このSSはゲーム準拠です
アニメだと思って期待した方悪しからず
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デデデ大王「あー何かモヤモヤする...」
...ある国の昼下がり。
山の上に建つ不気味な城...デデデ城では、太っ...立派な体をした其の城の城主、デデデ大王が、世話しなくテラスを歩いていた。
デデデ大王「何か...何かが足りない」
大王はふと其の場に座り込み、考える仕草をし始める。
デデデ大王「うーん...一体何なんだ...」
暫くの沈黙が続くと、又立ち上がり、世話しなく歩き始める。どうやら、先程からこの繰り返しらしい。
...そして、この行為を更に9回程繰り返したところで大王はピタッと止まった。
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1476513757
デデデ大王「...そうか...俺様は何故先程まで、こんなに重要な事に気付かなかったんだ。カービィを倒すという事を...!!」
カービィ...ピンクのボールに、手足が付いた様な外見をしている、デデデ大王のライバルである。
...嘗て、『はるかぜとともに』この国、プププランドに現れたカービィが、国中の食べ物と秘宝、きらきらぼしを盗んだデデデ大王を、懲らしめたところから因縁は始まる。
夢の泉騒動の時には、この星の為にカービィに立ちはだかり
何回かあった、闇の侵略者、ダークマター襲来の時には、ダークマターの一員に操られて、無理矢理戦わされ
ドロッチェ団がプププランドに現れた時は、冤罪で、訳が分からぬまま戦い
知り合いである、メタナイトの真似事をした時は、自身を強化するマスクを被り、機械仕掛けのハンマーを引っ提げてカービィと一対一の真剣勝負をし
タランザに誘拐された時は、又あのマスクを装着させられ、操られ、溢れん程のパワーを送り込まれて、カービィと戦わされ
夢の泉の力を借りた時は、夢の泉の力で作り出した、大量の分身と共にカービィと戦ったり...
他にもカービィとの手合わせは、未々あるが全て大王の敗北で終わっているのである。
彼も時には、カービィと協力したりもしているので、カービィの事を嫌ってはいないが。
デデデ大王「よし...今度こそ奴を倒してやる!!」
闘志に満ちた大王は、今度こそカービィを倒す為の準備に向かった。
一方。復讐に燃えている大王と違って、カービィは花畑でスヤスヤ昼寝していた。
カービィ「ぅん...むにゃむにゃ...もう食べられないよ...」
そう言って花弁をくわえる。しかし、楽しい夢に浸っているカービィにそんな事はお構い無し。
ぶーん...ぶーん...
蜜蜂が、カービィの近くを飛ぶ。しかし、蜂の羽ばたき程度で起きるカービィでは無い。
村人「カービィは何処だぁ!?!?!?!?」
村人2「カービィを探せ!!!」
カービィ「えっ!?!?!?!?!?」
カービィは飛び起き、あたふたする。
流石のカービィも、大勢の村人の罵声には反応した様だ。
飛び起きたカービィは、何やら自分が捜索されているらしいので、村人の声がする方へと走って行った。
村人「おおカービィ!!実は大変な事になったんだ!!」
村人は走って来たカービィに、何やら慌てた様子で話し掛ける。
カービィ「皆そんなに慌ててどうしたの?」
状況を知らないカービィは、きょとんとして村人達を見つめる。
村人3「実はの...大王様が又国中の食べ物ときらきらぼしを奪っていったのじゃ...」
カービィ「えっ!?!?!?!?」
カービィは仰天する。
何故なら、デデデ大王が過去にも同じ事をした時、カービィが懲らしめ、以後此処までの悪さはしなくなったからだ。
村人2「お願いだカービィ!!又大王様を倒してきてくれ!!」
これには何か裏が有るのでは無いか。
そう思ったカービィは、村人達に「分かった!僕に任せて!」とだけ言って、デデデ城に向かって行った。
カービィの新たな冒険が始まる。
一方、デデデ城では...
バンダナワドルディ「...良いんですか...?又そんな事して」
デデデ大王「良いんだ。そうすれば奴も本気で向かって来る。此れは真剣勝負だからな」
デデデ大王と、其の部下のバンダナを着けたワドルディは、デデデ城の玉座の間に設置されたモニターからカービィの様子を見ていた。
デデデ大王「先ずは小手調べだ。頼むぞ...ウィスピーウッズ」
其の頃カービィは、デデデ城へと向かう時に、一番初めに通る平原のエリア、グリーングリーンズを進んでいた。
カービィ「うわ!!ビックリした...ワドルディが向かって来たよ...やっぱり本当にデデデ大王は食べ物ときらきらぼしを盗んだんだ」
カービィが向かって来る敵をかわしながら進んでいると、前方にブロックが積まれて出来た壁が現れた。
カービィ「うーん、これじゃあ進めないなぁ...よーし!!」
カービィはそう言うと、口を大きく開けて、息を吸い込み始めた。
しかし、只の吸い込みでは無い。まるでブラックホールの様な吸引力で、ブロック壁の一番下のブロックを吸い込んでしまった。
そして、吸い込んで口の中に頬張らせているブロックを、ブロック壁だったものの向かい側にいるワドルディ目掛けて吐き出した!
吐き出したブロックは、星の様な弾になって真っ直ぐ進み、ワドルディにヒットする。
カービィ「ふー、これで通れるよ!ごめんね、ワドルディ」
カービィは、星形弾がヒットして目を回しているワドルディに謝罪すると、次のエリアへの扉に入っていった。
?「へっへーい!!」
カービィ「うわぁ!!」
扉を入った先。いきなり、何者かが此方に向かって爆弾を投げつけて来た。
カービィは其れを、間一髪の所でジャンプしてかわした。
?「悪いけど此処から先は通せないぜ、カービィ」
カービィ「君は...ポピー!!」
ポピー...正確には、ポピーブロスシニア。
同じ様な姿をした、ポピーブロスジュニアの親玉である。
どうやら大王にカービィの相手を頼まれたらしい。
ポピーブロスシニア「どうしたカービィ、そんなもんか!?」
カービィ「うっ...攻撃のタイミングが掴めない...」
以前、シニアと戦った時よりも爆弾を投げる間隔、つまり隙が、とても短くなっている。
カービィが爆弾を吸い込もうとすると、吸い込んでいる間に新たな爆弾が向かって来るのだ。
カービィが絶え間無く投げつけられる爆弾に苦戦していると、シニアが急に、猛スピードで突進してきた。
カービィ「いたっ!!」
流石にこれは避けられず、ダメージを喰らってしまった。
ポピーブロスシニア「よーし、このままやっつけてやる!」
シニアは再び爆弾を投げ始めた。
カービィも其れに合わせて爆弾をかわす。
カービィ(これじゃ攻撃できないよ...よーし、一か八か...!!)
カービィはピタッと立ち止まり、向かって来た爆弾を吸い込もうとする!
ポピーブロスシニア「しまった!」
其の時はちょうど、シニアが爆弾を持ち始めた頃であり、カービィは吸い込みに成功した。
カービィ「よーし、この爆弾さえあれば!!」
カービィは頬張った爆弾を、なんと飲み込んだ。
すると、カービィの体が一瞬光に包まれ、光が消えた時には、シニアと同じ様な帽子を被ったカービィが出てきた。
カービィ「爆弾をコピーしてボムカービィになったよ!」
コピー能力...其れは、カービィが初めてデデデ大王と戦った後、突然使える様になった不思議な能力。
飲み込んだ物の特徴をコピー出来るのである。たまに、コピー出来ない物もあったりするが。
カービィ「これさえあれば...えい!」
カービィは、シニアの如く爆弾を投げつけ、シニアに確実にダメージを与えていく。
ポピーブロスシニア「うっ...不味いな...でも負けてたまるか!!」
シニアも負けじと爆弾を投げつける。しかし、全てカービィの投げた爆弾と当たって爆発し、更には、爆発しなかったカービィの爆弾が向かって来た。
ポピーブロスシニア「うわ...うわぁぁぁぁ!!」
爆弾が当たり、シニアは目を回して其の場に倒れた。
カービィ「やったぁ!」
カービィは嬉しくなって、ぴょんぴょん辺りを飛び跳ねた。
そして、ふと先程から踏みまくっているシニアに気付く。
カービィ「あ、ごめんね。バイバーイ!」
カービィはシニアに手を振ると、先へと進んでいった。
一方のシニアは
ポピーブロスシニア「うっ...流石...ピンクの悪魔...」
踏まれて目を覚まし、改めてカービィの恐ろしさを痛感していた。
最近はクローン作られてもいたな
>>12
まあ陛下自身は気絶してたから知らないけどね
どんどん先へと進むカービィ。森も更に深くなっていく。
カービィ「随分奥まで来たなー...あ!あれはワドルドゥ!」
ワドルドゥ...小さな体に、大きな目玉を持っている大王の部下である。
其の大きな目玉から、ビームを出して攻撃する。
カービィ「よーし!」
カービィの体が、又一瞬光る。すると今度は、被っていた帽子が脱げ、能力星としてカービィから飛び出した。当のカービィは、すっぴん状態に戻っている。コピー能力を解除したのだ。
すると立て続けに、吸い込みの体勢に入る。
ワドルドゥ「わ、わわわわわわ」
カービィは、目の前のワドルドゥをブラックホールの如く吸引力で吸い込み、飲み込んだ。すると、今度は二又に分かれた帽子を被り、杖持った姿に変身した。
カービィ「ビームカービィになったよ!」
カービィは、ワドルドゥのビーム能力をコピーして、ビームカービィとなったのである。
其の杖から、様々なビームを出して敵を攻撃出来る。
カービィがビームをコピーしてはしゃいでいると、前方から大量の敵が向かって来た。
ブロントバート「カービィを倒せー!」
ビッグワドルディ「倒せー!」
カービィ「よーし...」
カービィは杖をゆっくり回し始めた。杖に力を溜めているのである。
暫く力を溜めると、溜まった力を一気に前方へと発射した!
カービィ「おりゃー!!」
ブロントバート「うわぁぁぁ!!」
ビッグワドルディ「ごふっ!!」
今の技は、『波導ビーム』。杖に力を溜め、其の力を球体状にして前方へと一気に発射する大技である。
カービィに向かっていた敵は皆、波導ビームが炸裂して、目を回して倒れてしまった。
カービィ「ふー、さあ、もうちょっとで森も終わりだ!」
カービィは、敵がいなくなった道をてくてくと駆けて行く。暫く走ると
カービィ「あ、ワープスターだ!何処まで行くのかな?」
ワープスターは、乗ると何処かへ連れて行ってくれる星である。
カービィ「よいしょっと、おっとっと...」
カービィは早速ワープスターへと掴まる。
ワープスターは、少しの間振動すると、カービィを乗せて彼方に飛んでいった。
カービィ「あ、此処で終わり?」
ワープスターは、カービィを先程とは離れた場所に連れて行くと、地面に当たって砕け散ってしまった。
どうやら此処からは自力で進まなければならない様である。
カービィは暫く辺りをきょろきょろすると、此処がどんな場所であるか分かった様である。
カービィ「...行こう!」
カービィは足場の間の隙間を潜り抜けて行く。
軈て、潜り抜けられない所まで来ると、近くに根を張っている大きな木の方へと歩いて行く。
カービィ「ウィスピーウッズだよね?」
ウィスピーウッズ「...来たかカービィ。きらきらぼしの内の一つは、大王様から私が受け取った。」
最初の番人、ウィスピーウッズ...カービィの前に幾度も立ちはだかる巨木である。
大抵、冒険の初めに現れるが、今回もそうである。
カービィ「きらきらぼしを返してよ!ウィスピーウッズ」
ウィスピーウッズ「...悪いが其れは出来ない。大王様からの言い付けだ。どうしても返して欲しいと言うのなら」
ウィスピーウッズ「私を倒すのだ!」
一方、デデデ城では
バンダナ「大王様!カービィがウィスピーウッズの元にたどり着きました!」
デデデ大王「やっぱりか。そろそろ着いた頃だと思った」
大王の、一日十回以上ある間食の最中だった。
バンダナからの知らせが入ると、残った菓子を抱えて、玉座の間へと走って行く。
デデデ大王「お、丁度戦い始めるところか」
大王は、持ってきた菓子を頬張りながら、カービィとウィスピーウッズが撮されているモニターを観賞し始めた。
キリが良いんで今日はこれで終わり
乙
なんか>>1のデデデ愛を感じる
>>20陛下はカービィのキャラの中で一番好き
因みに二番目はドロッチェ団長
かっこええし萌え要素もある素晴らしいキャラや
なんかめっちゃレスされてて草生えた
更新開始するで
一方、カービィとウィスピーウッズは、其々戦闘体勢に入っていた。
両者の間に、緊迫した空気が漂う。
ウィスピーウッズ「行くぞカービィ!これを避けられるか!?」
ウィスピーウッズは、カービィの上に林檎...ではなく、全身に刺が付いた、倒せない敵、ゴルドーを落とした。
カービィ「うわぁ!!」
カービィは咄嗟の判断でゴルドーを回避する。
カービィ「危ない危ない...ゴルドーはこわいよ...でも此処で躓く訳には行かない!」
カービィは、杖からビームを発生させ、其れを鞭の様にウィスピーウッズに叩き付ける。
ウィスピーウッズ「うぅ!!少し痺れたが未々!!」
ウィスピーウッズはそう叫ぶと、カービィの下の地中に埋まっている根の先端を、カービィ目掛けて地表に突き出す。
上からは、ゴルドーと林檎を雨のように降らせる。
カービィ「わぁ!!危ない...ってゴルドー!!」
ウィスピーウッズらしからぬ猛攻をかわすのに必死で、カービィは全く攻撃出来ていない。
カービィ「うっ...ウィスピーウッズってこんなに強かったっけ...?」
ウィスピーウッズ「カービィ、今まで私の事を甘く見ていたかもしれんが、これが私の真の力だ」
カービィ「うっ...」
真の力らしい物を発揮したウィスピーウッズに、カービィは押され気味である。
カービィ「これじゃあ本当に負けちゃうかも...」
カービィが懸命に猛攻を回避していると、ウィスピーウッズは突然、口から目に見えないスピードで突き進む空気弾を吐き出した!
カービィ「え!?うわ!!」
カービィはまともに空気弾を喰らってしまい、大ダメージを負う。更に、コピー能力も能力星として剥がれていってしまった。
カービィ「待って~!!っておっと!!」
辺りを跳ね回る能力星を吸い込んで、再びコピーしようとするカービィにウィスピーウッズは、容赦無くゴルドーを落とす。
カービィ「どうしよう...大ピンチだ...」
ウィスピーウッズ「カービィ。もう後が無いな」
コピー能力が剥がれて、大ピンチとなったカービィにウィスピーウッズは、勝ちを確信した様な笑みを浮かべる。
カービィ「未々さ...」
ウィスピーウッズ「?」
カービィ「未々これからさ!」
カービィ「デデデ城までは未々長いんだ...此処でやられる訳にはいかない!」
ウィスピーウッズ「ならば、残った力も尽きるまで私が相手をしてやろう!!」
ウィスピーウッズは途端に、大量のゴルドーと林檎を落とす。
カービィ「よっと、今だ!」
カービィは、ゴルドーをスライディングで、下に回り込み、素早く回避すると、すぐ近くにあった林檎を吸い込んだ!
カービィ「えい!」
吸い込んだ林檎を、ウィスピーウッズ目掛けて吐き出す。吐き出されて星形弾となった林檎は、真っ直ぐ突き進みウィスピーウッズに直撃する!
ウィスピーウッズ「うっ!!今のはかなり効いたぞ...」
カービィ「言ったでしょ、未々だって!」
カービィ「...行くぞ!!」
ウィスピーウッズ「フンッ!!」
初めはウィスピーウッズの方が圧倒していたが、軈て、素早い動きで林檎を吸い込み、吐き出すを繰り返しているカービィが有利になってきた。
そして、ウィスピーウッズの体力が残り少しになった時...
ウィスピーウッズ「カービィ...此処は通さん...!!」
カービィ「僕は此処を通るんだ!!」
カービィがそう言うと、先程から跳ね回っていた能力星がカービィの目の前にやって来た。
カービィ「よし!!」
カービィは、其れを見逃さない。
素早く能力星を、ブラックホールの如く吸引力で吸い込んだ。
ウィスピーウッズ「ええい、飲み込む前に攻撃だ!!」
カービィ「えい!!」
ウィスピーウッズ「な、何!?!?う、うわぁぁぁぁぁ!!!」
カービィは、能力星を飲み込んだのでは無く、ウィスピーウッズ目掛けて吐き出した。
予想を裏切る攻撃に、ウィスピーウッズは対応出来ず、其のまま目を回して倒れた。
カービィ「ウィスピーウッズ、きらきらぼしは返して貰うよ」
ウィスピーウッズ「う...分か...った...」
ウィスピーウッズの口の中から、眩いばかりに輝く星が飛び出す。
そう、きらきらぼしである。
カービィ「やったぁ!!」
カービィは其れを手に入れると、何時もの様に喜びのダンス。
カービィがダンスを終えると、悔しさか、痛さか何かでべそを掻いているウィスピーウッズが、カービィに警告する。
ウィスピーウッズ「今回...大王様は本気でお前を倒そうとしている...心して進め...」
カービィ「そう...分かったよ、ウィスピーウッズ!あと痛い事してごめんね!」
カービィはウィスピーウッズに早々と謝罪すると、先へと駆けていった。
森もあと少しだ。
一方デデデ城では。
デデデ大王が、菓子を掴んだ手をなめ回しながら、バンダナと共にべそを掻いたウィスピーウッズが映し出されたモニターを観賞していた。
デデデ大王「うむ...やはり負けたか」
バンダナワドルディ「あの...大王様...?何故先程から右手をなめ回しているのですか...?」
デデデ大王「ああ。其れはな、お菓子を掴んだ時に付いた塩なんかを舐めてるんだ」
バンダナは其れを聞いて、少しひきつった表情をする。
バンダナワドルディ「王者がやるなんて持っての他な事ですよ...?」
デデデ大王「王者じゃ無いぞ、『自称』だからな!ハハハハハ!!」
バンダナワドルディ「...こういう時だけ『自称』を持ってくるんですから...」
困り者の大王にバンダナが溜め息を吐いていると、当の大王はモニターを次のエリアに撮し替えた。
デデデ大王「さーて、果敢に迫ってくる兄弟、ロロロとラララのお出ましだ」
因みに
今さらやが、陛下とバンダナが見てるモニターはアニメのあれをイメージしてる
其の頃、カービィはグリーングリーンズを抜け、次のエリア、キャッスルロロロに向かっていた。
カービィ「うぅ...お腹空いたなぁ~...」
其れもその筈、この時間帯は、カービィのおやつタイムである。
カービィ「ウィスピーウッズの林檎貰っとけば良かったよ...」
おやつが欲しくなったカービィは、キャッスルロロロに行く前に少し寄り道。
近くで、木の実でも探す事にした。
カービィ「うーん...無いなぁ...」
カービィが木々の上を見上げながらてこてこ歩いていると
カービィ「うわぁ!!」
辺りに突然、突風が走り、カービィは軽く吹き飛ばされてしまった。
カービィ「な、何!?」
突然吹き飛ばされたカービィは、訳が分からずあたふたしている。
カービィ「...ん?もしかしてこの音は...」
カービィは上空から金属音が聞こえると、何か気付いた様にピタッと止まった。
金属音の音源は、次第近付いている。
軈て、耳を塞ぎたくなる程迄に金属音が大きくなると、巨大な鳥がカービィの目の前に舞い降りてきた。
カービィ「やっぱりダイナブレイド!!」
すまん、続きを投下しようと思ったが今日は終わり
更新開始
ダイナブレイド...古くからプププランドに生息する、ナイフの様な翼を持った巨鳥である。
其の飛行速度は、音の速度と並ぶと言われている。
ダイナブレイド「カービィ、私の子供達知らない?」
どうやらダイナブレイドは、自分が出掛けている間にいなくなった子供達を探しているらしい。
カービィ「知らないよ?」
ダイナブレイド「そう...」
ダイナブレイドはとびきりガッカリした表情をする。
ダイナブレイド「じゃあ私と一緒に子供達を探してくれない?」
カービィ「うーん...」
カービィは迷った。
何故なら、今自分のおやつを探しているのに忙しく、更にはデデデ大王との決戦も待っているからだ。
カービィ「...いいよ!」
カービィは必死になっているダイナブレイドを放っておけず、一緒に子供達を探してあげる事にした。
ダイナブレイド「有り難う!」
ダイナブレイドの顔は、忽ち晴れやかになった。
カービィ「うーん...でも何処から探そう?」
カービィとダイナブレイドが行く宛も無くふらふら辺りを見回していると、カービィが何かを発見する。
カービィ「あ、もしかして!おーい!」
?「お、其の声はカービィか?」
カービィが声を掛けたのは、一匹のハムスターである。其のハムスターは、カービィとダイナブレイドの方へてこてこ歩いてくる。」
カービィ「やっぱりリック!久し振り!」
リック「ああ、久し振りだな!」
リックは、嘗てカービィと闇の支配者、ダークマター一族を倒す為に、共闘したカービィの仲間である。
リックは、カービィとの軽い会釈を済ませると、ダイナブレイドの存在に気付く。
リック「おわっ!!ビックリした...アンタ...もしかしてダイナブレイド?」
ダイナブレイド「ええ、そうだけど...」
カービィ「えぇ!?リック知ってたの!?」
リック「噂に聞いてただけだけどな」
カービィ「そうだリック!大きい鳥の子供見かけなかった?」
リック「大きい鳥の子供?ああ、其れならあっちの方で見かけたぞ」
リックはそう言うと、今自分が来た道を指差す。
ダイナブレイド「本当!?」
ダイナブレイドは今直ぐにでも飛び立てる様に身構える。
リック「此方だよ」
リックはそう言うと、カービィとダイナブレイドの先導をし始めた。
カービィ「行こう、ダイナブレイド」
ダイナブレイド「ええ」
カービィとダイナブレイドも其れに続く。
リック「そろそろだぜ」
リックがそう言うと、目の前に一面の花畑が現れた。
カービィ「わぁ...!」
ダイナブレイド「綺麗...」
カービィとダイナブレイドが暫く、極彩色の光景に目を奪われ、花畑を見回していると、ダイナブレイドが何かを発見する。
ダイナブレイド「あ!あれは!」
?「!!ママー!!」
ダイナブレイド「ああ、良かった!」
ダイナブレイドの元へとやって来た鳥の子を、ダイナブレイドは優しく抱きしめる。
リック「へへっ、良かったな」
カービィ「良かった良かった!」
二羽の再会に、リックはにっこり微笑み、カービィはぴょんぴょん跳ねて喜んでいる。
ダイナブレイド「有り難う。リック。この御礼は今度必ずするわ」
リック「御礼なんて。当たり前の事をしたまでだよ」
リックはそう言いながらも、少し嬉しそうにしている。
カービィが暫くニコニコしていると、ふと自分の寄り道の目的を思い出す。
カービィ「そうだ!この辺に美味しい木の実がいっぱいなってるとこ知らない?」
ダイナブレイド「あっちの方にあるわよ」
ダイナブレイドはそう言って、其のナイフの様な羽を、先程来た道の、右の道へと向ける。
カービィ「有り難う、ダイナブレイド」
ダイナブレイド「何、ほんのお礼よ」
カービィ「あ、あと!」
カービィは何かを思い付いた様に手をポンと叩くと、リックの方を向く。
カービィ「今デデデ大王が悪さしたから懲らしめようとしてるんだけど...リックも来てくれない?
リックは其れを聞くと、とても決まり悪そうな顔でこう言った。
リック「ごめん、カービィ。俺今日は少し用事が有るんだ。ごめんな」
カービィは其れを聞くと、少し残念そうな顔をするが、直ぐににっこり笑って
カービィ「用事なら仕方無いね!じゃあ二匹...じゃなかった、三匹ともまたね!」
カービィはダイナブレイドと、リックにぺこりと一礼すると、ダイナブレイドが指した方へと駆けて行く。
三匹は其れを笑顔で見送っていた。
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カービィ「ふー食べた食べた」
ダイナブレイド、リックらと別れて、暫くして。
カービィは、次なるエリア、キャッスルロロロに向かって、着実に進んでいた。
あの後、カービィは言われた通りの道を通って、其の先で木の実を食べた...というレベルでは無く、喰い荒らした。
幸いにも、喰われなかった木の実も幾つかは有るが。
カービィ「着いたよ!キャッスルロロロ!」
随分と時間を喰ったが、とうとう次なるエリア、『キャッスルロロロ』へと到着した。
初代Exっぽい
>>45
其れも意識してやってる
カービィ「此処も久し振りだなぁ...」
そう言いながらカービィはゆっくり城のドアを開ける。
すると
カービィ「うわぁ!!危ない危ない...」
いきなり、ブラッチー(初代EX、大王の逆襲で出てくるシャッツォの強化版)が何処からともなく高速で弾を撃ってきたのだ。
カービィは其れを、間一髪でジャンプしてかわす。
カービィ「ふー...いきなり危なって...うわ!!...ふー...又当たるところだった。気も抜けないなぁ...」
カービィはそんな事をぶつぶつ言いながらも、ブラッチーの弾を軽快にかわして行く。
ブラッチーの妨害を暫く掻い潜ると、カービィはあるトラップに出会した。
カービィ「うわぁ...デデデ大王やっぱり意地悪だなぁ...」
其のトラップというのは、足場ギリギリに立って吸い込むと取れる位置にあるカギの目の前に、スカーフィが配置されているという物である。
当然、スカーフィは吸い込もうとすると、豹変して襲いかかってくる。
しかも、近くには大量のハンタースカーフィ(カービィがカギを取ると、豹変して襲ってくるタイプのスカーフィ)もいる。
カービィ「うーん...でも先に行くには...やらなきゃ!」
カービィは意を決して吸い込みの態勢へとはいった!
ブラックホールの様な吸引力を持つ吸い込みに、カギはあっという間に引き寄せられ、カービィは見事カギを手に入れた。
しかし、休む暇も無く吸い込みに反応して、豹変したスカーフィが襲ってくる!
カービィ「わー!!逃げろー!!」
カービィは物凄い速さで走り、スカーフィから離れる。だが、今度はカギを見て豹変したハンタースカーフィの軍団が向かって来た!
カービィ「わぁぁぁ!!此方はもっと危ないよー!!」
カービィは素早く方向転換すると、又先程の様に素早く走る。
上へ行ったり下へ行ったり、右往左往したりして暫く逃げ回っていると、前方に扉を発見する。
カービィ「やったぁ!!扉だ!!...えい!!」
大量のスカーフィが一斉に飛び掛かった瞬間、カービィは扉へと飛び込み、何とかスカーフィの軍団を振り切る事が出来た。
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