異世界転生短時間クリア講座 (40)

転生「どうもこんにちは。異世界転生の能力を持つ者です」

転生「最近流行ってますよね、異世界転生モノ」

転生「皆さんの中にも『異世界行ってみてーなー』と考えている方も多いと思います」

転生「そして、『でも異世界転生って難しいんだろうなー』と思ってらっしゃる方も」

転生「そんなことはありませんよ!」

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転生「異世界転生をしたいけど、異世界転生って敷居が高いと思っているあなた!」

転生「そんなあなたにお届けする、特別なスキルが無くても!誰でもできる異世界転生短時間クリア講座!」

転生「えー、やっていきたいと思います」

転生「ではまず、説明からで申し訳ないんですが」

転生「今回やる異世界転生短時間クリアの定義、ルールから説明しますね」

転生「まず異世界転生の定義から。これは今回『異世界に行ければ異世界転生である』とします」

転生「異世界転生にもいろいろありまして、“現世から異世界にワープする”タイプと、“異世界に生まれ変わる”タイプが有名です」

転生「“世界が転ずる方”と“転生の言葉の意味通りの方”なんて異世界転生者の間では言われたりしますね」

転生「私が今回お伝えする方法はどちらでも使えますが、生まれ変わるタイプだと幼少期から成長させる必要があるんですよ」

転生「その期間は特にやる事がないので、今回は異世界にワープするタイプ固定でスタートしますね」

転生「生まれ変わるタイプでプレイする方も、特別なスキルを持って生まれたり、幼少期にハードな特訓をする必要なく大人になってから攻略を開始していいんですよ」

転生「次に『クリア』の定義ですね」

転生「これはホントに様々な解釈やルールがあるんですが・・・」

転生「今回は一番一般的な“ラスボス的存在を倒す”をクリアの定義とさせてもらいますね」

転生「これは異世界転生者の間ではよくやるルールなんですが、それでも定義はザックリしてますね」

転生「“ラスボス的存在”そうですね、“魔王”のようなモノと解釈して頂ければ・・・」

転生「とりあえず、それを倒せば今回はクリアとさせてください!」

転生「あ、それ以外のルールでも私の教える攻略法は使えますので。皆さんの方で自由にアレンジしてくださいね」

転生「それではさっそく転生していきましょう!」

転生「転生先はシード値などは設定せずにランダムで!だいたいどんな世界でも攻略可能ですよ!」

転生「生まれ変わるタイプの方だと、初心者の方は『ヒト種固定』設定がオススメです」

転生「初心者がやるとしたらせめて『亜人種』までですねー。アハハ、魔物や動物転生有りにしてスライムになったりすると悲惨ですからね(笑)」

転生「それでは異世界へ!GO!!」ブゥゥゥン

転生「・・・。」

転生「はい、異世界到着しました」

転生「えー、この世界は『文明レベル中世』、剣と魔法の世界、亜人種や魔物も存在・・・」

転生「魔法認知度は『ごく一部が使える程度』ですか」

転生「まぁまぁ一般的な世界に転生しましたね」

転生「あ、魔法は有っても無くても私の攻略法ではほとんど関係無いので!どの世界でも大丈夫ですよ!」

転生「魔法は有っても無くてもいいんですが、『通貨』の概念が有ると攻略がはかどるんですよねー」

転生「通貨が無い場合でも、家畜や毛織物、穀物、水資源などを取引の基準にしてたりするので、しっかり把握しておいてください」

転生「短時間攻略において、『お金はかなり重要』ですからね!」

転生「とりあえず通貨が有るか無いかを街に行って確認してみましょう!」ダッ

転生「異世界攻略はもう始まっていますからね!」

中断

転生「さて、街はどこにあるでしょうか?」キョロキョロ

転生「お、砂利道ですが舗装路がありますよ!」

転生「うん、車輪の轍の跡もあります!これは結構な流通経済が存在しそうですねー!」

転生「この道ぞいに街まで行きましょう」

転生「いやー、今回結構良い世界に転生しましたよ!」タッタッタ

転生「お、街が見えてきました!」

転生「・・・かなり大きな街ですね。いきなり最初の街で都会にたどり着いたようです」

転生「異世界転生の最序盤は田舎が良いか都会が良いかはその世界にもよるので、うーん、まあ運しだいですね」

転生「最序盤は『よそ者でもすぐに就ける仕事があるかどうか』が重要です」

転生「田舎でも時期によっては収穫や募兵で臨時の仕事人を募集してたり、逆に都会でも不況でよそ者ができる仕事が無い場合がありますので」

転生「そこは運ですね」

転生「今回やる攻略法では『序盤にごはんを食べられる程度の資産が貯蓄できたら、徐々に都会に移住した方がいい』ですよ」

転生「なので今回都会の街にたどり着いたのはあとあとを考えると少し得しましたね」

転生「それでは、市場を眺めた感じだと・・・ああ、通貨ありますねこれは!」

転生「貴金属を用いた貨幣のようです!わかり易くて良いですねー!」

転生「さて、ではまず手持ち金がゼロなので軽く日雇いの仕事しますかね」

転生「今回の異世界転生だと異世界へワープ、転移したわけなんですが」

転生「このタイプの定番では『身につけている珍しい衣服を売る』のがおなじみだと思うんですよ」

転生「ですが、今回は異世界へ転生した上で、資産ゼロからでも開始できる簡単短時間攻略をお伝えしようと考えてますので」

転生「はじめから身につけていた物を売る行為は縛っていこうと思います!」

転生「ですので、ひとまずは当座のメシ代稼ぎに日雇い仕事をします」

転生「この日雇いにも一応の意味がありますよ!」

転生「ええと、街の人に話を聞きながら職安的な場所に来ました」

転生「あ、街の人に話かけるのは大事です。『情報収集は常に怠ってはいけない』ですよ!」

転生「では仕事さがしを・・・おっと!」ドンッ

ツンデレ「ちょっと!どこ見て歩いてんのよ!!」

転生「おお!仕事探す前に“ヒロイン”が湧きましたよ!」

ツンデレ「ふんっ!」スタスタ

転生「行ってしまいましたが問題ありません。フラグは立ったのでまたどこかで会うでしょう!」

転生「ヒロインに出会うと、自動的に自分の“ハーレム”にメンバーとして加入していきます」

転生「『ハーレムのヒロイン数が3人未満の場合はヒロインの湧き率が大きく上昇する』」

転生「これは重要なので憶えておいてください」

転生「さっきの私はハーレムのヒロイン数がゼロだったので、特に何もイベントを起こさなくてもヒロインが湧いたわけですね」

転生「今回の攻略法においてヒロインはそこそこ利用しますので、おいおい説明していきます」

転生「さて、話が多少それましたが日雇い仕事です」

転生「仕事は何でもいいです。どうせ何も特殊なスキルは持っていないので」

転生「庭園の草刈り・・・ここら辺でいいでしょう」

転生「さて、仕事は何でもいいですが『仕事仲間には積極的に話しかけて』ください!」

転生「これはこの世界の情報収集や今後の資金調達につながっていきます!重要です!!」

転生「仕事仲間には元気に挨拶していきましょー・・・」

転生「よろしくお願いしゃーっす!」

仕事仲間「よろしく~」

転生「さて、庭園の草刈り草刈り・・・」

ツンデレ「あ、アンタはさっきの!!」

転生「あ?あぁ、さっき湧いたヒロインですね。お屋敷の令嬢か何かでしょうか。イベント連動するんだ」

転生「えー、無視です。この手のイベントは何もしなくても勝手に何度か起こるのでスルーしてて問題無いです」

チョットアンタ! ナニムシシテンノヨ!!

転生「仕事仲間と会話しましょう。ふむ、どうやらやはり田舎から出てきたばかりの人や貧しい人が多いですねぇ」

転生「好都合ですね(笑)」

転生「ある程度仕事仲間たちと会話するようになったらこう持ちかけましょう」

転生「『良い話があるんだ』」

転生「『困った時にお互いが助け合う、互助会のようなものがあるんだ』」

転生「『保険に加入すれば、都会での生活も、将来困った時にも安心なんだ』」

転生「そんなような事を言います。保険の概念が無い世界であれば、それも説明してあげましょう」

転生「保険に入れば、ケガや病気で万が一仕事に行けなくなっても、仲間たちが助けてくれるんだよ」

仕事仲間「それは一人で都会に出てきた俺にとってありがたい!その保険に入るにはどうすればいいんだい?」

転生「話に食いつく者がいれば詳しく説明してあげましょう」

転生「まずは互助会の“会員”になればいいんだよ」

仕事仲間「会員になるにはどうするんだい?」

転生「すでに会員になっている人に会員費を払えばいいのさ!」

仕事仲間「会員費?」

転生「そうだよ。会員になるにはまずは『互助会に会員費100G』そして『紹介者に礼金100G』を支払い、『保険料200Gを互助会に納める』んだ!」

仕事仲間「保険に入るのに『合計400Gもかかる』のかぁ。しかも半分は会員費と礼金じゃないか・・・」

転生「いやいや、それはけして高くはないよ」

転生「なぜなら、君はその段階で“会員”になっているからね!」

仕事仲間「つまり・・・?」

転生「君が他の人を互助会に“紹介”すればいいんだよ!」

仕事仲間「!!!」

仕事仲間「そうか!俺が誰か友達を互助会に紹介すれば、紹介者への礼金100Gが俺に入ってくる!」

転生「その通り!君が友達4人を互助会に紹介したとしたら・・・」

仕事仲間「すごい!タダで保険に加入できたぞ!!」

転生「さらに5人、6人と会員数を増やせば・・・」

仕事仲間「すごい!保険に加入できる上に、儲けが出るじゃないか!!」

仕事仲間「なんて素晴らしいシステムなんだ!!」

転生「そうだろうそうだろう(笑)」

転生「はい、お分かりいただけたでしょうか?」

転生「今回皆さんにお伝えする、何もスキルを持たなくても誰でも簡単に異世界転生短時間クリアできる攻略法とは」


転生「ズバリ、『ねずみ講』です!!」


転生「ある程度経済の概念があり、なおかつねずみ講の危険性が認知されていない世界がほとんどです」

転生「だいたいの異世界でバッチリとハマります!!」

転生「最初に少し会員集めに動くだけで、まさにねずみ算式に異世界攻略に必要な資金がガンガン貯まっていきますよ!」

転生「今後もこの『ねずみ講』を主軸に異世界の攻略法をお伝えしていきます。皆さんどうかお付き合いくださいませ!」

中断

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