本当にあった怖い話~Aquas編~ (12)

これは私が小学2年生の頃に体験したお話しです

「狐の嫁入り」

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「よ~うちゃん、遊ぼ」

「ちょっとまってて~」

「うん」

「おまたせ」

「何して遊ぼっか?」

「探検しよ」

「うん」

私達の地元は自然が多く子供達が探検するには持ってこいの場所でした。

「こないだは海の方行ったから…今日お山に行こう」

「ヨーソロー」

「はあ、はあ、この階段長いね」

「…うん」

「あ、雨が降ってきた」

「でも、お空は晴れてるよ?」

「お天気雨だ」

「直ぐにやむね」

「行こう!」

雨が降りだした時点で私達は家に帰るべきでした。

「ふう、やっと着いた」

「お賽銭していこっか?」

「お金ないよ」

「あ、そっか」

「千歌ちゃん?」

「誰かいるよ」

「…あ、本当だ。」

「あれって…結婚式してるのかな?」

「みたいだよね」

「…隠れよ?」

「え?なんで?」

何故かはわかりませんが見つかったらいけない。
そう思ったのです。
私達は茂みに隠れる事にしました。

「ここで少し隠れてようよ」

「ねえ、人がいっぱい増えてるよ?」

「…あの人…え?…きつねさん?」

「どうしたの…きゃぁぁぁ」

私達が人間だと思っていた人達は狐の顔をしていたのです。

「誰かおるのか?」

「声が聞こえたの」

「そこか?」

きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ

私達は必死に逃げました。

「はあ、はあ、はあ、狐…お面じゃなかったよね?」

「うん…怖かった」

「私おばあちゃんから聞いたことがある」

「曜ちゃん?」

「お狐様の祝言って言って狐さんが結婚式をしてるんだって」

あの時私達は逃げ切れなかったらどうなっていたのでしょうか?

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