提督「やっぱ最強はカツ丼だよな」 (37)


足柄「提督ゥうううーーっ!」ダダダー!

提督「ん?」

足柄「バーニング!ラアアァーーヴ!」ダキーッ!

提督「うおっ!あ、足柄か?」

足柄「提督!あなたは世界で一番最高の男よ!」ビシイッ!

提督「お、おう…」

足柄「丼と言えばカツ丼よ!誰にどう聞いても間違いないわ!」


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1468801204


妙高「私は親子丼ですね」

那智「うむ、私は鉄火丼だな」

羽黒「わ、私は玉子丼が……」

提督「見事にバラバラだな」

足柄「もうっ、みんな何言ってるのよ」

妙高「カツはちょっと重くて」

羽黒「昔は好きだったんだけど……」

那智「正直飽きた。カツはもう見たくもない」

足柄「重巡のくせにだらしない!ガンガン食べなきゃ元気出ないわよ!」

那智「お前は食べなくても元気だろう」

提督「うーん、意外と不評なのか」


提督「足柄のカツなんて最高だと思うけどなあ」

足柄「提督大好き!好き好きっ!」チュッチュッ

那智「お前は普段のこいつを知らないから、そんな呑気な事が言えるのだ」

提督「普段って?何か問題なのか」

那智「こいつの主食はカツだ」

那智「朝昼晩とカツを揚げ、おやつやデザートにまで持ってくる」

那智「カツを食べない日は無いくらいだ」

那智「大規模作戦ともなれば、鳳翔が気絶するくらいカツを揚げる」

那智「一言で言うと馬鹿だ。二言で言うなら大馬鹿だ」

提督「ボロクソに言われているな」

足柄「何よ、姉さんの馬鹿っ!もう知らないっ!」

足柄「頼まれても絶対作ってあげないんだからね!」タタターッ

羽黒「行っちゃった」

提督「いいのか、おい」

那智「心配いらん、いつもの事だ」

妙高「お腹が空いたら戻ってきますから」

羽黒「あと、多分帰りにカツサンド買ってきます」

提督「足柄って……」






愛宕「わ~い、天丼天丼♪」

高翌雄「やっぱりカツ丼かしら」

摩耶「このチーズ牛丼ってのも美味そうだな」

鳥海「豚丼も捨て難いです」

提督「くうぉらあああーーッ!」

愛宕「!」ビクッ!

摩耶「な、何だよ提督、そんな大声出して」

提督「お前らは駄目!」

提督「どいつもこいつもブクブク太りやがって、ふざけてんのかこの健康優良児ども!」

高翌雄「なっ?」

摩耶「おい、酷いぞ!言い過ぎだろ」

提督「シャラアアアアーーップ!!」

提督「そうやって甘やかせた結果がこれだよ!この惨状だよ!」

提督「ムチムチプリンプリン、何なんだよその乳と尻は!エロ過ぎなんだよ!」


提督「自己管理が未熟って事で、アメリカじゃ[ピザ]は出世できないんだぞ」

摩耶「[ピザ]って何だよ!言っとくけどグラマーなだけで、別に太ってないからな」

提督「黙れホルスタイン」

摩耶「」ピキ

提督「よく聞け。これはお前らを嫌って言ってるんじゃない」

提督「むしろ逆だ、誰よりも大切に思っているからこそ、こんな厳しい事を言うんだ」

提督「どうでもいい奴らなら、何も言わずに放っておくさ」

愛宕「提督……」

摩耶「じゃあどうしろってんだ、メシ抜きか?」

提督「これだ」スッ

鳥海「何ですか、これ」

提督「ヘルシー丼だ」

愛宕「ヘルシー丼?」

提督「ご飯の代わりに豆腐、肉の代わりにレタス」

提督「そしてタレの代わりに、ノンオイルのドレッシングだ」

摩耶「ふざけんなよ、ライザップかよ!」


高翌雄「ちょっとやり過ぎでは」

鳥海「これでは身体を壊してしまいます」

提督「む」

提督「なら、おまけで小鉢とサラダをつけよう」

摩耶「おっ、話が分かるじゃねーか」

提督「ほれ」スッ


つ 海藻サラダ

つ 刺身こんにゃく


摩耶「だから何なんだよこれは!衰弱して死ぬぞ」

提督「普通の女の子はこれで大喜びなんだよ!」

摩耶「嘘つけ馬鹿!何の苦行だよ!マゾの修行僧か!」

大淀「美味しいです」パクパク

明石「ヘルシーですね」モグモグ

提督「ほら見ろ、ほら!」

摩耶「ぐぬぬ……」

メール欄にsaga入れた方がいいよー






最上「中華丼だね」

提督「は?」

熊野「何ですの?」

提督「いや、そんなのでいいのか」

最上「中華丼、美味しいよ」

提督「お前らの事だからフォアグラ丼とかトリュフ丼とか言うのかと」

最上「やだなぁ提督、そんな常識知らずじゃないよ」

提督「そ、そうか?いや、まあそうだよな」

提督「いくらお嬢様といっても、丼くらい食べるよな」

熊野「中華丼懐かしいですわ、昔よく食べていましたの」(フカヒレ)

最上「ボクもだよ。あの中華街の雰囲気が、またいいんだよね」(伊勢エビ)

三隈「くまりんこ!」(キャビア&アワビ)

提督「ゴラゴラゴラァあああーーッ!」

提督「何なんだよその食べ物は!皇帝か?晩餐会か!」

熊野「いつもこれですわ」

最上「変な提督だね」

三隈「くまりんこ!」

提督「お前ら財閥どころか王族じゃねーか」

>>7
ありがとう


提督「ん?鈴谷は違うのか」

鈴谷「鈴谷はこれじゃーん!」

提督「牛丼?しかも並かよ」

鈴谷「実は最近知ったんだよね」

提督「ああ、コラボの時か」

鈴谷「そう!みんな美味しそうだったからさ、試してみたら大当たり!」

鈴谷「それ以来ハマっちゃってさー、最近はいつもこれだよー」

提督「そうかそうか、何か安心したよ」

提督「お前らにも意外と庶民的な部分があるんだな」

鈴谷「えー、提督何言ってんの?鈴谷は普通の女の子じゃーん」

提督「ははは、そうだよな。スマンスマン」

鈴谷「あ、支払いはカードでお願いします」スッ

提督「ブラックカードかよ!マジで何なんだよお前ら!」






利根「好きな丼?」

利根「う、う~ん……」

提督「何だ?お子様ランチ丼か」

利根「なっ、馬鹿にするでない!そんなもの選ぶか」

利根「わ、吾輩はその、うな丼じゃ!」

提督「ほう、うな丼か……」

利根「ふふんっ、どうじゃ?恐れ入ったか」

提督「ああ、少し意外だったよ」

提督「もっと子供っぽいのかと思った」

利根「お主は吾輩を誤解しておる」

利根「本当の吾輩は、クールでビューティーな大人のお姉さんなのじゃ」

提督「そうなのか」

利根「そうなのじゃ!」


提督「しかしうな丼とはマジで大したものだ」

利根「そ、そうか」

提督「丼物の中では一番大人かもしれん」

利根「そうであろう、そうであろう」ンフー

筑摩「正確にはうな重ですけどね」

提督「うな重か、尚更レベルが高いな」

利根「大人か?」

提督「ガンガン大人だ」

利根「そんなに褒めるでない」ニコーッ

筑摩「まあ姉さんは う巻き しか食べませんが」

提督「は?」

利根「」

提督「何だそれ。鰻屋まで行ってうな重を食べないのか」

筑摩「お腹がいっぱいになるまで、う巻きばかり食べるので」

提督「馬鹿な小学生か?」

利根「なんじゃゴルァーッ!」

提督「いやだって、そうじゃねえか」

利根「お主はう巻きの美味しさを知らんのじゃ!お主の方が馬鹿じゃ!」


提督「えーっと、それじゃあ白焼きも食べないのか」

利根「む」

利根「白焼きって何じゃ」ヒソヒソ

筑摩「あの白いお魚です」ボソボソ

利根「おお、フワフワか!食べるぞ、あれは美味いからな」

提督「何だよフワフワって」

利根「あれは柔らかいから好きなのじゃ」

利根「ご飯と一緒のは固いからダメなのじゃ」

提督「固い?」

筑摩「皮がちょっと……噛み切れないみたいで」

提督「ああ、そういえば少し歯応えがあるな」

提督「でもまあ、鰻ってのはそういうもんだ」

利根「ダメじゃダメじゃ、ベタベタして手も服も汚れるしな」

提督「お前が手掴みで食べるからだろう」

利根「むうう~、とにかくダメったらダメなのじゃー!」






提督「加古は」

古鷹「寝てます」

提督「はあ?またかよ」

古鷹「ウチの眠り姫ですから」

青葉「王子様のキスでも起きません」

提督「あいつ本当にフリーダムだな」


古鷹「ええっと、最強の丼……ですか」

衣笠「衣笠さんはカルビ焼肉丼ですね」

提督「おお」

古鷹「私はネギ塩カルビ丼です」

提督「おいおい何だよ、そのいい感じの丼は」

衣笠「重巡ですから。ガッツリ系で」

提督「あー、衣笠は確かにな。でも古鷹も肉系か」

古鷹「お肉好きですよ?」

青葉「意外ですか」

提督「いや、何かガツガツいきそうになくてな。線も細いし」

衣笠「いやいや」

青葉「提督もまだまだですね」

提督「へ?」

青葉「古鷹さんは脱いだらすごいんです!」ボイン!

古鷹「ちょっ、ちょっと ///」

青葉「ちなみに衣笠さんは脱がなくてもすごいです」ボインボイン!

衣笠「こら、青葉 ///」

提督「ほー」


提督「青葉は?」

青葉「ほえ?」

提督「青葉さんもすごいのか」

青葉「あ、青葉はまあ、普通ですね」

提督「ほー」

衣笠「確かめてみます?」ガシッ

青葉「ほわっ!?ちょっと、えっ?」

衣笠「そーれっ」バサアッ!

青葉「ちょっ、キャーッ! ///」

古鷹「///」

提督「おー ///」






提督「さて、これで一通り聞いたかな」

提督「青葉、集計はどうなった」

青葉「はい、完了です!」

青葉「戦艦から駆逐艦まで、ほとんどの艦娘から回答を得られました」

提督「よしよし、楽しみだな」

青葉「それでは早速、結果発表ー!」

青葉「丼物最強ランキング第一位は……」

足柄「……」ドキドキ

提督「……」ワクワク

青葉「カツ丼でしたー!」パンパカパーン!

提督「おー」

足柄「キャーキャーッ!やったわー!」ワオーン!


青葉「意外と票がバラけたんですけど、一位は結構大差でしたね」

青葉「何だかんだ言いながら、やっぱりみんな好きみたいです」

青葉「どの年代にも概ね好評でしたが、やはり戦艦や空母組からの支持が強かったですね」

青葉「ちなみに二位は親子丼。三位が牛丼でした」

提督「ふむ、まあ妥当な所か」

衣笠「あれー?カルビ丼はー」

大淀「最強は生しらす丼なのに……」

足柄「やったわ!やったわよ!やっぱりカツ丼が一番よ」ピョンピョン

提督「よかったな足柄」

足柄「今日はお祝いね、俄然やる気が出てきたわ!」


足柄「今晩は食堂を貸し切って、大規模カツ丼パーティーよー!」

那智「何だ、その心躍らない催しは」

足柄「大淀ー?お肉の在庫あるかしら」

大淀「ヒレとロースを百枚ずつ発注しておきました」

大淀「卵やパン粉に油も充分に用意してあります」

足柄「やるわね!流石だわ」

那智「こら大淀、余計な事をするな」

足柄「それじゃあ、じゃんじゃん揚げるわよ!ほらほら姉さん手伝って」

那智「ふざけるな、私は嫌だ」

足柄「何言ってんのよ、早く行くわよ」

那智「こら、止めろ!引っ張るな」


提督「あー……晩飯はすごい事になりそうだな」

大淀「胃薬もバッチリ確保済みです」

提督「大淀ホント優秀な」

明石「いや、分かってるなら止めましょうよ」

提督「お祝いだから多少はね」

大淀「提督はノルマ二杯ですから」

提督「えー」

大淀「男の人ですからそのくらいは」

提督「あ、それじゃあ一つはソースカツ丼にしようかな」

明石「え?おろしカツ丼じゃないんですか」

夕張「いやいや、ドミカツ丼ですってば」

提督「ドミグラスはねーよ」

夕張「いやいや提督」

提督「いやいや夕張」

大淀「はいはい、それでは食堂に行きましょう」

明石「楽しいパーティーの始まりですね」




おしまい。

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom