時雨「おっ…お父さん……/////」提督「」 (71)

鎮守府 執務室


時雨「はい、今日の遠征の結果をまとめた書類だよ」>ショルイワタシー



提督「うん。確かに、受け取ったぞ」>ショルイウケトリー



山城「…」>カリカリ…←今日の秘書艦



時雨「それじゃ、僕は皆のところに戻らせてもらうよ」



提督「あっ!時雨、ちょっと待ってくれ!」

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時雨「提督?僕に他に何か用があるのかい?」



提督「いや、特に何かあるという訳じゃないんだが……。最近、少々気になる話を耳にしてな」



時雨「?、それは僕に関することなのかな…?」



提督「そうだ。最近、時雨が元気なさそうにしている事が多いと聞いてな」



提督「時雨は、この鎮守府の黎明期から支えてくれているメンバーの一人だ」



提督「それなりに長い時間を共に戦ってきた訳だし、何か悩みがあるなら俺も力になれるんじゃないかと思ってな…」



時雨「ふ~ん……。その話って誰から聞いたんだい?」>チラ…



山城「」>ビク!

提督「いやいや!具体的に誰からという訳ではなくてな!風のウワサで耳にした程度だからな!」>アセアセ



山城「…」>ダラダラ



時雨「フフ…、この鎮守府にはずいぶん世話焼きが多いみたいだね…」



提督「すまん…、余計なおせっかいだったか…?だが、みんな時雨のためを思ってのことだから、その……」



時雨「提督。僕は別に怒っている訳じゃないよ。それどころか、今の提督の話を聞いて、僕なんかに気を配ってくれる人がこの鎮守府にいることに、感謝しているところだよ」



提督「そっ、、そうか。そう言ってくれると、俺としても助かるよ」



山城「…」>ウンウン

時雨「う~ん……、でも悩みって言っても、特に僕自身思い当たることはないかな……?」



提督「本当か?生活面や、待遇なんかに不満は無いのか?」



時雨「まぁ軍隊生活だから不満が無い訳が無いけど…。生活や職場環境は悪くないと思うし、同僚との仲も良好。それに何より…」



提督・山城「「何より?」」



時雨「上司や艦隊の仲間は特に恵まれているからね!」>ニコ!












提督・山城「「(てっ、天使だ……)」」>ブワッ

すみません。少々中断します。

山城「で、でも、先週は元気が無かったじゃない……?」



山城「だから、私達時雨に何かあったんじゃないかと思って…」



提督「う、うむ」



時雨「先週…?」



時雨「う~ん…」



時雨「……」



時雨「…」






時雨「あっ…」



提督「何か思い当たることがあったか?」

時雨「そうか…」



時雨「…ごめん、その件ならもう解決してるから平気だよ」



提督「…時雨?」



時雨「あはは……。皆には余計な心配かけちゃったみたいで、申し訳ないな」



山城「時雨…」



時雨「そうだ!僕、今から皆に心配かけてごめんなさい、もう大丈夫ですって言ってくるよ」

時雨「うんうん、そうだ!そうしよう!それが良い!」



時雨「それじゃあ、提督、山城。僕は、今から皆のところに行ってくるから!」



時雨「二人にも気遣ってくれて、ありがとう。それじゃ、僕は行っt…」つドアノブ













提督「時雨!!」>ダキッ



時雨「提督…?どうして僕を抱きしめるんだい…?これじゃ…僕…、皆のところに行けないよ…?」



山城「…時雨」>ダキッ



時雨「やっ、山城まで…、一体どうしたんだい?…ぼ、僕、みっ、皆のところに早く行かなきゃ…。行かなきゃなのに…」



提督「時雨!無理するな!泣きたい時は、泣いていいんだぞ!」>ギュー



山城「そうよ!普段アンタは、大人ぶってるんだから、こんな時位素直になりなさい!」>ギュー

時雨「二人とも、何言って…、僕は別になっ泣いてなんか…」>ポロポロ…



時雨「あっあれ…?…ヒッグ…ぼ、僕…グスン…涙が…」



時雨「ゴメン、二人とも…。しばらく、二人の胸を…貸してもらえないかな…?」>ダキ



提督「ああ、遠慮するな」



山城「そうよ、遠慮しないで…」



時雨「あっ、ありがとう…」>ポロポロ




時雨「(なんだろ…、なんかとっても温かいな…)」



時雨「(あぁ…、そうだ…。僕は…この…ぬくもりが…欲しくて…)」



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提督「…時雨、落ち着いたか?」>ナデナデ



時雨「うん…。提督、ありがとう」←テイトクノヒザマクラー



山城「ふふ…。でも、時雨の意外な一面が見れたわね」



時雨「もっ、もう山城ったら…」



時雨「…」



時雨「先週の日曜日ってさ…。父の日だったよね?」



提督「?そうだが、それがどうし……。そういうことか…」

山城「どういうこと?」



時雨「…山城達には、話してなかったね…」



時雨「実は…僕の家族は、僕がまだ赤ちゃんの時に深海棲艦に襲われて……みんな死んじゃったんだ……」



山城「そう…。そうだったのね…」



時雨「だから、先週の父の日も皆が家族に連絡を取っている中、僕だけ何もすることが無くて…」



時雨「そんな時、僕、いつも考えちゃうんだ…」



時雨「みんなには守るべき、帰るべき家族がいるけど、僕にはそれが無い」



時雨「もしこの戦いが終わった時、僕はどこに帰ればいいんだろうって…」



時雨「おかしいよね…?深海棲艦との戦争だって、いつ終わるとも知れないのに…。終わった時のこと、勝手に考えて、勝手に落ち込んでるんだ…」

時雨「ふふ…、滑稽だよね?」



時雨「…うん!なんか二人に話したら、少しスッキリした気がしたよ」



時雨「今度こそ、正真正銘大丈夫だからね。安心してね」



山城「時雨…。例え、この戦いが終わった後でも、アンタは一人じゃないわよ。私だっているし、最上や満潮、夕立達もずっと一緒よ…」



提督「そうだぞ。それに、この戦いの後のことだって心配するな。お前達一人一人の身の振り方については、軍が責任を持つ」



提督「それに、俺もその件については、最後の一人まで決して疎かにするつもりはない」



提督「まぁ、とにかく何か不安に感じてることや、やってもらいたいことがある言ってくれ」



提督「お前達の悩みや不安の解消に役立つなら、なんでもしてやりたい」



時雨「ありがとう提督…。なら、早速だけど一つお願いをしても良いかな…?」


提督「ああ、なんでも良いぞ。俺に出来る範囲ならすぐに、対応しよう」



時雨「うん…、あのね提督…」



提督・山城「「うんうん」」



時雨「僕のね…」














時雨「お、お父さんになってくれないかな…?」/////



提督・山城「「へっ?」」



時雨「おっ…お父さん……/////」



提督「」


提督「」










提督・山城「「えっーーーーーー!!!!!!!!!!」」

続きは明日

鎮守府 大食堂

最上「そろそろ時雨が提督の部屋に行って、一時間くらい経ったね。提督と山城、上手くやってくれてるかな~?」


満潮「その点については、私も心配だけど…。今は、あの二人を信じるしかないわ。駄目なら、また別の方法を考えましょう」


最上「いやー、満潮はこんな時でも冷静だね~。……それに引き換え」>チラ…


満潮「そうね」>チラ…

















扶桑「あぁ…。時雨は大丈夫かしら…?」>オロオロ


扶桑「もし下手に聞き出そうとすることで、逆に時雨を傷つけてしまうことにでもなったら…」>オロオロ

満潮「はぁ…。扶桑、あんたもいい加減落ち着いたらどうなの?あの二人に任せることについては、アンタも賛成したでしょうが!」


扶桑「ええ、そうね、そうだったわ…。だけど、いざ任せるとなると、やっぱり不安になってしまって…」


最上「まあまあ。さっき満潮が言ってたけど、信じて待っていようよ…って、ウワサをすれば…!」


満潮「時雨が、司令官と山城を連れて、食堂に来たってことは…」


扶桑「あぁ良かった。どうやら、上手くいったみたいね」>フウ=

時雨「扶桑、最上、満潮。二人から聞いたけど、皆には心配かけちゃったね」


最上「な~んだ、提督そこまで喋っちゃったの?」


満潮「ふん…、もう全部知ってるなら今更私達から言うことは無いわ。まったく…、余計な心配掛けさせないでよね」


最上「満潮ったら、素直じゃないんだから…。今だって、非番なのにこうして時雨のために待ってたんだよね?」


満潮「ハァ!?べっ、別に時雨のことなんか心配してないし!ただ、艦隊のメンバーが調子悪かったら、私達まで影響するから、結果を聞きたかっただけだし!!」


時雨「ふふ、満潮。分かってるから安心してね」>ウンウン


最上「そうそう。分かってるからね」>ウンウン













扶桑「(提督、ありがとうございます。時雨のこと、上手く解決できたみたいですね)」


提督「(扶桑…。いやな、原因は聞くことはできたんだが…。問題の解決は、その…)」


扶桑「(?、どうも歯切れが悪いですね?時雨も元気そうですし、特に問題はなさそうに見えますが…?)」

時雨「そうだ!僕、まだ遠征から帰ってきて、お昼ごはんを食べていないんだった」


時雨「ねえねえ!一緒にお昼ごはんを食べようよ!」


時雨「お父さん!お母さん!」







扶桑・最上・満潮「「「ハァ?」」」








提督・山城「「はい」」









扶桑・最上・満潮「「「!?」」」

時雨「ありがとう。それじゃ、僕三人分の料理を取ってくるから、お父さんとお母さんは、そこに座って待っててね!」


山城「待ちなさい、時雨。一人じゃ運ぶのは大変でしょう。私も一緒にいくわ」


時雨「ほんと?ありがとう、お母さん」


山城「うふふ///それじゃ、行きましょうか」>スタスタスタ…


時雨「うん!」>スタスタスタ…











提督「いや~。一時はどうなる事かと思ったけど、時雨が元気になってくれて良かったな~」>ウンウン

最上「提督が父親で、山城が母親って…。えっ!?どういうこと!?」


満潮「ちょっ、ちょっと!今のなんなの!?説明しなさい!」


提督「いや…、これは時雨の悩みを解決する上で、まじめに必要なことなんだ。だから、今は何も言わずに付き合ってくれ…」


提督「それに、お前達は明日まで非番だし…。頼む、この通りだ!」

最上「てっ、提督。頭を上げてよ!……、まぁ、状況から察するに時雨の悩みもなんとなく分かったからさ」


満潮「甘かったわ……。まさか、時雨がここまで悩んでたなんて…。うん、分かったわ」


提督「二人ともありがとう。扶桑も、協力してくれるか?」


扶桑「え、ええ…。状況は、理解しました。時雨のためであれば、喜んで協力します」


提督「そうか。扶桑も有りがとな」


扶桑「ですが、一つ問題があります…」


提督「……そうだな。例え今日一日この状況を続けたとして、真の解決につながるのかは若干の不安は残るか…。俺も、少し楽観的になり過ぎてたか…」


扶桑「いえ、それもあるのですが…。その…」















扶桑「山城が母親ということは、私は時雨にとっておばさんになってしまうじゃないですか…」>シクシク…

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