が説明しますわ。…龍門渕家は元々は龍門庄、龍門寺と代々大名家として奈良時代以前から続いている家系ですわ。龍門山から始まり、以前は仙人の類いも居たとか。──搔い摘まんで言いますと、それを称え受け継がれてきた『龍門』を祭りに冠したのが始まりですわね。お祖父様が幼少の頃からあったらしいですわ」
衣「龍門祭は言ったことがないが、とても愉快だと聞いている。時期にしたら二学期頃だぞ」
桃子「まぁ、その規模の大きさと面白さから私も…ってなったのが一つっすね…。逆に照さんと咲ちゃんはどうしてここに入学したんすか?」
咲・照「───……」
龍門祭の成り立ちと入学──槓
それっぽいことを書いてますが
ほぼほぼフィクションです。
事実も少し入ってるかもしれませんが。
あと、キャラ紹介の衣の所、
手配→手牌です、訂正で。
近所の筈なのにそんなん知らないインドア姉妹 (笑)
小ネタ
照「うまうま」ポリポリ
桃子「──」ユラー
咲「……」ペラッ
透華「……」カチッカチッ
衣「照はお菓子、桃子はそれを狙って、咲は本を読んで、透華はネトマに興じている…衣も何か退屈を紛らわす方法が無いか聞いてみるぞ!」
───
衣「照!何か暇を潰せることはないか?」
照「うーん、じゃあこれでも食べたら?」スッ
桃子「キャッチっす!」パクッ!
照「くっ、取られた!モモ…また強くなったな」
桃子「ふふふ…日々進化してるんすよ、はい衣ちゃんにもどうぞ」
衣「わーい!美味、美味」モキュモキュ
照「あ…他にも取られていた…」
───
衣「咲!何か暇を潰せることはないか?」
咲「うーん、…ならこれでもどうぞ。お姉ちゃんのお下がりだけど」
衣「うぬ、早速読むぞ!」
咲「私の読んでいるのは下巻だから、次にこれ読んでごらん」
─数分後
衣「……くー…」
咲「…むにゃむにゃ」
透華「あらあら、仲むつまじく寝て…風邪を引いてはいけませんし、毛布をかけておきましょう」ファサ
衣「……えへへ…」
───
衣「うー…よく寝たぞ。…透華ぁ、何か暇を潰せることはないか?」ウトウト
透華「そうですわね…ネトマは皆さんやりませんし、チャットでもしてみますか」
衣「ちゃっと?」
透華「簡単に言えば、遠くの誰かと文字もしくは映像で話すことですわ。ちょうどネトマは終わりまして、今からチャットをするところですわ」
衣「うーん、ぱそこんは苦手だ…今日は透華のを見とくぞ!」
Clear:皆さん、お疲れさまでした。
衣「Clearは透華なのか?」
透華「そうですわよ。ネットは匿名性を持ってますが、大半の方は自分の名前をもじったりしてますわね」
カマボコ:わはは、また飛ばされたぞ…これくらいでは泣かないぞ…
イケニャー:Clearはいつも強いな!こっちも負けてられないし!
Clear:そう言うイケニャーさんも三倍満上がったじゃないですか
イケニャー:この局はいけると思ったけど…ゆみに抑えられたし!
ゆーみん:警戒するのは当たり前だ。あんなにデカい手を何回も上がられてたまるか。
カマボコ:ゆーみんは他家を使うのが上手いからな。私も苦労するよ…
ゆーみん:どういう意味だカマボコ!
イケニャー:相変わらず仲が良いな…。あ、そろそろこっちは下校の時間だ、ここらで落ちるし!またな~。
イケニャーさんがログアウトしました。
衣「落ちる?ログアウト?」
透華「常にネットには入れないものです。ログアウトはチャットグループから外れたと言うことですわ」
ゆーみん:悪いな、うちもだ。Clearさんまた。
カマボコ:というわけで落ちるぞ(´▽`)ワハハ
Clear:(*´∀`*)ノシ
ゆーみんさんがログアウトしました。
カマボコさんがログアウトしました。
衣「おぉ…文字で顔が出来ているぞ!」
透華「いわゆる顔文字ですわ。色々な種類がありますから、その時々に応じて使い分けするんですの」
衣「衣もチャットしてみたいぞ!」
キーンコーンカーンコーン…
「下校時刻です。校内の生徒は速やかに下校の準備をしてください」
透華「…と、下校時刻ですわね。またチャットについてはお教えしますので、今日は帰りますわよ」
衣「うん!」
衣は色々な暇つぶしをして楽しめたようです。
──後日
衣「透華!顔文字作ったぞ!」
透華「どれどれ…──」
(∵) Σ(∵) ( ∵ )
衣「埴輪をモチーフにしたんだぞ!」
透華「ぜ、前衛的ですわね…」
それから自作の顔文字にハマる衣であった。
衣の暇つぶし──槓、三槓子
>>52
ある意味で閉鎖的な環境…なのかもしれません。
特に知らない状態で入学してますからね~(すっとぼけ)
今日はこのあたりで。じゃっ、また。
カマボコ意外に浮かびませんでした。。。
──だいぶ飛んでインターハイ。
桃子「今日からインターハイっすね~」
咲「そ、そうだね」
透華「私は緊張の心配などしていませんが、一つだけ危惧していることがありますの──」
咲「あ…うちの姉がすいません」
桃子「強すぎるのも罪なんすかね…」
「先鋒戦終了ぉ!な、なんと龍門渕高校の宮永照選手が南場の親で大爆発、そのまま開智第二を飛ばして決着だ!!」
桃子「あはは…これだとうちがマークされるのは必至っすね」
透華「照さん目立ちすぎですわ!私も目立ちたいですわー!」
──数十分後
照「ようやく戻れた。ただいま。ハギヨシさんが居なかったら会場をずっと彷徨っていた」
ハギヨシ「お気になさらず。報道関係者があれだけ押し寄せたら仕方ありませんよ」
咲「あ、お姉ちゃんおかえり」
桃子「そう言えばハギヨシさん、衣ちゃんはどうしたっすか?」
ハギヨシ「衣様は屋敷にて就寝中でございます。『今宵は衣の出る幕などない。存分に暴れよ』とのことでした」
透華「もし大将まで回ったら歩に出てもらうので、気にしなくても良いですわ」
歩「そ、そうなる前に連れてきます…」
──さらに数時間後
ピーンポーン
「ただ今より、第二回戦を開始します。出場校の先鋒の方は対局室にお集まりください」
咲「頑張ってねお姉ちゃん!」
照「む…もうそんな時間か」モソモソ
桃子「今度はせめて次鋒までは回して欲しいっす」
照「善処する…ハギヨシさんお願い」
ハギヨシ「はっ」シュバッ
透華「最近お株を奪われた…そんな気がしてますわ」
咲「うちの姉が本当にすいません…」
やっぱりこの人原作読んでないんじゃ
──先鋒戦終了
「ま、まさに生き地獄…。龍門渕高校以外の高校は軒並み30000点以下と大きく削られています!これは勝負ありか!解説の藤田プロはどう見ますか」
藤田「いや、……宮永照だけの龍門渕じゃない。正直に言うとあいつら全員化け物だ」プルプル
照「お疲れさま…ハギヨシさん」
ハギヨシ「はっ、人払いは十分です、控室へお連れします」
「…麻雀も強い」
「…執事もいる」
「…その上あの優雅さ」
「「「て…照様…!」」」
一部で熱狂的ファンが出来てしまったようです。
──控え室
照「手加減はした。悔いは無い」
透華「どういう言い回しですの…」
咲「ここからは点数も大きくは動かなさそうだね」
桃子「そうっすね…ステルス発動したら振り込みすら見逃されるっすから。共闘は無理な話っす」ユラー
透華「…すでに私には朧気にしかモモさんを視認出来ませんわ」
咲「あ、私も打ちたいから少しだけ手加減してね!」
桃子「善─す─っす」ユラー
>>63
原作は全巻持ってました←
アニメは繰り返し見てました←
IFと思って見てください。。。
特にどこが~とか書いてくれたら
マジで参考にします。
──次鋒戦終了(キンクリ)
「次鋒戦は特に点棒の変動は大きく動かなかったですね。相変わらずのリードを保ち、龍門渕高校が大きくリードしています!」
藤田「……不可解な見逃し、フリテン…説明つけられないだろうなぁ…」
桃子「───っす」ユラー
「あれ…四人打ちだよね?」
「そ、それにしては…」
「龍門渕の次鋒をちゃんと見ていない…?」
少しだけ疑念を抱く他校でした。
それは何年読んでないんだよ
どうせまとめ民だろ
──控え室
桃子「ただ今もどったっす」ユラー
咲「お帰りモモさん」
照「お帰り」モグモグ
透華「…見えませんがモモさんも戻られたようですわね。お疲れさまでしたわ」
桃子「振り込まずは簡単っすけど、上がらずは結構難しいっすね…咲ちゃんの±0がどれだけのことかようやく理解したっす…」
咲「あはは…あれは癖と言うか、一番やりやすいスタイルなんだよね──」
ピーンポーン
「中堅戦を開始します。出場校の方は対局室にお集まりください」
咲「は、はわわ…そ、それじゃあ行ってきます!…ハギヨシさん」ボソッ
ハギヨシ「はっ、こちらです咲様」スタスタ
照「あの子も頼ることを学んだようだね」モグモグ
透華「感動のシーンじゃありませんわよ?」
桃子(宮永姉妹は絶望的に方向音痴…それを自覚してるだけマシっすね…)
>>67
咲だけのまとめサイトあるんですか?
是非とも教えてもらいたい。
作者もいちいち構うな
──中堅戦開始
咲「よ、よろしくお願いします!」
「「「よろしく…(また執事!?)」」」
ハギヨシ「咲様、衣様から手紙を預かってます」
咲「あっ、ありがとうございます。えーと…?」
『咲へ──衣は決勝だけは出るつもりだ。今宵は十三夜月、力としては十分だが、それでもやはり、決勝の十五夜月で打ってみたい。その魑魅魍魎を飛ばしてしまえ──衣』
咲「うん…やってみるよ!」ゴッ
照「あっ…衣が何かしたみたい」
桃子「ひしひしと感じるっすね」
透華「──」チョイヒエ
──以下ダイジェスト
咲「槓!─ツモ、嶺上開花」
「はい…」
咲「それ槓!──ツモ。責任払いですね」
「はぅ!」
咲「槓!もう一個槓、も一つ槓!ツモ、嶺上開花・三槓子・三暗刻です!」
「うげっ!」
「中堅戦終了!れ、歴史上初めて、三校まとめて飛び終了です!圧倒的な力で他校をねじ伏せ、龍門渕が決勝に進出です!」
藤田「な、何あれ…合宿で見てないんだけど…久保、南無三…」
>>70
ごめんなさい。。。
──控え室
咲「あ、ハギヨシさんありがとうございます。皆さんただ今戻りました」
照「おつかれ咲」ガツガツ
桃子「照さん…マジ食いじゃないっすか…」
透華「ま、またですの!私の出番は?私のショータイムは!?」
咲「衣ちゃんから飛ばして良いって…」スッ
照「何々…あっ、これじゃ仕方ないね。透華ご愁傷様」
桃子「仕方ないっすね」
透華「むー…なんだか毒されてるような気がしますわ…。これを見てそう思えますもの…」
龍門渕高校は決勝に駒を進めました。
決勝戦は風越女子と清澄高校と小林高校が出るみたいです。
以下メンバー表(原作と違います箇所もあります)
風越女子
先鋒:津山睦月
次鋒:吉留美春
中堅:福路美穂子
副将:深掘純代
大将:池田華菜
清澄高校
先鋒:染谷まこ
次鋒:蒲原智美
中堅:竹井久
副将:妹尾佳織
大将:加治木ゆみ
小林高校
先鋒:井上純
次鋒:沢村智紀
中堅:国広一
副将:田中舞
大将:門松葉子
小ネタ
衣「ふぁぁ…。む、すでに試合が始まっているな…」
コンコン
ハギヨシ「衣様お目覚めですか」
衣「うむ、ハギヨシおはよう。試合はどうなった」
ハギヨシ「はい。照様が一回戦で開智第二を飛ばし二回戦へ、そして今まさに二回戦先鋒が始まった所です」
衣「そうか…やはり幻怪には塵芥は遠く及ばず…よい、今日は衣は試合には出ん。…とりあえず咲にでも発破をかけておくか…ハギヨシ、筆と絵巻を」
ハギヨシ「紙とペンならこちらに」
衣「うぬ。──」カキカキ
──しばらくして
衣「これを咲に渡してくれ。衣はもうしばらく寝る。月の力が満ちてきて、昼間は眠いのだ」
ハギヨシ「御意に─。では、そろそろ先鋒戦も終わるようです、私はこれで─」
衣「大義であるぞ!」
ハギヨシは会場に向かいました。
衣「さて…。照と咲、モモが来てから毎日が面白い。明後日の決勝、衣もうずうずしてきた、塵芥が足掻く姿を楽しみにしているぞ──すー…すー…」ポテッ
衣とハギヨシ、手紙の真意──槓
小ネタ
(執事さんについて教えてください)
照「ハギヨシさん?凄い便利─…いや
、その枠じゃ収まらない。あの人自身がオカルト…」
(普段のハギヨシさんについて)
透華「ハギヨシは龍門渕付きの専属執事ですわ。私が幼少のころから働いてもらってますの。……そういえばお暇を与える機会は幾度とありましたが、どこで何をしているやら…?」ウーン
(ハギヨシさんは何者?)
咲「あの…出生も何も知りませんが、忍者の末裔?みたいなことも出来るんですよ。この前は料理の最中にお姉ちゃんに呼ばれて何処かに行ったと思ったらすぐに帰ってきて…でも、十分程はお姉ちゃんと一緒に居たって…」
(何かエピソード的なものを)
桃子「そういえばこの前、照さんのお菓子を狙っていた時のことっす。いつものようにふらっと近寄っていたら、肩を叩かれたっす。振り返るとそこには誰も居なくて、気づけば隣の部屋にいたっす。何を言っているか私も訳が分からないっすけど、とにかくハギヨシさんの仕業だというのは直感的に理解したっす」
(ハギヨシさんの印象について)
衣「ハギヨシには特殊な力を感じる。それこそ衣のような特異なものとはまた違った何かが。人ならざるもの…いや、人の人智を尽くした存在だろう」
(ハギヨシさんへ何か一言)
衣「素敵滅法」
照「ぱない」
咲「服部半蔵?」
桃子「魔法使いハギヨシ」
透華「絶対の信頼を置いてますわ」
(以上、長野報道局でした)
執事ハギヨシについて──槓
ハギヨシって19歳だよな?
透華が子どもの頃から働いてるのか
小ネタ
衣「何か庶民のものが食べてみたいぞ!」
照「というわけで、ハギヨシさん監修で料理を作る」
透華「カップヌードルというものもあるんですね…」
咲「庶民には当たり前のものだよ」
桃子「ちなみにお二人は普段何を食べてるっすか?」
透華「私は社交界によく出席して、食事をさせて頂いてますわ。当たり前だと思ってましたが、それがごく一部だと最近気づかされましたわ」
照「ブルジョワめ…。冷凍食品とか、カップ麺とかも美味しいんだぞ!」クワッ
衣「先刻食べた焼きそばというものも非常に美味であった。ハギヨシ、今日は何を作るのだ?」
ハギヨシ「はい、今日は肉じゃがとお味噌汁、焼き魚を。あとは箸休めにキュウリの梅和えを」
桃子「和食の定番っすね」
透華「ちなみに、この中で料理の心得のあるものは?」
咲「私はよく料理を手伝っているよ」
照「私は全然」
桃子「うーん、人並みには」
衣「食事はハギヨシが作るから、包丁など怖くて触れん!」
透華「実は私も料理はしたことがありませんわ…」
「「「ブルジョワめ!」」」
咲「いや、お姉ちゃんもその分類だよ!」
──ハギヨシ料理講座
ハギヨシ「では、食材の準備からです」
・肉じゃが
①牛肉or豚肉
②ニンジン
③ジャガイモ
④白滝
⑤絹さやえんどう
・お味噌汁
①鰹節
②昆布
③お豆腐
④玉ねぎ
⑤青ネギ
・焼き魚
①鯖を使用
・箸休め
①キュウリ
②梅干し
③煎り白ごま
桃子「こう見るだけで色々用意するっすね」
咲「あとは時間もかかるし、…お姉ちゃんは手伝わないし」
照「正直すまなかった」ポリポリ
衣「あー!照がキュウリに貪りついている!」
透華「中々ワイルドですわね…」
ハギヨシ「ストックはまだありますので気になさらず」
>>78
イメージとしては、
ハギヨシ家は執事一家みたいな感じで、
ハギヨシも小さい頃から龍門渕付きの執事で
修練してきた…みたいな。
三年ほど離れてますし、
幼少透華(5歳)の時には
ハギヨシは8か9ですから
特に気にすることなく書きました。
19歳だけどほぼ20歳として私は思ってます。
──軽くダイジェスト
衣「お豆腐!…それにしてもこの包丁はプラスチックだが何故切れるのだ?」
咲「それはプラスチックじゃなくてセラミックだね。でも、手も切れるし気をつけないとね」
衣「うん!猫の手ニャン♪猫の手ニャン♪」
照「手は切れずとも…」ダクダク
桃子「鼻血は出る…」ダクダク
透華「止血!止血ですわ!」アタフタ
──
ハギヨシ「───」シュバババ!
桃子「切っ先が見え無いっす…」
照「それどころか残像すら発生してる…」
咲「凄いなぁ…私もあれくらい出来たら…」
衣「素敵滅法!」
透華「さすがに次元が違いますわ…」
──
咲「うぅ…やっぱり玉ねぎはいつ切っても涙が出るよ」シクシク
衣「な、涙が止まらない!」シクシク
照「私は大丈夫」ズモモ
桃子「鼻にティッシュ…抑えられるっすけど、マヌケっすね…」
透華「て、照さん、ぶふっ…!」ヒクヒク…
──
咲「肉じゃがは冷える時に味が染みこむんだよ」
衣「そうなのか!」
照「冷える時に染みこむ…」
桃子「透華さんが冷えたらハチミツ塗るっす!」
透華「それは止めてくださいまし」ヒエッ
照・桃子「ごめんなさいでした」土下座
──
衣「あとは焼き上がるのを待つのか?」
咲「そうだよ、最近のグリルは凄いから、時間ぴったりに焼き上がるんだよ」
照「そのあいだにキュウリをスパスパ」サクッ…サクッ…
桃子「ちょっとデカすぎっすよ!」
透華「ハギヨシ…あとでフォローを」
ハギヨシ「かしこまりました」
──そして完成
衣「わーい!完成したぞ!」
咲「さすがにこれだけ人数と、ハギヨシさんがいればすぐに出来るね」
照「一家に一人ハギヨシ」
桃子「誰も料理作らなくなるっすね」
透華「実際にやると結構難しいですわね」
ハギヨシ「料理は数をこなして技量を深めます。これも大事な経験ですよ。あとは私が運びますのでどうぞお席に」
──
透華「ではみなさん、手を合わせて…」
「「「いただきます!!」」」
初めての料理、みんなで囲むご飯に衣は大変満足したようだ。
お料理体験、ハギヨシ講座──槓
小ネタ
――決勝前日
照「今日は部活はない」モグモグ
咲「でも不思議と集まっちゃうよね」
桃子「これは自然の摂理っすよ」
透華「明日は絶対打ちますわ!よろしくて?」
照「そう言われても決勝だから嫌でも打たないと勝てない」
衣「明日は十五夜月――ひしひしと力がみなぎってきているぞ」ゴッ
桃子「今されたら――あぁ…」
透華「――さぁ、打ちますわよ…!」ヒエヒエ
衣「前哨戦か…河の主を衣が討伐してやろう――!」ゴッ
照「補給完了…私も参加する」ゴッ
桃子「あ、後はまかせ――」ガシッ
咲「モモさんも一緒に楽しもうよ――!」ゴッ
桃子「いやっす!魔窟に入りたくないっすー!」
オカルト三昧――槓
小ネタ
──龍門渕邸
咲「うぅ…また迷っちゃったよ…」
照「大丈夫、私が付いている」
咲(焼け石に水…)
照「とりあえずあそこに入ろう。誰か来るはず」
咲「ハギヨシさん呼ばないの?」
照「…何回も来てる家なのに今更頼るなんて恥ずかしい…」
咲「(うん、今更だよね…)入ろうか?」ガチャ
静観な部屋。壁には歴代の当主の自画像がたてかけてあった。
照「うわぁ…物凄い数。。。」
咲「でも、女性も多いね……あっ、透華さんの名前もあるよ!」
照「でも、まだ自画像は描かれてないね…」
ハギヨシ「それには理由があります」スタスタ
咲「あっ…ハギヨシさん。…勝手に入ってごめんなさい」
ハギヨシ「いえいえ、開放しているのですから入ってしまうのも仕方ありませんよ。客室へお連れしますよ」
照「…その前に一つ。理由だけ差し支えなかったら聞いても…?」
ハギヨシ「はい、大丈夫ですよ。…次々期当主は恐らく透華様になるでしょう。ですが、今の当主…お祖父様が女性当主に少しばかり疑念を抱いています。──代々当主は男子が次いでいましたが、1600年頃から男子が生まれないということもありました。なし崩し的に…その場凌ぎで女性当主もおりましたが…」
照「が…?」
ハギヨシ「昨今は出生率の増加、死亡率の減少…。現代社会では必然のことです。ですが、透華様のお母様は非常に身体が弱く、透華様を産まれてから体調を崩すこともしばしばありました」
咲「それは…可哀想…」
ハギヨシ「男子が産まれない…それが今、お祖父様の悩みの種でもあるようで、次期当主は婿養子である旦那様を。そして次々期当主もまた…婿養子を迎えようとも考えているようです」
照「それじゃあ…透華が報われない」
咲「む、婿養子は決まっているんですか…?」
ハギヨシ「…私です」
照・咲「えっ…えぇぇぇ!!」
ハギヨシ「ですが…丁重にお断りさせて頂きました」ニコッ
照「お…おぅふ」
ハギヨシ「格式高い龍門渕家。一介の執事が婿入りするなどあってはなりません。忠誠を誓いはすれど…私は私、透華様は透華様の意思がありますので」
咲「はぅ…驚いちゃったよ…」
ハギヨシ「透華様の事は大変好意的に思っています…ですがそれは主としてのこと、女性としては…おっと、これはオフレコでお願いしますね」
照「は…はい」
ハギヨシ「先ほど疑問に感じているとは言いましたが、そこにたてかけてある様に、お祖父様は次々当主は透華様に為さるようですよ」
咲「なんか…聞いちゃいけないような…」
照「でも聞いてしまった…」
ハギヨシ「気になさらず。これからも透華様、衣様と仲良くしてくださいね……秘密を共有した仲です、これを」チャラッ
咲「ストラップ?」
照「ペンギン?」
ハギヨシ「エトピリカになりたかったペンギン…通称エトペンと呼ばれてます。自作ですので少々拙い所もありますが、咲様には青色を、照様には赤色をと思い作りました」
咲「あ、ありがとうございます!」
照「早速カバンに付け──」
衣「─ギヨシ~!咲と照は見つかったか~?おっ、こんな所にいたか!みんな集まってるぞ、集いを始めよう!」
咲「うん!」
照「わかった」
それから集まってミーティングをしたりしました。でも…少しだけ…ほんの少しだけ、ハギヨシさんは寂しそうな顔をしていたような気がする──。
龍門渕家の次々当主?──槓
※創作です、原作とは多大な変化があるのをご注意ください。
──決勝戦当日・会場
咲「着いたね…」
照「着いた…」
桃子「目を離すとすぐ消えたっすけどね」
透華「ハギヨシに捜索させて正解でしたわ…。それよりも車で来た方がよかったですわね……」
衣「むにゃむにゃ…」ウトウト
歩「衣様の付き人ですが…完全に足代わりですね…」ヨイショ
ハギヨシ「照様、咲様にはGPSを付けさせて頂きましたので、容易に探し出せました…そのストラップです」
咲「このストラップ?」
照「お、おのれハギヨシ謀ったな…!…でも、可愛いから気にしない」
ハギヨシ「照様の懐の深さに感謝致します」ニコッ
桃子「私は黒色っす。GPSは付いてないそうっすけど」
透華「GPS付きなら衣にもつけてますのよ。この黄色のものを…私は水色ですの。…金髪ロングでお嬢様、うーん何故水色なんでしょうか?」
咲(絶対…)
照(冷やし透華の…)
桃子(せいっすよ…)
透華「それはともかく、さぁ乗り込みますわよ!」
「「「おー!」」」
衣「──おー…むにゃむにゃ」
──会場控え室
透華「改めて言いますわ、照さん咲さん…副将に回してくださいまし。このままでは高校デビュー戦が更に遠のきますわ!」
照「善処する」
咲「善処します…」
桃子「私には飛ばす力なんてないっすから気にしないでいいっすよ」
衣「──…」スピー
透華「衣も打ちたがってましたしお願いしますわね」
照「ここは決勝…手加減抜きでも飛ばすことは困難だろう。だから…大丈夫なはず」ゴッ
桃子(そんな覇気出されたら信用しろって言うのが難しいっすよ)
ピーンポーン
「まもなく決勝戦、先鋒戦が始まります。出場校の選手は対局室にお集まりください」
咲「頑張ってねお姉ちゃん!」
照「行ってくる。ハギヨシさんお願い」スタスタ
ハギヨシ「かしこまりました」スタスタ
桃子「なんか通例になったっすね」
透華「いつになったら対局室までの道を覚えてくれるのでしょうか…」
咲「あはは…(わ、私もまだ分からないよ~)」
──対局室
照「っと…私が最後か…よろしく」
純「あぁ、よろしくな」
まこ「よろしくのぅ」
睦月「よ、よろしくお願いします」
実況「さぁ、長野県夏のインターハイ予選決勝、ただいまから始まります!解説は藤田プロにおこし頂きました。よろしくお願いします」
藤田「あぁ…」
実況「なんと決勝戦までに大会初参加の高校が二校もあります。清澄高校と小林高校。清澄高校は序盤を守り抜き、中堅の竹井選手と副将の妹尾選手が大きく稼ぎ、大将がシャットアウトするという非常にメリハリある高校です。まずは、清澄高校のメンバーについて聞いてみましょう」
藤田「先鋒の染谷は合理的な打ち方をする。また、聴牌を察知すれば鳴きを使って早流しをしたりと、高校生らしからぬ駆け引きが上手いな。次鋒の蒲原は防御が強く、点棒をあまり動かさないようにしてるのが分かる。中堅の竹井は…そう言えば不可解な打ち方をするときがあったな。二回戦の1索地獄単騎待ち…一発ツモからの裏二つと上がっていた。大将の加治木は他家を使うのが本当に上手い。また、手堅い守備と押し引きが上手だ。点棒を稼がれたら追い抜くのは厳しいだろうな」
実況「副将の妹尾選手はどうでしょうか…?」
藤田「あれは私にも分からん。初心者なのか牌に愛された子なのか…一回戦で役満を上がったと思えば、二回戦では生牌の風牌を切って一発…この試合はどう転ぶかな…」
実況「清澄高校はリード保ち大将まで引き渡せるのか!…続いて清澄高校と同じく初出場の小林高校。創立3年目で唯一の3年生は副将の田中選手ですね」
藤田「正直言うとダークホースと言えるかな。先鋒の井上は不可解な鳴きを多用する。…一回戦二回戦と他はだいぶ苦しめられていたな。次鋒の沢村はデジタル主体で守りも優秀だ。中堅の国広は…あれはテレビで放送できるのか?まぁ…それは置いといて、こちらもデジタル主体だが、押しが強い。二回戦も倍満を上がったりと火力もそこそこだ。副将の田中は何度か役満手を張ったりしてたが、成就はしなかったな。大将の門松は非常に攻撃的だ。飛ばしこそはしなかったが、大きく点をとったり貢献はしているな」
実況「今回のダークホースとして勝ち上がることは出来るのでしょうか!残るは龍門渕高校と風越女子ですが…」
藤田「まずは風越からだ。風越はランキング制を採用していて、全員が上位5位以内だ。一回戦、二回戦と目立った試合は無かったが、さすがは名門と言ったところかな、全員が質の良い麻雀を打つ。先鋒の津山はエースポジションにいながらも防御が主体だ。上がれる時には上がり、引くときは引く。その線引きがしっかり出来ている。次鋒の吉留はクイタンやダマを有効的に使い、確実に上がりに向かう。中堅の福路はランキング1位の実力を持っていて、やはり格が違うな。危険牌を切れる察知力、洞察力がずば抜けている。他は直撃をとれなくて、自分は他家を使って上がる…敵には回したくないタイプだな。副将の深掘は完全にデジタル主体。中堅のリードもあったからか、無理な打ち方は一切見せてなかったな。大将の池田はとにかく高火力の麻雀を打つ。一度は聴牌にとっても、ひたすら高めを追い続けている。上がられたらかすり傷じゃ済まないだろうな」
実況「インハイ常連、名門風越女子は今年も駒を進めることが出来るのか!最後に龍門渕高校について藤田プロお願いします」
藤田「正直、話したくない…」プルプル
実況「いや、あの…お願いします」
藤田「くっ…仕方ない。…龍門渕高校は全員が1年生と珍しい高校だ。去年まであった麻雀部を解体して、新メンバーで構成している。私も一度、龍門渕のメンバーとは打ったことがあるが…結果は伏せておく……。こほん、まずは先鋒の宮永照…姉は二回戦までを見たとおりだ。誰も止められない早さと火力を持っている…。並のプロじゃ歯が立たないだろう…」
実況「確かに…一回戦は凄まじいことになりました…」
藤田「次鋒の東横は…今までに無かった…盲点をついてくる選手だ。さすがにこれ以上は言えない」
実況「盲点…ですか。中堅は宮永咲…妹さんですね」
藤田「正直二回戦は驚かされたよ。私と打っていた時とは比較にならない。点数調整にばかりに目が行ったが、姉と同じく特異性を持っているな」
実況「宮永咲選手の三校飛ばしは前代未聞でした…」
藤田「あとの二人…副将の龍門渕と大将の天江衣…悪いが試合に出てない以上はこれ以上言うことは出来ない。強いて言うなら二人は従姉妹同士らしい」
実況「そうですか…藤田プロありがとうございます──」
ブーーーッ!
実況「では、改めましてお待たせいたしました。長野県夏のインターハイ予選決勝先鋒戦…開幕です!」
──龍門渕控え室
透華「な、なんですの、あの解説は!」
桃子「仕方ないっすよ、藤田プロが実際に打った経験を伝えるのはこっちにとってもマイナスっす」
咲「こっちとしては、相手の情報をもらえただけ良かったですよ」
透華「そうですが…納得いきませんわ…。私たちは完膚なきまでに叩くだけですわー!」
桃子「あらら…ヘソが曲がったみたいっすね…」
咲「お姉ちゃん…飛ばさないで回せるかな…?」
衣「──すー…?」ピクッ
──風越女子控え室
美春「睦月さん大丈夫かな…?」
池田「ムッキーなら大丈夫だし!」
純代「……大丈夫」
美穂子「出来る限り他家を使って流すように指示したけれど…(宮永選手は他にまだ何か隠していると思うけど…)」
久保「ちっ…分が悪いが、三人で協力してなんとか抑えれるかだな…。先鋒は削られても仕方ない…。藤田め…こいつらのことを言っていたのか…」
──清澄高校控え室
久「まこ…大丈夫かしら?」
ゆみ「…まこなら最適解を見つけれるはずだ」
智美「わはは…あんなのとまともにぶつかったら点棒がいくらあっても足りないぞ…」
佳織「ま、まこさんならきっと大丈夫ですよ!」
ゆみ「そうだな…今は自分たちの対局について考えておかないとな。龍門渕は不確定要素が多すぎる」
久「私、妹さんとなのよね~。嶺上開花か…うん、やってみる価値はあるわね」
智美「次鋒はデジタル多くてやりやすそうだぞ」
佳織「わ、私頑張ります!」
──小林高校控え室
一「大丈夫かな純くん?」
智紀「…純は他家を巻き込むから協力体制難しいかも」
舞「とにかく龍門渕さえ抑えておけば大丈夫だろ」
葉子「そうだと良いですが…」
一「…たしか、僕と智紀と純くんは龍門渕からスカウト来てたよね」
智紀「そう…だけど、行く気にはなれなかった」
一「あはは…僕は昔のこと掘り起こされたし…純くんはあの見た目でしょ?メイドは嫌だってさ…。でも、三人があの高校に入って…っていう選択もあったって事だよね。いや──…今は倒して全国に行かないとね!」
智紀「分かってる──」
舞「おい葉子…私たちには重すぎないか…?」ヒソヒソ
葉子「そもそもそんなスカウトされる程の人らだとは知らなかったですよ。…確かに強いですが」ヒソヒソ
──
智紀←北海道出身ですが、何年か前に長野に引っ越して来ていた。
純←ドイツの帰国子女はそのままで、帰国後は長野に…。原作では執事服を着てますが、今回はメイド服で話を持ちかけられて断った。
一←親の経営は上手くいってます。小学校の時はイカサマなんてしてないよ。あと、ちゃんと制服着てます
と、脳内変換お願いします。
今日はこのあたりでお休みなさい。
ごめんなさい追記
一の所、
親の経営は…→親の経営は今は上手くいってます。
制服は着てます→制服は着てますが…そこは長野STYLE
に変更です。
起きたので再開。
──対局室
東:まこ
南:睦月
西:照
北:純
まこ(さて…始まったわけじゃが、正直わしじゃ宮永照は抑えることは出来ん…まぁ他もそうじゃろうな)
睦月(だからこそ他家を援護してでも宮永照を流す…)
純(俺が鳴きさえすれば一つ遅らせる…別の牌を掴ませる可能性はある)
(((ここは凌いで次鋒に繋ぐ…!)))
照(配牌は…うん、10巡以内で平和で上がれる…けど、ここは決勝。恐らく他家同士で私を止めようとするはず…だからこの局は…今回は使わせてもらう──!)
──そして流局
まこ「テンパイじゃ」
睦月「ノーテン」
照「テンパイ…」
純「ノーテン(おいおい、9巡目で風越から上がってるじゃねぇかよ)」
照(魔鏡──発動…!)ゴッ
まこ(な、なんじゃこの重っ苦しいのは…?)ゾクッ
睦月(えっ…何この感覚は…?)ゾクッ
純(やべぇ…正直吐きそうだぜ…)ゾクゾクッ
──龍門渕控え室
咲「お姉ちゃん…本気みたい」
桃子「あぁあれっすね。確か『全てを見透かす鏡』…っすか」
透華「あれは私も寒気を覚えましたわ…」
衣「──むっ、照が魔鏡を使ったか…どす黒い妖気を感じて起きてしまったぞ…」
咲「あっ、衣ちゃんおはよう」
衣「対局室からだいぶ離れているのにこの威圧感…あの卓でひしひしと感じている者は──ノッポだけか」
桃子「うぇ…今にも吐きそうな顔してるっすね…」
咲「さすがに他の二人も感じてるみたいだね…」
透華「一局を犠牲にして相手の全てを見透かす…照さんの技量、連続和了があって初めて意味を成す…」
咲「他にもあるらしいけど使いたくないって言ってたなぁ…」
桃子「げっ、他にもまだあるんすか?」
衣「くくく…実に面白い。身内にこのような打ち手がいるのが残念至極だぞ──」
──清澄高校控え室
久「ごめん…ちょっと御手洗行ってくるわ…」スタスタ
佳織「うぷっ…わ、私も…」スタスタ
智美「わはは…どうしたんだ…揃いも揃って?」
ゆみ「私自身…オカルトを持っていないのは分かっているが、この重圧は私も感じたぞ」
智美「場が張り詰めた程度にしか感じなかったが…そんなにきついのかこれは?」
ゆみ「オカルト発見器か何かか…?これから先、何度かこう言うのあるかもしれんな──」
──風越女子控え室
美春「何だか辛そう…」
華菜「…ん?何かあったか?」
純代「…確かに睦月も辛そうだ」
美穂子(やはり何か隠していると思ってたけど…睦月さんお願い…今は耐えて)
久保「な、なんだありゃ…全国屈指の化け物だな…」
──小林高校は割愛
実況「東一局は清澄と龍門渕がテンパイに取り、一本場に入ります。藤田プロ、宮永選手は上がり放棄をしましたが、何か意味があるのでしょうか?」
藤田「す…すまん、ちょっと御手洗行ってくる…」スタスタ
実況「あの、ちょっと──!…さ、さぁ東一局一本場はどうなるのでしょうか!?」
──東一局一本場数巡後
まこ(開幕直後に上がり放棄…そしてこの威圧感。小林の河と龍門渕の河はあまり見たことない顔しとるが、風越は実に真面目な顔じゃ。さて、親を流されるのは痛いが安めそうじゃ、さっさと振り込むのが吉かの)
睦月「チー…(清澄は意図を察してくれている…あとは小林がどういう鳴きでサポートしてくれるか──これならどうだろう…?)」
純「ポ──」
照「ロン、1000点は1300点」
睦月「は…はい」
純(くそっ…この巡目で上がってくるかよ…!)
まこ(まずい…あらかじめ出ると分かってたくらいにしか思えん…。ゆみさんが言うには──これからが地獄か…?)
──以下ダイジェスト
純「ポン!」
まこ(亜空間殺法って言うたか?ええ感じに顔を歪めとる…ここも上がられんが痛いが、小林をサポートするかの…)
純(くっ、鳴けねぇ…頼む風越!)
睦月(せ、精一杯考えても鳴く牌の予測はやっぱり難しい…)
照「──ツモ、400.700」
純(ずらしてこれかよ…)
まこ(こりゃあまずいな…)
睦月(お、親番があっさり…)
──
照「ロン、5800」
純「あ、あぁ…」
──
照「──ツモ、3900オールは4000オール」
まこ(速度を上げてもこれか…)
──
照「ロン、18300」
睦月「は、はい…」
──
純「ぽ、ポン!」
まこ「チー!」
睦月(ここか…?)
まこ「ロン!1600点は2200点じゃ」
照(鳴きが噛み合ってあがられた…上家の男っぽい人、あの鳴きは翻数が上がれば上がるほどこっちが不利になる…次はどうするか…?)
まこ「1000点は1600点じゃ」←変更です。
なんだよ…七対子と勘違いしてた…。
50符2翻とか鳴いてそうそうつくれんわ。
七対子は25符なんですが
>>98
2翻25符の二倍ってことで…
じゃあ1翻50符だな、ここでも間違えてる。。。
行き当たりばったりで書いてたら
やっぱり駄目ですわすいません。
とりあえずまこさんはクイタン上がりました。
──
まこ(さぁて…のぅ…)
純(まだ誤差の範疇だろうな、清澄が安手で流したお陰で思ったりよりも軽傷だ…っつても底が見えねぇ──!)
睦月(70000点は残して引き継ぎたい…)
照(また1翻からのスタート…だけど、魔鏡を使った以上はこっちがまだ有利。けれど…対面の眼鏡の選手はこういう場に慣れている、上家は鳴きで攪乱してくる…とすれば)
照「ツモ──300.500」
純(おいおい、また始まるのかよ!)
──南場開始
まこ(痛手にはなっとらんが、ここからは上がられたくはないのぉ…あぁもう、捨てじゃ!運が絶望的になさ過ぎる!)
純「ポン──(とにかく流れは切る…!)」
照「ロン、2000点」
睦月(駄目かも…助けてキャプテン…)
──
南三局二本場
照「(残念だけどここまで──)ツモ─4100オール」ギュルルル!
純(あぁ…意識も朦朧としてきた─まだ一回目だよなぁ…もう一半荘やらなきゃなんねぇのかよ…誰でも良い、さっさと流してくれ…)
──それから
まこの安手流し、睦月のサポート、純の鳴き回しにより幾度か流すことに成功したが、照の連続和了の前に為す術はなかった──
ブーーーッ!
実況「先鋒戦終了!これは圧倒的、なんと龍門渕が約22万点で次鋒へ繋ぎました!これはもう勝負がついてしまったのか-!?」
藤田「各自が止める技量、流れが確かにあった…だが、それだけだな。宮永照を封[ピーーー]るには至らなかった」
──
照「おつかれ…あっ、ハギヨシさん控え室までよろしく」
ハギヨシ「お疲れ様でした照様。こちらでも食べながら控え室へ向かいましょう」スッ
照「チョコクッキー…!ハギヨシさんマジ大義。うーん、美味!」サクサク
まこ「はぁ…生きとるか?」
睦月「わ、私なりに精一杯……」ガクッ
純「生きた心地がしねぇぞ…龍門渕が宮永照のワンマンチームだと良いが…」
まこ「それはありえんじゃろ。次鋒はコンスタントに点を稼ぐし、中堅は…」
純「妹さんだっけか?──さっきと同じくらい化け物だぞ、あれ」
睦月「キャプテン…頑張っ…て…くっ」
──龍門渕控え室
照「ただいうまうま」サクサク
桃子「おかえりっす、また何か食べてる…」
咲「さすがに共闘されたら難しいよね」
透華「いえ、上出来も上出来ですわよ。エースポジションで12万点を稼ぐなんて聞いたことありませんわ」
衣「なんにせよ、衣に回しさえすれば是非も無し」
照「中々面白い対局だった」
ピーポーン
「ただいまより次鋒戦を開始いたします。出場選手の方は対局室にお集まりください」
桃子「じゃあ…行────っす!」ユラー
咲「モモさん頑張ってね!」
照「無事に帰ればお菓子が待ってる」ウマウマ
透華「それでつられるのは照さんくらいですわよ…って、もう見えなくなりましたわ」
照「一番オカルトが上達したのはモモだから、特に心配していない。不確定要素と言うなら…」カリカリカリ
咲(まぁ、透華さんの方だよね)
衣(衣はあちらの透華も冷酷で好きだぞ!)
透華「あとは飛ばさないように祈るばかり…ですわね(ここまで来てお預けは堪えますわ…)」
小ネタ
──
透華「さぁ、衣の友達捜しですわよ!」
歩「お嬢様、目星はついているのですか?」
透華「えぇ、ハギヨシからくせ者、強者をリストアップしてもらいましたわ。長野にいるのは…3人ですわね。国広一、井上純、沢村智紀…。まずは国広さんに会いに行きますわ」
──会って事情説明中
一「で、僕が呼び出されたわけか…」
透華「(お、思ったより破廉恥な風体ですわね…)き、聞きましたところ、お父様の経営が振るわないとのこと…。もし、龍門渕へ麻雀をしに来るならば手助けの一つや二つして差し上げますわ」
一「──却下するよ。家業については、僕が働けば良いことだからね。…それに麻雀はしたいけど、……その、衣と打つのが条件って言うのが少しきな臭い。僕が思うに、手練れかオカルトか…勝手な想像だけど、僕の心が折られるかもしれない」
透華「(中々鋭いですわね)そうですか…ダメもとでお父様にお伺いはしてみますわ」
一「僕を売るってなったら──それはそれで軽蔑するよ……」
国広一、交渉失敗。
──井上純のところへ…出会ったのは雀荘だった。
純「ポン──」
常連「ちっ、…兄ちゃんまたかよ」
純「俺は女だ!」
常連「そんなナリして女だって言われてもなぁ…」
純「(どいつもこいつも…)はぁ…ほら、次いけよ」
店員1「1筒の副露…」
店員2「じゃあ…ヤオチュウ牌は避けて…」赤5索
純「悪いが、それロンだ。役牌赤入れてドラ3。これで捲って1位だな」
常連「おいおい…鳴かずに三面張でテンパイでわざわざ雀頭待ちかよ…ラスト。俺は精算だ、帰る」
店員1「はいっ…お疲れ様でした。…また卓が割れちゃったよ…」
店員2「申し訳ないのですが、今日はこのへんで…」
純「おいおい、まだ三時間も打ってないぜ──」
カランカラン
透華「あら、やっと見つけましたわ。丁度卓も割れた所ですわね…もしよろしかったら一半荘どうでしょう?」
純「(根っからのお嬢様みたいだな…俺を探しに?なぜだ…まぁあとで聞けば分かるか)タイミング良いみたいだ…。人は揃った、さあやろうぜ」
店員2「はい…では──」
純の鳴きに対抗して互角の勝負を展開した──。
──その後、リムジンに乗る透華達
そして、事情説明中。
純「ふーん…あの龍門渕のねぇ…。ドイツから帰ってきて少し退屈だったんだよな。良いぜ、衣とも打つし龍門渕にも行ってやる」
透華「ありがとうございますわ。じゃあ業務ですが…」
純「ん?業務ってなんだ?」
透華「学費はうちが出しますが…その分働いてもらいますわ」
純「等価交換ってやつか…いいぜ、料理とかなら問題ないレベルでやれる──」
透華「メイドですわ」
純「は──?はぁ!?メイドってあのフリフリ着てるあいつみたいなのか?!」
歩「け、結構気に入ってるんですが…」
透華「紛いなりにも貴女は女性ですし…それくらいは配慮──」
純「わ、悪ぃがそれだけは勘弁してくれ。そんな服着たら鳥肌どころじゃすまねぇよ!お、俺は帰る!」バタン
透華「お待ちを──あぁもう!あと少しでしたのに!メイド服が嫌なら執事服でも代用しましたのに…」
井上純、寸前の所で交渉失敗。
──沢村智紀とはチャットで交渉
Clear:もしもし、貴女は沢村智紀さんですわね?
TaS:…ネットで実名挙げるのはマナー違反
Clear:失礼を存じていますが、ここは個人チャット、少しばかりお話を─
事情説明中──
TaS:なるほど…のどっちとはいかないけれど、ネット麻雀での成績からスカウトってこと…
Clear:話が早くて助かりますわ。龍門渕高校へ入学されると言うことでしたら、学費は免除…代わりにちょっとした業務と麻雀部に入ってくれれば構いませんわ
TaS:確かに都合が良い…でも、断らせてもらう
Clear:…理由をどうぞ
TaS:私自身にメリットがない…それと行く高校はあらかた決まっている…。申し訳ないけど、この話は無しで。あと…ネットにはネットのマナーがある。匿名性、それをはいと信じるわけにはいかない。さよなら
TaSさんがログアウトしました
沢村智紀…呆気なく交渉失敗。
──
透華「くぅぅ…三件とも撃墜ですわ…!!こうなったら、他県へ行きますわ!ハギヨシ、大阪までの手配を!」
ハギヨシ「かしこまりました」
歩「ど、どうなっちゃうのかな…?」
大阪では実家の経営の話を持ち出して上重漫に声をかけるが、あえなく撃沈。
奈良は鷺森灼に声をかけても遠すぎるとのことで撃沈。
九州で鶴田姫子、東京で渋谷尭深には取り合ってもらえず撃沈。
そして結局入学まで収穫がなかった──。
透華の交渉、長野&全国編──槓
小ネタ
──四月:清澄高校部室
久「さて、一週間前から仮入部が始まったわけだけど…」
ゆみ「団体戦に出るにはあと一人足りないな」
まこ「仕方ないけぇ…久がどんどん飛ばしよるから」
久「だ、だって気合いが入ったらそうなるでしょう!?」
智美「わはは…まぁ、果報は寝て待てだぞー」
ゆみ「…それは人智を尽くした人間の言葉だ。…蒲原は何か案があるのか?」
智美「ん?とりあえず一人声をかけたぞー。そろそろ来てもいい頃だと思──」
コンコン
佳織「さ、智美ちゃん?あっ、いた」
智美「おー、よく来たな佳織。紹介するぞ、一つ下の妹尾佳織だ。佳織でもかおりんでも構わないぞー」
まこ「おぉ、まさかの妹尾か」
久「やっと揃ったわ──」
佳織「あの…ここって何をするんですか?」
ゆみ「はぁ…蒲原、説明してなかったのか…?…というより妹尾さんは麻雀はしたことは?」
佳織「あ、あの…ドラ○もんドンジャラならあります」
まこ「まさかのずぶの素人とはのぉ…」
久「いいえ、教え甲斐はあるわ!私たちはまだ2年生、まこと佳織は1年生。来年…いや、今年の夏には間に合わせるわ!」
ゆみ「ということだ。妹尾さん、是非とも麻雀部に入ってくれないか?」
智美「わはは、抜かりなくここに入部届があるぞー」
佳織「あ、さっき書いたやつ…」
智美「私を助けると思って入部してくれー」
佳織「はぁ…智美ちゃんがそう言うなら…戦力にはなりませんが、よろしくお願いします!」
まこ「まるで脅迫じゃあ…」
久「特訓よ!特打よ!特麻よ!」
ゆみ「特麻ってなんだ…?」
久「いやー…三段活用したかっただけ…と、とにかく打ってみないと分からないわ!五人だと一人が教育係に付けるし、十分よ。新生清澄高校麻雀部始動よ!」
「「「おー…?」」」
それから佳織の豪運を目の当たりにするのは時間の問題だった──。
まこ「わしの一番好きな役で上がられた…」
ゆみ「天和、地和ってこんな短期間でで見れるものなのか?」
久「こ、国士無双十三面待ち…ふ、フリテンは…ないわね」
智美「わはは、でもその分はしっかり放出しているぞー」
佳織「あ、相手の待ち牌なんてわからないです!」
清澄高校始動の巻──槓
小ネタ
華菜「──ムッキー!キャプテンを押さえて!」
睦月「う、うむ」ガシッ
美穂子「えっ、えぇぇ!」
美春「一体どうしたの?」
純代「……キャプテンが牌譜整理でパソコンに手をかけようとしていた」
美春「あぁ…じゃあ仕方ないね」
美穂子「ちょ、ちょっとだけよ…三年生じゃなくて二年生の私がキャプテンなんだから…、牌譜整理を任せるわけにはいかないわ…」
華菜「そういってどれだけのパソコンを犠牲にしてきたんですか!」
美穂子「えっと…3台?」
睦月「5台…」
久保「池田ァ!福路は押さえたかー?」
華菜「出来たし!」
久保「よし、よくやった。今のうちにそこのお前は牌譜プリントしろ!」
底之尾舞「わかりました」カチカチ
久保(4台目からは自腹だしな…これ以上は殺られるわけにはいかない。懐的にも…)
華菜「ムッキー、からみつく!」
ムッキー「ウム」ダキッ
美穂子「ちょっ…あぁん!」
美春「棚ぼた…」ドキドキ
純代「…そうだな」
キャプテン抑制作戦──槓
──対局室
桃子(着いたのは良いっすけど─ステルスのせいで誰も反応しないっすね…)ユラー
美春「よろしくお願いします」
智紀「よろしく」
蒲原「わはは、よろしく」
ブーーーッ!
実況「さぁ、龍門渕が大きなリードを持って次鋒戦スタートです!」
美春「えっ、まだ龍門渕高校さんついてないよ?」
スタッフ「そうみたいですね…」
智紀「さすがにここで居なくなるのはおかしい…」
智美「くんくん…(見えないだけで誰かいる…?分からないけど──)いや、いるかもしれないぞー?モニター越しに見たらどうだ?」
スタッフ「そんな馬鹿な…えっ!」
実況「どうしたことでしょうか?一向に始まる気配はありません」
藤田「早いな…他に刺激されて成長した…ということか。…あそこでは何が起きているのか──経験者として未だに不思議に思うがな」
桃子「(仕方ないっす…一回解除されるっすけど。…このままだと試合が始まらないっす──)わ た し は こ こ っ す よ ー !」フリフリ
美春「っ──わーー!!」
智紀「──えっ?えっ?」
智美「…ワハハ。こうしてみると不可解だぞー?」
桃子「失礼したっす。じゃあ、早速始めるっすよ」
実況「驚きました…いきなり東横選手が立ち上がったと思えば、いきなり踊りだしました」
藤田「あぁでもしないと視認されないということか。まぁ…すぐに『視えなく』なるだろうな」
──改めて次鋒戦開始
──簡単に割愛
東:東横桃子
南:蒲原智美
西:沢村智紀
北:吉留美春
桃子(最初は様子見…いや、振り込まなければいいっす。ってか、次鋒って本当に不遇っすよね~)
智美「ワハハ、リーチだぞー」
智紀(そう言えば…龍門渕の彼女は振り込みを見たことがない…っと言っても一半荘の結果だけれど…)
美春(当たり牌が出ても上がらない…リーチに無警戒になる…そんなオカルト聞いたことないけど、さっきのことが卓上で起きたとしたら…)
智美(つまる所、ツモ以外じゃ龍門渕から点を取ることは出来ない)
智紀(あれ?ということは…)
(((自分の首絞めることになるだけ?)))
桃子(この点差…私が上がらなくても詰みなんすよ。他を蹴落とすか、中堅にそのまま回すか──我ながら残酷な事をしてるっすね)ニヤニヤ
──龍門渕控え室
咲「モモさん…悪い顔してる」
照「仕方ない…リードされてたら詰みってことは遅かれ早かれ分かること」
透華「私も見えなくなると、ツモのみに切り替えしないといけませんから…」
衣「くくく…見てて愉快だ。どう足掻くか楽しみだが──衣達以外に一朝一夕で破れるものなど居ないだろう」
咲「槓材限定ならいつでも…」
照「そもそも二半荘なら消える前に決着をつける」
透華「そんなこと言えるのは貴女方だけのものですわ…」
そんなこんなで次鋒戦は均衡を保ったまま終了した。
──対局室
ブーーーッ!
実況「次鋒戦終了!龍門渕高校は一度も上がることはありませんでしたが、他の三校も中々上がれず膠着状態。龍門渕高校は21万点を持って中堅にバトンを渡しました!」
藤田「破る術などそもそも無いからな…個人戦ならともかく、団体戦となるとこのアドバンテージはひっくり返すの難しい。リードがあれば尚更だな…」
桃子「────っす」ユラー
智美「ワハハ…結局」
智紀「最後の最後まで…」
美春「上がれなかったよ…」
──龍門渕控え室
桃子「──」コソコソ
咲「あっ、モモさんお疲れ様!」
照「おつかれ」モグモグ
透華「あぁ─戻られましたのね、お疲れ様でした」
衣「つまらない麻雀をさせてしまったな。個人戦は是非とも暴れてくれ!衣は団体戦だけしか出ないが」
桃子「──はぁ…何で身内にはこうも見えるんすかね…。──あとは任せたっすよ咲ちゃん」
咲「うん!リードを保って透華さんに繋ぐよ」
ピーポーン
「ただいまより中堅戦を開始いたします。出場選手は対局室までお集まりください」
透華「さて…気にせずのびのび──いや、適度に頑張ってくださいまし…」
衣「完封─滅殺─有象無象を完膚なきまでに押さえてみせよ──!」
咲「分かったよ──!」ゴッ
透華「衣までそんなことを──ハギヨシ、咲さんを対局室まで」
ハギヨシ「かしこまりました。さぁ参りましょう」
咲「お、お願いします…」ショボ…
桃子「あはは…相変わらず起伏が激しいっすね」
照「感情豊かと言って欲しい」カリカリ
透華「なんで照さんが言うんですの?」
──対局室
久「あら、おいでなすったわね」
咲「よ、よろしくお願いします…」
一(何だか普通だな…)
美穂子「よろしくね(お姉さんとは雰囲気が違う…?あと、上埜さんもいる…けれど、それは関係ない)」
(((龍門渕高校を堕としてみせる!)))
咲(私頑張るよ。必ず──このメンバーで全国へ!)
ブーーーッ!
実況「さぁ、中堅戦がスタートします。龍門渕が21万点と大きくリード。あとに続く三校は6万点を越えたところ。まだ半荘六回あり、油断は出来ないでしょう」
藤田「そうだな…攻撃翌力の高い竹井と、洞察力のある福路、オーソドックスに攻める国広が宮永咲をどう崩すかにかかっているな(正直…崩せる気がしないが)」
──報道関係室
西田「本当…今年の長野は荒れに荒れてるわね…」
山口「特に龍門渕が抜きに出ていて、良い映像が撮れてこの上ないのですが…」
西田「一足先に終わったインターミドル予選も高遠原中学校の原村和が他を抑えて長野代表になったり…。副将、大将と姿すら見せてない龍門渕高校。初出場の清澄と小林、名門風越にこの点差──最近ではプロ入りした大生院女子の戒能良子関係の記事を書いていたけど、それが霞むほどだわ…」
埴淵「先輩、龍門渕について資料を集めてきました」サッ
西田「どれどれ──はぁ、やっぱりというかなんというか…」
山口「どうしたんですか?」
西田「各校の牌譜とか集めてたんだけど、…龍門渕は誰一人としてインターミドルには出ていない…。高校から出る人の多くは家庭の事情とか、そもそも部活として認可されていないとかで出れないことはあれど、宮永姉妹は麻雀部のある中学…しかも麻雀部に所属していたわ。それなのに…今になって出てくるのは…ね。──龍門渕透華と天江衣は互いに従姉妹同士だけれど、二人は違う学校に所属…天江衣は通信制の学校ね。…東横桃子も、中学時代は麻雀部に所属していたけど、公式試合は0。全員が未知数なのは不気味ね…しかも1年生のみ」
山口「三人しか出てないにも関わらず他を圧倒して1位通過…。これは小鍛治健夜以来の衝撃ですね…」
西田「たまたま取材をしていたらとんだ波乱に出くわすとはね…絶対に特ダネを掴むわよ!」
埴淵「はい、先輩」
──対局室・簡単なダイジェスト
東:国広一
南:福路美穂子
西:宮永咲
北:竹井久
久(さぁ…どう攻めるべきなのか…?福路さん、国広さんが恐らく宮永さんを止めに来るはず…。私としては抜け駆けしたいところだけど、さすがに15万店差は厳しいわ。最低でも2回は満貫以上を当てないと引き下がれないわ)
美穂子(私は一度上埜さん…いや、竹井さんとはインターミドル時代に対戦している…あの時の強さを知っている。…だからこそ信頼して協力します)
一(はぁ…智紀に調べてもらったけど、宮永さんの情報は全く出てこなかった…というよりは全員公式試合にすら出てないからね…。あとの二人は…竹井さんはインターミドル時代の記録が少しだけ、福路さんは去年の風越女子の副将を務めたり、インターミドルでも好成績を残している…。僕がここで原点には戻したいけど…共闘してくれるかな?)
咲(飛ばさない、振り込まない、上がらない…家族麻雀でさんざん鍛えたというよりは…無意識に身についた±0。でも、今はみんなのお陰で楽しく麻雀を打てているよ。全員で勝つ。衣ちゃんからは完膚なきまでにって言われた…だから完璧に抑えてみせる)ゴッ
久(うはぁ…なんて威圧感出すのよこの子は…。こりゃ一回上がれたら御の字ね)
──東三局
美穂子(さっきの局は宮永さんが1000点振り込んで流れたけれど…。竹井さん──恐らくツモれば跳満は軽くいく手牌だったわね…それでも満貫手を宮永さんが振らなかったけど…)
久「(2-5-8萬を蹴って、中ドラ3赤1の西単騎待ちだったけれど流れちゃったわね…。いや、もう一回…やらなきゃ負ける…!平和、タンヤオを捨てて…ここはドラ9筒地獄単騎待ち──!)リーチよ──!」
国広(なんて河…東三枚と8筒二枚を捨てての10巡目リーチ…手元には確実に逃げれる牌は…2枚か。まずは安牌処理と…)
美穂子(あら?国広さんは降りなのかしら。…私も押したいけれど、あと一手入れば二盃口も見える手牌…少し情報を集めるわ──!)
咲(わぁ…綺麗な色の瞳…)
久(青い瞳…確かインターミドルで対戦した子にそんな子がいたような…?)ウーン
美穂子「(悪待ち…さっきは西単騎待ち。今回は字牌を捨ててのリーチ…。役牌の線は薄いとして、8筒が4枚切れ、そのうちの2枚は竹井さんからの手出し。普通に考えられれば9筒は安牌とも思える…、だけどこの人はそれじゃ終わらない…!これだと二盃口は狙えないわね──なら、道を開いて…私が上がる──)リーチ!」
咲(うーん、降りかな…風越に合わせ打ち…)
久(普通の待ちなら無謀にも思える、中々際どい危険牌を切るわね…だけど──!)ドッ!
高く舞い上がる牌。そして──
久「──ツモ、立直一発ツモ赤一ドラ二、裏二つ!4000.8000!」
実況「龍門渕が親番で竹井選手が倍満ツモ!まだまだ点差はありますが、大きな一歩を踏み出した!」
美穂子(やっぱり…ドラ待ち、地獄単騎──。それにしても牌が可哀想ね…)
一(荒々しいなぁ…龍門渕の親が流れたのは嬉しいけど、4000点は痛手かな…)
咲「はい」チャラッ
久「あら、まだ余裕な顔ね。これから私の快進撃するかもよ?」
咲「点差に胡座をかくつもりはありませんが、まだ一回目です。──二回目は抑えます」ゴッ
久「おーこわいこわい(全く堪えてないわね…直撃しないと駄目かしら?)」
──半荘一回目オーラス
咲「槓!…もう一個槓!──ツモ。嶺上開花、90符2翻は1500.2900」
久「初めて見たわ…(妹尾さんのに比べたらインパクトは薄めだけど)」
一(はー…結局清澄が少し稼いだ程度か)
美穂子(王牌と槓材が見えている?そうじゃなきゃ説明つけられないわね…)
咲「あ…お、お手洗行ってきます…は、ハギヨシさん!」タタタッ
ハギヨシ「はい。ご案内致しますよ」
久「わざわざ言わなくても良いのに…。って、あの執事さんうちにも欲しいわね」クスクス
美穂子「(今なら言える…)あの…うえ、竹井さん…こんな場で言うのも何ですが、──私を覚えていますか?」
一(唐突に始まる再会シーン)
久「青い瞳…その打ち筋…インターミドルで打ったことあったわね。お久しぶりってところかしら?」
美穂子「急に出なくなったので心配してました…あんなに強かった貴女がいきなり消えたもの…」
久「あはは…家の事情でね。名字も変わったでしょ?……二年ぶりに戦えて嬉しいわ。でも…先に」
美穂子「龍門渕を堕とさないと…ですね」
一(そして空気な僕)
実況「中堅戦一回目が終了しました!ここから折り返しとなりますが。清澄高校が9万点と少しだけ取り返しましたが、龍門渕は後半に追い上げ4500点ほどプラスで折り返しとなります。一方で小林高校が4万点と危うくなりました」
藤田「どう取り返すか…だが、宮永咲は防御も強い。削れてもほんの少しだろうな…(…また±0かよ!)」
小ネタと言う名の後付け
──10年前
咲(5歳)「まーじゃん?」
母「今最も熱いテーブルゲームよ!」
照(5歳)「ふーん…このこかじって人スゴいね」モグモグ
界「まぁ、俺もお母さんも麻雀関係の仕事してるんだがな」
母「というわけでローンで雀卓セット買いました。咲と照には椅子も高いから座布団使ってね」
界「おい待て…そのお金はどこから…?」
母「勿論、アナタの働き次第で早く返せるわ~」
界「って、これ最新モデルのアモス○ルティマじゃねぇか!た、確か80万程したはず…」サーッ
母「先行投資!さぁ、一緒に打ちましょう!」
界「あはは…残業に次ぐ残業でもするかぁ…」
照「しりにしかれるお父さん」モグモグ
咲「じゃらじゃら~」
──三日後
咲「りんしゃんかいほー?」
母「漢字で書くとこうね…」サラサラ
咲「むむむ…よめない、いみもわからない」
母「嶺の上で開く花…咲く花ってことね。咲、貴女と同じ名前よ」
咲「おなじなまえ!わたし、やってみたい!」
母「まずは槓材…4つ集めて──」
照「わたしもなにかひっさつわざがほしい」サクサク
界「うーん、必殺技か…清一とか翻数の大きいのがそうかな?でも、平和とかタンヤオも大事だしなぁ…」
照「ぜんぶできたらすごい?」サクサク
界「そうだな-、これが役の一覧表と点数計算表だ。照にはまだ早いかもしれないが…」
照「…おぼえた。役もあらかた。けいさんできたらかんたん」サクサク
界「えっ…マジ?」
照「まじ…あたらしいおかしがほしい」ナクナッタ…
界「じゃあ、問題解けたらな(雀卓の件もあるし、最近照がお菓子ばっかり食べるし、意地悪してやるか)70符2翻はなんだ?」
照「おやは2300おーる。こは1200.2300点」
界「(あっ、マジで覚えてるのか?引っ掛けしてみるか)じゃ、じゃあ25符1翻は?」
照「ない。ちーといつは2翻役…おかしをしょもうする」クレ
界「とほほ…」
──一年後
照「なんかいしきしたらぐるぐるできた」ギュルルル
咲「お姉ちゃんすごい!わたしもかんざいあつまるようになったよ!」
照「む、そっちのほうがじつようてき。わたしはまだ変身をのこしている」
界「ようやくローンが終わったと思っていたら子供達が人外じみて来ている件について」
母「強くなることは良いことよ!」
界「この母にして子があるのかな…」
──二年後
照「次は段階的上がる縛りプレイ」
咲「私は±0縛りプレイ!」
界「ついに収集が着かなくなってきた件について一言」
母「子供の成長が嬉しいです。さて、計画を第二段階に進めるわ!」
界「マジかよ…あれするのか?小遣いがいくらあっても足りないぞ…」
母「まだまだ若い子には負けてられないわ。照~咲~ちょっと来て~」
こうして家族麻雀(賭博紛い)が始まりを告げるのであった。
咲は点棒調整で二人を完封し、照が稼ぐ。
そのスタイルによりどんどん巻き上げていったが…。
咲は特に使わず貯金を、照は本やお菓子にと散財することになった──。
──中学時代
咲「麻雀部に入学したのは良いけど…」
照「さすがにやりすぎた」モグモグ
圧倒的な点棒調整に±0。
毎回誰かが飛ばされる非情な麻雀に
他の部員は去ってしまったのであった──。
咲「大会どうしようか?」
照「本も読めるしお菓子も食べれるし…うーん、このままで。咲は?」モグモグ
咲「テスト勉強にも部室使えるし…別に良いかな?」
照「同好会に下がってもいい。この部室だけは渡せないな」ゴクゴク
ずぼらな二人によって、卒業するまで、麻雀部には二人以外在籍することはなかった──。
宮永姉妹の成り立ち──槓
小ネタ
~パジャマパーティーとは別の日~
咲「モモさん改造計画!」
照「いえーい」パチパチ
透華「今日は存在感の無さがコンプレックスのモモさんには、より存在感を増して貰うために服を準備致しましたわ!」
桃子「横暴っす!汚されたっす!しかもコンプレックスじゃないっす!」プンプン
歩「スゴい…大きかったです…」
衣「これなんか良いんじゃないか?」
桃子「やめてー!死にたくないっすー!(社会的に)」
照「皆の者、服は持ったか?」
咲「うん大丈夫だよ!」
透華「日常生活でも多少支障が出てますし、これは良い薬ですわね…」
衣「男子禁制、女人のみだ。恥ずかしがることはないぞ?」
桃子「いやー…ぃゃー…──(エコー)」
───
エントリー№1 宮永照
照「というわけで、着付けが完了した」
咲「楽しみだね~」
照「ステルスで逃げられないように、ハギヨシさんには外で待機して貰っている」
咲「まさに至れり尽くせり」
透華「では、照さんの実力を拝見させてもらいますわ!」
衣「歩、幕を開いてくれ!」
歩「よいっ…しょっと。あ、あとライトアップ」
赤いビキニ、普段の桃子からは考えられない派手なそれは、全ての目を釘付けにする破壊の水着──
透華「ぶはっ!な、なんて破廉恥な…そして圧倒的な存在感…」ダクダク…
衣「おぉ…やっぱりモモは乳房が大きいな」
歩「本当に大きくて羨ましい…」
照「コンセプトは『真夏の太陽の下で』…海水浴したときは上に羽織ってたから非常に残念だった」
咲「豊満なおもちがあってこそだよね…」ペタン
桃子「うぅぅ…恥ずかしいっす…こんなに眩しいと消えるに消えれないっす…」
透華「眼福…はっ!つ、次いきますわよ!」
エントリー№2 天江衣
衣「次は衣の番だぞ!」ウキウキ
咲「珍しく乗り気だね衣ちゃん」
衣「うむ!こういう機会でもないと着せ替えすることはないからな!」
透華「では幕を」
歩「は、はい」ガラガラガラ…
圧倒的エビフライ!モフモフの素材で出来ていて、天頂にはタルタルソースをイメージした白い綿が乗っている。
照「まさに仮装大賞。出たら佳作くらいは取れるはず」
桃子「これはまだ良いっす。モフモフで案外気持ちいい──!」
衣「エビフライだー!」ダキッ
咲「微笑ましいね」
透華「微笑ましいですわ~」
桃子(この状況で抱きつかれるのは案外悪くないと思う自分いるっす…。少し役得っすね──)ホクホク
──
エントリー№3 龍門渕透華
透華「次は私ですわ!際どいのは私の倫理に反するので、逆に重ねましたわ!歩、幕を上げなさい」
歩「はい、お嬢様」ガラガラガラ…
清楚──それが第一に。そして、白のワンピースに麦わら帽子がなんとも言えない郷愁を感じる。
照「おぅふ…。これは色んな意味でそそられる」
咲「さすが透華さん!」
透華「タイトルは『向日葵の少女』ですわ!本来なら背景にでも向日葵を咲かせたかったのですが、今回は画像でご了承を」
照「車○の国かな?あかべぇさんに怒られないかな…」
衣「大人の事情だ!」
咲「とても似合ってるよモモさん!」
桃子「これはまともっす。正直気に入ったっすよ!」
透華「当☆然!ですわ~。普段は黒目の服ばかりで味気ないですもの」
咲「龍門渕は私服もOKだから、制服じゃなくて黒い服ばっかり着てるもんね」
──
エントリー№4 宮永咲
咲「私は晩秋辺りの季節をイメージしました。タイトル?コンセプト?…は、『デートの待ち合わせ』です。あ、モモさんこれも読んでね」
〉えっ、マジっすか…
咲「マジです」
透華「では歩、幕を」
歩「はいっ」ガラガラガラ…
黒のニット服、そしてカバンが織りなす…見事な○/○(パイスラ)。背伸びをしたかの様な長めのマフラーがより秋の肌寒さを連想させる。
桃子「ま…待ったっすか?お、おにいちゃん?」
照「聖☆おにいちゃん!」ゴハッ
透華「こ、これは…アバンギャルドぉ!」ゴハッ
衣「こ、心なしか衣も心の臓が暖かくなったぞ」ドキドキ
咲「モモさん…いいね!」グッ!
桃子「か、顔から火が出そうっすよ…。もう…金輪際こんなことは止めて欲しいっす-!」
桃子改造計画──槓
歩「桃子…さん」ドキドキ
明日早いので寝るっす。
「風越女子」
福路美穂子
・風越女子の大天使。二年生にしてキャプテンを務めている実力者。青色の瞳にコンプレックスを持っている。機械の扱いは絶望的で、久保コーチから危険視されている。団体戦では中堅を務める。前年度は副将で出場している。竹井久とは中学時代に一度対戦した。
池田華菜
・図々しいニャン娘。面倒見の良さからか、後輩の睦月とは中が良い。美穂子を取り押さえる際はよく睦月を使う。団体戦では大将を務める。
深堀純代
・すーみん。とにかく無口で冷静沈着。団体戦では副将を務める。
吉留美春
・純情乙女吉留みはるん☆。団体戦では次鋒を務める。
津山睦月
・ムッキー。よく華菜に使役されているが、面倒見の良い華菜を慕っている。団体戦では先鋒を務める。
久保貴子
・池田ァ!で有名な久保コーチ。最近の悩みは美穂子の機械音痴っぷり。いつか雀卓も壊れるのでは?と危惧している。藤田プロとは交流がある。
「小林高校」
井上純
・ドイツからの帰国子女。以前透華からスカウトの誘いがあったが、話を最後まで聞かず、メイド服の着用が義務だと思い、断った。団体戦では先鋒を務める。
沢村智紀
・ネットのハンドルネームは「TaS」。ネットで透華からスカウトされたが、ネットマナーと信憑性、また自分にメリットが無いと思い、断った。団体戦では次鋒を務める。
国広一
・親はマジシャンで、幾度か手伝ったりしている。今は軌道に乗っている。透華からスカウトの誘いがあったが、衣と打つことや、自分を売ると言う行為に疑問を抱き、断った。団体戦では中堅を務める。
田中舞
・三年生。団体戦では副将を務める。原村和はいないが、活躍できるのか?
門松葉子
・団体戦では大将を務める。群雄割拠の大将戦、生き残れるのか?
「その他の人」
藤田靖子
・まくりの女王で長野予選の解説者。龍門渕合宿ではトラウマを植え付けられ、清澄合宿で療養に励む。久保貴子とは交流がある。トラウマを植え付けられもなお、しっかりと解説をこなすことから、何だかんだで仕事はきっちりしているのか?
実況(三科健太)
・長野予選の実況。三科なんて書かれても分からない。
西田順子
・原作では咲の打ち方に照を想像した戦慄顔の人。「WEEKLY麻雀TODAY」の女性記者。でも、そんな描写はあんまりない。大荒れの長野県大会に特ダネの予感を感じている。
山口大介
・ここまで来るともう顔くらいしか思い浮かばないだろう。西田と一緒にいる後輩カメラマン。
埴淵久美子
・今年入社(原作では来年)の西田の後輩女性記者。原作は全国大会で和と優希に弁当を振る舞っているから要チェックだ!実に可愛らしい…と思うよ?
小林高校なんてあったっけ
>>125
ないです。
小林立←から取りました。
千曲東とかにすればなぁ…って
今更ながら思いました。
──中堅戦後半開始前
咲「ハギヨシさんが居てくれて良かったよ…。こ、後半もお願いします」
久「よろしく。……執事さんかぁ。うちにも欲しいわね。長身で金髪とかならいいんだけど」ケラケラ
一「そんな人いるかなぁ…」
美穂子「風越は女子校だから無縁ね…」
久「あら、メイドさんならうちにもいるわよ。先鋒の子よ。しかも雀荘でよ」
一「えぇっ!…眼鏡でメイドかぁ。うちの智紀にも着させてみたいなぁ」
美穂子「眼鏡メイドさん…うちなら吉留さんかしら?とっても似合うと思うわ」
───
まこ「て、テレビでなんちゅうこと言いよるんじゃ!」
智美「ワハハ、これから人が増えるぞ~」
まこ「そ、そんな特定は…」
ゆみ「ネットの検索力を舐めないほうがいい…長野・メイド・雀荘で調べたら…ほら、トップで映っているぞ」
佳織「あ、まこさんだぁ…。私は可愛いと思いますよ?」
まこ「か、可愛い言うな!!…佳織もメイド服着て、うちで修行決定。道連れじゃ!恨むんなら久のやつを恨め!」
佳織「可愛いからいい…かな?」
智美「ワハハ。全く堪えてないぞー」
まこ「ぐ、ぐぬぬ…」
───
智紀「訴訟」
純「まぁ、あの話受けてたら遅かれ早かれそうなる運命だったんだよ。こっちの高校で良かったじゃねぇか」
智紀「確かに条件には入っていた。けれど、それとこれとは話が違う」
舞「スカウトの条件にメイド服で学校に通うとかか?」
葉子「何ですかそれ…?麻雀打つのに関係ないと思うけど…」
純「いや、それでおおかた当たっているのがなぁ…」
舞「マジかよ…」
智紀「純はメイド服を拒んで今ここにいる」
葉子「男みたいなこと言って…」
純「だから俺は女だっつうの!」
───
美春「わ、私に似合うだって///」
華菜「か、華菜ちゃんも似合うし!」
睦月「う、うむ?」
純代「──いや、キャプテンが一番」
「「「──それだ!!!」」」
華菜「純情乙女☆みはるん計画は頓挫したみたいだな」
美春「華菜ちゃんなんてものを考えてたの!?」
華菜「いやぁ…スピンオフであったら良いなぁって」
睦月「牌に代わってお仕置きよ…」ボソッ
華菜「ん?ムッキー何か言ったか?」
睦月「なんでも…無いです」
純代「投牌伝説睦月…」
IF小ネタ
美春「こんなに牌を無碍に扱って…あなたには雀士の心がないの!?」
華菜「こ、こいつ強いし…みはるん逃げて!」
ムッキー「うむっはっはっは!これで風越は私のモノだ!」
美穂子「──」←眠らされている
純代「───」←ただの屍
クボ「まだ諦めるなァ!お前にはこのメイド服があるだろァ!」
美春「そうだ…私が、風越を守るんだ──!」ゴッ
ムッキー「うむわっ!なんだこの力は…!」
──唐突な変身シーン
ジョージ「説明しよう、吉留美春は使い魔クボと契約をした。クボの作ったメイド服を着ることにより──純情乙女☆みはるんが爆誕するのだ!」
みはるん「純情乙女☆みはるん只今参上!無慈悲な投牌許しません。牌に代わってお仕置きよ!」
ムッキー「くっ、お前が純情乙女だったのか!ええい、やれブンドゥー達!」
ブンドゥー「フジタイラナ…イー!イー!」
みはるん「てやー!タンヤオイーペイコー!」ドーン!
ブンドゥー「コカジ…ホシィ-!」ドカーン
ムッキー「くそっ…やはり戦犯には止められなかったか!次は私が相手をしてやろう──投牌チョンボ!」ズバババ
みはるん「くっ…耐え…られない!」
〉あなたはまだ負けてないわ!
華菜「そ、その声は…キャプテン!」
ミッポ「貴女の決意が私を眠りから解き放ったわ…。──碧眼乙女☆ミッポ参上!」
ムッキー「こ、小癪な-!全員まとめてやってやる…うむぁぁぁあ!!!投牌特大チョンボォォオ!」ドドドド
ミッポ「貴女の手牌見えたっ!その手は普通に上がれるわよ」ドン
ムッキー「く、くそぉぉ!!役満手が見えてチョンボする奴はいないのを見破られたかぁぁあ!」
ミッポ「さぁ、みはるん今よ!」
みはるん「はい──可哀想な牌…安らかに眠りなさい!『純正九蓮宝燈』いっけぇぇぇ!」
ムッキー「投牌は真似したら駄目だ──うむぁぁぁあ!!」ドカーン
美春「はぁはぁ…くっ…」
美穂子「吉留さん!」
クボ「よくやった吉留ァ!」
華菜「華菜ちゃん助かったし…」
美春「これでようやく風越を守ることが──はっ!」
「くくく…生猪口才」
「睦月はうちら『マナ悪』の中でも最弱や…」
「そんな力じゃ私たちには勝てないわ!」
美穂子「あ、貴女達は一体──!?」
ころたん「ナメプ!」
愛宕の面白い方「トラッシュトーク!ってなんでやねん!」
ウエノ「雀荘出禁!さぁ、貴方たちに私たちが倒せるかしら──?」
美春「──行こう…!例え、1翻しかなくても…!」
美穂子「より重なれば…!」
華菜「数え役満くらい出来るし!」
「「「牌に代わって…お仕置きよ!」」」
純情乙女☆みはるん打ち切り編─槓
眠たすぎてこんなん書いてしまった。
反省はしてるけど後悔はしてない。
本編はちょこちょこ書いていきます。
──中堅戦後半開始
ブーーッ!
実況「ようやく後半戦が始まりました。1位は龍門渕が21万点越えの大爆発、2位の清澄は9万点と徐々に差を詰めようとしています。3位は風越女子が5万点、そして小林が4万点とだいぶ苦しい展開です」
藤田「小林が危ういな。竹井が爆発しても届かず小林を飛ばしてしまう。ここは結託して龍門渕から削るほかはないな…」
──東4局
東:福路美穂子
南:竹井久
西:宮永咲
北:国広一
一(やばいやばい…宮永さんが安手で僕に差し込んだりして後半戦はややプラスだけど…)
美穂子「ロン。3900です」
咲「はい」チャラ…
久「場が早く回るわね~」
一(これじゃあ…すぐに終わっちゃうよ)
──南一局
美穂子(親なのに上がれない…支配と言うよりは純粋に配牌が悪いわね…)
久(良い感じね。これだと最終形は悪い待ちじゃなくても出るわね)
咲(西が4枚…小林の方が少し削られてるかな?今回はアシストしてみるよ)
一(絶好の三面張2向聴!雀頭重ねて、1.4.7索か2.5.8萬入ればリーチだね。その前に他が攻めてきても全力で押す!)
………
久「(さぁ…テンパったわね…でも、あの手牌はどこいったやら、雀頭が無いから2筒か3筒のどちらか…。我ながら運が無いというか…なんというか…。でも、ここは黙ってられないわ!)リーチよ──」3筒切り
咲「──槓!…1筒出しました」ツモギリ
美穂子(大明槓でツモ切り…?2筒はあるけど、ここは現物落として様子見ね)
一「(張った…!面ピンドラ1、…他にドラは乗ってはないけど、ここは裏を信じていくよ!)リーチ!」1筒
美穂子(あらあら…。ここは流石に難しいわね。2向聴で上がれる確率は低いわね)1筒
久「(それでも上がる…!───くっ、一発はずらされたみたいね)上がれないわね──あっ…」
咲(想定通りだね)
一「ロン!面ピン一発…裏二つ!12000点!」
久(痛い…痛すぎるわ…)
──南二局
咲「リーチです」
久(今まで嶺上開花ばかりでリーチをしてこなかったけど…これは?)
美穂子(キツい手牌ね…さすがに降りましょうか)ドラギリ
一(なんでそれ出せるの!?龍門淵も大概だけど、風越も何が見えているんだろう…。清澄も悪待ち、フリテン、空テンリーチしてるし訳が分からないよ…)
咲「──槓」
久(そのためのリーチ…あたたっ、お手上げね…)
咲「ツモ。リーチ嶺上開花ツモ、赤1…2000.4000です」
久(また22万点まで戻されて、こっちが親かぶりか…22万点?次鋒戦からしたら点数は±0か~…こっちはほんの少しだけ稼いだけれど、小林に振り込んだ12000点が痛かったわね…)
──南4局は美穂子が上がり終局。
美穂子「ロン。5200ね」
一「あぅ…はい…」
ブーーッ!
「中堅戦後半終了!龍門渕高校、22万点と次鋒戦とほぼ同じ点数になりました。しかし清澄が放銃と親かぶりで6万弱まで落ちました。そして小林が6万を越え、一方で風越が5万点を落ち込みました。次は副将戦、このまま決まってしまうのか!?」
藤田(なんもいえねぇ…)
──対局室
咲「お、お疲れさまでした!──あっ、ハギヨシさんお迎えありがとうございます」タタタッ
久「おつかれ~(さっきと本当に違うわね…)」
一「なんとか耐えた…お疲れ…」
美穂子「お疲れ様でした。あっ、うえ…竹井さん…」
久「ん、何、美穂子?あっ、私は久で良いわよ~」
美穂子「みほっ…///あの…あっ、……また打ちましょうね──」ダダダ
久「あぁもう…もう少しゆっくりしてても良いのに」ケラケラ
一(甘すぎる。それはもう、角砂糖をねじ込められたみたいに──)
──龍門渕控え室
咲「た、ただいま帰りました」ペッコリン
照「±0お疲れ様」モソモソ
桃子「流れるような制圧っすね」
衣「大義であった。あとは衣達に任せよ!」
透華「ようやく私の出番です──」
ブーーッ!
「まもなく副将戦を開始致します、出場選手は対局室にお集まりください」
照「いってらっしゃい」モソモソ
咲「頑張ってください!」
桃子「飛ばさないようにするんすよ~」
透華「お任せあれ!私の鮮烈なデビュー戦ですわよ!──別に飛ばしても構いませんわね?」
照「あっ…」
咲「それは…」
透華「では、行って参りますわ!」スタスタ
桃子「飛ばさないか大丈夫っすかね?」
衣「──透華はそのような星の下に生まれた者ではない。むしろ逆になることを熱望するぞ」
照(多分大丈夫…)
咲(死亡フラグ立ってるしね…)
──清澄控え室
久「ただいま~。…あれは駄目ね、とてもじゃないけれど抑えきれないわ」
ゆみ「お疲れ。しかし不可解な打ち方をするな…」
智美「実はロン牌見逃して、わざわざ槓したりしてたんだぞ~」
佳織「上がればいいのに何ででしょうか?」
まこ「ただ単に副将に繋ぐだけじゃったのか、それとも…まぁ、前後半1万点ほどじゃったしな…被害は少ないのぉ」
久「…?ちょっと得点表見せてくれない?」
ゆみ「あぁ良いが…──!?」
智美「ワハハ…これは──舐められてるわけじゃ…」
久「いえ…他家を抑えてるのもあるし、何より点棒調整が神懸かっているわ…」
まこ「±0子か…。久も上手いことやられたのぉ」
佳織「えっ、えっ?どういうこ──」
ピーンポーン
「ただいまより副将戦を開始致します。出場選手は対局室にお集まりください」
久「さっ、妹尾さんいってらっしゃい!」
ゆみ「終わってしまっても構わない…だが、自分の麻雀をするんだ」
智美「ワハハ、入部時のあれが出れば問題ないな~」
まこ「あぅ…トラウマがぁ…」
佳織「は、はい!行ってきます!」タッタッタ
久「本当…何とかして龍門渕を削らないとね…」
小ネタ
照「今日は菓子禁だから…手が震えている」プルプル
咲「今日は部室じゃなくて別館かぁ…未だに覚えてないからハギヨシさんがいて良かったよぉ…」
ハギヨシ「それが私の役割ですので…皆様、咲様・照様がお越しになりました」
──クラッカーの音
咲「わっ!びっくりした~」
照「お菓子の……ケーキだ!」
パチパチパチ……
桃子「おめでとう咲ちゃん、照さん」
透華「おめでとうございますわ!」
衣「また一つ成熟したな!」
照「コレタベテイイ?」
透華「照さんはいつも通りですわね…ハギヨシ、点火なさい」
火が点される。照と咲の分を合わせて約30本程。いつの間にか室内の電気は消され、幻想的な空間が生まれる。
桃子「二人で消すっすよ」ユラー
衣「桃子が闇に紛れているが気にせず一息にやるがいい!と、その前に…」
透華「バースデーソングですわ!せーの…!」
我がともがらよ、祝えよ、歌えよ
いざ声あげん、歓喜の声を
照と咲の生誕の歓びを
祝えよ天よ、天かける乙女たちよ
いざなえ、我らを至福の館へと
我らみな手をたずさえて
全てのものが祝うのだ、この貴き日を
歌えよこの歓びを、この幸いを
人々も、神々も、動物も、虫たちも、
我らみな手をたずさえて
全てのものが祝うのだ、この貴き日を
飛び立て遠く彼方へ
二人よ、われらが愛しき乙女よ
その旅立ちこそ我らの歓喜、我らの希望
我がともがらよ、祝えよ、歌えよ
いざ声あげん、歓喜の声を
照と咲の生誕の歓びを
てるさきイエイ
咲「せーの…ふー」
照「ふー」
パチパチパチ…
照「さぁ食べよう。今すぐ食べよう」
咲「あはは…」
───
照「ケプ…うまうま」
桃子「あれだけあったケーキが消えたっす…」
透華「さぁプレゼントを渡しますわよ」
衣「きっと似合うぞ!」
咲「あの…一つ良いですか?」
照「あ、私からも」
透華「どうぞ」
咲・照「今日が誕生日じゃない…」
桃子「は?」
透華「え?」
衣「なんと、そうであったか!」
咲「明日が誕生日…」
照「双子だから同じく。だから明日またお願い」
透華「み、ミスりすぎですわー!」
勘違い誕生日──槓
ちょっと早いけど咲さん誕生日おめでとう。
今日は主の誕生日です。
なんで1日遅く生まれなかったのか…。
ちなマツコ・デラックスと同じ誕生日。
──対局室
透華「主役は遅れて登場する…ですわ!」
佳織「よ、よろしくお願いします」
純代「よろしく」
舞「よろしくな(出場選手の三年生私だけか…)」
───
実況「さぁ、副将戦が始まりますが、龍門渕の圧倒的なリード。他は厳しい展開となっております」
藤田「せめて龍門渕から直取るしかないな…ここを抑えられたら他に勝ち目は無いと断言できるが…」
───東1局
東:龍門渕透華
南:深堀純代
西:田中舞
北:妹尾佳織
しばらくして──
透華(華々しくデビュー戦を飾りますわ!普段なら即リーですが、ここは様子見をしましょう)
純代「─ツモ。1300.2600」
透華(親は流れましたが仕方ありませんわ。リー棒とられなかっただけマシですわね)
舞(こっちも削られたか…)
佳織「えっと、2600点です!」
純代「いや、子だから1300でいい」
佳織「はわっ!す、すいません」
透華(河の捨て牌と今の点棒渡し…この場面で初心者ですの?これはもらったも同然ですわ。…衣には悪いですが、飛ばしてしまうかもしれませんわ…)
───東三局流れ1本場
ちょっとして──
舞「(私のリーチが流れたか…でも、この親で取り返す!)リーチ!」
透華「通りませんわ!平和のみ、1300点ですわ」
舞(ちくしょう…)
佳織(わっ、次に出そうとしてた)
──東4局
透華(どんどん調子が上がってきましたわ!出来れば飛ばしたいところですが、衣が何を言うかわかりませんわね)クス
10巡後──
佳織「で、出来ました!リーチしますぅ」
透華(な、なんですのあの捨て牌…待ちも何も読めたものじゃありませんわ…。ドラは1筒ですが4筒は出ている…。とにかくここは5索の筋で様子を…)2索
佳織「あっ、ロンです…えっと…」
純代「…先に手牌を倒す。それから点数申告」
透華(はぁ、シャボ受けですか。まぁ…そこまで点数は高く──!?)
───控え室
咲「あっ…」
照「やっぱりやった…」
桃子「あはは…笑うしかないっすね…」
衣「くくく…中々の豪運─ひしひしと力を感じるぞ」ピリピリ
咲「おそらくだけど…あれ、次ツモってる?」
照「多分ね…」
桃子「えっ、そんなことまで分かるんすか?」
衣「ん?モモは出来ないのか?」
桃子(いや、あの清澄も予想以上だったっすけど、うちも相当の化け物揃いっすよ…)
───
佳織「リーチ一発…ホンイツでしょうか?」
22②33444888撥撥撥
舞「い、いやそれは──」
透華「り、緑一色ですわ!」デスワ…デスワ…
純代「役満…親だから48000点…」
実況「な、なんと決勝副将戦で役満が飛び出した-!しかも、ツモリ四暗刻と凄まじい手牌だー!」
藤田「うぇ…なんだよあれ。てか配牌からほぼ無駄ヅモないっていうのがなぁ…。これはひょっとしたら、ひょっとするぞ」
─点棒表─
龍門渕:174000
清澄 :106000
小林 : 62000
風越 : 58000
(100の位は省略)
───東4局1本場
──中盤辺り
透華「(ま…まだですわ…っといっても全然聴牌取れなさそうですわね…あぁ…目が霞んで来ましたわ。まるで衣と咲さん、照さんが本気で打ってるかのような気さえ…ですが、こんな所で立ち止まれませんわ!)リーチいきますわよ!」白
舞「ポン!(キタコレ大三元!あと中さえ出れば…ここは何が何でも押す!)」赤5萬
透華(あら?小林が中々攻めて来ますわね…ですが、索子の3-6-9、まだ河にはそこまで出ておりませんわ。ここはツモりたいですわね)
佳織「うーん…いらないよね?」中
舞「ぽ、ポン!(うぉぉぉキター!)」
佳織「あっ、聴牌しました!リーチです!」8筒
舞「──ポン!(撥撥撥撥撥──!!)」
佳織「うーん、一発ならずです!」4索
透華「はっ?(え、大三元見えますわ!しかもまだ撥は河にすら──)」
透華はその時のことをこう語る。
透華「デジタル的にかんがえて…あそこは白切りの即リーですわ。それ以上でもそれ以下でもない。誤算があるとしたら、──あの忌々しい清澄の眼鏡巨乳初心者のせいですわ!!あそこで中なんて…中なんてぇぇえ!!」
こうして透華は副将戦大戦犯としてデビュー戦を迎えたのであった──。
副将戦終了時点数
龍門渕:127200
小林 :112800
清澄 : 80500
風越 : 79500
──龍門渕控え室
透華「──ぁ──ぁ」マッシロ
照「大戦犯…」ボソッ
透華「───!」ビクッ
咲「透華さんが遊ばれてる…」
桃子「仕方ないっすよ。捨て牌めちゃくちゃ、筋も何も関係なし。挙げ句には天然でアシストするような機能があったっすから…」
照「仕方ない。あれは私も振り込んでいた……万が一だけど」ボソッ
透華「───はぅわ」ビクッビクッ
咲「もう、お姉ちゃん、めっ!」
照「はい、止めます」ダクダク…
桃子「わ、私もされたいっす…」ツー…
ピーンポーン
「ただいまより大将戦を開始致します。出場選手は対局室にお集まりください」
衣「刻が満ちた──」ゴッ
咲「気合い十分だね衣ちゃん」
衣「透華は塵芥…いや、一人豪運を纏いし金色の牛魔が紛れていた、…この惨状は致し方ない。…衣が格の違いを見せてやろう──久しぶりに暴れる…閑雲野鶴のようにな」ギギィ─
桃子「水を差すようで悪いっすが、閑雲野鶴ってどういう意味っすか?」
照「自由奔放、何者にも束縛されないってこと」サクサクパンダ
桃子「つまり、機嫌が良いってことっすか?」
咲「いや…フラストレーション溜まりまくってるから、──邪魔するなってことだと思うよ…」
透華「──はぅわ!大三元…緑一色…あぁぁぁ!!!」
ハギヨシ「私が何とか致しますので、皆様は応援を」ニコッ
咲「あ、お願いします…。…どうして冷やし透華さんが出なかったんだろうね?」
照「モチベーション…が足りなかったのかな?」
桃子「多分っすけど…私たちで慣れすぎた可能性があるっすよ」
照「次は…小鍛治選手くらい連れてこないと駄目かな?」
咲「本当に連れてきそうだから怖いよ…」
田中舞には是非とも大三元を…
(優希に潰されたため)
佳織はまぁ上がるでしょってことで。
深堀さんは佳織から削ってもらいました。
フラグ立てたし大丈夫だよね?
───清澄控え室
久「ゆみは行っちゃったけど…」
智美「ワハハ、準備は出来てるぞー」
まこ「加治木先輩は副将戦終わってすぐに出て行ったからの…」
佳織「た、ただいま帰りまし──ひゃあ!」
パンッ!パンッ!
久「お帰りなさい!上出来も上出来よ!」
智美「ワハハ」
まこ「また好きな役上がられたけど、まぁええ…よー削った!」
佳織「あの…えっ…ありがとうございます!」ヤケクソ
───風越控え室
純代「ただいま…」
華菜「すーみんお疲れ!じゃあ、華菜ちゃんは行ってきます!」ドヒューン
美春「あはは…待ちきれないって感じだね…」
睦月「うむ…ここまでよく持ち直せた」
美穂子「まだまだ射程圏内だけど…龍門渕の大将…底が知れないわね。…華菜──」
───小林控え室
舞「おっしゃー!役満上がったぞ!」
純「なんか拍子抜けだったような気がするな」
一「まぁ、親役満なんて直撃されたらね…」
智紀「…そして子にも──。なんとか差は縮めた」
葉子「で、では、行って、きます」ギギッ
純「おいおい、そんなに力むなよ、葉子ちゃん」
一「この点差、逆転出来るよ葉子さん」
智紀「葉子…呑まれてはだめ」
舞「役満ぶち当てたら勝てる!」ウキウキ
葉子「あぅ…(プレッシャー半端ないよ!)」
───対局室
ゆみ「ふぅ…柄にもなく早く着いてしまったな。まだ二年生、来年があると分かってはいるのだが、いかんせん気が急いてしまうな…」
華菜「よろしく~」フリフリ
ゆみ「あぁよろしく(確か風越の1年生…馴れ馴れしいな)」
葉子「よ、よろしく、お願い、します!」
ゆみ(こっちはこっちでガチガチか…仕方ないな、差があって無いようなものだからな)
ぴょこ──タッタッタ…
ゆみ(兎耳?いや、これは幼女?これが龍門渕の大将か──?)
華菜「来たな龍門渕!華菜ちゃんが逆転してやるし!」
衣「くくく…塵芥が五月蝿いぞ。折角だ聞いてやろう──お前達は贄か?──勇者不懼となり得るのか。それは蛮勇ということを教えてやろう──!」ゴッ
ゆみ「うぷっ…(何だこの威圧感は…)」
華菜「何言ってるかさっぱりだし。さぁて、席決めするぞー」
葉子(清澄が苦しそう?)
ゆみ(何で他の二人は平気なんだよ…)
衣(清澄だけか…だが、打つまでは分からない。相手の底は───)
冷えてない透華とかおりんがやったらこんな感じかなぁと思うけど
2連役満振り込みは過小評価な気もする
振り込み1回親被り1回くらいだったんじゃないかなぁ
小ネタ
透華「衣の…日本語教室ですわ!」
衣「わーい!衣が先生だ!」
照「えー…カンペは…あった。『常日頃、難解な言葉を使う天江さんの熟語とかを説明して貰うコーナー』」(棒)
咲「確かに難しいよね。国語の教科書にも載ってないから」
桃子「衣ちゃんは博識過ぎるっす。この場を借りて教えて貰うっすよ!」
透華「では、最初の単語は──」
【回天動地】スレ>>30
照「これはまだ初級編かな?」
桃子「教科書にも載ってるっすね」
咲「では、衣ちゃん意味をどうぞ」
衣「うむ、回天動地は『時勢を一変させて、世を驚かすこと』だ。類義語は驚天動地とかがあるぞ!」
透華「とにかく驚いた!ってことですわね」
桃子「わかりやすいっすね」
【刻苦勉励】スレ31より
咲「まだ初級編?」
照「でも、あまり聞いたことないと思う」ポリポリ
桃子「勉学に励めってことっすかね?」
衣「大体合ってるぞモモ!意味は『心身を苦しめて勉学に励む』ってことだ。刻苦は『非常な苦労をする』だぞ!」
透華「まぁ、あの時は補習でしたし…死に物狂いでやる…が意味としては良いかもですね」
咲「でもお姉ちゃん普段から勉強してないよね?」
照「うん。でも、あの補習はテストの点というよりは授業態度が関係している…モモ、やっぱりステルス教えて」
桃子「それは無理な相談っす」
【閑雲野鶴】スレ142より
咲「ここら辺になるともう字から意味は取れないね」
桃子「確かこれは照さんが説明してくれたっすね」
透華「そうだったんですの?」
照「緑一色…大三元…」ボソッ
透華「はぅわ!トラウマがぁ…あんの眼鏡巨乳初心者──次合ったら必ず飛ばしますわ!」
咲(それ、またフラグ)
衣「なんだ、照がすでに説明していたか。では、簡潔にいくぞ。意味は『何ものにもしばられない自由な生活のたとえ』だな。転じて、自由にするとか、己をままに行動できるというのもあるらしい。類義語は『悠々自適』ともあるが、あっちは楽しむって意味が強いぞ!」
桃子「まぁ、どっちも自由がキーワードなんすね」
透華「まさに照さんを体現してますわね…」
照「そんなことない」ニチャニチャ
咲「そんなことあるよ…」
【勇者不懼】スレ147より
桃子「ゆうしゃ…何て読むんすかこれ?」
咲「うーん…?」
衣「これは【ゆうしゃふく】と読むぞ!意味は『勇気のある人は、懼(おそ)れることがないということ』だ。これは漢語で『勇者は懼れず』とも言うな」
透華「そのまんまの意味ですが、まぁ…難しいには代わりありませんわ」
照「漢語から四字熟語になったものの代表は『明鏡止水』とか『百花繚乱』、『四面楚歌』がある。というより、四字熟語は漢語から出来ているものの方が多いな」コロコロ
桃子「そうなんすね~有名な四字熟語にも色々語源がありそうっす!」
咲「孟子とか孫子とか、国語の教科書に載ってるものでも以外と元になってるのは多いよ」
衣「うむ、衣のように自由自在に操るために皆励むがいいぞ!」
照「といっても、そんなに使う場面はないけれど…」ガリッ
透華「い、以上。衣の日本語教室ですわ!」
衣の日本語教室──槓
>>148
そうだねぇ…ちょっとやり過ぎた感あるな。
でも、透華にはまだ出番あるから!
全国でみんな油断してくれると思うよ…。
冷やし透華になるには…変な言い方、
ゴッ←これを過剰に当てるとなるって勝手に思ってます。
今回はたまたま親役満当てられて、デジタル的に突っ込んだらやられたって感じ。
三面張をリーチかけたらあれよあれよと言う間に田中に振り込んだってことで一つ。
賛否両論あるスレ投下して
ホントにごめんなさい。
一応、個人戦→全国編→国麻編とか構想は練ってますが
今回のはちとやり過ぎました…
また読んでください。
今日は日シリ見たので寝ます。
少しだけ再開
───東1局
東:池田華菜 ( 79500)
南:門松葉子 (112800)
西:天江 衣 (127200)
北:加治木ゆみ( 80500)
葉子(龍門渕が沈んだ今が大事だ…!配牌は──よし、七対子2向聴…!)
華菜(華菜ちゃんはこんな所で負けてられないし!たかが5万点差、親倍ぶつけたらそれでひっくり返る!)
ゆみ(龍門渕…先鋒から中堅とオカルト持ちの粒ぞろいだ。副将はデジタルを重きに置いていたが、うちの妹尾には相性が悪かった…。こいつは──いや、考えるまでも無い。化け物、魔物だ。なら私はどうする?他も点は持っている、わざわざ龍門渕とかち合う利点もない。まずは…小林を墜とす!)
衣(…みな、聴牌が近い。ならばどう打つ?逃げるか、回すか?──否、衣は…衣の信じる衣でいよう!)ゴッ
───流局間際
華菜(なんだこれは──!5巡目1向聴から聴牌まで全く手が進まない…)
葉子(あれ…麻雀ってこんなに必要牌ツモれなかったっけ…?)
衣「ふーんふふーん♪」
ゆみ「(──意気込んだは良いが、膠着状態だな。もうすぐ流局…聴牌は取っておこうか)チー!(これで役無しだが、聴牌だ)」
華菜(おぉ…平和高め三色ドラ2テンパったし!でも…あと1巡だけかぁ…ここはダマで出れば儲けだし!)
葉子(くそっ…聴牌出来なかった。仕方ない、ここは現物切っておこうかな…)
衣「───リーチ」ニヤリ
ゆみ(は?ツモギリリーチ?しかも海底の1巡だけだぞ──?事故りたくはない…聴牌崩して龍門渕の現物落とすか…)
華菜(どっちも上がれないし…しかも海底のみのリーチ?これは華菜ちゃんの親を落とすためか…?なら引けないし!)
葉子(うは…きついの切るなぁ…。合わせていこう…)
衣「───ツモ」ゴッ
ゆみ(なん…だと?)
衣「海底撈月──2000.4000!」
華菜(げっ…そんな嵌張って、うちと小林の牌は見逃し…!?)
葉子(何…これ…)
ゆみ(海底…この息苦しい1向聴…信じたくは無いが…手牌と海底の支配か…?)
衣「昏鐘鳴の音が聞こえるか? 世界が暗れ塞がると共におまえたちの命脈も尽き果てる!!」
葉子(ちゅ、中二病…?)
華菜(華菜ちゃんの親が潰されたし…)
ゆみ(言葉の意味を精査しろ…。まさか…天江衣は──)
実況「龍門渕高校、天江衣が海底撈月をあがり、また差を広げていく!風越の池田もダマで満貫を仕上げたが、少し遅かったか…?」
藤田「これは…遅いとか早いとか関係ない。海底までもつれ込めば…そこはもう天江衣の独壇場だ」
実況「…?と、言いますと?」
藤田「天江衣は海底を意図的に狙いに行った。他からあがり牌が出たのにも関わらずだ──」
───龍門渕控え室
咲「出たね…衣ちゃんの支配」
照「夏とは言え、夜は近づいている。今日は満月…正直、咲と二人掛かりかからないと難しい」ポリポリ
桃子「この数ヶ月で一段と強くなったっすからね」
透華「……モモさんのオカルトの成長具合には勝てませんわよ」
咲「さ、さすがにそうだけど…」
照「衣は最初からどうすれば最良なのか分かっていた。それが今日…私たちは勝ちを待つだけ」
透華「そうですわ!衣なら余裕綽々で──」
照「透華…フラグは立てちゃだめ」
透華「ぐぬぬ…」
咲「あはは…これが決勝の雰囲気なんて思えないよね…」
桃子「肝が座りすぎっすよ…ホントに」
───東2局
葉子(あがる…それしか道はない!上々の配牌…いける)
ゆみ(一つの仮説を立てて実践する…私には久の悪待ちや、妹尾の豪運、染谷の記憶力、蒲原の守備なんて持ち合わせていない。だから…考える、考えて答えを見つける。思考する…当てずっぽうで構わない…それが正解ならば…!逆転の発想だ──正解の反対、ならば傾いてみようか)
華菜(まだだ──こんな所で歩みを止める訳にはいかないし!)
衣(意気消沈…それはない。ここまで上がった猛者だ──塵芥というのは当てはまらない。勇者になり得る意思を感じる──が、ここまでだ──!)ゴッ
───流局間際
ゆみ(なんだ──やれば出来るじゃないか…。妹尾の豪運とは違う、全く真逆のそれか──!)
衣「くくく…(清澄から強大な力を感じる…一手で覆されかねない強さを。衣の支配を受けるのではなく受け流し、逆手に取り歩みを進めたか。──だが、それはすでに通過した。透華、咲、照、モモ──蛮勇共が私の糧になっているから…!)」
華菜(まだ海底には2巡あるが…さっきのがもう一回あるのか?)
葉子(苦しい…苦しいよ…みんな…)
ゆみ(あがれない…のか?私は──)
衣「小林の──ロンだ。チャンタのみ60符2翻は3900だ──!」
葉子「く、くそぅ…」
実況「龍門渕がまたあがった-!2位の小林から直撃、点差が徐々に開く!」
藤田「ほぅ─あんなあがりもあるのか。(以前とは違う…わがままに打っていた天江衣が──チームを意識して打っている…悪いが、今年は誰も止められんよ…)」
───南4局(前半)
衣「──ツモ、海底ドラ2。2000.4000」
ゆみ「くっ、止められなかったか…」
華菜「…ぜ、前半は完封されたけど、次はこっちが完封してやるし!」ダダダ
葉子「………した…」トボトボ
──点棒表──
龍門渕:198200
小林 : 69000
清澄 : 67500
風越 : 65300
───
久「ゆみ…」
ゆみ「久か…わざわざすまない。私は──私はもう…『折れてしまいそうだ』」
久「──バカ。本当、ゆみは大馬鹿ね。…私は勝ちたい…、けれどそれは──ゆみが一番実感してるはず」
ゆみ「…あぁ」
久「だったらどうする?このまま負けて、来年…最後のインターハイに賭ける?」
ゆみ「それは…悪待ちじゃない。ただの妥協だ。──甘えの他ならない」
久「そうね──じゃあ、ゆみは何をする?もう一度国士無双を作る?…あながち間違いじゃ無いと私は思うわ。全局役満なんて、すっごい悪待ちだと思わない?」
ゆみ「だけど…それだと届かない。どう足掻いても、何もしなくても来年は来る。仮に負けたとしても、天江衣に一泡吹かすくらいはしないと──な。負けるつもりは毛頭無い!」
久「ふふ…それでこそ私達の大将ね。気張りなさい、そして──勝ちなさい!」
ゆみ「あぁ…最後まで首元を狙ってやろう──!」
───
華菜「何だよあいつ…何なんだよ!どうすれば勝てるのか…全くビジョンが浮かばないし…」グスッ
美穂子「華菜!」
華菜「キャ、キャプテン…」
美穂子「…辛いよね。でも…まだ後半戦があるわ。私が、私が見たもので道を開いてあげる──だから、華菜は…あなたの歩みを止めないで」ダキッ
華菜(お、おもちに包まれて…)
美穂子「清澄を見て気付いたの。あの…1向聴地獄の脱出方法を──!」
華菜「キャプテン…」
美穂子「みんなも手伝ってくれたわ。このノート、後半戦が始まるまでに読んで…私が補助するわ!」
華菜「(泣いている暇なんてない…みんなが、記したものを私に託したんだ!)お願いします、キャプテン!」
───
日シリ見たし満足しました。
明日早いのでここはで失礼。
──葉子さんはカット。
実況「さぁ、いよいよ長野大会大将後半戦。泣いても笑ってもこれがラスト半荘だ-!」
藤田「龍門渕をどう攻め立てるのか…(死んでない奴が二人もいる──か)」
───対局室
東:門松葉子 ( 69000)
南:天江衣 (198200)
西:加治木ゆみ( 67500)
北:池田華菜 ( 65300)
葉子(せめて…意味のある打牌を──!舞先輩がこれで終わりじゃないように…!)
ゆみ(さっきの半荘は完封…そして、この威圧感。こんな奴が出ると知っていたら…私じゃなく、久に大将を出てもらっていたよ。だけど、ここには私しかいない──戦えるのは…私だけだ)
華菜(さっきのノート…天江が手牌のどこに何を置くのか…ツモの後にどこに置くのか。そして、認めたくないオカルトの対処の仕方…!清澄がすでに試していた──不正解こそが正解なんだと!)
衣(気持ちを一新して来たのか…?先ほどと牌の意思が全く別物…。幾度となく潰しても起き上がるお前らには天晴れの一言だ──ならば衣が引導を渡してやろう…。塵すら残さぬ、──圧倒的力の前に、この麻雀というものは実に、力の有無による差別がされているということを体感するがいい!)
───東2局流れ1本場…海底間際
衣「(今は牌の支配はしていないが、それでも上がり牌は海底にある。ならば衣は──なんだ、この感覚は…いや、今は感覚を信じる。仮に振り込んでしまう──いや、あがってみせよう…!)リーチ!」
ゆみ「(私にはオカルトなんて持っていない。正直、こんな威圧感を出してくる奴を相手に風越と小林が感じていないのが気に食わない。だが、それが私だけのアドバンテージだ。先ほどの半荘で何度か普通の手牌が出来ていた。……そして天江は海底ではなく普通にあがる──それが…点を削られて得た教訓だ!)…リーチ──これは…お前に届きうる戦乙女の神槍。確実に仕留めてみせる…覚悟しろ天江衣!」
衣「くくく…あそこにあるのは衣の上がり牌だ。どう足掻こうと──」
華菜「チー!今だけ手助けしてやる!あとで点棒分けろよな!」
葉子「ポン!私にもくださいよ!」
衣(こ…の、生猪口才──支配の隙間を紙一重で抜いてきた…!)
ゆみ「それだ──ロン!リーチ、タンヤオ三色ドラドラ…裏2個──16300点!」
実況「清澄、加治木の起死回生の倍満が炸裂だ!大将戦、初めて龍門渕以外があがった-!」
藤田(賭けにも近いことをする──久の入れ知恵?いや──あの場の三人の成果だろうな)
───清澄控え室
久「よしっ!」
智美「ワハハ、ゆみちんも危ないことするなぁ~」
まこ「久ならやりかねないがの」
佳織「加治木先輩-!スゴいですー!」
久「まだまだこれからよ。こんな所で躓くわけにはいかないじゃない!」
───風越控え室
久保「ふっ…池田も一皮むけたじゃねぇか」ニコリ
美春「久保コーチが笑ってるよぅ…」ヒソヒソ
睦月「う、うむ。あんな顔見たこと無い…」ヒソヒソ
純代「…それ以上はコーチに気づかれる──」ヒソヒソ
美穂子(苦渋の選択だったでしょうね…華菜。上がれたはずの手牌、それを崩してまで他家をサポートした。それが貴女の強み──あとは華菜の番よ)
久保「…で、1年3人組ァ!何こそこそ話してるんだ…?話せば楽になるぞ」ニヤニヤ
「「「すいませんでしたー!」」」
───小林控え室
純「良い鳴きだ。これで流れは変わるぞ」
一「純君が言うならそうなんだろうね…」
智紀「デジタルには理解できない…」
舞「それでも削った!次はお前の番だ葉子-!」
───龍門渕控え室
照「へぇ…あの清澄の加治木さんと風越の池田さんも分かって打ってるみたい」ニチャニチャ
咲「支配といえど全局出来る訳じゃ無い。衣ちゃんが攻めに出たら海底の支配は薄れてくる…。海底まで守りきる支配って想像以上に疲れるよね…」
桃子「オカルトってMPとかあるんすか?海底までの支配が防御に適しているって、常人からしたら訳わかんないっすよ…」
透華「私もにわかに信じがたいですが、あの衣が迷ったように打った気がしましたわ。──あの子も考えている」
照「これが衣の逆鱗に触れなきゃいいけれど」モグモグ
咲「でも、衣ちゃん楽しそう──」
───対局室
衣「中々愉快な打ち筋だ──ならば、衣も応えねばならん。出し惜しみはせん、残り一半荘しかない──」ゴッ
ゆみ(なんて威圧感を出すんだ…!だが、負けられない──この親で潰す)
華菜(手牌の支配がユルい。華菜ちゃんはオカルトなんて信じてない──けれど一つだけ信じるならば…この決意こそが一番のオカルトだし!…負けられない、あがる…必ずあがる!)
葉子(考えよう…。それがさっき導いた答え。とにかく押す。当てて、当てて、当てて──削るしかない!)
───東三局
ゆみ(ここで削らねば…南場で盛り返すのは至難の業。風越、小林、龍門渕が必死の闘牌をしている──はずなのに、今回は…普通?なぜだ…?あの威圧感からは支配が感じられない?)
衣(本気で打つ──。それはオカルトに頼り切るのも良し、自らの麻雀を打つのも良し…。満月なのが残念だが、衣はこの感覚を信じる。麻雀は…麻雀とは楽しいものなんだから。それを咲、照、モモ、透華が教えてくれた)
華菜(ユルいなんてものじゃない。これはいつのも麻雀──息苦しさも無い普通の麻雀)
葉子(おぉ…5向聴なんてこんな場面で…)
衣「麻雀は…楽しいものだ。抑えつけて完封する。それが衣の麻雀だった。だが、うぬらの闘牌に何かを感じた。だから──ここからは『本当の衣』が相まみえようぞ─!」
ゆみ「いいのか?絶対的な優位を放り出しても?」
華菜「負けてるうちが言うのもなんだが、もったいないし」
葉子「うんうん」
衣「──足掻いてみせよ、この絶望的な点差。──逆転してみせよ、本当の衣から。三人がかり?ふふ…それはもう通じない。なぜなら、さっきの衣と今の衣は違うのだからな──」
───龍門渕控え室
咲「あっ…これは」
照「手加減じゃ無い。本当の衣の闘牌。オカルトに頼るのも衣、麻雀を楽しく打つのも衣」モシャモシャ
桃子「あえて絶対的な優位を捨てて打つ…」
透華「麻雀とはそういうものですわ。衣の心髄には友達と楽しく打ちたいというのがありますもの」ニコリ
照「透華…嬉しそうだね」
透華「私の知らない所で衣は成長していた──。今思えば、友達探しなんて意味が無かったのかもしれません。──あそこにいるのは年頃の、ほんの少し難しい言葉を用いるただの女の子ですもの。もっと早く外の世界を見せてあげられたら──」
咲「…それは違うよ。後悔しても戻ってこない。衣ちゃんが笑っているのはそれを乗り越えた、経験したからだよ」
透華「そう言ってもらえたら…本当に救われますわ──」
───数巡後
華菜「キタキタ、リーチだし!(清一4面張を躱せるものなら躱してみろ!)」
葉子(流石に早すぎるよ…えーと上家の安牌を──)
衣「──ロン。平和ドラドラで3900だ」
華菜「にゃぁぁあ!!華菜ちゃんの倍満がぁ──」
ゆみ(恐ろしいな、支配が効いていないとはいえ、簡単に倍満に仕上げるとは…)
───南4局(オーラス)
衣「ツモ。──300.500。終局だ…」
ゆみ(直撃逆転の国士無双…。あと一手が足りなかったか。来年は必ず勝ってみせる──)
華菜「にゃあぁぁ…何度も潰されたし──ん?潰された…ネトマでも同じ事あったような──あっ、加治木!お前まさかゆーみんか!」
ゆみ「仕上げの早さ、度胸…やはりイケニャーか。って、私は1年先輩だぞ!」
華菜「堅いことは言うなって~。一緒に戦った仲じゃん!」
ゆみ「それは私が言うから意味のある言葉だ!」
ギャーギャー…
実況「決まったーー!インターハイ長野県予選の覇者は…総得点176500点を取った、龍門渕高校に決定だーー!」
藤田「(倍満を振ったあとの局から気配が増した…が、場は穏やかそのものだった。合宿の時に見せた悪魔じみた、いたぶるような闘牌が無くなった…。振ったことにより自分を見つめ直したのか──?)素直をおめでとう。2位の清澄もチャージをかけたが、遠く及ばなかったな。しかし、小林を除いて2年以下しか出ていない決勝戦だったが、微塵も感じさせない良い戦いぶりだった。これは来年が楽しみだ」
ゆみ「ふぅ…それにしてもお疲れさま」
華菜「お疲れだし!」
衣「──実に楽しかった。こんなに楽しいのは身内で打つ以来だ。──麻雀で4人が楽しみを共有できるとは限らない。 衣と打った相手は皆世界の終焉を見るような顔をする―… 衣はそれでまた、独りぼっちになっちゃうんだ──」
ゆみ「そんなことは無い。…終焉など知ったことか。私は私の覚悟でここにいる。そして大将を任せてくれたみんなと共に」
華菜「そうだし!──今度は華菜ちゃんがけちょんけちょんにギャフンと言わせてやるし!」
葉子「わ、私も負けません。──お疲れさま……でした!」グスッ
衣「みんな──ありがとう」ニコッ
咲「衣ちゃーん!」ダキッ
衣「さ、咲…!うにゅぅ…くるしぃ…」
照「次は私」キリッ
桃子「あー!私も抱きつきたいっす!」
照「じゃあ…私が抱きつく」ムギュ
桃子「ぎゃっ…!なんで後ろから抱きつくんすかー!胸揉むなっすー!」
透華「終わったと思えばいつものですわね…」
山口「あ、今から優勝トロフィー授与式と、新聞掲載用の写真撮影を行いますので整列してください!」
ゆみ「そうか…私達は退室しよう…邪魔になる──そして、この惨状は色々と目の毒だしな」
華菜(キャプテンにもしたい)
葉子(沢村さんが一番大きいから…)
衣「待ってくれ!──みんな、…よかったら衣達と一緒に写ってくれないか?共に戦った朋友として衣達を称えてほしい」
透華「──私からも頼みますわ。どうか一緒いてくださいまし」フカブカ
久「遅いと思ったらなんか楽しそうなことしてるわね~」
純「おう、俺たちも混ぜてもらいたいな」
美穂子「華菜…ご一緒しましょう?」
華菜「キャプテンがそう言うなら…いや、華菜ちゃんは最初からそのつもりだし!図々しいから関係ない!」
ゆみ「図々しいのもあるが図太いな…。主賓がそう言うんだ、参加しない訳にはいかないだろう。よろしく頼む」
衣「わーい!みんなで写るぞ!」
決勝を戦った全員が対局室に集まり、龍門渕高校の優勝を、他三校の健闘を称えた。
照「まさに大団円」
咲「これだと衣ちゃんが主役だね」
桃子「私達も立派に戦ったっすよ!」
衣「みなが主役だ。戦ったものの特権だ!」
透華「そうですわよ!でも、目指すはインターハイ優勝ですわ。私はまだ目立ち足りませんのよー!」
久「じゃあ来年は私達が優勝を貰うわね」
ゆみ「そうだな…もっと高見を目指す。私達の最期のために」
智美「ワハハ、部員が増えればもっと練習出来るぞー」
まこ「そうじゃな…、もしかしたら長野県のインターミドル勝ち抜いたオッp…原村和がうちに来るかもしれんからの~」
妹尾「と、とりあえず頑張ります!」
華菜「1年あれば天江なんてちょちょいのちょいだし!」
美穂子「私達も負けられません。一から鍛え直しましょう」
純代「はい…キャプテン」
美春「キャプテンに有終の美を…頑張らないと!」
睦月「うむ…わ、私達なりに精一杯」
純「それはこっちもだな」
智紀「…とりあえず私達は今年の個人戦を独占する」
一「あはは…大きく出たね。でも来年、再来年もあるから、一回くらいはインターハイ出たいかな」
葉子「もっと強くならないと…」
舞「私は今年で最後なんだがな…だが、清々しいほどに負けたから悔しさなんてないけど」
山口「では写真撮りまーす!もっと近づいて──」
──カシャ。
戦った後とは思えないほどに、龍門渕を取り囲むように皆が笑い、写真を撮る。龍門渕が長野県の覇者としてインターハイに挑む───。
というわけで予選はこれで終わりです。
次はインターハイ準備期間を書きます。
小ネタもちょいちょい挟みますが…。
今日はここまででございます。
小ネタ
透華「みんな、グラスは持ちまして?」
照「ここに」モグモグ
咲「あぁ…もう食べてるよ…」
桃子「お菓子を目の前に食べるなって言う方が無理っすね~」パクパク
衣「うーん、美味!」ポリポリ
透華「せっかくの祝勝会なのに音頭の一つくらい待ってください…まぁ、無理もありませんわね──。グラスをとって…」
「「「かんぱーい!」」」
照「で、今思ったんだけど、乾杯って縁起悪いよね?」モグモグ
桃子「どうしてっすか?」
照「乾杯…漢字はちがうけど、完敗と同じ語感だから、もっとふさわしい言葉があるはず」ゴクン
咲「じゃあ完勝?」
衣「衣も完勝の方がいいぞ!」
照「じゃあ…お菓子半分食べたけど、透華…音頭を」
透華「こほん、では──今回は私が不甲斐ない闘牌をしてしまい、一時は窮地に陥りました。…しかし、序盤に点を稼いだ照さん、±0で完封した咲さん、点を保持したモモさん、他家を大きく突き放した衣がいたからこその優勝ですわ。私ももう一度原点に帰り、戦いますので、インターハイ…勝ちに行きますわよ!グラスをとって…」
照「うん」
咲「はい」
桃子「はいっす!」
衣「うむ」
透華「───完勝!乾杯ですわ!」
ドタドタドタ──…
透華「ど、どうなさいましたの?」
桃子「いやぁ…お約束過ぎるって言うか…」
照「予想はしていた」
咲「わ、私も…」
衣「だから言ったであろう、透華はそう言う星の下に生まれたのだと」
透華「えっ…えっ?──はっ!しくりまくりですわーー!!」ガクン
照「まるで、どっかの政治家だな」
乾杯?完敗?完勝!──槓
───決勝から次の日
照「授業受けたくない…」
桃子「まぁ、仕方ないっすよ。今週末に終業式っすから」
照「でもー…優勝したし。しかも明日は個人戦だしー…」
咲「あはは…いつの間にか伝わっててもみくちゃにされたもんね…」
桃子「そうっすよ!あのもみくちゃから逃げようと思ったのに、照さんが掴んでて…相手は視認出来ないからあちこち触られる始末っすよ…」
衣「そういうときはゴッと気迫を出すのだ。虎の威を借る狐ではないが、照にやって貰えばよかったであろう?」
透華「どうりで衣の周りにはあまり近付かなかったのですわね」
桃子「なんでやってくれなかったんっすか?」
照「面白そうだった。あとお菓子貰えて手いっぱいだった」
桃子「ちくしょーっす!」
プルルル…プルルル…
透華「あら?私ですか。ちょっと電話に出ますわ……もしもし?」
久『あっ、本当に出た。もしもし、清澄の竹井です。電話番号はハギヨシさんから教えてもらったから大丈夫よ~。で、今時間ある?』
透華「えぇ、始業までにはまだ余裕がありますわ」
久『じゃあ手短に…来週から私達と合宿を行いましょう!安心して、風越と小林にはすでに了承は得ているわ。小林の三年生の田中さんは個人戦の結果次第らしいけど』
透華「……合同合宿というわけですわね。──誰が来ようが負けるわけにはいきませんわ!こちらは当然OKですが…条件と言いますが、よろしくて?」
久『どうぞ~』
透華「合宿施設は私が用意させてもらっても?」
久『それはありがたいわ!この電話の後にでも施設を探そうと思っていたのよ』
透華「…先輩ですが、一言言わせてもらいますわ。──本当にいやらしい方ですわね」
久『こういう性分なもので。じゃあ、個人戦明けにでも龍門渕に行くからよろしく!』
ゆみ『──久、そろそろHRが始まるぞ』
久『あぁごめんなさい、じゃまたね龍門渕さん──』プツ…
照「誰から?あと合宿するんだ」
透華「清澄の竹井さんですわ。日程は来週から、今回は前回行ったビーチとは違う場所にしますわ」
衣「むむ、夕暮れの海に思いを馳せたのだが別の所か」
桃子「どこっすか?」
透華「龍門渕が運営している山間の旅館ですわ。勿論合宿所として使用できますわよ」
咲「やっぱり透華さん─…いや、龍門渕家ってスゴいね…」
照「龍門渕ぱない…」
透華「使えるものは親でも使う、それが龍門渕透華ですわ!」
衣「疼いてきたぞ…明日の個人戦、衣も出るぞ!」
咲「えっ、エントリー大丈夫なの?」
透華「大丈夫ですわよ。団体戦参加校は当日受付も可能ですわ」
照「むっ…簡単には勝たせない」
桃子「はぁ…オカルト持ちに──身内にはとことん看破されてるから厳しいっすね…」
透華「あんの、妹尾佳織にリベンジですわー!」
照「当たるかわかんないけどね」
先生「はーい、もう少しでHR始まるから席に着きなさい」
照「とにかく今日は睡魔を制圧する──!」ゴッ
桃子「ゴッしたら駄目っすよ…!あぁ…遅かったっすね」
歩「うぷ…久々の出番なのに……ゲロインは嫌…だ」ガクッ
咲「先生、歩ちゃんが──」
先生「あら?体調悪いのかしら。とりあえず保健室に行ってらっしゃい」
余談。歩の盾を失い、睡魔に負けた照はことごとく教師から起こされる羽目になったのだった。
小ネタ
桃子「えぇーー!!告白されるっすか!?」
照「うん…隣のクラスの人だと思う。ラブレターが入ってた。今日の17時に1-2の部屋にだって」ヒラヒラ
透華「照さんと付き合うなら、余程の甲斐性がなければやっていけませんわね…」
照「む…、私だって女、男を養う甲斐性くらい持っている。あと、顔も知らないからすぐに断る」オカシウマー
咲「お小遣いのほとんどがお菓子に消えるのにね…」
衣「照のお腹は宇宙の神秘だ。いくらお菓子を食べても手が休まることを知らない」
照「お菓子は別腹。女子の常識」ペロリ
透華「それも限度がありますのよ…」
桃子「とにかく面白そうっす。私は遠くで見守ってるっすよ~」スー…
咲「あ、どっか行っちゃった…」
照「そろそろ時間、ちょっと行ってくる」スタスタ
衣「んー、どのような輩が照を欲しているのか気になってきた。よし、衣も着いていくぞー!」タッタッタ
透華「ちょっ、衣!待ちなさい…はぁ。咲さん、留守番頼みましたわ──」タッタッタ
咲「あ…まぁ、行っても結果は見えてるけれど…私も行こうかな。歩ちゃん、留守番よろしくね~」スタスタ
歩「あっ…はい…待ちぼうけですか…」ショボーン
───1-2教室
桃子(なんとか潜入完了っす。教卓の後ろに待って様子をみるっすよ──お、来た…)
モブ男「宮永さん…ちゃんと来てくれるかな?」ブツブツ
桃子(なるほど、料理研究部のモブ男くんっすか。優しいし性格も良い、そして料理も作れる、女子の評判は良いっすね…。そして対抗の照さんは─)
照「待たせた。モブ男か、早急に用件を」ガラガラ
桃子(ツンとした態度から想像できないお菓子狂。でも、その姿から母性を感じる女子も多いっす!……でも、今回は男っすから、どう思われてるか心配だったけど、告白されるなら問題ないっすね)
モブ男「えっ…いや、あの…その…ごめんなさい!」
照「気持ちは嬉しいが私には麻雀部もあるし、今回はすまな…はっ?」
桃子(着いて速攻フラれたっすー!?)
──
衣「なんだあの輩は?来て早々照をフッたぞ?」
透華「しょ、衝撃の展開ですわね…何が起こっているのかさっぱりですわね…」
咲「あれ…?どうしてフラれてるの?」
──
照「ど、どういうことか説明を求める!」
モブ男「あの…その、宮永照さんでは無くて…咲さんを呼ぼうとして──」
桃子(ありがちな展開っす!)
モブ男「靴箱に入れるときに間違えたかな…ははは。と、とりあえずごめんなさい──」
照「──恥ずかしい。恥ずかしい思いをした!賠償を要求する!」プルプル
モブ男「え、えぇーー!!」
桃子(ついに照さんまでヒートアップしてきたっすー!)
モブ男「ほ、本当にごめん!この埋め合わせはするから…」スタスタ
照「ならよし──モモ、恥ずかしい所を見せてしまった」
桃子「まぁ、勘違いで良かったっすね~」フラー
照「と、言うことでモモと…外にいるのも一緒に賠償を求む!」
「「「えっー…」」」
後日談、賠償?により沢山のお菓子が奉納され、満足気な照であった。
そしてモブ男は咲に告白するのだが、
合って速攻フラれたようだ…。
照、告白されフラれる──槓
───龍門渕邸前
透華「さぁ、今日から個人戦ですわよ!衣も参加しますし、より個人戦独占も余裕になりますわね」
衣「と言っても、月が折り返した。今日の衣はそこまで力が漲っていないぞ?」
桃子「素で打っても強いから問題ないっすね」
照「わんつーすりーふぃにっしゅ」モグモグ
咲「あはは、私はアシストに徹しようかな…」
照「ごくん。それは駄目、咲も本気で打つ」
咲「お姉ちゃんが言うなら…うん、私頑張ってみるよ!」ゴッ
衣「衣もやるぞ!」ゴッ
照「私はいつも通りの麻雀を打つだけ」ゴッ
透華「完封──それが私の定めですわ」ヒエヒエ
桃子「ま、まだ会場にすら着いてないっすけど…」
透華「では、参りましょう──」
ハギヨシ「はい。では、この車に乗ってください」
照「そして当然のリムジン」
桃子「龍門淵はやっぱりぱないっすね…」
───個人戦会場
ざわ…
ざわ…
ざわ…
久「来たわね…龍門渕高校──!」
ゆみ「今年は人も多い、まずは予選を勝ち抜こうか」
智美「ワハハ、久と佳織以外は火力が無いからな~」
まこ「わしは染め手で高くするだけじゃ」
佳織「や、役満出れば良いですよね?」
まこ「ホント…おんしはとんでもないことを言いよるの…」
久「まずは予選突破!行くわよ──!」
「「「おー!」」」
美穂子「さて、私達は今までの力を出すだけです。団体戦は負けてしまったけど、個人戦ら風越が出ましょう!」
純代「はい」
美春「はい!」
睦月「うむ…」
華菜「やってやるし!」
純「なんだよありゃ?全員が嫌な気を放ってやがる…」
舞「はぁ…団体戦で運使い切った気がするわ」
一「とにかく頑張ろうね」
葉子「大将戦は…忘れて頑張らないと」
智紀「そろそろ組み合わせが発表される…」
───
透華「衣も無事登録できましたし、対局が始まるまでは待機ですわね」
照「今回は対局室が多い…迷わないようにしないと」
咲「着かないなんてことにならないようにね…」
桃子「円形っすからいずれたどり着くはずっすよ!」
衣「ふぁ…朝早くて衣は眠たい。少し仮眠を取る…」
桃子「子守は任せるっすよ~」
衣「…子供じゃ無い、…衣だ」スースー
透華「で、迷わないように照さんと咲さんにはハギヨシがサポートに着くように」
ハギヨシ「かしこまりました。もし迷ってもそのGPSで捕捉しますよ」ニコッ
照「ハギヨシ…恐ろしい人…」
咲「じゃあ、スカートにエトペン着けてるよ──」
ピーンポーン
「個人戦開始は9:00からとなります。5分前から対局室へお集まり下さい。個人戦の詳細は登録の際のパンフレットをご確認下さい。また、組み合わせが入口の電光掲示板に表示されます・──」
照「確か、人数も多いから、予選は東風戦だったよね?…(照)魔鏡は使えないな」
透華「貴女なら使わずとも予選通過出来ますわ──」ヒエヒエ
衣「むにゃむにゃ…」
桃子「透華さんは早くも冷えてるし…ちょっと私が勝ち抜くのは難しいっすね…」
咲「でも、24人に絞るんだよね?大丈夫だよ!」ゴッ
桃子「あぁ…良心的な言葉と裏腹に威圧感半端ないっすよ~」
個人戦要項
・予選は東風戦を3回。合計点は25000点スタート、30000点返しで計算する。
・トップ賞、オカは無し。
・決勝は合計点上位3人が個人戦代表。決勝は東南戦を3回。
照「まぁこんな所かな?」
咲「運の強い競技で3回か~。…こういう時はオカルト持ちには有利かな」
桃子「オカルト持ち云々より、照さん達が強すぎるんすよ…」
衣「───」スースー
透華「───」ヒエヒエ
久「あら、龍門渕高校じゃない。…って、龍門渕さんの気配がヤバい──」
ゆみ「私も正直、ここには居たくないが…電光掲示板を見るためだ、仕方ない…」
佳織「なんだかピリピリしてます!」
まこ「嫌な気じゃ…。卓の記憶に無い闘牌されたら厳しいのぉ…──そろそろじゃな…」
A卓
宮永照
妹尾佳織
吉留美春
モブ
B卓
沢村智紀
福路美穂子
田中舞
モブ
C卓
深掘純代
津山睦月
染谷まこ
モブ
D卓
龍門渕透華
竹井久
国広一
モブ
E卓
宮永咲
門松葉子
池田華菜
モブ
F卓
東横桃子
加治木ゆみ
蒲原智美
モブ
G卓
天江衣
井上純
モブ
モブ
……etc.
小ネタ
透華「そろそろ下校時刻ですわね。今日はここまでですわ!」
照「乙カレー」サクサク
桃子「うんまい棒チキンカレー味っすか…」
衣「面妖な佇まいなのにこの匂い…本当にカレーなのか?」
咲「最近、塩辛い系のお菓子にも手を出し始めたみたい」
照「安価でウマい。これに尽きる」ゴクン
咲「で、お姉ちゃんがネットで購入して、うちに大量のうんまい棒があってね…。折角だし明日持ってくるよ」
照「そ、それはダメ!」
咲「ハンブンハダレノオカネカナ?」ゴッ
照「…咲さんので御座いまする」ハハー
桃子「あ、融資したんすね…」
透華「お菓子は照さんがほとんど食べますから…。私達は持ってきた僅かなもので満足ですわ──ですが、庶民の味と言うのも気になりますわね」
衣「他には何があるのだ?」
照「基本的なサラミ、コンポタ、チーズ、サラダ味から、ギュウタン、エビマヨ、ピザ、そしてプレミアムな──」
───次の日
照「…と言うわけで、半分くらい持ってきた」グスッ
透華「照さんが涙ぐむなんて…咲さん、何をしましたの?」
咲「私はお姉ちゃんに“お願い”しただけですよ」
桃子「含みがあるっすね…」
衣「む、タコヤキにテリヤキバーガー…?このうんまい棒は中々にジャンクなものを味にしてるのか?」
照「こほん、あくまで~風ってだけ。でも、食べてみれば分かる」
透華「私はプレミアムうんまい棒にしますわ!」
桃子「チョコなんてあるんすね…私はそれにするっす」
衣「照のオススメはな…いや、衣が選ぶぞ!」
咲(引き下がって正解だよ衣ちゃん…)
───
照「では──実食始め…うーん、美味!」サクサクサク
桃子「お、中々美味しいっすね!」サクサク
透華「これは──ハギヨシ!」サクサク
ハギヨシ「どうかなされましたかお嬢様?」
透華「この会社へ資金提供、並びに提携を。株も10%ほど抑えてくださいまし」
ハギヨシ「かしこまりました」シュバ
咲「えっ、そんな大事に!?」サクサク
衣「おおっ、これは…正に──。幼少の頃、衣が食べた“レタス小次郎”にも似ている…。あの頃は父も母も忙しく、衣のおやつを作ることなどはおろか、買うことなど滅多に無かった…。でも、初めてのお小遣いで買ったそれは、味としては普通だったが、それだけで幸福感に満たされた。今ではハギヨシがおやつを作ったりしてすっかり忘れてしまっていたが──駄菓子とは、みなで食べると良いものなのだな…」
桃子(語り出したっす…でも、切なすぎるっすよぉ)ホロリ
照「──どんどん食べると良い。だけど、夜ご飯はしっかり食べるんだ」サクサク
衣「うん!次はサラミというのに挑戦してみるぞ!」
咲「何でだろう。お姉ちゃんがスゴく格好いい場面なのに…お菓子のせいで全く威厳が無い…」
透華「そ、それが照さんですから…」
桃子「もう分かってたことっすよ」サクサク
衣・照「「うーん、美味!」」
駄菓子と麻雀部──槓
A卓
宮永照
妹尾佳織
吉留未春
モブ
未春(なんでよりによって龍門渕の先鋒が…)
佳織「よ、よろしくお願いします!」
モブ「よ、よろしく…(死んだ、これは確実に予選で落ちる…)」
照「よろしく」モグモグ
───簡単なダイジェスト
照「ツモ。300.500」
未春「はい…(簡単に親流されたよぉ…)」
………
照(清澄の妹尾さんが張ってるか…ならばこれで)トン
モブ「ろ、ロン!3900です」
佳織(あう、七対子上がれなかったぁ。漢字ばっかりで格好よかったなぁ)
未春(清澄の捨て牌が凄まじいことに…!下手したら清一張っててもおかしく無かったよね…)
佳織、大七星成就ならず…
………
オーラス、照親番
モブ「(点差は…よし、直撃ならトップだ!混一役牌確定の高め一気通貫の三面張。避けれるなら避けてみろ、龍門渕!)リーチだ!」トン
照「ロン…。1000点」パタリ
モブ「くそぉ…最下位からかぁ」
佳織「お、お疲れ様でした!」
未春「お疲れ様です…」
カラカラカラ…
照「ん?まだ、私の親番はおわってない。いけるところまで行く」ゴッ
「「「えっ…」」」サー…
やっと更新キタ(´д`|||)
かなり待ってた
>>197
仕事忙し過ぎる…。
とりあえずサゲ進行して、
書きためてます。
───A卓終局
宮永照 82900
吉留未春 9600
妹尾佳織 8100
モブ -600
照「お疲れ様」シャクシャク
未春「」マッシロ
佳織「や、やっぱり強いです…」
モブ「げっろ」カタカタ
照「上がり止めなしなら、やっぱりラス親に限るな。あ、ハギヨシさん他は終わった?」ゴクン
ハギヨシ「ええ、ではダイジェストですがお伝えします」
───G卓
天江衣
井上純
モブA
モブB
桃子「じゃあ、私は消えるっ──」ユラー
モブA「えっ、消えちゃった?」
モブB「龍門渕の次鋒は消える、ハッキリわかんだね」
衣「む…対局の時間か。日が昇り、いささか力不足が否めないが仕方あるまい…」ウトウト
純「そんなんで大丈夫かちびっこ」
衣「むむむっ!衣はチビではない!お前がでかすぎるだけだ、この…大太法師(だいだらぼっち)め!」
純「ぐぬぬ…じゃあ、お前は一寸法師だな」
衣「…ふふふ」カチン
純「な、なんだよ」
衣「お前の命脈も今日で終わりだ…衣は久々にキレてしまいそうだ──」ゴッ
純「げっ」
すまない。
構想は練ってるんだ。
今繁盛期だから、実家にすら
ほぼほぼ帰れてない…。
こういうときのサービス業って辛いね。
とりあえず個人戦衣は投下します
───東2局
東:純
南:衣
西:モブA
北:モブB
純「(さっきの局は、思ったよりもあっさり上がれたな…ラス親が龍門渕の大将じゃないだけましか。そして、これで聴牌だ)──ポン!」1mポン
衣「ふーふふーん♪」
モブA(さっきの聴牌は流れちゃったけれど、まだ比較的戦える手牌!)
モブB(うーん、この嵌張ずっぽし、いいぞ~これ。…だけど、あえてダマで)北
衣「ポン!ぺーぽん、ぺーぽん♪」
純(くそっ、流れが変わった!意図してやってるのかこのおチビは…!?)
モブA「揃った…!リーチ!」東
衣「ロン──古役燕返し…は無いが、役牌のみ1000点」
モブA「は、はい(当たったけれど、まだ1000点。軽くて良かった~)」
純(この上がりは異様だ。流れの全てが持ってかれた──息苦しい…そんな流れが来やがった)
衣「賽子回れ~、わーい衣の親番だー!」カラカラカラ
───東3局三巡目
衣「衣は親を好いている──それは火力の利点が活かせる絶好の機会だからだ──リーチ」ゴッ
モブA・B(とりあえず端牌を…)
純(う…うそだろ!流れが持って行かれたとはいえ、俺が変えることすら出来ないなんて…!)
衣「小林の…怪訝そうな顔をしているな。無理もない、この支配を単独突破した者は未だに片手で足る。決して恥では無いが…己の弱さに悔いるが良い──ツモ」
純(くっ、言い返せない…完敗だ…。俺は…いや、俺達の世代は、龍門渕を破ることが出来る日が来るのか…?)
衣「四暗刻──16000オール」ゴッ
─それから衣の親は続く、意気消沈した小林高校の井上純は、流れに呑み込まれあえなく放銃。親跳を振り込み飛びとなった。
──G卓結果──
衣 87300
モブA 2600
モブB 1400
純 -8700
───試合後
純(くそっ!くそっ!流れが見えているのにどうにも出来なかった…。…俺じゃこいつらの足下にも及ばないのか)ウルッ
モブAB「…っかれ」トボトボ
衣「さて…次の児戯に戯れるか…。──一つ良いか小林の?」
純「…なんだよ、勝者の情けは最高の屈辱だぞ」
衣「情けなどでは無い。お前は強い…が、流れを支配するわけじゃない。ただ、流れに抗っているだけだ」
純「──!そ、それの何が悪い!…俺は他の奴とは違って、流れが見える。それを利用しちゃいけないってのか!!」
衣「浅はか。そして、実に愚かな考え方だ。…しかし、それが【普通】なのだが」
純「…化け物の考えることは分からないな。──なぜ、それが普通なんだ?」
衣「化け物とは心外だな。衣は人だ。お前もそう──ただ流れが見えるだけの人だ。いかに人外染みた能力を持っていようと、森羅万象さもありなん。【活かせ】。そして、支配とは場を荒らすことでは無いことを感じろ。──と、衣は最近思い知らされたのだ…」
純「活かす…」
衣「人の流れに干渉して自分が崩れないと思っていたか?いや、そんなことはあり得ない。場を乱せば己にかかる流れも、必然変わる。…また打とう。その時が来るまで、知恵熱で頭が沸き上がるまで考えるといい」スタスタ
純「お、おぅ…──。何だよ、あいつ…。ニヤニヤしながら言いやがって──。考える…か、そんなこと考えたこともなかったよ」
──C卓
龍門渕透華
竹井久
国広一
モブ
久「さぁ、暴れるわよ~。リボンをぎゅっとね」キュ
一「中堅戦以来だね。もう、あんな打牌はさせないよ」
久「出来るかしら?個人戦くらい私が全国行かせて欲し──…!!」
透華「よろしくお願いしますわ」ヒエヒエ
久(え、何?龍門渕さんこんなんだっけ?心なしか寒い…)
一(うわ、綺麗な人だな~…なんだか畏怖すら覚えそう)
モブ(モブだから何も言うことは無いです)
───東1局
竹井久
国広一
龍門渕透華
モブ
数巡後
久(あちゃー、さっきの嵌張落としが裏目に出たか…だけど、ここでこの牌が来た理由は…?)
一(静かだな。静寂の中、お互いの腹を探り牽制し合う。これはこの場に居ないと分からないことだろうね。)
──……
久「(重なった!確定三暗刻の雀頭待ち。2-5sの受け…じゃないわね、ここは当然8s単騎!)リーチよ!──あっ、やば」ブルッ
透華「──ロン、2000点」
久「あちゃー…、張ってたのね。はい、2000点(あの寒気は一体?)」
───東2局
一(東風戦、早さも大事だけれど、一撃で屠る威力も必要だ。だからこそ、ここは賭けるよ!)
透華「───」ヒエヒエ
モブ(私…場違い?)
久(落ち着かないわねぇ…)
──数巡後
一(うーん、愚形だけど一向聴か。鳴ければタンヤオ三色ドラ2の好聴牌なんだけれど…)
透華「──」ヒエヒエ
モブ「上がりたいなぁ」
久(下家から一向聴気配…上がられたくないけれど、こっちは上がりたい…いやいや、何を迷っているの私!親を蹴られた今こそ前に進むべきよ!)
一「(出た!これで聴牌だ)ポン!」
透華「──ロン、1000点」
一(くっ、やられた。聴牌してるなんて気づかなかった…)
久(あれ…まこじゃないけれど、この違和感は…?狙い撃ち…とはまた別の、手変わりはほぼ無かったように思えたけれど…。いや、試すには局数が明らかに足りなすぎる…)
──東3局・8巡後
一(龍門渕さんのわずかな一人浮き…。ここはなんとしても出上がりをとらないと!)
透華「──」ヒエヒエ
モブ「ポン!(やった、役牌鳴けた!)」
久(──来た、この寒気!)
透華「──ロン、5800点」ヒエヒエ
モブ「ぎゃふん」
久(違和感の正体分かったわ…!十中八九、鳴きやリーチの宣言したら当たるって感じね。だとしたら厄介ね、役をつけてダマの出上がりかツモ上がりのみ。裏ドラに期待するなってことか…。はぁ、私と相性悪いわね…)
派手な上がりはなかったものの、着々と点数を伸ばし、透華が勝利を収めた。
透華41000
久 25600
一 19200
モブ14200
小ネタ
──宮永家──
衣「わーい!お泊まり会だー!」
桃子「お邪魔するっすよ~」
透華「お邪魔致しますわ」
咲「大したもてなしは出来ないけれど、くつろいでてね」
照「今日はお父さんとお母さんは旅行に行って帰ってこない。ご都合主義」モグモグ
桃子「餞別で、色々持ってきたっすよ~」
照「む、これはブラッキーサンダーの小分け包装!中々やるな…モモ」
桃子「それほどでもっすよ」
透華「私からはこれを」スッ
咲「み、見るからに高そうなチョコレート…」
照「これは…もしや、ピヨール・エルメ・パッリか!?」
透華「お目が高いですわ、先日お祖父様がフランスに行ったついでに買ってきてもらいましたわ。日本でもチェーン展開されて、普通に買えますわよ」
衣「これは4000円くらいで、マカロンは12000円ほどだ。そこまで高くはないぞ?」
照・桃子「このブルジョワめ!」
咲「あはは…恐れ多くて食べづらい…」
桃子「私のブラッキーサンダーが霞むっすね…っと、衣ちゃんは何見てるっすか?」
衣「この機械はなんだ?」
咲「それはゲーム機だよ。何か、ゲームして遊ぶ?」
照「あっ…大人数用はこれとかしかない…」
透華「なんてゲームですの?」
咲「ゲットストリートってゲームで、お店を買って株を買って増資して、目標金額に届けば良いってゲームですよ。他には大乱闘スマッシュシスターズとかボンバーウーマンもあるけれど…」
衣「この経営ゲームが良い!飽きたらそっちもするぞ!」
透華「龍門渕の力をお見せしますわ!」
桃子「ふむふむ…何となく理解したっす。つまり桃鉄とかドカポンとかの友情はk…」
照「それ以上はいけない」プルプル
桃子(まさか咲ちゃんにやられまくったっすね…ご愁傷様っす)
咲「私は最初見てるだけで良いよ。次、負けた人の所に入るね」
照(さっさと負けたい!でも、威厳は保ちたい!どうしろと言うのだ──)
かくして、友情破壊ゲームの幕が開く──!
──開幕──
照「私が一番目だね。よっ…1か、とりあえずお店を買う」ペロペロ
衣「おおっ、お店が建ったぞ!次は衣だ、サイコロ回れー!…6だ。ハートのマスに止まったぞ?」
桃子「四つのシンボル集めて銀行まで戻ったらレベルが上がって、お金が貰えるっすよ。っと、その前にマスを選ぶっす」
透華「積極的に止まって、マスを一直線に埋めるとボーナスが貰えるみたいですわね」
衣「では、衣は真ん中を選ぶぞ!…70番だ!」
テレレ レッテッテッテッテー♪
咲「あっ、レベルが上がったね」
照「び、ビギナーズラックだから…」
衣「わーい!お金が増えたぞー!」
透華「おめでとうございますわ。…さて、私の番ですわ。…3ですか。せっかくですから、カジノマスに止まりますわね」
桃子「スロットっすか…あっ」
咲「凄い!スリーセブンなんて初めてみたよ!」
透華「おーほっほっほ!龍門渕の力を持ってすれば当然ですわ!」
照「ぐぬぬ…び、ビギナーズラックめ…」
桃子「じゃあ私っすね。6っすね。ここは逆のシンボルを狙うっすよ~」
照(良いの引くな…良いの引くな!)
桃子「じゃあ、衣ちゃんの隣に…13っすか──えっ、何すかこの音!」
デロデロデロデロデロデロドゥーン
ドゥドゥドゥン──
照「いよっし!」ガッツポ
咲「お姉ちゃん声に出てるよ…でも、関係ない無いみたいだね」
桃子「【所有店舗の値段が13%下がる】っすか、いやぁ序盤で良かったっすよ」
照「うわらば!」
──それから
衣「えいっ、わーい!臨時収入だぞー」
咲「妹尾さんと良い勝負だね」
……
透華「増資して、株価を上げますわ!って、桃子さんの方が株持ってますの!?」
桃子「相乗っす。何もしなくても資産が増えるっすよ~」
透華「ぐぬぬぬ…」
……
照「ぎゃぁあ!メテオで私のお店が…」
咲「苦戦してるねお姉ちゃん…」
桃子「ぎゃぁあ!株価が暴落っすぅぅ!!」
───結果発表
1 衣
2 桃子
3 透華
4 照
衣「わーい!衣が一番だー!」
桃子「ふぅ…最後に株全部売って、何とか2着っす」
透華「その暴落のあおりを受けて僅差で3着ですわ…」
照「ガツガツ!ガツガツ!」最下位だよちくしょー!
衣「次は咲が入るのか?ふふっ、次も一番取るぞ!」
咲「私も負けないよ!じゃあ…ステージ決めようか。ダーマ神殿で!」
照「駄目…!みんなトラウマになっちゃう!」
透華「受けて立ちますわ!」
桃子「要領は掴めたっす。次は1着狙うっす!」
今回のオチ。空き地を使った咲無双、5倍買い、相乗、的確な増資をすることで圧倒的1着を取る。その姿はまさに魔王であったそうだ──
知略・策略・咲無双──槓
──F卓
東横桃子
加治木ゆみ
蒲原智美
モブ
ゆみ「まさか初戦で蒲原と当たると思ってなかったな」
智美「ワハハ、ゆみちんと二人で稼げば問題ないなー」
ゆみ「…だが、龍門渕の次鋒もいる。実際に打ったお前なら分かると思うが…」
智美「あれは条件が悪かったからなー。…今回はイーブンで闘えるぞー」
桃子「あの時は本当にこっちの先鋒が失礼したっすよ──私もヒラで打てて嬉しい限りっす」ユラー
ゆみ「──!い、いつの間に?」
桃子「(…やっぱり見えて無かったっすね)実は1番最初に着いてたっすよ」
智美「いつもと違う匂いがしてたのはそうだったのかー」
桃子「えっ、何か臭うっすか!」
ゆみ「失礼──」クンクン
桃子「や、やめるっす!におうなっすー!!」
モブ(…あの二人、何やってるんだろ?)
──東1局──
東 加治木ゆみ
南 モブ
西 東横桃子
北 蒲原智美
……十数巡後
ゆみ(しっかりと視認出来ている…だが、明らかに南家の彼女がおかしいな…。リーチをかけているが、東横の危険牌を見逃しているように見える…。ここは安全牌もあるし降りてもいいか)
モブ(うーん、中々上がれないな~)
桃子(清澄のお二人は堅いっすね。わざと当たり牌を出せば罰符が貰えるのに…。それは求めてないってことっすか)
智美(ワハハ)
東1局は智美以外が聴牌に取り流れた。
──東1局流れ一本場──
桃子(これで南家の彼女は見えてないことが分かったっす。さっき、罰符を取らなかったことを痛感させてやるっす!ならば──)ボソッ
ゆみ(蒲原から聞いていたが、少しキツいな…すでに何度か河を見逃している。久なら、関係無しにツモるんだろうがな)フフッ
智美(ゆみちんが笑って不気味だぞー)
モブ「(さっきは上がれなかったけれど、また聴牌にこぎ着けた!)リーチ!」
桃子「──っすか?それ、ドラっすよ?ロン、面タンピンドラ2は8300点っす」ユラリ
モブ「えっ、嘘!いつの間にリーチしてたの?!」
智美「四巡前からしてたぞー」
ゆみ「ああっ…(気づいたのは二巡前だが、蒲原には見えていたのか)」
桃子(厄介っすね、西家の人には見えているみたいっす)
智美(適当に言ったら当たったぞー)ワハハ
──東3局──
ゆみ(東横が親、生憎私にはすでに河が、打牌が分からなくなっている──だったら、蒲原もろとも沈める他無い!)ギリッ
智美「ゆみちん、悪い顔だぞ」ボソボソッ
ゆみ「す、すまない」
……数巡後……
ゆみ「(引くことなど毛頭無い…!)リーチだ!」
モブ(嫌なリーチだなぁ…私の点数少ないのに…)トン
桃子(やけくそっすか?だけど、ここは当たり牌濃厚のこの牌を出すしか聴牌には取れ無いっす!)トン
智美「お、次は私だn…」
ゆみ「ろ、ロン!その東横の牌だ!」
桃子(えっ、見えて…)
ゆみ「リーチ一発役牌ドラ1!8000点──」
桃子(ち、違うこの人は当てずっぽうで当たり牌を嗅ぎ分けた!今視線が移っているから、河が見えている──!)
ゆみ「す、すまない。その裏ドラも忘れていたな。その牌も入れても点数は変わらないな」
桃子(予想外っす、これでオーラス…。私のステルスは剥がされてしまったっす──!)
智美(ワハハ、ぼんやりしてたのが見えてきたぞー?)
桃子(いや、それでもまだ私がリードしてるっす。怪物の温床で戦ってきた私の地力を信じるっすよ!)
ゆみ(一か八かの賭けだったが、効果は薄いようだな…。ふぅ、久に感化されてしまったか。こんなことは金輪際止めよう…)
オーラス。気迫は削がれることはなく、桃子が辛くも勝利を収める。
桃子 36700
ゆみ 31700
智美 24000
モブ 7600
更新が予想外に速くて嬉しいですm(._.)m
ありがとうございます
>>218
腰やらかして休業中でござる。
個人戦は咲(予選)、決勝をやってから
東京(全国)編になります。
掘り下げやリクエストあれば
勝手な設定から書きます。
その合間に小ネタ挟みますが。
今後とも気長に待ってて下さい。
気がつけばなんか更新してる?
みたいな感じにしますゆえ。。。
──E卓──
宮永咲
門松葉子
池田華菜
モブ
咲「は、はぁ…ハギヨシさんが居なかったら今頃始まってたよぉ」トボトボ
華菜「やらしく~」
葉子「よろしく」
モブ「どーも」
咲「はぅわ!よ、よろしくお願いします」ペッコリン
葉子(中堅戦の時とは違うな~。天江さんもそうだったけど。…今回はアドバンテージも全くない状況、恐らく池田さんは攻めてくる。この中で一緒に打った私だからこそ、出来ることがあるはず…)
華菜(キャプテンが言ってた…槓を多用して場を制圧してくると。前後半で±0?そんなことさせないし!槓するなら、立直でもかけてこっちが良い思いするだけだし!)
──東1局──
華菜
咲
葉子
モブ
……数巡後
華菜(天江衣が居ないから手が進むし!)
葉子(来年は天江衣が居ない所に回して貰おう…先鋒は純に任せて…)
華菜「(思い通りに事が進むってストレスないな~)リーチだし!」
咲「槓。…どうぞ」
葉子「は、はい(大民槓でツモ切りって、中々あり得ない事してる…親でも無いのに)」
華菜(予想通り!すでにドラ5、このまま上がって6000点以上頂くし!)
モブ(風越がリーチしてるのに何やってるんだ龍門渕は…)
咲「──槓、もう一個──槓!」
華菜(は?いやいやいや、有り得ないし。そこで連槓するとか予想外だし!!)
咲「ツモ…嶺上開花三槓子赤1。2000.4000」ゴッ
葉子(これが龍門渕の中堅…恐らく池田さんも槓を予想してのリーチだと思うけれど…)
華菜(それを上回られた!なんだ?龍門渕は化け物の見本市か何かか!?)
──東2局──
咲(池田さんのリーチ…多分裏乗って倍満は堅いはずだったけど…モブさんが出してくれてよかった~…)ゴッ
華菜(にゃぁぁ…親っかぶりは痛い。だけど、華菜ちゃんは諦めない──!この手牌、最大限作り上げる。東風だろうが、関係ない!)
葉子(これが支配…今のあがりで──いや、天江さんに比べたらまだまだ!)
咲「──ポン」
葉子(9pのポン…でも、純全ではなさそう?いや、違う!これは加槓もあり得る。幸いこの手は槍槓も狙え)
華菜(その前に墜とす──!あと1手が欲しいし!)
咲(と、みんなは思ってるはず。だから、これは槓出来ないよね。──今回は±0じゃなくても良いのだから、振り込まなくても良い──)
……数巡後……
華菜(さぁ出せ龍門渕!槍槓ドラ3で逆転だし!)
咲「1s…槓、──ツモ翌嶺上開花、60符1翻は1000オール」ゴッ
華菜(辺7p…、そして河には8pが2枚…。まさか、暗刻落としで狙った──…読まれている!?)
葉子(これは手がつけられない…加槓を狙いに行ったら手が窮屈になるし、かと言ってリーチをかければ余剰牌で槓される…)
((±0を目指していないのか!?))
咲(ここからの私の出番は終わり。とにかく被害が少なく上がる、振り込む、流すだけ。…お姉ちゃんと衣ちゃんみたいに高火力を持っていないし、モモさんみたいな振り込ませるオカルトは無い。正直、冷やし透華さんが出れば私が個人戦に出られる可能性が殆ど無いからね…。だけど、5人で独占したいなんてのはワガママなのかな?)クスッ
その後、持ち前の火力を発揮できず華菜は上がりが少なく沈む。葉子も咲に振り回され上がりに向かえない。圧倒的支配で咲がこの場を制圧した──
咲 34400
華菜24800
葉子20600
モブ20200
──個人戦予選終了──
透華「キィーー!不本意ですわ!全く身に覚えがありませんわー!」
照「そりゃ鬱憤もあっただろうし仕方ない」モキュモキュ
衣「衣が完全に押さえ込まれたぞ!やはり、透華はこちらの方が合っている」
透華「私は──私の麻雀を打ちたいのですわ!」
桃子「それもあって照さんが断トツで1位っすもんね~」
咲「何とか皆で独占できたね」
衣「遅れは取ったが、今度こそ1位は衣が頂くぞ!」
照「望むところ…。…透華、もう一度ヤッとく?」ゴクン
透華「やめてくださいまし…。自力で3位を死守しますわ…!」
【東風戦着順※以下着順12位まで】
宮永照
天江衣
龍門渕透華
東横桃子
宮永咲
福路美穂子
竹井久
加治木ゆみ
池田華菜
井上純
蒲原智美
染谷まこ
久「本当…強者しか居ないわね龍門渕は」
ゆみ「東横に当たってそこまで点を減らさなかったのは大きかった」
智美「佳織は残念だったな~」
佳織「役満上がれなかったです…」
まこ「さっき見たけど、大七星聴牌しちょったけ、それだけでも大したもんじゃ」
佳織「大七星…?」
久「無自覚って怖いわね…。とにかく4人残ったし、誰でも良いから2着か3着食い込むわよ!」
智美「ワハハ、1着を言わないところが察しだぞ~」
睦月「おめでとうございますキャプテン…それと華菜」
華菜「ムッキーのくせについでみたいに言うな!」
美春「私はエースと当たって厳しかったからね…」
純代「私の卓はキンクリされた…」
美穂子「華菜と私だけが残ったけれど、このまま引き下がれないわ。皆はまだ二年あるから、しっかり学ばないとね」
美春「はい、キャプテン」
睦月「わ、私なりに精一杯」
………
智紀「こっちは純だけ…」
一「1回目は残念だったけど、そこからの追い上げが凄かったね」
舞「私のラストチャンスが…派手に飛ばされたからな」←2回戦目に純にボコられた。
純「それはすまないとは思ってるんだが…流れが俺に味方したんだ」
葉子「はぁ…私にはそのオカルトが分からないよ」
智紀「大丈夫、私も」
一「オカルトがあるのは分かるんだけどね~。純君のは別というか…うーん…」
舞「ま、私はこれで潔く引退だからな。来年以降は頼んだぞ~。──あ、部長は井上な」フリフリ
純「はぁ!?俺かよ!」
智紀「残当」
一「仕方ないよね~。決勝まで残ったし」
葉子「私も賛成かな」
純「くそ…はめられた気分だぜ…──(天江衣には感謝しねぇとな…)」
小ネタ
和「ふぅ…今年のインターハイ予選は、凄い試合でしたね」
優希「あの龍門渕高校はヤバすぎるじぇ…。連続和了、不可解な上がり、嶺上開花、副将は可愛そうだったけど、最後の大将もヤバヤバだじょ」
和「運が良いのか、とにかく見応えはありました」
ムロ(あれを見てまだ和先輩オカルトを認めないみたいだな)ヒソヒソ
マホ(仕方ないですよ…意地でもオカルトなんて認めませんから)ヒソヒソ
優希(のどちゃんはまだ全国大会が残ってるし、東京行ったら嫌でも認めるはずだじぇ)ヒソヒソ
和「そこ3人、何ヒソヒソ話をしてるんですか?」
優希「なんでもないじぇ~。のどちゃんはおっぱい大きい過ぎってムロが言ってただけだじょ」
ムロ「なっ!優希先輩何をいきなり!」
和「はぁ…、好きで大きくなったわけではありませ…」
トントン…ガチャ
久「ここが、高遠原中学麻雀部…。あ、貴女が長野個人戦1位の原村和さんね」
和「はいそうですが。どちら様でしょうか?」
久「私は清澄高校の部長の竹井久よ。貴女にちょっとしたお話があってここまで来たわ~」
優希「清澄って、確か学食にタコスがあるところだじぇ!」
和「…で、その部長さんが私に何か用でしょうか?」
久「かくかくしかじか、まるまるうまうま…」
………
和「なるほど、分かりました。私にとっても、そちらにとってもwin-winと言うわけですか。全国前に打てるのであれば是非とも参加したいところです。──ですが、私から条件を一つ」
久「叶えられる範囲であれば聞くわよ~」
和「優希も参加しても良いでしょうか?」
優希「お、私を指名するとはのどちゃんも分かってるじぇ!」
久「別に貴女だけじゃなく、全員でも構わないけれど…どうしてかしら?」
和「本当は全員参加したいと思ったのですが、…私と優希はすでに高校入試の第一希望が清澄です。ムロやマホはまだ時間がありますので今回は見送りと言うことで──。あとは私自身、清澄の内情を先に知っておきたいと言うのが理由ですね」
久「進路が決まってるのもあるのね。もちろん、歓迎するわよ~。じゃあ、合宿の日程は別の日に知らせるからよろしくね」
和「あ、顧問に通さないと…」
久「すでに話をつけてるわ。行くなら構わないって言われたから。じゃあまたね~」スタスタ
優希「用意周到だじぇ~」
ムロ「私とマホは行っても足手まといになりますし、残念ですが来年になりそうですね」
マホ「わ、私も来年は一緒に打ちたいです!」
和「それも打診しておきましょう。…ところで優希は受験勉強は進んでますか?」
優希「タコスうまー」モグモグ
和「はぁ…宿題もまだ手をつけてないでしょうね…。今日はタコスも麻雀もおあずけです。宿題をしましょう」
優希「げっ!それは殺生だじぇ…」
和と優希が合宿に参加&清澄高校入学の意思を示しました。
久の来襲in高遠原中学──槓
透華「はぁ…、そろそろ始まりますわね」
衣「物憂げな顔だな、どうかしたのか?」
透華「私でない私が打った前局を受け入れられないのですわ…。気づけば全てが終わってました」
照「それも透華。あれも透華。過ぎたことは仕方ない」サクサク
透華「最善手の追究がデジタルの頂点。いつか、あののどっちの様な闘牌こそが私の目指すもの…だとは思ってるのですが──映像の私は全くの真逆でした」
咲「…のどっち?」
桃子「ネトマ界のレジェンドっすよ。完成されたデジタルは他を寄せ付けないとも言われてるっす」
照「私達とは相容れない存在か…ネトマ?」サクサクサク
桃子「そこからっすか…」
透華「私とモモさんしかやってませんから…私はどう打てば良いのでしょうか?」
照「知らぬ、存ぜぬ」モグモグ
透華「んなっ!?」
衣「あの透華も今の透華も透華である。望むならいくらでも顕現させてみせよう」
咲「ゴッすれば良いけど…」
桃子「私にはそのやり方が意味不明っすよ…」
照「つまりはそういうこと。透華が何をしたいか。私達のために団体戦でなるもよし。今勝つためになるもよし。気に食わないなら、ならないもよし。透華はどうしたい──?」
透華「私は…私は…n」ピーンポーン
「ただ今より、個人戦決勝が始まります。代表選手は該当競技室にお越し下さい」
照「ハギヨシさん」
ハギヨシ「はっ…。照様と衣様はA室です。私がお連れ致しましょう」
衣「わーい!照と打てるぞー!」テクテク
照「負けない。っと、お菓子が無くなりそうだ」キョロキョロ
ハギヨシ「こちらで良ければお納めください」サッ
照「ハギヨシさん…お主も悪よのう」
ハギヨシ「照様程では」ニコッ
衣「あとで衣も食べるぞー!」
咲「わ、私はどこだろう…?」
桃子「咲ちゃんは私と同じC室っすね~」
咲「…え、エスコートお願いします」テクテク
桃子「こんな私で良ければ!」テクテク
透華「不憫ですわーー!」デスワー…スワー…
※原作とは異なります
A室
天江衣
宮永照
井上純
竹井久
B室
龍門渕透華
蒲原智美
染谷まこ
池田華菜
C室
宮永咲
東横桃子
福路美穂子
加治木ゆみ
・半荘1回戦持ち点25000
・上位2名が勝ち抜け
・7、8番目は得点より選出
・飛び終了、オカやウマ無し
──A室──
久「おいでなすったわね」
純「そうだな…天江衣──!」
衣「後の対局拝見した。小林の、少しは衣を楽しませてくれ」
純「言われなくても分かってるさ…この場は俺が制s───」
照「───!!」ゴゴゴゴ
純(なんだこの威圧感は!本当に同学年かよ!)
久(うはぁ…今からこれと対局か。震えが止まらないわね)
衣「どうした照?」
照「ボッキー折れてた…残念」
久・純(それだけ!?)
──B室──
透華「全くもう…全くもうですわ…」ブツブツ
智美「さっきから龍門渕がブツブツ呟いてるぞー?」
まこ「わしに言われてもなぁ…。そう言えば久が言ってた、冷徹な感じは見受けられんがの」
智美「ワハハ、久が抑えられてた珍しい対局だったな。出ないなら良いぞ」
華菜「遅れたし!華菜ちゃん参上!」バンッ
透華「ブツブツ…」
華菜「な、なんだよ龍門渕…二人は何か知らないのか?」
智美「私達が来たときにはこうだったぞー」
まこ「とりあえず揃ったみたいじゃ、アナウンス鳴るまで待機するかの」
透華「こうなったら意地でも私の実力で次に進んで見せますわ──!」ブツブツ
──C室──
咲「はぁ、おトイレも間に合ったよ~」
桃子「ほ…んと、すぐに居なくなって、探す身にもなって欲しいっすよ…」ゼハゼハ
美穂子(宮永さんの隣の…右眼でもうっすらしか見えないわね)
ゆみ(東横にはもう、奇襲は使えない。としたら風越を利用するしかないのか?いや…宮永咲もいる、どうするかは賭けということか…)
咲「わ、私頑張るよ!」
桃子「この三人を抑えるなんて出来るんすかね…?(咲ちゃんには効果は薄いっすから)」ユラー
──A室・東1局──
東 久 25000
南 照 25000
西 衣 25000
北 純 25000
久(はぁ…ゆみには聞いていたけれど、これはまた…手が進まない感じね~。…まともにやればだけど。あいにく、私ってまともじゃないって自負してるし、ここは攻めさせて貰うわよ!)
照(ハギヨシさんのクッキーは美味しいなぁ。とりあえず清澄は初見か、様子を見るか…)サクサク
衣(さて──悪魔か怪物か、それとも木偶の坊か。少なくとも二人は何かを感じ取れた。ならば圧倒的な力でねじ伏せるのも一興、しかし照がいるこの場で果たしてどこまで二人は抗えるのか──?それはそうと、照のお菓子が欲しいぞー!)
純(臆するな、考えろ、そして流れを手繰る。乱すだけが制する鍵じゃないってことを体現してやる──!)
………数巡後
久「(聴牌出来た…!…我ながら、この河はどうかと思うわ。デジタルに強い人が見たら発狂ものでしょうね。相変わらずの悪待ちというか、地獄単騎の西とか、七対子でも避けたいところだけど───!)さて、リーチ行くわよ」
照(───!)ピクッ
衣(照も何か感じ取ったか?清澄の、衣の支配を受けながら聴牌をとるとは…賞賛に値する───が、上がられなければ意味が無い…。何故ならこの場には奴もいる)
純「ポン──」
久「あら、一発消されちゃったわね…ツモならず、残念」
照(このクッキーの…チョコレートにラムレーズンを混ぜているのか!?道理で大人なビターに破壊的な甘さがあると思った。しかし、他の…同じ形のクッキーには入ってなかったものだ。──はっ!…恐らく、形はカモフラージュ。規則性が見えないが故に楽しみがある。なるほど…ハギヨシさんなんて奇策…!──西は竹井さんに当たりそうだな、持っておくか)サクサク
衣(十中八九、照の手に清澄の当たり牌が握られた。山からは危険を感じない、ならばここは手を進めるだけ。小林のが上がるのか、衣が上がるのか──上がり比べだ)ゴッ
純(…そんなおっかない気を放たなくても分かってるさ。ここは俺が上がってみせる───!)
久(うーんまずった。あの鳴きで流れを狂わされたわね…。でも、まだ7回もチャンスはあるわ。ここは譲りましょうか)
その後、安手ながらも純が上がり、この勝負は純に軍配が上がった。
──東二局・照親番数巡後──
照(さて、どうしたものか。楽しさが故にこのクッキーは食べれない。残り局数連荘してしまえば瞬く間に無くなってしまう───衣もこっちを向くこともあるが、…まさか!?なけなしのお菓子を狙っているのか…!「衣も食べるぞー!」って言ってたのはマジなのか衣たんィェィ!?)ウーン
衣(あの照が悩むとは…?安手のはずが大物手が入ったのか…。いや、気配は微々たるもの、むしろ清澄がまだ折れてない。昼間、しかも満月ではないが衣の力から抗うとは見上げた地力。これはますます楽しみだぞ)ゴッ
純(さっきは何とか流れがこっちに向いた形になった。…しかもさっきより手の進みが良さげ、俺の流れはまだ終わってない)
久「(しかし、よく食べるわねこの子。個人戦の時も食べてたけれど、一体身体のどこに入ってるのかしら?それと凄い美味しそうねぇ…。トラッシュトークとは違うし聞いてみましょうか)あの、宮永さん?お菓子のことで…」
照(ふ、伏兵だと!?とられるのは嫌だ!)ゴッ
久「あっ…いや、なんでもないわ…さぁ続けましょう(あちゃー、触れたら駄目なことだったか。──って、何やってるの私は。…麻雀に集中しないと。あの子なりの士気高翌揚術ってことね、勉強になったわ)」
衣(気配が増した─?やはりこの個人戦出て良かった。倒しがいがあると言うもの──)
照「ツモ──500オール」サクッ!
純(やっぱ早え──!団体戦の時もそうだったが、こいつを止めることが出来るのかよ!?)
衣「よい、それでこそ照(杞憂であったか、ならば衣も上がる!)」
久(お菓子を食べると強くなるオカルト?いやいや、そんな…あっ、高遠原中学にもそう言う子が居たわね…タコスばっかり食べてる子)
─東二局・一本場数巡後─
照「ロン、2900点」
純「ぐっ…(無く暇も与えて貰えねぇ!)」
衣「うーん、美味」ヒョイパク
照「こ…ろも?な、何して」
衣「ハギヨシのクッキー美味しい」サクサク
照「ハッ…チョ…マッ…!う───」
久「ちょっと大丈b…」
照「うわぁぁぁぁぁ!!!お゙菓゙子゙食゙べら゙れ゙だぁぁあ!!!」
純「うるせぇ…たかがお菓子の一つだろうが」
照「「「だががじゃな゙い゙!!」」」
衣「気にするな、そこのノッポの方が意地汚く捕るだろうに」
純「おい、俺はそんなことやったことねぇぞ!……俺も言い過ぎたすまねぇ」
照「ひっく──ぐすっ……。お゙菓゙子゙、お゙菓゙子゙ぐわぁ…」グワァ…ワァ…
久(本当にお菓子のオカルト持ち…なの?)
純台詞←【鳴く暇】です。
誤植失礼しました
小ネタ
ゴーン──…ゴーン──…
桃子「今年ももう終わりっすね…」
透華「──新制麻雀部に3人の…いや、この5人が集まった事。全国大会に出たこと、本当に色んな事がありました…」
衣「うぅ…ん」カクン…カクン…
咲「衣ちゃ…ん、寝たら駄目…だよ」コクン…
照「そういう咲も眠たそうだね」ズルズルッ
透華「さっきから年越しそばばっかり食べてますわね…」
桃子「お菓子もそうっすけど、やっぱり沢山食べるっすね」
照「1年に一度の食べ物。御利益にあやかりたい。私の能力的にも良いし」ズルズルッ
桃子「連続和了っすか…私も食べたんで出来るっすかね?」
透華「モモさんはそれでステルス無くなりそうですが…」
照「モモは消しゴムとかでも食べると良いんじゃないのか?」ゴクン
桃子「冗談でも酷いっす!」
コンコン…
ハギヨシ「お嬢様、準備が出来ました。いつでも向かえます」
透華「ご苦労さまです。では、皆さん向かいましょう」
咲「うぅん…?あれ、みんなどこに行くの…?」
照「龍門渕神社」
咲「──えっ?」
──龍門渕神社(別館近く)──
咲「こんな所あったんだね…」
透華「以前、龍門祭>>50についての説明はしましたね?それを祀っているのがこの龍門渕神社ですわ」
ゴーン─…ゴーン─…
歩「ううぅ…疲れましたぁ~!」
照「南無三」
桃子「ご愁傷様っす」
咲「いやいや、そこは止めようよ…」
※歩、ついに解放
歩「ぜぇ…ぜぇ…」
衣「まだ眠たいぞ…」
透華「帰ったらココア入れて差し上げますわ」
衣「ここあ飲むぞー」
透華「では、皆さん…準備は良いですわね?」
照「ほいきた」
桃子「いつでも良いっすよ!」
咲「良いですよ。はい、衣ちゃんも」
衣「……うん!」
透華「では…カウントダウンを始めますわ!!───……5!」
桃子「…4!」
照「…3!」
咲「…2!」
衣「…1!」
「「「「「明けましておめでとう御座います!」」」」」
あけおめ、ことよろ──槓
先ずはお初です
其れと更新乙です
所で…この世界では全国の強豪校はどんな陣容に成って居ますかね?
照姉さんが居ない白糸台
時期的&レギュレーション的に外国人オンリーが可能な臨海女子
時期的にまだ能力が目覚めて居ない怜さんが居る千里山女子
先鋒にエースを置くスタイルで攻める新道寺女子
既にベストメンバーが揃う姫松
いずれにしても咲-Saki-本編とは違った陣容に成るんでしょうか?
其れから阿知賀女子再生の鍵はのどっちさんのインターミドル制覇ですから奈良代表は晩成なんでしょうかね?
>>246
ネタバレ要素?になるので大々的には書きませんが、
照がいないことで白糸台は去年出てきません。
が、今年はバーーーローー年生が入ったことで…
と言うこともあるかもしれません。
あとのどっちは優勝するので
そこは原作準拠です。
あれ?バーローなっちゃった?
新1年生ですね。
>>247
ふんふむ…さすがに弘世様一人では白糸台高校をインハイに連れて来る事は出来ませんでしたか
えぇと…では高校100年生の娘が咲さんみたいに1歳年とって居れば闘えますかね?
え?お茶の娘と釣り師が居るじゃないかって?
その二人が居ても照姉さんが居ないと厳しいと思いますが
如何でしょうか?
※士気が落ちたのか、照の2本場は衣の満貫で流されました。
──東三局・衣親番──
衣「わーい!衣の親番だぞ」
照「okashi umai」カタカタ
純(心なしかカタカタしてるな…)
久(少し可愛そうに見えるわね…。これから、まこの玉子焼き取るのやめようかしら…)
……海底間際……
純(やべぇな…深くなるほど手が進まねぇ…。思った以上に鳴けない。ってか、龍門渕の2人が不気味すぎるだろ…)
照「ふぅ…そろそろ」←正気に戻った
衣「リーチ─…!」ゴッ
久(来たわ…海底狙いのリーチ!ここは鳴かないとツモられちゃうわね…)
純(ちくしょう…鳴けねぇ!かと言って諦められるか!他の2人が鳴ければ海底はズレる。…ここか!?)
久(鳴けないわね…この局は天江さんに軍配か──)
ゴッ──……!
照「ツモ…400.700」
久「えっ…それ、一巡前に切った牌…」
純「ふ、フリテンツモかよ…!?」
照「フリテンとか関係ない。上がるべき時に上がった。それが今…。このハギヨシクッキーが教えてくれた」サクッ!
衣「くくくっ…流石は照。リーチかけるのを待っていたな?」
照「完璧に止めるために致し方なく。普通は一巡前に上がったが、リーチ棒も欲しいからな。──ここから上がらせてもらうぞ(早く終わらせてお菓子を補充する!)」ゴッ
久「え…えぇ…(お菓子のオカルトって凄い…)」
純(オカルト云々でカオスで意味わかんねえよ!)
>>249
去年のまとめ。
・白糸台は決定的なメンバーが居ないため全国出場は叶わず。
・連続出場をしている臨海女子が団体戦優勝
・個人戦は個人的な総評で戒能良子(大生女子)が優勝
・白糸台に弘瀬、【ネタバレ】(原作との差異)が入学。
今年のまとめ。
・咲照姉妹が龍門渕高校に入学、合わせて桃子も入学(原作との差異)
・白糸台に亦野、渋谷、【ネタバレ】(原作との差異)が入学
・のどっちがインターミドル制覇、二条泉が健闘した
今の所これが開示できる情報です。
他は気長に待って下さい。
このSSまとめへのコメント
とりあえず雰囲気が良い期待。