【艦これ】明石「できましたよ提督! 精神と時の部屋です!」 (176)



~執務室~


提督「……は?」


明石「だからぁ! 遂にできたんですって!」


明石「精神と時の部屋が!」


提督「……お前が何言ってるのかわからん。なんなんだそれは」


明石「精神と時の部屋ですよ! 知らないんですか!?」


提督「あのー。某有名漫画にでてくる、修行できる場所のこと?」


明石「ですです! あのドラゴンボールに出てくる精神と時の部屋を、完全再現したんですよ!!」


提督「天才ですかあなた」


明石「あー! ただですねぇ! 時間制限までは真似できなくってぇ! 出来上がった精神と時の部屋には、ずっと出入りが可能になっています!」


提督「いやそれもっとすげえから。永久に修行できますから」


明石「とにもかくにも、とりあえず入ってみませんか!? 提督ぅ!」


提督「ちょっと待って。なんでオレ? 艦娘が入ればいいじゃないか」


明石「あーこれ人間仕様なんで艦娘入れないんですよー」


提督「えええ……」



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~工廠裏~


提督「……」


明石「さぁさぁ! どうぞお入りになってください提督!」


提督「え、いや、ちょっと。なにこの神殿みたいなの。工廠裏にこんなのあったっけ」


明石「だから言ってるじゃないですかー。精神と時の部屋ですよ!」


提督「冗談じゃなかったんだな……」


明石「ええ、もちろんです! さぁさぁ提督、お試しで良いですから、入ってみてくださいよぉ!」


夕張「後で感想聞かせてね!」


提督「夕張もおるんかい」


夕張「私は提督の強さデータを収集する係なんですよー。提督が明日ここから出てきたとき、どれだけ戦闘力が上がっているかチェックしますね!」


提督「なんだその、戦闘力ってのは」


夕張「強さが数字に表れるものですよ! スカウターは開発済ですから、ご安心を!」


提督「いや安心できないんだけど。なんか君ら開発能力すごくない? 普通さ、スカウターとか開発できなくない?」


夕張「ちなみに私の戦闘力は53です」


提督「聞いてねえ。っていうか53って弱くないかおまえ」


夕張「足が遅いって!? しょうがないじゃない! 足が重いんだもん!!」


夕張「ちなみに今の提督の戦闘力は、2です」


提督「えええ……ラディッツに殺されたオッサンより弱いじゃんかオレ……」


明石「まー提督は普通の人間ですからね~」


提督「つか精神と時の部屋ってさ。重力何倍もあって、酸素も薄くて、普通の人が入ったら死ぬよね?」


明石「あ、死にそうになったら、壺の中に仙豆入ってるんで食ってください」


提督「仙豆!!? 仙豆あるの!? なに、それも開発したの!?」


夕張「まーまー、んじゃとりあえず!」


明石「行ってらっしゃーい!」ドン


提督「うお! お、押すなって! わぁぁあああああっっ!!」


バタン


提督「……」


提督「精神と時の部屋に、入ってしまった……」


提督「なんだっけか。確か、外界での1日が、この部屋の中では1年(365日)に相当するんだっけか」


提督「セルゲームでもやってる訳じゃないし、なんで急いでオレが修行しなくちゃならないんだよ……」


提督「まぁいいや。最近ちょっと太り気味だったし、ダイエットも兼ねて修行してみるか」


提督(……扉をくぐったら、とりあえず家の中にいるような場所だけど)


提督(家の外は真っ白だな。ここからでも微かに見える)


提督(本当に精神と時の部屋作ったのかあいつ……ら!!!?)


提督「ぐおっ!! なんだ!? か、からだ、重っ!」


提督「ちょっちょちょっと!! う、動けないんだけど!! 重力何倍だこれ!? 床にへばりつくことしかできんぞ!?」




提督「ぐぬぬぬ……! ぬぬ!!」


提督「いやマジであかん。く、空気も薄い……!」


提督「まともに息ができん! くそ……! あいつらオレを殺すつもりかよ……!」


ズリ ズリ


提督「す、少しずつなら……匍匐(ほふく)前進で歩けるが……!」


提督「ダ、ダメだ、意識がなくなりそう……!」


提督「……! そ、そうだ、仙豆があるって言ってたな、なら体の回復もできるはず……!」


提督「確か……つ、ツボに入ってるとか言ってたっけ」


提督「ど、どこだ、ツボ……!」キョロキョロ


壺:10メートル先


提督「はぁ!? あ、あんな遠いところ!?」


提督「た、たどり着ける訳ねえだろこれ……マジかよ……!」


提督「ぐぐぐぐ……!」


提督「ダメだ!! 無理!! 匍匐前進だと1分に30センチくらいしか動けねえ……!!」


提督「んだよちくしょう……! こんなの死ぬに決まってんだろーがバカ野郎……!」


提督「ちぃ……! しょうがねえ……元の出入口から帰るしか……!」


出入口:中からは開けることはできません by 明石


提督「明石ィィィィイイイイイイイイ!!!!」




提督(あ……ダメだ。マジで。頭が白くなってきた)


提督(なんだよ……せっかく若くして鎮守府に配属されたってのに……ここで終わりかよ……)


提督(そうか。実はオレ、嫌われてたのかもしれないな……。みんなへの指揮もそんなに上手い方じゃなかったし)


提督(轟沈した艦娘はいないとはいえ、潜水艦を酷使したり、大破する艦娘を何人も出したり……)


提督(ごめんなみんな……そりゃあ……殺されても仕方ないか……オレなんて……ん?)


提督(ドアの下の隙間に……封筒……?)


提督「ぐぐぐ……」ササッ


提督「なんだ、手紙か……?」


【提督、頑張ってください。出ようと思っちゃダメですよ?】


【無事に修行に成功したら、艦娘がどんなエッチな要望にも答えてくれる薬、さしあげます♡ by 明石】


提督「……」


提督「なん……だと……!!」




提督「……オレは……何を弱気になっていたんだ……!」


提督「たかだか重力が数倍で、空気が薄くて、気温の変化が激しいくらいの部屋で……!」


提督「こんなことを乗り越えずして、一人前の提督になどなれるものか!!」


提督「今やらなきゃいつできる……! オレがやらなきゃ誰がやる!!」


提督「うぉぉぉぉぉおおおっぉおっぉぉぉおおおおおおあぁぁあああ!!!」


ズリ… ズリ… ズリ…


提督「やってやる!! やってやるぞオレは!!」


提督「必ず生きて帰って……!! またみんなに会うんだ!!」


提督「こんなところで倒れていては、誰を幸せにすることなどできないッッ!!!」


提督「暁の水平線に、勝利を刻むのだ!!」鼻血


提督「ぬうっ! は、鼻血かッ!」


提督「くそ……! しかし、こんなところで、オレは負ける訳にはいかんッッ!!!」


提督「金剛のおっぱい!!! 大和のおっぱい!!!」


提督「瑞鶴のスレンダーボディ!! 加賀さんのクーデレ不器用萌え!!!」


提督「駆逐艦とは言えぬ浜風や浦風っぱい!!! 合法ロリ龍驤!!!」


提督「真面目妙高型のエロシーン!! 第六駆逐隊の愛おしきかな切なさと心強さと!!!」


提督「負けて……負けてたまるかぁぁああああああああああ!!!!!」




ズリ… ズリ… ズリ…


提督「はぁ……はぁ……はぁ……!」


提督(あれから何時間たったんだ……!)


提督(汗も出尽くしてしまった……! 腕がまるでミイラみたいだ……!)


提督(しかし……! なんとか壺までたどり着いたぞっ……!)





提督「く……!」


提督(腕が伸びん……!)


提督(どうやら……ここまでか……!)


提督(艦娘の皆との……夢のハーレム生活は……!)


提督(ここで……! 終わってしまうのか……!)


提督(ん? ツボになにか、書いてあるぞ……?)


【提督、よくここまで頑張りましたね♡ 仙豆を食べられたら、私のほっぺにキスしても良いですよ by 明石】


提督「なにぃ……!」


提督「あ、明石のほっぺか……!」


提督「ほっぺくらいじゃ……! いや、ま、待て!!」


提督「ほっぺにチューした後のことを想像するんだッ!!」


明石(もう……提督ぅ……。ほっぺだけで……いいんですか……?)


提督「い、いい訳がない……!!」


提督「むしろ!! その先は必ずあるハズだ!!!」


提督「うおぉぉぉぉぉおおおおおお!!! やぁーーってやるぜぇっ!!!」



ガラガラ ドッジャーン!


提督「よし……つ、壺が割れたぞ!!」


提督「これで仙豆が……! あ、あれ?」


提督「ないっ! 壺が割れたのに、仙豆どころか豆が一粒もないっ!!」


提督「う、うそだろ……! もうオレに力なんて残ってないぞ!?」


提督「!、ここにも封筒が……!」


【提督。ハズレー!! 仙豆は冷蔵庫にありますよ!!】


提督「……」ワナワナワナ


提督「明石ィィィィィイイイイイイイ!!!!」


提督「てめえ絶対犯してやる!! ここを出たらまずおまえを犯してやる!!! ヒィヒィ言わせてやんぞ待ってろコラァ!!!」



※この後なんとか冷蔵庫まで行って仙豆をゲットしました




~一時間後 工廠裏~


明石「一時間たったねえ」


夕張「そうだねー」


明石「大丈夫かな。死んでないかな?」


夕張「んー。一応生命反応は見続けてるから、大丈夫だとは思うけど……心配?」


明石「ま、まあ。一応これでも企画者だしさ。あはは……」


夕張「本当にヤバくなったら扉壊そうと思ってたし、大丈夫でしょ。それにこっちで一時間たったってことは、あっちでは半月以上たってるってことだから……ぼちぼち体が慣れてきた頃とは思うけどね」


明石「だといいんだけど」



吹雪「あれ? 工廠裏にこんなものありましたっけ?」


明石「ああ吹雪ちゃん。これ精神と時の部屋なのよ。今提督が中に入っててね」


吹雪「精神と時の……部屋? ですか?」


明石「あー。えっとー。いわゆる、その、修行場ってこと」


吹雪「へぇー。でも、司令官動くのとか嫌いですし……大丈夫ですかね?」


夕張「大丈夫とは思うけどなぁ。あ、もし良ければ、吹雪ちゃんも入ってみる? 初期秘書官で、彼にも思い入れあるでしょ」


吹雪「え、ええっ!? で、でもそんな……! そ、それって司令官とふたりっきりになっちゃうってことですよね……?」


明石「あ、でも出たくなったらすぐ出れば良いからさ。今はこっちから鍵してるけど、開けておくから」


明石(さすがに限界なら、そろそろ提督も部屋から出てくるだろうしw)


吹雪「す、すぐ出られるなら……はい。じゃあ、少しだけ入ってみます」


夕張「OK。それじゃごゆっくり~」


ガチャリ



バタン


吹雪「……わぁ。なんだろうここ……不思議な感じ……」


吹雪「家? なのかな。特に修行場って感じはしないけど……わっ!!」


吹雪(か、体が重い!? く、空気もすごい薄く感じるっ!!)


吹雪(居るだけで体力が奪われていきそう……こ、こんな中に司令官はいるの!?)



提督「……かー、めー」


提督「はー、めー」


提督「波っ!!」


ポーヒー ドゴォン


提督「おー。結構威力上がってきたなぁ」


吹雪「し、司令官!?」


提督「ん? あれ、おまえ、吹雪か?」




吹雪「は、はいっ! 吹雪、司令官とご一緒に修行ができると聞いて、ここにやってきました! ひゃあ!」ズルッ


提督「おお、大丈夫か? ここかなり重力があるからな。歩くのも結構大変だろう」


吹雪(う……動けない……! この白い空間に入るともっと体重が重い!!)


提督「オレも数日前からようやく体が慣れてきてなあ。仙豆がなかったら死んでたわ。あっはっは」


吹雪「わ、笑ってる余裕なんてないんですけど……!」グググ


提督「おお、すまんすまん。大丈夫か? 支えてやろう」グイッ


吹雪(し、司令官の顔がすぐ傍に……わわわ……!)


提督「いやー。オレもさぁ。最初ほんと死ぬかと思ったよ。3日くらいは匍匐前進しかできない生活だし」


提督「でもさ。その。辛いとき、おまえら艦娘の顔が思い浮かんだんだ。司令官、頑張ってください、って、言ってくれてな」


提督「だから、今オレがこうして平気でいられるのは、お前らのおかげだ。ありがとな」


吹雪「い、いえ……わ、私は何も……。それより、司令官」


提督「ん?」


吹雪「あの……さ、さっき、何か発射していませんでしたか? レーザーみたいな、その……」


提督「あぁ。かめはめ波な」


提督「つい一昨日くらいだっけ。なんとなーく撃てる気がして、気をコントロールしたら撃てたんだよ」


吹雪「な、なんですか気って……」



~工廠裏~


夕張「ねー、明石~」


明石「んー?」


夕張「そういえばここって、人間しか利用できないんじゃなかったっけ?」


明石「いやいや、そんなことはないよw あれは提督を鍛えさせるための嘘だって。さっき吹雪ちゃんが入れたように、艦娘も利用できるわ」


夕張「ああ、そうだったの」


明石「だから、やろうと思えば私らも入れるわよ」


夕張「へー。どうしよっかなぁ~」


明石「バリちゃん入ってみる?」


夕張「うーん。悩むねぇ。別に強くなりたいと思ってる訳じゃないし」


明石「まぁ天の声で、誰か入れてくれって頼みがあったら入れる方向にしますか」


夕張「メタいなぁ」


【突然の安価】
次に部屋に入る艦娘は?

>>28

まるゆ



まるゆ「あれっ? こんなところに、神殿なんてありましたか?」


夕張「おー、まるゆちゃん!」


明石「いらっしゃいいらっしゃい~。明石の精神と時の部屋へ、ようこそ!」


まるゆ「は、はぁ……」


夕張「ここに入れば、まるゆちゃんも強くなれるよ! どう? 入ってみる?」


まるゆ「そ、そうなんですか! まるゆでも、強くなれるのでしょうか……?」


明石「ええ! もちろんですよ! 中にはすでに、吹雪ちゃんと提督もいます!」


まるゆ「わ、わかりました! まるゆも強くなりたいです! 入れてください!」


明石「毎度ありィ~」


夕張「後で感想、聞かせてね!!」


ガチャッ


~精神と時の部屋~


吹雪「ううぅぅぅ……!」


提督「だ、大丈夫か吹雪。まだ三日目なんだから無理するなよ。ほら、仙豆だ」


吹雪「あ、ありがとうございます……司令官……! カリコリ……」


吹雪「ぶはっ! い、生き返りましたっ!! すごいですね、この仙豆という食べ物は!」


提督「あ、ああ」(てかこれあれば高速修復材いらなくね?)


吹雪「やあっ! はっ! ふう、少しずつなら私も動けるようになってきました。えへへ」


提督「すごいなぁ。さすが艦娘だ。オレとは基本体力が違うな」


提督「……ていうか、ここには人間しか入れないっていってたのに……明石め。あいつオレに運動させるため、嘘つきやがったな」


吹雪「え?」


提督「ああ、いや、なんでもない」



ウウウー



提督「ん? なんか悲鳴が聞こえるな」


吹雪「入口の方からでしょうか」



・・・・・3時間後


明石「ひゃー、しっかし暑いねぇ。夏だねぇ」


夕張「もう3時間もたったっちゃのかぁ。みんな大丈夫かしら?」


明石「えーっとぉ、3時間だと向こうの世界でいうと。もう一ヶ月半もたっちゃったってことか」


夕張「一ヶ月半! 食料とか大丈夫かな」


明石「一応仙豆は一粒で一週間空腹が収まるから、大丈夫とは思うけど。それに、普通の食料も置いてるしね」


夕張「ああ、なら大丈夫か」


明石「まるゆちゃん。強くなってるかなぁ」


夕張「どうかしらねぇ」


明石「……」


夕張「……」


明石「さすがに中気になってきた」


夕張「奇遇ね。私もだわ」


明石「ちょ、ちょっとだけ、覗いてみる?」


夕張「そうね。ちょっとだけ、ね?」


ガチャ




バキッ ドカッ ボコッ バキッ


提督「どうしたまるゆ!! 遅いぞ!! オレのスピードについて来いっ!!」


まるゆ改「はいっ! 隊長!! すみませんっ!!」


まるゆ改「はぁぁぁぁああああ……!!」ゴゴゴゴゴ


まるゆ改二「はあっ!!」ボフッ


提督「ほう。遂に改二実装か。いいだろう、面白くなってきた!」


まるゆ改二「かぁぁめぇぇ」


まるゆ改二「はぁぁ……めぇぇ……!」ポゥウ


まるゆ改二「波ぁーーーっ!!」ポーヒー


提督「ふんっ!! 界王拳っ!!」ボフッ


提督「こんなものぉ!!」バフッ


まるゆ改二「は、はじかれたっ!?」


提督「だいぶパワーは上がったようだな。だが、打つ瞬間が無防備すぎるぞっ!!」


ビュンッ


吹雪改三「司令官こそ、隙有りッッ!!」


提督「むっ! 来たか吹雪!!」ガシッ


吹雪改三「私がやっつけちゃうんだから!!」


提督「いいぞ!! 来い!!」


バキッ ドカッ ボコッ バキッ ドォォォン



明石「」


夕張「」




明石「え、ちょっ、え?」


夕張「なにあれ……」


明石「みんな普通に空飛んでるんですけど……」


夕張「つーかかめはめ波って……」


明石「提督界王拳まで習得してるし……」


夕張「こ、これさ。やばくない? ちょっと、その。私らを含め他の艦娘の居場所がなくなるっていうか……」


明石「た、頼りがいはあるんだけどね……。ていうかなに? まるゆちゃん改二なの? 吹雪ちゃん改三なの?」


夕張「……とりあえず戦闘力測ってみるわ」


明石「あ、ああ。そうだね。とりあえず、ね?」


ピピピピピ


プッ


夕張「なにこれwww 草はえるwww」


明石「どしたの?」


夕張「提督2530、吹雪ちゃん1990、まるゆちゃん1120」


明石「団体でかかればナッパに勝てそう……」



夕張「ていうかさ。吹雪ちゃんとまるゆちゃんはまだわかるよ。艦娘だもん。練度積めば強くなるよ」


夕張「提督はなんなの? サイヤ人なの? 一番強くなってるんですけど」


明石「おそらくは、限りなる欲望に打ち勝った人間の精神の賜物とでも言うべきかしら。提督は自らの限界を超え、ついには人間の肉体を超越し始めたんだわ……」


夕張「いや、かっこよい言葉並べてるけど全く解明に至ってませんから」


明石「んなこと言ったって私にもわかんないわよ!」


夕張「いやこれもしかして、とんでもないことをしたんじゃない? 私たち……」


明石「あはは……」



次に部屋に入るのは誰?
>>38

阿武隈



阿武隈「あれぇ? なんですかぁ、ここ」


明石「ん? 阿武隈ちゃん?」


阿武隈「二人共、部屋覗いてなに見てるんです?」


夕張「あ、ああー。これはね。えーっとね」


明石「精神と時の部屋っていう……」



(中略)



阿武隈「ふええ! じゃあここに入れば強くなれるんですか! 阿武隈、入ってみたいです!」


明石「あ、いやー。それはいいんだけど……。け、結構辛いよ?」


夕張「たぶん今の阿武隈ちゃんより、まるゆちゃんの方が強いしね。あはは……」


阿武隈「と、ということは、私も北上さんより強くなれるのね!? わかったわ! 第一水雷戦隊、阿武隈!! 旗艦、先頭! 出撃します!!」


ガチャ バタン!


夕張「あーあー。いっちゃったねぇ」


明石「すでに阿武隈ちゃんは改二なんだけど……どう進化するんだろう……」



~精神と時の部屋~


阿武隈「わぁ……空気がうっすい……」


阿武隈「むうっ! な、なに!? 体がすっごい重たいんですケド!」


阿武隈「あの白いところに……誰か、いる……?」



提督「えー。ということでつまり、気をコントロールすることでお前らにも界王拳の習得は可能だ」


まるゆ「ほうほう。なーるーほーどー」


吹雪「司令官! で、ですが、それでは体の負担が先行し、長期戦には向かないのでは?」


提督「ああ、そうだ。しかし相手が自らの戦闘力よりも高い相手だった場合はどうする? 短期集中で撃破せねばどちらにせよ勝ち目はない。界王拳は、そのための技と思えば良い」


吹雪「な、なるほど!」


阿武隈(なに話してるのあれ……)

長らく放置(エタ)ってすみませんでした…。たくさんのコメントありがとうございました。
IDも忘れちゃいましたが、作者です。乗っ取りじゃないのでご安心を。

なんとか完結できるように頑張りますー



提督「ん? おう、阿武隈か。お前も入って来たんだな」


阿武隈「エッ! アッ、ハ、ハイ。ここに入れると強くなれると聞い――――」ガクッ


阿武隈「お、重っ! なにここ!? 白い空間に入ると、もっと体が重いんですケド!」グググ


まるゆ「わぁあ。それでも、阿武隈さんは立っていられるんですねー。さすが改二です!」


吹雪「私は動くのにも数日かかりましたし、まるゆちゃんなんか入口で倒れてたんですよ」


阿武隈「エエエ……。ていうかなんでみんな普通に立ってられるの!? 提督なんて艦娘でもないのに!」


提督「まぁあれだ。人間やればできるってことかな。はっはっは」


阿武隈「んん! 全然理由になってないです!」


提督「とにかくまあ、せっかくの機会だし、修行してお前も強くなってみるか? 阿武隈」


阿武隈「エッ」


提督「既にお前は改二だが、鍛えれば更なる改装も夢じゃないぞ」


阿武隈「ど、どういう……」



吹雪「司令官。見てもらうのが一番かもしれませんね」


提督「ん? ああ、そうだな」


吹雪「阿武隈さん、見ててください」


阿武隈「エッ」


吹雪「はぁぁぁああ……!」ゴゴゴゴゴ


吹雪改「はっ!!」ボウッ


吹雪改二「はああっ!!」ボウッ


阿武隈「エエッ!? コモン艦だった吹雪ちゃんが、いきなり改二に進化した!?」


吹雪改二「で、ここからが本番です」


吹雪改三「でぁあああああっ!!」ボボンッ


阿武隈「か……改三……!」


まるゆ「ここまでの境地に辿り着くにもかなりの練度が必須です。ちなみに改三の吹雪ちゃんは、装備4スロットで甲標的が積めます」


阿武隈「私の立場なくなるんですケド! あり得ないんですケド!」


吹雪改三「そして、ここからが限界の先……!」


吹雪改三「あぁぁああああああ……!!」ゴゴゴゴゴ


吹雪改三「はぁああああああっ!!」ゴゴゴゴゴ


阿武隈「チョ、吹雪ちゃんの髪の毛が、金髪に染められて行くんですケド!!」


提督「……これが改四だ。阿武隈」


吹雪改四「ぐぐぐっ……ぐうっ……!!」ボボボボボ



吹雪「ぶはっ!!」シュンッ


吹雪「はぁっ! はぁっ! はぁっ! はぁっ!」


吹雪「と、とりあえず今は、改三が限界みたいですね……。改四は、維持するだけで肉体に多量の負担がかかります」


まるゆ「ちなみに、改四になった時の吹雪さんは、6スロットで全艦載機も搭載できます。あ、51cm主砲も装備できますね」


阿武隈「最強の艦娘の誕生なんですケド!!」



提督「吹雪がここまでの実力をつけたのは、本人の愚直な努力のおかげだ。もちろん、まるゆもだが」


提督「阿武隈、お前も、強くなりたいか?」


阿武隈「……」


阿武隈「もちろんです!!」


提督「よし、その答えだけで十分だ。長い道のりとなるが、共に精進して深海棲艦との戦いに備えよう」


阿武隈「よぉーし! 強くなって北上さんを越えてみせるんだからっ!!」





~工廠裏~


明石「……阿武隈ちゃんが中に入って1時間かぁ」


夕張「どーせまた空飛べるようになってるんだろね」


明石「でもさー、このペースだと多分、提督スーパーサイヤ人になれそうだよね」


夕張「いやいやそれは流石にw だって提督サイヤ人じゃないし」


明石「でも界王拳使えてるよ?」


夕張「なんかあれでしょ。気のコントロール上手くやってるんでしょ」


明石「界王様いないのに?」


夕張「……」


夕張「真実がいつも正しいとは、限らないじゃない?」


明石「限るわ!!」

ここで突然の安価。

次に「精神と時の部屋」に入る艦娘を決めてください。

>>67

五十鈴


>>67
安価あざす



五十鈴「ん? 工廠裏にこんな施設あったかしら」


夕張「あら五十鈴」


明石「どうもどうも~」


五十鈴「この暑い中、あんたたちも大変よね。休憩中?」


夕張「休憩中というか、実験中というか」


明石「この施設の中で行われている艦娘の強化を、見守っています!」


五十鈴「……なんだか嫌な予感しかしないんだけど。まーたなんかくだらないモノでも開発したんでしょ」


夕張「そんなことないわよー。これは艦隊のために必要な実験なの!」


五十鈴「ふーん。で? 中には誰がいるの?」


明石「えーっと。吹雪ちゃん、まるゆちゃん、阿武隈ちゃん。あと提督ですねー」


五十鈴「えっ。て、提督もいるの? ふ、ふーん。そう」


夕張「……五十鈴、中入ってみる? この中で修行積めば強くなれるわよ」


五十鈴「修行ってなによそれ……。どんな施設なのここ」


明石「一言で言えば、精神と時の部屋ですね!!」


五十鈴「分からんわ」


五十鈴「ま、まあでも? 提督が入ってるって言うなら? 私も入ってあげてもいいけど?」


明石「分かりやすい人だなぁ」


夕張「あー、でもさ。正直五十鈴には、中の様子を報告してくれると助かるんだよねぇ」


五十鈴「中の様子を報告?」


夕張「うん。今提督を含め艦娘たちが修行をしてるんだけど、私達は外で状況が解らないからさ。さっきはちょっと覗くことができたんだけど、出来れば現世と中の時間軸を混同させたくないし。だから中の様子を、逐一報告してほしいの」


五十鈴「……」


明石「すっごい怪しい、って顔してますね!!」


夕張「大丈夫大丈夫。死にゃしないからさ」


五十鈴「時間軸ってなによ。混同ってなに」


明石「まあまあ、そんな小さいことは気にせずに!」


夕張「はいこれ。スカウター。とりま4人の戦闘力計ってきて」


五十鈴「ちょっ! 私はまだ納得してな――――」


明石「じゃあ、いってらっしゃいませー!!」ドン


五十鈴「わ!」


バタン


夕張「……」


明石「……」


夕張「ちょっと強引すぎたかしら?」


明石「今さらでしょ」


夕張「確かに」



~1分後~


バタンッ


五十鈴「ぶはーーっ!! はぁっ!! はぁっ!! はぁっ!!」


夕張「おー。おかえりぃ」


明石「早かったですねー」


五十鈴「おうっ! はぁっ! お、おまえっ! らっ! ぶはぁああっ!!」


夕張「1分で出て来たってことは、中に6時間くらい居たってことかな?」


明石「だねー」


五十鈴「く、あ、ふうっ、ふうっ、ふうっ」


夕張「……めっちゃ苦しそうなんだけど」


明石「そりゃあまあ。中途半端な状態で出て来たんだからそうなるでしょ」


夕張「で、どうだった五十鈴? みんなの戦闘力は」


五十鈴「あ、あんたねぇっ!! 私を殺すつもりだったでしょ!? なんなのよあの空間は!! 体重いし、息できないし!!」


夕張「ま、まぁまぁ。でもほら、あんたの好きな提督にも会えたんじゃない?」


五十鈴「会えはしたけど意識朦朧として覚えてないわよ!!」


明石「いやー、でも感じるでしょ。五十鈴さん」


五十鈴「え?」


明石「外の空気はとても美味しくて、重力もない天国な空間だと」


明石「生きているって、素晴らしいと!!」


五十鈴「やかましい!」



夕張「「まぁまぁまぁ。で、中の様子はどんなだった?」


五十鈴「あんた人を無理矢理こんなところに入れといて……!」


夕張「許してヒヤシンス」


五十鈴「……まあ、いいわ。とりあえず中の様子は、大変なことになっていたわね」


明石「大変なこととは」


五十鈴「えーっと、とりあえず」


五十鈴「まるゆちゃんが改三になってたわ。気円斬、という円盤ビーム出せるようになってた」


夕張「えええ……」


明石「そのエネルギーなんでも切れそう」


五十鈴「そして、阿武隈も改三になっていたわね」


五十鈴「装備スロットは5。更にどんな艦載機でも発艦できるようになっていたわ。エアロスミス、とか言って精神エネルギーを具現化することに成功していたのよ。ちな、エアロスミスは天山村田隊の倍の火力くらい持ってた」


夕張「なんか方向性が間違ってる気がするんですけど」


明石「阿武隈ちゃんジョジョ好きだったっけ」


五十鈴「あと、何故か知らないけど」


五十鈴「吹雪が金髪になっていたわ」


夕張「……」


明石「とうとうその境地に辿り着いたのね。吹雪ちゃん……」




夕張「て、提督はどうだった?」


五十鈴「提督は、空中に浮きながら、目を瞑って何やら精神統一をしていたわ」


五十鈴「素人の私が見ても、あの中で一番の強者オーラを纏っていたわね……」


明石「……あの人一体どこまで進化するんだろう」


夕張「あ、そうだ。スカウターの数値計ってくれた? みんなどのくらいの戦闘力になっていたのかしら」


五十鈴「えーっと、まるゆちゃんは2300、阿武隈は2550、吹雪ちゃんは4330だったわ」


夕張「すげえwww」


明石「阿武隈まるゆちゃん越してんのwww」


五十鈴「まあ。元々の潜在能力の違いでしょうけど」


夕張「……あれ。提督は?」


五十鈴「うーん。それなんだけど……。提督は50くらいだったわよ。気を抑える訓練って言ってたから、正確な数値が計れなかったのかしら」


明石「逆に怖いですねぇ」


夕張「改四となった吹雪ちゃんとどっちが強いのかなぁ」


五十鈴「……でも、すごいわね。この部屋。最初こそあんたたちのことを恨みはしたけど、私も自分の限界に挑戦したくなったわ」


明石「おお、ということは!」


夕張「……貴方も逝くのね……五十鈴」


五十鈴「まぁ、提督とも一緒にいられるし」(ええ、私強くなりたいもの!)


明石「セリフと思いが逆になってますよ」



五十鈴「じゃあ、行ってくるわ。……私、もっともっと強くなって、対潜番長を越える番長の名を手に入れてみせる!」


夕張「お、おう。頑張って~」


明石「バリちゃんこのままだと対潜番長の名前取られるんじゃないの。一緒に行ってみたら?」


夕張「いやいやぁ。私が強くなったら、兵装の実験する意味なくなっちゃうじゃない」


明石「……まぁそりゃそーだ」


五十鈴「なら私一人で行ってくるわね。みんなに、何か伝言はある?」


明石「あー、えっと」


明石「提督に、そろそろ一回出てきてください、って伝えといてくれる? その、色々謝りたいこともあるし……」


五十鈴「オッケー。それじゃあ、行ってくる!!」


ガチャ バタン


明石「……」


夕張「……」


明石「また一人。艦娘が死んだ……」


夕張「ナウシカのオープニングみたいに言わないでよ」




・・・・・・1時間後


明石「……」


夕張「……」


明石「提督。出てこないねぇ」


夕張「だね」


明石「……もしかして、私のこと怒ってるのかな」


夕張「なんで」


明石「いや、いきなり変な修行場作って、半ば無理矢理部屋に入れて、室内でも色々いたずらを紛れ込ませてたし」


夕張「……大丈夫だと思うけどねぇ。一瞬見ただったけど、提督、精神も鍛えられてそうだったし」


明石「なら、まぁ。いいけど」



ガチャ



提督「ようお前ら。だいぶ、待たせちゃったみたいだな」


明石「お!」


夕張「おおお! 提督、おかえりなさい!!」


提督「すまんな。2週間の間、ずっと精神統一する訓練を行ってたもんだからさ、五十鈴からはすぐに来るよう言われたが、途中で修業を中断したくなくて」


明石「いえいえ、いいんですよぉ!」


夕張「ってか提督……。顔つきも体つきも、すっごく変わりましたねw てかオーラぱねぇw」


提督「ん? ああ。重力も重くて酸素も薄いん場所だったからな。自然と全身が鍛えられた感じだ。それに、精神も」


提督「あっちでは4ヶ月以上経過したから……。こっちでは6時間くらいしかたっていないって感じだろうか」


明石「えーっと。そ、そうですね」


提督「出来ることなら、まだまだ修行をしていたいんだが、俺に何か用があったのか?」


夕張「あ、いや。ご無事を確認したかっただけです。あはは」


明石「でもまぁせっかくですし、久しぶりのこっちの世界で羽を伸ばしてみては?」


提督「そうだなぁ」



明石「そ、それとですね。色々部屋に仕込んじゃって。その……。すみませんでした……」


提督「仕込む? ああ、仙豆の場所や、手紙のことか。気にしちゃいないよ。おかげで、オレはここまで強くなれた」


提督「艦娘がどんなエッチな要望にも答えてくれる薬、だったか。それも別に、いらない」


明石「なんと」


提督「今オレのすべきことは、オレがどの艦娘よりも強くなって、皆を守る存在になるということだ」


夕張「え、ちょっと待って」


提督「ん?」


夕張「提督カッコ良すぎじゃないですかwww」


明石「ナヨナヨの軟弱提督だった貴方はどこにwww」


提督「ふっ。そんなもの、既に部屋に置いてきたさ。忌まわしく弱かったあの頃のオレと一緒にな」


夕張「ヒューッwww」


明石「イケメンーッwww」


提督「ただ。まぁ。そうだな」


提督「明石。あの約束だけは、守ってもらうぞ」


明石「へっ?」


チュッ


明石「~~~ーーーーッッッ!!!」


提督「まあ、ほっぺだから、許せ」


夕張「やべえこれwww 提督マジ男前www」



提督「さぁーってと!」


提督「久しぶりの娑婆だ。空気も澄んでるし、体が驚くように軽い」


提督「せっかくだし、色々と試してみるか」


夕張「色々と、試す?」


提督「ああ」


提督「とりあえず垂直飛びは、っと」ババッ



ビューーーン



夕張「……」


夕張「ええ……。雲突き抜けたんですけど……。ただジャンプしただけだよねこれ……」


明石「~~~ーーーーッッ/////」


夕張「あんたは早く現実に戻ってきなさいよ」


明石「だってほっぺにチューされたことなんて初めてなんだもん!!!」


夕張「乙女だねぇ」


明石「つか提督飛び過ぎ!!! カッコ良すぎ!!!」


夕張「だねぇ」


明石「いつ降りてくんのよもーっ!!!」


夕張「大体あの人空飛べてたしね」



ヒューーーッ ドォン!!


提督「ふう、ただいま」


明石「おかえりなさい!」


夕張「ど、どこまで飛べたんですか」


提督「いやいや、雲を突き抜けた後はそこまで伸びなかったよ。まだまだ修行が足りんようだ」


明石「いや充分足りてますからw 垂直飛びで雲突き抜ける人間なんていませんからw」


提督「よし、んじゃとりあえず、単身で4-5と5-5行ってくるわ」


夕張「……はい?」


提督「オレの力、深海棲艦に通じるかなぁ」


明石「い、いやいやいや! それはさすがに危ないですって!(深海棲艦が)」


提督「まあ大丈夫だろ。今のオレなら、界王拳も20倍くらいまでは耐えられる」


夕張「……ていうかどうやって界王拳覚えたんですか……」


提督「んじゃま。とりあえず行ってくるわ」


明石「いや、ちょっ!」


提督「界王拳!!」ボシュッ


提督「はぁぁあああああ……!!」ゴゴゴゴゴ


明石「……!!」


夕張「すげえwww 提督の回り、爆風でめっちゃ熱いんですけどwww」


明石「い、今の提督の戦闘力どのくらいなの!?」


夕張「えーっとね。待ってよー」ピピピピピ


夕張「5000……6000……きゃっ!」ボシュッ


明石「ええ……」


夕張「スカウター壊れちゃった……てへ☆」


明石「ヒューwwwww」


提督「んじゃ行ってくる!!」ボシュッ



~精神と時の部屋~


阿武隈改三「行けッ!! エアロスミス!! 私の指示に従ってくださぁあいイィィイイ!!」


ブゥゥゥン


まるゆ改三「精神を具現化した艦載機ですね! まるゆも負けません」


まるゆ改三「はぁぁぁぁ!!」グゴゴゴゴ


まるゆ改三「狼牙風風拳!!」


まるゆ改三「あちょ! あちょ! あちょ! あちょ!!」ガキッバキッドゴッ


阿武隈改三「ああ! あたしのエアロスミスが!!」


まるゆ改三「えへへ。まるゆの狼牙風風拳には及びません!」


ババッ


吹雪改四「……足元がお留守だよっ! まるゆちゃん」バキッ


まるゆ改三「わぁああっ! 吹雪ちゃん、改四形態は卑怯だよぉ!」


吹雪改四「えへへっ! 私が二人ともやっつけちゃうんだから!」


吹雪改四「ダブル・魔貫光殺砲!!」ギュルルルル


阿武隈改三「こ、これは喰らったらやばいやつっ!!」


阿武隈改三「避けるんですケドォ!!」ババッ


まるゆ改三「こんなもの、気円斬で真っ二つに! はぁぁぁ! 気円斬!!」バビュンッ


吹雪改四「無駄だよまるゆちゃん、その魔貫光殺砲はね」


まるゆ改三「!! ちょ、直線エネルギーが曲がった!?」


吹雪改四「ホーミングシステム付だよっ!!」


まるゆ改三「ぎゃあああっ!!」ボシュッ


阿武隈改三「わーーーっ!!」バシュッ



五十鈴改二(三人ともすごいわ……。私はようやくここの空間に慣れてきたっていうのに)


五十鈴改二(早く皆に追いつかなくっちゃ)


五十鈴改二(でも、気のコントロールって難しいわね。体の中心で手を合わせて……)


ポウッ


五十鈴改二「おっ」


吹雪改四「五十鈴さん! すごいじゃないですか、まだ半月なのに! それが気ですよ!」


五十鈴改二「ほ、本当!? これでうまくいってる!?」


吹雪改四「ええ! これは改三に進化できるのも時間の問題ですね!」


まるゆ改三「ぐぐぐ……せ、仙豆をぉぉ」


阿武隈改三「吹雪ちゃん……仙豆……くださぃぃぃ……!」


吹雪改四「ええー? もう、体に穴が開いたくらいで情けないですねえ。仙豆も数が限られてるんですから、それくらい自力で直してください」


阿武隈改三「お、鬼ィ!!」


まるゆ改三「……うう……仕方ない……」


まるゆ改三「まるゆが密かに修行していた、気の応用を使うしかなさそうです……」


まるゆ改三《ホイミ!!》


ポワワワン


まるゆ改三「ふ、ふう。少しは体が修復されましたぁ」


五十鈴改二「な、なにあれ。自分の体も修復できるの!?」


吹雪改四「まるゆちゃんはあまり戦闘に長けていないんですが、修行の方向性を変え、気を回復能力に応用できるようにしたんです」


吹雪改四「阿武隈さんは逆に、自分の苦手とする能力を克服しました。だから気で、精神エネルギーを具現化させて、エアロスミスという艦載機を造り出したんですよ」


五十鈴改二「まるで意味が分からないわ……」


吹雪改四「でも! 気のコントロール次第では、五十鈴さんも特殊な能力を習得できるはずです! お互い頑張りましょうね!」


五十鈴改二「う、うん」


阿武隈改三「ま、まるゆちゃん、私にもホイミを……!」



~4-5海域~


港湾棲姫「クラエッ!!」


ドォン ドォン


提督「……」ボンッ


港湾棲姫「ム、ムキズダト……! バカナ!!」


提督「おい。もう終わりなのか」


港湾棲姫「ナ、ナメルナァッ!!」


ピシュピシューッ


提督「おお、全艦載機を飛ばしてきたか」


提督「はぁぁあっ!!」ドン


ボンッ ボンッ


港湾棲姫「……気合ダケデ……カンサイキガ全滅ダト……!?」


提督「……なんか、あっけないなぁ。こんなもんなのか、お前らの力は」


港湾棲姫「タワゴトヲ……!! タトエワタシガヤブレテモ、5-5カイイキノモノガ、オマエヲコロス!!」


提督「5-5海域? ああ。さっき全滅させてきたけど」


港湾棲姫「ハ……!?」


提督「とはいえ、あんたたちを殺しちまったら、艦娘の出番がないからな。命だけは助けてやったが」


提督「とりあえず時間も惜しいし、全員が負傷するくらいの力で『撃たせて』もらうぜ」


港湾棲姫「ウツ……!? ナ、ナニヲ」


提督「かーめー」


提督「はーめー」


ゴゴゴゴゴ


港湾棲姫「ヤ、ヤバイ……! コレハヤバイッ!!」


港湾棲姫「ゼンカン!! ボウギョタイセイヲトレッ!!!」


提督「波ぁーーーッッ!!!!」



ポーヒー        ドッォォォオォォオォォオオオオン!




~工廠裏~


ゴゴゴゴゴ


夕張「うおお、地震?」


明石「地震っつか。大気が揺れてるねえ」


夕張「提督。いや、深海棲艦、大丈夫かな」


明石「まあ死ぬでしょ。提督優しいから、殺すまではいかないと思うけど」


夕張「なんだかんだ言って、あいつらも生きてる訳だしね」


ピシューッ シュタッ


提督「おー、ただいま」


明石「おかえりなさいです!」


夕張「ど、どうでした? 4-5と5-5は」


提督「ああ。一瞬で壊滅してきた。ゲージも破ったから、今月のEOは終いだな」


明石「ひええ……」



「オイ! ハナセッ!!」



夕張「ん? 提督、なんですかそいつ」


提督「え? ああ。深海棲艦が深々と頭を下げて謝って、こいつを差し出すから許してくれということで」


防空棲姫「地上ニツイタノダカラ、モウ、ハナセヨッ!!」


明石「防空棲姫じゃないすかwww」


夕張「ええwww」



提督「おお、すまんすまん、じゃあ離すぞ」パッ


防空棲姫「グエッ!」ドテッ


夕張「提督、一応彼女もレディなんですから、丁寧に扱ってあげないと」


提督「む。そうか、すまん」


提督「大丈夫か、君。空の旅も寒かったろう。とりあえず、執務室で紅茶でも飲むといい。その後は、ゆっくりと過ごしてくれ」


提督「人質、みたいな形でオレが預かってはいるが、君が仲間の元へ帰るのも自由だ。無理強いはしない。君は君の人生を生きろ」


防空棲姫「ナ、ナニヲ……!」


提督「ほら。手、捕まれ」


防空棲姫「ウ……/////」


防空棲姫「ア、アリガト……/////」ガシッ


明石「あかん」


夕張「ん?」


明石「こいつ落ちたわ」


夕張「ちょれえwww」



提督「さて。そろそろオレも部屋に戻ろうと思うが、この深海棲艦を二人に任せていいだろうか」


夕張「えっ」


明石「わ、私達が防空棲姫をもてなすんですか!?」


提督「いやだってオレ。もっと強くなりたいし。それに吹雪たちもオレの帰りを待ってるだろう」


夕張「そ、それはでも……」


防空棲姫「オ、オイッ! オマエ! ドッカニイクノカ!」


提督「ん? ああ。オレを待ってる奴らが、この中にいるからな」


防空棲姫「……ジャア、ワタシモ、ツイテク」


提督「は? 精神と時の部屋に?」


防空棲姫「ウ、ウン。ダメか?」


提督「ダメじゃないけど……。この部屋、すっごく体が重くなって、空気が薄いぞ」


防空棲姫「カ、カマワナイ。オマエガ、イルナラ……」


明石「ガチ惚れじゃねーか」


夕張「青春ですなあ」



提督「いや、しかしだな……。さすがに敵の修行を見てやるって訳にも」


夕張「そ、そうですねw 下手するととんでもなく強い深海棲艦に成りうる可能性だってありますしw」


防空棲姫「デ、デモワタシハ! 奴隷トシテ、ココニイルノダ!」


防空棲姫「ダ、ダカラ、ワタシハアナタニツイテイナイトイケナイ。奴隷ハ、従者ニツカエルモノダカラ!」


提督「……まぁ、いいか」


明石「いいんですか……」


提督「いや、ぶっちゃけ敵が強くなってくれないと張り合いねーし」


夕張「それはそうかもしれませんけど。いや私ら相手と戦争してるんですよね?」


提督「うーん。まぁなあ」


提督「あ、そうだ」


明石「ん?」


提督「だったらこっちは、もっと艦娘を鍛えればいいじゃないか。こっちにはたくさんの強者が揃ってれば問題ないだろ?」


夕張「……もう提督が何言ってるのか理解できないんだけど」


明石「バリちゃん諦めよう。提督はもう雲の上の存在になってしまったのよ……」


提督「つー訳で、悪いが明石、夕張。修行したい艦娘がいたら集めてきてくんない?」


提督「オレ、先に防空ちゃんと部屋入ってるからさ」


明石「ええ……。まぁ、分かりました……」



艦娘を最大10人まで、精神と時の部屋に追加します。

安価はしませんので、部屋に入れたい艦娘名を適当にコメントしちゃってください。

少なければ少なくても、執筆を再開します。

コメント頂きありがとうございます。
では、五月雨、涼風、大和、金剛、雪風、大鳳、秋津洲、陽炎、伊58、卯月、島風(計12隻)を追加します。
ちょっと多くなってしまいましたが、せっかくですのでこのまま進行しますね。

ちょいと野暮用を済ませてくるので、更新が遅れます。よろしくお願いしやす。

あ、11隻だったw
ではまたまた~




こうして、工廠裏の精神と時の部屋に、12名の艦娘が集結したのであった!!




明石「あいあいー。んじゃ皆さん、こちらのお部屋に入ってくださいー」


夕張「意外と集まったのね……」


明石「みんな提督のこと好きだからなぁ」



五月雨「私ぃ、頑張っちゃいますからっ!!」  駆逐艦五月雨 戦闘力:45


涼風「てぇやんでーい!! 強くなってやるぜべらぼうめい!!」  駆逐艦涼風 戦闘力:45


大和「戦艦大和。推して参ります!」  戦艦大和 戦闘力:167


金剛「早く提督とぉ、バーニングラァァアブ!!」  戦艦金剛 戦闘力:124


雪風「ハイ!! 頑張ります!!」  駆逐艦雪風 戦闘力:50+α


大鳳「いい風……。修行前には、ぴったりの風ね」  装甲空母大鳳 戦闘力:138


秋津洲「遂に……秋津洲が有能と呼ばれる時がきたかも!! 見ててね、大艇ちゃん!」  水上機母艦秋津洲 戦闘力:26


陽炎「陽炎の出番なの? ふふっ。楽しみね!」  駆逐艦陽炎 戦闘力:49


伊58「もうオリョクルは嫌でち……。強くなってクーデター起こすでち」  潜水艦伊58 戦闘力:36


卯月「うーちゃん!! 頑張るぴょん!!」  駆逐艦卯月 戦闘力:37


島風「もっと早くなれるんだよね!! 連装砲ちゃん、寂しいと思うけど、待っててね!」  駆逐艦島風 戦闘力:51



夕張「……とりあえず、皆の今の戦闘力はこんなもんか」


明石「あれ。スカウター壊れてたんじゃないの?」


夕張「私を舐めてもらっちゃ困る。こんなこともあろうかと、スペアはたくさん作っていたのよ」


明石「さすバリ」


夕張「そんじゃ皆さん、中へどうぞー!」


ガチャ 





ゴゴゴゴゴ


島風「部屋入り、いっちばーん!!」


陽炎「あっ! 島風、待ちなさいったら!」


大鳳「……ここが……精神と時の部屋……」


大和「聞いていましたが、確かに、すごく酸素が薄いですね……」


金剛「そんなことはいいデース! 提督はどこデースカー!!」


金剛「ウッ!! か、体が!?」


卯月「お、重いぴょん! 動けない!?」


伊58「ぐぬぬぬ……。な、なんでちかこの部屋は……!」



バシッ ドカッ バキッ ドゴッ



阿武隈改四「吹雪ちゃん、ガードがガラ空きなんですケド!!」  軽巡洋艦阿武隈:戦闘力 3890


吹雪改四「ふふっ。空けてあげてるんですよ! さあまるゆちゃんもかかってきて!!」  駆逐艦吹雪:戦闘力 5000


まるゆ改三「まるっとお見通しだぁ~っ!!」  潜水艦まるゆ:戦闘力 3170



バシッ ドカッ バキッ ドゴッ



五月雨「な、なんですかあれ……」


涼風「べ、べらぼうめい! 吹雪や阿武隈さんが空中で拳同士で殴り合ってるぜい!!」


秋津洲「い、息ができないかも……! 体が動かないよぉ」


金剛「ぐぬぬ……でも、こんなところでつまづく訳には行かないデース! 提督はどこデスカー!」



五十鈴「あんたたちは初心者だから、まずは五十鈴が修行をつけてあげるわ!」  軽巡洋艦五十鈴:戦闘力 1280


防空棲姫「ヘェ。キタンダァ。タクサンキタンダァ」  防空駆逐艦防空棲姫:戦闘力 680


雪風「な、なんで防空棲姫がいるんですか……!」


島風「うう……一番に部屋に入ったのに、動けない……!」



提督「よおお前ら。来たか」


金剛「OH! テイトクーッ!!」


金剛「……って、ダメデース! 体が重い! 動かないヨーッ!! 抱きつけないーッ!」


大鳳「て、提督? あなたは普通の人間なのに、この空間に居て苦しくないの?」


提督「え? ああ、まあ最初からずっとここにいるしな」


大和「提督から限りないパワーを感じます……。一体、この数時間の間に何が……?」


提督「……決めたんだよ。今まで守られっぱなしだったオレは、君達を、守ると」



提督「だから、強くなった」 提督:戦闘力 11300



雪風「た、多分今、しれぇが一番強くなっています! 雪風は感じます!」


陽炎「嘘でしょ……! あの、弱弱しくて頼りなかった司令が!」


伊58「ていとくぅ……ゴーヤ、動けないんでちけど……」


提督「そうか。まぁ無理はしなくていい。部屋からはいつでも出られるし、自分たちが一番伸びる修行を、各々こなしていけ」


提督「残念だがオレは、防空ちゃんの専属だ。敵が強くならないと、面白くないからな」


防空棲姫「……テイトク……♡」


金剛「ハッ!? ただならぬ悪感が走りましたヨーッ!」


大鳳「ど、どういうことなの!? というか、敵の深海棲艦が何故こんなところに!」


提督「はは、まぁ、色々あってな」


提督「とりあえず君らは、五十鈴から修行を受けてくれ。体が損壊したら、仙豆を食べてもいい。まるゆに回復を頼んでもいい」


提督「早く高見に上がってこい。待ってるから。さあ、防空ちゃん、君はあっちで特別演習だ」


防空棲姫「……ハイ……♡」


金剛「ぐぬぬぬ……!」


防空棲姫「……ザンネンダッタナ」


防空棲姫「テイトクハ、私ノモノダ♡」


金剛「ゆ、許さんデース!!!」



大和「……あ?」


大鳳「言ってくれるわね。深海棲艦……!」


卯月「うーちゃん、激怒だぴょん」


五月雨「提督は渡しませんっ!!」


涼風「てやんでい!! 修行したらぁ!! 五十鈴っち! あたいに修行をつけてくれい!!」


伊58「もうクーデターとかいいでち!! 強くなって、提督を振り向かせてみせるでち!!」


五十鈴「うふふ、その威勢がどこまで続くかしら?」


五十鈴「さあでは始めるわ! 皆、五十鈴に続いて!!」


「「「「「応ッッ!!!」」」」」





※BGM 「Survivor - Eye Of The Tiger (映画:ロッキーより)」



https://www.youtube.com/watch?v=FLZS3jQPnKw





~修行1週間目~


五十鈴「ホラホラあ! 駆逐艦の皆、足がガクガクしてるわよ!! たった三日直立するだけなんだから、もうちょっと根性みせなさい!」


雪風「そ、そんなこと言ったってですね……!」ガクガク


陽炎「バ、バッカじゃないの!? まだ体も慣れてないっていうのに!」ガクガク


涼風「てやんでぃ……! 体が重いぜぇ……!」ガクガク


島風「お、おっそーい……!」ガクガク


卯月「うーちゃん……! 負けないぴょん……! 睦月型の皆も待ってるから……!」ガクガク


五月雨「うう……」ガクッ


五十鈴「はい、五月雨ちゃん脱落~」


五十鈴「罰として全員で腕立て腹筋背筋1000回ね!」


雪風「お、鬼です……! 神通さんばりの鬼がいます!」


陽炎「だー! こんなのやってられないわっ! 私抜けるから!」


五十鈴「うふふ。そう?」


五十鈴「じゃあ部屋から出なさい。これで提督は私のものね♡」


陽炎「んだとちくしょうこの野郎てめえああああああん!!?」


五月雨「うう!! 提督は誰にも渡しません!!」ババッ


涼風「おお、五月雨が蘇った!!」


五十鈴「はーい、じゃあ筋トレしたら続きねー」




~修行1ヶ月目~


五十鈴「さあ! あんたらは駆逐艦より修行が遅れてるんだから、気のコントロールで、しっかりとその遅れを取り戻すのよ!!」


伊58「いや、気のコントロールったって……!!」


秋津洲「もうずっと、光の弾を出し続けてるかも!! これじゃ肉体エネルギーが全部放出されてぶっ倒れちゃうかも!!」


五十鈴「なっさけないわねぇ。大鳳なんて、あんたらをとっくに通り越して気の応用をしてるのに!」


ビュンビュンビュン


大鳳「五十鈴さーん。結構思い通りに飛行ができるようになりましたー!」


五十鈴「あいあいー! それじゃあ次は、飛びながらエネルギー弾を出す訓練ね!」


大鳳「はーい!」


大鳳「……優秀な子達。力を見せて!」


大鳳「拡散エネルギー波!!!」


ドン ドン ドンッ


五十鈴「……さすが空母。エネルギーの放出のセンスは抜群ね」


五十鈴「ほうら、あんたらも頑張らないと、いつまでも追いつけないわよ!」


伊58「空母と一緒にされても困るでちよ!! ゴーヤは潜水艦なんでち!!」


秋津洲「秋津洲だって水上機母艦かもっ!!」


五十鈴「いや、でもあんたらも艦載機飛ばせるじゃない」


伊58「……痛いところを突くでちね」


秋津洲「その通りで言い返せないかも!!」


五十鈴「はい、それじゃあ後14時間気を放出させ続けて~」


伊58「オリョールが神に思えるでち……」



~修行2か月目~


五十鈴改三「はぁぁああああ……!」ゴゴゴゴゴ


五十鈴改四「はぁっ!!」ボフッ


金剛「OH! 五十鈴の髪が、ゴールデンになってマース!!」


大和「すごい……! 一気に戦闘力が向上してますね」


五十鈴改四「ふう、ようやく私も改四になれたわ」


五十鈴改四「さ、どっからでもかかってきて。2か月も修行した貴方達戦艦2人相手なら、ようやく私の修行相手が務まるわ」


金剛「OKネー!! 容赦しないヨーッ!!」


金剛改三「あぁぁあああっ!!」ボフッ


大和「金剛さん、大丈夫ですか? 改三で長時間戦うのは、体に負担が大きいですよ」


金剛改三「そんなこと言ってられないデース!! 時間が過ぎていくにつれて、あの深海ガールが提督を蝕んでいくと思うと……!」


大和「ふふ、確かにそうですね」


大和改三「では私も」ボフッ


五十鈴(大和は本来、改二改修もできていなかった体。なのにもう改三を平然と発生させるなんて)


五十鈴「ふふ。面白くなってきたじゃない! さあ、かかってらっしゃい!!」




~修行三ヶ月目~


吹雪「へぇ。私に勝負を挑むなんて、良い度胸ですね」


大鳳「……もちろん、無謀だとは承知しているわ」


大鳳「でも、貴方も提督を愛しているんでしょう?」


大鳳「だとすれば負ける訳にはいかないわ。私だって、彼を愛しているんだもの」


吹雪「……」


大鳳「それに貴方は、今ここで一番強い」


大鳳「私の全てをぶつけさせてくれるもの」


大鳳「はぁぁあああああ……!!」ゴゴゴゴゴ


大鳳改四「はああっ!!」ボフッ


吹雪「お、改四ですか」


大鳳改四「はあっ、はあっ、はあっ!」


大鳳改四「あ、貴方と戦う最低限の条件、それが、改四だったわね……! これで、どう?」


吹雪「……」


吹雪「大鳳さんも本気なら、私も本気で相手をするのが礼儀ですね」


吹雪「はぁぁああああああ……!!」グゴゴゴゴゴゴ


吹雪改五「どぁあっ!!」ボンッ!


大鳳改四「か……! 改五……!!? しかも何故か、吹雪さんの服が法被(ハッピ)バージョンに変化している!!」


吹雪改五「これが、改五ですよ」


大鳳改四「なんと悍ましい……!」


吹雪改五「……で。来るんですか? 来ないんですか?」


大鳳改四「や、やってやります!!」



~修行4ヶ月目~


阿武隈改五「ホラホラァ、金剛さん、こっちガラ空きなんですケド!!」ボゴッ


金剛改四「くぅ!! でもまだデース!! まだまだ戦えマース!!」


金剛改四「金剛拳、四倍ネー!!」ボフッ


阿武隈改五「おお、提督の界王拳の真似ゴトですね! 楽しみ楽しみィ!!」




大和改四「くっ! まるゆさんはどこに消えたの!?」


まるゆ改五「こっちですよー、大和さん」ビュッ


大和改四「は、早い……! いくら私がパワーで勝っているとはいえ、スピードがまるで違う!」


まるゆ改五「え? まるっとスピードが違いますかぁ? えへへ。照れちゃうなぁ」


大和改四(あ、今ガラ空きだ)


大和改四「ギャリック砲ーーーッッ!!」ポーヒー


まるゆ改五「ぎゃぁああああああああああああ!!!!」ボォン


大和改四「か、勝った……! 初めてまるゆさんに勝っ――――!」


まるゆ改五「残像ですよ~」ヒュン


大和改四「ぐ……!!」


プシュン


大和「あ……! 改四が……!」


まるゆ改五「あちゃあ。やっぱりまだ、改四は長期戦に向いてませんねえ」


大和「うう……! でも、仙豆を10粒食べて、すぐに出直します!!」


まるゆ改五「はいはい~。待ってますねえ」



~修行五ヶ月目~


五十鈴改五「くっ!! すばしっこい駆逐艦たちね!!」ボンッ ボンッ


卯月改四「えっへっへー。うーちゃんのスピードが見えるぴょん?」シュンッ


五月雨改四「やぁ~っ!!」ポーヒー


涼風「五十鈴の姉貴ィ! ダブルエネルギー波を食らえぃ!!」ポーヒー


五十鈴改五「は、早いっ!! 避けるので精いっぱいだわ!!」シュンッ


島風改四「えっへへ。五十鈴さん、おっそーい!!」ビュンッ


五十鈴改五(後ろ!?)


島風改四「前だよー」ビュッ ドゴッ


五十鈴改五「く……! いくら私が改五とはいえ、駆逐艦6隻の相手は分が悪いか……!!」


陽炎改四「いい? 丹陽。かめはめ波合わせるわよ」ゴゴゴゴ


丹陽「ええ!! 任せてください!!」ゴゴゴゴ


陽炎改四「かーめー!」


丹陽「はーめ……」


丹陽「!! 陽炎、避けてくださいッッ!」


陽炎改四「えっ!?」


ドンッ ドンッ


陽炎改四「く! 死角からの遠距離砲撃!! これは……!」



伊58改四「ちぃっ。地中に仕込んだ魚雷エネルギー波を避けるとは、やるでちね!」


秋津洲改四「でもまだまだあ! 秋津洲の『二式大艇元気玉』は避けられないかもっ!!」ボンッ


五十鈴改五「ふう、助かったわ援護組。やっぱりあいつらの気は、長距離戦に向いてるわね」


五十鈴改五(皆、強くなった。今なら提督を無理矢理襲うことも……むふふ)



~修行六ヶ月目~


防空棲姫「……」


提督「……」


防空棲姫「……」


提督「……」


防空棲姫「なあ、提督よ」


提督「ん?」


防空棲姫「ここ一ヶ月ほど、ずっと精神統一をしているが。これで私は、強くなっているのだろうか」


提督「……んー。全てを無にして、自分の中の限界を感じ取り、それを越える訓練だったんだけどな」


提督「さすがにまあ、一ヶ月やってると辛いか」


防空棲姫「い、いや。あなたと一緒にいるから。別に辛くは感じないのだが……。他の艦娘どもに、能力を追い越されそうか不安でな」


提督「大丈夫だよ。お前はめちゃくちゃ強くなった。オレをも脅かすくらい。それに、言語も上手くなったよな」


防空棲姫「……それは全て、あなたのおかげだ」


提督「えっへへ。そう言ってくれると嬉しいね」


防空棲姫「……」


防空棲姫「なあ。提督」


提督「ん?」


防空棲姫「私は貴方が好きだ。だから、今、襲い掛かってもいいだろうか」


提督「お、一ヶ月ぶりの組手か。いいぞ」


提督「オレもそろそろ、限界の先を越えた力を試してみたいところだった」ゴゴゴゴゴゴゴ


防空棲姫(ぐ……!! なんという圧迫感!! 側にいるだけで押しつぶされてしまいそうだッ!!)


防空棲姫「やはり貴方は、すごいな」


提督「……ま、君がこうして、オレの近くで力をつけてくれる限り、オレは強くなれるよ」


提督「あいつらを守ってやらないといけないからな」


防空棲姫「ふふ。相変わらず面白い人だ」


防空棲姫改六「そうでないと、私もここまで成長しなかった」ボフッ!


提督「っしゃ。んじゃいっちょやるか。かかってこいー!」


防空棲姫改六「ああ!!」





・・・・・・・そして





~工廠裏~


チュンチュン


明石「……くー……」


夕張「スピー……」


明石「はっ! やだぁ、寝ちゃってたわ」


明石「夕張、起きなさいよ。朝よ」


夕張「うん? うーん……もうちょっと」


明石「ったく……。えーっと、時間は……」


明石「うわ。あれから一日経過したのか。てことは、中の皆は1年間修業を行ったってことね」


明石「……どんなことになってるんだろう」


明石(覗いてみようかな。でも時間軸のズレが世に発生する可能性もあるし、あまり頻繁には――――)



ガチャ




卯月「お、明石さん、起きてたぴょん?」


明石「卯月ちゃん! お疲れ! 修行は終わったの?」


卯月「うん! うーちゃん、めちゃくちゃ強くなったんだぴょん!!」


明石「へえー」


駆逐艦卯月 戦闘力:26572


卯月「とりあえず、睦月型のみんなに会いに行ってくるね!!」


ボフッ


明石「……」


明石「普通に空飛んでるんだもんなぁ」




ガチャ


涼風「いやぁ~!! てやんでい!! 疲れたぜぃ!!」


五月雨「私達は7、8ヶ月修行してたんだよね。どれくらい強くなってるんだろう」


明石「おお、御二方、お疲れ様です~! 修行はどうでしたか?」


涼風「いっしし! バッチリだぜーっ!!」


駆逐艦涼風:戦闘力28765


五月雨「私も、頑張りました!!」


駆逐艦五月雨:戦闘力28665


明石「そ、そうですかぁ。それは何よりです」


涼風「なーんか力を試してえなぁ! 五月雨! とりあえず1-1でも行こうぜ!」


五月雨「うん! あんまり力を解放せずにしないとね。どれくらいのダメージが出るのかなぁ」


ボフッ ボフッ


明石「……行っちゃった」


明石「イ級さん。ごめんなさい」



ガチャ


陽炎「ああ……疲れた……。ようやく終わったわぁ」


雪風「雪風! こちらでも無事、生還しました!」


島風「みんなおっそーい!」バビュン


明石「み、みんな、お疲れ様ー」


陽炎「あら明石さん。あ、そうか、元はと言えば、明石さんがこの部屋を作ったんですよね」


明石「え、ええ。まあ」


雪風「8ヶ月も離れると、ちょっと記憶が混同しますね!」


島風「ねーね、みんなでかけっこしようよ!! すっごい体が軽いの! 私に追いつけるぅ!?」バビュン


駆逐艦島風:戦闘力32460


陽炎「あ、島風、待ちなさいったら!!」バビュン


駆逐艦陽炎:戦闘力30980


明石「……一瞬で雲の向こうへ消えて行った……」


雪風「あ、では雪風も追いかけますね! これくらいのハンデがないと、すぐ追いついちゃいますし!」


丹陽「よっ!!」ボフッ


明石「ええ……。名前変わってるんですけど」


丹陽「では、二人を捕まえたら戻ってきます!!」バビュン


駆逐艦雪風(丹陽):戦闘力41940


明石「……なんだこれ」



夕張「んん……? なんかあったの?」


明石「ようやくお目覚めですか」


夕張「まぁ、これだけうるさいとね」


明石「やべーわ。今駆逐艦が6隻外に出て来たけど、やっべーわ」


夕張「やべえ、って。何が」


明石「皆超強くなってる」


夕張「……マジ?」


明石「スカウター見ずしても、その凄さが分かる」


夕張「やばいねえ。ぱないじゃん」


明石「ぱねえ」


夕張「でも、なんで駆逐艦の子たちが先に出てくるの? なんか順番があるのかな」


明石「……さあ」


ガチャ




伊58「うう……。やっぱりゴーヤじゃ勝てなかったでち……」


秋津洲「ゴーヤちゃん、でも胸を張ろうよ! 私達は気を上手く使ったから、駆逐艦には勝てたかも!!」


明石「おー、お二人さん、おかえり~」


夕張「なんか、すごくがっかりしてるね。中で何かあったの?」


伊58「うー……」


秋津洲「実は今、中で提督争奪戦大会が開催されてるかも! 優勝者は、提督と一時間だけ、ずっと一緒に居られる権利がもらえるかも!!」


明石「うわぁ」


夕張「ばっちしハーレム展開ですな」


伊58「ちくしょうでちー!!! まるゆがあんなに強くなってるなんておかしいでちよ!!」


潜水艦伊58:戦闘力22865


秋津洲「でも、戦闘力が全てではないって証明できたかも! 私達は、技で駆逐艦には勝つことができたかも!!」


水上機母艦秋津洲:戦闘力18765


伊58「とりあえずオリョクルでストレス発散でち」バシュッ


秋津洲「あ、付き合うかも!」バシュッ


夕張「……飛んでるやん」


明石「飛んでるねえ」



夕張「トーナメント戦なのかな」


明石「だろうね。それで負けてきた順に、外へ出てくると」


夕張「ていうか皆、こんなに提督LOVEだったとは……」


明石「私の頬にチューしたの見たでしょ? あんなん惚れますよ」


夕張「すげえかっこよくなってたもんね。ギャップ萌えというやつですか」


ガチャ


金剛「Noooooooooooooooooooooooぉぉっぉううううううう!!!」


金剛「シィィィィィット!!!! 全海域に殴り込み行ってくるネー!!!!」


金剛「金剛拳、50倍だぁあああああああああああ!!!!!」ボボボボボボ


戦艦金剛:戦闘力 71354


バシュンッ


明石「……負けたのか」


夕張「……負けたのね」




ガチャ


まるゆ「うう~……。負けちゃいましたぁ」


明石「おかえりなさい。まるゆちゃん」


夕張「あれ? まるゆちゃん皆より早く入ってたのに。負けちゃったのか」


まるゆ「あはは。やっぱり潜在能力の違いですかねぇ。皆さんお強いです」


まるゆ「金剛さんにはギリギリで勝ちましたが、まるゆにはもうパワーが残っていませんでしたぁ」


明石「いやいや、充分でしょ。修行した戦艦の金剛さんにも勝てるとか。海戦でもないんだし」


まるゆ「でも最後、金剛さんが改六で無茶をしてくれたおかげですね。あれがないと、私負けてましたもん」


夕張「……今なんて言ったの。改六?」


まるゆ「え? ああ。はい。改六です」


まるゆ「装備スロットは17まで増えて、主砲は51m砲まで装備できると思います」


夕張「……頭おかしいですね」


明石「大体そんな長い主砲ねえです」


まるゆ「とりあえず、まるゆはお風呂行ってきますねー」


潜水艦まるゆ:戦闘力68500


バシュン


夕張「……」


明石「もうまるゆちゃんだけでも深海棲艦滅ぼせるんじゃね?」


夕張「だねぇ」


ちょいと更新ストップします。
場所変えるのでID変わるかもしれません。よろしくです~。

皆様コメントあざす~。続きます



ガチャ


五十鈴「あいたたた……。くそー、流石に私じゃ勝てなかったかぁ」


明石「おかえり五十鈴さん」


夕張「なんか見違えるように成長したわね。誰に負けたの?」


五十鈴「大鳳ちゃんだよ。あの子すごいわ、流石に才能ね」


明石「えーっと、後発組で残ってるのは、大鳳さん、大和さん、防空棲姫だけか」


夕張「だね。先発で言えば、吹雪ちゃん、阿武隈ちゃんの順だし。あ、あと提督」


五十鈴「誰が勝つかは分からないわ。正直、吹雪ちゃんが頭一つ秀でてる感じだけど。……ずっと提督についてた防空棲姫も、その実力はまだ隠してるわね」


明石「え。防空棲姫そんなに強くなってるの」


五十鈴「ええ。敵が強くないと面白くないから、ってことで。提督とマンツーマンで修行してたの」


夕張「この世が崩壊したら提督のせいね……」


五十鈴「ま、大丈夫でしょ。こっちには限界を超えた艦娘も多くいるんだし」


軽巡洋艦五十鈴:戦闘力80005


五十鈴「とりあえず間宮さんとこで甘いもの食べてくるわ」


バシュッ


明石「……私も間宮さん恋しい」


夕張「いや、皆約一年我慢してるんだから」


明石「まあそれもそうか」

ここで突然の安価

次に出てくる艦娘を、
大鳳、大和、吹雪、防空棲姫、阿武隈
の中から選んでください>>139

防空棲姫



ガチャ


防空棲姫「……」


明石「あれま」


夕張「これは意外。すっごく強くなってるって話だったのに」


防空棲姫「……私は戦って負けた。仕方ない」


明石「喋り方すげえ流暢になってるwww」


防空棲姫「貴様らの提督が、丁寧におしえてくれたのだ。おかげで人間の言葉に近い感情で話せるようになった」


夕張「はえー」


防空棲姫「私が負けたのは。まぁ。彼への想いが足りなかったということだ」


防空駆逐艦防空棲姫:戦闘力103500


明石「ま。私たちもずっと提督と一緒にいますからねえ」


夕張「でもいい経験になったんじゃない? 今後は海戦で手加減してくれると嬉しいなあ」


防空棲姫「フフ。約1年も姿を現していなかった私だぞ。今後、海戦があるかは分からぬがな」


防空棲姫「……まぁしかし。もうキサマらと、戦うことはないだろう」


明石「へ?」


防空棲姫「深海棲艦は、キサマらへ降伏する。このような化物が揃う鎮守府に勝てるとは思えぬ」


防空棲姫「私が全責任を持って、深海棲艦に話をつけてくる。我らの争いは、今日をもって終結する」


防空棲姫「では。て、提督に、よろしく伝えてくれ。私はあなたを、いつまでも愛していると。キャッ♡」


バシュッ


明石「……」


夕張「……」


明石「乙女かよ!!!」


夕張「まぁ結果的には和解できそうだからいいじゃないの」



明石「でもあれだけ強かった防空ちゃんを倒したのは誰なんだろね」


夕張「うーん。トーナメント戦だから、最初に入った吹雪ちゃんと当たってしまったとか?」


明石「ああ。それならまあ。納得」


夕張「でもそうなると、吹雪ちゃんもすごいダメージ受けてるかもしんないね。こりゃあ誰が勝つかわからなくなってきたわ」


明石「おし、んじゃちょっと賭けようか。次誰が出てくるか」


夕張「いいねー。誰だろうかなぁ。吹雪ちゃんは初期艦で提督への愛は強いだろうし」


明石「阿武隈ちゃんは軽巡洋艦で半端ない潜在能力持ってるし」


夕張「大和さんは全艦娘の中での最強火力の持ち主だし」


明石「大鳳ちゃんは空母の中で1番の頑張り屋さん&最強の空母だし」


夕張「難しいなぁ」



次に出てくる艦娘を決めてください。

>>146

吹雪



バタンッ


明石「お」


夕張「あちゃー」


吹雪「ううう……!!」


明石「お、おかえり、吹雪ちゃん」


夕張「号泣してるじゃん……」


吹雪「うわぁああぁああああああ!! うわぁぁぁああああん!!」


明石「ふ、吹雪ちゃん、落ち着いて。誰に負けたの?」


吹雪「あぁぁあああああ!! あぁああああああ!!」


夕張「傷心だね……」


明石「ま、まあまあ。仕方ないよ。やっぱ防空棲姫ちゃんとの戦いが厳しかったのかな」


吹雪「ぐぅぅううっ! ううっ!!」


吹雪「司令官は、私だけのものなのにっ!!!」


夕張「ふ、吹雪ちゃんがダークサイドに堕ちている……!」


明石「初期艦だし、気持ちも分からなくもないけどね。あはは」


吹雪「うぁああああああああ!!!!」ゴゴゴゴゴ


吹雪改八「だぁああああああああ!!!!」ボウッ


駆逐艦吹雪:戦闘力110670


明石「ぐお!! す、すげえ風圧!! 吹っ飛ばされるぅぅぅ!!」


夕張「吹雪ちゃん落ち着いて!! ここ外の世界だから!! 鎮守府壊れるから!!!」



吹雪改八「私が深海棲艦をっ!!!」


吹雪改八「全滅させちゃうんだから!!!!」ボボボボボ


明石「ダメ!! ダメだよ吹雪ちゃん! 冷静になって!!」


夕張「防空ちゃんが今深海棲艦を説得してるから!! おとなしく待ってよう! ね!?」


吹雪改八「嫌ですぅ!! らぁめですぅ!!!」


吹雪改八「もうどうだっていいの!! この世界なんて!! 司令官に選ばれなかったこんな世界なんてぇ!!!」


明石「いかん! 完全に我を失っているわ!!」


夕張「このままじゃ鎮守府が崩壊して……!」



ヒュウッ



島風「あれ? 吹雪ちゃんどうしたのー?」


陽炎「か、改八になってるじゃない! 現世では改四までだって、司令に言われたでしょ!?」


吹雪改八「うるさいうるさいうるさい!! 私は司令官が全てだったの!! この世を破壊しつくしてやるんだから!!!」


明石「ダメだこれ完全にダースベイダーパターンだ!」


夕張「誰か吹雪ちゃんを止めてぇ!!」


丹陽「な、なんですかこの騒ぎは! っ! 吹雪さんが改八に!?」


陽炎「雪……丹陽遅いわよ! 吹雪を止めるため、あれを使うわ!」


丹陽「あ、あれですね! 分かりました!」


フュー・ジョン ハッ!!


ピキャーン


明石「フュージョンしてるwww」


夕張「もうなんでもありだなwww」


丹炎「陽炎型の最終兵器、丹炎です!! よろしくね!!」


究極駆逐艦丹炎:戦闘力124000


島風「……おうっ!!」


明石「そりゃおうしか言えないわぁ」



吹雪改八「私を止める気!? いいわ、相手になってやるんだから!!」


丹炎「ここは場所が悪いです!! 移動するわ!!」


吹雪改八「望むところだぁあ!!」


バシュッ


バシュッ


島風「はっやーい!! 島風も負けないんだから!!」


バシュッ


明石「……」


夕張「……」


明石「ああ。もう。無茶苦茶だわ……」


夕張「うん……」


明石「今後誰が出てきても病みパターンしか見えない……」



次に出てきたのは誰?

>>151

阿武隈



ガチャ


阿武隈「ウウウ……負けちゃいました……」


明石「おお、阿武隈ちゃん。おかえり~」


夕張「ボロッボロだねw」


阿武隈「大和さんと大鳳さんの、集中砲火を浴びちゃいました。二人して私を狙ったんです」


明石「え? タイマンじゃなかったの?」


阿武隈「エッ! 最後に残ったのは三人だったから、バトルロイヤルだったんですケド!」


夕張「ああ、なるほど」


阿武隈「吹雪ちゃんや防空さんが脱落したから、いけると思ったのに。ううう……」


明石「惜しかったですねー」


夕張「でも今鎮守府で三番目に強いってことだよ! すごくない!?」


阿武隈「そんなものどうだっていいです。あーぁ。私みたいな艦娘が、提督と一緒になれるチャンスだったのに」


明石「どんだけ提督ラブやねんあんたら……」


阿武隈「とりあえず憂さ晴らしに、北上さんと演習してきます」


夕張「やめて」


阿武隈改七「エッ? どうしてですか?」ボウッ


軽巡洋艦阿武隈:戦闘力100010


明石「だからむやみに改七とかになるのやめて!!」ゴオーッ


夕張「風圧ぱないから!!」ゴオーッ


阿武隈改七「んん!!」



~精神と時の部屋~


大和改八「はあっ、はあっ、はあっ!」


大鳳改八「はあっ、はあっ、はあっ!」


提督「……」


大和改八「ど、どうやら……。お互い、隠していた実力を発揮し尽くしたようですね……」


戦艦大和:戦闘力142000


大鳳改八「うふふ。ふふっ。ええ、私もそろそろ、限界みたいです」


装甲空母大鳳:戦闘力141900


大和改八「最後に戦えたのが、あなたで良かった」


大鳳改八「私たちがいつの間にか。先行組を追い抜いたと知ったら、皆、落胆するでしょうし、ね」


提督「……」


大和「ぶはっ!」シュン


大鳳「ぐっ!」シュン


提督「……元に戻ったか。この勝負、引き分けだな」


大和「ええ……」


大鳳「悔しいですが……仕方ないですね」




提督「よく頑張った。お疲れ様」


提督「これでもう。海の争いは収まるはずだ」


大和「……」


大鳳「……」


提督「ご褒美、になるのかは分からんが、お前らが望んだことだ。大和、大鳳、おまえらと一時間だけ、一緒に過ごすよ」


提督「全てを曝け出してな」


大和「……」


大鳳「じゃあ。聞いてもいいかしら。提督」


提督「ん?」


大鳳「……あなたは一体……何者なの……?」


大和「ここまで強くなった私たちだからわかります。貴方は、私たちよりももっと強い。うんと強い戦闘力を秘めている」


提督「……」


提督「いやぁ。正直に言うとさ、今まで全然気が付かなかったんだけど」


提督「ここに来て自分を見つけ直して、ようやく分かったんだ」


提督「オレは多分――――」





~地球『改』より3億光年離れた宇宙船内~


「ほーーーっほっほっ」


ザーボン「フリーザ様。ようやく、別次元に存在していたサイヤ人の生き残りを見つけ出しました」


ドドリア「宇宙の次元を超えてまで逃げていたサイヤ人の末裔……。ここで皆殺しですね、グフフ」


フリーザ「ドドリアさん。ザーボンさん。ご苦労様でした。貴方がたには、ベジータの前で虚偽の死を演じさせてまで、苦労をかけましたね」


フリーザ「最終的に、私があの『ソンゴクウ』とかいうスーパーサイヤ人と戦い、命が燃え尽きる瞬間、次元歪装置を発動させ、別次元の空間へ異動してきましたから、皆と合流できた訳ですが」


フリーザ「奴があそこまで強くなったのは、この別次元にいる『テイトク』とやらに力を送られていたためだとか……。全く、忌々しいものです」


ドドリア「しかし、あまり別次元に存在するのは我々にとっても良いことではありません。次元空間を破壊してしまうと、元の世界に戻れませんからな。お早目の行動を推奨致します」


ドドリア:本来の戦闘力115200


ザーボン「ドドリア! そんなことはフリーザ様が1番理解しているハズだ! 余計な口を叩くな!!」


ザーボン:本来の戦闘力123000


フリーザ「ほっほっほっ。いいのですよザーボンさん。これで我々の次元空間の運命も、変わるのですから」


フリーザ「私の本来の戦闘力は63万です。さっさと『テイトク』とやらを討ち取り、我々の次元空間へ帰るとしましょう」


フリーザ「そうすればあの『ソンゴクウ』という猿も、超サイヤ人には覚醒しないはず。私はあちらの次元でパワーが落ちるとは言え、奴を瞬殺できることでしょう」


ドドリア「さすがフリーザ様だ!!」


ザーボン「ククク……。見ているが良い、サイヤ人の末裔め。おまえが恐怖に慄く顔が目に浮かぶわ」


ドドリア「そうと決まればフリーザ様! 我々は先に『地球改』という場所に趣き、やつらに洗礼を下してきます!」


フリーザ「ええ。頼みましたよ。ああ、『テイトク』とやらだけは残しておいてくださいね。奴は私が直々に殺します」


ザーボン「御意……」



~精神と時の部屋~


大和「……!」


大鳳「……こ、これは……!」


超提督「えっと。どうやらオレ、サイヤ人ってのの、末裔らしいんだ」シュウシュウシュウ


超提督「スーパーサイヤ人ってな。漫画で聞いたことあるだろ? どうやらあれ別次元で本当に起こってた話らしくて、オレサイヤ人の血を継いでるっぽいわ」シュウシュウシュウ


超提督:戦闘力1258000


大鳳「あはは……はは……!」


超提督「なんだか最近、力がどっかに飛ばされてたんだよなー。思えばこれ、知らぬ間にオレが、兄弟である悟空に力を送っていたんだわ」


超提督「だからあいつはフリーザに勝てた。オレ、悟空と双子の兄弟だったんだよ。あれ、三つ子? まあどうでもいいか、次元が違う世界の話だし」


大和「は、話が大きすぎて、提督が何を言っているか分からないわ……」


超提督「ん? ああ、ま、気にすんな。オレの親がただ『戦闘ばっかりの世界』から、オレを切り離したかったってだけのことだ」


超提督「結局オレは、全部思い出しちゃったんだけどな」


大鳳「……」


大和「ねえ提督。それでも、覚えておいて」


提督「ん?」


大和「貴方が、どんな人間だったとしても。サイヤ人という、種族の人間だったとしても」


大和「私たちは、皆。貴方を信頼しているし、貴方を愛おしく思うわ」


提督「おう、サンキュー。はは」


提督「でもそんな悠長なこと言ってる場合じゃないかもしれない。悪の親玉だったフリーザってのが、時空を超えてこっちの世界にやってきたみたいだ」


大鳳「ええ!?」



提督「多分このままだと、30分後にはフリーザの部下が着陸しちゃうな」


大和「そ、それは……!」


大鳳「地球のピンチ、ということ?」


提督「ああ。そうっぽい。後オレらが住んでる星、地球改っていうらしいわ」


提督「部下の力は気にすることないが、問題はフリーザだな。あいつ何回か変身するだろうから」


提督「だからオレはもう少しここに残って、修行続けるよ。大和や大鳳は、悪いが皆とともに奴の部下を殲滅してくれるか。悟空がいる世界では、あいつら死ぬことを演じたらしいから」


大和「……了解です」


大鳳「……腕がなるわ。ちょうど、この力をぶつけてみたかったところだったの」


提督「ああ、すまんな。なんとなくだが、その部下よりはおまえら強いはずだから」


提督「皆と協力して、奴らの部下の相手してやれ。防空も戦力になってくれるはずだ」


大和「分かったわ。戦艦大和、推して参ります」


大鳳「装甲空母大鳳! 出撃します!!」


提督「うん! 頼んだぞ!! フリーザが出てきたら、オレも部屋から出てく!」




~地球改 上空~


ドドリア「くくく! 血が騒ぐぜえ! ようやく抑えていた力を解放できらぁ!!」


ザーボン「ここで戦果を上げ、あのギニュー特戦隊という輩より我々が勝っていることを証明するのだ!!」


ドドリア「……あれ。おい、スカウターが妙な数値を出してるんだが」


ザーボン「ん? なんのことだ」


ドドリア「戦闘力10万超えの奴らが……ゴロゴロいるぞ……」


ザーボン「はぁ?」




吹雪改九「ガガガガガ!! ガガッガッガガガガ!!!」


吹雪改九「殺す!! みんなまとめて、ぶっ殺す!!!」


限界を超えた吹雪:戦闘力152000


丹炎「まずいですよ! 吹雪ちゃんが自分を見失ってます!!」


丹炎「ああもう! バカばっかりなんだから!!」


丹炎「雪風! 改三で行くわよ!!! はいっ!!」ボウッ


丹炎改三:戦闘力161000


防空棲姫「ちっ。吹雪め、隠していた力を解放したか」


防空棲姫改八「仕方ない。皆まとめて相手してやる」ボウッ


防空棲姫改八:戦闘力155000



大鳳改八「大和さん、仙豆で体力は回復しましたね? いけそうですか?」


大鳳改八:戦闘力153000


大和改九「ええ。おかげで私も、更なる高みへ行くことができたみたい」


大和改九:戦闘力165500


大鳳改八「うふふ。では行きましょう。提督争奪戦の続きは、戦いが終わってからです!」


大和改九「ええ!!」


バシュッ



~精神と時の部屋~


提督(さーて。フリーザが到着するまでは、外界で言えば後数時間ってとこか)


提督(それまでに、オレは超提督を超えた実力をモノにしないとな)


提督(間に合えばいいが……)


ガチャ


トコトコトコ


明石「あ、あのー。提督? ぐっ!!」


夕張「うお!! 重っ! この部屋、体が重っ!!」


提督「おう。明石と夕張か。どした?」


明石「……な、何が起こってるんでしょうか。今」


提督「んー、いい質問だな」


提督「何が起こってるのか重要ではないが、これだけは伝えておくか」


提督「お前らのおかげで、この世界を、なんとか守りきれそうだよ。ありがとうな」


明石「……はい?」




この後、ドドリアとザーボンは激しい戦闘の末、提督の部下が打ち破り、
数時間後に襲来したフリーザも、提督が超元気玉で退けた。

時空転送装置を使って、なんとかその場から逃れたフリーザだったが、
機械の破損により、ナメック星が崩壊した後の時空間にしか戻ることができなくなったという。

サイボーグとなってなんとか命を取り留めたフリーザは、以後別の時空間に異動することなく、
同世界の『地球』を破壊するため、父親とともにトランクスが存在する地球へ舞い降りたのであった。




金剛「いやー、フリーザってのも退けたし、これで提督と私はラブラブネー」


大鳳「何を言ってるんでしょうか。提督は私だけのものです」


大和「いえいえ。私のものです」


防空棲姫「いや私のだから」


吹雪「ガガガガガガガ!! ガガッガガガガ!!」


五月雨「吹雪ちゃん、そろそろ元に戻ろうよぉ」


夕張「おいおい、それじゃあオレも困っちゃうぜ、ハッハッハ」


明石「って、なんでオレくんが!!」


阿武隈「典型的なSSの終わり方なんですケド!」


まるゆ「どうせこの後、くぅ~疲れましたw になるんですよね」


提督「そんなことはどうだっていい」


提督「オレたちの戦いは、これからだ!!!」










ご愛読ありがとうございました。
◆41u8r5giAw先生の次回作に絶対期待しないでください。


このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2016年07月21日 (木) 10:38:41   ID: 4fcbw56B

おもろいはようはよう!

2 :  SS好きの774さん   2016年07月23日 (土) 01:54:28   ID: _srzZITJ

原作では量産出来ない仙豆が大量に保蔵されてるから
幾らでも無茶できるんだよなあ…

3 :  SS好きの774さん   2016年10月15日 (土) 11:37:34   ID: iDjlUoPC

スーパーサイヤ人になるにな「怒り」が必要なんだが...

4 :  孫悟空   2016年11月29日 (火) 19:18:42   ID: ATHpIlAd

スーパーサイヤ人にはなれても当然だよなオラの兄弟だもん

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