紗南「台風の日にみんなで」 (60)

※台風10号が来たので書きました(激遅)
 ちまちま書き貯めを排出していきます。


有香「ま、間に合いましたー!」

紗南「有香さん! お疲れさま!」

相葉「有香ちゃん、ほら、タオル使ってー!」

有香「ありがとうございます! しっかり洗って返しますので!」

相葉「いいよいいよ、事務所に洗濯機あるし、そのまま洗っちゃうから!」

紗南「なんとか上陸までに間に合ったね」

有香「帰るべきというのはわかるのですが……」

相葉「仕方ないよ、台風だもん。事務所でゆっくりしてよ」



SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1473861624

有香「Pさんとちひろさんは?」

相葉「ちひろさんは奥で電話してます。Pさんはこっちに向かってるみたいだけど……」

紗南「今からデンジャーゾーンに突入しちゃうからねー。来れるのかな?」

有香「とはいえ、私たちも台風が過ぎるまで帰られませんね」

紗南「まぁそこは事務所でのんびりしてよ! というか遊ぼう!」

有香「確かに……しばらく暇になりそうですしね。それで、事務所には私たちだけなんですか?」

相葉「ううん、あと一人」

紗南「とびきりのスペシャルなレアキャラがいるよ!」

有香「すぺしゃる……?」(ドアを開ける






時子「あら、また増えたのね」(メディアの女王のポーズ

バタン!


有香「……」

紗南「いや、なんで閉めたのさ」

有香「何故でしょう……何か威圧を感じたといいますか」

相葉「気のせいだよー。時子さんも帰れなくて困ってるんだから」

時子「何閉めてるのよ」ガチャッ

有香「すっすみません!」

時子「夕美、私は豚がどうしても送りたいと懇願してきたから待ってやってるだけ、あんた達とは違うわよ」

夕美「そのPさんがいないんですし、おんなじってことにしません?」

時子「お断りよ、私はPが来たら走らせるだけよ、その方が豚も喜ぶってものでしょう? あと紗南」

紗南「どうしたの時子さん?」

時子「誰がレアキャラですって?」

紗南「聞かれてた!? とびきりだしスペシャルなんだから誉めてるって!」

時子「私をそんな珍獣みたいに言うんじゃないわよ」

紗南「いや、時子さんレアキャラ過ぎるでしょ?」

時子「あ?」

紗南「と、とりあえず有香さんはシャワー室借りてきなよ! 代わりの服は……」

有香「そうですね、行ってきます!」

トゥルルルルル……

紗南「って着信? 誰だろ……Pさんだ!」

モバP(以下P)『紗南かー? 事務所に誰がいる?』

紗南「えっとー、時子様と有香さんと夕美さん」

P『あー、スケジュール的にやっぱそのへんかー。一応今他の連中に当たってるんだけど終わりが見えなくてなー』

紗南「待って、一人一人に電話してるの?」

P『運よくオフのヤツが大半だったから仕事先で立ち往生ってのはなさそうなんだが……逆にな?』

紗南「えっ、Pさん死なない? 後何人に電話するの? 共通の連絡先とかなかったっけ?」


P『ちひろさんがみんなに事務所に連絡するようメール飛ばしてるみたいなんだが……』

紗南「ってことは事務所に電話がこれからガンガン来るってこと?」

P『そうだな、ちひろさん奥に籠っちゃってるだろ? 多分仕事先とかその辺の応対だよ』

紗南「そっか、Pさんはこっちに来れそう?」

P『車だから行けるっちゃ行けるんだが……渋滞が酷いし風もすごいわで速度も出ないんだよ』

相葉「Pさん、事故だけは気を付けてくださいね!」

P『その声は……夕美か。わかってるよ。あ、紗南。時子様に変わってもらえるか?』

紗南「いいけど……」テワタシ

時子「変わったわよ」ヒッタクリ

P『よかった。わかると思うけどちひろさんは全く動けそうもない、悪いけど頼めるか?』

時子「……話が見えないわ」

P『事務所にいる大人はお前だけだ。頼むから他の3人を見ててやってくれないか?』

時子「あぁん? なんでこの私がそんなこと」

P『俺はどう頑張っても数時間かかりそうでな。頼む! 後で礼は必ずするから!』

時子「……」

P『時子様だけが頼りなんだよ! いくらあの3人に心配ないって言ったってこういう事態なんだ、万が一が怖い』

時子「ふん、こういう時に限って使えない豚ね」

P『返す言葉もないよ……事務所に着き次第、送るからさ。3人には時子の言うことを聞くように言っておくから』

時子「……そうね」

P『やってくれるか!?』

時子「この前イベントで広告をやったホテルのディナー。それで手をうつわ」

P『ちょっ!? お前それいくらすると思って』

時子「あぁん!?」

P『わかった! わかったよ! じゃあ頼んだからな!』


時子「紗南、返すわ」

紗南「ありがと。時子さん」

時子「……何よ」

紗南「べっつにー?」ニコニコ

P『紗南かー? とりあえず俺が着くまで時子の指示に従ってくれ』

紗南「はーい。そうだPさん! 事務所のテレビ使ってもいい?」

P『テレビ? あぁ、なるほど。ちょうど4人だしな……』

紗南「そーゆーこと!」

P『よーし紗南。俺が許す。どれ使っても構わん』

紗南「え、いいの!? 私ガンガン行っちゃうよ!?」

P『あぁ、こういう時だ。思いっきり3人と遊んでてくれ!』

紗南「わかった!」

P『あと有香には衣装室からそれっぽい服を着るように言ってくれ。濡れた服じゃ風邪引いちまうからな』

紗南「オッケー。夕美さんは何かある?」テワタシ

夕美「Pさん、こっちは大丈夫ですから気を付けてきてくださいね!」

P『ありがとう。夕美、悪いんだけど頃合いを見計らってちひろさんに差し入れしてやってくれないか?』

夕美「あ、そっか。ちひろさん朝から……」

P『タイミング悪く上陸がお昼に重なっちゃったからな。なんも食べてないと思うんだよ』

夕美「わかった。任せて!」

P『時子にもお願いしたが、夕美も紗南と有香を見ててやってくれ。時子様はなんというか……アレだからな』

夕美「ふふっ、時子さんが聞いたら怒りますよ?」

P『言わないでくれると嬉しい……デス』

夕美「どうしよっかなー? 時子さんは一緒にディナーなのになー……」

P『何か……今度奢るよ』

夕美「それならPさんが選んだ花束がほしいかなっ!」

P『俺が? なんで?』

夕美「私のために選んで作った花束を所望しますっ! 店員さんに選んでもらったらダメですからね?」

P『わかったよ。今日は無理だから今度な』

有香「え? Pさんから電話あったんですか!?」(シャワー音

紗南「うん、有香さんの服は衣装室から勝手に着てくれってさ」

有香「そうですか、でしたら申し訳ないのですが、着やすい服を選んできてもらえないでしょうか?」

紗南「了解、シャワー室のカゴに入れとくね」

~数分後~

有香「ちょ、ちょっとなんですかこれ!?」

相葉「有香ちゃん!? き、着替えなきゃ! 風邪引いちゃうよ?」

有香「そうなのですが! き、着替えが!」




有香「着替えが何かフリフリしてるのです!」(手にパステルピンクカラーのゴスロリ服を持ちながら


紗南「魔法使えそうだね」

有香「そうじゃないのです! 私は着やすい軽い服をお願いしたじゃないですか紗南ちゃん!」

紗南「え、えっとね……?」

時子「あら、上がったのね有香。さっさと着替えなさい」

有香「時子さん!? い、いやでもこの服は……わ、私衣装室に行って別の服をもってき」

時子「あんた下着姿で衣装室まで行く気? アイドルが? 半裸で?」

有香「は、半裸とか言わないでください! だってこんな服」


時子「この私が選んだ服に不満でもあるの? 有香」

有香「へっ? 時子さんが選んだんですか?」

時子「そうよ、紗南から言われて、この私が、わざわざ、衣装室まで赴いて持ってきたのよ」

紗南「あたしはPさんの電話の話をちひろさんに話してこないといけなかったから……」

有香「と、ということはこれは時子さんの趣味なのでしょうか……」

時子「いや、恥ずかしがる有香が面白そうだと思ったのよ」

有香「今も十分恥ずかしいです! は、恥ずかしいですけど衣装室まで……」

時子「あの豚は『三人は時子様の指示に従うように』と言ったそうよ」

有香「えっ?」

時子「というわけで従いなさい。着なさい。その、フリッフリで、ドピンクで、リボンもたっぷりの服を」

有香「で、でも事務所で待ってるだけなのにこんな服着てたら皺がついちゃいますよ!」

時子「そんなもの、後で豚に洗濯板で洗わせればいいわ、着なさい」

有香「で、でも……」

時子「着なさい。何度も言わせないの。年長者を敬いなさい」

相葉「大丈夫だよ有香ちゃん、かわいいし!」

紗南「うん、なんか縦ロールが似合いそうな服だけど有香さんにもぴったり合うって!」

時子「……縦ロール……有香」

有香「き、着替えてきます!押忍!」(脱兎


有香「着替えてきました」フリフリーン

時子「ハーハッハッハ! 似合ってるわよ。さすがキュートのアイドルだわ」

紗南「実際似合ってるよ! ほらほら、早くきてきて!」

相葉「せっかくなんだから楽しもう? 有香ちゃん」

有香「お、押忍! そうでした! どんな時も可愛く…ですね!」

時子「それで紗南? あんたなんか言われたわよね?」

紗南「そうそう! Pさんが事務所のテレビ使っていいって言ってくれたからさ! みんなでゲームしようよ!」

相葉「ゲーム? TVゲームをみんなで?」

紗南「うん! みんなで遊べるパーティゲームとか……対戦ゲームとかさ!」

有香「ゲームですか……あまりやったことがないですね」

紗南「大丈夫! みんなで遊べるやつをチョイスするからさ!」

相葉「いいかも! あ、でも先に私ちひろさんにおにぎり渡してくるね」

有香「そうですね。対戦……対戦ですか、中々面白そうですね!」

時子「私はパス。ワーキャーとバカみたいに騒いでるところを見ててあげるわよ」

紗南「えー! 時子さんもやろーよー! 4人対戦がアツイんだって!」

時子「対戦要素があると紗南、アンタが圧勝するでしょう?」

紗南「まぁそうなるかもだけど……でも時子さん手加減とか嫌でしょ?」

時子「はぁ? この私に情けをかける気? バカにしてるの?」

紗南「それなら乗ってきなよ! ほーら! コントローラ渡すからさ!」

時子「はぁ……後悔させてあげるわよ? 紗南」

紗南「うぇっ!?」


紗南「さって……夕美さんが差し入れしてる間にゲーム決めちゃおうか!」ズラァ

有香「うわぁ、凄い量のゲーム……」

時子「事務所にどれだけ貯め込んでるのよ」

紗南「みんなで遊べるようにいつでもスタンバってるんだよねー。あ、据置機はPさんの私物ね」

時子「あの豚……職場にゲームを持ち込んでるのね」

紗南「あー……あたしが持ち込もうとしたらPさんが代わりにって。えーとだからーね?」

有香「プロデューサーは悪くない、と」

紗南「と、とりあえずどうしよう? 桃○? マ○パとかの方がいいかな?」

時子「タイトルだけ言われてもわからないわ」

紗南「えっとねー……」

ドカポンやろうぜ

>>19
何故ばれたし

時子「アハハハハハ! いいわね紗南。それにしましょう!」

紗南「オッケー! 準備するから待ってて!」

夕美「あれ? どうしたの?」

有香「夕美さん、お疲れさまです。ちひろさんどうでした?」

夕美「お話しする余裕はなさそうだったよ……電話がひっきりなしでかかってきてるみたい」

有香「そうですか……。とりあえず今時子さんがやるゲームを決めたところです」

夕美「そうなんだ、なんてゲーム?」

有香「それが……なんでしたっけ?」

紗南「ドカ○ンだよ」

時子「『友情破壊ゲーム』ですって? 中々面白いじゃない」

夕美「えぇっ!? 何それ!?」

紗南「長いしRPG要素強いけどその辺はあたしが教えるから!」

紗南「ボードゲームなんだけど互いに出し抜き合い、足の引っ張り合いがアツイんだよ!」

有香「それをみんなで仲良くできるんでしょうか……」

夕美「あはは……、でもホラ、紗南ちゃんがオススメしてるってことは面白いんだよきっと!」

紗南「面白さは太鼓判押しちゃうよ! とりあえずキューブのでいいかな? 4人でコントローラ使えるし!」

時子「さっさと用意なさい」

紗南「はーい! さぁみんなで楽しもうよ!」

なんで夕美ちゃんだけ相葉表記なん?
夕美表記の時もあるけどわざとなのかな?

>>22 完全に素手で気づいてませんでした……なぜ変わったし、以降夕美になってますのでご安心を(?)

紗南「とりあえずストーリー最後までやると時間が足りないし……適当なところで終わろうか」

有香「よくわかりませんが、紗南ちゃんにお任せします!」

紗南「キャラメイクは……あたし最後かな。どのキャラ強い、とかわかっちゃうし」

時子「まぁいいわ、紗南。これはどんなキャラ? 説明なさい」

紗南「お。お目が高いね時子様! そのキャラはね! まほうが2回使えて、えっとまほうっていうのは……」

時子「強いの?」

紗南「ソフトによってマチマチだけど最強の一角かな!」

夕美「ふふっ時子さんもしっかりやるんですねっ!」

時子「バカね。やるからにはこのゲーマーをボコボコにするのよ」

紗南「えっ」

時子「妨害ありなんでしょう? それなら紗南を集中狙いで」

有香「それはフェアじゃないですよ時子さん!」

時子「何を言ってるの有香、よく考えなさい。紗南はこのゲームを知り尽くしてるのよ?」

有香「えっと、そうですね。持ち主ですし」

時子「つまりアンタの趣味でいうところの、紗南は黒帯、いや師範くらいなの。対する私達は?」

有香「……型のひとつも覚えてない感じでしょうか?」

時子「道場に声掛けたくらいよ。だからボコッても許されるわ」

紗南「待って、その理屈はおかしい」

夕美「そうですよ。せっかくみんなでやるゲームなのに」

時子「バカね。だからこそでしょうが、紗南が一人で勝ち続けるなんて何も楽しくないでしょう? 紗南も、あんたたちも」

有香「つまり私たち3人でゲーマーの紗南ちゃんを打ち倒す……チャレンジャーですね!」

夕美「ちょっと気が引けるけど……紗南ちゃん、大丈夫?」

紗南「うーん……わかった! 三人ともドーンとかかってきてよ!」

有香「はい! 夕美さん、時子さん! 頑張りましょう!」

夕美「頑張ろうね、有香ちゃん! 時子さんも楽しみましょう!」

紗南「よーっし! ゲームスタート! あ、でもちょっとは手加減してね?」

有香「なるほど対戦はじゃんけんなんですね」

紗南「そうそう! この単純な駆け引きが堪らないんだよ!」

夕美「紗南ちゃん、最初ってどうすればいいのかな?」

紗南「最初のうちはレベル上げかなぁ、お金を貯めて武器を買うとか!」

時子「へぇ、なるほどね」ポチー

紗南「と、時子さん!? いきなり強盗イベント!? しかも成功してるし!」

夕美「すごい!武器と防具揃っちゃった!」

有香「時子さんこのゲームは初めてなのでは? どこでそんなことを」

時子「説明書を読んだのよ。書いてあるものは使うでしょう」

紗南「むぅ……ま、負けてられないね!」

時子「あ、先言っとくわ、有香、夕美、紗南。最下位チームが罰ゲームね」

紗南「それ強盗成功してから言うの!?」

夕美「あれ? 最下位って……時子さん別チームなんですか?」

時子「私があんた達二人と協力すると思ってたの?」

有香「紗南ちゃんという大きな壁を倒すには時子さんがいてほしいです!」

時子「ふん、この私が群れるとでも?」

有香「なるほど、時子さんすらも超えていけという意味ですね!」

夕美「そ、そういうことじゃないんじゃないかな……?」

有香「いいえ! これは時子さんからの挑戦状です、夕美さん、がんばりましょう!」

夕美「えっと……」

時子「そういうことにしておきなさい、夕美」

紗南「ふーん、よーし! 時子様をケチョンケチョンにしてやんだから!」

有香「よし! 見てください夕美さん! 採掘所を一つ救いましたよ!」

夕美「有香ちゃんありがとー! こっちもいけそう!」

紗南「と、時子さーん!? あたしが進む先に先回りするのやめない!?」

時子「ついてくる方が悪いわ」

紗南「このゲーム運ゲーだからね!? そこまで徹底マークしなくてもよくない!?」

時子「あらそう、なら」

紗南「隙あらばあたしに妨害魔法かけるのもやめない!?」

時子「このキャラクターまほうが2回使えるんでしょう? 使わないなんて無駄じゃない」

紗南「正論だけど!正論だけども!?」


紗南「よーっし! 赤宝箱で武器GET! こっから逆転するよー!」

時子「チッ」

夕美「と、時子さん、そんな露骨な……」

有香「むむむ、紗南ちゃんが急に強く……夕美さん、構えましょう!」

紗南「ふっふっふ……いくよ時子さん! 積年の恨み!」


サナのこうげきターンです

紗南「くらえー! ダテンシヘルプ!」

時子「はいマホガード」Miss!

サナのこうげきははずれた!

紗南「」

夕美「えっと……あれ?」

時子「まほうとくぎはマホガードで完全無効なのよ」

有香「なんと! 今まではしんくうぎりとか物理のとくぎばっかりでしたもんね!」

紗南「……えっと……?」

時子「調べれば出るわよ、その程度の知識」ケイタイトリダシポパピプペ

紗南「時子さん」

時子「何? 説明書に載ってない知識でゴリ押ししようとした三好紗南」

紗南「時子様」

時子「さて、防具は初期装備だったわね」

紗南「ちょ、ちょっと魔が差したんだってー!」

時子「そうね、このゲームは『友情破壊ゲーム』だもの」

紗南「だから……お願いします! 武器は! 武器だけは!」

時子「ハァ? 盗るに決まってるでしょう?」

※GC版ドカポンのとくぎは物理技ならぼうぎょでダメージ0、魔法技ならマホガードでダメージ0になる。
 説明書には載っていない←ここ重要。

紗南「さすがに逆転の目どころか進めなくなっちゃうから! このMAP教会から武器屋まで遠いんだよ!」

時子「安心なさい、有香がそろそろワ○サーを倒すから」

紗南「ザコ敵すら倒せなくなっちゃうよ!?」

有香「時子さんがすごい生き生きとした顔してます」

夕美「あはは……楽しんでるならなにより、かな?」

紗南「有香さん夕美さーん! 二人も説得してよー!」

夕美「さすがに紗南ちゃんがかわいそうじゃないですか?」

有香「いいえ、夕美さん! 紗南ちゃんは時子さんに挑んだんですから、負けたならすっぱりと諦めるべきです!」

時子「そう、加減は無用だわ。2対1ね、こうげきで倒せそう」ポチー

トキコのひっさつ!

サナのカウンター!


時子「あ?」

紗南「っしゃぁ!」ガッツポーズ


紗南「へっへーん! 時子様のことだから徹底的に痛めつけると思ったんだ!」

有香「なるほど! 相手の思考を読み切っての逆転というわけですね!」

夕美「普通にこうげきでもちょっと残ってたかもしれないし、時子さんも最初から?」

紗南「これで勝ちの目は出たよ! こっちの攻撃は痛いんだから!」

時子「次のターンでひねり潰せばいいんでしょう? 簡単じゃない」

紗南「あたしが先攻取ったら逆転だよー? うーん! 楽しくなってきた!」


夕美「えっと、私のターンだから……あっ」

紗南「どうしたの夕美さん?」

夕美「4のクリスタルがあるから、えっと……えい!」

ユミはヨワヨワをつかった!

サナのこうげきがダウンした!

紗南「あっ」

4のクリスタルをつかった!

どちらとたたかいますか? 

→サナ
 トキコ

時子&紗南「あっ」

夕美「加減は無用、だからねっ!」

紗南「うわー! これ勝てないじゃん!?」

夕美「ふふっ、時子さん先に失礼しますねー!」

有香「夕美さん強かです!」



時子「……」

紗南「結局時子さんもやられちゃったね」

有香「すごいです夕美さん! 大逆転です!」

夕美「有香ちゃんも! ボス倒してくれてありがとう!」

有香「フフフ、勇者ユカもいいですね!」

紗南「結局あそこから逆転できなかったよ……」

時子「チッ」

有香「時子さん! これは勝負ですから! 舌打ちはよくないかと!」

紗南(有香さんがとことんまっすぐ攻略に走って夕美さんがあたしたちの監視をしてたなんて……)

時子「とんだ策士もいたものね、夕美」

夕美「そ、そんなのじゃないですよ私! 有香ちゃんがぐいぐい行くから私はいいかなーと思って!」

紗南「で、罰ゲームどうしようか……」

有香「最下位は……時子さんですね!」

紗南「最後の最後でアタシがヤマ当てしたもんねー!」

夕美「紗南ちゃん立ち上がってはしゃいでたもんね」

有香「ギリギリの逆転劇、これぞ勝負という感じでしたね!」

紗南「ギャンブルで逆転するのもこれぞ運ゲーって感じでいいよね!」


時子「……まぁいいわ、さぁ罰ゲームよね。言いなさいな」

有香「それなんですが……」




有香「き、着替えてきてもいいでしょうか!」(ピンクフリフリー





時子「許すわ」

有香「あ、ありがとうございます!」スタタタ……

紗南「なんで時子様が偉そうなんだろう……」

夕美「有香ちゃん、ほら、礼儀正しいから」

時子「別に、着替えるなら罰ゲームを使わなくてよかったのだけど」ボソッ

夕美「やっぱりそう考えてたんですねっ!」

時子「ふん」

時子「次は夕美。何をこの私に命令するのかしら?」

夕美「えっとですね……そうだ! 時子さん!」

紗南(わくわく)

夕美「ちひろさんを労ってきてあげてください!」

時子「は?」

夕美「ちひろさん、電話の応対で大変で……今ひと段落したらしくて休んでますから」

紗南「それいいね! ちひろさんにはお世話になってるし!」

有香「ちひろさんも時子さんに応援してもらえば元気が出ますよ!」

時子「……はぁ、わかったわ。奥の事務室でいいのよね?」

夕美「はい! あ、くれぐれも罰ゲームだから。なんて言っちゃだめですよ?」

時子「わかってるわよ。あんた達は3人でゲームしてなさい」

紗南「はーい! 夕美さん、有香さん! 次は負けないよ! 私の得意なゲームで倒しちゃうんだから!」

有香「望むところです! 夕美さん! 頑張りましょう!」

夕美「うん、紗南ちゃん、勝負だよっ!」


~事務室~

ちひろ「やっと一息つけました……」

ちひろ「っと、夕美ちゃんがくれたおにぎり食べ終わってませんでしたね」モグモグ

時子「お茶よ」

ちひろ「あ、ありがとうございます。飲み物を買えてなくて……」

時子「随分と忙しなく動いてたのね」

ちひろ「そうなんですよー。Pさんがいないからみーんなの電話が私にかかってきて」

時子「全く……あの豚に引き回されて、同情するわ」

ちひろ「いえいえ、これも事務員のとしてのお仕事ですから……あれ?」

時子「何?」





ちひろ「あれ?」

ちひろ「とっととととと時子さん!? なぜここに!?」

時子「私はこの事務所のアイドルなんだけど? どこにいようが自由でしょう」

ちひろ「で、でも紗南ちゃん達と遊んでたんじゃ」

時子「遊んで『あげてた』のよ、もうひと段落したわ」

ちひろ「そうですか……時子さんはなぜここに?」

時子「……ためよ」ワナワナ

ちひろ「時子さん?」

時子「疲れたあんたを笑いに来てやったのよ!」

ちひろ「ふふっ、そうですか。でももう落ち着きましたから」

時子「そう、残念ね。 まぁ……お疲れさまと言っておいてあげるわ」

ちひろ「時子様に言ってもらえたなら光栄です」

時子「ふん、せいぜいPが帰ってきたらこき使ってやりなさい。私の後にね」

ちひろ「そうですね……何か奢ってもらうことにします」

時子「奢るですって? その程度許せる仕事量じゃないでしょう? そうね……」


ちひろ「いいですねそれ! それにしておきます!」

時子「あの豚が慌てふためく様が目に浮かぶわね」

ちひろ「時子さんにはすぐ後ろで見ててもらいますよ、その方がいいでしょう?」

時子「今日の埋め合わせの余興には十分だわ。 まぁあの豚にも……役得でしょうし(ボソッ」

ちひろ「さって、ならPさんが来るまでに終わらせますね。時子さんも三人をお願いします」

時子「……まだやることがあるの?」

ちひろ「電話番でかかりきりでしたから……今日やるはずだった事務仕事がさっぱりでして」

時子「……ハァ。手伝うわ。どうせ打ち込みだけなんでしょう? 余裕だわ」

ちひろ「そ、そんなことさせられませんよ時子さんに! いや、確かにそういう仕事がほとんどですけど!?」

時子「五月蠅いわね。あんたの事務仕事が滞ってたらあの豚がこの私を送迎する時間が遅くなるでしょう」

ちひろ「え? いや、Pさんのお仕事は今日は別で」

時子「あの豚はどうせお礼目当てで『手伝いますよちひろさん』なんて言うに決まってるもの、時間の無駄だわ」

ちひろ「で、でも夕美ちゃん達は……」

時子「あの三人ならどうせ紗南の持ち込んだゲームで猿みたいに延々遊んでるでしょ、きっと」

ちひろ「猿って……アイドルなんですよ? もうちょっとかわいくですね」

時子「なら豚でいいわ。夕美と有香はしっかりしてるし、紗南も盛り上げに徹してる。大丈夫よ」

ちひろ「…………素直に褒めるんですね」

時子「アァン!?」

ちひろ「ひぃっ!?」

~応接間~

夕美「時子さーん、待ってましたよー!」

時子「何よその顔は。ゲームは終わったの?」

紗南「そ・れ・がさー! 有香さんが! 有香さんがー!」

時子「有香がどうしたのよ? そうもゲーム得意なタイプじゃないでしょう?」

紗南「次のゲームってことで対戦ゲームがいいなぁって思って話してたらスマ○ラにしたんだけどさ」

時子「そのゲーム名は知らないわよ。それで?」

紗南「反射神経が凄すぎて全部カウンターしてくるんだよ! ロ○で!」

時子「へぇ、そうなの」(興味なさげ

有香「ふふっ! 紗南ちゃんの攻撃は全部見切りました!」ドヤァ

夕美「有香ちゃん凄いね……このゲーム難しいんじゃ」

有香「簡単な動かし方は紗南ちゃんに教わりました!」

紗南「さすがにス○ブラで全力出すとただのリンチゲーになっちゃうからさ、最初は協力対戦してたんだよね?」

時子「へぇ、殊勝な心掛けじゃない」

紗南「アタシはみんなで楽しくゲームしたいしね! ゲーマーとして当たり前だよ!」

時子「それにしては初見殺ししてきたみたいだけど?」

紗南「それはほら……相手が時子様だし!」

時子「……まぁいいわ。それで?」

紗南「……ました」

時子「は?」

紗南「負けたんだよー! あたしが!」

時子「……クッ、ハーハッハッハー!ざまぁないわね!」

紗南「さすがにその高笑いは大人げなくない!?」

時子「だってねぇ? 『ゲーマーアイドル』が? 初めてゲームをプレイするアイドルに負けた、ですって?」

紗南「ビギナーズラックというか……プレミというか……そういうの!」

時子「へぇ、さっきのドカ○ンみたいに運要素が絡むのね」

紗南「…………あんま……ないかな?」

時子「ハーハッハッハ!」

紗南「うあ゙ー! さっきは悔しくなったのに無性に悔しくなってきた!」

夕美「まぁまぁ紗南ちゃん、とりあえず……ね?」

>>45
誤字りました。
×:紗南「うあ゙ー! さっきは悔しくなったのに無性に悔しくなってきた!」
○:紗南「うあ゙ー! さっきは悔しくなかったのに無性に悔しくなってきた!」


有香「そうですよ、紗南ちゃん?」

時子「……なるほどね?」

紗南「お察しの通りです……二人の罰ゲームは……」

夕美&有香「「時子さんの言うことを聞くこと!」」

紗南「いっそ思いっきりお願いしますトキコサマ……」ショボーン

時子「……紗南」

紗南「えっと、何?時子様」

時子「次のゲームは何をする予定?」

紗南「んー、何がいいだろ? Wi○ スポーツとか? あとはマ○パとか……?」

時子「決めたわ、罰ゲーム」



時子「次のゲーム、紗南はこの私とタッグを組みなさい」


紗南「……え?」

有香「えっ?」

時子「2連勝して調子付いてるこの二人をメタメタに倒すわよ、ねぇ?」ニヤリ

夕美「あ、あれ? 時子さんもしかしてさっきのゲーム根に持って……?」

時子「そんなわけないじゃない、でも……罰ゲームは全員一度受けるべきよね?」

紗南「フッ、フフフフ……わかったよ時子さん、いや時子様! 二人で夕美さん有香さんコンビをやっつけよう!」

有香「なるほど……それならこちらから提案があります!」

時子「聞いてあげるわ」

有香「ゲームは……これにしましょう!」

夕美「これ……トランプ?」

有香「はい! 何もTVゲームだけとは言っていませんから! これで勝負です!」

紗南「むむむ……確かにアナログゲーも最近遊んでるけど……」

時子「それ受けようじゃない」

夕美「いいんですか? 紗南ちゃんを味方にしたならテレビゲームの方が……」

時子「本気の紗南が一人でテレビゲームで勝ったって面白くない、そうでしょう紗南」

紗南「なるほど! うん! トランプで決めよう! 時子様と『一緒に』勝とう!」

夕美「ふふっ、これは負けられないねっ! 有香ちゃん!」

有香「押忍! これこそ真剣勝負の空気です!」

~事務室~

ちひろ「Pさんですか? はい、そろそろつきそう?」

P『はい、なんとか台風も一番強い時間帯は過ぎたみたいなんで……もうちょっとです』

ちひろ「そうですか、ふふっ、お待ちしてますね?」

P『え?』

ちひろ「時子さんから聞きましたよ? ディ・ナ・ア」

P『えっと……ほら、ちひろさんは事務仕事の一環ですし……ね?』

ちひろ「いえいえ、アイドルみんなの安否を確認したのは私ですよ? 何かあってもいいんじゃないですか?」

P『……お手柔らかにお願いします』

ちひろ「いーやですっ、楽しみにしてますね?」

P『……俺も楽しみです』

P『なんか……ちひろさんいいことありました? 声が弾んでますけど』

ちひろ「それがですね! 聞いてくださいよ! あの、時子さんが労ってくれたんですよ!」

P『……今なんと?』

ちひろ「時子さんがお疲れさまー、大変ねーって! 私もうびっくりしちゃいました」

P『なんてこった、明日は台風でも……って来てましたね』

ちひろ「そういやそうですね……まさか!」

P『なんてこった、時子はまさか!』

ちひろ&P「『台風が来ると時子(さん)は優しくなる!?』」


時子「そんなわけないでしょうが」ギロリ

時子「豚、さっさと来なさい。来れるんでしょう? 来なさい」

P『と、時子!? あぁ、もうわかってるよ! 後もうちょっとだ!』

時子「ちひろ、あんたも事務なんて放っておいてこっち来なさい」

ちひろ「え? あ、はい。Pさんも早く来てくださいね?」

P『え? あ、はい。ってちひろさん!?』

時子「豚。貯め込んだお仕事があんたを待ってるわ、楽しみにしておきなさい?」

P『そこはまっすぐ帰らせてくれよ!? ってそうじゃない、時子、どうだったよ?』

時子「あぁん? 問題なんてあるわけないでしょう。この私よ?」

P『時子様については心配してないよ。他の三人、どうだった?』

時子「別にいつもの事務所よ、三人ともきゃあきゃあ騒いでたわ」

P『そっか、お疲れさま。で、今は?』

時子「トランプで私が圧勝して、夕美と有香が怯えた犬のように縮こまってるわ」

P『酷いことはしないでくれよ? まぁ心配はしてないけどさ』

時子「癇に障る言い方ね」

P『俺の敬愛する時子様はアイドル仲間にそこまで酷いことはしないからな』

時子「ハッ、戯言ね」

P『そういや、紗南には罰ゲームさせないのか? タッグチームを組むなんて罰ゲームじゃないだろ?』

時子「……する気にならなかっただけよ」




時子「得意なことで偶然とはいえ2回も素人に負けるなんて既に罰ゲームでしょう」

P『さっすが時子様』

時子「凹んでる相手に鞭を振る趣味はないわ。躾ける相手は活きがいい方が楽しいもの、ねぇP?」

P『ちょっと待て!? それ俺が打たれるパターンか!?』

時子「罰ゲームは必要でしょう? 早く来なさい」

P『理不尽すぎ(ブチッ』


時子「さて、怯えた豚に調教を……」

紗南「……」ウルウル

夕美「……」ニッコリ

有香「時子さん……さすが大人です……」グスッ

時子「……何?」

紗南「とっきこさーん!!!!!」ガシッ

時子「離れなさい! 紗南!」

時子「さて、有香への罰ゲームだけど」

有香「私だけですか!?」

時子「夕美には紗南が罰ゲームを言い渡すわ。多分まともよ」

有香「まるで時子さんの罰ゲームが苛烈であるような……」

紗南「大丈夫だよ! 時子さんなんだかんだで優しいから!」

時子「最初はこれを事務所で3日間着続けなさいと言いたかったんだけどね」(ピンクフリフリ

夕美「さすがにそれは無理なんじゃないかなぁ……」

紗南「可愛いと思うけどね!」

時子「というわけでしょうがないから、譲歩して、これにしたわ」ケイタイトリダシ

有香「えっと……これは?」

時子「これをやったら罰ゲーム完遂よ、これを着てね?」

紗南「夕美さんは……これ! このゲーム、面白いからやろう!」

夕美「え? それだけでいいの?」

紗南「ほら、あたしも罰ゲームらしい罰ゲームしてないし! それならあたしは布教しちゃう!」

夕美「そっか、なら操作方法とか教えてね?」

紗南「まっかせてよ! 手取り足取り教えちゃうからさ!」

有香「ほ、ホントにやるのですか?」

時子「別にアイドルの仕事でやってるでしょう? 似たようなことは。可愛いじゃない?」

有香「そう……でしょうか? とはいえ、申し訳ないような」

時子「やりなさい?」

有香「ここ一番のいい笑顔ですね時子さん……」

P「ふぅ、ようやく事務所に着いた……時子怒ってたなぁ」

P「他の3人も送らないといけないし……いつ帰れるんだ俺……?」

P「まぁ愚痴言っても仕方ないか、仕事を纏めて……っと」ガチャ



有香「きゅぴぴぴぴ~~~ん!中野ちゃんなりよ~!」きゃる~ん♡


P「」

有香「」

有香「Pさん、違うんです」

時子「何も違わないでしょう」

紗南「可愛かったよ有香さん!」

有香「えっと、そういうことではなく!?」

P「有香、なるほど。お前の意思は受け取ったよ」

有香「Pさん!?」

P「ちひろさん、ちょっと1時間ほど4人をお願いします。765さんと話してきますんで」

ちひろ「えっ? いいですけど……お仕事ですか?」

P「はい、有香をなんとしても菊地真君と共演させて見せます!」

有香「ち、違いますよ!? こ、これは罰ゲームで!」

P「いや、いいんだ有香。実際二人の相性は良さそうだしな、先方も納得するだろう」

有香「た、確かに真さんとはお手合わせしてみたいとは思いましたが!……ハッ」

時子「よかったじゃない、豚の頭にニンジンが載ったわよ?」

有香「と、時子さん! まさかそこまで読んで!?」

時子「そんなわけないでしょう。あの豚が勝手に走り出しただけ、全く、また帰るのが遅くなるわね」

紗南「ならもっとゲームしよう! 時子さん、夕美さん、有香さん!」

有香「……そうですね! 次はチームではなく、一人の力で時子さんを打倒して見せます!」

夕美「私も紗南ちゃんに勝って『罰ゲーム』をお願いしちゃおうかなっ!」

時子「紗南、早く用意なさい」



紗南「……よーし! 用意するから待ってて! みんなで遊ぼう!」


おわり

台風で出れないから遊ぼう!というコンセプトで浮かんだものの時間かかりすぎましたね。
旬は過ぎた感凄まじいです。
スマ○ラでゲーマーがガチ初心者に負けるとは到底思えませんがそこは有香ちゃん補正ってことで許してください。


HTML依頼出してきます。

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