数日後

レッド「おはようございます」

オーキド「おお、おはよう。随分早起きしたんじゃなあ」

レッド「楽しみ過ぎて早起きしちゃいました。グリーンはまだ来てないんですか？」

オーキド「家で寝ておるわ。レッドに比べてマイペースな子じゃからな」

レッド「あの・・・それで、僕のポケモンは」

オーキド「その机の上にモンスターボールが３つあるじゃろ？その中から１つを選ぶんじゃ」

レッド「これですか」

レッド「この左のモンスターボールには」ﾎﾟﾜﾝ

フシギダネ「ダネダネ！」

オーキド「フシギダネ・・・草タイプの強力な技を覚えるポケモンじゃ」

レッド「真ん中は・・・」ﾎﾟﾜﾝ

ヒトカゲ「ヒトー！！」

オーキド「ヒトカゲがどういうポケモンかは、よく知っておるな」

レッド「はい。お兄ちゃんの相棒で、僕が小さいころは一緒にかけっこをしてたので」

レッド「・・・右は」ﾎﾟﾜﾝ

俺「んごあ！！」

レッド「」

オーキド「」

俺「痛てて・・・え、何？まだ出番まで時間あるんじゃないの！？お前ら時計見ろよ、今８時だぞ！」

レッド「（モ、モンスターボールからパジャマを着たお兄さんが・・・！）」

オーキド「お、俺さんじゃ。格闘タイプと悪タイプ、さらに全タイプの物理攻撃を使える万能型じゃ」

レッド「・・・博士、俺さんってどう見ても人間ですよね。モンスターボールから人間が出てきましたよ」

オーキド「な、なにを言っておる。モンスターボールで捕えられるのはポケモンだけじゃよ」

俺「どうなってんだよオーキド博士！子供たちが研究所に来るのは１０時って言ってただろ」

俺「人が気持ちよく寝てたってのに邪魔しやがって。ボールから出てきた衝撃で頭撃ったぜ、訴えてやる」

レッド「・・・博士、喋ってますけど。明らかに人間語で喋ってます」

オーキド「さ、最近のポケモンは頭がいいからのう」

オーキド「・・・さあ、好きなポケモンを選ぶんじゃ！」

レッド「・・・えー」

オーキド「早うせい！！」

レッド「じゃあ・・・ヒトカゲで。お兄ちゃんと一緒のポケモンがいいです」

オーキド「聞こえんな」

レッド「え」

オーキド「さあ、好きなポケモンを選ぶんじゃ！」

レッド「・・・ヒトカゲがいいです」

オーキド「聞こえんな」

レッド「ヒトカゲがいいです！！」

オーキド「聞こえんな」

レッド「・・・じゃあ、フシギダネで」

オーキド「聞こえんな」

レッド「フシ『聞こえんな！』」

レッド「・・・」ﾁﾗｯ

俺「|дﾟ)」

レッド「」ﾋﾞｸｯ

オーキド「レッド、君は賢い子じゃ。分かるじゃろ？」

レッド「い、いえ。何が何だかさっぱり」

オーキド「儂が何を言いたいのか。儂が君に『どう言った言葉を欲しているのか』。分かるじゃろ？」

レッド「・・・」

俺「・・・なあレッド。いや、主様！」

俺「腹ぁ括れや」

レッド「っ」

俺「俺を受け入れろ」

レッド「・・・俺さん」

レッド「・・・分かりました」

オーキド「分かってくれたか！」

レッド「フシギダネ、君に決めた！」ﾀﾞｯｼｭ

オーキド「ちょっ！あのガキ、フシギダネのモンスターボールを勝手に持って行きおった！」

オーキド「俺、追いかけるんじゃ！」

俺「・・・」

オーキド「俺っ！」

俺「ああ、了解したよ。俺はあの子のポケモンになんなきゃならないからな」

ーートキワの森　深部ーー

トランセル「」ﾄﾞｻｯ

レッド「いいぞフシギダネ。よくやった」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

フシギダネ（lv12）「ダネー」

レッド「もうちょっとレベルを上げたらジムに挑もうかな」

「こ、来ないでー！！」

レッド「ん？」

「誰か助けてー！！」

レッド「！！・・・フシギダネ、行くぞ！」



ミニスカート「いや・・・いや、来ないでー！」

ロケット団下っ端「危ない目にあいたくなかったら、そのカバンを寄越しな！」

ミニスカート「これはお母さんの形見なの！絶対に・・・渡さない！！」

ロケット団下っ端「・・・そ、そんなお涙頂戴なことを言っても意味ないぜ！俺は泣く子も黙る悪の組織、ロケット団の一員だからな！」

ミニスカート「誰か・・・助けて・・・！」

レッド「そこまでだ！」

ロケット団下っ端「誰だ！」

レッド「フシギダネ、つるのむち！」

フシギダネ「ダネフシー！」

ロケット団下っ端「ぐへっ」ﾊﾞﾁｰﾝ

ミニスカート「え！？」

ロケット団下っ端「て、てめえ・・・！」

レッド「早く逃げるんだ」

ミニスカート「う、うんっ」