シン「俺がIS学園に転入・・・で、ありますか」 (178)

タリア「貴方にISの適性が確認された以上、それが最善なのよ。貴方だって、実験動物扱いは嫌でしょう?」

シン「・・・そりゃ、まあ・・・」

タリア「不服なのはわかるけれど了承して頂戴。・・日本で男性操縦者なんてのが見つからなければこんな事態にはならずに済んだのだけれど、経緯はともかく軍は貴方に期待しているわ。苦労するだろうけど、頑張って頂戴」

シン「・・・了解です」

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数日後

千冬「さて、クラス代表を決めたい所だったが、急遽見付かった男性操縦者がこのクラスに入る事になった。・・入れ」

シン「・・えっと、シン・アスカです。皆さんとは今日から共に勉学に励む事になりました。よろしくお願いします」

千冬「アスカはお前たちより一つ上だが、クラスメイトである以上平等だ、良いな。」

シン「了解です。」

千冬「では、改めてクラス代表を決めたいと思う。クラス代表は再来週のクラス対抗戦に出る選手にもなる。自薦他薦は問わん。自信があるものは立候補しろ」

クラスメイト「はーいっ、織斑君を推薦します!」

一夏「お、俺っ!?」

シンの隣の席となった少年が慌てた様に立ち上がった。例の世界初の男性操縦者、織斑一夏だろう。

クラスメイト「私はアスカさんを推薦しますっ!年上だし安心して任せられると思いますっ!」

シン「なっ、ちょっと!?」

先ほどの一夏と同じ様に慌てて立ち上がる。いくら軍に居たとはいえISに乗った事などないのにそんな大役を引き受けるつもりはなかったのだから。

千冬「織斑とアスカだけか。では、どちらにするかの投票をー

セシリア「待って下さい、納得いきませんわっ!」

声を張り上げて立ち上がった金髪の少女に見覚えは有った。イギリスの代表候補、と軍の情報にあったのを脳内で確認しながら彼女に票が行かないか、と期待もしてみる。

セシリア「だいたい、男性になどクラス代表が務まる筈がありませんわ!」

正論だとシンは思った。最近見付かったばかりの男性操縦者、それに代表を務める様な技量がある筈がない、と。

セシリア「この私が居ると言うのに男性にクラス代表を任せるなど、屈辱でしかありませんわ!何より、実力では遥かに私の方が上であり私がクラス代表になるのは必然、それなのに物珍しさで何処の馬の骨とも知れない男性に任せては困りますわ!私はこの様な島国に来てまでサーカスを観賞しに来たのではありませんのよ!」

何か雲行きが怪しくなってきた、というか酷い言われ様だ。

セシリア「だいたい、文化的にも後進的な国で暮らす事自体、私には苦痛でー

シン「なら帰れば良いだろ、文句があるなら。なんなんだよアンタ、皆も喧嘩したくて俺たちを推薦した訳じゃないのに。それに、イギリスだって大して自慢出来る事ないだろ!」

我慢の限界だった。

セシリア「貴方、私と私の祖国を侮辱しますの!?」

怒り心頭、と言った表情だった。

シン「先に言ってきたのはアンタだろ。他人を馬鹿にしてばっかで、品が無いんじゃないのかよっ」

口が滑って言い過ぎた、と思った瞬間ブチッ、と言った擬音が聞こえた様な気がした。

セシリア「決闘ですわっ!!そこまでこの私を馬鹿にするんですから、相応の覚悟があるのでしょう!?」

ビシッ、と指を指される。

シン「良いさ、やってやる。負けて泣くなよ」

売り言葉に買い言葉だった。だが、不思議と後悔はなかった

千冬「・・話は纏まったな。では勝負は一週間後の月曜の放課後、第三アリーナで行う。勝者が翌日の放課後織斑と勝負し、その勝者がクラス代表になるものとする。」

その方が手っ取り早いだろう?と織斑先生はニヤリと笑った。対象的に隣の男子ー織斑一夏が話す機会を逸脱した上殆ど蚊帳の外のまま決まってしまった話に愕然とした様に席に着いた。


昼休みになって、隣から遠慮がちに声を掛けられる

一夏「アスカ・・さん?」

シン「織斑一夏、だよな?なんだ?」

一夏「いや、男同士なのにまともに自己紹介してませんでしたし、自己紹介しとこうかなって」

シン「そっか。あと、シンで良いし敬語も要らない。同じ学年なんだし」

一夏「そ、そっか。俺の事も一夏で良いよ。とりあえず、飯に行かないか?男同士なんだし、いろいろ話したいしさ」

シン「そうだな。んじゃ、早く行こう」

一夏と共に食堂に向かう・・・が、その後ろをぞろぞろと女子の集団が付いてくる。居心地の悪さを感じながら食堂に着くと今度は人混みがさっ、と割れた。隣の一夏と同じように慄きながら食事を取って座るとほぼ全方位から視線を感じた。

一夏「なんか、すごく注目されてるな。なんつーか、食いづらい」

シン「珍しい、んだろうな。今まで学園内に男子生徒なんか居なかったから余計に」

ラーメンを啜りながらそう宣う一夏にそう返しながら味噌カツを口に運ぶ。軍の食堂よりも遥かに美味しくて表情が無意識に緩んだ。

一夏「で、シン。いきなり勝負って話になったけど、大丈夫なのかよ?俺なんか、全然授業に付いてけないくらいなんだけど・・」

シン「俺は一応、軍に居たから。ISの支援部隊だったから多少の知識はあるし、放課後には訓練機を借りて訓練はするけど・・正直、勝ち目は薄い。けど、やってやるさ」

一夏「軍人、かー。なんかすごいな」

シン「そうでもないよ、基本的に訓練ばっかりだし。」

他愛ない会話を続けて居ると山田先生が近付いて来た。

山田「あ、織斑くん、アスカくん。ここに居たんですね」

ぱあっと笑顔を浮かべた山田先生は先生というより生徒に見えるくらいだった。

山田「織斑くん、アスカくん。寮の部屋が決まりました。いろいろとあって急に決まったので同室じゃありませんけど、今日から寮に入って下さいね」

そう言って鍵と部屋番号が書かれた紙を渡された。

山田「放課後には部屋に荷物とかを確認しに行って下さいね。夕食は6時から7時、寮の一年生用の食堂で取って下さい。各部屋にはシャワーがありますけど、大浴場もあります。学年毎に使える時間が違いますけど・・その、織斑くんとアスカくんは今の所使えません」

一夏「な、なんでですか?」

少し落胆した様に問い返す一夏に軽くツッコむ。

シン「いやいや、女子と一緒に入る事になっちゃうだろっ」

山田「織斑くんっ、女子と入りたいんですかあっ!?ダメですよ絶対!」

顔を真っ赤にして騒ぐ山田先生。やっぱり教師というより生徒みたいにみえる。

一夏「いやっ、入りたくないですよっ!?」

端から聞くと勘違いされそうな発言をぶちかます一夏に顔が引攣った。

山田「女の子に興味が無いんです?!そ、それもまた問題なような・・」

山田先生の声が辺りに響く。なにやら聞いてはいけないようなセリフが聞こえた気がして更に顔が引攣った。


大騒ぎの昼休み、そして隣で一夏が冷や汗をダラダラ流すのを見て助け舟を出しながら授業をこなし、放課後を迎えた。

とりあえず、まずは部屋に行ってみる事にした。一夏のとなり、1026号室だった。

シン「ふう・・」

この1日だけでかなり体力を使った気がしてベットに倒れこむ。すると、なにやら隣が騒がしい。廊下に出て確認してみると、周りには同じく騒ぎを聞きつけたらしき部屋着の少女ばかり顔を覗かせていて慌てた。隣のドアを見るとドアに木刀が生えていた。比喩だとかではなく、そのままの意味で。一夏がこちらに気付く事なくドアに何か語りかけると木刀が引っ込み、しばらくしてドアが開けられた。その中に一夏が入って行った。

シン「・・・なんだったんだ、いったい」

とりあえず部屋に引っ込む。周りの女子達の格好が目に毒だった。


少し休むと、職員室に向かう。昼休みの内に織斑先生に頼んでおいた訓練機の話の確認に。

千冬「訓練機の件だが、特例で一部の手順を省略して明日から使用出来る様にした。だが一週間しかないのだからな。有効に使え」

シン「ありがとうございます。」

一週間後のセシリアとの決闘に備えて訓練を積むために織斑先生に頼んだのが訓練機の事だ。普通に申請したのでは使用出来るまでかなり期間が掛かってしまう。それではセシリアには勝てない、相手は代表候補なのだから。

千冬「それと、お前の軍から連絡があった。当日間に合うように専用機を送るとの事だ。」

シン「自分に、ですか?」

予想外だった。軍に期待されているのは分かっていたが、専用機まで用意されるとは思わなかった。

千冬「ああ。では、励めよ少年、期待している」

ニヤリ、と笑う織斑先生にお礼を返して職員室を出ると携帯を取り出した。時差を考えても、今は自由時間の筈の友人に電話を掛けた。

レイ「・・俺だ。シン、どうかしたのか?」

俺は今日の経緯を話した。苦笑いするような気配がした。

レイ「お前らしいな。全く。だが、セシリア・オルコットとはな。強敵だぞ?」

シン「わかってるさ。だから、セシリアの戦闘記録が欲しい。徹底的に対策しないと、絶対に勝てないだろうから。」

相手は代表候補生。戦力差はとてつもない。やれる事はやっておかなければ。

レイ「・・解った。そこまでやる以上は必ず勝てよ。高慢なお嬢様の高く伸びた鼻をへし折ってやれ。データは今日中に用意してやる」

シン「助かるよ。悪いな、こんな時間に」

レイ「気にするな。お前が代表候補生を破れば俺たちも鼻が高いからな。結果を楽しみにしている」

やはり、持つべきは友だ。

シャワーを浴びて夕食を取り(やはり異様なまでに視線を向けらてあまり集中して食べられなかった)部屋に戻ると、持参したノートPCにデータが届いていた。

シン「流石レイ、仕事が早い・」

早速データに目を通すと、レイの解説まで軽く入っていた。データを集めながらもアドバイスまでこの短時間で挟むとは。親友には頭が上がらない、今度何かお礼をしなければ。

データに粗方目を通し、頃合いを見て眠りに就いた。

翌日、朝食を取ろうと部屋を出たら一夏と出会した。なにやら頭のてっぺんに大きな瘤を付けている気がしたが触れない事にした。同じ部屋になったという箒、という少女と朝食を取るらしくついでに誘われたので一緒に食べる事にする。

シン「とりあえず、はじめまして。俺はシン・アスカ」

箒「篠ノ之箒です。これからよろしくお願いします、アスカさん」

シン「俺の事は呼び捨てで良いし、敬語も良いから」

箒「む、そうか。ではよろしく、シン」

最初はなんだか不機嫌そうだったが俺には不機嫌そうにはしなかった。一夏と何かあったのだろうか。

食堂に着くと、やはり女子の群れに囲まれる。なんだがむず痒い。微妙な空気の中、料理を取ると席に着く。二人はなにやら妙な距離感だった

クラスメイト「お、織斑君、アスカさん、となり良いですかっ?」

目を向けると三人、女子がトレーを持って立っていた。

シン「俺は良いけど・・一夏、箒、良いか?」

一夏「良いぞ、ちょうど六人掛けだし」

箒「・・私も、構わない」

クラスメイト「うわっ、織斑君とアスカさん、朝からいっぱい食べるんですねー」

クラスメイト2「男の子って感じだー」

一夏「俺は夜少なめにするタイプだから、朝取らないとキツいんだよ」

シン「俺は放課後訓練したりするつもりだからな、食っておかないとな。」

一夏「てーか、女子はそんだけで大丈夫なのか?やたら少ないけど」

クラスメイト「私たちは、ね、ねえ?」

クラスメイト2「うん、平気、かな、?」

苦笑いに近い表情を浮かべる二人に微妙な感情を浮かべた。

のほほんさん「お菓子よく食べるしー」

箒「・・織斑、シン。私は先に行くぞ。」

一夏「おう、また後でな」

クラスメイト「・・織斑君って、篠ノ之さんと仲良いの?」

クラスメイト2「同じ部屋って聞いたけど・・」

一夏「まあ、幼馴染だしな」

周りがどよめいた。ーと、それを掻き消す様に手を叩く様な音が響いた。

千冬「いつまで食べている!食事は迅速に効率よく取れ!遅刻したらグラウンドを10周させるぞ!」

織斑先生の声が響く。その声を聞いて一夏は慌てて続きを食べた。俺はさっさと食い終わっていた。

授業はなんとか問題はなさそうだった。一夏は二時間目で既に限界そうだったが。

途中、一夏にも専用機が来るらしく騒ぎになった。なんとなく予感していたので驚きはしなかったが。

昼になると、少し諍いになったのか一夏が箒に投げられた。が、逆に一夏の何かに火を付けたのか箒の手を掴んで歩いて行った。仕方無しに一人で食堂に向かい食事を取る。たまには一人も良いかもしれないー

???「ねえ、キミ」

シン「はい?」

声を掛けられて振り向く。見覚えがある気がしたが、クラスメイトでは無いはずだ。何より学年を示すリボンの色が違った。

???「月曜日、期待してるわよん。おねーさんに格好良いとこ見せてね」

それだけ言うと歩いて行ってしまった。

時は流れ、翌週、月曜日の放課後。休日の間にも訓練と研究を重ねた。が、肝心のISがまだ来ていなかった。

山田「あああアスカくううんっ!」

やたらと大声で呼びながら第三アリーナのAピットに走ってきた山田先生。

山田「来ましたよっ、アスカ君の専用機っ!」

慌てながらもニッコリ笑う。笑顔が眩しい気がした。

千冬「アスカ、すぐに準備に掛かれ。アリーナを使用出来る時間は限られている。」

シン「了解。」

一夏「頑張れよ、シン。応援してる」

応援に来てくれた一夏におどけて敬礼を返す。と、ピットの搬入口が開いた。ー中には、グレーのISが鎮座していた。

山田「アスカ君の専用機、[インパルス]です!:

千冬「すぐに装着しろ。時間が無い、フォーマットとフィッティングは実戦でやれ、出来なければ負ける。良いな」

シン「了解しました。」

手早く装着して機体状態と武装を確認する。ついで、ハイパーセンサーの具合を確かめる。

千冬「ハイパーセンサーに問題は無い様だな。アスカ、気分は悪くないか」

シン「大丈夫です、行けます。」

機体を前に傾けてゲートへと進む。

夜勤は夜勤手当も残業代も付くから最高です(白目)

部屋の片付けな終わったらチマチマ書きます。1はシンもキラもアスランも大好きです。故にACERとかで仲良くしてたりEXVSの僚機掛け合いとか見てるとほっこりします

朝まで掛かってしまった・・今から書きます、短いですご

放たれたビームを最小限の動きで避ける。武装一覧を呼び出し、ライフルとシールドを呼び出す。ー近接装備はナイフしかないが、やれなくは無いはずだ。

セシリア「踊りなさい、私、セシリア・オルコットとブルー・ティアーズの奏でる円舞曲で!」

狙いはかなり的確だった。避け切れない物はシールドで弾く。連射性も高く、やはり一筋縄ではいかない。

セシリア「射撃型のブルー・ティアーズにそんな装備で射撃戦を挑むとは、おろかですわね!」

セシリア「行きなさい、ファンg・・コホン、ブルー・ティアーズ!」

セシリアのブルー・ティアーズからブルー・ティアーズが放たれる。ややこしい。てか何を言いかけたんだ。
ブルー・ティアーズー遠隔操作機動砲台がビームを放ってくる。が、知らない武器ではない。データにもしっかり載っていた。まずはパターンを見極めるために回避と防御に専念する。

あれ、抜けた。

俺を待ち構える青い機体ーブルー・ティアーズ。その手には長大なライフルが握られていた。情報通りならスターライトmkIIIのはず。既に試合開始の鐘はなっている、いつ撃ってきてもおかしくはなかった。警戒しながらデータを確認する。

セシリア「最後のチャンスを差し上げますわ」

シン「なんだよ、チャンスって」

セシリア「私が一方的に勝利するのは明白。無残に敗北して惨めな姿を観客に晒したくなければ、今ここで謝るならば許して差し上げますわよ」

そう言いながらもセシリアはセーフティを外した。インパルスの警告を確認しながら挑発で返す。

シン「要らないね。負けた時の言い訳でも考えとけよ」

セシリア「残念ですわね。それでは、お別れですわ!」

スターライトmkIIIからビームが放たれ、火蓋が切って落とされた

攻撃を捌くのは意外と容易だった。何度もシュミレーターで相手にしたのだ、牽制如きでやられてやる通りもない。

セシリア「やりますわね、口先だけではありませんのね」

セシリアが忌々しげに漏らす。その顔には明確な焦りが見て取れた。セシリアがビットを動かすタイミングを見切り、セシリアにライフルを向け、引き金を引く。

セシリア「なあっ!?」

ビットの操作に気を取られ、回避の遅れたセシリアが被弾する。そして、ビットの動きが乱れる。そこにビームを撃ち込み、一機を撃ち落とす。

セシリア「よくも私のブルー・ティアーズに傷を・・!」

再び苛烈なまでに射撃を繰り返して来る。セシリアを狙うと見せかけてナイフをビットに投擲、更に一機を墜とす。

シン「はああああっ!」

隙を見せたセシリアにシールドを構えながら突撃する。ライフルをマウントしてナイフを抜いた。二機程度なら簡単に避けられる。

セシリア「かかりましたわね!」

肉薄した瞬間、ブルー・ティアーズのアーマーが展開された。

セシリア「ブルー・ティアーズは六機ありますのよ!」

データには無かった攻撃に反応が遅れた。放たれたミサイルが直撃した。

爆煙に包まれた視界にインパルスからデータが送られた。フォーマットとフィッティング、シルエットの調整の完了。ーシルエット?

疑問に抱いた俺にインパルスが答える様に、背中に新たにパーツがドッキングされた。長短二対の羽に下に伸びたバランサー型スラスター。機体色がグレー一色から鮮やかに青や赤、白に変化する。そして、インパルスの機体名の頭にフォース、と付け足される。フォースインパルス。これでようやく、俺の専用機として万全になったのだ。

セシリア「そんな・・一次移行!?貴方初期設定の機体で私のブルー・ティアーズをここまで・・!?」

焦りを滲ませ、ライフルを向けて来る。が、難なく回避する。機動性の上がり方が尋常ではなかった。ビットから放たれたビームを防ぐ。気づくとミサイルが既に目前まで迫っていた。ビットより遥かに早い。回避しきれず足に被弾する。ーが、多少のシールドエネルギーを消費させただけで、機体へのダメージは全くと言っていいほど無かった。機動性の上がったインパルスで一気にビットを抜いて、再びセシリアに肉薄する。フォースシルエットに装備されたビームサーベルを抜く。

セシリアの顔が驚愕に染まる。慌てて迎撃しようとしたミサイルビットを纏めて斬り落とす。

セシリア「この・・っ、インターセプター!」

セシリアが取り出した剣と鍔迫り合う。その一瞬を狙いビットからビームが撃たれた。肩に被弾。ミサイルの時より大幅にエネルギーが削られた。

シン「くっ・・このおおお!」

気合いと共にインターセプターを弾き飛ばす。そのままサーベルを振り下ろし、ブルー・ティアーズに損害を与える。

そして、ブザーが鳴ると同時にアナウンスが流れた。

アナウンス「試合は引き分けとなりました」

・・・え?

セシリアも唖然、としていた。なんでそうなる?ー見ると、インパルスの機体色がグレーに戻っていた。シールドエネルギーも無い。被弾した時にはまだ残っていたはずなのに。疑問に抱きながらピットに戻ろうとすると再びアナウンスが響いた。

千冬「厳正なる審査の結果、僅差でシン・アスカの勝利と判定する。」

・・勝った、のか、?

腑に落ちなさを感じながらピットに戻る。アリーナには観客の歓声が響いていた。

新作ゲームの攻略してたらこんな時間でした。とりあえず来週一気に進めたいと思います

ピット

シン「なんでインパルスのエネルギーが切れたんだ・・?」

千冬「インパルスに搭載された新システムが原因だな。ヴァリアブルフェイズシフト装甲、これによりエネルギーが流れている間は極端なまでの剛性を発揮し、ビーム以外の攻撃ではほとんど傷は付かんと言っていい。代わりに展開中はエネルギーを消費し続ける上、実弾でも僅かだが被弾時にエネルギーは消耗するからな。逆に言えば、ビーム以外でインパルスにまともにダメージを与えるのは不可能に近くなる。しかも通用するだけで下手な装甲よりかはビームへの耐性はある。」

シン「な、なるほど・・凄いな・」

千冬「僅差にしろ、勝者はお前だ。よくやったな、アスカ。その調子で励め」

山田「今アスカ君のインパルスは待機状態になってますけれどアスカ君が呼べはすぐに展開出来ます。けど、規則があるので熟読してくださいね。」

分厚い本を渡される。まあ、曲がりなりにも兵器、当然規則など山の様にあるのは当然だ。

一夏「やったな、シン!すっげー戦いだったぜ!」

一夏に背中を叩かれた。興奮してるのか加減が怪しい、つーか痛い

シン「余裕ぶっこいてて良いのかよ。明日は俺と一夏で戦うんだからな?」

その一言に一夏がなにかを忘れていた様な顔をした。大丈夫かコイツ。

一夏「ち、千冬姉っ!俺のは、俺のISはっ!?」

まさか、まだ来てない・・?

千冬「織斑先生だ、馬鹿者。お前のはどうやら今日は間に合わん。アスカの様に本番でモノにしろ」

織斑先生のお得意、スパルタ発言だ。だが、実際来ない物は仕方ない、その言葉に従うしか無いのだが。

一夏「ま、まあ、お手柔らかに、な?」

自信無さげな表情に思わず吹き出した。

シン「ま、手加減出来るほど乗ってないから手加減には期待すんなよな」

一夏「ひっでえ。ま、明日はよろしくな」

シン「おう」

互いの拳を軽くぶつけて別れる。汗をかいてるし腹も減った。シャワーを浴びて飯にしよう。

セシリア「・・・負けて、しまいましたわ・・」

脳裏に浮かぶのは先程の試合。コテンパンにしてやろうと思ったのに逆に負けてしまった。だが、そこには悔しさはあれどもっと他の感情が支配していた。

一次移行すらしていない、扱いづらいはずの機体で粘って見せた自分の癖を徹底的に調べて対策したのであろう動き。圧倒的不利を物ともせず、真っ直ぐに自分へと立ち向かってきたあの眼差し。全てが、今まで見て来た卑屈なだけのオトコとは違っていた。それに不快感はなく、むしろ何故今まで違いに気付けなかったのか、と自分の浅薄さに恥ずかしくなる。そして気付く。ーもっと、知りたい。もっと、近付きたい。あの、シン・アスカという存在に。

翌日。朝早くからドアをノックされる。誰だよ、全く・・

セシリア「シンさん、起きていらっしゃいますか?」

予想外の人物だった。なんなんだ、一体。とりあえずドアを開けてやる。

シン「なんか用か?朝早くから。」

セシリア「おはようございます、シンさん。まず、先日は数々の非礼、申し訳ありませんでしたわ」

セシリアが深々と頭を下げた。多分側から見れば間違いなく鳩が豆鉄砲喰らった様な顔をしているだろう。

シン「えっ、あ、いや、そんな気にしてないし。とりあえずおはよう」

セシリア「改めて自分を見つめ直して、如何に自分が傲慢であったか自覚しましたの。本当に、申し訳ありませんでした。」

シン「いやいや、気付いたんならもう良いから。とりあえず飯でも行こうぜ、な?」

周りの視線がやけに痛い。とにかくこの現状をなんとかしたい。

セシリア「宜しいんですの?では、ご一緒させていただきますわ!」

腕を組まれた。なんか表情が美人なのもあってキラキラ輝いて見える。なにか裏があるのかと思ったが杞憂のようだ。

セシリアと朝食を取る。数日前なら考えられなかった状況だ。食べながら、セシリアに質問責めにされた。好きな食べ物は、とか。なんなんだろうか?

セシリア「ところで、シンさん。本日は織斑一夏さんとの試合ですが、その後にお時間はありまして?」

シン「あるけど・・なんで?」

セシリア「是非とも共に訓練を、と思いまして。私は貴方と共に、より高みへと行きたいのですわ」

シン「なら、俺と一夏の試合を見てよくない点があったら言ってくれ。代表候補生の意見を聞いてみたいんだ。」

セシリア「もちろんですわ!」

以前とは違う、見惚れそうな笑顔だった。嬉しそうでなによりだ。クラスメイトなのだから、仲良くしたい。

元々防御に使ってるエネルギーを使うんじゃ能力として微妙じゃね?と思ってしまうが

ハルート最終決戦仕様のガレキを買って見ましたが、思った以上に難物でした。とりあえず頭部を塗ってみたり。ヒケやらで歪んでるしガンプラ感覚で買う物ではありませんね。

>>55
劇中の白式の描写だと零落白夜以外にも荷電粒子砲やイグブやらでエネルギーを消費してるので効率の良さげなインパルスでは余り気にならないかと。あとフェイズシフトはあくまで装甲特性でインパルスのワンオフアビリティーではないです。つまりシンの所属してる部隊相手だと鈴やシャルなど実体系武器しか無い機体は絶好のカモになり得るというシャレにならない新型さんです。

とりあえず風呂入ってからちまちま書いて行きます

放課後。いよいよ一夏との試合だ。ピットに入ると既にセシリアが居た。つか、なんで居るんだ、速すぎだろ。

セシリア「シンさん、応援に参りましたわ!」

やたら輝いて見える。何故に。

シン「そ、そっか、サンキュー。勝てる様に頑張る」

セシリア「シンさんは私を破ったんですもの、余裕ですわ!」

シン「油断大敵だぞ?相手の戦力がわからないんだしな。」

セシリア「流石シンさんですわね。私も見習わないといけませんわ」

シン「そんじゃ、行ってくる。」

インパルスを装着する。まずはバランスの良いフォースを選択。相手の出方を見るには最適だろう。ピットから飛び立ち、一夏を待つ。

一夏は少し遅れてやって来た。常に装甲が変化し続けていることが見て取れた。一次移行前に見られる現象だ。

シン「よ、一夏。まだ一次移行前だろ?待とうか?」

いくらなんでも一次移行前に叩くのはフェアじゃない。それに勝っても何も嬉しくは無いのだが。

一夏「いや、良いよ。シンはやってのけたんだし、格好位は付けさせてくれよ。」

近接ブレードを展開して向けてきた。やる気みたいだ。なら、その想いに真っ向から応えてやるだけだ。

シン「待った無しだからな。後悔すんなよ?」

試合開始のブザーが鳴る。俺と一夏は同時にスラスターを吹かして急速に接近した。

ビームサーベルを抜いて一夏の機体ーー白式と鍔迫り合いになる。最新鋭機同士、馬力は互角に近い。だが、扱いの差は歴然だった。近接ブレードを押し返して距離が離れた瞬間、ライフルに持ち替えてビームを見舞う。回避にもたつく白式に何発か吸い込まれていく。

シン「こんなんで終わるなよ、一夏!」

次々とビームをかましてやる。が、機体に慣れてきたのかビームを上手く避け始めた。そうでなくては。

一夏「今だっ!」

ビームの射線を見切ったのか突っ込んできた。対応がなかなか早い。・・だが、こちらの迎撃がライフルだけだと思っているなら、間違いだ。

シン「ブラストシルエット!」

その呼び声とともに、瞬時にフォースシルエットが外れて消え、代わりにグリーンを基調としたシルエットが装備される。ブラストシルエットの色に合わせて、インパルスの色も変更される。邪魔になるシールドを縮小し、ビーム砲を構え、引き金を引いた。

一夏「うわああっ!?」

白式に見事に直撃した。シールドエネルギーをかなり削れた筈だ。

シン「待ったなしだって行っただろ!」

体勢を崩した白式に更にミサイルを撃ち込む。爆煙に白式が飲み込まれた。距離を取り構える。まだ試合終了にはならない以上まだ白式は健在なはず。

晴れた爆煙から現れたのは、先ほどまでとは様相を変えた白式。ーギリギリ、一次移行によりダメージを軽減されたのか。

一夏「・・俺は世界で最高の姉さんを持ったな、まったく。」

一夏がなにやら語り始めた。黙って聞いてやる。

一夏「俺も、俺の家族を守らないとな。とりあえずは、千冬姉の名前を守る!」

良い意気込みだ。素直にそう思った。

一夏「というか、逆に笑われるだろ」

シン「なんでいきなり自己完結してんだよっ!?」

思わずずっこける。

とりあえず様子見にミサイルを放つ。白式は流石の反応を持って回避、または斬り捨てた。一気に加速して近付いてくる。フォースに切り替え、サーベルを抜き応戦する。白式の近接ブレードが展開して、ビームサーベルを発振させた。インパルスに対応したのだろう。鍔迫り合いに持ち込みーービームサーベルが一瞬消失して、斬られた。しかもごっそりとゲージが削られた。咄嗟に回避してこれだ、まともに受けていたら負けていただろう。

シン「なんだよ、その武装、っ」

距離を取りライフルを使う。牽制がわりになれば十分。白式は回避に移り、隙を見て一気に接近してきた。同じ手は食わない。シールドで受け止め、逆に斬り返す。咄嗟に回避され、掠めた程度だがそれなりの損害の筈だ。逃げに転じた隙にライフルを撃つ。白式に掠める。

一夏「うおおおっ!」

気合いと共に射線を避けながら肉薄してくる。シールドで受け止めーようとして、慌ててバックブーストする。シールドとは反対側に瞬時に構え直して斬り込んで来たのだ。不味い、避けきれない。

当たる直前にブザーが鳴った。試合の決着が告げられる。

「試合終了、勝者ーシン・アスカ」

負けた、と思っていた。一夏が斬り込む前にVPSでエネルギーが尽きたのだと思った。目の前の一夏がぽかんとした顔をしていた。

すごすごと一夏がピットに戻っていった。なんだか哀愁を感じさせる後ろ姿だった。無理もない、あんな大見栄を切った挙句、攻撃ではなく自分のエネルギー消費で敗北したのだ。締まらないにも程があるのだろう。とりあえずピットに戻る。セシリアがまたすっごく嬉しそうな顔をしてた。

セシリア「お見事ですわ、シンさん!」

キラキラしてる。ーまあ、自分に勝った奴が初心者に負けたら余計プライドが傷付くんだろうし、嬉しいんだろうな。

シン「サンキュー、でもギリギリだったよ。もう少し一夏にエネルギーがあったら負けてたんだし。」

多分、あの特殊なサーベルが原因だろう。絶大な威力を発揮する反面、エネルギー消費が激しいのだろう。

とりあえずそのままセシリアと飯を食いに行く。この学園の食堂の飯は最高にうまい。

セシリア「今更なのですが、お疲れではありませんの?食事を挟むとはいえ連戦は大変なのでは・・」

シン「大丈夫だって。むしろ、インパルスに乗ってないと感覚が錆つきそうだしな。」

豚カツに味噌を掛ける。俺の中では最高の食い方だ。

セシリアは魚のフライのようだ。

セシリア「タフですわね。私でも最初からそんな気概はありませんでしたわ。」

シン「圧倒的に経験が不足してるからな。まして、インパルスは形態で特性がガラリと変わるからな。ドンドン訓練してかないと一夏に抜かされそうだし」

セシリア「そういえば私と戦った高機動形態とは別の形態を出していらっしゃいましたわね、あれはなんですの?」

シン「あー、あれはブラストシルエット。高機動のがフォース。一応もう一つ近距離格闘型があるんだけど、一夏のISとは極端に相性悪いんだよな。」

セシリア「ビームサーベルが消失して斬られてしまいましたものですから驚きましたわ。もしや、その近距離格闘型もビーム主体で?」

シン「ああ。更にパワーに特化したようなもんだから取り回しのいいあの刀とは相性悪いんだ。フォースならまだやり合えるし。」

セシリア「そういう事でしたのね。シンさんはかなりインパルスの事を理解していらっしゃいますわね」

シン「まだまださ。もっと、強くならないと。」

シンさんの顔に少し暗い陰が差した気がした。

食べ終えると別のアリーナへ。セシリアと一旦別れて準備をする。

後ろからいきなり目隠しをされた。
???「だーれだ?」

シン「誰だよっ!?」

聞いた覚えが無い声・・いや、一度だけある。

???「あはは、そういえば自己紹介してなかったわねー。まあ、まだ早いし秘密。頑張れ男の子」

以前食堂で話しかけて来た人だ。なんだったんだ・・っと、セシリアを待たせる訳にはいかない。インパルスを装備、フォースシルエットを選択。そのままアリーナへ飛び立つ。

セシリア「では、行きますわよ!」

セシリアが早速仕掛けてくる。ビットとライフルの同時攻撃。流石代表候補生、前回の轍は踏まない。だが、変わったのはセシリアだけじゃない。

フォースの機動力を活かして難なく回避してビットをライフルで狙う。今までのパターンにはない動きをしているが、問題無い。ビットを一つ、撃ち落とす。

セシリア「射撃の腕上がり過ぎですわよっ!?」

セシリアが狼狽する。その隙に付け入る。

シン「ブラストシルエット!」

換装してすぐさまミサイルを放つ。あえてばら撒く様に広範囲に撃ち込み、直撃ルートにビーム砲を撃ち込む。

セシリア「やってくれますわね、っ」

セシリアがミサイルをギリギリで避けながらビームを回避する。目論見通りだ。・・撃ち出したミサイルをビームが掠めて一気にミサイルが誘爆する。セシリアが爆炎に飲まれて行く

セシリア「きゃああああっ!?」

吹き飛ばされたであろう予測位置にレールガンとビームを叩き込む・・当たった気配がない。避けられたか。間髪入れずにビームが飛んで来てレールガンを片方吹き飛ばされる。

煙からセシリアが躍り出る。爆発でライフルとビットを一機喪失したらしい、だが諦めるつもりはなさそうだ。

セシリア「まだまだ、これからですわ!」

ミサイルとビットの同時攻撃。ーセシリアが近接ブレードを展開して斬りかかってきた。リスクを負うのを承知でビットとミサイルを利用して斬り込んで来たのだ。

ミサイルをバルカンで迎撃、ビットのビームをシールドで弾く。サーベルを抜いてセシリアを迎撃する。鍔迫り合いに持ち込まれた瞬間、背後に回ったもう一機のビットのビームをモロに食らう。が、そのままセシリアにバルカンを叩き込み、体勢が崩れた瞬間を狙いサーベルを突き刺す。一気にエネルギーが削れたはずだが、即座に距離を取られる。ビットの動きも厄介だ。機動が読み辛い。

ビットを生かしておけば余計削られかねない。フェイズシフトを活かしてセシリアとミサイルを無視する。ビットを一機ずつ、確実に落としーービットを破壊し尽くしたところで、セシリアが降参の意思を示した。

セシリア「流石ですわね。インパルス相手にビーム兵器を失ったのでは勝ち目はありませんわ」

シン「でも、セシリアも前回とは全然違ったじゃないか。正直ヤバかった」

セシリア「私とて、そうそう負けてはいられませんもの」

ニッコリと楽しそうに笑う。

シン「じゃ、お疲れ。結構勉強になったよ、サンキューな」

セシリア「いえいえ、こちらも勉強させていただきましたわ。それでは、また明日」

シン「おう、また明日」

セシリアと別れて、部屋に戻る。途中、何処からか竹刀を全力で振り下ろした様な音が聞こえたが、気にしない方が良さそうだ。

今日はここまで。まだ一巻も終わってないんですよねー。色々展開とか考えてると筆が進まないのでなかなか書けないのは許してください。早くフルパッケージデスティニー欲しいです。

次回、みなさんお待ちかね二組さんとソードインパルス回に・・出来たらいいなぁ

あああしまった、またフォースに換装してるって脳内保管お願いしますっ

メタルビルドデスティニーがいよいよ来ました。何これかっこいい。ってあそんでたらこんな時間でした。とりあえずこれからちまちま書いて来ます

山田「皆さんご存知、アスカ君の二連勝でクラス代表はシン・アスカ君に決定です。頼もしいですね!」

そんなに持ち上げられると恥ずかしいです、山田先生。

千冬「期待のニューフェイスという奴だな。勿論、異存は無いな?お前達。」

俺以外のクラスメイトが揃って返事を返す。なんかむず痒い。

実技授業。織斑先生の授業だけあって、軍の訓練並みにハードだ。

千冬「ではこれよりISの基本的な飛行操縦を実践してもらう。織斑、オルコット、アスカ。試しに飛んでみせろ。」

指示通り、インパルスを呼び出す。左腕の時計がインパルスの待機状態だ。セシリアは左耳のイヤーカフス、一夏は右腕のガントレット。・・どう

続き

・・どう考えても一夏と俺のはアクセサリーじゃないよな。男はそうなるのだろうか。

インパルスを展開してフォースを付ける。飛ぶならフォースが最適だからだ。

千冬「もっと早くしろ。熟練した操縦者は一秒掛からんぞ」

三人揃って小言を言われる。まあ、仕方ないか。

千冬「よし。飛んでみせろ」

セシリアのブルー・ティアーズが一番に上昇していく。続く形でインパルスと白式が飛び立つ。やはりフォースは早い。途中でセシリアを追い抜き、上昇する。白式はまだ上昇しきらない。

セシリア「シンさん、もう操縦に慣れて来てますわね・・」

複雑そうな表情で話しかけてくる。

シン「いや、フォースが速いからさ。むしろ、まだまだ引き出しきれてないよ。」

セシリア「そうでしたの・・・でしたら、放課後に指導して差し上げますわ。もちろん、二人きりでー

千冬「いつまで上で遊んでいる。さっさと降りてこい。・・アスカ、オルコット、織斑。急降下と完全停止をやってみせろ。目標は地表10センチだ。」

織斑先生の指示を受けて、セシリアが降下していく。流石代表候補生、扱いが上手い。

続いて降下、インパルスを地表スレスレで停止を掛ける。・・やはり、まだ甘い。精進しないとな・・

シン「うわあああっ!?」

一夏が墜落して来た。俺の上に。[ピーーー]気か。

ギリギリで避ける。真横にクレーターが出来た。

千冬「馬鹿者が、誰が地上に激突しろと言った。グラウンドに穴を開けてどうする」

セシリア「大丈夫ですか、シンさんっ」

セシリアが駆け寄ってくる。

シン「ギリギリ避けれたからな。大丈夫」

千冬「まったく・・アスカ、武装を展開してみろ。」

シン「了解」

ライフルを取り出す。インパルスの各シルエット共通のベーシックな装備だ。

千冬「遅い、0.5秒で出せるようにしろ。」

スパルタ過ぎる。

あ、風呂入ってねえ。風呂入って来ます

千冬「セシリア、武装を展開しろ」

セシリア「はい」

左手を横に突き出し、一瞬巨大な光を生み出す。それだけで、狙撃銃スターライトmkIIIが握られていた。

千冬「流石だな、代表候補生。だが、そのポーズはやめろ。横に向けて何を撃つつもりだ。正面に展開出来るようにしろ。」

セシリア「・・はい」

不服そうだが、頷くセシリア。

千冬「セシリア、近接武装を展開しろ。」

セシリア「了解しました。」

ライフルを格納、次の武器を出そうとする。が、先ほどとは違う。格段に遅い。

千冬「遅い。咄嗟に展開出来ん近接武装など役に立たんぞ。」

セシリア「は、はい。精進致しますわ」

やはりスパルタだな。

千冬「・・時間か。今日の授業はここまで。織斑、自分の開けた穴を埋めておけよ。」

一夏「シン、頼みがあるんだけど・・」

シン「手伝えって言うんだろ?」

一夏「悪い、頼むよっ」

仕方ないか。手伝おう。

シン「貸しひとつだからな」

一夏「恩に着るぜっ」

二人で穴埋め作業を行う。女子に力仕事をさせるわけにもいかないからな。

クラスメイト「アスカ君、クラス代表決定おめでとう!」

乱射されるクラッカー。一組のメンバーが勢揃いしていた。かなりの盛り上がりである。壁には巨大なシン・アスカクラス代表就任パーティーと書かれた紙が付けてある。だが、何故だろう。明らかにクラス以上の人数が居る。誰も気にしない、気にしたら負けだろうか。

セシリア「人気者ですわね、シンさん」

何故かふくれっ面だ。

シン「目立ちたい訳じゃないんだけどな。別に」

黛「はーい、新聞部でーす。シン・アスカ君と織斑一夏君に特別インタビューに来ました!」

盛り上がる一同、てか間違いなく一組以外も入り込んでる。

黛「私は二年の黛薫子。よろしくー。新聞部の副部長だよ。これ名刺ね。」

やたら難しい漢字だ。昔日本に居た経験があるからなんとか読めたが。

国家構成はIS準拠です。オーブとかは何処がオーブ、大西洋連邦などはわかりづらいので。

ZAFTは存在してますが人員以外はまるっきり別物です。義勇兵なのは一緒ですが国家に属してる訳ではなく国連のIS関連軍みたいな感じです。敵としてロゴスとかは出すかもしれませんけど。

ちまっちま書いていきます

黛「ではっ、アスカ君!代表就任の挨拶をどうぞ!」

いきなりだな。

シン「えっと、ZAFT軍人として、恥ないように頑張ります。」

黛「お堅いわねー。もっと良いのちょうだいよ。俺に敗北の二文字は無い!とか」

シン「そこまで自信過剰じゃありませんよ。」

黛「んじゃ次織斑君、アスカ君へのエールを」

一夏「ええっ!?あー、いや、シンなら大丈夫だよ。強いし」

黛「おー、信頼感溢れるセリフね。もしかして二人って・・これ?」

シン「なんですかそのポーズ。そんな訳ありませんよ。」

同性愛者にされても困る。

そう言えばこの世界だと家族生きてるのかね

>>89

実はかなり悩んでます。健在にすれば家族との描写も書けるんですが、それだと後々不都合な点も産まれたり。逆に健在ではない場合だとそれはそれで話が重くなったり、いろいろと不味い部分もあったり。構想はどちらも練ってるんですがね。

とりあえず皆さんはどちらが見たいですか?

またちまちまスペエディ見ながら書いてきます

黛「まあ、そこらは脚色するから良いとして・・」

良くない、絶対良くない。

黛「セシリアちゃんも専用機持ちだしコメント貰えるかな?」

セシリア「シンさんは才覚溢れる、まさにクラス代表に相応しい方ですわ!換装型という難度の高い機体を扱いこなしー

黛「うあ、長そうだしいいや。写真だけ撮らせて。」

セシリア「最後まで聞かないんですかっ!?」

黛「いいよ、アスカ君に惚れた事にしとくから」

セシリアが赤くなって言葉を失う。仕方ない、助け船を出すか。

シン「そんな簡単な奴じゃないでしょう、セシリアは。そんな事書かれたらセシリアにも迷惑でしょうからやめてください」

セシリア「い、いえそんな、迷惑という程では・・」

シン「えっ」

セシリア「なんでもありませんわっ!」

何故だろう、怒らせてしまったみたいだ。

黛「はいはい、とりあえず三人並んで。専用機持ちの集合なんかなかなか撮れないし」

一夏、俺、セシリアで並ぶ。なんかセシリアが近いような。

黛「それじゃ撮るよー。35×51÷24は?」

一夏「えっ、えっと、・・2?」

適当にも程があるような。

黛「ぶー、74.375でしたー。」

訳がわからない。そのままシャッター音が響く。・・いつの間にか一組のメンバー全員が入っていた。何がしたいんだ。

セシリア「あなたたち、何をっ」

クラスメイト「セシリアだけ抜け駆けはないでしょー」「思い出になるじゃんか、クラスの」

セシリアが丸め込まれる。そんな調子でパーティーは夜遅くまで続いた。

翌日。いつもの事だが、今日はやけに騒がしい。

一夏「シン、聞いたか?二組に転校生だってよ。」

シン「こんな時期にか?変だな、そりゃ」

一夏「なんでも中国の代表候補生だとか」

セシリア「代表候補生・・シンさんが私を打ち破った事を危ぶんだのでしょうか。」

箒「隣のクラスなのだろう、そう騒ぎ立てる必要はないだろう」

セシリア「まあ、なんにせよ専用機持ちである私とシンさんが訓練に邁進すれば敵にはなり得ませんわ」

シン「やってやるさ。俺を送り出してくれた皆の為にもな」

セシリア「その意気ですわ」

クラスメイト「アスカ君が勝つとクラスメイト皆が幸せになるよー」

そういえばクラス対抗戦の優勝クラスには学食デザートの半年フリーパスが付くんだっけか。

クラスメイト「アスカ君、ふぁいとー」「フリーパスの為に頑張って!」「専用機持ちのクラス代表は一組と四組だけだから楽勝だよー。」

「その情報、古いわよ」

教室の入り口からそんな声が聞こえた。

鈴「二組も専用機持ちがクラス代表になったのよ。そう簡単には優勝なんてさせないわ」

一夏「鈴・・?お前、鈴か?」

知り合いなんだろうか。やたら格好付けてるが。

鈴「そうよ。中国代表候補生、鳳鈴音。今日は戦線布告に来たって訳よ」

一夏「何格好つけてんだよ、すげえ似合わないぞ」

鈴「んなあっ!?なんてこというのよアンタは!」

化けの皮、剥がれたり。・・あ、

千冬「おい」

鈴「なによっ!?」

鈴、という少女の頭に容赦無い出席簿攻撃が入った。

千冬「もうSHRの時間だ、教室に戻れ」

鈴「ち、千冬さん・・」

千冬「織斑先生と呼べ。さっさと戻れ。そして入り口を塞ぐな。邪魔だ。」

威圧感満載な我等が担任に気圧され、一夏に逃げるな、と伝えながらダッシュしていった。

セシリア「シンさん、お食事に参りましょう?」

昼になるなりセシリアが速攻で開口一番誘って来た。どんだけ早いんだ。とりあえず、一夏と箒も誘ってみる。それに何人かクラスメイトも追従する。大名行列か。

鈴「待ってたわよ、一夏!」

立ち塞がる転入生。鳳鈴音、だったか。

シン「ごめん、そこどいてくれるか?食券出せないし、皆通れない」

鈴「あ、ごめんなさい」

素直にどいてくれた。格好付けたがりなだけなようだ。

一夏「ラーメン、伸びるぞ?」

鈴「アンタを待ってたんでしょうがっ!もっと早く来なさいよ!」

無茶振りである。

一夏「それにしても久しぶりだなー、一年ぶりくらいか。元気だったか?」

鈴「元気にしてたわよ。アンタこそたまには怪我病気しなさいよ。」

ひどい言い草だ。

シン「二人は知り合いなんだな。」

一夏「幼なじみなんだよ。」

テーブルにつきながらそう返された。

箒「幼なじみ・・?」

一夏「箒が引っ越したのが小四の終わりで、鈴が転校して来たのが小五の最初の方なんだよ。で、中二の終わりに国に帰ったから会うのは一年ぶりなんだよ。・・で、こっちが前に話した小学校からの幼なじみで剣道場の娘の箒」

鈴「へー、そうなんだ。初めまして。これからよろしくね」

箒「ああ、こちらこそ」

なんで睨み合ってんだよ、無駄に眼力有って怖いわ

鈴「一夏ー、アンタクラス代表なんだって?」

一夏「違うぞ。俺じゃなくてシンだ。」

鈴「えっ!?だって男子が・・代表だって」

シン「俺も男子だからなっ!?」

鈴「なんでアンタなのよ、全部台無しじゃない!」

シン「なんだよそれ!?文句なら負けた一夏に言えよっ」

鈴「あーもー、絶対コテンパンにしてやるんだから!!」

理不尽過ぎる発言をされる。

鈴「とにかく、一夏。アンタ放課後暇よね?久しぶりにどっか行こうよ。駅前のファミレスとか。」

一夏「あそこは去年潰れちまったよ。」

鈴「そ、そっか・・なら、学食でも良いわ。いろいろ話したいし。」

箒「あいにくだが、一夏は私とISの特訓をするのだ。放課後は埋まっている。」

鈴「ならそれが終わったら行くから。空けといてね、一夏」

そのままラーメンのスープを飲み干して鈴は片付けをして出て行った。

セシリア「嵐のような方でしたわね。」

全くだ

放課後。第三アリーナで、二対二の訓練をする事になった。発案者はセシリアだ。曰く、連携も学べる上に多角的に対処出来る様になるから一石二鳥なんだとか。組み分けは俺とセシリア、一夏と箒。

セシリア「張り切って参りましょう!」

上機嫌なお嬢様だ。

一夏「今度は負けねえぜ、シン!」

セシリアの合図と共に模擬戦が始まる。セシリアを一気に後退させ、インパルスで前に出る。装備はフォースを選択する。

箒「せいっ!」

箒が俺の前に近接ブレードを構えて突っ込んで来る。サーベルを抜き、鍔迫り合いに応じる。

箒「今だ、一夏!」

その隙に俺を抜けてセシリアの所に向かう一夏。戦術は悪くない。だが、セシリアに集中し過ぎだ。

シン「行かせない!」

箒と鍔迫り合ったまま、肩越しにライフルで一夏の背中を狙う。一夏にモロに直撃した。ISは人の目を補い、真後ろでも見る事が出来る。だからこそ出来る芸当だ。

一夏「くそっ、それなら!」

一夏が向かって来る。二人掛かりで俺を倒すつもりか。

セシリア「させませんわ!」

すかさずセシリアの援護が飛ぶ。一夏が進路を変えて避ける。ー一夏に気を取られた箒に胸部のバルカンを撃つ。数発被弾した箒が距離を取る。

シン「ブラストシルエット!」

距離が空いた二人にセシリアと共に射撃を行う。ビットからのビームの隙間を潰す様にミサイルとケルベロスの高出力ビームを叩き込む。逃げ場を失い被弾する二人。

一夏「まだまだっ!」

一夏が突っ込んでくる。換装は間に合わない。ビームジャベリンを取り出して一夏に突き出す。

避けようとした先にレールガンを撃ち込んでおく。ー掠めただけだが、換装の時間は出来た。すぐさまフォースに切り替え、サーベルを抜いて一夏に斬り込む。

正面から斬り結ぶのではなく、雪片をシールドで受け止める。出来た隙に一夏にサーベルを叩き込む。

よろける一夏を庇う様に箒が突っ込んで来る。両者から離れるとセシリアからの援護射撃が二人に走る。インパルスのライフルで二人の被弾箇所に追撃を加える。

一夏「うおあっ!?」

箒「ぐああっ、」

二人のシールドエネルギーがとうとう尽きた。

セシリア「私とシンさんに勝つにはまだまだでしたわね」

得意げな表情だ。満足しているようで何よりだ。

鈴「なかなかやるわね、あいつ・・」

何処かの物陰から覗く中華娘がそう呟いた。

今日はここまでです。シン目線だと知らない事や省かないといけない事が多いのでだんだん大変になって来るという。

今週昼勤務、来週ヤキン・ドゥーエ勤務なので次の土日には大量に書ける・・と良いなあ。

それではまた。

定時の日なのに定時で帰れない定期。とりあえずデスティニーの動画見てたら乗りたくなったのでフルブして来ます。10時くらいから更新しますも

訓練試合後。飯を食って部屋で試合データを見直しているとまた何か隣が騒がしい。一夏がまたやらかしたんだろうか。

翌日、廊下に貼り出されたクラス対抗戦日程表。一回戦は一夏の幼なじみの鈴だった。何故か俺にやたら敵対心を向けて来る。朝なんか結構イラついていたみたいだったし。

訓練とデータ収集をしていると、いつの間にか五月だった。相変わらず鈴と一夏は険悪、というか鈴が怒ってるだけみたいだが、何故かその矛先が俺にも向いている。解せない。

セシリア「アリーナの調整が試合用にされてしまいますから、模擬戦は今日で最後ですわね。」

シン「ま、色々やったからな。組み合わせ変えたり、装備変えたり。」

一夏「そういや、まだ隠してる装備あるんだろ?近接格闘用のー

鈴「待ってたわよ、一夏!」

鳳鈴音が居た。

展開を考えてたらいつの間にか寝てた件。

本日忘年会ですので帰った時間次第で書けるかもです。

そして一夏を連れて奥に引っ込んだ。なんだ?

しばらくして戻って来た。鈴は怒髪天を衝くと言わんばかりの感じで、逆に一夏は申し訳無さそうだった。何故か、俺に。

鈴「アンタなんかボッコボコにしてやるんだから」

すれ違い様に告げられた。何故に。・・そのままアリーナを出て行った。

一夏「シン、すまんっ」


頭を下げられた。なんなんだ?


どうやら、鈴と口喧嘩になったらしく、その過程で失言したらしい。更に俺なら絶対負けない云々で鈴の怒りを買ったとか。

シン「とばっちりじゃないかよ、まったく、」

波乱の幕開けの予感がした。

試合当日。アリーナは席はおろか通路まで人がびっしりだ。まるで人がごm・・げふんげふん。

前にはISを展開した鈴が試合開始を待ち侘びた様子だ。なんかやたら刺々しい、パワータイプ。名を甲龍と言うようだ。

アナウンスに促された位置へ。甲龍との距離は五メートル。

鈴「ボッコボコにしてやるんだから、覚悟しなさい!」

シン「簡単にやられると思うなよ、舐めて掛かると痛い目みるぞ」

試合開始のアナウンスと共にブザーが鳴る。同時に鈴と俺は動く。フォースを装備し、急上昇。わざわざ相手の土俵で戦う必要は無い。上からの射撃で制圧してしまえば良いのだ。

対して、鈴の動きは速かった。俺の意図を察し、射撃を掻い潜りながら追従してくる。やはり一筋縄では行かないか。

シン「てやあああっ!」

インパルスのシルエットを換装。装備された大剣、エクスカリバーを二本引き抜く。・・ソードインパルス。赤を基調とした近接格闘戦装備。VPSは高出力で展開されているが故に実体剣、実弾ではダメージをほとんど与えられなくなっている。

高度差を活かしつつ急降下する事でエクスカリバーの質量を最大限利用して甲龍に叩き付ける。

鈴「くうっ、!ちょこまかしてた癖にパワータイプですって!?」

実体剣二振りでエクスカリバーを防いだが、勢いを消しきれず鈴は弾き飛ばされて行った。致命的な損害ではないだろう。

鈴「この、吹っ飛びなさいっ!」

エクスカリバーと実体剣で鍔迫り合う。・・突如、衝撃を受けて吹き飛ばされる。損害はほぼ皆無だが。

鈴「今のはジャブ・・って全然ダメージ受けてないじゃない!?まさかフェイズシフトだっての?あれは消費エネルギーデカすぎてISには・・っ」

鈴が苦虫を噛み潰したような顔をする。どうやら不利な状況なのを悟ったのだろう。

インパルスのVPS・・ヴァリアブルフェイズシフト装甲には、出力にもよるがビーム兵器以外では殆ど有効打を与えられない。つまり、先ほどの衝撃波と実体剣しか武装の持ち得ていない様子の甲龍では、インパルスのエネルギーを尽きるのを待つしかないという理不尽な戦闘になってしまっているのだ。

鈴「聞いてないわよ、そんなのがあるなんてっ」

シン「悪いけど一気に終わらせるっ!」

エクスカリバーを連結させ、アンビデクストラスモードにする。回転させながら斬り込み・・掛けた瞬間、アリーナに極大の衝撃が走る。どう考えても鈴の衝撃波攻撃ではない、桁が違いすぎる。ステージ中央にアンノウンを確認。こいつがシールドを突き破り突入した衝撃らしい。

シン「なんなんだよ、一体・・」

鈴が狙われているのに気付いた。

シン「ぼーっとすんな、この馬鹿っ!」

鈴を突き飛ばして飛んで来たビームをシールドで受け流す。デタラメな威力だ。

鈴「あ、ありがと・・」

シン「なんなんだよコイツ!」

改めてアンノウンを確認する。異形の、全身装甲。インパルスですら、顔や関節は露出しているのに対して、完全に装甲に覆われている。その上、かなりの大型機。全身にはスラスター、腕にはビーム砲が複数。・・直撃すれば、ひとたまりもなさそうだ。

シン「何者だ!?戦争でもしに来たのかよっ!」

応答は無かった。

山田「アスカ君、鳳さん!即時アリーナから脱出してください!すぐに教師部隊で制圧に向かいます!」

得策ではないだろう。敵はアリーナの防壁を易々と突破して来たのだ。ならば、観客席にいる生徒達も危険だ。

シン「部隊到着まで時間を稼ぎます。下手に無差別攻撃されたら怪我じゃ済まない人が出る。鈴、良いな?」

鈴「う、うん。」

山田「無茶ですっ!生徒さんに何かあったらー

アンノウンが突撃してくる。推力もとてつもないクラスだ。軽く回避する。


エクスカリバーを振るう。だが、その軌跡をかわされる。厄介なスピードだ。

シン「くそッ、なんて火力とパワーだよ」

攻撃を避けたら必ず反撃を行うのがアンノウンのパターンだった。コマの様に回転しながら突撃しつつ、ビームをばら撒く。鈴が苛立ちながら衝撃波を撃ち込むがそれを腕で正確に叩き落とす。

鈴「どうすんのよ、あの怪物!」

シン「・・なんかコイツ、あまりにパターン化してないか?行動が殆ど同じだ。人間が乗ってんならもっと臨機応変だろ、あのスペックならなおさらだ。どうなってんだよ」

鈴「知らないわよ・・?コイツ、話してる時は攻撃して来ないわね。会話を聞いてる・・」

シン「無人機、の可能性も捨て切れない。何にしても、避難も援軍もやけに遅い。コイツを何とかしないといけないんだからな。」

話しながらフラッシュエッジ・・ビームブーメランを投げる。アンノウンは回避する・・が、戻って来たブーメランにスラスターが破壊された。

シン「コイツ、予想外の武装や軌道には対処し切れないのか?」

再び、今度は二つフラッシュエッジを投げる。掠めた程度にとどめられた。

鈴「本当に機械じみてるわね・・」

シン「なら・・」

何処かに居るであろう一夏とセシリアに、プライベートチャンネルで頼み事をする。勝つための、皆を守る為の布石。

シン「鈴、同時に攻め込むぞ。連携して追い込む!」

鈴「了解ッ!」

エクスカリバーを連結、突撃。避けられた所に甲龍の衝撃波。それに対応して出来た隙にフラッシュエッジを投げ込む。フラッシュエッジを紙一重でかわしたアンノウン。・・そのスラスターに、五本のビームが突き刺さる。バランスを崩し、大きく推力が削がれる。その瞬間、頭の中で何かが砕けた様な感触とともに、一気に頭がクリアになる。全てがスローに見えた。

シン「今だっ!」

フォースに換装して、急速に接近する。アンノウンが反撃しようと両腕のビーム砲からビームを放射する。シールドで弾き・・シールドが、弾き飛ばされる。が、既に間合いだ。逆手に持ったビームサーベルを両手で頭から深々と突き刺して、抉る。アンノウンは内部で盛大に火を噴いて墜落していく。

シン「ナイス狙撃だ、セシリア。」

セシリア「ギリギリでしたわ。」

シン「セシリアなら大丈夫って信じてた」

一夏の白式にアリーナのバリアに穴を開けさせ、アンノウンの反応範囲外からセシリアのブルー・ティアーズのフルバーストを撃ち込ませる。それで仕留め切れなくても、出来た隙を突いて落とす。想定外のエリアからの攻撃。機械には対応し切れないと踏んでの作戦だった。

千冬「無茶をしおって、馬鹿共が。・・だがまあ、良くやった。お前達のおかげで、怪我人も無く切り抜けられた。」

一応の検査に訪れた保健室で、真っ先にそう声を掛けられた。

シン「あの無人機、何処の機体なんです?こんな風に仕掛けて来るなんて・・」

千冬「不明、としか言えん。技術的には何処の国のISよりも水準は高く、似通った技術も見受けられん。出どころを探るには時間が掛かる。」

つまり、あんなのが量産される危険も視野に入れなくてはならない。最悪の事態だ。

シン「軍の知り合いにも、情報を当たってみます。」

千冬「すまない、そうしてくれ。」

その後、メディカルチェックを受けて部屋に戻る・・と、セシリアが待っていた。

セシリア「本日は大変でしたわね。シンさんを労う為に私、手料理をお持ちしましたの。是非お食べになってください!」

部屋に招き入れると広げられる数々の料理。

シン「すごいな、流石はお嬢様。匂いも美味そうだ。彩り鮮やかだし。」

セシリア「さ、召し上がれ」

今回はここまで。睡魔ヤバいです。次回、シン・アスカの安否や如何に。

「 ようこそ、人類の砦、フェンリルへ」

「ようこそ、クソッタレな職場へ」

「待ちたまえ、僕の事は無視なのかい!?華麗なる僕を!?」

「俺が・・」

刹那「俺たちが、ゴッドイーターだ!」






刹那「刹那でぇーす、よろしちょりーっす」

アリサ「・・ドン引きです」

刹那「この世界に神は居ない・・」


とりあえ今週中にリセマラで黒ジャンヌ引けたら来週から番外編クリスマス、並びに新年編をお送りします。時系列飛ぶので後々と矛盾したりするかもですが御容赦を。来たれ黒ジャンヌ

体調悪い土日とか最悪ですね。あと先週のは忘れてください。酔っぱらって勢いで書いた次回作予告ですので。

水曜日の夜から長期休みに入るので一気にイベント編を進めようかと思います。もう少しだけお待ちを。

楯無「さあ皆、レッツパーリーよっ!!」

シン「いきなりなんなんですか、つか俺しか居ないですよね?」

いきなり俺の部屋に来てはそんな事を宣う楯無さん。破天荒度高めの人だ。

楯無「だってクリスマスよ?騒がなきゃ、祝わなきゃ」

シン「クリスマスって宗教関連の人の誕生日だかなんだかでしたよね?誕生日にどんちゃん騒ぎされる人が不憫でしょう」

この人のイベントはロクな事にならないのはもう十分学んだ。なんとか回避しないと。

楯無「なーに言ってるのよ。誕生日なら盛大にお祝いしないとかわいそうじゃない。」

ダメだ、逃げられそうにない。腹をくくるしかないのか・・

楯無「ちゃーんとサービスしてあげるから、ね?」

なんのサービスだ、なんの。

しぶしぶ楯無さんに着いて行く事になる。なんだかんだ世話になっている以上、あまり無碍にはできない。

食堂に着くと、既に飾り付けがされまくっていた。

ラウラ「遅いぞ、嫁よ。この女に変な事をされているのかと思ったではないか。」

楯無「あら、失礼ね。そんな節操なしでは無いわよ?」

サービスとか言ってたのは誰だったか。

シャル「まあまあ、その辺にしないとパーティーの時間が無くなっちゃうから、ね?」

鈴「そうそう。さっさと座りなさいよ、アンタ達」

一夏の隣に鈴が座っていた。一夏を挟んで箒も居る。一夏の向かい側には何故か悔しげな表情の簪だ。・・大方、一夏の隣を奪い合い、ダブル幼なじみに敗れたのだろう。一夏の鈍感ぶりには呆れるしかなさそうだ。

楯無「ほーら、シン君も座って座って」

空いていた端に座る。俺の隣に楯無さんが座った途端に緊張が走った・・・気がした。

シャル「なんで楯無さんの隣に座るのかな?端っこを選んでまで」

シン「いや先に座ったの俺だよな?第一、あと空いてんのど真ん中しかないだろ。あんまり目立ちたくないんだよ」

セシリア「主役が端っこでどうしますのっ!?さあさあ、どうぞ真ん中にっ」

ラウラ「そうだぞ嫁。嫁ならば夫の横に控えるべきだ。さあ来い」

シン「だから目立ちたくない・・つかさらっと主役とか言わなかった?なんで俺が主役なんだよ」

楯無「この一年、クラス代表だからなんてレベルじゃないくらいに働いて貰ってるじゃない?機体のスペックによらずともたった8ヶ月で代表候補生並みになるとか努力し過ぎよ。どうせ、パーティーが無かったら自主訓練するつもりだったでしょ?」

シン「そりゃ、今の状況じゃそうなりますよ。あの連中を倒し切れてない以上、いつまた襲撃して来るか。」

楯無「だーかーら、根を詰め過ぎ。たまには息抜き息抜き、ね?」

そう言われては、是非も無いか。

楯無「それじゃあ皆、せっかくのクリスマスよ。楽しみましょーね。かんぱーい」

テーブルに用意されたグラスを掲げる。中身は各々の好みの飲み物だ。

テーブルにはずらりと豪勢な食事が並んでいる。・・年末には国に帰省する生徒が多い都合上、もう冬休みに入っているんだから食堂の職員の物ではない筈だが。

箒「この唐翌揚げは私が作ったんだ。一夏、食べるがいい」

なるほど、各々が作ってきた物らしい・・

シン「俺、なんにも用意してない、つか手伝いすらしてない・・」

シャル「いやいや、シンに内緒にしてたのボク達だからね?気にしないで、どんどん食べてよ」

一夏「そうそう。シンには相当助けられてんだから、気にすんなって」

シン「皆・・ありがとな」

料理に手をつける。過去に食べたどんな料理よりも、美味く感じた。

楯無「さて、盛り上がって来た所で。お待ちかねのー、プレゼントターイムっ!」

シン「楯無さん、俺なんにも用意して無いんだけど・・」

楯無「審査員なんだから良いの。」

シン「審査員っ!?なんのだよっ!?」

セシリア「なんでもありませんわよー。さあさあ、まずは私、セシリア・オルコットですわ。お受け取りくださいなっ」

青い箱を手渡される。

シン「・・開けても良いのか?」

セシリア「もちろんですわっ」

中身は・・青のネックレス。相当に精緻な物だ。

シン「すっげえ、綺麗な青だ。カッコイイな」

セシリア「私のブルー・ティアーズの待機状態と同型ですのよ」

シン「って、事は特注品かよ!?良いのかよ、そんなに貴重なの貰っても」

セシリア「もちろん。その為に用意しましたのよ」

シン「そ、そっか。ありがとう。大切にするよ」

普段は絶対着けない事にしよう。下手に汚したりしたく無いし。

シャル「次はボクだねー。開けてみて、シン」

オレンジの箱。中身は・・マフラーだ。オレンジと赤、青に彩られている。どうみても既製品ではない。

シン「手作りだよな。わざわざ作ったのか」

シャル「この前寒そうにしてたからね。編んでみたんだ」

シン「よく見てたなー。ありがとな、シャル」

このマフラー、多分俺とシャルの機体カラーを模しているんだろう。手が込んでる。すっげえ暖かそうだ。

ラウラ「次は私だ。受け取るがいい」

今度は黒い箱。中身は黒のブレスレット。メカニカルなディテールが施されていてなかなかにカッコイイ仕様だ。

シン「これもそこらにあるもんじゃないよな・・」

ラウラ「それだけではない。裏面を見てみろ」

裏には・・・ラウラと、俺のイニシャルだ。

ラウラ「しかもお揃いだ」

ドヤ顔のラウラの右腕にも同じブレスレットがされている。

シン「気に入ったよ。ありがとな、ラウラ」

早速嵌めてみる。左腕の待機状態のISと対象的でなかなかにバランス良くなっている。

楯無「最後はお姉さんね。はいこれ」

本・・?包装を取ってみる。

楯無「私の写真集、シン君にだけの特別制作よ。水着とか下着とか」

シン「アンタは何考えてんだよっ!?」

楯無「冗談よ、世界中のISデータ集よ。亡国とかのも調べられる限りのデータが集めてあるからシン君垂涎の一品じゃないかしら」

さらっととんでもないもんを用意して来た。わざわざ表紙を偽装してまで。何処に向かってるんだ、この人は。・・中身は確かに細かなデータまで揃えてある。あらゆる武装まで。おまけに専用カスタマイズタイプのデータまである。

シン「どうやって調べたんですか、こんなの」

楯無「企業機密よ♪」

こう言うのはあれだけどさ。
種運命関連が冒頭のやり取り以外、殆ど皆無なのはどうなんだ?
これじゃ、シンと言う名前のオリ主が出張ってるだけで面白みが全くない。

>>140

基本骨子がISですんで、下手な矛盾が出ない様にしようとするとあまりちょくちょく程度にしか挟ませづらかったりします。今後は一気にデスティニー関連も混ぜる予定ですので生暖かい目で見守ってくださると嬉しいです。


あけましておめでとうございます、遅れて申し訳ないですがちまちま書いて来ます

楯無「さて。審査員長ことシン君。誰のプレゼントが一番だった?」
シン「わざわざ優劣つけさせるつもりですか!?」

楯無「それが今回のメインイベントだからよ。さあさあ決めちゃいなさ・・?」

ロケットでも突っ込んで来るかの様な音が聞こえて来て楯無さんの言葉が途切れる。まさか、まさか・・

数秒と置かずして、食堂のすぐ外に人参の様な巨大物がぶっ刺さる。こんな事をするのは、あの人しか居ない。予想に違わぬ声が、笑い声として辺りに響く。そして開かれるロケットのハッチ。

束「やっほーみんな~、メリクリーっ。サン束さんだよー」

サンタのつもりがあるのか疑いたくなる様な登場とそんな気はさらさらない様な服装。何処から突っ込めばいいんだ、本当。

束「シーンちゃーん、ひっさしぶりー。元気だった?」

タックルの如き抱擁に辛うじて耐える。相変わらずな人だ。

シン「てか、何してんですか。織斑先生に怒られますよ、マジで」

束「へーきへーき、なんとかなるよー。それよりー、シンちゃんにクリスマスプレゼントなのだー!」

突き出された紙切れを受け取る。・・これは、

シン「なんで婚姻届なんですかっ!?何を考えてんですか束さんっ!?」

束「束さんがプレゼントだよ、的な?」

シン「そんな軽いノリでこんな重要なモン渡さないでくださいよっ!」

慌てて婚姻届を突きかえす。まだ結婚も出来ない訳だし。・・ロケットから、もう一人フラフラと出て来た。見知った顔だ。

クロエ「束さま、悪ふざけはそこまでにしましょう。シンが困惑してます・・」

顔が青ざめてる。よほどロケットの運転?は荒かった様だ。かわいそうに。

束「束さんはわりと本気だったりするんだけどなー。まあ、ムードは大事だよねー。はいこれ、束さんお手製ハイパークッキーだよっ☆」

シン「ハイパーってなんなんですか。怪しい匂いしかしないんですが」

束「ふっふー、食べてからのお楽しみだよ」

クッキーを渡すと、箒を探してダッシュしていった。箒の奴、ロケットを見るなり猛ダッシュで逃げてったみたいだからな。残されたクロエ以外の面子は呆然としている。

クロエ「私からも、プレゼントです。」

可愛らしくラッピングされた袋。菓子だろうか。

クロエ「不出来ですが、チョコレートです。メリークリスマスです、シン」

シン「ああ、メリークリスマス」

チョコレートを渡すとすごすごとロケットに戻って行った。大丈夫なんだろうか。帰り道の無事を祈らざるを得ない。

束さんは程なくして帰って行った。残されたのは怪しげなクッキーとチョコレート。そして巨大なクレーターだった。織斑先生がブチ切れてたのは、言うまでもないだろう。次に来る時は穏便に来て欲しいと無駄と知りながらも願ってみる。なんだかんだで、悪くないクリスマスではあったが。

車のタイヤパンクするわ仕事は長引くわて最近しんどいです。
明日の夜からちまちま書いてきます

1月1日。新しい年の始まる日。俺は家族の元に戻っていた。遠く離れてしまっているが、新年くらいは家族と過ごさないとな。

父「どうだ、学園生活は。辛くないか?」

シン「全然。仲間も多いし、楽しいよ。」

母「もう一人の子以外、女の子ばっかりなのよねー。彼女とか居ないのかしら?」

シン「なんでそんな話になるんだよっ!?」

勘弁してほしい話題だ。色んな意味で。

父「なんだ、まだ彼女も居らんのか。俺が若い頃はモテて仕方なかったんだがなあ」

母「貴方、その話じっくり聞かせてくださいね?」

母さん、笑ってるが笑ってない。地雷を踏んだ父さんの顔が青ざめた。新年早々なにしてんだ。

マユ「おにーちゃん、今度マユも日本に行きたい!」

シン「やめとけよ。最近テロリストとか居るから危ないぞ?」

去年の様々な出来事が脳裏に浮かぶ。巻き込まれでもしたら大変だ。

父「久しぶりにレイ君やルナちゃん達に顔を見せて来たらどうだ?まだ挨拶してないんだろう?」

シン「後で行くさ。久しぶりに帰ったんだから少しはゆっくりさせてくれよ」

母「議長さんにも失礼がないようにね?お世話になってるんだから」

シン「わかってるっての。」

マユ「おにーちゃん、出かける時に買い物に連れてってよ。ついでに学園の話も聞かせて」

シン「りょーかい。何処に行きたいんだ?」

マユ「もー、そういうのはおにーちゃんが考えないとダメだよっ」

シン「そんなもんなのか?」

マユ「当たり前でしょー、おにーちゃんてば」

兄妹での買い物の行く先も考えないといけないのか。まあ、長い間家を空けていて寂しい思いをさせてるんだし、それくらいはしてやろう。

シン「それじゃ、行ってくる。」

マユ「行って来まーす」

母「行ってらっしゃい。軍のみなさんにもよろしくねー」

我が家からZAFT軍基地まではそう遠くはない。徒歩で五分もかからないのは、俺のIS適正があったが故だ。様々な策謀から家族を守り易くする為に基地の近くに居を構える事となった。おかげでレイやルナが時折遊びに来てはマユの相手をしてくれて居るのでありがたいのだが。

マユ「久しぶりにおにーちゃんとお出掛けだからねー。ちゃんとエスコートしてよ?」

シン「はいはい。久しぶりだからな、とことん付き合ってやる」

マユ「やったー」

ゲートにIDを通し、中に入る。マユも特別入場者のIDを通して付いて来る。守衛の方も見慣れているのか笑顔で送り出してくれた。

シン「久しぶりだな。やっぱ学園とは雰囲気が違う。一年も経ってないのにすっげー懐かしい。」

マユ「おにーちゃんなんかおっさん臭い。早く行こうよ」

シン「あんまりはしゃぐなよ、まったく」

待たせてすみません、話考えつつハルート最終決戦仕様組んだり映画見に行ったり。とりあえずちまちま書いてきます

予定ではホールで新年パーティを行なっているはずだが、やけに人気が少ない気がした。

マユ「人、ほとんど居ないね。どしたんだろ」

シン「そんだけ集まってんだろ?まあ、挨拶して帰るだけだからな。」

マユと出掛ける先も考えなければ。思案しながらホールの扉を開ける。



高い炸裂音。咄嗟にマユを庇う。火薬の匂いが立ち込めた。

軍メンバー一同「あけましておめでとう、シン、マユちゃん!」

呆気に取られた。わざわざ待ち構えてたのかよ。

ルナマリア「って、なーにフリーズしてんのよ。敵襲だとでも思った?」

シン「・・学園じゃ色々あったからな。びっくりした。あけましておめでとうございます、皆さん」

レイ「こうして直に顔を合わせるのは久しぶりだな。なんにせよ、主賓に入口で突っ立っていて貰っては困るな。」

シン「ああ、悪い・・って主賓って言ったか!?何にも聞いてないぞ!?」

ハイネ「そりゃ、サプライズなのに話すわけないだろ?楽しんでけよ、スーパーエース」

シン「事前にこっちに来る連絡なんてしてませんでしたよね!?なんでー」

すぐに思い当たる。父さん達は仕掛け人側だったんだろう。乗せられた、というやつか。

奥に連れて行かれて、席に座らされる。マユも初耳だったようであわあわと困惑していた。

レイ「では、議長。ご挨拶をお願いします。」

いつの間にか壇上にギルバート・デュランダル議長が居た。何故か赤いノースリーブにサングラスと言う出で立ちだが、突っ込んだら負けなんだろうか。

デュランダル「やあ諸君。新年、あけましておめでとう。激動の昨年ではあったが、無事乗り切る事が出来、私も嬉しく思う。特に、シンのIS適正発見後の目覚ましい戦果には刮目せねばならないだろう。彼を含め、諸君らの働きに感謝と敬意を持ち、此処に新年会の開催を宣言しよう。無論、今日は無礼講、楽しんでくれると私も嬉しい」

まさか、無礼講を服装で表した・・?いやいや、議長がそんな、まさか、

レイ「では主賓のシン。お前にも挨拶を貰うとしよう」

シン「は、はああっ!?」

マイクを持たされる。ちょっと待て、いきなりにも程があるんじゃないか。

シン「え、えっと。皆さん、あけましておめでとうございます。無事、皆さんと新年を迎えることが出来て嬉しいです。今年もよろしくお願いします!」

緊張の汗がどっと噴き出す。心臓に悪い。

ハイネ「堅っ苦しいな。ま、いきなりだもんな。仕方ないか。しっかし、お前の噂、こっちにまで届いてるぜ?」

シン「はい?噂、ですか?」

ハイネ「学園でハーレム王やってるって」

シン「な、っはああ!?誰から聞いたんですかそれっ!?」

ハイネ「風の噂でな。出どころは日本みたいだが」

シン「ちょ、そんなのが国際的な噂になってんですか!?そんなのーー」

マユ「お兄ちゃん、あとでじーっくり、その話聞かせてね?」

何故だろう、マユの笑顔がすごく恐い。よくセシリアとかシャルがするタイプの笑顔だ。なんでだ。

ルナマリア「本当、そんな事出来るタイプなら苦労しないわよねー。」

ルナが悪戯っぽい笑顔で茶化す。

シン「どういう意味だよそれ。てか、本当に出どころ何処だよ。不名誉にも程があるだろ。」

レイ「ならばさっさと本命を決めてしまえ。それが一番早いぞ?」

シン「そんな相手居ないっての。だいたい美人ばっかりで高翌嶺の花ってやつだろ。・・って、何変な顔をしてんだよ。」

レイ「・・いや、まさかお前がそこまでだったとは、とな。お前の周りの女子には少し同情を禁じ得まい。」

シン「失礼だなそれはそれで。どういう意味だよ。」

レイ「俺が言うわけにはいくまい。・・苦労するな、ルナマリア」

ルナマリア「本当よ。この朴念仁」

脇腹を肘で突かれる。なんでだ、わけがわからない。

デュランダル「やあ、楽しんでいるかね?」

議長だ。格好には・・触れた方が良いのだろうか。いや、やめとこう。

シン「はい、ありがとうございます。それと、父と母も議長によろしく、と」

マユ「あけましておめでとうございます、議長さん」

デュランダル「ふむ、そうか。なに、夫妻には私も世話になっている身だからね。まして君にも苦労をかけている。学園では、楽しく過ごせているかね?」

シン「はい、友人も多く、学ぶ事は大いにありますが良い環境です。」

デュランダル「ならばなによりだ。慣れない環境に送り込んだ身だが、君の活躍には期待しているよ。・・それと、レイ経由で頼まれた例の件だが、事情も踏まえ、こちらで手を回す事にした。罪に問われる事は無いはずだ。」

シン「そうですか!ありがとうございます!」

懸念していた問題が、一つ消えた。学園に戻ったら真っ先に報告するとしよう。

SAO見に行ったらMGプロヴィデンス売ってたので買ってしまった・・

夜、書ける体力あれば書く予定です。あと、だいぶ先ですがプロヴィデンス出すつもりですのでお楽しみに。無論大活躍、キーパーソンですのでご期待ください。

ハイネ「ところで議長、その服装はなんですか?」

ハイネさんいきなり斬り込んだっ!?

デュランダル「・・グラディス司令との賭けチェスに負けてね。何故かこの格好で、とね。あまり吹聴せず、気にせず居てくれ。」

なにやってんですか議長。

ハイネ「は、はい。了解しました。」

完全に空気読もうとして失敗したって感じだなハイネさん。地雷に突っ込むその勇気に敬意を表そう。

ルナマリア「・・議長と司令、本当仲良いわよね。前もハロウィンかなんかの時にも賭けポーカーで負けたとかで全身赤の服に仮面とヘルメットしてたわ」

前例あったのか。ハイネさん見えてる地雷に突っ込んでんじゃないか、なにしてんだ。グラディス司令もなんでそんな格好させるんだ。

じゃあざっくりと原作との相違点をキャラクター毎に。

シン・アスカ
両親、マユともに健在。とある事件に家族共々巻き込まれ、そこで束、クロエに出会う。一夏同様IS適正あり。世界観上普通にナチュラル。

レイ・ザ・バレル
ザフト所属。基本的にはIS部隊の後方支援や潜入工作を行うチームに属している。シンも元はこちら。クローンではなく孤児。テロメア周りの問題もなく普通のナチュラル。当然IS適正無し。

ルナマリア・ホーク
搭乗機はザクウォーリア。当たらないのはいつも通り。IS部隊の筆頭メンバー。

ギルバート・デュランダル
とある事に端を発し、IS関連における非人道行為に対処する監査、介入組織としてIS評議会を立ち上げる。ザフトはその直轄部隊。ナチュラルなので遺伝子絡みでしがらみもなく黒幕成分皆無な上タリアとも仲良し。だいたいの事はなんとかしてくれる人。本作ではそれを強調するため時折ボケに回らされるお方。

タリア・グラディス
こちらのザフトは軍艦などを持たないためザフト本部基地の司令となっている。こちらもデュランダルとの仲の良さを強調するためちょくちょくデュランダルを弄ぶ模様。

IS評議会
前述の通り発足した国連直轄組織。VTシステムやら軍事用クローン、ISテロリストなどへの対策を取るため権限高め。議長のコネ能力もありかなりの組織となっている。

ザフト軍
IS評議会の議決により様々な軍事組織等に介入を行う組織。義勇兵制。基本的には調査、技術封印が主な為武力行使はごくまれ。世界的にも人道組織として知れ渡るためテロリストでも無ければ武力衝突に発展する事が無い。ザフトと敵対する、即ち非人道的組織、という認識を世界に広める結果に終わるが故。
ISの最新技術を相手にする事にもなる為部隊の練度、設備はかなりの物。非常時には許可を得ずのIS展開も許されており評議会共々権限はかなり高い。
その性質上、軍艦を持たず、部隊の移動は高速輸送機を用いる。

ざっくりと書くとこんなところです。深夜にまたちまちま書いてきます

束「やっほー。ミンナのアイドル、束さんだよー!」

束「え?唐突過ぎないかって?そこはホラ、メタい話をするなら束さんでしょ?」

束「まずは>>1ちゃん、土曜出勤決まったからしばらくマトモに書けないよーってお話し。誰だよ火を付けたのってボヤいてるんだよね。風邪引いてぐだってるし。」

束「次に皆待ちに待った新刊だよー。束さんの活躍、あるかなあるかな?それはともかく、内容次第では現行の構想を練り直して書き直すかもだから、それまではほぼ更新は無し、ごめんねー。」

束「>>1ちゃんはちゃんと仕上げるつもりはあるから、生暖かい目で期待せずに待っててくれると嬉しいなー。というわけで、纏まった更新は五月。それまでよろしくー。」

どもです。かなり遅れてしまって申し訳ないです。新刊の内容に混乱してたり。

少々多忙極まりないですが、明日の夜飲み会ですので余裕があれば書いていきます

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