【モバマス】ちひろ「佐久間まゆ、7歳」 (76)



渋谷凛6歳のお隣の、佐久間まゆ7歳です。





SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1470911133


ちひろ「まゆちゃんまゆちゃん」

まゆ「ふぁ……なんですかぁ? まゆもうねむいです」

ちひろ「ちょっとだけだから、話聞いてよぉ」

まゆ「ちょっとだけですよぉ?」

ちひろ「うん! えーっとね、まゆちゃん明日から春休みでしょう?」

まゆ「はるやすみ……!」

ちひろ「それでね、実は私明日から出張で……」

まゆ「しゅっちょー」

ちひろ「うん、出張なんだー……」

まゆ「しゃちょーさんみたいなものですかぁ? おえらいさん?」

ちひろ「あ、えっ、えっとね出張っていうのは」


まゆ「ほぁー……しゅっちょう……」

ちひろ「分かった?」

まゆ「ちひろさん……どっかいっちゃうんですかぁ……」

ちひろ「うん、でも帰ってくるから」

まゆ「……だめです」ギュ

ちひろ「え、えっ」

まゆ「だめですよぉ……いっちゃやです……」ギュー

ちひろ「ぜっ、絶対に帰ってくるから!」

まゆ「やぁ……はなさないです……はなさないもん!」ガバ

ちひろ「わぁっ! ちょっとまゆちゃんまだ続きがあるからー!」

まゆ「ちひろさんはまゆのものなのー!」ギュー

ちひろ「私は物じゃないよー!」


まゆ「ぐす……ぐす……」ギュ

ちひろ「まゆちゃん、泣かないでー」ナデナデ

まゆ「ぐす……すん……すぅ……」

ちひろ「……あれ?」

まゆ「すぅ……すぅ……」

ちひろ「あれ? まゆちゃん? 起きて? お話聞いて?」ユサユサ

まゆ「す……ふぁ」パチ

ちひろ「まだお話あるから!」

まゆ「おはなし……とりあえずはなしてください、しんぎはそこからです」

ちひろ「審議っ!? どこでそんな……えぇっとね」

まゆ「はぃ……」

ちひろ「私明日から出張だから、その間まゆちゃん一人でしょう?」

まゆ「……ふぇ」

ちひろ「あっ、あぁ泣かないでっ! だから、だからね」

まゆ「……」グス

ちひろ「その間、せっかくだからあーちゃんの所でお泊りしない……? どうかな?」

まゆ「……」

ちひろ「……どうかな?」

まゆ「……あーちゃん?」

ちひろ「うん、あーちゃん」

まゆ「あーちゃん!!!」

ちひろ「あーちゃん!」

まゆ「やったぁー!!!」

ちひろ「良かったぁー!!!」

まゆ「いついくのー! いまですか、いまですかっ?」

ちひろ「明日だって言ったでしょー」

まゆ「あした! じゅんび! じゅんびしなきゃ!! まゆ、がんばってじゅんびします!!」

ちひろ「そうだね! まゆちゃん、鞄持ってきてー」

まゆ「はぁい!!」テテテテ

ちひろ「喜んでる、よかったぁ……」


<とどかないです! たすけてぇ!


ちひろ「はーい今行きますよー」タッタッ



@翌日


ガチャ


りん「まゆぅ……まゆぅ……」クシクシ


ドタドタ


りん「?」テテテテ

りん「まゆぅ?」

ちひろ「えーと、あとは……あっ凛ちゃん! おはようございます」

りん「おはよう……ふぁ」

ちひろ「またパジャマで来たんですかー?」

りん「うん……」クシクシ

ちひろ「あーあーパジャマはだけて……あっ、まゆちゃん歯ブラシ持ったー!?」

まゆ「もちましたぁ!」

ちひろ「歯磨き粉もだよ!」

まゆ「もってないです!」テテテテ

りん「……んぅ? なにしてるの? あれ? わたしなんでここにいるの?」

ちひろ「もーまた寝ぼけてー。これからお出かけなんですよー」

りん「おでかけ? どこいくの? すーぱーかわしま?」

ちひろ「えぇとですね……あー! まゆちゃんパジャマ!」

まゆ「ぱじゃま!!」テテテテ

りん「??」




ガチャ


P「凛ー」

りん「ぷろでゅーさー」

P「また勝手にこっち来て……」

りん「ふふん、ぷろでゅーさーはおねぼうさんだね。わたしのほうがえらい」

P「何を言ってるんだこいつ」

ちひろ「プロデューサーさん! おはようございます」

P「おはようございます。間に合いそうですか? ……見たところは厳しそうですけど」

ちひろ「まゆちゃん昨日テンション上がっちゃって寝付けなくて……」

P「あぁー……」

りん「ねぇねぇ、どこいくの?」

ちひろ「えと、私は出張で」

りん「しゅっちょー? えらいひと?」

P「それは社長さんだ」

りん「ふーん、しってたけど」

P「寝ぼけてんのか?」グニグニ

りん「うあぁ」

ちひろ「で、まゆちゃんは親戚の所です!」

まゆ「あーちゃんのとこです!」

りん「あーちゃん?」

P「ちひろさんの親戚で……あー説明は後でな、ちひろさん手伝います」

ちひろ「助かります……!」


ちひろ「えーと……うん、忘れ物はないですね」

まゆ「はぁい!」

ちひろ「それじゃあ車乗りますよー」

りん「ねぇ、ねぇ」クイクイ

ちひろ「ん?」

りん「いつかえってくるの?」

ちひろ「えーっと……三日後ですね」

りん「!?」

まゆ「みっかごにあいましょうねぇ」

りん「みっかご……? それってみっかご?」

ちひろ「う、うん」

りん「……ふたりは、わたしがどうなってもいいの……?」

ちひろ「えっ」

りん「きっと、さびしくて……ないちゃうよ?」

まゆ「ないちゃだめですよぅ」

りん「……いっぱいないちゃうよ?」

まゆ「りんちゃんはつよいこです、ないたりしませんよね?」

りん「つよくないよ、なくもん。かみなりだってこわいんだよ。あと、あとね、えっと……ぷろでゅーさーにお

そわれちゃうよ」

P「何が?」

まゆ「だいじょうぶですよぉ、まゆがゆるしませんから」

P「えっ」

りん「そっか……」

まゆ「はぁい」

P「えっ」


りん「やだ」

りん「やだ!」

りん「おいてっちゃやだーー!!」

りん「やだぁ……」グス


まゆ「りんちゃん……」

ちひろ「ちゃんと帰ってきますから、ね?」

りん「ほんと……? しんじていい……?」

ちひろ「うん」

りん「おみやげ……」

ちひろ「おみやげも買ってきます」

りん「いっぱい……」

ちひろ「いっぱい買ってきます」

りん「おいしいの……」

ちひろ「美味しいのです」

りん「……わかった」ギュ

ちひろ「よしよし」ナデナデ

りん「うん……しょうがないから、ぷろでゅーさーでがまんする」

P「こいつこの」


ちひろ「では行ってきます!」

まゆ「いってきます!」

りん「ばいばい」フリフリ

P「気を付けて下さいね」

ちひろ「はい!」


ブロロロ


りん「……」フリフリ

りん「……」

りん「……」ショボン

P「……加蓮と奈緒でも呼ぶか? あいつらも春休みだろう」

りん「……らんこも」

P「あぁ、そうしよう」

りん「…………おでかけ」

P「好きなとこ連れてってやる」

りん「……うん!」



@車内


まゆ「」ソワソワ

まゆ「……もうすこしですかぁ?」

ちひろ「まだ出たばっかりですよー」

まゆ「でたばっかり」

まゆ「そうでした!」

まゆ「……」

まゆ「」ソワソワ

まゆ「……あとどれくらいですかぁ?」

ちひろ「あと一時間位かなー」

まゆ「いちじかん」

まゆ「いちじかん?」

ちひろ「はい」

まゆ「ふぅん……」

まゆ「……」

まゆ「ちひろさん、すたどりのみましょう」

ちひろ「へ?」


まゆ「すたどりのんで、えっと、びゅーんっていきましょう!」

ちひろ「スタドリ飲んでもビューンって行けませんよ~」

まゆ「ふぇ……そんな」

ちひろ「時間ありますから、寝ててもいいんですよー? ほら、まゆちゃん寝不足でしょう」

まゆ「ちひろさん、なんでもおみとおしですねぇ」

ちひろ「まぁねー」

まゆ「ではついたらおこしてください」

ちひろ「はーい」

まゆ「ぜったいですよぉ?」

ちひろ「うん、絶対ね」

まゆ「ではまゆはねますので……すや」

ちひろ「わー寝付くの早い……ふふ、久しぶりに会えるから楽しみなんだろうなぁ、よかった♪」

まゆ「すぅ……すぅ……あーちゃん……えへへ」


「まーちゃん」

まゆ「すぅ……」

「まーちゃん、起きてっ」ユサユサ

まゆ「……んぅ……やですぅ……ちくわ……ちくわぁ……」

「……ちくわ?」

まゆ「ぐす……ふえぇ……ぷりん……」

「プリン?」

まゆ「ぷりん……ふぇ? はれぇ?」パチ

「あ、やっと起きたぁ」

まゆ「まゆのちくわぷりん……あれ……あれぇ!? あーちゃん!!」


藍子「まーちゃん、久しぶり♪」


まゆ「あーちゃんだぁー!」ガバ

藍子「わぁっ!」

ちひろ「あ、あー……ほら二人とも、車降りてー」

まゆ「わぁぁーー!!」ギュー

藍子「わぁー!」ギュー

ちひろ「ふふっ、もー♪」


ちひろ「それじゃ後はお任せしますね。三日後に迎えに来るので……藍子ちゃん大丈夫?」

藍子「だ、大丈夫ですよっ」

まゆ「」ギュー

ちひろ「まゆちゃ、まゆちゃん?」

まゆ「……ぷぁ。はぁいなんですかぁ?」

ちひろ「私行くけど、余り迷惑かけちゃダメだよ? 三日後迎えに来るからね」

まゆ「はぁい、まゆいいこにしてますねぇ♪」

ちひろ「うん♪ じゃあね!」

まゆ「おしごとがんばってください」

ちひろ「ありがと! それじゃあね!」

まゆ「ばいばーい!」フリフリ

藍子「頑張ってくださーい!」フリフリ


ブロロロ


まゆ「……」フリフリ

まゆ「……」

まゆ「……いっちゃいました」

藍子「……よしよし」ナデナデ

まゆ「ん……えへへ」

藍子「ふふっ……お家、入ろっか」

まゆ「うん!」

藍子「……」

まゆ「……」

藍子「まーちゃん」

まゆ「?」

藍子「歩きづらいよぉ……」ズリズリ

まゆ「はなしませんよぉ」ギュー


藍子「それにしても、久しぶりだねー」

まゆ「ひさしぶりだねー!」

藍子「まーちゃん、前まではこーんなに小さかったのになぁ」

まゆ「そ、そんなちいさくないもん」

藍子「今じゃこんなにおっきいもんねー」ナデナデ

まゆ「ふ、ふふん。まゆだってせいちょーするんですよ」

藍子「でもまだ小っちゃーい!」ガバ

まゆ「わー!」

藍子「わ~♪」グルグル

まゆ「わぁー!! あはは!!」

藍子「えへへー♪」グルグル

まゆ「わぁ~~♪」


藍子「疲れた……」

まゆ「目が回りましたぁ……」

藍子「ちょっと休憩……」ポス

まゆ「まゆもきゅうけい……」ポス

藍子「……」ギュ

まゆ「……」ギュ

藍子「……」

まゆ「……?」

藍子「えい。こちょこちょ」

まゆ「やぁーー!?」

藍子「えいえい!!」

まゆ「やぁーー!! やぁーーー!! あは、あはっ、あはは!!!!」


まゆ「せいざ」

藍子「…」チョコン

まゆ「まゆ、おこですよぉ」

藍子「ごめんね?」

まゆ「ゆるしてほしい?」

藍子「うん」

まゆ「じゃあね~」

藍子「……まーちゃん、私足しびれて」

まゆ「ん?」

藍子「……」

まゆ「ん~……なにもおもいつかない……」

藍子「え、えー……」

まゆ「よいしょ」ポス

藍子「せ、せめて足伸ばさせて……」

まゆ「こちょこちょしない?」

藍子「うん!」

まゆ「じゃあいいですよぉ」

藍子「は、はー……危なかっ……うっ!!」ビリビリ

まゆ「?」

藍子「しっ、しびれ……っ!」

まゆ「……」

藍子「う、うぅ……」

まゆ「」ツン

藍子「っ!!?」

まゆ「」ツン

藍子「まーちゃん!!!」

まゆ「」ツンウン

藍子「まーちゃん!!!!!」


まゆ「……はっ」

まゆ「……あれぇ?」

まゆ「寝てました……」

藍子「スー……」

まゆ「あーちゃん、おきて、おきて」ユサユサ

藍子「ん……んん……」

まゆ「ぽけもんごっこしよぉ」ユサユサ

藍子「……ん、ぽけもん……? あれ?」パチ

まゆ「おきたー」ニパー

藍子「うわ天使っ……あぁまーちゃんか……あれ? 寝ちゃってた」

まゆ「ぽけもんごっこしよー!」

藍子「ポケモンごっこー? じゃあ私はー……ねむる」スヤ

まゆ「めがとんぱんち」ポス

藍子「うっ」


まゆ「ねちゃ、だめー」

藍子「うそだよー、寝ないよ?」

まゆ「あーちゃん、いっかいおてつきね」

藍子「えー」

まゆ「まゆのばんだよ!」

藍子「痛いのはやめてね?」

まゆ「いたいのはなし! えーっとね、えっとね~」

藍子「優しいのがいいな~」

まゆ「じゃー…………まきつくー!」ギュー

藍子「わー♪」ギュ

まゆ「それで~」

藍子「あれ、私の番」

まゆ「あまえるー!」スリスリ

藍子「も、もー」ナデナデ

まゆ「ふぁ……それ、はんそくですぅ……」

藍子「えへへ♪」

まゆ「ま、まだまゆのばんはおわらないよ!」

藍子「そうなのー? かかってこーい♪」

まゆ「ん~~……めろめろー!」

藍子「!?」

まゆ「めろめろだよ、めろめろ!」

藍子「あ、あっ」

まゆ「めろめろになってー!」スリスリ

藍子「ま、まーちゃ、まーちゃん」

まゆ「めろめろになった?」

藍子「それ以上はまずいから、ここで止めておこう?」

まゆ「まずい?」

藍子「うん、えっと……凄いことになっちゃうから」

まゆ「すごいこと」

藍子「うん」

まゆ「それはまずいです」

藍子「うん」

まゆ「でもやめないよ! めろめろー!!」スリスリ

藍子「あっ、あっ、アァァ」


まゆ「はっ」ピタッ

藍子「めろめ……ん? どうしたのまーちゃん」

まゆ「まゆあれじょーずになったんだよ!」

藍子「アレ?」

まゆ「うん! たしか……こっち! きて!!」テテテテ

藍子「?」タッタッ

まゆ「ここの……とだなに……ん、んー、んー!!」ピョンピョン

藍子「あはは、届いてない」

まゆ「あーちゃん、とってぇ」

藍子「うん、こっち?」

まゆ「ちがうよー! そこのひだり! おわんもつほうだよ! わかる? おはしじゃないよ!!」ピョンピョン

藍子「分かるよーお姉さんだもんっ」

まゆ「うん!」ピョンピョン


藍子「えーっと……あやとり?」

まゆ「それー!」

藍子「よいしょ、っと」

まゆ「かしてー!」

藍子「どーぞ♪」

まゆ「まゆねーあやとりじょーずになったんだー!」

藍子「そうなの?」

まゆ「まずはねー……ふじさん!」バッ

藍子「わぁ! 前は出来なかったのに、凄いねっ!」

まゆ「えへへ~♪ あ、あとね、あとね」

藍子「うん♪」

まゆ「なんとー……とうきょうたわーもできるんだよ!」

藍子「なんと!」

まゆ「えっとねー、ここをねー、こうして……こう……あれ?」

藍子「あれ?」

まゆ「ここ、ここを……???」

藍子「こうじゃない?」スッ

まゆ「え~ちがうよ! こっちをこうして……」スッスッ

藍子「あれ、こっちは?」スッスッ

まゆ「えぇ~……ん、ん、あれ……あれっ」グイ

藍子「えっ」グイ

まゆ「……からまっちゃいました」

藍子「あらら……」

まゆ「……」

藍子「……」

まゆ「……」ギュ

藍子「……」ギュ

まゆ「♪」ニパー

藍子「……♪」



―――――――――――――――
――――――――――
―――――


藍子「ごちそうさまでした」

まゆ「ごちそーさまでした!」

「二人ともお風呂入ってきなさーい、お湯沸かしてあるからー」

藍子「ありがとうお母さん! 行こっか、まーちゃん」

まゆ「うん!」



カポーン


まゆ「はぁ~」

藍子「はぁ~♪」

まゆ「ふぁ~……ごはんおいしかったです……」

藍子「お母さん、まーちゃんのために凄い張り切ってたよー」

まゆ「ほんとう? あとでおれいしないと!」

藍子「うん! きっと喜ぶと思うよっ」


「寝間着置いとくわよー」


藍子「ありがとー!」

まゆ「あっ」

藍子「ん?」

まゆ「まゆ、じぶんでねまきもってきたのに、わすれちゃってた」

藍子「私も忘れてたよー、助かったね!」

まゆ「うん!」

藍子「じゃあ100数えて上がろっか」

まゆ「うん! いーち、にーい、さーん――――」


藍子「はい、後ろむいてー」

まゆ「うしろ」クル

藍子「よいしょ」フキフキ

まゆ「あーちゃんじょうずだねぇ」

藍子「ふふ、本当?」

まゆ「ちひろさんよりじょうずです……」

藍子「えへへ、ありがとう♪ ……はい終わったよー」

まゆ「ありがとう!」

藍子「えーっとー……私のはコレで、まーちゃんのは……っ!?」

まゆ「?」

藍子「……ふ、ふふふ……」プルプル

まゆ「?? なに? どうしたの?」

藍子「……まーちゃんの、これだって……っ」プルプル

まゆ「……えっ」

藍子「……」

まゆ「……」

藍子「……」プルプル


まゆ「……たぬきぱじゃま」


藍子「あはははは!」

まゆ「なんでですかぁ!!」


まゆ「……」ムス

藍子「……」ジー

まゆ「……」

藍子「……いい」

まゆ「?」

藍子「……かわいい」

まゆ「!?」

藍子「かわいい!!」

まゆ「!?!?」

藍子「すっごく似合ってる! かわいいっ!!」

まゆ「た、たぬきが……にあってる……」

藍子「うんっ! かわいい!!」ギュッ

まゆ「たぬき……」ワナワナ

藍子「写真撮ろう!!」

まゆ「!? いやぁー! いーやあぁー!!」ジタバタ



@二日目


まゆ「……はふ」パチ

まゆ「?」

まゆ「???」キョロキョロ

まゆ「あれ、ここ、どこ……」チラ


藍子「すぅ……すぅ……」


まゆ「うわってんし……じゃなくてあーちゃん……!」

藍子「すぅ……」

まゆ「あーちゃんおきて、あさだよ」

藍子「……すぅ……」

まゆ「あーちゃん、おきてぇ」ユサユサ

藍子「ん……んん……すぅ……」

まゆ「……む」


藍子「へへ……ふへへ……」

まゆ「……むむ」

藍子「ん……んふふ……だめだよかれんちゃん……それはプリンじゃなくてなおちゃんだよぅ……」

まゆ「むっ……! あーちゃん!」グイグイ

藍子「んへへ……すぅ……」

まゆ「おきてよー! まゆのこと……むし、しないでー!」ペシペシ

藍子「う、うっ……」

まゆ「むししないで……めろめろになってー!」ベシベシ

藍子「……うっ……い、いたっ……」

まゆ「うわーん!」ベシベシ

藍子「いたい……いたい!? まーちゃん! まーちゃん!!」

まゆ「めろめろー!」ベシベシ

藍子「まーちゃん!! おはようだから!! おはようだからっ!!」


まゆ「ふんふん」カキカキ

まゆ「ふふんふん」カキカキ

まゆ「……いたずら~ふんしてふんふん♪」カキカキ

まゆ「ふんふ……ひ~びいてばいばい♪」カキカキ

まゆ「ふんふふ~にてらされー♪ ……ふんふんふふんふん♪」カキカキ

まゆ「……な~んてあまい……ふん、ふふん♪ ふんふふん♪」カキカキ


まゆ「にゃお!」


ガチャ


藍子「まーちゃん、アイス食べるー?」

まゆ「たべる!」ガバ

藍子「はいどーぞっ」

まゆ「わぁい!」

藍子「何してたの? お絵かき?」

まゆ「みくにゃんしてたの」

藍子「……みくにゃん?」


まゆ「あ、ちがくてね、おえかきだよ」

藍子「何書いてたのー?」

まゆ「みくにゃん!」

藍子「わー上手だねっ」

まゆ「えへへー」

藍子「こっちはー?」

まゆ「こっちもみくにゃん!」

藍子「こ、こっちは?」

まゆ「こっちもこっちもみくにゃんだよ!!」

藍子「……みくちゃん好きなんだねぇ」

まゆ「そうでもないです」

藍子「えっ!?」

まゆ「でもかくの」カキカキ

藍子「え、えぇ……」

まゆ「……あっ」

藍子「どうしたの?」


まゆ「いんく、きれちゃった」フリフリ

藍子「あ、ペンあったかなー」

まゆ「ぴんくのやつがいい!」

藍子「ピンク……」ゴソゴソ

まゆ「ある……?」

藍子「……んー、ピンクは無いねー」

まゆ「そ、そんな……みくにゃんかけない……」ワナワナ

藍子「買いに行く?」

まゆ「!? おかいもの……?」

藍子「うん、お買いもの♪」

まゆ「いく!」

藍子「それじゃ準備して……っと、まずアイス食べちゃおっか」

まゆ「うん! たべる!」パク

藍子「頂きまーす」パク

まゆ「あまぁ」

藍子「あまぁ」


まゆ「ん、んん」クイクイ

藍子「よいしょっと」トントン

まゆ「んん~……」クイクイ

藍子「まーちゃん?」

まゆ「……な、なに」

藍子「靴ひも結んであげよっか」

まゆ「……」

藍子「……」

まゆ「……まゆはおとななので、くつひもぐらいむすべます」

藍子「そっかぁ」

まゆ「……」クイクイ

藍子「……」

まゆ「……」クイ

藍子「……」

まゆ「……ふぅ」ピタ

藍子「……」

まゆ「あーちゃんたすけて」

藍子「はーい」



―――――――――――――――
――――――――――
―――――


まゆ「ただいまぁー」

藍子「ただいまー」

まゆ「ふぁー……つかれましたぁ」ペタ

藍子「疲れたねー」

まゆ「へとへとです……」

藍子「へとへとでも手は洗おうね」

まゆ「うん……でもまゆうごけないかも」

藍子「えー?」

まゆ「へとへとなので」

藍子「へとへと」

まゆ「あーちゃんつれてってー」バンザイ

藍子「んーもう仕方ないなぁ」グイ

まゆ「れんこうされる~」ズルズル

藍子「ふふふ」

まゆ「あぁ~~」ズルズル


藍子「あっそうだ!」

まゆ「なにー?」

藍子「うふふ……これ、買ってきたんだー!」

まゆ「およーふく……!」

藍子「えへへー」

まゆ「いつのまにかったの?」

藍子「まーちゃんは必死にペン選んでたから、その隙にね!」

まゆ「きづかなかった……ということは」

藍子「えへへ」

まゆ「あ、あーちゃん」

藍子「えへへ」ズイ

まゆ「まゆ、おえかき、みくにゃんが、みくにゃんまってるから」

藍子「えへへ」ズイズイ

まゆ「……」

藍子「……」

まゆ「」ダッ

藍子「」ダッ


藍子「はいポーズとって~」

まゆ「……」ピシ

藍子「んー……かわいいっ!」

まゆ「あーちゃんそろそろ」

藍子「次これっ」

まゆ「……うん」

藍子「」ワクワク

まゆ「いつもこうなる……ふん」ヌギヌギ

藍子「」ワクワク


まゆ「」ピシッ

藍子「」パシャ

まゆ「」キリッ

藍子「」パシャ

まゆ「」バッ

藍子「」パシャ

まゆ「…………なんだかたのしく……あっ!」

藍子「ん?」

まゆ「いまなんじ!?」

藍子「えーっと……七時だね」

まゆ「!! おわり! もうおわりだよあーちゃん! てっしゅ!」ヌギヌギ

藍子「え、えー!?」

まゆ「てれびみるのー! みくにゃんでるのー!」

藍子「み、みくちゃん本当好きだね……あっそうでもないんだっけ……」

まゆ「いたずら~ふんしてふんふん♪」ヌギヌギ

藍子(本当にそうでもないのかなぁ)


藍子「まーちゃんそろそろご飯だよー」

まゆ「もうすこしだけ」

藍子「何見てるの?」

まゆ「しんでれらてれび」

藍子「あっそっか丁度この時間だもんね」

まゆ「うん」

藍子「……あっみくちゃ」

まゆ「みくにゃん!!!!」バッ

藍子「わっ」

まゆ「みくにゃんいまこっちみたよ!! ねぇねぇあーちゃんみくにゃんこっちみた!!!」

藍子「う、うん」

藍子(絶対好きだよね)

まゆ「ほぁー……あっまゆねまゆねっ」

藍子「うん?」

まゆ「みくにゃんのまねっこできるんだよー!」

藍子「ほんと? ふふ、やってみてー」

まゆ「うん! んん~~……」

藍子(唸ってる)


まゆ「にゃあ!」ピョン


藍子(あっ)

まゆ「にゃあー!」ピョン

藍子(やばい)

まゆ「ふふん、どうですかぁ?」

藍子「かわい……あっ今口調が……うん、すっごく可愛い!!」

まゆ「えへへー♪」


藍子「ほらまーちゃんご飯食べよう?」

まゆ「まって!」

藍子「えー」

まゆ「あのね、かなでちゃんのまねもできるんだー」

藍子「奏ちゃん?」

まゆ「うん! んん~~……」

藍子「……」ドキドキ


まゆ「ちゅっ♪」


藍子「」

まゆ「まーちゃん?」

藍子「……うわぁっ! 気絶してた……」

まゆ「だいじょーぶ?」

藍子「う、うんただちょっと刺激が……」

まゆ「えへへ」

藍子「ほらご飯食べようよー」

まゆ「うん! おなかすいたーん♪」



@三日目


まゆ「……あふ」パチ

まゆ「……」

まゆ「あーちゃんち」

まゆ「よし」チラ


藍子「すぅ……」


まゆ「あーちゃん」ユサユサ

藍子「……? すぅ……」

まゆ「あーちゃん」ユサユサ

藍子「う…………すぅ……」

まゆ「……」

藍子「すぅ……すぅ……」


まゆ「くすぐりー!!」コチョコチョ


藍子「ぷあぁ!?」

まゆ「くらえー! おきろー!」コチョコチョ

藍子「うっ……うぅ~……!!」


ガシッ


まゆ「えっ」

藍子「ふぅ……」ガシ

まゆ「?」ジタバタ

藍子「……すぅ……」ギュ

まゆ「???」ジタバタ

藍子「すぅ……」ギュー

まゆ「……」

まゆ「……ふぁ」

まゆ「……」

まゆ「……zzz」スヤ


まゆ「……うぅ……あつい……」パチ

まゆ「あれ……あれ? あーちゃんいない……ここどこ?」キョロキョロ

まゆ「あ、おにわ……いまだ……」

まゆ「おひさま……あったかい……」

まゆ「……」

まゆ「……ふぁ」クシクシ


カリカリ


まゆ「!?」ビク

まゆ「……?」チラ


「にゃー」


まゆ「!?」ズサササ


まゆ「ねっ、ね、ねっ……!!」


ガララ


藍子「あっ、まーちゃん起きてる」

まゆ「」ズササササ

藍子「うわ!?」

まゆ「」ギュ

藍子「な、なに? どうしたの?」

まゆ「そこ……」ピッ

藍子「お庭? あっ、また来たんだー」

まゆ「ねこ……」ギュ

藍子「うん、野良ねこさん! たまに遊びに来るの」

まゆ「まゆ、かくれてるね……」コソコソ

藍子「えー? 怖くないよ?」

「にゃ」

まゆ「」ビクッ

藍子「中入れてあげよっか」

まゆ「!? だ、だいじょうぶ……?」

藍子「大丈夫だよ」

まゆ「もっていかれない……? ししとか……」

藍子「四肢!?」


まゆ「あーちゃん、まゆ、うしろにいるから、さきいって……?」

藍子「うん」

まゆ「ねこ、こわいから……でも、ねこかわいいから……さきいって……」

藍子「怖くないよ~」


ガララ


「にゃー」スリスリ

藍子「ほら」ナデナデ

まゆ「……」

藍子「とってもいい子だよー」ナデナデ

ゴロゴロ

まゆ「……さわってもいい?」

藍子「大丈夫だよ」

まゆ「ねこ……さわってもいいですか……?」

「にゃー」スリスリ

まゆ「あわわわ」

藍子「ふふっ、撫でて欲しいのかな?」

まゆ「なで……なで」ナデナデ

「にゃー♪」

藍子「喜んでるみたい♪」

まゆ「ふぉぉ……」


「にゃ~」

まゆ「おぅふ……」ナデナデ

「にゃ」

まゆ「ねこ……ねこかわいい……!」ナデナデ

藍子「ね? 怖くないでしょう?」

まゆ「うん!」

ゴロゴロ

まゆ「ねこ……ねこおなまえないの?」

藍子「名前? うーん、そういえば考えたこと無いかも」

まゆ「じゃあ、じゃあまゆつける! いい?」

藍子「いいよー」


まゆ「みく!!!」


藍子「はやっ」

ミク「にゃー」

まゆ「きょうからねこはみくね!!」

ミク「にゃ~」スリスリ

まゆ「わぁ~♪」

藍子「え、えーっ」


まゆ「みく! おて!」

藍子「ねこさんはお手してくれるかなぁ」

ミク「にゃ!」ペシ

藍子「するんだ……あっ、猫缶あったかな」

ミク「にゃあ!」

藍子「やっぱりお腹空いてるみたい♪」

まゆ「まゆもおなかすいた~」

藍子「はーいわかったよー」

まゆ「おなかぺこぺこ」

ミク「にゃ」

藍子「確か戸棚にあったと思うんだけど……」ガサゴソ

まゆ「まゆのごはんがそんなところに」

藍子「まーちゃんのじゃないと思うなぁ……あれ、ない」

ミク「にゃあ……」

藍子「切らしてたみたい……まーちゃん、買いに行こっか?」

まゆ「うん!」

藍子「ついでにお昼ご飯と、あと何かおつかいあるかな……お母さんに聞いてみよう。まーちゃん準備しててー



まゆ「まかせて! みくいいこでまってるんだよ」ナデナデ

ミク「にゃ!」



@スーパー川島


まゆ「きのうぶり」

藍子「また来たねー」

まゆ「あっ!」

藍子「んー?」

まゆ「きょうはまゆがかーとおすー!」

藍子「カート? 届くかな~」

まゆ「!? とどくもん!」

藍子「えーどうだろーまーちゃんちっちゃいからなー」

まゆ「こどもだもん」

藍子「ふふっ♪ よいしょ」ガラガラ

まゆ「かして! かして!」

藍子「はーいどうぞー」

まゆ「よいしょ」

まゆ「……」

まゆ「あれ?」

まゆ「」ブンブン

まゆ「……」

まゆ「あーちゃん」

藍子「はーい」ガラガラ

まゆ「まゆはまだまだみじゅく……あーちゃんて!」パッ

藍子「もう拗ねないでー……はい、手っ」ギュ

まゆ「ん!」ギュ


藍子「猫缶とー」ヒョイ

まゆ「ねこかん」

藍子「ティッシュ切れそうって言ってたからティッシュとー」ヒョイ

まゆ「ティッシュ」

藍子「お昼ごはんとー」

まゆ「まゆあいすがたべたいなぁ」

藍子「アイスー? んー、一個だけだよっ」

まゆ「わーい!」タッタッ

藍子「走っちゃだめー!」

まゆ「わかったー!」スタタタタ

藍子「すごい競歩……!」


まゆ「まゆこれー!」ヒョイ

藍子「おー、いいの選んだねー」

まゆ「んふふ~でしょー!」

藍子「私はー……これかなっ」ヒョイ

まゆ「お~」

藍子「いいの選んだでしょー」

まゆ「うん! はんぶんこしよ!」

藍子「いいよー♪ それじゃレジ行こ……ってお昼ごはん買ってないね」

まゆ「わすれてた……あいすでいっぱいだった!」

藍子「アイス溶けちゃうし、ぱぱっと買っちゃおうか」

まゆ「うん! みくもまってるから!」

藍子「お腹空かせてるかなぁ」

まゆ「ぺこぺこだよ! だってまゆぺこぺこだもん!」

藍子「まーちゃんだったかぁ」



―――――――――――――――
――――――――――
―――――


ガララ


まゆ「ただいま! みくー!」

ミク「にゃー」スリスリ

まゆ「おぉ……こやつめ」ナデナデ

藍子「ご飯買って来たよっ」ゴソゴソ

ミク「にゃあ!」タタタ

まゆ「!? まゆよりごはんのほうがだいじなの……?」グゥ

藍子「ふふっ、まーちゃんだってお腹空いてるみたい」

まゆ「……よくぼうにはちゅうじつにならなきゃ」

ミク「にゃ」


まゆ「はふぅ」

藍子「お腹いっぱいだねぇ」

ミク「」ゴロゴロ

藍子「ちょっとお昼寝しようかな……」

まゆ「えっ?」

藍子「えっ」

ミク「にゃ?」

まゆ「いまからあそぶよ?」

藍子「えっ」

ミク「にゃあ!」

まゆ「かけっこー! あーちゃんおに!」

藍子「えっ!?」

まゆ「うわぁー!!」テテテテ

ミク「にゃー!」スタタタ

藍子「ちょっ、まっ、えっ……いちにーさんよん――――」



―――――――――――――――
――――――――――
―――――


まゆ「ふわ……あれ? ねちゃってました……」

藍子「おはよう」

まゆ「あーちゃん」ギュ

藍子「わぁ、ふふっ」ギュ

まゆ「ん~……」ハムハム

藍子「私の指は食べ物じゃないよ~」

まゆ「はむ…………あれ、みくは?」

藍子「帰ったよー、どこかいっちゃった」

まゆ「えっ……またくる? みく、またくる?」

藍子「うん、いつかまた来るよ」

まゆ「ほんと? あしたくる……?」

藍子「んー、どうだろう……あ、そっか明日帰っちゃうもんね」

まゆ「……」

藍子「泣いてもいいよ?」

まゆ「ないてないもん」

藍子「そっか、うん! まーちゃんは強い子だね!」ナデナデ

まゆ「えへへ」

藍子「ほら、夜ご飯食べてお風呂入ろ!」

まゆ「うん!」



―――――――――――――――
――――――――――
―――――


@脱衣所


ガララ


藍子「ふぅ」

まゆ「きょうもいいおゆでしたぁ」

藍子「ね」

まゆ「……たぬきパジャマ」

藍子「ふふっ、結局ずっとたぬきパジャマだったね」

まゆ「さすがになれてきました」

藍子「かわいいからね」

まゆ「かわいいからじゃないよ!」

藍子「かわいい」

まゆ「うるさいです」プイ

藍子「照れてる?」

まゆ「てれてないです」

藍子「照れてる~♪」

まゆ「」ペシペシ

藍子「いたっ、素肌はいたいよ~」

まゆ「ふん! ……ふくじゃなくてまゆをほめてください」

藍子「……まゆちゃんかわいい!」

まゆ「……ん」

藍子「照れてる」

まゆ「……てれてます」

藍子「うわぁ天使」




@四日目


まゆ「ふあぁ……おはようございます……」

「おはようまゆちゃん! 藍子はまだ寝てるの?」

まゆ「おこそうとしたらつかまるので……」

「つ、つかまる?」

まゆ「うん……」

「よく分からないけど……おばさんが起こしてくるね」

まゆ「きをつけてください!」

「う、うん? あ、そうだまゆちゃん」

まゆ「なんですかぁ?」

「ゴミ出しておいてくれたら、おばさん助かるなー」

まゆ「ごみだしですか? まかせてください! とくぎです。ふふん」

「あら、それは助かるわ~」

まゆ「いってきます!」

「は~い」



@外


「だーからアンタは真面目に考え過ぎなの! 朝から遊ぶくらいイイじゃない」

「私じゃなくて……親が”こんな早くから何処に行くの”ってしつこかったんです。……それに私朝は弱いので」

「タブレット? だか何だか弄って夜更かしでもしてたんじゃねーの」

「……」

「あれ、図星?」

「うるさいです」

「……あれ? ねぇあんなコ、藍子の家にいたっけ?」

「え?」

「たしかに見たことないですね」


「ねーねー」

「ちょっ絡むのかよ」

まゆ「? なんですかぁ?」

「ヤダめっちゃ可愛いわこのコ。何このたぬき」

まゆ「まゆはたぬきじゃなくてまゆですよぉ」

「まゆっていうのか」

まゆ「はい」

「まゆさん、ここ藍子さんの家ですよね?」

まゆ「そうですよぉ。さんにんはおともだちですか?」

「まーアタシの下僕ってとこね」

「あぁこいつの言うことは気にすんな」

まゆ「?」

「まぁこの人のことは気にしないで下さい」

「アンタら覚えておきなさいよ」

「へいへい」

「藍子さんにはたまに遊んでもらっています。友達と言えば友達になりますね」

まゆ「ふぅん」

「アンタは?」

まゆ「まゆですかぁ? まゆはあーちゃんのしんせきさんです」

「あぁ親戚か」

「藍子さんはまだ寝てるんですか?」

まゆ「すやすやです」

「スヤスヤですか」

「ねぇこのコ言い回しがいちいち可愛いんだけど」

「それは同感する」

まゆ「?」


「アンタこのあとヒマ? 遊びに行かない?」

「いきなりだなおい」

まゆ「あそび……! でもあーちゃんが……」

「藍子ー?」

「遊びに誘うにしてもせめて藍子さんに断っておきましょう」

「でも藍子スヤスヤなんだろ?」

まゆ「すやすやです」

「何なのよ可愛いわね」


ガチャ


藍子「まーちゃん?」

まゆ「あーちゃん!」

「あら藍子」

「はよーす」

「おはようございます」

藍子「あれ、皆どうしたの?」

「今から遊びに行くとこでさー、藍子の家の前通ったら見慣れない子がいたから」

藍子「あぁ、えっとこの子は親戚の子で」

「まゆでしょ? さっき聞いたわ」

「それで今から遊びに誘おうかと……」

まゆ「あそびたい……!」

藍子「遊び? いいよ~」

まゆ「やった!」

藍子「でも私は行けないかなぁ」

まゆ「えっ」

「はぁ? なんでだよ」

藍子「用事があるのー」

「ふぅん……なら仕方ないわね」

まゆ「わかりました……」

藍子「楽しんできてね~」

「おう」

「お昼には戻ってきますね」

藍子「気を付けるんだよー」

まゆ「はぁい!」



―――――――――――――――
――――――――――
―――――


ガララ


まゆ「ただいま!」

藍子「おかえりー! 手洗ったー?」

まゆ「あらった!」

藍子「良い子だー」

まゆ「へへー♪ ……なにしてるの?」

藍子「んー? アルバム見てるの」

まゆ「あるばむ」

藍子「うん。まーちゃんも見る?」

まゆ「みます!」

藍子「はいどーぞ」

まゆ「おー……これ……これ、あーちゃん?」

藍子「えへへ、そうだよー」

まゆ「ちっちゃい!」

藍子「ちっちゃいねー」

まゆ「まゆくらいだ……」

藍子「この時、たしか7歳だったかな」

まゆ「ななさい……かわいい……!」

藍子「えへへ、照れるなー」

まゆ「いまもかわいいよ!」

藍子「あ、ありがとう」カァ


まゆ「こっちはー?」

藍子「こっちはねー……小学生の時かな!」

まゆ「このふたりは?」

藍子「これはねー、加蓮ちゃんと奈緒ちゃんだよ。昔はこの辺りに住んでたんだけど、二人とも引っ越しちゃっ

て」

まゆ「ふぅん……きんじょのおねえさんたちににてる」

藍子「へー……あ、懐かしいなぁこれ」

まゆ「あはは、なにこれー!」

藍子「この時ね、私と加蓮ちゃんで奈緒ちゃんを――――」



―――――――――――――――
――――――――――
―――――


藍子「それでねー……あ、そうだ」ゴソゴソ

まゆ「?」

藍子「せっかくだからまーちゃんの写真も入れよう♪」

まゆ「おぉ……! おもいでのなかまいり!」

藍子「仲間入りー♪ はい、まゆちゃんも入れてー」

まゆ「うん!」


藍子「よいしょ……っと、アルバム埋まっちゃったね。他のに入れよっか」

まゆ「うん!」スッ

藍子「あっ、そ、それはだめ!」

まゆ「えっ?」

藍子「ご、ごめんね! えっと……こっちのやつに入れよう!」

まゆ「……? わかった」


―――――――――――――――
――――――――――
―――――


藍子「ふぅ……お日様暮れてきたね」

まゆ「ゆうやけです」

藍子「……そうだ! もう少し写真撮ろうよ!」

まゆ「……うん! とる!」

藍子「じゃあ公園いこう!」

まゆ「うん!」



@公園


キコキコ


まゆ「ふぁー」

藍子「綺麗だね」

まゆ「うん……ゆうやけ」

藍子「……」


キコキコ


まゆ「……」ピタ

藍子「……まゆちゃん?」

まゆ「……あーちゃん、またあえる?」

藍子「うん、勿論だよ」

まゆ「じゃあ、また……またあそんでくれる?」

藍子「うん、いっぱい」

まゆ「……ん!」

藍子「えへへ」

まゆ「えへへー♪」

藍子「ふふっ……まーちゃん、夕焼けの写真も撮ろっか」

まゆ「うん!」

藍子「まーちゃんそこに立って!」

まゆ「まかせて!」テテテ

藍子「タイマーセットしてー……よし、おっけー!」タタタ

まゆ「て、にぎろー!」ギュ

藍子「うん!」ギュ


パシャ


藍子「……よしっと、よく撮れてる」

まゆ「やった」

藍子「じゃあ、お迎えくるから帰ろっか」

まゆ「うん!」

藍子「手はー?」

まゆ「にぎるー!」

藍子「ふふっ♪」ギュ

まゆ「ふふー♪」ギュ


藍子「……あっ、ちひろさん来てるね」

まゆ「! ちひろさん!」テテテテ

ちひろ「あっまゆちゃーん!」タッタッ

まゆ「わぁー!」ギュー

ちひろ「わぁー!」ギュー

藍子「ふふっ……♪」

まゆ「まゆ、いいこにしてました!」

ちひろ「ほんと? よかった……よしよし」ナデナデ

まゆ「えへへ……♪」


ミク「にゃー」


まゆ「あ、みく!」

ミク「にゃー♪」

まゆ「みくもきてくれた!」ナデナデ

藍子「ね、また会えるって言ったでしょー」

まゆ「うん!」

ちひろ「みく……? あっ、藍子ちゃんありがとうね! とっても助かったー!」

藍子「いえいえ♪」

まゆ「わはー♪」ナデナデ

ミク「にゃあ~」ゴロゴロ

ちひろ「ふふっ……さて、まゆちゃん!」

まゆ「……うん」

ちひろ「日も暮れてきたし、帰ろっか」

まゆ「……」

藍子「まーちゃん、またいつでも来てね!」

まゆ「……うん!」

藍子「あっ、ちょっと待って!」タタタ

まゆ「?」



タタタタ


藍子「まーちゃん、これあげる!」

まゆ「これ……あるばむ!」

藍子「うん! 私とまーちゃんの、二人だけのアルバム!」

まゆ「ふたりだけの……!」

藍子「ちゃーんと、さっきの写真も入れておいたからね」

まゆ「……うれしい」

藍子「……えへへ」

まゆ「まゆ、ぜったいにまたくる」

藍子「うん♪」

まゆ「……じゃあね、あーちゃん!」

藍子「またね!」

まゆ「またねー!」

ミク「にゃあ~」

まゆ「みくもまたね!」

ちひろ「それじゃあ、お世話になりました!」

「またきてね~」

藍子「ばいばーい!」

まゆ「ばいばい!」フリフリ


ブロロロ



ガチャ


まゆ「ただいまー!」

ちひろ「ただいま帰りました~♪」


ダダダダダ


りん「まゆ!!」

まゆ「りんちゃん!!」

りん「はぐ」ギュー

まゆ「わぁ」ギュ

りん「さびしかった」

まゆ「まゆもです……よしよし」

りん「……」ギュー

まゆ「……」ナデナデ

りん「ないてないよ」

まゆ「なにもいってないですよぉ」

P「おかえりなさーい」

まゆ「Pさぁん!!」ギュ

P「おう、おかえり」ナデナデ

ちひろ「……ぷ、プロデューサーさぁん!!」ギュ

P「お、おぉ……!? おかえりなさ……!?!?」ギュ

ちひろ「寂しかったです……」ギュー

P「お、おれも、俺だって俺もっ!???」

りん「……ふっ」

P「……なんだ? やるってのか?」パッ

ちひろ「あっ……」

りん「うけてたつよ」

P「行くぞォ!! 戦場はリビングじゃついてこいや!!」


ダダダダ


まゆ「にげましたねぇ」

ちひろ「逃げたねぇ」



まゆ「……うふふ」ペラペラ

りん「ふあぁ……まゆ……なにみてるの……?」クシクシ

まゆ「これですかぁ?」

りん「うん」

まゆ「んー……りんちゃんにはみせてあげません」

りん「……!?」

まゆ「うふふ」

りん「…………!!??」

まゆ「これはまゆとー……まゆのだいすきなひとの、たからものですから」

りん「まゆのだいすきなひと……?」

まゆ「そうですよぉ♪」

りん「ぷろでゅーさー!! くびさらせ!!!!」

まゆ「えっあっPさんじゃな」

りん「いちげきでしとめる……」

まゆ「いちげき!? えっなにを!?」

りん「うおーー!!」


ドダダダ


オラァ!!

グアアアーーーーッ!!!!





おしり

今回あほむさんが支援絵を描いてくれましたので載せておきます~
http://www.dotup.org/uploda/www.dotup.org970592.jpg_xayjEJvQX7UM9kyRfyzS/www.dotup.org970592.jpg

前作と
【モバマス】奏「奏周子ってのが流行ってるらしいのよ」 周子「何それ」
【モバマス】奏「奏周子ってのが流行ってるらしいのよ」 周子「何それ」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1467368500/)

過去作です
http://twpf.jp/HybridRainbow_5

dotupはすぐ消えるからimgurの方がありがたいかなーって


かわいい

>>69
すみません、了解しました!
http://imgur.com/a/61U7y

わざわざやってもらってありがたい

……でも確かに>>71の言う通り次からは
http://i.imgur.com/YZoFyIl.jpg
このアドレスが一番ありがたいですね

>>72
不慣れで申し訳……ありがとうございます。

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom