神谷奈緒「十五夜お月様の次の日に」 (15)
ブロロロロ・・・・・・
奈緒「ん、あれ……?ここ、どこ……?ふわぁ……ああ」
P「ああ、起きちゃったか。今日は遅くまでお疲れさま。」
奈緒「あれ、Pさん……?なんで……」
P「なんだ寝ぼけてるのか。収録終わって車乗った瞬間に寝ちゃってたんだよ」
奈緒「…あ、あー思い出した。いやぁー、今日は疲れた!」
P「もう遅いからなぁ。まぁそのおかげで奈緒の寝顔も撮れたんだがな」
奈緒「は、はあ!?ずるいぞ!寝てる隙狙うなんて!け、消せ!消せってばぁ!」
P「もう遅いわ!トラプリLINEを確認するんだな!」
奈緒「えっ!?……うわあ!ホントに送ってる!何してんだよPさあん!」
P「いいものは共有しないとなーって」
奈緒「あーもーっ!いいからそういうのっ!!」
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P「あっはっは!それはともかく、今日は時間かかり過ぎた。寮の空き部屋に泊まってくれ」
奈緒「はぁー……まったく、してやられた……」
P「まあまあ。可愛い顔して寝てたぞ?」
奈緒「は、はぁ!?か、かわいいって、しれっと言うなよ!!」
P「あー可愛い!奈緒かわいい!」
奈緒「~~~~!!!も、もう怒った!Pさんなんて知らない!ふーんだ!ふーーーーんだ!!」
P「おっと、そう拗ねるなよ。遅くまで頑張ったご褒美になんか買ってやるから。」
奈緒「ごほうび?」
P「そっ、ゴホービ。こんな時間だからコンビニくらいしか空いてないけど」
奈緒「……な、なら……」
P「なんだ?」
奈緒「…………ちょ、ちょっと寄ってほしいところがあるんだ」
ブロロロロ…… バタンッ
P「ここでいいのか?ただの公園みたいだけど」
奈緒「ああ、ここがいいんだ。ちょっと教えてもらったところなんだけど」
P「ふぅん…… 結構広いんだな。芝もいい感じで……昼間来たほうがよかったんじゃないか?」
奈緒「よ、夜の方がいいんだ!こ、こっちの……これかな、小高い丘に……」
P「なんだ?何があるんだ?」
奈緒「いいから来いって!ほら、上見ろよ!」
P「上?……おお、こいつはすごいな!」
奈緒「だろ?とっておきの天体観測スポットだって。一回来たかったんだよ!」
P「ああ、星もよく見えるし、何より月がいいな!」
奈緒「……きれいだな」
P「ちょうど十五夜だ。これから秋になっていくんだな……」
奈緒「……Pさん」
P「ん?」
奈緒「そ、その…… も、もう少しここにいても、いいかな?」
P「そうだな。もうみんな寝てるだろうし、女子寮の鍵も預かってるから問題ないよ」
奈緒「そ、そっか……」
奈緒(静かだ……本当に。虫の声がかえって静かさを教えてくれる……誰もいないんだな……)
奈緒(……だ、だれもいない!?そりゃそうなんだけど、改めて気づくとめちゃくちゃ恥ずかしいじゃねーか!)
奈緒(しかもあたしからここ誘ってるし!うわーっ!二人っきりだよ!どーするつもりだったんだあたしは!)
P「奈緒?」
奈緒「うひゃい!?」
P「なんだその声…… いやぼーっとしてたからな」
奈緒「い、いやーその何でもないよ!た、ただな?月が綺麗だなーと……」
P「……ああ。月が綺麗だな。もう死んだっていいくらいに」
奈緒「……そう思わせるくらいには十分すぎるかもな」
P「ま、本当に死ぬわけにはいかんけどな。……そろそろ日付が変わりそうだな」
奈緒「えっ?もうそんな時間なのか?」
P「だから言ったろもう遅いって……っと、12時過ぎた。奈緒!」
奈緒「なんだよ急に」
P「誕生日おめでとう!」
奈緒「……あ、そっか。日付変わったんだもんな」
P「プレゼントは…… また改めてってことで申し訳ないんだけど……」
奈緒「いやいや!こんな時間にここにいることが想定外なんだろうし!それに」
P「それに?」
奈緒「こ、こんなきれいな月を一緒にみ、見れ……やっぱなんでもない!」
P「えー、最後まで言ってくれよ!」
奈緒「ううううううるさい!それより、プレゼント!しょぼかったら承知しないぞ!」
P「えー!?そんなこというの!?『月が綺麗ですね』って言ってくれたのに!」
奈緒「へっ?……あ、ああああああれはそう意味じゃなくてな!?もー!」
P「俺の返事はあの通りだけどな!さ、帰ろうか」
奈緒「~~~~~!! ぷ、プロデューサーのバカァ!」
おしまい
短いですが、奈緒の誕生日を祝いたくてこうなりました。
おめでとう!奈緒可愛い!カワイイ!!かわいい!!!
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