赤羽根P「Living Dead」【安価】 (40)


アイマスキャラが突如として発生したバイオハザードから逃げるssのつもりです。
ですが自分はバイオハザードシリーズをプレイしたことが無く、
一部漫画などの知識しかありません。

ですので基本的には
「もしバイオハザードが日本で起きたら、765の皆はどうするだろう?」
というのを、P視点のイメージで行きます。

一部安価で進行したいと思います。

地の文あり&安価進行&グロ要素ありですが、
完結させたいというのもあるのでよろしくお願いします!

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1375527066





「…なお、日本政府は一連の食人鬼事件に対し―…」


ドン!ドン!

叩きつけるような音で、事務所のドアが叩かれた。

「はい!どちらさまですか?」デスクワーク中の律子が声を掛けるが、返事は無い。

なおも音は止まない。返答も無い。

事務所内に居たアイドル達が、不審そうにドアのほうを見ている。
律子は仕方が無い、と言うように、ドアのほうへ立ち上がり-…。

べしゃっ。

律子「…へ?」


すりガラスの向こうで、濡れた雑巾がぶつかるような音がすると同時に
くっきりと人の腕が…真っ赤な腕が見えた。

律子「け、怪我してるんですか!?は、早く開けないと…」

そう言って律子はドアに近こうとする。

その瞬間だ。頑丈なドアがすりガラスの向こう側から押し倒される。そして、姿を現したのは
顔の半分が無い、血まみれの女性だった。その姿に律子は歩みを止めて、悲鳴をあげた。

1つだけの目が、じっと律子を見据えている。それが少し離れた俺からもわかった。

後ろからも悲鳴が上がる。アイドル達の声と、外からの声だろうか。

俺はこの出来事に思考が追いつかないまま、
無意識に掃除用具入れからモップを取り出していた。

一体何が起きているんだ?

どう考えたってあの女性は「死んでいるはず」じゃないか!


女性はゆっくりと律子に近づいていく。律子は怯えを隠せずに、その場にへたり込んでしまった。
女性の右手が伸びていく。このままじゃ律子が危ない。

俺は一歩踏み込んで、思い切りモップを横に薙いだ。

ベキッ!

側頭部に思い切り当たった。しかしモップの柄は途中で折れてしまったうえ、
女性はまだ動いている。標的はどうやら俺になったようだ。

「ヴァァァアアァイ!」

P「くそっ!律子、逃げろ!」
律子「は、はい!」


律子は後ずさるようにアイドル達のほうへ、奥へと逃げていく。当面は律子が傷つくことは無いだろう。
問題は正面の女性だ。

うなり声をあげると、こちらへ向かってくる。どうするべきだろうか。
手元にあるのは折れたリーチの短いモップの柄。

もしかしたら死んでしまうかもしれない。
だが、護るためには危険を振り切ってやるしかないんだ…。

安価 >>11

1:頭目掛けて突き刺す
2:懐に飛び込んで腹部を突き刺す

1


伸びてくる腕を払いながら、思い切り頭に柄を突き立てる。
勢いのあるせいかどうか、目玉を貫いたモップの柄はそのままズルズルと飲み込まれていく。

「ヴァァァアァァア…ィ」

最後の声をあげる口から腐臭が漂う。

いまだ動き続けているものの、なお腕に力を加えると、やがて両腕がだらん、と力を抜き
そのまま膝から崩れ落ちていった。

P「も、もう、大丈夫…か?」
ほんの少しの安心感が去来すると同時に、また外で悲鳴が上がった。事態は急を要するようだ。

春香「プロデューサーさん!人が襲われてます!」
P「わかってる!逃げるぞ、ここにいたら八方塞りだ…皆、逃げる準備をしよう」


「「「 はい! 」」」


事務所内にいるのは、一日オフの伊織・雪歩、それに出張中の社長を除いた全員がいた。

春香・千早・真・響は亜美・真美・美希・やよいを宥めながら、すこしづつ準備を進めていた。
でも、誰も彼もが、頬に涙の跡を残していた。

俺も何か使えるものを探しつつ、携帯の電話帳から水瀬伊織を探し出してコールする。

『お掛けになった電話番号は、現在電波の届かないところにあるか―…』

駄目だ。圏外になっている。ダメ元で雪歩にも掛けるが、やはり結果は同じだった。
そうこうしていると、あずささん、律子、音無さんが声を掛けてきた。


あずさ「あの、プロデューサーさん。伊織ちゃんのこと、どうお考えですか?」
P「どう、と言われましても…。伊織なら、何かこの状況に関して情報を持っているのではないか、って感じです」

律子「その通りだと思います。警察に連絡しようとしても無駄でしたから…」
律子「情けないことですが…、我々が頼ることの出来る確かな情報に一番近いのは伊織だと思います」

小鳥「雪歩ちゃんも心配です。兎に角、アイドル達皆の安全を確保しないと…」

あずささんも律子も音無さんも、至極もっともな意見だった。俺も同じ考えだ。
このことから、ここから先の計画が出来た。

まず1つに、雪歩の安全確認。家が家だから、逃げ出しているかもしれないけれど。
次に2つめ、伊織の安全確認と情報を貰うこと。

当面はこれらが目標となる。

P「誰一人として欠けてはならないんだ…これが、765プロだから」

三人とも大きく頷いていた。

さて…俺も使えそうなものを探さないと。

安価 >>18

1 給湯室を探す
2 社長室を探す
3 応接間を探す

2


P「よし、社長室を探そう」

俺は社長室に入り、あたりを見回した。ふと目に止まったのは、社長がどこかで買ってきた、という
大きな日本刀だった。俺は苦笑いしながらそれに近づいて、鞘から抜き放った。

日本刀は俺と律子、それに音無さんにお披露目されたものだった。
律子と音無さんは「幾らですか!」としきりに言っていたけれど、社長はどこ吹く風だった。

P「これが本物だったらなあ…」
そう呟きながら刃に指を這わせる。

ちくり。

P「痛っ…え?」
這わせた指を見る。紙で切ったときのように、一文字に薄らと血が滲んでいた。

P「…本物かよ…」


P「社長室を探してよかった。日本刀と懐中電灯、それに避難袋も手に入った」
所持品 日本刀 懐中電灯 避難袋

P「皆、用意は良いか?」

律子「大丈夫です!」
所持品 懐中電灯 さすまた

小鳥「日本刀…幕末の志士…P×社長?…ありピヨ…」
所持品 懐中電灯 薄い本数冊

あずさ「伊織ちゃん…大丈夫かしら…」
所持品 地図 コンパス 方位磁石(針が回転し続けている、使い物にならないだろう…)

貴音「…」
所持品 カップ麺

亜美真美「「皆と一緒なら大丈夫っしょ→」」
所持品 小型ライト PSP アイマスSPワンダリングスター

やよい「いおりちゃん、心配です…」
所持品 もやし 手回し発電機?

美希「大丈夫なの、やよい!デコちゃんはきっと無事だよ」
所持品 毛布 枕 おにぎり


真「雪歩…無事でいてね」
所持品 バット

春香「皆…助かるよ、大丈夫」
所持品 応急セット

響「そうさー!絶対大丈夫!」
所持品 ハム蔵 鉄砲玉になるためのマニュアル

千早「…」
所持品 何も無し


P「よし…外に出るぞ。律子、背中任せられるか?」
律子「は、はい!もちろんです!」

俺と律子はそっと事務所を出る。先ほどまで階下から聞こえていた声はもう無いようだ。
しかし、遠くからはまだ悲鳴が聞こえている。混乱はまだ続いているようだ。

とにかく、目の前とアイドルの安全が優先だ。幸いにして前は開けてるし、
見る限り安全ではある。

人の姿はなく、車は転倒して炎を噴いている。道には血糊が付着して、その惨劇を物語っている。
後は死体と食い荒らされた四肢だけが転がっているようだ。…吐き気がこみ上げてくる。

アイドルに見せるのはキツイが、社用車は裏手の駐車場だ。早く移動しないといけない。
俺は「顔色が悪いですよ…」と心配する律子を押しとどめて、皆を呼ぶように指示した。

律子が階段を上がるのを見て、俺は確認のために外へ出た。ここまで来ると腐臭が漂う。
もしかしたらまだ近くにいるのかもしれない。その時だ。

「ハッハッハッ…グゥァゥゥ…」

P「…犬?」

トリップできたかなー


P「まさかこいつもー…なんてn」

「グルルルァゥゥ!」

P「予感的中ですか畜生!」
嫌な予感ほど良く当たる。俺は冷静にもそんなことを考えつつ、刀の柄に手を掛けた。
しかし俺には刀を扱った経験なんて無い。高校の頃の剣道くらいだ。だとしても、
竹刀と日本刀には歴然とした差があった。重さもリーチも、そこに背負っているものも。

「ガゥァッ」

飛び掛ってくる犬だったもの。普通なら開くはずのない大きさまで開いた口は、
今まさに俺の頭を狙ってくる。そこへ。

P「…お、りゃあっ!」
その首元にあてがうように刃を滑らせる。驚くほどの切れ味は
犬の喉元から背中へと刃を抜けさせた。肩を掠めるように、動かなくなった犬の頭が落ちていった。


P「あぁ…クソ…街中全部こんなんなのか…」

ひとり悪態をつく。こんな姿、アイドル達には見せられないな。

P「伊織、雪歩…無事でいてくれ」

導入部終了です!

ここで1つ安価します。どちらかしか行けないつもりです(後々変更するかも)

1 警察署
2 病院

>>25 >>26 >>27の多数決で行こうと思います
三十分くらいで締め切ります。その時点で多いものにします。

1


今日はここまでになります。安価は明日の夜まで継続という形で行きます。
次の更新は明日の夜遅くとなると思います。

ここまでお付き合いいただきありがとうございました!

どうせならHOTDとのクロスで良かったのでは……なんて

ありゃ完結してないから無理か


戻りましたので再開します!

>>30 あれ少し読んだんですが…あの中に千早はちょっと…


安価が同票だったので両方行きます。


アイドル達は律子に連れられて階段を降りてきた。皆の顔は、さっきより明るい。
逃げる準備の為に時間を取れたのは、彼女達にとっても良かったのかもしれないな。

駐車場のある裏手への道に危険は無く、俺達は安全に―…今までより比較的、だが―…安全に乗車することが出来た。

P「音無さん、春香、千早、美希、やよい、貴音!お前達は俺と」
律子「あずささん、響、真、亜美に真美!私と来なさい!」

春香「あのっ…!どこに行くんですか?」

律子「…警察署」
P「あぁ…アテがある。一時期お世話になった人だ。今は交通課って言ったかな…」
律子「一体何したんですか…」
P「…聞かないでくれ」

俺の過去について詮索されるのはあまり好きではないのでここで打ち切り、
運転席へと律子を促す。目標地点はここから十数分の警察署。安全に、確実に着く距離。

の、筈だった。



改行こんなもんで見やすいですかね?


P「律子ー!先に出ろー!」
律子「わかりましたー!」

大声で先を促す。車のテールランプが角を曲がったのを確認して、アクセルを踏み込む。

その瞬間、後部座席から悲鳴に近い声が上がった。

千早「ぷ、プロデューサー!後ろから人が!」

バックミラー越しに確認する。…違う、あれは人じゃない。

P「千早。あれはもう人じゃない。化け物だよ、ゾンビさ」
千早「そんな…だって、元々はただの人間なのに…」

「アァァァアァァウァッ!」

やよい「…っ」

うめき声が聞こえるたびにまだ幼いやよいの肩が震える。美希はそっとその肩を抱きながら、
まっすぐ前を見て言い放った。

美希「出して、ハニー。早く。律子…さんに置いてかれるの」

P「あぁ」

美希の肩が震えていたことに気が付いたのは俺だけではないはずだろう。

千早「…くっ…」
千早はまだ、心の中で折り合いが付けられていないようだった。それは多分、皆同じだった。


「ダガヅギザァァァッァァ!」

妙な声で騒ぐゾンビもいるんだな。俺はそんなくだらないことを考えながら
舗装されたまっ平らな道を進んで行った。

どれだけ走っても、律子たちが見えないことに不信感を抱いた俺は、
警察署までもう少し、というところで異様な光景を目にした。

車から降りた先に見えたのは。

P「…おい…おい、よせよ…」

遠くに律子たちの姿が見える。姿だけだ。車がどこにも見当たらない。

正確に言えば…律子たちは高い塀の上に居た。
足元には大量のゾンビがいる。血の海だ。酷く醜い塊がその一角を占拠していた。

えさを待つグロテスクなひな鳥が、大きく口を開けてうめいている。
律子たちは塀の上で、さもすれば落ちてしまうだろう。もし落ちたら…。いや、よそう。

とにかくこの場をどうにかしないとならない。

助けなくてはならないのに、足がすくんで動けない。喉がカラカラだ。

P「誰か」

P「たすk「お姉さんに任せなさいな!」

P「」


速度を落とさせること無く後輩に護送車両を突っ込ませる。血がフロントガラスに飛び散って、
車輪は人脂で滑る。あらかた片付いたところで塀の上で震える娘達に「乗って!」と声を掛けた。

SAKURA M360が火を噴く。護送車両の窓から体を半ば無理やり出すと、胸が邪魔で仕方が無かった。

撃鉄がプライマーを叩いて、38sp弾が確実にゾンビを倒していく。

「そっか、P君はプロデューサーになったのか」

「いいなー…アタシも、アイドルしたかったなー」

スイングアウト。薬莢が重力にしたがって地面に落ちていく。

キン、キキン…。地面にぶつかった空薬莢が悲しい音を立てて、ようやく静寂が戻ってきた。
飛び散った血と腐臭と肉塊をお供にして。

律子「あの…」
「ん?」

律子「ありがとうございました、その、名前をお聞きしても―…」

「いーのいーの!アタシ?アタシは…」

「東京都大田区矢口署の交通課片桐班…片桐早苗、よ。よろしく♪」


「「ありがとうございました!」」

早苗「いやー…まさかとは思ったけど、本当に今を輝くアイドル達だったとは」
P「すいません、本当…助かりました」

早苗「いいのいいの!それよりさ、まだ乗ってるの?アレ」
P「HANDAのV4 VTECならもう無いです。ってかアイドルの前で言わせないでください」

律子「あの…プロデューサー。どうしますか、この後」
P「あぁ…早苗さん、警察署のほうは…」

早苗「行かないほうが良い」

早苗「…ごめんなさい。…銃と、弾丸。それに資料を渡しておくわ。好きに使って」

P「え?あ、はい。わかりました」

早苗「本当なら一緒に行きたいんだけれどね。…そうそう、双海総合病院にー…」

亜美「そうだ、パパとママ!」
真美「うん…大丈夫かな」

P「亜美、真美…」

早苗「…大丈夫。あそこは生存者の救護施設になってる。ここから歩いて十五分くらいかな」
早苗「ゾンビ自体数は多くない。けれど、まだ分かっていない事が多すぎる。気をつけて」

P「…はい」


今日ここまでにします。
あれですね、書き溜めもなしにやるもんじゃない。展開が冗長化してきた気がする。
完結できるといいなー。

お付き合い多謝です!

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年01月28日 (火) 16:32:00   ID: nIAzRHCU

ゾンビものってたいてい完結してないよな

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