ショタキュン♡昔話「魔女の忘れ物」(17)


ーきょう

ショタ「ねー母ちゃん」

母ちゃん「なあに?ぼうや」

ショタ「なんで、お別れしなきゃいけないの?」

母ちゃん「んー…そうだなあ」

ショタ「なんで、いつもみたいに笑ってるの…悲しく…ないの、僕とお別れするの」

ーきのう

「父ちゃん「おーい、ハスキー、どーこいったー」ガサ

父ちゃん「はあ…あのおバカ…なんでよりによって禁断の森に入っちゃうかなあ?」ガササ

父ちゃん「いっつも、丁度やって欲しくないことを狙い撃ちでやるんだよな」ガサガサ

父ちゃん「体を洗ってやった5秒後にドブに落ちたり、俺の好きな子にだけ発情したり」

父ちゃん「でも根はいい奴なんだよな…バカだけど」ガササ

ハスキー「ワンワン」

父ちゃん「あ、ハスキー!じっとしてろよ」ガサガサ

父ちゃん「あれー?おかしいなー近くから声が聞こえたと思ったのに…」ガサガサ

ハスキー「ワンワン」

ハスキー「ワン」

父ちゃん「この辺だよな…ってぁなあああああ!?」ズル

父ちゃん「あああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」ヒュー

父ちゃん「ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」ヒュー

父ちゃん「あああああああ…」ヒュー

父ちゃん「…………」ヒュー

父ちゃん「………いや、深すぎるよな」ヒュー

父ちゃん「かれこれ1分くらい落ちてるけど底あんのかな?」ヒュー

父ちゃん「ていうか、確実にこれ、死ぬよな」ヒュー

父ちゃん「いんにゃ、死を前にして、時間がゆっくりに感じてるだけなの」ボフッポヨヨン

父ちゃん「……んー…そこかな?これで助かったのかな?ん…おっきなひまわりか?」

父ちゃん「ていうか…なんだ…ここ」

父ちゃん「空に帯がついてる…きれいだな…ここは天国か?」

母ちゃん「あらあら、今日はお客様が二人も来てくださったなあ、こんにちは」

父ちゃん「あ、ああ、こ、こんちは(黒髪の…きれいな人だな)」

ハスキー「わんわん」テテテ

父ちゃん「あ、ハスキー!」

母ちゃん「もしかして、この子のお友達?」

父ちゃん「ああ、ハスキーって名…」

ハスキー「ハッハッハッハ」カクカク

母ちゃん「あらあらあら、そうきたの」

父ちゃん「あああ、ごめんなさい!ハスキーっめっ!すぐ離れろ!」

父ちゃん「ほんとうにごめんなさい、この馬鹿イヌ!」

母ちゃん「まあまあ、元気な証拠ですし、はい、お茶が入りましたよ」

父ちゃん「ああ、ありがとうございます、すいません、お茶までいただいて」

母ちゃん「いえいえ、久しぶりのお客様ですから」

父ちゃん「はあー」

母ちゃん「うふふふふふ、あれ、気になっちゃいますよね」

父ちゃん「はい、あのきれいな空の帯みたいなやつは何ですか?」

母ちゃん「あの子は空の帯です」

父ちゃん「ああ、そのまんまのネーミング」

母ちゃん「あの子は氷の大陸で独りぼっちだったから、連れて来たんです」

父ちゃん「氷の大陸?」

母ちゃん「あ、聞いちゃいます?話すと長くなりますが…」

父ちゃん「すごい!冒険家なんだね」

母ちゃん「うふふ、でしょー、あ」

父ちゃん「どうかしました?」

母ちゃん「…もう、こんな時間」

父ちゃん「いやいや、まだ日があんなに高いじゃない」

母ちゃん「あの子は偽物の太陽で、今は偽物の夜と喧嘩しちゃってて、あそこから動かないんです」

父ちゃん「ええ!そんな、ここにきてどれ位経ってるの?」

母ちゃん「結構簡単に受け入れて下さって助かります。えーっと36日く…らい?」

父ちゃん「36分じゃなくて?」

母ちゃん「はい~」

父ちゃん「やばい、やばい、やばいやばい、やばい、やばい頭おかしいくらい時間すぎてる、早く帰らないと」

母ちゃん「お帰りは、こちらの扉です~」

父ちゃん「あ、ありがとう、ほらハスキー行こう」

母ちゃん「楽しかったです、さようなら」

父ちゃん「さような…あ」

母ちゃん「ん?なにか?」

父ちゃん「あ、あの…また…会いに来ても…いいかな」

母ちゃん「ん~…そうですねえ…」

父ちゃん「ダメっていっても…くるから…さ、魔女さん」

母ちゃん「あれ?気づかれちゃいました?」

父ちゃん「あんな、楽しい綺麗なところ、見せられて気づかないわけないよ」

母ちゃん「ん~…ごめんなさい、今日のことは忘れてください」パチパチ

ばあちゃん「こんのバカ息子が!1カ月以上もふらふらふらふら、家にも帰らず!村の恥知らずめ!」

父ちゃん「はあ、こってりしぼられた」

おじさん「当たり前だ、お前のおふくろさんがどれだけ心配していたか、親不孝者の屑が」

父ちゃん「そこまでいわなくても」

おじさん「そこまでいうね、この1カ月おふくろさんは毎日毎日、さき隣の村の女神さまに願掛けに通ってたんぞ」

父ちゃん「………」

おじさん「親っていうのはそういう生き物なのかねえ、俺には理解できませんが」

父ちゃん「ありがとうな」

おじさん「おふくろさんに言ってやれ、俺はなんにもしてないよ」

父ちゃん「嘘下手だよな、お前も探してくれたんでしょ、靴、そんなボロボロだったっけ」

おじさん「どうでもいいことだけは目ざといんだな」

父ちゃん「新しい材料が手に入ったら、一番に新しいの作ってやるからな」

おじさん「いいから暫く休んでろ、記憶があやふやなんだろう」

父ちゃん「うん、禁断の森にハスキーを追いかけていったのは覚えてるんだ」

ハスキー「ワンワン」ガサガサ

父ちゃん「そうそう、あんな感じでハスキーが禁断の森に入っていったんだよ」

おじさん「ほう、追わなくていいのか?」

父ちゃん「あ、そうだ!ハスキーそっちはだめだー」

おじさん「それにしても、うちの村、禁断の森近すぎるよな」

父ちゃん「おーい、ハスキー、どーこいったー」ガサ

父ちゃん「はあ…あのおバカ…なんでよりによって禁断の森に入っちゃうかなあ?」ガササ

父ちゃん「いっつも、丁度やって欲しくないことを狙い撃ちでやるんだよな」ガサガサ

父ちゃん「体を洗ってやった5秒後にドブに落ちたり、俺の好きな子にだけ発情したり」

父ちゃん「あれ?なんだろう、既視感がすごい」ガササ

ハスキー「ワンワン」

父ちゃん「あ、ハスキー!じっとしてろよ」ガサガサ

父ちゃん「あれー?おかしいなー近くから声が聞こえたと思ったのに…」ガサガサ

ハスキー「ワンワン」

ハスキー「ワン」

父ちゃん「やっぱり、なんか知ってる気が…ってぁなあああああ!?」ズル

父ちゃん「あああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」ヒュー

父ちゃん「ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」ヒュー

父ちゃん「あああああああ…」ヒュー

父ちゃん「…………」ヒュー

父ちゃん「3…2…1」ボフッポヨヨン

ハスキー「ハッハッハ」カクカク

母ちゃん「あら?あららららら?」

父ちゃん「あ、思い出した!美人魔女!」

母ちゃん「あらら?あなたは、どうして?記憶はすくったはずなのに」

父ちゃん「話しは後だね、ハスキーっめ!」

というのが母ちゃんと父ちゃんのなれそめなの」

ショタ「そっかー、あれ、でも…」

母ちゃん「んー、なーんで記憶をすくっていたのに父ちゃんが穴におちれたのかしらねー」

ショタ「なーんでだろうねー」

母ちゃん「父ちゃんは愛の魔法?かもねっていってたよ」

父ちゃん「あの…なんで今更、そんなはじかしい話しちゃうの?」

母ちゃん「んー…最後だから…ぜーんぶ話ときたかったのかな?」

父ちゃん「……うん」

ショタ「…………」

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