【ガルパン】みほ「激走! 学園艦グランプリです!」 (128)

書き溜めないのでゆっくり

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桃「会長、学園艦GPのエントリー期限が迫っていますがどうしましょう?」

杏「なんだっけそれ~?」モグモグ

柚子「戦車道が失敗した時の保険で登録したじゃないですか」

杏「ああ、そうだったね、戦車道が成功して学園艦も存続できたから忘れてたよ」アハハ

桃「今回は参加を見送りますか?」

杏「また約束を反故にされちゃってもかなわないかんね~」

柚子「学園がこのまま存続できるとも限りませんからね・・・」

桃「保険は多いほうがいいですね」

杏「そういう事でよろしく~」モグモグ

桃「参加チームはどうしましょう、自動車部は確定として、3チームまで参加できます」

柚子「今からチーム編成と免許の取得、練習となると大変ですね」

杏「じゃあ戦車道の子たちに頼もっか、運転上手だしチームワークもいいからね」

桃「ならばあんこうとあひるチームがいいんじゃないでしょうか?」

柚子「体力も練度もありますからね」

杏「じゃあ集合かけておいて」フリフリ

~倉庫前~
杏「そういう事でみんなよろしくね~」

沙織「そういうことって・・・・」

ナカジマ「やっとこの時期が来たね」

ホシノ「燃えるね~」

あけび「どうしましょうキャプテン?」

典子「これ以上すると練習時間が減っちゃうな」

桃「お前たちわかっているのか、今回は学園の廃校は無くなったが今後はどうなるかわからないんだぞ」

柚子「それに車にバレー部募集のペイントをすれば部員も来るかもしれないよ」

優花里「どうします西住殿?」

みほ「私はやってもいいかな、来年もみんなと戦車道したいから」

沙織「そうだね、学園がまた廃校になったら困るもんね、実績は多くて困ることないもん」

華「運転も整備もなれてますからね」

麻子「でも面倒だな・・・」

杏「じゃあ優勝出来たら来年の単位と遅刻免除も付けちゃおう」

麻子「やる、優勝するぞ!」

沙織「来年も遅刻が溜まったら卒業できなくなっちゃうもんね」

桃「チーム編成はどうしましょうか?」

柚子「自動車部を各チームに配置しますか?」

杏「戦力の分散は得策じゃないね~このままでいいんじゃない」

忍「頑張りましょうキャプテン」

妙子「きっと部員も増えますよ」

みほ「ところで学園艦GPってどんなレースなんですか?」

麻子「朝が早いのは嫌だな」

ナカジマ「朝は早くないから大丈夫だよ」

杏「確かに朝”は”早くないね」モグモグ

麻子「何だその言い方?」

ホシノ「学園艦GPは耐久レースだからね、24時間走り続けるんだよ」

みほ「ふえ~24時間も!?」

優花里「そんなに長い時間運転していたら事故を起こしてしまうでありますよ」

ナカジマ「大丈夫大丈夫、ドライバー3人で交代で走るんだよ、24時間で一番長く走ったチームの勝ち」

麻子「それでも十分大変そうだぞ」

ホシノ「一台のマシンを24時間走らせるからな、マシンとドライバーの限界に挑むレースだな」

スズキ「いろんな学園から参加するから面白いよ」

華「どのくらい走るんですか?」

ツチヤ「去年の優勝が黒森峰で一周13kmのコースを395周してたかな」

優花里「5000km以上でありますか?すごいであります」フエエエエ

麻子「時速200km以上で走り続けるのか」

ナカジマ「楽しそうでしょ~」

沙織「やっぱりやめにしない?」

みほ「車はどうするんですか?レースカーで走るんですか?」

麻子「学園長の車を借りるのか?速そうだぞ」

桃「学園艦GPは80年代までの車限定だ」

杏「学生に車の開発は大変だからね~、レギュレーションがちゃんとあるんんだよ」モグモグ

ナカジマ「今回は自動車部の車を貸すから安心してね」

華「私、スポーツカーってのったことないので楽しみです」パチパチ

ホシノ「じゃあ用意してくるね」タッタッタッ

みほ「どんな車なんですか?」

ナカジマ「自動車部で廃車をレストアしたんだよ、あんまりお金ないからね~」

沙織「廃車なんだ・・・・」

ブロロロロロオオオオオン
ホシノ「おまたせ~持ってきたよ~」

みほ「わ~かっこいい~」キラキラ

優花里「日産フェアレディZですね」

ナカジマ「そうだよ、240ZG かっこいいでしょ、これはあんこうチームで使ってね」

麻子「これに乗るのか」ペタペタ

華「かっこいいですね」 

ブロロロロロオオオオオン
スズキ「こっちも持ってきたよ」キキー

沙織「今度のはさっきより小さいね」

麻子「ライトもでかいな」

ナカジマ「これは三菱 ランサーだよ 1600GSRラリーカー使用」ジャーン

みほ「ランサー? 槍騎兵なの?」

ナカジマ「そうだよ騎士みたいな強くて速い車だからね」

スズキ「この車をモデルアップさせたのがあのランエボだよ、ラリーカーだから耐久レースでは強い味方だよ」

ナカジマ「これはアヒルさんチームで使ってね」

あけび「キャプテン、ランエボってなんですか?」

典子「さあ? 新しいサーブかな?」

忍「ランサーエボリューションですよキャプテン」



ツチヤ「おまたせ~」キキー

華「わ~白くてかっこいいです」キラキラ

ナカジマ「これが私達の車ね、日産スカイライン KPGC110 ケンメリのGT-Rだよ~」

優花里「わ~幻のGT-Rであります」キラキラ

麻子「そんなすごい車なのか?」

優花里「4代目スカイラインケンメリをベースにした車であります、GT-Rの中で唯一レースに出ていないんです」

沙織「出てないってだめじゃん」

ナカジマ「排ガス規制やなんかで業績がね・・・一時撤退しちゃったんだよ」

優花里「これに自動車部の皆さんが乗るんですね」

ナカジマ「そういうことになるね」

杏「じゃあレースまでみんなを鍛えてあげてね」パンパン

ナカジマ「はい、わかりました」

桃「レースは1ヶ月後、場所は瑠漫町を貸しきったレースだ」

華「るまん町?町でレースをするんですか?」

ナカジマ「サーキットと町の一般道を合わせたコースだよ」

杏「じゃあみんながんばってね~」

桃「それでは練習開始」

今日はここまでありがとうございました

みほ「猛特訓です!!」


ナカジマ「じゃあ、あんこうチームは私が教えるね、ドライバーは西住さん、秋山さん、冷泉さんでよかったね」

みほ「はいよろしくお願いします」ペコ

優花里「不束者ですかよろしくお願いします」

麻子「よろしく頼む」

沙織「私たちはツチヤさんに整備とピットインの方法習ってくるね」

華「頑張ってください皆さん」

みほ「二人もがんばってね」

ナカジマ「じゃあ最初は車に慣れてもらおうかな、一人ずつ助手席に乗ってね、私が走ってみせるから」

~フェアレディZ~
ナカジマ「最初は西住さんだね」バタン

みほ「よろしくお願いします」

ナカジマ「この子は北米輸出用にエンジンが大型化されたモデルなんだよ、2.4Lの直列6気筒エンジンだったんだけど、その後発売された2.8Lエンジンに換装したんだ」

みほ「ムフムフ」サラサラ

ナカジマ「フロントバンパーとエアロパーツが一体化したノーズが特徴かな」

ナカジマ「学園艦GPはスタートがルマン式だから頑張ってね」

みほ「なんですかそのルマン式って?」

ナカジマ「車をホームストレートに一列に並べておいてね、スタートの合図でグランドスタンド側から車に走って乗り込むんだよ、かっこいいでしょ」

みほ「なんだか危なそうですね」

ナカジマ「何度も事故が起きてるからね、学園艦GPは特殊なカーボンで守られてるから大丈夫だよ」

ナカジマ「じゃあ学園艦外周を軽く流そうか」ガガガガガガ ギュウウウウン

みほ「キャア!?」グラグラ

ナカジマ「じゃあスピード出してくよ」グイイイイイイイイ

みほ「ふえ~!!」

ナカジマ「スタートは気をつけないと他の車にぶつかったりするからね」ギュウウウウン

みほ「は、はい!!」ガタガタガタ

ナカジマ「本番は町中を走るからバンクのないカーブを曲がれるようにしておいてね」ギュイイイン

みほ「グウウウウつ、潰れる・・・」グイイイ

ナカジマ「前方車を抜くときはS字カーブの連続になるからね、スリップに気をつけて」グルングルン

みほ「きゃああああああ!!」

ガアアアアアア キキイイイ
ナカジマ「ただいまー」

みほ「た。ただいま」フラフラ

優花里「大丈夫でありますか西住殿」ユサユサ

麻子「顔が真っ青だぞ」

みほ「だ、だいじょ・・・・・」タッタッタッ 

優花里「に、西住殿~」

麻子「一体どんな運転だったんだ」

優花里「じゃあ次はどっちが乗る?」

優花里「私は西住殿の様子を見てきます」アセアセ

麻子「いや私が見てこよう」アセアセ

~練習後~
桃「全員ご苦労、この調子で試合まで備えてくれ」

杏「みんなで応援行くからね~」

みほ「これを毎日・・・・」ゲッソリ

優花里「これは大変でありますね」ゲッソリ

沙織「整備も大変だった、もうベトベトだよ~」

華「疲れました」ヘトヘト

麻子「そうか?運転は楽しかったぞ」

沙織「麻子は慣れてるからだよ」

麻子「バレー部はみんな元気だぞ」サシ

あけび「楽しかったですねキャプテン」ワイワイ

典子「スピードを出すのは楽しかったな」ウキウキ

忍「コーナリングも楽しかったです」ルンルン

妙子「車のペイントも教えてもらったのでいつでもバレー部募集のペイントを書けますよ」

華「皆さん楽しそうですね」

沙織「スタミナの違いかな」

麻子「若さじゃないか?」

沙織「全然違わないじゃん」プンプン

桃「それでは一ヶ月後の学園艦GPに向けて励んでくれ」

杏「みんなで優勝しよう~」

「「「おおおお~~!!!」」」

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みほ「ストレートでスピードがなかなか出せないんですけど、どうしたら良いですか?」

ホシノ「まずはシフトダウンして 、エンジンには得意な回転域がそれぞれあるからね。トルクを出せる低回転域にしておいて」

みほ「はい」ガガッ

ホシノ「さあカーブが終わるよ、アクセル踏んで!! スピードにのってきたらシフトアップ」

みほ「はい!」ガガッ グイ ッブウウウウウウウウウン

典子「カーブで曲がろうとすると少しずつ外に膨らんでしまうんですけど、どうすればいいですか?」

スズキ「コーナーリング・フォースの前後の釣り合いがずれてるんだね、自動車やコース、旋回半径、傾斜、各摩擦を計算して曲がらないとダメだよ」

典子「なるほど・・・・根性だけじゃどうにもならないのか」

スズキ「スピードを出せばいいってもんじゃないからね」

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麻子「S字カーブがうまくいかないんだ、前方車を上手く抜けない」

ナカジマ「コーナーでのヨーレイトが消しきれてないんだね、S字に曲がるんじゃなくてコーナーを2回曲がるイメージだよ」

麻子「なるほど・・・ステアリングを一度直線の状態に戻す必要があるんだな」

ナカジマ「そうそう、ヘタにブレーキをかけるとそのままコースアウトしちゃうからね、ハンドルを逆に切ってカウンター当ててね、アクセル踏んでもいいよ」

桃「1ヶ月間訓練ご苦労、ついに明日は本番だ」

杏「長い戦いになるからね、今日はゆっくり休んで明日に備えてね」

桃「では解散!!」


沙織「どうする?またみほんちでカツでも食べようか?」

華「良いですね、とんかつがべたいです」

みほ「じゃあ買い物をして帰りましょう」

優花里「ついに明日でありますね」

麻子「楽しみだな」

沙織「明日はがんばろ~!!」

「「おお~!!」」

桃「みんな準備はできているな」

みほ「あんこう、準備完了です」

典子「こっちも準備万端です」

ナカジマ「こっちも良いよ~」

杏「後はスタートを待つだけだね」

柚子「テスト走行ができないのは怖いですね」

杏「それも伝統だからね~」

エリカ「ん!? これは副隊長じゃないですか、いえ元副隊長でしたね」

みほ「お姉ちゃん・・・・」

まほ「みほも参加していたのか」

みほ「うん、お姉ちゃんも自動車にのってたんだ」

まほ「ああ、戦車道はあくまでも授業だからな、部活動で自動車部に入っている。良かったらピットに来ないか?私の車を見せてやろう」

みほ「うん、皆も行こ」

沙織「黒森峰って自動車も強いの?」

優花里「黒森峰は学園艦GPで16勝を上げている強豪校であります」

まほ「これが私の車だ」バーン

みほ「わ~かっこいいね!お姉ちゃん」

優花里「ポルシェ・935でありますね」

沙織「ポルシェってポルシェティーガーのポルシェ?」

優花里「そうでありますよ、マウスやエレファントの生みの親であるフェルディナント・ポルシェ博士のデザイン事務所であります」

華「車も作っていたんですね、知りませんでした」

麻子「普通は逆だぞ」

まほ「こっちはエリカの車だ」

みほ「逸見さんも参加するんだ」

エリカ「そうよ、私の愛車はこれよ」

華「このマークなら知っています、ベンツですね」

優花里「メルセデス・ベンツ・300SLでありますね、ガルウイングがかっこいいであります」

みほ「なにガルウイングって?」

まほ「このドアの開き方だな、カモメの翼のように開くんだ」クエー

みほ「なにお姉ちゃんそのポーズ」クスクス

まほ「ゴホン///とりあえずこの特徴的な開き方からガルウイングドアと言われるんだ」

優花里「このエンブレムも照準器みたいでかっこいいであります」ホレボレ

エリカ「それは陸と海、空を表しているのよ!ベンツはそのすべての頂点に立つの、まさに王者のエンブレムね」フン

まほ「みほ手加減はしないぞ、お互い頑張ろう」ギュ

みほ「うん、お姉ちゃんも頑張ってね」ギュ

まほ「また後で会おう!」


沙織「いろんな学校が来てるんだね」

華「あら、この香りは」クンクン

麻子「紅茶だな」

ダージリン「あら?みほさんではないですか」

みほ「ダージリンさん!?」

オレンジペコ「お久しぶりです」ペコ

みほ「ダージリンさんも参加していたんですね」

ダージリン「ええ、これが私の車ですの」

華「綺麗なダークグリーンですね」

ダージリン「チャーチルと同じ色にしましたの」

麻子「なんて車なんだ?」

オレンジペコ「ジャガーEタイプ ライトウェイトです」

優花里「ダージリン殿ならてっきりロールスロイスに乗ってくるかと思いました」

ダージリン「”ロールスロイスに乗っていい人とジャガーまでしか乗ってはいけない人がいる”」

優花里「はい~?」

オレンジペコ「白洲次郎の言葉ですね」

ダージリン「ロールスロイスはね走る車ではないの、乗る車なんですよ」クスクス

オレンジペコ「車にはそれに見合った、格と世の中への貢献が必要ということですね」

ダージリン「お金を出して車を買えばいいというものではないのですよ」

優花里「オレンジペコ殿も参加するんですか?」

オレンジペコ「はい、ダージリン様と同じチームです」

ダージリン「後はアッサムチームとローズヒップチームが参加しますの」

オレンジペコ「あちらの車がアッサム様のお車です」

沙織「これもかっこいいですね」

優花里「ロータス・ヨーロッパスペシャルですね」

みほ「綺麗な黄色ですね」

アッサム「ありがとうございますわ」

ローズヒップ「これが私の車ですわ、ダージリン様にも負けませんわ!!」

優花里「早そうな形であります」

沙織「まさにスポーツカーって感じだね」

ローズヒップ「これはガルフミラージュ GR8ですわ! 75年にはルマンで優勝もしたんですのよ」

ダージリン「みほさん、今度も負けませんわよ」ギュ

みほ「はい、私も全力で戦います」ギュ

アッサム「レース出会いましょう」

ローズヒップ「負けませんですわ!!」

今日はここまでありがとうございました

沙織「ダージリンさんたちの車カッコ良かったね」

麻子「速そうだった」

優花里「負けられないでありますな」

みほ「そうだね・・・あれ? あそこに居るのってアンチョビさんじゃないかな?」

華「本当ですね、アンツィオ校の方たちもいますね」

みほ「皆さんこんにちわ」ペコ

ペパロニ「西住さんじゃないっすか、アンチョビ姐さ~んお客さんっすよ!」

アンチョビ「おお!みほじゃないか、こんな所でどうしたんだ?」

みほ「こんにちわアンチョビさん、私達もレースに参加しに来たんです」

アンチョビ「そうだったのか!まあ、ゆっくりしてくれ」

麻子「これがアンツィオの車か」ジイイイ

華「小さくて可愛らしいですね」

アンチョビ「この車は可愛いだけじゃないぞ、見た目は小さいけど中身は暴れ馬だからな」

沙織「どういうこと?」

優花里「この車はランチア・ストラトスであります。ランチアの製造したラリー用のマシンですね」

麻子「どうして暴れ馬なんだ?」

アンチョビ「こいつのエンジンはあのフェラーリ・ディーノのエンジンと同じなんだ」ポンポン

華「だから暴れ馬なんですね」

優花里「フェラーリのエンブレムは跳ね馬ですからね」

みほ「アンチョビさんたちの車は一台だけなんですか?」

ペパロニ「そうなんすよ、お金がなくて一台しか準備できなかったんすよ」エヘヘ

アンチョビ「こらペパロニ!それは黙ってろ」

カルパッチョ「でもこれ以上車があっても整備できないんですけどね」

アンチョビ「問題は車の数じゃない、最後には勝つのはこのアンツィオだ」ビシッ

みほ「はい!私達も負けません」ガシ

アンチョビ「またレースで会おう」ガシ

沙織「アンチョビさんたちも強敵だね」

華「とても速そうでしたね」

優花里「ノリと勢いはありますからね。車もラリー用の丈夫なものですから、意外な伏兵になりそうですね」

麻子「あそこに居るのは知波単学園じゃないか?」

みほ「本当だ西さんたちだ、こんにちは」ペコ

絹代「これは西住殿お久しぶりです」ペコ

優花里「西殿もレースに参加するんでありますか?」

絹代「はい!見事優勝してみせます」グイ

麻子「またライバルだな」

絹代「西住殿も参加するんですか?」

みほ「そうだよ、今日は負けないから」

絹代「今日?レースは明後日ですよ?」

みほ「ふえ~?レースって今日だよね??」

沙織「そうだよみほ」

優花里「わかりました、西殿は二輪部門に出るんでありますね」

華「オートバイも耐久レースがあるんですね」

絹代「はい!今日は応援に来ました」

みほ「そうだったんですか、私が出るのは四輪部門なんです」

絹代「そういうことだったんですね、ご健闘をお祈りします」

みほ「うん!ありがとうございます」

みほ「バイクで24時間耐久なんて大変そうだね」

優花里「本当でありますね、交代しながらと言っても大変そうです」

麻子「これから私達もやるんだがな」

沙織「あそこに居るのはケイさんじゃない?」

華「本当ですね」

ケイ「あら、みほじゃない!久しぶりね」

みほ「こんにちはケイさん、サンダースもレースですか?」

ケイ「そうよ!さあこっちよ見ていってね」

優花里「豪華な設備ですね」フエエエエ~

ケイ「レースは長いからね、リラックス出来る環境は大切よ」

アリサ「あら?あなた達も着てたのね」

みほ「こんにちはアリサさん」ペコ

ナオミ「戦車では負けたけど、車では負けないわよ」

優花里「私達も負けないであります」

ケイ「ま~ま~、レースはまだなんだから、なにか飲む? ゆっくりしましょ」ズズゥゥゥ

華「これがケイさんの車ですか?」

ケイ「そうよ、シボレー・コルベットC3 かっこいいでしょ!」

沙織「すごいエンジンだね」

ケイ「LS6エンジンよ、7440cc 馬力なんて425馬力もあるのよ」フフーン

優花里「正にアメリカン・マッスルカーでありますね」

アリサ「こっちが私のよ!シボレー・カマロ・ベルリネッタよ」

華「なんだかトゲトゲしたバンパーですね」

優花里「これも排ガス規制前のマッスルカーですね」

アリサ「カマロの中でも最も長く販売したベストセラーなんだから! V型8気筒エンジンはすごいわよ」

優花里「カマロはフランス語で友人のことなんですよ」ヒソヒソ

沙織「なんだかぴったりな名前だね」ヒソヒソ

アリサ「なにか言った?」ジロ

優花里「なんでもないでありますよ」アハハ・・・・

麻子「じゃあこっちは?」

ナオミ「それが私の車ね、シェルビー・デイトナよ」

華「シェルビー?聞いたことのないメーカーですね」ハテ?

優花里「シェルビー・アメリカンは打倒ヨーロッパ車を目指してレーシングドライバーのキャロル・シェルビーが立ち上げたチームであります」

麻子「それで聞いたことがなかったのか」

ナオミ「この車も、もともとはイギリスのACコブラがベースなのよ」

優花里「フェラーリに勝つ事を目標に作られたんですよ!」

ナオミ「デイトナってのはレースの名前よ、そのレースで華々しくデビューしたから通称デイトナ」

華「そういうことだったんですね」

麻子「これも強そうだな」

アリサ「あなた達には負けないわよ」

沙織「私達だって負けないから」

ケイ「ま~ま~アリサ、レースは楽しくするものよ! よろしくねみほ」

みほ「はい、よろしくお願いします」ペコ

杏「ああ、いたいた西住ちゃん、そろそろ集合だよ」

桃「早くしろ、遅れるなよ」

みほ「はい!じゃあケイさんまたレースで会いましょう」

ケイ「良いレースをしましょ! アンジーにもよろしくね」パチッ

今日はここまでありがとうございました

みほ「GP、スタートです!」

桃「各車準備はいいか?」

みほ「あんこう完了です」

典子「アヒルチーム、準備OKです」

ナカジマ「レオポンも完了してるよ」

桃「では全員集合!」

杏「あ~あ~、みんな準備は出来たね」

「「おお~!!」」

杏「精一杯がんばってね」

柚子「勝つことも大切ですが怪我には気をつけてくださいね」

桃「では各員の健闘を祈る」

沙織「最初はみぽりんだね」

華「整備は万全です、頑張ってください」

優花里「スタートには気をつけてくださいね西住殿」

麻子「ピットで待ってるからな」

みほ「うん頑張って走るよ」ググ

ナカジマ「じゃあ行くよ西住ちゃん」

典子「隊長、頑張りましょう」

あけび「頑張ってくださいキャプテーン」ブンブン

ナカジマ「ここから走って車に乗り込むからね、後ろからくる車に気をつけてね」

典子「じゃあ私はあっちなので、お互い頑張りましょう」

みほ「はい!精一杯頑張りましょう」

柚子「各車準備完了したようですね、もうすぐ15時です」

杏「そろそろ時間だね~」

桃「所で我々はなぜこんな所で解説をしているんですか?」

杏「いや~お願いされちゃって、断るのもあれだったからね~」

桃「そういうことですか、ファンファーレですね」

柚子「いよいよスタートですね」

杏「頑張ってね~」フリフリ

桃「カウントダウンが始まりましたね」

杏「私達もしよっか~」

【5】【4】【3】【2】【1】【スタートです】

ダッダッダッダッ

桃「各車一斉に走り出しましたね」

みほ「はぁはぁ」タッタッタッ

キュルルルルル ブオンブオン
みほ「シートベルト良し、エンジン良し、後方確認・・・」

みほ「いきます!」ブオオオオオオオオオオオオオオオオオオン

ブオオオオオオオオオオオオオオオン
   ガオオオオオオオオオオン
  ギュルルルルルルルウウウンン

柚子「無事スタート出来たみたいですね」

桃「そうでもないみたいですね、一台まだスタートしてないです」

柚子「あれはダージリンさんチームの車ですね、トラブルでしょうか?」

杏「まだ乗り込んでもないみたいだよ」

ダージリン「フフフ」カツカツカツ バタン ブヴォオオオオオオン ブヴォオオオン

柚子「全車がスタートをしたのを確認してから発進していきましたね」

桃「どういうことですかね?」

杏「多分、スタートの事故に巻き込まれるより、精神を落ち着かせてからスタートしたかったんだね」モグモグ

柚子「スタート時には事故がつきものですからね、他の車は大丈夫でしょうか?」

ギュウウウウン グググググ 

ズルッ ガシャアアアアン

桃「先頭集団で早速クラッシュのようですね」

杏「第一コーナーは自己率高いかんね~」モグモグ

ダージリン「こんな言葉を知っている?”急ぐと自分の踵に躓く”」ブウウウウン

オレンジペコ「さすがダージリン様ですね」パチパチ

ナカジマ「レースは長いからね~急いてはことを仕損じるってね」ブウウウウウウン

沙織「早速事故だって、みぽりんは大丈夫かな?」ワタワタ

みほ「危なかった、後ろにいてよかった」ギュルルルルルルルウウウンン

麻子「西住さんも無事抜けたようだな」

典子「根性~!!」ギュルーン

妙子「さすがキャプテン!!」

桃「各車順調にスタートしましたね」

杏「長い戦いが始まったね~」

ギュウウウウウウウウウン
  
プヴォオオオン  ヴォオオオン  ヴォオオン

優花里「各車、市街地に入っていきますね」

沙織「あんなにスピード出してみぽりん大丈夫なのかな?」

華「怖そうです」

麻子「まだここは良いがストレートになったら追い抜かれるぞ」

優花里「ここで差を詰めておかないと行けないですね」

ナカジマ「さ~みんな行くよ~」ギュルルルルル ヴォンヴォン

みほ「いきます」ギュルーン

まほ「やるなみほ!私も負けられん、続けエリカ!」ギュウウウウウウウウウン

エリカ「はい隊長!!」 

桃「市街地も抜けますね」

柚子「各車スピードアップに備えてますね」

グウウウウウン
ケイ「行くわよみんな!!Full speed!!」ブウウロロロロロロロロロン

ローズヒップ「私も負けられませんわよ」ギュウウウウウウウウウン

優花里「流石V8エンジンすごい加速であります」

麻子「やっとレースが始まったな」

柚子「各車順調に周回を重ねてますね」

杏「そうだね~でもそろそろレースが動き出すかな」モグモグ

桃「どういうことですか会長?」

杏「あのサンダースの車、見てみなよ」

ケイ「oops!! もう燃料切れ? 次でピット・インするわよ」

「「Yes Mam!!」」

柚子「サンダースは給油のようですね」

優花里「今のうちです西住殿!!」

アンチョビ「いそげいそげ!!今のうちに差をつけるぞ」ブヴォオオオオオオオン

杏「サンダースの車は馬力はすごいけどその分ガソリンも喰うからね、ナカジマちゃんの作戦が効いてくるんじゃないかな」モグモグ

優花里「ピットインの時間ロスは仕方ないですからね、燃費の良い車はそれだけ有利であります」

麻子「そろそろ西住さんも給油だな、準備しよう」

華「いつでも大丈夫です!!」

沙織「予行練習はバッチリだよ」ブイ

ブロロロロロオオオオオン
優花里「来ました西住殿です」

キキイイイー
みほ「皆さん給油お願いします」

沙織「急げ急げ~」カチャ ポコポコポコ

優花里「大丈夫でありますか西住殿?」サッサッ

みほ「ありがとう優花里さん、まだまだ大丈夫だよ」フキフキ

桃「現在一位は黒森峰ですね」

杏「流石だね~」モグモグ

柚子「日が暮れてきましたね・・・・なにもなければいいですが」

ローズヒップ「まだまだいきますわよ」ブイイイイイイイイン

アリサ「やってくれるわね」ブウウウウウウン

夕日 キカッ!!

アリサ「キャッ しまった!!」ズルッ ガガガガガガアアアン

アリサ「きゃあああああああああああ」グルグルグル ズガアアアン

優花里「アリサ殿がコースアウトしたであります!!」

ケイ『アリサ!! 大丈夫アリサ?』

アリサ『すいません隊長エンジン停止です』

ケイ『後は任せなさい、敵は撃ってあげるわ』ガヴォオオオオオオオン

今日はここまでありがとうございました

桃「夜も更けてきましたね」

柚子「各車続々とドライバーを交代していますね」

ブウウウウウウン キキー
みほ「麻子さんお願いします」

麻子「任せろ!夜なら得意だ」

沙織「給油もバッチリだよ」

麻子「行ってくる」ブウウウウウウン

ペパロニ「イヤッホーーーーー!!」ヴォオオオオオン ボンボン

アンチョビ『これペパロニ!ちゃんとラインを取れ、跳ねてるぞ』

ペパロニ『大丈夫っすよアンチョビ姐さん、こっちはラリーカーすっよ』ヴォオオオオオオオオオオ

オレンジペコ「私も負けていられません」ビュウウウウウウウン 

ナオミ「あんなにラインが乱れると抜くに抜けないわね」グウウウウン

忍「こっちも負けられないわ」ギュウウウウウウウウウン

優花里「危ないであります、あんなに無理に抜こうとしたら」

沙織「きゃああああ」

ガシャアアン グルグルグルン

ペパロニ「うわあああああ」グルグルグル

典子『根性だ!! 根性で走りぬけ!!』

忍「なにおおおお」グルグルグル ギュウウン ヴォオオオオオオオオオオ

妙子「やった、回転レシーブ成功!!」パチパチ

ナオミ「やってくれるわね」グルグルグル キキイイイーーーー ビキッ

ヴォンヴォン ブウロオオオオオオオン
ナオミ「エンジンは無事ね・・・・・でもサスペンションをやられたわね、次でピットインするわよ」

アリサ『了解です!!』

アンチョビ『大丈夫かペパロニ!?』

ペパロニ『いてててて、大丈夫っす姐さんちょっと舌噛んじゃいました』

アンチョビ『無理はするなよ、次でカルパッチョと交代だ、マシンもチェックするぞ』

まほ「暗くなって事故も増えてきたな・・・・」

エリカ「そうですね隊長」

まほ「2位のチームとはまだ周回差がある無理に飛ばさないように伝えろ」

エリカ「了解です!!」タッタッタッ

ヴォオオオオオオン キキーー
ナオミ「整備を頼む」

「「YES Mam!!」」

ケイ「ナオミ、怪我はない?」

ナオミ「大丈夫です、それよりもマシンはどうですか?」

アリサ「サスペンションのリーフスプリングが一枚折れていますね」

ナオミ「仕方ない、反対側のスプリングも一枚抜け、柔くはなるが安定はするはずだ」

ケイ「ナオミも少し休みなさい、一人で走り過ぎよ」

ナオミ「わかりました」

ヘルメットちゃん「行ってきます」ヴォンヴォン ブロロロロロオオオオオン

桃「サンダースも復帰したようですね」

柚子「何事も無くてよかったですね」

杏「ふわ~それにしても疲れてきたね」ウトウト

柚子「選手はもっと大変なんですからがんばってください」


ペパロニ「姐さんただいまっす」キキーー

アンチョビ「大丈夫だったか?痛いとこはないか?」サスサス

ペパロニ「大丈夫っすよ、マシンも無事です」

カルパッチョ「ではドゥーチェ行ってきます」ブヴォオオオオオオオン

アンチョビ「無理したらダメだろ、怪我したらどうする」コツン

ペパロニ「すいませんアンチョビ姐さん」サスサス

ナカジマ「雲行きが怪しくなってきたね~」

優花里「そんなに危なそうなんですか?」

ナカジマ「ああ~違う違う!空がね、これは一雨あるんじゃないかな?」ツンツン

華「またレースが荒れそうですね」

ホシノ「でもこれはチャンスだな」ニヤ

沙織「どういうこと?」

ナカジマ「次は私がいくね~」

ポタポタポタ ・・・・ザァァァァァァ

桃「降ってきましたね会長」

杏「ナカジマちゃんの出番だね~」モグモグ

ホシノ「さてと次で給油だね~」

ナカジマ『ホシノ~次で交代するからね』

ホシノ『わかりました』
ブヴォオオオオオオオン キキー

ホシノ「頼みますね」パシン

ナカジマ「任せといてよ~」パシン

スズキ「給油も完了です!」

ナカジマ「じゃあ行ってくるね~」ヴォオオオオオオオオオオオオオン

ナカジマ「いい感じの路面だね~」グイグイ
グオオオオオオオオオン ツルツル ヴォオン ヴォオオオオオオオオオオオオオン

エリカ「なんなの!? なんでこの雨であんなスピードが出せるのよ??」ブウウウウウウン

まほ「エリカ、無理に追うな!まだ余裕はある慎重にいけ」

エリカ「は、はい隊長」

ダージリン『ローズヒップ!次でピットインしなさいこのままでは走れませんわ』

ローズヒップ『どうしてですの?まだ燃料も十分ですわよ?』

ダージリン『あなたの低扁平タイヤではスリップするだけですわ、ここはタイヤを交換します』

ローズヒップ『分かりましたはダージリン様、急いで帰りますわ』ブヴォオオオオオオオン

ダージリン『スピードを落としなさいローズヒップ!ゆっくりでいいので安全に帰って来なさい』

ローズヒップ『わかりました、すいませんでしたダージリン様』ブウウン

まほ「うちも一度ピットインさせろタイヤを交換するぞ」

カルパッチョ「今のうちに周回を稼ぎます」ブウウウウウウン

麻子「こっちも負けないぞ」ヴォオオオオオオオオオオオオオン

杏「こうなるとうちとアンツィオは有利だね」モグモグ

柚子「ツーリングカーとラリーカーですからね、雨も想定の範囲内です」

桃「さすが自動車部部長、速いですね」

杏「流石は雨のナカジマだね~」モグモグ

ナカジマ「今のうちに稼いでおくよ~」ヴォオオオオオオオオオオオオオン

忍「こちらも負けられません」ブウウウウウウウウウン

ガチャガチャ ブンブン
ケイ「あれあれ~パワーが上がらないよ~」グイグイ

アリサ「キャプテン一度戻ってください、おそらく電気系統がやられました」

ケイ「せっかく一位が抜けているってのに」ダンッ

優花里「アメ車は伝統的に湿気と雨に弱いですからね、チャンスであります」

柚子「レースも残り3時間ですね・・・」

桃「1位は黒森峰まほチーム、2位にレオポンチーム、3位にグロリアーナローズヒップチームですね」

杏「黒森峰もやるもんだね~」モグモグ

柚子「このまま無事に終わってくれるといいですね」


ホシノ「なかなか抜かせてくれないな~」ブウウウウウウウウウン

まほ「ピッタリとマークされているな」ヴォオオオオオオオオオオオオオン

エリカ「隊長の邪魔はさせないわよ」ギュウウウン

ホシノ「そんなアタックじゃダメだって」ギュンギュンン

エリカ「チッ! やるわね」

杏「ホシノちゃんも速いね~」

カルパッチョ「ドゥーチェ交代お願いします」ガチャ

アンチョビ「任せておけ!! うおおおおおお」ヴォオオオオオオオオオオオオオン

ホシノ「次は任せたからね」パチン

ナカジマ「行ってくるね~」ブウウウウウウウウウン

ローズヒップ「抜かせていただきます~」ギュウウウウウウウウウン

エリカ「こっちも行くわよ」ヴォオオオオオオオオオオオオオン

ナカジマ「無茶するな~」キュルルルウウウン

エリカ「隊長待っててください」グウウウウウウウウン

ハゲタカ「キーキー」バサバサバサ

エリカ「えっ!?」ドクンドクン・・・・・

ガシャアアアアアアアン
エリカ「きゃああああああ」バリーーーン グシャアアン

グルグルグル・・・・ガシャアア
ローズヒップ「おととととととと!!」ガシャアアン

ナカジマ「しまった!!」バガアアアン

優花里「ナカジマ殿の車が!?」

沙織「きゃああああああああ!!!」

ナカジマ「くううううううう」グイグイ

ガシャン ドガアアアアアアン!!!!!

みほ「そんな・・・・」ボーーーー

まほ『エリカ!!エリカ大丈夫か?』

エリカ『クウウウウ・・・・だ、大丈夫です隊長』ポタポタポタ・・・

ランサー メラメラメラ・・・・

みほ「ナカジマさんが・・・・」ガクッ

ホシノ「急げ、消火器だ」タッタッタッ

華「私も行きます」タッタッタッ

沙織「きっと大丈夫だよみぽりん」ギュウウ

優花里「落ち着いてください西住殿・・・」ギュウウ

みほ「うん・・・・・・」ガタガタ

ナカジマ「いや~ごめんね、ミスっちゃった」ポリポリ

優花里「無事でよかったでナカジマ殿」グスグス

ホシノ「心配したぞまったく」

ツチヤ「怪我がなくてよかったですよ」

スズキ「でも、うちのチームここまでだね」

ナカジマ「ごめんねみんな・・・・勝ちたかったな~」グスッ

みほ「・・・・そんなに大切なんですか?」ボソ

沙織「みぽりん・・・」

みほ「そんなに大切なんですか?早く走ることが?勝つことが?」キッ

優花里「西住殿・・・・」

みほ「そんなに・・・グスッ 怪我をしても・・グスッ 危ない目にあっても大切なことなんですか・・・」メソメソ

華「みほさん・・・・」ギュウウ

ナカジマ「・・・・西住さん・・・」

ナカジマ「世の中ね・・・苦手なことばっかりなんだよね」ポリポリ

ナカジマ「でも、運転が得意な人にとってレースは、人生なんだよ」

みほ「ナカジマさん・・・・」

ナカジマ「これだけはやめられないんだよね~」ポリポリ

みほ「わかりました・・・」グッ

みほ『麻子さん、今のうちに出来るだけ前に出てください、ペースカーが出るより早く』

麻子『おうよ!』ブウウウウウウウウウン

優花里「西住殿?」

みほ「私たちはまだ負けていません、今がチャンスなんです! 諦めたら負けなんです!!」

沙織「みぽりん!!」ガシイン

スズキ「そうだね、まだレースは終わってないからね」

ホシノ「まだまだこれからだよ」

ナカジマ「そうだね、気持ちで負けたらお終いだからね」

みほ「みんな、頑張りましょう!!」

「「「おお~!!」」」

みほ『麻子さん次のピットインでナカジマさんと交代してください、この路面ならナカジマさんが一番早いです』

麻子『了解した』ヴォオオオオオオオオオオオオオン

みほ「ナカジマさんまだ私たちは負けていません、よろしくお願いします」ペコ

ナカジマ「任せといて~絶対追いついてみせるからね~」

杏「西住ちゃん大丈夫そう?ナカジマちゃんも怪我はない?」タッタッタッ

ナカジマ「会長、大丈夫ですよ!ほら」ブンブン

桃「いけるのか西住? 私たちは今、6位だぞ」

杏「厳しい戦いになるね~」

みほ「私達の戦いはいつもそうです・・・でも皆がいますから・・・」

杏「じゃあみんな、最後までがんばってね」バシバシ

みほ「はい!」

ダージリン「私達もそろそろ動きますか」ククク

オレンジペコ『頑張ってくださいダージリン様』

ケイ「まだまだ負けないわよ~」バババババババアアアア

ダージリン「まずはここですわね」グウウウウウン


柚子「レースも最終局面ですね」グググ

桃「現在1位が変わらず黒森峰、2位がグロリアーナダージリンチーム、うちは3位にまで上がってきましたね」

杏「トップ集団に周回差がないなんて珍しいね~」モグモグ

柚子「上手くコントロールされてますね」

杏「多分ダージリンだね、加速する車に一緒について上がってるんだよ、したたかだね~」

ブウウウウウウウウウン
ナカジマ(いつもよりラインがはっきり見える・・・・)グイン

ギュウウルウウウウウ ツツツ ヴォオオオオオオオオオオオオオン
ナカジマ(路面の様子まで手に取るようにわかる・・・これなら・・・)ボオオオオオオン

まほ「速いな、だが・・・・」ヴォオオオオオオオオオオオオオン

ナカジマ「そう簡単には抜かせてくれないか~」グルグルグル ズキンッ

ナカジマ「痛っ!! やばいかもね~これは」ヴォオオオオオオオオオオオオオン ズキズキズキ

ダージリン「私も忘れてもらっては困りますわね」ブオオオオオオオオオオオオオオオオオオン

まほ「ダージリンか・・」グウウウン  ギュルルルル

ダージリン「負けませんわよ」グングングン

柚子「もうすぐ時間ですね・・・おそらく最後の給油でしょう・・・」

杏「ガソリンの量が重要だね~多すぎれば重りなっちゃうし、少なかったらアウトだからね~」モグモグ

桃「その辺りは自動車部が上手くやってくれるでしょう」

ナカジマ『西住隊長~なんかね~左手が上手く効かないんだよね、最後は西住隊長に頼みたいんだけどいいかな~?』

みほ『ふえ~私ですか!?』

ナカジマ『最後はやっぱり隊長に任せたいかな』

みほ「でも・・・」チラッ チラッ

ホシノ「頑張ってね」ポン

スズキ「任せたよ!」ポン

ツチヤ「隊長なら任せれるよ」ポン

みほ「わかりました・・・私が行きます」グイ

沙織「頑張ってみぽりん」ガシ

華「みほさんなら必ず出来ます」ガシ

優花里「よろしくお願いします西住殿」ガシ

麻子「頼んだ」ガシ

ヴォオオオオオオオオオオオオオン 
ホシノ「みんな来たよ~手はず通りにね」

キキイイイイ
ナカジマ「ごめんね西住隊長、後は任せたよ」ガシ

みほ「はい!任せて下さい」ガシ

みほ「行きます」ヴォオオオオオオオオオオオオオン キュキュキュ ギュウウウウウウウウウン

柚子「まもなく24時間が立ちますね」

桃「トップはまだ三つ巴か・・・」

杏「抜いては抜き返され、大変だね」


妙子『キャプテン、後方から隊長たちが来ます、横にずれてください』

典子『了解!』クウウウン

ガアアアアアアアン ヴォン ヴォン ヴォン

典子「頑張ってください隊長!!」ブンブン

アンチョビ「私達の分まで頑張れよ」ブンブン

エリカ「隊長、頑張ってください」ブンブン

「「「「わ~わ~わ~」」」

柚子「すごい声援ですね」

桃「お祭り騒ぎだな」

杏「みんな頑張ってね~」フリフリ

ガアアアアアアアアアアン
まほ「やるなみほ・・・だがまだ甘い!!」キュルルルルン

ダージリン「負けられませんわ」ヴォオオオオオオオオオオオオオン

みほ「私も負けません」ギュウウウウウウウウウン

優花里「正に三つ巴でありますね」フンスー

ピッピッピッ
杏「時間だね~」

桃「24時間たちましたね、ファイナルラップですね」

沙織「どうなるの?」

ホシノ「普通はこの段階で周回差がついてることが多いからね、今日は最初にチェックを受けたチームの勝ちだね」

優花里「頑張ってください西住殿」ムムムム

華「24時間走ったのに終わりじゃないんですか?」

スズキ「チャックを受けないとレースが終わったことにならないからね」

ブオオオオオオオオオオオオオオオオオオン
ダージリン「こんな言葉を知っている?”2位になるということは敗者のトップになるということ”」ブウウウウウウウウウン

まほ「アイルトン・セナだな、私も敗者になるつもりはない!!」ガオオオオオオオオンンンンン ヴォンヴォン

みほ「私もです、みんなで勝つんです!」ギュン ギュギュギュウウウン ヴォオオオオオオオオオオオオオン

ダージリン「おやりになりますわね」


杏「最終コーナーだね、誰が最初に抜けてくるのかな?」

ヴォンヴォン グオオオオオオン 
みほ「ナカジマさんに教えてもらった走りをすれば大丈夫・・・・」ギュンギュン

まほ「私は負けない!!」ギュウウウン

ダージリン「最後に勝つのは私です」グウウウウウウウウン

みほ「ここです!!」ガコガコ キュキュ ヴォンヴォン ヴォオオオオオオオオオオオオオン
グオオオオオオオオオオオオオン

杏「最初に抜けてきたのは西住ちゃんだね、そのままぶっちぎれ~」フリフリ

桃「後ろの2台も負けてないですね」

柚子「最後のストレートですね・・・西住さん頑張って」ググ

みほ「うおおおおおお!!!」ヴォオオオオオオオオオオオオオン
ダージリン「はあああああああ!!!」ドゥルンドゥルン バババババババ
まほ「いけええええ!!!」バオオオオオオオオオオオオオオン

優花里「チャッカーが振られますね、一体誰が一位に」ググググ

沙織「頑張れみぽりん」ググ

華「みほさん・・・・」ググ

麻子「西住さんなら大丈夫」ググ

ヴォオオオオオオオオオオオオオン「・・・・・・・・・ううぅ」ガク
バババババババ バハ「・・・・・・・・・ふふ」クス
バオオオオオオオオオオオオオオン 「しゃああああああああああああああ」

審判 ブンブンブン ブンブンブン

柚子「総合優勝は黒森峰高校、ポルシェ935 西住まほチームです!!」

柚子「続いて2位はお・・・・・・・」
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ーーーーーーーーーーー
みほ「・・・・・・・・」トボトボトボ

優花里「西住殿・・・・」

みほ「・・・・みんなゴメンね」グスグス
みほ「最後で抜かれなかったら グスグス 負けなかったのに」ズズズ ワーーーン

ナカジマ「西住ちゃん・・・・・」タッ

みほ「すいません・・・・・自動車部のみなさんの最後の戦いだったのに・・・・」グスグス 

ナカジマ「・・・・・・・」チラッ

ホシノ「・・・・・・・・・・」フリフリ

スズキ「・・・・・・・・・・」クスクス

ツチヤ「・・・・・・・・・・・」ニコニコ

杏「せーのっ!」
「「クラス優勝おめでとう~」」

みほ「ふえ~!?」

沙織「やったねみぽりん」ガッシリ

優花里「やりましたね西住殿」ガバ

麻子「よくやったな」

華「最高のレースでした」

みほ「あ、あのどういうことですか?」キョロキョロ

ナカジマ「何って、西住隊長が勝ったんじゃないですか、みんな~胴上げするよ~」

あけび「いいですね~」

妙子「行きましょうキャプテン」

「「わーしょい、わーしょい」」
麻子「手が届かん」ムス
典子「同じく」ムス

みほ「ちょっと止めてください、どういうことですか? 私はお姉ちゃんに負けたんじゃ?」

ナカジマ「確かに総合優勝もしたかったけどね~」

ホシノ「あのマシンは完璧だったからね、流石は西住流」

スズキ「走りも半端無かったからね」

みほ「だから私は負けたんじゃ?」

ツチヤ「私達が参加してるクラスと西住さんとはクラスが別物だよ、シルエットフォーミュラ」にあそこまで肉薄できるなんてね」

ナカジマ「この子も捨てたもんじゃないね」ポンポン

みほ「どういうこと?」

優花里「ですからまほ殿が出ているのはシルエットフォーミュラを使用したカテゴリー、市販車をレース用に改造したカテゴリーです」

麻子「私が出ていたのはツーリングカーだ」

みほ「と、ということは?」

沙織「ダージリンさんを抜いて優勝だよ」

みほ「勝てたんだ・・・」
ウズウズ
みほ「やったあああ~」バンザーイ

「「バンザーイ バンザーイ」」

杏「盛り上がってるね~おめでとうみんな」モグモグ

みほ「会長、応援ありがとうございます」ペコ

桃「早速表彰式だぞ」

ナカジマ「行っておいで、西住隊長!!」ポン

沙織「待ってるからね」

まほ「遅かったな、みほ」

みほ「お姉ちゃん・・・優勝おめでとう」

まほ「ありがとう、お前もな」ニコ

みほ「うん!ありがとう」ニコ

ダージリン「お二人には負けましたわ、2位どころか3位なんて」ハア

まほ「ダージリンこんな言葉を知っているか?”良き勝者であるためには、良き敗者であることも必要だ”」

ダージリン「ミカ・ハッキネンですね、シューマッハの永遠のライバルの・・・・」

ダージリン「次は負けませんわよ」ギュ

まほ「ああ」

みほ「私も負けません」

杏「じゃあみんなこっち向いてね、写真取るよ~」
ジイイイイイイ パシャ

みほ「こんなトロフィー貰っちゃった」ガシ

優花里「大きいでありますね」ツンツン

みほ「ナカジマさん、今日はありがとうございました、今日勝てたのは皆さんのおかげです」カチャ

ナカジマ「ありがとうね、でもみんながいなきゃ勝てなかったよ」グイ

スズキ「まだまだこれからだね~」

ホシノ「燃えるね~」

ツチヤ「来年も必ず勝ちますよ~」

杏「にっしずみちゃ~ん」
プシャアアアアアア
みほ「はい?」ジャバジャバジャバッジャバ ビチャビチャビチャ

杏「やっぱりカーレースと言ったらこれだよね」ピュウウウウウウウウ

みほ「私も負けませんよ」ビュシャアアアアアア

優花里「お助けするであります」バシュウウウウウ

華「もうビショビショです」オオオオオウ

沙織「こわっ」ビクッ

麻子「沙織も喰らえ」ブシャアアアアア

沙織「きゃあああああ」ビチャビチャ


あけび「これだけ活躍したらバレー部に来ますよね」

妙子「部員がたくさん・・・・」

忍「アタック打ち放題ですね」ウキウキ

典子「当たり前だ、明日から忙しくなるぞ」

「「「おおおお!!!」」」

ナカジマ「この子を早くレストアしてあげなくちゃね」

ホシノ「よくがんばってくれたね」ポンポン

スズキ「槍騎兵に劣らる勇猛さだったぞ」サスサス

ツチヤ「早く直してみんなで走りたいですね」ニコニコ

ナカジマ「今夜は徹夜だな」

「「「おおお!!!」」」


みほ「激走! 学園艦グランプリです!」 ~完~

ノンナ「カチューシャは学園艦GPには参加しなくてよかったんですか?」

カチューシャ「良いのよあんなもの」ブウウウウン

ノンナ「足が届かなくて、レーシングカートしか運転できませんからね」クスクス

カチューシャ「うるさいわね、でもカートなら私は無敵なんだからね」ブウウウン

優花里「本当に完であります」

お読み頂きありがとうございました
トヨタが負けたのが無念で書きました、油断は大敵ですね

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2016年07月02日 (土) 21:26:42   ID: rrp9wh9w

トヨタも最後の最後に…見ていた私も悔しかったです

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