ユミル「クリスタってチビだよな」 クリスタ「ユミルはブスだけどね」ニコッ (182)


※原作(進撃の巨人)ネタバレ有り

※キャラ崩壊あり

また休憩やっつけネタです


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ユミル「………」


クリスタ「………」ニコニコ


ユミル「………は…?」


クリスタ「私は確かにちっちゃいよ、でもーこれって一種の女の子の魅力だよね」キラッ

クリスタ「低い分立体機動は有利だし、それで立体機動が苦手っていうのもチャームポイントっていうか」


ユミル「え…あ…あぁ…」


クリスタ「それに比べてユミルってなんだか女の子の魅力皆無だよね!」パァァ


ユミル「………っ!」グサァッ


クリスタ「背は高いけど身体は貧相だから台無しだし、あっ立体機動も不利だねっ」

クリスタ「顔はご存知アレでしょ〜…髪は黒髪だけど、少しパサついてる気がする」ニコォォ


ユミル「……っ! ……っ!!」グサッグサッ


クリスタ「ツンデレアピールでもしようとしてるのかわかんないけど、正直私のストーカーじゃない? それ」ニッコリ


ユミル「………」


クリスタ「どーしたのユミル? 皮肉をそのお口から発するのがあなたでしょ?」

クリスタ「それとももう自分のキャラも出せなくなっちゃったのかな?」


ユミル「………」グスッ


クリスタ「あっ、もう次の訓練が始まっちゃうね…行こっかユミル」タタッ


ユミル「………」グスッグスッ


〜その日の夜〜

アルミン「クリスタの様子がおかしい?」


ユミル「あぁ…、なんか…クリスタが言うとは思えない罵詈雑言を浴びせられた気がする」


エレン「お前目が赤いぞ?」


ユミル「ほっとけ…」


ライナー「そんなわけないだろ、あの天使のようなクリスタから人の悪口が出るとは思えん」


アルミン「僕もそう思うけど…」


ユミル「私の幻聴だったらいいんだけどな…」


ベルトルト「本当なら…恐ろしいね」


マルコ「癒やしが一気に恐怖に変わっちゃうよ」


ユミル「あの笑顔で言われるのはもう耐えられねぇ…」グス


アルミン「あのユミルがここまで…これは本当かもしれないよみんな」


ライナー「た…例え真実だとしてもこいつは普段それだけのことをしてる」

ライナー「オレ達は別にクリスタに恨まれるようなことはしてないだろ!?」


ジャン「じゃあ別にオレ達にはなんら影響はないんだな? 部屋に戻るか」

ジャン(ミカサ以外の女子の話なんざ興味ねぇよ)


エレン「待てよジャン!」ガシッ


ジャン「あぁ!? 離せよ!」


エレン「ユミルが困ってんだろ! なんとかしてやろうとかねぇのかよ!」


ジャン「ないね! いいから離せおらっ!」ガッ


エレン「離せっていいながらなんで掴むんだよ! 服が破れちゃうだろ!」


ライナー「付き合ってられん…オレは戻る、行くぞベルトルト」


ベルトルト「い…いや、僕はもうちょっと残るよ」

ベルトルト(ユミルが心配だし…)


ライナー「…じゃあな」


ベルトルト「ライナー…」


ジャン(ちっ…帰りそびれた)


アルミン「と…とにかくユミルの話が本当なら僕達もある程度覚悟しておいた方がいいと思うんだ」


マルコ「まぁ…来ると分かってれば多少は耐えられるかもね」


アルミン「クリスタがなんでいきなりそうなったかは考えていくしかないよ」


エレン「現状じゃさっぱりわからないしな」


ユミル「悪い…いきなり相談したりして」グスッ


ベルトルト「ぜっ全然いいよ! 僕らも対策ができるわけだし!」


ジャン「じゃあ今度こそ解散でいいんだな」


アルミン「そうだね…これ以上情報もないし解散で!」


ジャン「あーあ! 明日も早いのによ!」

エレン「お前…本当やなやつだな」


ジャン「あのな…、日々憲兵団に入れるかがかかってんだぞ!?」

ジャン「オレ達訓練兵に他人の悩みを解決してるヒマはねーだろうが!」


マルコ「まぁまぁ、喧嘩はやめようよ…ジャンもあまり大きな声を出すと教官に見つかっちゃうよ?」

マルコ「そうなったら得点にも影響しちゃうだろ?」


ジャン「ちっ………いてっ!」ガツッ

ジャン「誰だよ! こんなとこに機材出しっぱなしにしてやがるやつは…」


ライナー「」


ベルトルト「ラ…ライナー!?」


アルミン「ライナー!! …一体なにが!?」


ライナー「う…」


エレン「ライナー!! 大丈夫か!? どうしたんだよ!」


ライナー「………クリ…スタに…会った…」ガクガク


一同「………!!」


ジャン「まさか…手まで出してきやがったのか…?」


ライナー「ち…違う…クリスタはそんなことしない…」ビクンビクン


ベルトルト「じゃあなぜ君は…」


ライナー「…ついさっきのことだ…」ハァハァ


〜およそ10分前〜


ライナー(クリスタがそんなことするわけがない…)ザッザッ


クリスタ「〜♪」


ライナー「あ…よっようクリスタ!」


クリスタ「あれ…ライナー?」キョトン


ライナー「ど…どうしたんだこんなとこで」


クリスタ「ううん…ちょっとね」

クリスタ「ねぇ…もしかして、ユミルが何か言ってた?」


ライナー「えっ…いや、まぁちょっとみんなで話してただけだ」


クリスタ「ふぅん…うじゃうじゃ集まって蟻みたい」


ライナー「え……」


クリスタ「それよりねっ、ライナー」ニコッ


ライナー「あぁ…なんだ?(聞き間違い聞き間違い…戻って耳掻きをしよう)」


クリスタ「私…ライナーのこと…、実はずっと気になってたんだ」モジモジ


ライナー「なっ…」ボッ


クリスタ「今日やっと2人きりで話せるし、私の気持ち聞いてくれる…?」ウワメヅカイ


ライナー「もっ…もっ…モチロンダ!」


クリスタ「ライナーって兄貴分とか言われてるけどただのムサい老け顔だよね」ニコッ


ライナー「」


クリスタ「男子に兄貴分って頼られて調子乗ってるけど、その顔じゃ女の子にはモテないよ? 絶対」キラキラ


ライナー「」(聞き間違いだ…ブレードで耳掻きしよう)


クリスタ「体もどんどん筋肉質になって汗臭そうだし、正直女子人気はほぼ皆無なんだよ」ニコニコ


ライナー「」ゴフッ


クリスタ「あ、後その眉毛何? なんでそこからつり上がるの? 自己アピールしたいからって変すぎるんじゃないかな?」


ライナー(全部剃るから許してくれ…)ガハァッ


クリスタ「訓練中にこっち見ないでね、顔で笑っちゃうから」パァァ


ライナー「」

ライナー(もうオレはダメだ…)ドサッ


ライナー(だが…何だこの絶望の中の高揚感は…!)


クリスタ「そうやって一晩中地面に顔をこすりつけてれば、鼻もちょっとは小さくなるかもね」


ライナー(ウッ)


クリスタ「じゃあ明日も早いからまたね!」




〜〜〜〜〜

ライナー「…というわけだ…」


エレン「なんてこった…やっぱりクリスタが悪口を…」


アルミン「僕にはライナーが変な性癖に目覚めたようにしか聞こえなかったんだけど」


〜男子寮部屋〜


アルミン「とにかくライナーが犠牲になってくれたおかげで対策がわかりやすくなったよ」


コニー「zzzzz…」


アルミン「クリスタは欠点を確実に抉ってくる…、つまり今のうちに自分達の欠点を見つめ直そう」


ジャン「欠点ねぇ…、正直すぎることくらいかね」


アルミン(口が悪いとか目つきが悪いとかいろいろありそうだけど黙っておこう)


アルミン「僕は…気弱とかチビとか、訓練の成績も低いとかかな」


ベルトルト「こうやって考えてみるといろいろあるね…」

ベルトルト「僕は臆病とか地味とか…かな」


マルコ「地味なのは僕もさ…」ハハッ


ジャン「お前はちゃんと一目おかれてるよ」


エレン「オレは…なんだろな」


ジャン「ありすぎて言えねぇな」


アルミン「まぁまぁ、ちょっと向こう見ずなとことかじゃない?」


アーデモナイコーデモナイ


アルミン「…これで、大丈夫だね」


エレン「ちょっと落ち込んだけどな」


ジャン「これで怖いモノはねぇ!」


アルミン「勝負は…明日だ!」


〜朝・食堂〜


アルミン「………なっ…」


ベルトルト「これは…」


ジャン「マジかよ…」


ドヨ〜〜…………〜ン


訓練兵「……モブとか」ブツブツ

訓練兵「……顔一緒って…」ブツブツ


アルミン「…敵は予想以上なのかもしれない…」


エレン「そんな弱気なこと言うなよ!」


アニ「…ファザコンジャナイシ」ボソボソ


ミカサ「キンニクハヘイシニヒツヨウ…キンニクハヘイシニハフカケツ…」ボソボソ


アルミン「あのミカサやアニまで…」


サシャ「あ、早くしないと時間終わっちゃいますよー!」


アルミン「サシャ!?」


エレン「お前…大丈夫だったのか?」


サシャ「…? 何がですか?」


マルコ「何がって…クリスタに何か言われなかったかい?」


サシャ「ああ! 話しましたよハイ」ポン


ジャン「なんでこいつだけピンピンしてんだよ…」


アルミン「サシャ…? 良かったら何話したのか教えてもらってもいいかい?」


サシャ「えぇ…いいですけど?」モグモグ


〜エレン達が食堂に着く前〜


サシャ「みんななんか元気がないですね」カチャ

サシャ「さて、いただきまーす♪」パンッ


クリスタ「…ねぇサシャ?」


サシャ「どうひはんですかクリスタ? スープが冷めちゃいますよ」モグモグ


クリスタ「サシャっていつもおいしそうにご飯食べるよね」

クリスタ「でも食べ方がとっても下品なことがよくあると思うんだ」


サシャ「そのぉ…お腹が空きすぎると我を忘れちゃって」ポリポリ


クリスタ「我を忘れてるんじゃなくて、それがほんとのあなたなんだよ」

クリスタ「家畜みたいに餌を貪るのがほんとのサシャだと思うよ」ニコッ


サシャ「………」モグモグ


クリスタ「………」ニコニコ


サシャ「………」ガッ


クリスタ「………! どうしたのサシャ? 苦しいよ…」

クリスタ「顔が怖いよ…?」


サシャ「………クリスタ」ブルブル


クリスタ「………」


サシャ「わかってくれますか!?」パァァァ


クリスタ「………え?」


サシャ「みなさん私をあの一件から芋女芋女と呼びますが…間違っているのはみなさんなんです!」ガバァ

サシャ「私の村は狩りをして生きてきました…、だから食糧がどんなに大切さがわかるんです!」


クリスタ「そ…そうなんだ」


サシャ「五年前の巨人襲来のせいで、どんどん内側に人口が密集してます…」

サシャ「つまり今後食糧がさらに減っていく可能性があるんですよ!? 食べれる時に食べて何が悪いんですか!!」グワァァ


クリスタ「そ…、そうだね」


サシャ「私が食事というものにどれだけ感謝しているか…」グググ…

サシャ「こっちでわかってくれたのはクリスタだけですよ!!」ダキッ




〜〜〜〜〜

サシャ「…という話を…、いやぁ嬉しかったですねぇ」ニコニコ


アルミン「………」


ジャン「…こいつをヒントにしようと思ったのが間違いだったな…」


一旦この辺で中断します

多分夜にまた再開すると思います


ジャン「どうすんだ…、ミカサさえもやられたとなると…」

ジャン「オレ達なんて問題にもならないんじゃないのか?」


エレン「そうか? ミカサは結構すぐ泣いたりして感情出すからそうでもないだろ」


アルミン(主にエレンが関わってる時だけだけどね)

アルミン「対策は立てたけど…、できる限りクリスタに関わらない方がいいのかもしれない」


マルコ「……あんなに頑張ったのにね」ガク


ベルトルト(ライナーに続いてアニまでやられた…、このままじゃ僕らのプライドはズタズタだ…!)

ベルトルト(ライナーやアニに何かあったとき、作戦を遂行しなくちゃいけないのは僕なんだ!)スッ


ジャン「どうしたベルベルト? ……まさかお前…?」


ベルベルト「僕がいくよ…」

ベルベルト(僕だって戦士だ! ただの人間ごときに負けてられない)


アルミン「無茶だよベルベルト! やめるんだ!」


ベルベルト「いや…、今初めて僕は信念というものをを持てた気がする…」

ベルベルト「絶対に負けないよ」キリッ


ベルベルト(ライナーの金魚の糞とか腰巾着とか、地味だとか何でも言うがいいさ)ザッザッ

ベルベルト(そんなモノで僕の信念は折れない!!)ザッザッザッ


ベルベルト「クリスタ!!」


クリスタ「………?」クルッ


ベルベルト「………!」ギンッ


クリスタ「………誰?」


ベルベルト「ゲフゥアッ!」ゴパッ


ベルベルト「うっ………」ガクン



アルミン「あれだけ勇ましく特攻したベルベルトが一瞬で!?」


ジャン「一体何を言われたってんだ!?」



ベルベルト(僕には…僕には信念が…)ググ…


クリスタ「その他大勢が朝から気安く声かけないでね」ニッコリ


ベルベルト「」ゴンッ



アルミン「卒倒した…!」ガクガク


マルコ「覚悟なんて…無駄だったのか…?」


ジャン「ここは引くしかねぇ…見つかったらおしまいだ!」


エレン「あ…朝飯が…」


サシャ「私に任せといて下さい!」ドン


〜朝食後・訓練開始〜


キース「どうした貴様ら! そのたるんだ態度は何だ!?」

キース「訓練だからといって気を抜いているとすぐに命を落とすぞ!?」


ジャン(よく考えたらライバルが減るいいチャンスじゃないか?)


キース「本日はまず対人格闘術から始める!」

キース「腑抜けはすぐに引きずり出してやるから覚悟しておけ!」


ジャン(よりによって手を抜ける訓練がー!!)


エレン「おい…大丈夫かよライナー」


ライナー「あぁ…大丈夫だ…、オレは兄貴分だからな…フフフ」


エレン「ライナーはダメだな…、おいベルトルト!」


ベルトルト「………」クル


エレン「まだ相手いないよな? よかったらオレと…」


ベルトルト「…104期で目立ってる君がその他大勢のBくんに話しかけるのはどうかと思うよ……」スタスタ


エレン「………えーと…おいアニ!」


アニ「…何?」


エレン(アニは大丈夫そうだな)ホッ

エレン「相手がいないからさ、オレと組んでくれよ」


アニ「…いいけど」


エレン「よし…今日は負けないからな」

エレン「親父さん直伝の技を見せてみ——」


アニ「」バキィ!


エレン「いてぇぇぇぇぇ!!」


エレン「………っ!」ゴロゴロ

エレン「ま…まだ始まってねぇだろ…」ジンジン


アニ「早く立ちなよ…」


エレン「いいか…? オレがならず者をするからな?」スク

エレン「襲うまでは絶対に——」


アニ「」バシィ!


エレン「うぐぁぁぁぁ!!」



アルミン「エ…エレンが大変なことに…ミカサ…ミカサは!?」キョロキョロ

ミカサ「………」フラフラ


アルミン「ミカサ!!」


ミカサ「…アルミン」


アルミン「大変なんだ! 実は…」


ミカサ「アルミン、あなたなら兵士にとって鍛え上げた肉体は美しいと理解してくれるはず…」


アルミン「そこでエ……え?」


ミカサ「その肉体から繰り出す技を受けてほしい」


アルミン(僕ここで死ぬ?)

アルミン(エレンの名前を出せば正気に戻ってくれるはず…!)


アルミン「それよりエぼぉっ!」ゴフッ


ミカサ「私がならず者をする」ブン


アルミン(そんなならず者いたら誰でも死…)ビタン


ミカサ「この身体がエレンに嫌われるはずない」ビシィ!


アルミン(エレンが関わってたのかぁぁぁ!?)


〜昼食休憩時間〜


アルミン「ごめん僕が間違ってた、これは先延ばしになんかしていい問題じゃなかったんだ」ボロ


エレン「オレも正直そんなに重大と思ってなかった」ズキンズキン


マルコ「そんなことがあったんだ…」


ジャン「戦況を読めないお前らが悪い」ハッ

ジャン「オレはちゃーんとマルコと組んだぜ」


コニー「なんの話だ?」


ジャン「コニー…、オレはお前のことただのバカと思ってたが真性のお花畑野郎だったんだな」


コニー「…? 花畑なんて行ったことないぞ?」


アルミン「………!」


ジャン「マジで黙ってろコニー…」


アルミン「コニー…、君はチビでバカだよね?」


コニー「は!? チビってお前には言われたくねぇよ! そりゃバカはあってるかもしんねぇけど…」


アルミン「いけるかもしれない!!」ダンッ


エレン「な…何がだよアルミン?」


マルコ「何か思いついたのかい!?」ガタッ


アルミン「コニーだよ!!」

アルミン「 コニーならバカだからクリスタの毒舌にも耐えられるかもしれない!」


エレン「な…なるほど!?」


コニー「なんか知らねぇけど…テレるな」


ジャン「アルミン…、お前も結構ひでぇこと言ってるぞ?」


ジャン「コニーならやられねぇかもしれないってことは分かった」

ジャン「だがそれじゃ根本的な解決になってないんじゃねぇのか?」


アルミン「コニーにクリスタにずっと張り付いててもらうんだ…!」

アルミン「コニーがダメージを受けない場合、クリスタはサシャの時みたいに諦めるしかない…」


ジャン「だから結局オレ達に矛先が向いて終わりだろ」


アルミン「コニーがすぐ隣にいるのに僕らに狙いを変えた時点で実質クリスタの負けなんだよ!」


エレン「言ってることがよくわかんないけどアルミンが言うならそうなんだろ!」グッ


ジャン「まぁ…どうせ何かしら行動しないといけねぇからな」

ジャン(どう転んでもまだオレには被害がこないだろ)


コニー「オレがクリスタと一緒に? なんでだよ」


アルミン「頼むよコニー! 君が僕らの希望なんだ!」


コニー「そ…そこまで言われちゃあ…断りづれぇなぁ」テレ




ベルトルト「なんだか向こうは楽しそうだね…」


ライナー「まだ欠点のないやつらだからな」


アニ「こっち側にくればいいのに…」


ライナー「コニーか…」


〜午後の訓練〜


キース「次の訓練は精神力と立体機動装置が生み出す圧力に耐える肉体を作るためのバンジーだ!」

キース「ただのバンジーではないぞ、この一際高い木に紐をくくりつけ、そこの岩場から飛んでもらう!」

キース「つまり振り子の要領だ! 大事な食糧で作った昼飯をぶちまけるなよ!」


アルミン「う…、考えただけで戻しそうだよ…」


エレン「これは4人一組か…」


マルコ「僕とジャンとアルミンとエレンでちょうどだね」


アルミン「じゃあコニー、頼んだよ」


コニー「よっしゃ! 任せろ!」


コニー「おーいクリスタ…オレと——」


ライナー「………」ヌッ


コニー「うぉっ!? …なんだよライナー?」


ベルトルト「コニー…僕らと…組まないかい?」スッ


アニ「上位候補3人と組めるなんて…いい機会と思わない?」ヒョコ


コニー「は? いやオレはクリスタと…」


ベルトルト「クリスタは少なくともユミルとサシャと組むことにするだろうね」

ベルトルト「まさか…女の子3人の中に入るのかい?」


コニー「う…」


ライナー「まぁお前がそんなに女好きなら止めはしないが…な」


コニー「や…やっぱりとお前らと組むわ」


今回はこの辺で一旦寝落ち

読んでくれた方、レスしてくれた方ありがとうございます


ジャン「おい…、話が違うんじゃねぇか…?」


アルミン「迂闊だった…まさかあの3人がこんな強引な手を使ってくるなんて…」


エレン「どうするんだアルミン?」


アルミン「い…いや、チャンスはこの訓練だけじゃないんだ」

アルミン「まだなんとでもなるよ」




ライナー「…これが戦士のすることなのか? オレは間違ってるんじゃ…」ボソ


アニ「戦士には引けない時があるんでしょ?」ボソボソ


ベルトルト「戦士だからこそやらなければならないこともあるんだよライナー」ボソボソ


コニー「なぁ、誰からするんだ?」


アニ「あんたからにしようか」


コニー「オレ? まぁいいけどよ」


ベルトルト「紐を繋ぐからね、外れないように゙しっかり゙結ばないと…」


コニー「ん? 腰のベルトに結びつけるんじゃなかったか?」

コニー「そこは腹…」


ライナー「」ギュチッ


コニー「おぶっ!」


ライナー「………」ギリギリギリ…


コニー「ぐぇぇえぇ…」ミチミチ


ベルトルト「さぁ…飛ぼうか」


コニー「ま…待った…死ぬ…」


アニ「いいからほら、後が使えてるからさ」


コニー「いや…、これで飛んだら…、マジで出る…」


ベルトルト「それも訓練だからね…、仕方ないさ」


ライナー「待て…ベルトルト」

ライナー「なぁコニー、別にオレ達はお前に恨みがあるわけじゃあないんだ」

ライナー「だからお前を見逃してもいいと思ってる」


ベルトルト「な…何を言っているんだライナー」


ライナー「オレはやはり戦士でいたいんだ!」

ライナー「だから約束してくれ、アルミン達には協力しないと」シュル


コニー「ゲホッゲホッ! わ…わかった」コクコク


アニ(条件付きで見逃してやるって時点でかなり壊れてるけどね)


〜訓練終了・夕食〜

アルミン「…まだ吐き気がするよ…」


マルコ「あの訓練の後に兵站行進は地獄だね…」


アルミン「あ、コニー!」


コニー「っ!」ビクッ


アルミン「さっきはその…ライナー達と組むことになっちゃったみたいだから仕方ないけど」

アルミン「次からはクリスタをお願いしていいかな?」


コニー「す…す…」


エレン「す?」


コニー「すまん! 勘弁してくれ!」ダッ


アルミン「え…」


マルコ「あ……」


ジャン「……してやられたってこったな…」


ジャン「もうやめだやめだ!」


マルコ「ジャン?」


ジャン「アルミンがこれだけ考えてだめだったんだ」

ジャン「もう作戦なんで無意味だろ!」


エレン「うぐ…」


ジャン「一人一人が耐えるしかねぇ!」


アルミン「…ジャンの言う通りかもしれない」


エレン「アルミン!?」


アルミン「いろいろ考えたけど…周りまで妨害してくるなんてどうしようもないよ」

アルミン「クリスタは確かに強烈だけど、所詮は毒舌の域なんだ」


マルコ「精神を強く持てば耐えられるはず…だよね?」


ジャン「当然だろ!」


ジャン「わかっただろ…大体ここまで残ってる時点で、もしかしたら指摘する欠点が大したことねぇかもしれねぇんだ」ガタッ


アルミン 「ジャン! 単独行動は…」


ジャン「……これ以上ビビってられるか…!」スタスタ


エレン「ジャンのやつ…!」


マルコ「ジャンは正直者だから、少しくらい人に嫌われるのは平気かもしれないよ」

マルコ「だからきっと悪口なんて大丈夫さ!」


エレン「あいつと何度か言い合いしてるから嫌でもわかるな、それ」


アルミン「あはは…」


ジャン(オレは負けねぇぞ…大体オレに欠点なんてそうないはずだ…)スタスタ


???「………」スッ


ジャン「う………!」

ジャン(ま…まさか!?)


サシャ「あれ? どうしたんですかジャン?」

サシャ「もう部屋に戻らないといけない時間になりますよ」


ジャン「サシャか…、今から戻るんだよ!」


サシャ「何怒ってるんですかもぅ…」スタスタ


ジャン(サシャがクリスタに見えるなんざ…、オレは想像以上にビビってんのか?)スタスタスタ


クリスタ「ジャン?」


ジャン「…! クリスタ…か?」


クリスタ「どうしたのジャン? すごい汗だよ」クスクス


ジャン(次の獲物はオレってわけか…)

ジャン「何だ? どうせオレに用があるんだろ」


クリスタ「何のこと?」


ジャン「オレの欠点をつつこうってハラららしいが…、あいにくオレは今までのやつらとは違うぜ」


クリスタ「………」


ジャン「言っておくがお前が言おうとしてることなんて大体予想できてるんだよ」ニヤ


クリスタ「………」


ジャン「どうした? 用がないなら急いでるんでな」


クリスタ「はー…、そこまで身構えられちゃったら何も言えないよ」


ジャン(勝った…!)

ジャン「じゃあな」スッ


クリスタ「…ミカサ」


ジャン「!?」ピクッ


クリスタ「ジャンってミカサが気になってるの?」


ジャン「…何のことだ?」タラ…


クリスタ「でもミカサはエレンのことを大事にしてるんだよ? きっと誰よりも」


ジャン「ぐっ…」


クリスタ「ジャンがどんなに高価な贈り物をしたとしても…エレンが道端で抜いてきた花にすら勝てないね」ウンウン


ジャン「………」ツー


クリスタ「そもそもエレンとケンカしてるジャンは嫌われてるんじゃ…」


ジャン「…それで終わりか?」プルプル


クリスタ「視界に入ってないかもね」ニコッ


ジャン「」ゴプッ

ジャン(何でオレだけ欠点関係ないんだよ…)ドサッ


アルミン「ジャンが…」


マルコ「血の涙を流して倒れてたらしいよ…」


エレン「確実に無事なやつが減ってるぞ」


アルミン「一体何がクリスタを悪魔に変えちゃったんだ…」


マルコ「もう…全滅すればすっきりするし何かわかるんじゃないかな」


アルミン「諦めも肝心だよね」


エレン「お…おい何言ってんだよ!?」


アルミン「まぁエレン聞いてよ、身構えるより自然体でいたほうがいいときもあるんだ」

アルミン「明日の朝食は席を考えればいいとしても、訓練の班はランダムの可能性も高いからね」


エレン「明日にならないと分からないってことか」


アルミン「とにかく訓練の為にも早く寝て体力をつけよう」


マルコ「じゃあおやすみ」


〜午前訓練〜

アルミン「朝食は無事終わったし、次は兵法講義か」

アルミン「これなら席は自由だし…助かるや」


クリスタ「アルミン」ヒョイ


アルミン「……!?」

アルミン(安心して完全に油断してた…)


クリスタ「あのね、次の講義の席隣に座ってもいい?」


アルミン「え…!? いや…その」


クリスタ「お願いアルミンっ、私立体機動や格闘術は苦手だから…」

クリスタ「講義だけでも理解しておきたいの!」


アルミン「う…うん」

アルミン(あれ…?)


教官「つまり巨人の攻撃を避け最短距離で攻撃するためには…」


クリスタ「ねぇアルミン、ここってこうした方がいいと思うの」ポソポソ


アルミン「いや、ここはAがこっちから仕掛けるわけだからBはここを狙うべきだと思う」


クリスタ「あっ…そっか、うん…やっぱりアルミンはすごいなぁ」


アルミン「そんなことないよ」

アルミン(何で突然いつものクリスタに戻ったのかわかんないけど、やっぱりクリスタはかわいいな)


教官「では今日はここまで、今日習った内容を忘れずに次の立体機動に移りなさい」


クリスタ「ありがとうアルミン、すごく助かっちゃった」


アルミン「ううん、僕なんかで良ければいつでも聞いてよ」

アルミン「考えたりするのは結構得意だからさ」


クリスタ「それしか長所がないもんね」ニコ


アルミン「え」


クリスタ「アルミンは男の人とは思えないくらい体力ないし、動きも悪いよね?」


アルミン「た…確かに苦手だけどね…」


クリスタ「でも座学はとってもすごいと思うの」


アルミン「あ…ありがとう」


クリスタ「でもそれなら体なんてなくても問題ないと思うの」


アルミン「」


クリスタ「アルミンの脳さえ何とかして腐らないようにしておけばいいんじゃないかな?」

クリスタ「頭脳以外じゃただの足手まといだし、アルミンもその方がいいよね?」


アルミン「」ゲフッ


クリスタ「つまりアルミンっていう個は別にいらな——」


エレン「…そこまでだクリスタ」ガシッ


クリスタ「…どうしたのエレン? 怖い顔して」


アルミン「エ、エレン…」ガク


エレン「いい加減にしろ…、女だからと思って多めに見てたけどなぁ…」

エレン「アルミンを否定しやがったのは絶対に許さねぇぞ!」


アルミン「エレン…」ポロポロ

アルミン(偉そうに作戦を立てたりしたけど…結局僕はエレンに助けてもらうのか…)


クリスタ「だから死に急ぎって言われてるのに」


エレン「…? ジャンが言ってるやつか」


クリスタ「巨人を駆逐するとか言ってるけど、結局あなたみたいな人が一番に死んじゃうの」

クリスタ「勇敢さだけじゃ人は助けられないんだから」


エレン「う…」


クリスタ「ミカサと張り合っても結局全項目で負けてるし」


エレン「ミ…ミカサは関係ないだろ!」


クリスタ「そんなんじゃ結局誰も助けられないよ!」


エレン「………!!」




『エレン!! ミカサを連れて逃げなさい!! 早く!!』


『逃げたいよオレも!! 早く出てくれよ!! 一緒に逃げよう!!』


『お前の母さんを助けられなかったのは…お前に力がなかったからだ…』

『すまない…すまない…』




エレン「う…うぅ…」ヨロ


アルミン(エレン!!)ガバッ

アルミン「クリスタだって!!」


クリスタ「………!?」


アルミン「クリスタだって…体力も体術能力も無いじゃないか!」


クリスタ「私は女だから…」


アルミン「訓練兵に志願した時点で兵士だ! 兵士に男も女もない!」


クリスタ「……っ」


アルミン「確かに僕の取り柄なんて何か考えたりすることぐらいさ! 他には何もないかもしれない」

アルミン「でも君だって馬術以外大した取り柄なんて無いだろう!?」


クリスタ「う…」


アルミン「それにみんなを蔑むようなことばかり言って…最低じゃないか!」


クリスタ「〜〜〜っ!」タッ


アルミン「はぁ…はぁ…」ガク

アルミン「最低は僕だよ…」

アルミン(今回のことさえなければ、君には優しさっていう最高の取り柄があったのに…)


ユミル「いいや…、よく言ったよ」ポン


アルミン「ユミル…?」




クリスタ「………」グス


ユミル「ここにいたのか」


クリスタ「………」


ユミル「相当効いたみたいだな…いい気味だ」ケタケタ


クリスタ「…うるさい」


ユミル「なんだ、まだしゃべれんのか」

ユミル「膝抱えてそっぽ向いてないでこっち向けよ」


クリスタ「………」グス


ユミル「無視か」

ユミル「死に急ぎだっけ? ありゃエレンに対するジャンレベルの皮肉か?」


クリスタ「………」


ユミル「……それとも自分に…か?」


クリスタ「………誰にも死んでほしくない」

クリスタ「本人にその気がなくても…無茶したら死んじゃうよ」


ユミル「てめぇが死に方を探してるくせに勝手過ぎるんじゃないのかそりゃ?」


クリスタ「…そんなこと」


ユミル「あるね」

ユミル「で? まさかそれだけのために私らに精神攻撃したのか?」

ユミル「予想外過ぎて結構傷ついたぞ」


クリスタ「教官に…指示されたの」


ユミル「教官…? あのハゲの?」


クリスタ「キース教官! …自らの欠点を知らずに個を伸ばす事は不可能だって」


ユミル「それで周りが一番真面目に受け取りそうなお前が選ばれたのか」

ユミル「よくいい子ちゃんのお前が引き受けたもんだ」


クリスタ「命令だから兵士として果たさないといけないから…」

クリスタ「エレンに伝えるチャンスかと思って、でもみんなにひどいこと言っちゃった…」グス


ユミル「まぁ謝るにしろまずは裏付けを取らないとな」フン


〜教官室〜

コンコン


キース「入れ」


アルミン「失礼致します!」バッ


キース「何の用だ」


アルミン「はっ! レンズ訓練兵が教官から秘密裏に指示を受けたと聞きまして真意の程を確かめに参りました」


キース「秘密裏とは極秘だからそういうのだ…」ギロ


アルミン「はっ! しかし現在レンズ訓練兵は団体から孤立気味であり訓練兵の士気も落ちている状況であり…」

アルミン「このままでは訓練に支障が出ると判断し参りました!」


キース「………」フー

キース「その程度で乱されるとは情けない!」


アルミン「申し訳ありません!」


キース「まぁいい…、確かにレンズ訓練兵には皆の欠点を指すように指示を出した」

キース「これでいいな? わかったなら戻れ」


アルミン「はっ! 失礼致しました!」


キース「………」

キース(この分なら各々自分の欠点を見つめ直すことができたようだな)ガラガラ パラ…


エレン・イェーガー
高い向上心に加え努力で成績を上げているが、典型的な直情型であり任務の際危険である


ミカサ・アッカーマン
全てにおいて完璧
ただしイェーガー訓練兵が関わると我を忘れ、万が一がありうる


アルミン・アルレルト
卓越した知力を見せるが格闘術や体力面は他にはるかに劣る


ジャン・キルシュタイン
立体機動装置の仕組みを熟知し、扱いに長ける
ただし協調性が足りず


ライナー・ブラウン
仲間からの信頼が厚く、高い実力を誇る
しかし仲間想いが故危険もつきまとう


キース「次回からの訓練が楽しみというものだ」ペラ…

キース「しかし今回の指示を遂行できたということは——」パラパラ


アルミン「間違いなかったよ」タタタ


ライナー「まぁオレは最初から仲間を疑ってなかったがな」


ベルトルト「まぁ…忘れられてなくて良かったよ」


アニ(別にファザコンじゃないし)


ミカサ「体を鍛えすぎるばかりではなく柔軟さも必要ということがわかった、ありがとうクリスタ」


エレン「冷静になれってことだろ…わかったよ」


ジャン(オレはどうすればいいんだ!?)


サシャ「大体何をもめてたんですかみなさん?」


コニー「オレはベルトルトが意外にこえぇってことがわかった」ブルッ


アルミン「みんなの嫌われ役になっても頑張ってくれてたのに…ごめんクリスタ」


クリスタ「ううん…私もみんなにひどいこと言ったから…ほんとにごめんねみんな」ペコ


ユミル「まぁ私はクリスタのくせに生意気なこと言ってきたからビビっただけだけど」


クリスタ「あ、ライナー」


ライナー「なんだ?」ドキ


クリスタ「どんなに努力しても鼻は縮まないけど頑張ってね」ボソッ


ライナー「」





キース「…やつの成長こそ収穫なのかもしれんな」


クリスタ・レンズ
実力は高くないが人を惹きつける何かを持つ
ただし主張性が低い為発言力を身につけることが必要





クリスタ「あースッキリした!」


おしまい


以上です

三作目でしたが、ベルトルトがやられた辺りから考えながら書いてました
そのせいでグダりましたがなんとか終わらせることができました

読んでくれた方々に感謝です
レスも励みになりました


あ、そうだ後日談っぽいのを入れときます


〜後日〜

あれからクリスタは前よりみんなと仲良くなったようだ

前は笑うことがほとんど無かったような気がするけど、最近はよく笑ってる

みんなも一度は心が折れかけたけど、その反動か簡単に動揺しなくなった(笑)

皮肉だけど巨人が突然現れたりしても、もう狼狽えたりすることはないのかもしれない

つまり…



マルコ「僕が一番不幸なんじゃない…?」


ほんとにおしまい

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2013年11月25日 (月) 12:17:18   ID: 4drY0c_z

クリスタ死ね

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