深夜。突然襲いかかってきた謎の腹痛!!!
その正体は『盲腸』!!!
このssは、腐った漬物による食中毒と盲腸を同時に引き起こした1による、
熱き闘病生活を綴った、ケツと肛門の努力と成長の物語である…
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その異変は突然起こった。
昼過ぎ。
シーフードヌードルにご飯を入れる、あの国民食『シーフード茶漬け』を昼食として楽しみ、ソファーに寝転がりながら冥府エルフと死闘を繰り広げていた時…
ふと、腹に違和感が湧いた。
そっと腹を撫でる。
最近、不意にこのように腹痛が起きることが何度かある。…だが、この日来た波はいつもと様子が違った。
『…なんだ…!?ッ何が起きた…!??』
腸がねじれるような痛みと胸にモヤが溜まるような吐き気。
冥府エルフとの勝負を放り出し、ソファーに座りなおし、腹を抑える。
『ぐっ!?ぬおおおおおおおおおお!!?』
この感覚には覚えがある。
その昔、カキに当たったあの時と同じ感覚だ…。咄嗟に昨日と今日の朝の献立を思い浮かべる。
『ッ誰だどいつだ!?…誰にやられた…!!?』
だがいたって普通の献立だったはずだ。
『ッ冷静になれ、何かあるはずだ、それを思い出すんだ…!!』
アイアムアヒーローのゾキュンのように這い回りながらトイレまでの道のりを駆け、なんとか大便器にたどり着く。
肛門
『ッだめです!!?もう限界であります!!?』
俺
『ッ持ち堪えろ!!?ここが正念場だ!!!あと5秒でいい!!耐えてくれ!!!』
肛門
『もうっ無理…ンンホォおおおおおおおおお!!!!!』
俺
『ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!』
まさに間一髪。
ズボンを下ろすと同時に、肛門から噴き出したナイル川は、無事ズボンとパンツを汚さず便器の海へ流れ込む。
しかし、未だ収まらぬ腹痛と吐き気は収まらない。
…予断を許さない状況だ。
俺
『くそ!!糞!!裏切り者はどいつだ、誰に俺の肛門はヤられた…!!?』
徐々に冷静さを取り戻していく頭の中で、素早く使用した食材が頭の中をフラッシュが瞬くが如く通過していく。
俺
『冷蔵庫の中でカピカピになっていたニンニクか…?いや、あまり火を通さず食べたひき肉か…!?あるいは…』
そこでふと。
ある食材を思いつく。
俺
『白菜の浅漬け…』
今日の朝、白い炊き残ったご飯とともに頂いたご飯のお供。
俺
『そういえば、奴は随分古参な兵だったはず…。いったいいつから我が冷蔵庫に配属されていたんだ…』
ビニール袋からジップロックへ移したのはいったいいつのことだったか…。
兎にも角にも、今日の朝、冷蔵庫を発掘して出てきたものであることに間違いない。
俺『…まさか…そんな…』
ケツを優しくウオシュレットで洗い、なんとか耐え抜いた肛門を優しくふきあげる。
俺
『よくやった肛門。褒めてつかわすぞ』
肛門『』ブリッ
俺
『ああああああああああああああああああああ!!??』
ウオシュレットをかましたことにより、再び押し寄せてきた便意。
危なかった。
いつものようにサッと拭き上げ、ズボンを履いていたら、いまごろズボンは決壊した荒川の水をたっぷり含んだ、モンスターと化していたことだろう…
俺は緊張の糸を締め直す。
事態は楽観視できる状態ではない。
未だ、けっして、予断は許されぬ状態が続いているのだ…!!!
丁寧に拭きあげた肛門と、未だ痛む腹を抱えながら、全ての元凶が潜む、冷蔵庫へ向かう。
扉を放つと、奴は堂々と、その身を隠すことなく俺の目の前に立っていた。
サッと掴み、中身を凝視する。
未だ半分ほど白菜が浮いている中身。
よく観察すれば黄色の液体は、どこか色濃く変色しており、ジップロックを開けて漂う匂いは、どこか酸っぱい。
そういうものだろうと思えば許容できる範囲だが、疑いの目を持って見た今ならわかる。
こいつ…間違いなく…
俺
『腐ってやがるッ…!!!!』
気になるのは日付だ。
いったいこいつはいつ賞味期限を切らしていたのか。
だが、当然ジップロックにはそんなことわざわざ記載していない。
頼りになるのは己の記憶だけだが、いかんせん、以前いつ食べたかも思い出せない。
俺
『いや、正確な日付はこの際どうでもいいんだ。そう、大切なのは、つまり』
こいつは。
この白菜の浅漬けは。
以前いつ食べたかも分からないほど昔から、この冷蔵庫の中にいるのだ…!!!!
俺
『糞!!?ヤられた!!?』
そのまま浅漬けを開きっぱなしのゴミ袋の中へ叩き込む。
浅漬けの顔に悔いはない。
暗殺者はすでに目的を完遂していたからだ。
俺
『ッはううっ!!!???』
肛門
『ッエマージェンシー!!?ッエマージェンシー!!??津波が発生!!?沿岸地帯にお住いの、パンツとズボンは早急に避難してください!!!』
俺『ッぬおおおおおおおお!!!間に合え避難活動!!!??』
防災対策をしておいてよかった。
あらかじめ、ズボンのベルトは締め直さず、チャックもワザと全開にしておいたことが功を成し、再び、便器にズボンとパンツを下ろし座り込むと同時に、限界を超え耐えぬいた肛門からガンジス川の激流がほとばしる。
肛門
『あああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!??』
俺
『ああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!??』
だがなんとか耐え抜いた、耐え抜いて見せた…
…しかし、この一連の騒動は。
これから起こるさらなる悲劇のほんの序章に過ぎなかったのである…!!!
いったん腹が痛くなったので中断します
転んでもただでは起きません
うーん、眠りが浅いぞい…
更新しましゅ
定期的に訪れる余震による津波に耐えながら、時刻は夕食の時間。
正直、食欲も糞もないが、しかし食べてエネルギーを取らねばこの体は干からびてしまうだろう…。
こんな時、賢明な読者諸君ならすぐにわかると思うが、最も適した食材は、そう。
シーフードヌードルである。
熱湯を注ぐので雑菌なし。
3分ででき、なにより調理も簡単。
塩分とカロリーも十分取れる、まさに魔法のアイテムだ。
シーフードヌードルにお湯を注ぎ、タイマーを2分30秒仕掛ける。
なぜ3分ではないのか?
聡明な読者諸君ならすぐ分かると思うのだが、その実、カップラーメンをキチンと3分後に食べ始めるのは案外難しい。
蓋を完全に取り払い、麺をしっかりと混ぜスープと絡めるのには、やはり30秒程度かかってしまう。
これではせっかくのシーフードヌードルを3分30秒後に食べてしまうことになるのだ…!!
そこであえて2分30秒!!
30秒短く設定し、早めに蓋の開封、麺を混ぜることで3分後にきっちりと麺を食べることができる!!
しかもこの方法により、早めに開封されたことで麺は絶妙な温度で冷まされ、猫舌の私でもすぐに食べれるようになるのだ。
この方法を思いついた時は、我ながら、自分がアインシュタインの生まれ変わりではないのかと戦慄した。
さて、私はタイマーを睨みつける。
すでにシーフードヌードルはお湯を入れて2分が経過していた。
あと30秒。
私は緊張に喉を鳴らし、そっと蓋をつまみ、その瞬間に備える。
残り5秒。
4.3.2.…1!!!!
まさにその瞬間!!!!
肛門
『ッエマージェンシー!!ッエマージェンシー!!!大型隕石が接近中!!!繰り返す!!!大型隕石が接近中!!!!』
俺
『ッ馬鹿な?!!このタイミングで!?はぁうっ!!??』
人類に安息の時はないのか…!!!
突如襲いかかる人類滅亡の危機…!!
肛門
『ッ決断してください閣下!!!…脱出ポット(便器)に乗るか、国民(シーフードヌードル)と共にこの場所に残るか!!!』
決断を迫る肛門。
俺
『っ待ってくれ!?頼む考える時間をくれ!!?』
肛門
『ッなりません!?もはや一刻の猶予も…はあああああ!!!??』
俺
『あああああああああああああああああ!!??』
隕石が衝突したかと思ったが違う。
これは…
俺
『惑星間ガス…!!!』
肛門
『ッだが次もガスとは限りませんぞ…すぐそこに第二波が迫ってきてます…!!!』
俺
『くそっ!?ちくしょお!!!』
あまりに辛い決断。
ちゃぶ台の上で一人佇むシーフードはこちらに笑いかける。
シーフードヌードル
『ほら、早く行けよ。俺のことは見捨てるんだ…!!』
俺
『ッそんな!!?お前のことを見捨てるわけには…!!?』
シーフードヌードル
『早く行くんだ!…安心しろよ、俺はこの場所でお前が無事帰ってくるのを待ち続けるからよ…』
俺
『シーフード…ヌードル…!?!』
肛門
『もう一刻の猶予もありませんぞ閣下あああああああああああああああああああ!!??』
俺
『ッ分かってる、アイエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエ!!!???』
走り、脱出ポットへ。
脱出ポットに跨ると同時に、肛門で始まるビックバン。
私は宇宙の広がりをその体に感じながら、一人脱出ポットの中で涙を流した。
俺
『ッシーフードヌードル…すまない、すまなかったぁ…!!!』
被害は予想以上だった。
痛みの治らない腹を撫でさすりながら、ひたすら豪雨が止むのを神に祈り続ける。
長時間外気にさらすことで冷える金○マを手で温めながら、額に浮かぶ冷や汗を拭う。
…しかし、腹痛はなかなか治らない…。
俺
『待ってるやつが居るんだ…!!俺は、リビングに、
帰らなきゃいけないんだよおおお!!!』
だが現実は残酷だ…
肛門
『ッあいえええええええええええ!!??』
俺
『糞!!?また惑星間ガスか!!?』
渾身の一撃…!!!
しかしケツは高らかにラップ音を奏でるだけで、本体は飛び出してこない。
俺
『…そういえば…』
ここでふと、私はあることを思い出す。
以前読んだ漫画に書いてあった知識…。
~
日本の古流武術だけに存在し、ついには封印された秘術。
一定の角度を持って、睾丸を鋭打すると…
うんこに行きたくなる…!!!!
~
俺
『…やれるか…?』
所詮漫画の知識。
フィクションを現実に持ってくるなど愚の骨頂。
しかし、この時の私はそれほど追い詰められていたのも事実…!!!
早くこの苦しみから解放されたい一心で、私は右手をデコピンのポーズに整える…!!!
俺
(…この奥義、非常にリスキーだ…!!!)
そこで気づく。
恐るべきこの秘術が秘匿された原因に。
探究心のある読者諸君は分かると思うが、いざ、座りながら睾丸を後ろからデコピンしようとすると、手は前から回してはデコピンできない。
必然的に後ろから手を回しデコピンする必要があるのだ。
つまり…!!!
俺
(…もし、右手でデコピンした瞬間、本当に便意が来たら、我が右手は文字通り糞まみれになる…!!!)
だが、これを防ぐために肛門を固く閉めたら、効果がないかもしれない。
肛門をなるべくリラックスした状態で、右手の犠牲をいとわない覚悟で、この奥義は実行する必要があるのだ…!!!!
俺
(…恐ろしい!!秘匿される理由も納得だ!!古流武術怖い!!!)
だが立ち止まるわけには行かない…!
私は勇気を振り絞った。
俺
(…行くぞ…)
覚悟を。
決める。
俺
『ッはあああああああああああ!!!!!』ペシンッ
効果は…。
ない。
いや、原因は分かってる。
俺
(威力…不足…!!!)
睾丸をデコピンしたにもかかわらず、睾丸に痛みはない。
…そう。
無意識のうちに脳から働いたリミッターが、右手のデコピンの威力を大幅に下げてしまったのだ…!!!
俺
(脳のリミッターを外す必要がある…)
シュミュレーション。
その場で太ももに向かってデコピンを繰り返し、威力を確かめる。
俺
(そうだ!さらに中指を使うことにしよう!!)
人差し指よりも長く、遠心力を利用できる中指。
思惑通り、心なしか、中指を使ったデコピンのほうが人差し指よりも威力があるように感じる…!!
俺
(…あとは、睾丸に向かって、太ももに向かって行う気持ちでデコピンをすれば…!!!)
機は満ちた。
あとは実行するのみ…!!!。
俺
『ッ行くぞ睾丸!!!!我がデコピンの一撃、受けるが良い!!!!!!』
睾丸
『おいwwwwちょまwwwwwおまっマジでやる奴がwwwwwwww』
肛門
『おや、すぐそこに第3派が…』
俺
『ッはああああああああああああああああああああああああああああ(ッバチィン!!?)あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ!!!??』
睾丸
『あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!!???』
肛門
『あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ!!!!!????』
…5分後。
リビングには一人倒れこむ私の姿があった。
幸い、肛門からほとばしった滅びのバーストストリームは、音速で引き込んだ私の右手に着弾することなく、肛門の下に広がる便器の大地を不毛の大地と化したのだが…
いかんせん、キン○マが痛い。
痛いのだ。
マジ痛い。
むっちゃ痛い。
泣きそう。
キン○マ自分でデコピンするなんてアホか。
だが悪は過ぎ去った。
私はゆっくり起き上がると、変わり果てたシーフードヌードルを見やる。
麺は冷め、膨張し、上から覗いてもスープは見えない。
麺はすっかり伸びきってしまっていた。
俺
『…いただきます…』
正直、食べる気分じゃない。
できるならこのまま捨ててしまいたい。
だが、ここで捨てては男ではない。
私は生ぬるい麺の伸びたシーフードを口の中にかきこみ、その日の夕食を終えた。
今日はここまで。
暇つぶしに付き合ってくれてサンクス。
結局、キン○マデコピンで便意が来るのか結論付けることは出来ませんでした。
誰か健康な肛門と屈強なキン○マ持ってる人、ぜひチャレンジして結果を教えてください
このSSまとめへのコメント
なんだこれ