【モバマスSS】 蟲喰う幸子外伝 卯月、昆虫食も頑張ります!! (42)

モバマスSSです。

エロもグロも有りませんが、昆虫食をモチーフにしたSSです。

そういうのが無理な方にはグロ要素がありますので、閲覧注意でよろしくお願いいたします。



前に書いたSSと一部設定を共有しています。

「蟲喰う幸子」
【モバマスSS】 蟲喰う幸子 【昆虫食、閲覧注意】 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1474927769/)


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1476052933

皆さんこんにちわ。昆虫食してますか?? カワイイボクですよ!!

今、ボクは寮の玄関に届いた荷物をウッキウキで自室まで運んでいる途中です。

寮のちみっこ達が中を見たそうにしてましたが、気づかないふりをして室内へと急ぎます。
いぢわるじゃありませんよ?? 中は見ない方があの子達の為です。

何せ段ボールの中身は、通販サイトで購入した昆虫食の食材で一杯ですから!!

寮の食堂で開けでもしたら、阿鼻叫喚の地獄絵図は間違いナシでしょう。

今日、寮に住んでる昆虫食仲間と蟲パをする為に、注文しておいたんですよね~♪ 

ずっと楽しみにしてたんで、早く食べたいですねぇ…。

そんな事を思いながら荷物を抱えて廊下を歩いていると、カワイイボクのカワイイ自室の前に一人の女性が佇んでいました。

あれは…卯月さん?? 

卯月さんはボクの部屋のドアの前で、気持ち俯きがちに廊下を見つめています。

確か卯月さん実家住みでしたよね? こんな所で何をしているんでしょう??

不思議に思いながらもボクは卯月さんに声を掛けました。

「卯月さん…?何をしてるんです?? カワイイボクに何かご用ですか??」

ボクが声を掛けると、卯月さんはボクの方へくるりと向き直りました。

「ざぢごぢゃん・・・っ”っ”ん”」

振り向いた卯月さんの顔はくしゃくしゃの泣き顔で、
目を真っ赤にして大粒の涙をその大きな瞳から溢していました。

ボクほどでは無いとは言え何時も素敵な可愛らしい笑顔で、
周りを明るくしてくれる卯月さんからは想像もつかない泣きっぷりです。

「ちょ、ど、どうしたんですか!? アニメ23話以上の泣きっぷりじゃないですか!?何があったんですか??」

ボクがオロオロとして尋ねると、卯月さんはボクの首に抱きついて来て首筋に顔を埋める様に泣きじゃくり始めました。


あの……せめて荷物降ろしたいんですけど…腕が痛い……。

しばらく卯月さんを宥め、落ち着いたところで自室内に招き入れました。

冷蔵庫に有ったイチゴミルクを温め、マグカップに入れて卯月さんの前に差し出します。

「…どうぞ、ホットイチゴミルクです。砂糖を入れて温めてますので、気分が落ち着きますよ??」

すると卯月さんは、ありがとうございます、と、ぺこりと一礼してホットイチゴミルクをすすり始めました。

そして、ポツリポツリと今日あった事について語り始めてくれたのです。


どうやら、今日卯月さんはクイズバラエティ番組の収録でテレビ局に行っていたようです。

そこで、出された食材を食べた人から答えられる権利を得ると言うコーナーで、
一番手に立った卯月さんが出された昆虫食が食べられず、チームは負けてしまったそうです。

周りに迷惑かけた、情けない、そう語る卯月さんの表情は、大分落ち着いたようですが暗く沈んだままでした。

それだけならそこで話は済んだのですが、
プロデューサーさんが卯月さんを来週も同じテレビ番組に出演する様に、仕事を取ってきてしまったそうです。

しかも、高確率でまた虫が出されるそうで。


鬼ですね、あのプロデューサー。  知ってましたが。

「つまり、また同じ様に周りに迷惑を掛けてしまう、それだけは避けたい。
そう思った卯月さんは昆虫が食べれる様になるように、風の噂に昆虫食を嗜むと言うボクに助けを求めに来た、
そういう訳ですね??」

ボクが要点を纏めて尋ねると卯月さんは、

「そう、なんです…。私、ちゃんと食べれるようになって、お仕事をキチンとこなして、情けない自分を変えたいんです!!」

ぎゅっと握りこぶしを作り、健気に表情に力を籠める卯月さん。
ボクも少し危機感を覚える程のキュンと来る可愛らしさです。


コレはカワイイの味方たるボクとしては、力にならざるを得ませんね!!


そう思ったボクは力強く卯月さんの肩を掴み、

「わかりました!!卯月さん!安心してください!!そう言う事なら丁度良いです、もうそろそろ心強い人達も来てくれますから!!」

と、卯月さんに向けて答えました。

「心強い味方……??」

卯月さんがキョトンとした表情で答えると、丁度その時ボクの部屋のチャイムが鳴り、同時に二人の女性が室内に入ってきました。

「やっほー!幸子ちゃん、色々持ってきたよー!!」
「…お邪魔します…あら?? 卯月さん…??」

入ってきたのはボクの蟲トモの姫川友紀さんと鷺沢文香さんです。

ボクは今までの事情を掻い摘んで二人に話し、卯月さんの力になってくれる様に協力を依頼しました。
そして二人の快諾を取り付けると、卯月さんに力強く宣言したのです!

「もう安心ですよ! 卯月さんをきっと昆虫食に目覚めさせてみせます!!
何せボクたちは346プロが誇る昆虫食三銃士ですから!!」

「こ、昆虫食三銃士??」

困惑する卯月さんを尻目に、悪ノリして挨拶してみます。

「まず、無人島サバイバル生活を昆虫食で生き延びたカワイイボク!!」
ビシッと親指で自分を指します。

「オオスズメバチの成虫だってボリボリ食べてしまう九州のデンジャラスライオン、宮崎から姫川友紀さん!!」
「よっす、よろしく」

「昆虫食のメッカ長野から、静かなるインセクトイーター、鷺沢文香さん!!」
「がんばります、よろしく」

しっかり乗ってくれた二人に感謝しつつ、ポーズまで決めて紹介しました。

唖然とする卯月さんを他所に、早速昆虫食三銃士で会議に入ります。

「まず、何がダメかを探らないとね~」
「虫そのもの、の姿は最初は避けた方が無難ですね…芋虫系も…」
「徐々に慣らしていく感じですかね??」

と、ココまで話し合った所で、ひとつ気がついた事がありました。

「卯月さん、そういえばテレビ局で最初に出された虫って何だったんですか??」

泣くほど嫌がって食べられなかったのですから、相当なモノでしょうか。
ヤマトゴキブリとか。

それはボクでもイヤです。


ボクが聞くと卯月さんは、

「えっと……何か足が一杯あって…真っ黒な…ざざむし??とか言ってました…」

あー……、と言った雰囲気が昆虫食三銃士を包みます。

「ざざ虫かぁ…食べた事はないけど、アレは初心者にはキツイよねぇ…」
「黒って事は佃煮でしょうか??見た目ほとんどムカデですしねぇ…」
「信州珍味なんですけどね…、申し訳ありません…。でも、美味しいですよ…??」

むむむ、となり、話し合った結果、初心者向けの奴から徐々に行こう、と言う事になりました。

段ボールからイナゴの佃煮を取り出し、

「コレはどうです??イナゴはオカエビとも言われて、味も良いですし、
お米を食べて育ちますから比較的清浄なイメージが有りますが…」

イナゴの佃煮が詰まったパックを卯月さんの前に出すとブンブンと首を振り涙目で、

「バ、バッタじゃないですかぁ…、無理ですよぅ…」と、拒否されました。

次に文香さんが、

「コレはどうですか??蚕の蛹の甘露煮ですが。虫の形からは程遠いかと…」

すると卯月さんは更に強く首を振り、

「虫ですよ!蛹ですよ!!」とコレも拒否です。

最後に友紀さんが、

「んじゃ、これ、蜂の子。甘くて美味しいよ??」

と、瓶詰の蜂の子を卯月さんの目の前に置きました。

「ウジじゃないですかぁあああああああ!!絶対無理ですよう!!」

と、今まで以上に拒否反応を示してきました。


ハエの幼虫のウジと一緒にされちゃ蜂の子も可哀そうですけどね、美味しいのに…。


思った以上に拒否反応の強い卯月さんをどうしたものか、昆虫食三銃士は頭を寄せ合って考えます。

「…思った以上に虫に対する拒絶反応が強いですねぇ……」
「まあ、女の子ですからねぇ。ボクもこの間まで全くダメでしたから気持ちは分かります」
「美味しいのにねぇ…見た目が良くないからって食べず嫌いだと思うなぁ」

そんな話をしていると友紀さんが何か思いついた表情で卯月さんに、

「卯月ちゃんはハチミツは食べられるんだよね??」

と聞きました。 

卯月さんが、

「はい…ハチミツは…好きですけど…」

と言うと、

「ハチミツだって虫が集めたものだよ?食べれるのはおかしくない??」

友紀さんがニッコリ笑って卯月さんに詰め寄ります。

「え…でも…ハチミツには虫入ってないし……」

困ったように答える卯月さん。それを見てニヤニヤしながら友紀さんは、

「それに、今卯月ちゃんが飲んでるイチゴミルク、それに入ってるコチニール色素だって、虫由来だよ??」

と、楽しそうに言いました。うーん、これは畜生ユッキ。

ビクッと震えて自分が手に持っているマグカップを凝視する卯月さん。

それを補足するように文香さんが、

「はい…、正確にはメキシコ原産のコチニールカイガラムシ等ですね……えっと…はい、これです。」

と、答えると、あまり手慣れてない手つきでスマホを操作して、卯月さんに画面を示しました。

サボテンの葉の裏にビッシリと張り付いた小型の気味の悪い虫の集団。
慣れてるボクでもぞわぞわする画像です。

卯月さんはひぃっ、と小さく声を出すと、画像から目を逸らしました。

「や、止めてください!!イチゴミルクもう飲めなくなっちゃうじゃないですかぁ!!」

と、半ば叫び声で抗議の声を挙げます。

「でもねぇ、自然由来だから着色料の中では安全だと言われてるんだよ~?」
「口紅とかにも使われてますしね…、一般生活を送る上で、完全に使わないのは無理なんじゃないでしょうか…??
卯月さんが真夏に食べてたかき氷のイチゴ味にも使われてますし…」

がーんとした表情で絶望を表す卯月さん。カタカタと震え始めてもいます。

んー…、そろそろ助け舟出さないとまずいですかね、コレは。

「はいはい、いぢわるはそこまでにして…、どうやら卯月さんは虫の形が見えてなければ大丈夫そうですよね?
イチゴミルクとかも飲めてた訳ですし…」

ボクがそう聞くと卯月さんは、

「はい…虫由来とか、そう言われると抵抗は有るんですが…、普通に美味しく飲んでました……」

と、弱弱しく答えました。


ふむ、その辺に突破口はありそうですね!!

「じゃあ、ボクが思いついた、虫が目に付かない昆虫料理を振るまいましょう!安心してください!!目立たない様に調理しますから!!」

不安そうな卯月さんの表情を他所に、ボクは冷蔵庫を開けます。

昆虫以外にあるのは…挽き肉…玉ねぎ…よし、ハンバーグが出来そうですね!!

ボクは頷くと冷蔵庫のわきに掛けていたカワイイピンク色のエプロンを身に纏い、材料をキッチンに並べます。

玉ねぎや挽き肉など案外まっとうな食材が並び始めたので、次第に安心した表情になっていった卯月さんですが、
最後にボクが部屋の窓際の虫かごに入っている、フン抜きしていたトノサマバッタをヒョイヒョイ掴み取っているのを見て、
再び絶望の表情を浮かべました。

さて…ボクが作る今日のメニューは…コレです!!


トノサマバッタのピリ辛ハンバーグ

材料 (四人前、八個)

トノサマバッタ……160g
合い挽き肉…………160g
玉ねぎ………………100g
にんにく……………2片
塩……………………小さじ一杯
パン粉………………カップ1杯と1/3
牛乳…………………大さじ二杯
卵……………………一個
赤唐辛子……………5本
醤油…………………大匙一杯
サラダ油……………適量


作り方です!!


まず、フライパンを熱し、少量の油でトノサマバッタを赤くなるまで炒めます。

「バッタって炒めると赤くなるんだねぇ…」
「食感といい、エビに例えられるのも分かりますね…、どちらもキチン質ですし…」

冷静にフライパンの上で色を変えていくトノサマバッタを、興味深げに見つめる虫好きの二人。

一方、卯月さんの方はと言えば、キッチンの後ろを向いてしゃがみ込み、

「ひぃいいいい」

と、叫び声を挙げながら、ぷるぷると震えています。



炒めあがったら粗熱を取り、トノサマバッタを包丁で粗みじんにして、まな板の上で粘りが出るまで叩きます。

粘りが出てきたら、同じくみじん切りにしたにんにく、玉ねぎ、赤唐辛子に混ぜ、塩を入れます。

ボウルに入れたら挽き肉、卵、牛乳に付けたパン粉を混ぜ、醤油を合わせ、粘り気が出るまでひたすら混ぜます!!


「ココは手伝うね? えぐり込む様にシュート回転!シュート回転!!」
「では、私は洗い物等を…」
手際よく調理と片づけを手伝ってくださる友紀さんと文香さん。
ちなみに卯月さんは震えっぱなしです。

混ぜ終えたら八等分して、暑さ1,5㎝の小判状に整えたらこんがりきつね色になるまで焼きます。

きつね色になったら裏返して…中まで火を通して完成です!!

「卯月さん…もう大丈夫ですよ…、もうただのハンバーグにしか見えませんから…」
そう卯月さんの肩を揺すりながら、文香さんが声を掛けます。

その声にようやく振り向いた卯月さんが、

「ほ、ホントですか……?? あ、本当だ、美味しそう…」

と、出来上がったハンバーグを見て、感心したように感想を述べました。

「美味しそう、じゃなくて美味しいんですよ!カワイイボクの自信作ですから!! さぁ、どうぞ!!」

ボクが自信満々に言うと、友紀さんは真っ先に、文香さんはその後にゆっくりと、気持ち嬉しそうに、
最後に卯月さんが恐る恐る箸を伸ばしてきました。

「うーん♪ 唐辛子のピリ辛の中にも、香ばしさが有っていいねぇ……、
 ねぇ、私自分の部屋からビール持って来て良い?? 凄く合うと思うんだ」

「挽き肉の中に見え隠れする赤色も唐辛子の赤と区別が付かなくて、
バッタに意識が行き難いですね…しかも、とても味がハッキリして美味しいです…」

「本当だ…。若干…本当に若干、草臭さも感じますけど、それを掻き消す意味でも香辛料なんですね??」

各々感想を頂きましたが、好評なようで何よりです。

ボクは安心して、自分も出来あがったハンバーグを口に運びました。

「今日は抜きましたけど豆板醤を入れた辛目のソースを作って掛けるのも良いかもしれませんね…、うん、良く出来てます。」

トノサマバッタ入りハンバーグを舌鼓を打ちながら食べるボク達。

その後、友紀さんがタガメの入ったポカリスウェットを持ち込んだり、
文香さんが蜂の子を使ったうまきを作ってくれたりして、卯月さんに振る舞いました。

どちらも素晴らしいお味で、卯月さんも大満足。
昆虫は普通に美味しいんだ、と言う事にようやく気付いてくれたみたいです。

虫パの最後には、目を瞑ればイナゴの佃煮くらいは食べれる様になってくれましたよ??

最初に比べるとすごい進歩ですよね!
流石はカワイイボクとその仲間たちです!!


「今日は本当にありがとうございました!」

自宅に帰る卯月さんを見送る為に寮の外に出たボクたちは、すっかり笑顔の戻った卯月さんにそうお礼を言われました。

「いえいえ、良いんですよ、ボクたちも昆虫食仲間が増えたみたいで大変嬉しいですから」

「また何時でも食べに来てね!今度は宮崎から凄いの取り寄せるからさ!!」

「昆虫食はまだまだ肩身が狭いですからね…地道に一緒に楽しみながら布教していきましょう…」

ボクたちが口々にそういうと卯月さんは、

「はい、また絶対に遊びに来ますね!!」

と、満面の笑顔を浮かべて家路につきました。

お土産のイナゴの佃煮や蚕の蛹の甘露煮を両手に抱えて。


「いやぁ、それにしても良いことしたよねぇ、これで卯月ちゃんも仕事成功するだろうし、
私達は仲間も増えたし、良い事づくめだね!」

寮に戻りながら頭の後ろで手を組み、友紀さんがニコニコ顔で言いました。

「プロデューサーさんにも褒めて貰えるかもしれませんね!
 何かと肩身の狭いボク達には良い勲章になるかもです!!」

ボクも友紀さんに同意して二人でワイワイと盛り上がっていると、一人、文香さんが下を向いて何かを考えているのが目に入りました。

「文香さん?どうしたんですか??何か気になる事でも??」

ボクが尋ねると文香さんは、

「いえ…卯月さん、最初にざざ虫を出されたって言いましたよね??」

そう尋ねてくる文香さんにボクは、

「ええ、確かそう言ってましたけど…」

と、答えます。すると文香さんは、

「ざざ虫なんて、私の地元でも天竜川流域の伊那の一部しか食べる習慣ないんですよ…」

「へぇ、そうなんですか??」

意外ですね。お土産とかでは良く見るので、てっきり長野全域で食べているかと。


「そんなマニアックで見た目のキツイ物を最初にアイドルに出す……しかもまた番組に呼ばれるって事は…」

「事は??」

「そう言う要員…虫を怖がってくれるアイドル、そんな絵を番組が求めていたんじゃないでしょうか??
つまり、また卯月さんが呼ばれた理由は……」

「怖がってくれる女子を求めてって…事??」

友紀さんの顔の表情が硬くなり、思わず冷や汗が頬を伝うのが横から見えました。

「じゃぁ、今日ボクたちが頑張って卯月さんを虫が食べれる様にした事は…」
恐る恐る文香さんに向けて、ボクが聞くと…。


文香さんがコクリと頷いて、

「番組ぶち壊し…って事になるかもです…」

「・・・・・・・・・」「・・・・・・・・・」

言葉を失い、互いに顔を見合わせるボク達。 しかし、もう時すでに遅し。

卯月さんはもう、すっかり昆虫食を克服しています。

もしかしてボク達は、取り返しのつかない事をしてしまったのでしょうか??



最早ボク達に出来ることは、その文香さんの推測が取り越し苦労で有ることをただ祈るばかりでした……。




しかし後日、やはり文香さんの推測は当たっていたみたいで、番組はどうやら卯月さんを怯える要因で呼んでいたみたいでした。


けれども卯月さんは再度出された虫を余裕で完食。

笑顔で虫を平らげるアイドルにお茶の間はドン引きだったらしいです。


番組はぶち壊し、台本が狂う、ツイッターは荒れる、で収拾のつかなくなった現場で、
主にプロデューサーが一日中全方位に土下座で謝ることになりましたとさ。


良かれと思ってしたことが……。 
まあ、こんな仕事取ってきたプロデューサーの自業自得ですね。

アイドルを泣かせるような仕事を取って来ちゃダメって事ですよ、やっぱり。

ちなみに卯月さんにはお咎めなしだったみたいです。
当然ですね、出されたもの食べただけなんですから。

めでたし、めでたし。と。

いう訳にもいかず、今日もゲッソリした顔でテレビ局のお偉いさんに謝罪に行くプロデューサーさんを見送りながら、
ボクはそんな事を思っています。

個人的にはダイビングさせられたり、ヨットで太平洋横断させられてるボクにも思うところが
あるのですが、ちょっとかわいそうになってきました。

今日、プロデューサーさんが帰ってきたら、元気づけてあげるのも良いかもしれませんね。

ちょっとしょんぼりしてる卯月さんも誘って、一緒にパーティーでもしてあげると良いかもしれません。


当然昆虫食ですけど。


早速、自分のスマホで友紀さんと文香さんに連絡を取ります。

丁度、マダガスカルゴキブリの清潔な養殖モノが手に入ったんですよねぇ。

お二人は喜んでくださるでしょうか?? 

そんな事を思いながらメールを送信したボクのスマホに、高速で帰ってきた二通の返事に目を通しながら、
今日の虫パも素晴らしいものになりそうですね、とボクは可愛くニッコリと微笑んだのでした。


【完】

以上で終わりです。
カブトムシ、クワガタ編を書いていたのですが、美味しくなかったのを
思い出して気持ち悪くなり、筆が止まってしまったので、美味しい昆虫食について
書きました。トノサマバッタ美味しいです。セミも美味しいです。

実は昆虫食の世界ではバッタを食べるバッタ会とセミを食べるセミ会は
昆虫食界の夏コミ冬コミと言っても過言ではないくらい人気なんですよ(少しマジ)

興味のある方はぜひググってみて行ってみてください。マジで美味しいです。

それでは、また。


蝗や蜂の子はイケるけど、ゴキブリかぁ…

おつおつオチが良かった
昆虫食の究極体はカースマルツゥかな?(ググるの禁止)

おつ
興味湧いた

というか中学生遭難させといて、まだPやれてんのかこいつは

乙乙
昆虫食三銃士の登場台詞が
元ネタに忠実かつ違和感無くて吹いた

おつ
食べられないより、食べられる方が何かと得だし、そういうのも含めて憧れはあるな
栄養価も高いんだっけ?

ただ、火も通したバッタたたきまくると粘ってくるのはどういうことなのかね?
素人の俺に教えてくれ

ユニーク

虫って見た目が生き物すぎちゃうから抵抗感があるんだろうな…
豚の丸焼きとかもそういう意味で結構インパクトあるし

乙、前作同様めっちゃ面白い
虫は少しトラウマがあって触るのも見るのもキツいんだけど、このSSでやや緩和された…気もする

乙。ゴキは可食部多いし、自然界でも多く見つかるから結構食べる地域多いよな。しかしクワガタそんなに不味いのか。

ユスリカハンバーグ…

クワガタは種類によってはまだマシ、カブトムシがヤバイ

おつおつ
幸子が虫食ってるって少し知られてるみたいだけど、前回ではばれないよう誰にも言わなかったんじゃなかったっけ?

読ませる文章だ
体がぞわぞわしてきたぞ
おつ

昆虫食三銃士で集まるうちに事務所内でひっそり噂になってるとかありそう
文香はともかくユッキは身内には隠して無さそうだし、幸子自身も自分のことに関しては比較的口軽そうだし…
しかし蟲パとか蟲トモとか、改めて読むと語句が強烈

カースマルツゥは食ったら胃が蛆に喰われるのでNG

バッタ160gで戦慄したんだがこんなもんなのか。。
前以上に面白かったです!
でもセミはむーりー……

アメリカだとポップコーン代わりにセミをバリバリ喰うらしいな

前世が鳥類や爬虫人類ならば抵抗感少ないのかね?

今回も乙した

糞抜きってどうやっているの?

多分だいたい絶食させること


小さい頃は普通にイナゴの佃煮食えたのに今になって見ると少し抵抗を感じるなぁ
でも味はかなり旨かった記憶あるしやっぱり見た目って重要だな

海老が食べられるんなら、昆虫の見た目に抵抗を感じるなんて変な話だよな

幸子は食べないと死ぬ状況だったからで、文香は興味からだろうけど、ユッキはなぜ食べ始めたんだろう
それともあの地方はみんな食べるのか?

長野や宮崎は日本の中としては昆虫食が多い地域だからな

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2016年10月10日 (月) 17:55:58   ID: 6iLoh4JL

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