敷波「綾波に耳かきしてもらった話」 (22)
---執務室
提督「まあ被害はなかったからいいものの、次回からは気をつけてくれ」
敷波「......うん」
提督「よし、今日はもう休んでいいぞ」
シツレーシマシター
バタン
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---廊下
敷波「はぁー...やっちゃったよー」
深雪「そう気を落とすなって。大失敗ってわけじゃないんだからさ」
敷波「そうだけどさー」
磯波「ほら、もしかしたら装備に不備があったのかも... 明石さんに見てもらおうよ」
敷波「うん、後で見てもらう」
能代「敷波ちゃん。この任務では輸送船に乗ってる物資や、船員の人たちの命も守らなきゃいけないってこと、忘れないでね」
敷波「...はい。能代さん」
能代「とは言っても私たちの仕事は戦うことだから、あまり抱え込まず目の前の敵を倒すことに集中すればいいわ。ね?」
深雪「あんまり落ち込んでると守れるものも守れないぜ?」
敷波「うん、わかってるって」
阿賀野「そうそう。ほら、こういうときは間宮にでもいって甘いもの食べよ?」
能代「あら阿賀野姉ぇいつの間に? ってもう、夕飯の前に甘いもの食べたらご飯食べられなくなるでしょうが!」
阿賀野「ええー能代のけちー」
今回の遠征任務、海上護衛は普段そう危険なものではないかったけれど、今回は深海棲艦が通商破壊のために待ち伏せていた
敵は軽巡1と駆逐1、潜水艦2で、軽巡と駆逐には能代さんと磯波が。潜水艦2隻には対潜装備の私と深雪が相手をすることになった
結果から言えば、私は潜水艦を倒しきれなかった。ソナーで相手の位置を聞き取ったはずなのに、爆雷が少し外れて倒しきれていなかった
それに気づかず、ほかの敵を砲撃しようと砲を構えたとき
おい! なにやってんだ!
離れた別の潜水艦を相手していた深雪の声を聞きそちらを向くと、数本の雷跡が走っていくのが見えた。それは私たちの後ろの輸送艦へ向かっていく
まさかとは思ったが私にそれを止める術は無く、呆然とするしかなかった
こちらに全速力で走ってくる深雪は、私が相手をしていた潜水艦に向かって爆雷をめちゃくちゃにばら撒いている
魚雷は輸送艦の位置へ向かい跡を走らせていく。他の敵艦を相手していた二人も異変に気付いた
そして着弾し、爆発が......
起きなかった。爆発の音も水しぶきすら立たなかった。その魚雷は不発だったのだ
磯波「でも変だよね。最近あんなこと無かったのに」
深雪「敷波と私は同じ装備で同じくらいの練度だし、沈められなくても中破くらいは出来るはずだぜ」
敷波「そうだよね、あの辺の海域なら深海棲艦もそんなに強くないしさ」
深雪「まぁおかげでこの深雪様がMVPだったし?そこは感謝してるぜ」
敷波「はぁ!? あんなのたまたまだし。次はちゃんと倒すからね!」
磯波「ふふっ。その調子なら大丈夫そうだね」
---綾波と敷波の部屋
綾波「あら敷波、おかえりなさい」
敷波「綾波ただいま。あー疲れたー」ボフッ
綾波「帰るなりベッドに倒れこんじゃって。どうしました?」
敷波「聞いてよー今日の任務でさー」
綾波「そう...そんなことが」
敷波「深雪には見栄張っちゃったけどさ......私これから大丈夫かな......任務失敗しちゃわないかな」
綾波「敷波ならきっと大丈夫ですよ」
敷波「でも...グスン あたしは綾波みたいに強くないしさ......」
綾波「私の強さは改二になってからのものですから。敷波もそのときが来れば強くなれますよ」
敷波「そうかな......」
綾波「そうですよ。私はそう思います」
敷波「ありがと......ちょっと膝、借りるね」
綾波「はい、どうぞ」ポンポン
ポフッ
ナデナデ
敷波「ん......」
ツンツン プニプニ プニプニ
敷波「......なんだよー」
綾波「ふふっ、敷波のほっぺはかわいいですね」
敷波「もー......いいけどさ......」
ツンツン ナデナデ
綾波「......あら?」
敷波「ん?」
綾波「敷波......最後に耳かきしたのいつでしたっけ?」
敷波「え......?そういえば夏に海に行って泳いでから、ぜんぜんしてないかも」
綾波「そうですよ 潜ったから洗い流されたと言ってそれっきりですよね」
敷波「...もしかして潜水艦の場所が外れてたのは」
綾波「ええ すごく汚れてます」
敷波「~~~っ// なんだよもー! 悩んでたのがバカみたいじゃん」
綾波「ふふふ 原因がわかってよかったですね」
敷波「...お願いしても、いいかな」
綾波「もちろんですよ えーっと耳かきは.........」
綾波「はい どーぞ」ポンポン
敷波「うん...」ポフッ
綾波「改めて見ると、やっぱりすごい量です」
敷波「い 言わないでよ 恥ずかしい...」
綾波「長期戦になりそうですね...ふーっ」
敷波「ひゃあ! もう、早くはじめてよー」
綾波「はいはい、それじゃあ耳かきを入れるまえにマッサージをしますね」
綾波「まずは耳たぶの辺りを軽く引っ張ってー」フニフニ グニグニ
綾波「まわしてー」クリクリ グリグリ
綾波「耳にはいろんなツボがある、ってこの前も言いましたっけ」
敷波「うん、らしいね」
綾波「耳全体もつかんでー」グルグル グニグニ
綾波「逆にまわしてー」グリグリグリ
敷波「ん...これだけでも結構気持ちいいね」
綾波「次に耳かきの頭でツボを押していきますねー」クリックリッ
綾波「この間鳳翔さんに聞いていろいろ教わったんですよ 確かこのあたりにツボが......」
クックックッ クリクリクリ
敷波「うーん......よくわかんないけど......気持ちいいかも」
綾波「耳の血行をよくすると汗が出てきて、耳垢がとりやすくなるんですって」
クックックッ
敷波「そうなんだ。そう言われてみればだんだん耳が熱くなってきたかも」
綾波「では耳の内側のあたりを掃除していきますね。こういうところも汚れているみたいです」
スッスッスッ カリッカリッカリッ
綾波「やりすぎは良くないかもしれませんが、しばらくしてなかったので念入りに......」
カリカリカリ
敷波「まだ耳かきしないの? 奥がちょっとかゆくなってきたよ」モゾモゾ
綾波「...これぐらいでいいでしょう。ではそろそろ始めますね まずは入り口から...入れますよ...」
ススッ
カリカリカリ ガリッガリッガリッ
敷波「んっ......」
綾波「入り口だけでもかなり取れちゃいますね。だいぶ汚れてます」
カリッカリッ シャッシャッシャッ コスコスコス
カリッ ペリッペリッ ズズッズズッ
綾波「あらら、こんなに大きいのが」
ポトリ
敷波「そんなに? ...うわ、入り口でこれって相当じゃない?」
綾波「ええ、でもまだありますから...入れますよ」
ススッ カリカリカリカリ ズッズッズッ
敷波「ん......そこもいいんだけどさー もうちょっと奥の方が......」
綾波「まず手前から掃除していかないと、耳の奥に落ちちゃいますから」
コリコリコリ ククッ スッスッ
敷波「んんっ...まだ手前なの?」
綾波「あとこれで......はい、きれいになりましたね、それじゃあ奥に進めていきますよ」
ススス ザリッ ザリッ ザリッ
ザッザッザッ
綾波「ここに大きいのがたくさん...張り付いてます。すごい量ですね」
敷波「もう...恥ずかしいから実況しないでよ......」カァッ
綾波「ふふっ、続けますね」
クックッ ゴリッゴリッ
ザクザクッ ズズズッ
敷波「取れてる音がすごいね、大物かな」
綾波「はい......落とさないように......そーっと」
ズズズッ ススス
綾波「...っふう。やーりーまーしーたー」
ポトリ
綾波「すごいですよ...見ますか?」
敷波「いや...うん... うわっ何これ、すごい大きい...」
綾波「はい、今までで一番大きいかもしれないですね」
敷波「これで耳がスースーして良くなった感じするよ。もう大丈夫かな?」
綾波「そうですか。でも奥にまだありますから、動かないでくださいねー」
敷波「ええっまだあるの? そう聞いたら耳の奥がかゆくなってきたよ。早くかいて!お願い!」
綾波「はい、それじゃあ行きますねー」ススス
綾波「あら?これは......奥がすごい事になってますよ 耳垢が膜みたいに耳の穴を塞いでて。音が聞き取れない訳です」
敷波「わかったから早くかいてよお」モジモジ
綾波「ええ、動かないでくださいね」
ゴッゴッゴッ ゴリゴリゴリ ゴシュッゴシュッゴシュッ
敷波「あっ......そこすごい。気持ちいい......」
綾波「これは手ごわいです......外周から少しずつはがしていきますね」
ゴリッゴリッ カリッカリッ クククッ
敷波「ひゃああ......」
綾波「少しずつ......」
ゴゴゴッ ゴゴッ ゴリツゴリッ クククッ カリッカリッ
綾波「これで半分 あとは破かないように慎重に......動かないでくださいね......」
カッ カッ カッ カッ ゴゴッ ゴリッ ゴリッ コリッ カリカリカリ
敷波「あっ綾波 そこ......んっ 気持ちいい......」
綾波「あと少しで......」
ググッ グググッ ククッ ズザザザッ
綾波「剥がれた...... あとは引き上げて......」
ゴゴゴ゙ゴッ ザリザリザリッ ザザッ スーッ
綾波「ふう...... ボトッ ついに取れましたよ敷波。こんな大物初めてです」
敷波「ふぁああ......すごかった......」
綾波「あらら、大丈夫ですか? 」
敷波「うん......だいじょうぶ......」
綾波「本当に大変でしたよ ほらこれが」
敷波「うん......うわっ! こんなのが耳に入ってたの? ええーありえないよ、1センチくらいあるし......」
綾波「ですよね、本当に驚きました......こんなに大きいのが敷波の中に入ってたなんて......」
敷波「いっ言わなくていいから! うわー恥ずかしい...... あたしの耳どんだけ汚かったの......」カオマッカ
綾波「でもまだ終わってませんよ。最後に軽く掃除しますから。ほら頭を載せてください」ポンポン
敷波「あっ......そうだね」ポフッ
綾波「じゃあ入れますよ」
ススス コシュッコシュッコシュッ スッスッスッ
敷波「んんっ......」
綾波「はい、あとは梵天入れますねー」
フワッ ボフッボフッボフッ ボシュッボシュッ
敷波「んっ......あっ......」
綾波「最後に......」
コシュコシュコシュ スポッ ふぅーっ
敷波「ふぁああ......//」ゾクゾクゾク
綾波「はい、おしまいです。おつかれさまでした。」
敷波「んん~っ ふうう」セノビ
綾波「どうですか?」
敷波「あれっ、さっきとぜんぜん違う! 綾波の声がちゃんと聞こえるよ!」
綾波「それは良かったです。これでそっちの耳は大丈夫ですね。」
敷波「そういえば反対側もあるんだっけ。これと同じくらい汚れてるかな......」
綾波「どうでしょう。そのままこっち向いてくださいねー」
敷波「うん......」ゴロン
つづきは今度
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