グリフィンドール寮
ハリー「チョウとは自然消滅するし、親友は公衆の面前でイチャイチャし始めるし。僕はもう我慢の限界だ」
ロン「童貞ってめんどくさいな」
ハリー「こいつ、ついこの間までミュリエルおばさんのキスしか知らなかったくせに……いいさ、僕には秘策がある」
ロン「後学のために、その秘策ってのを僕にも教えてくれませんか、だ」
ハリー「>>3するのさ」
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親父が残したものに頼る
ハリー「父さんの遺品を使うんだ」
ロン「結局君も血筋頼みの主人公ってわけだ」
ハリー「言い方。とにかく、ここに『透明マント』と『忍びの地図』がある」
ロン「それを使って、モテモテに?僕には皆目見当がつかないね」
ハリー「簡単なことさ。『忍びの地図』はこの学校にいる生徒だろうが先生だろうが、ポルターガイストだろうが居場所が分かるだろう?」
ロン「とんでもないよな、それ。うん、それで?」
ハリー「まずこれを使って、>>6するのさ」
気になるあの子をストーキング
ハリー「気になる子をストーキングするのさ」
ロン「ハリー、僕、親友が魔法省のお世話になるのを見るのは嫌なんだけどさ」
ハリー「まあ聞けよ。たとえば君は、よく知らない相手からいきなり告白されたとして、オーケーするかい?」
ロン「しないさ。君だってそうだろう?ダンパティの折、何人かから誘いがあっても断って、っぷ、あれは傑作だった、そうだ、君もうモテモテじゃないか」
ハリー「ダンパティの話はやめろよ。そう、つまり、まずは仲良くなるところから始めよう、ってことさ」
ロン「理屈はなんとなく分かったよ。それで、どうして犯罪行為に結びつくってわけ?」
ハリー「相手の好みとか、日頃の行動とかを把握しておけば仲良くなりやすいじゃないか」
ロン「……で、素の相手を見るために『透明マント』をかぶってこっそりつけるってわけ?」
ハリー「分かってきたね、ロン」
ロン「分かりたくなかったけどね……お相手は、もう決めてるのかい?」
ハリー「ああ、それはもちろん。>>9だよ」
ハーマイオニー
ハリー「ハーマイオニーだよ」
ロン「僕の耳がおかしっくなっちまったのかな。何マイオニーだって!?」
ハリー「ハー、マイ、オニーだよ。僕らの親友」
ロン「なるほど、君の頭がおかしっくなっちまったってことか。さっきからだけどね」
ハリー「なんだよ、ロン。君は今ラベンダーと付き合ってるんだろう?僕とハーマイオニーがどうなろうと知ったこっちゃないはずだ、違う?」
ロン「それは……そうさ、あんな、がり勉で、口うるさいお節介で、くしゃくしゃ髪で……」
ハリー「努力家で、僕らのことを考えてくれる人じゃないか。くしゃくしゃ髪、それも僕とお似合いだね……さ、『忍びの地図』を広げて、っと」
ロン「ま、待てよ、ハリー!」
ハリー「!? は、ハーマイオニーが>>12にいるだって!?」
女子トイレ
ハリー「女子トイレにいる!」
ロン「それは、まあ、女子だからね……おいおい、ハリー。まさか」
ハリー「こうしちゃいられない、すぐに『透明マント』で乗り込まないと」
ロン「いよいよもって犯罪じゃないか!!くっ、ハリー!色んな意味で僕は君を行かせるわけにいかない!どうしてもって言うなら、僕を倒してからにしろ!!」
ハリー「……ロン、君とはいつかこうなるんじゃないかと思ってたよ。具体的に言うとこの前のクィディッチの後辺りから」
ロン「正直に言えよ、ラベンダーとイチャイチャするのが羨ましくて一発お見舞いしてやりたかった、って」
ハリー「……」
ロン「……」
ハリー「『>>14』!!」
ロン「『>>16』!!!!!
武器よ去れ
お辞儀をするのだ
ハリー「『エクスペリアームス 武器よ去れ!』」
ロン「お辞儀するのだ……あっ!」
バチッ!
ロン「ぼ、僕の杖が……汚いぞハリー!決闘の前はまずお互いにお辞儀だってあのインチキ野郎に教わったじゃないか!」
ハリー「油断大敵、ともその二年後に教わっただろう?さあ、これで君の僕を止める手立てはなくなったわけだ」
ロン「くそっ、ハリー!行かせないぞ!僕、僕は……」
ハリー「……じゃあ、ロンにチャンスをあげよう。今から僕がする質問に、正直に答えられたら、僕はここを動かないよ」
ロン「……そんなに聞き分けがいいのかい、今の君は」
ハリー「君次第さ。なあ、ロン……どうしてそんなに必死になるんだい?ハーマイオニーのために。今君たち、喧嘩中だろう?」
ロン「……それは」
ハリー「さっきも言ったけど、君は今ラベンダーっていうラブラブな恋人がいる。それに、君はハーマイオニーに対してなーんとも思ってないんだろう?なんだっけ?ぼさぼさ髪?」
ロン「……それは、単に……だから、君が犯罪者になろうと、してるから」
ハリー「ハーマイオニーの名前を出すまでは、そこまで必死じゃなかったじゃないか」
ロン「……」
ハリー「なあ、ロン。正直に言えよ。どう思ってるんだい?」
ロン「僕……僕、は」
ロン「>>19」
穢れた血
ロン「穢れた血、の……ハーマイオニー、なんて、どうでもいい」
ハリー「それが強がりででまかせなくらい僕にだって分かる。そのことでマルフォイになめくじを吐かせようとしたのは誰だっけ?」
ロン「……」
ハリー「もう一度だけ、聞くよ。君は、どう思ってるんだい?」
ロン「……>>22」
穢れた血
ロン「だから、穢れた血なんて!!僕は!!!どうでもいいって!!!言ってるだろ!!!!!」
ハリー「……そうか」
ハリー「分かった」
ハリー「言ってはいけないことを言ってしまったな」
ハリー「二度までも」
ハリー「『ペトリフィカストタルス 石になれ」
ドサッ
ハリー「……コリン」
コリン「呼んだ!?ハリー!」 ニョキッ
ハリー「こいつを湖にでも沈めておけ……大イカの餌にでもしてやろう」
コリン「ワーォ!クレイジー!」
ハリー「……残念な奴よ」
数ヶ月後
ハーマイオニー「……ロン、一体、どこに行ってしまったの」
ハリー「……ハーマイオニー」
ハーマイオニー「ハリー……あぁ、ハリー。私、私ね……ひどいこと、口うるさいこと、たくさん、言ったけど……わたし、ロンのこと」
ハリー「ハーマイオニー!!」
ガバッ!
ハーマイオニー「!!!」
ハリー「僕がいる!僕が君のそばにいる!!どんな暴言も、お小言も!!!僕が君の隣で、聞いてあげるから……だから」
ハーマイオニー「ハリー……ありがとう、ハリー……あぁ……!!」
ハリー「……」
ハリー「やったぜ」
完
おつかれさまでした
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