P「アイドル枕投げ大会への出演が決まったぞ!」 (47)

律子「おお、流石プロデューサー殿! あの番組視聴率いいんですよねー。
  今回は誰が765プロから出るんですか?」

P「今のところは響の予定だ。
 身体能力は十分だしな。あとは本人の了承を得られれば決まりだよ」

律子「なるほど。確かにあの子にはぴったりな……」

 ガチャッ

響「はいさーい! 今日も元気に頑張るぞー!」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1465650270

律子「! 噂をすれば、ね。おはよう響」

響「うん、おはよう!」

律子「それじゃあ私は時間だしそろそろ出ます。
  仕事の打ち合わせ、しっかりお願いしますね」

P「あぁ、任せとけ!」

響「いってらっしゃーい!」

 ガチャッバタン

響「……って、『噂をすれば』? プロデューサー、律子と自分の話してたのか?」

                           ─

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P「まぁな。実はなかなかいい仕事がお前のところに来てるんだ」

響「えっ、本当! やったぞ! 自分まだあんまり仕事なくて退屈してたんだ!」

P「だがその退屈もこれで終わるかも知れないぞ。
 この仕事をもらえたアイドルは売れると専らの評判だからな!」

響「そうなの? じゃあ自分、しっかり頑張らないとだね!
 それで、どんな仕事なの? どんな難しい仕事だってこなしてみせるさー!」

P「あはは、そんなに難しいことはないよ。ただ枕を……」

 プルルルル プルルルル

P「! 悪い響、仕事の電話みたいだ。ちょっと待っててくれ」

響「あ、うん。わかったぞ!」

P「……はい、もしもし765プロのプロデューサーです……はい。
 はい、お世話になります! はい……!」

 ガチャッバタン

響(えへへ……。自分にもやっと仕事が来たぞ。
 どんな仕事なのかな。楽しみだなー)

しばらく後

響「……」

響(プロデューサー、ちょっと遅すぎるぞ。自分、早く仕事のこと聞きたいのに……。
 この仕事をすれば売れる、なんて言われたら気になってしょうがないぞ)

響「! そうだ、気になるなら調べてみればいいんだ!
 最近はケータイでちょっと調べればそのくらい簡単にわかるはずだし!
 えーっと、確かプロデューサー、『枕を……』とか言ってたよね。だったら……」

 『アイドル 仕事 枕』

響「これでよし!」

                           ─

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響(これでどんな仕事か出るはずだよね! どれどれ……)

響「……え?」

響(な……なんだよこれ。枕営業……?
 う、嘘でしょ? こんなの嘘に決まって……。
 あ……で、でもこれ、売れるためだって書いてある……。
 ほ、本当にこれなんだ。自分、枕営業を……!)

 ガチャッ

P「悪い悪い、お待たせ響!」

響「うぎゃーーーーーーーーっ!?」

P「うわっ!? な、なんだよ。そんな驚くことないだろ?」

響「あ、あぁ、ごめん……。ってそうじゃなくて!
 プロデューサーあんまりだぞ! 自分にこんな仕事させようとしてたなんて!」

P「えっ? こんな仕事って……もしかして自分で調べたのか?」

響「う、うん……」

P「……? 調べたなら余計変だな。『こんな仕事』ってことはないだろ?
 この仕事なら人気が出ることくらいお前だって分かったよな?」

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響「それはそうだけど、でも……!」

P「まぁ取り敢えず、これを読んでみろよ。ほら、仕事の資料だ」

響「い、嫌だ! 絶対受け取らないからな!」

P「えぇ……」

響「そうだ! このこと律子に言いつけてやるさー!
 こんな仕事させようとするなんて、律子が黙ってないぞ!」

P「いや、何を言って……。ついさっき俺から律子に話したばっかりなんだけど」

響「!?」

響「じゃ、じゃあまさか」

P「もちろん律子も了承済みだぞ。響にぴったりな仕事だって言ってくれたよ」

響「そんな……! で、でも、でも……! 自分、絶対嫌だぞ!
 いくら売れるためだからって、こんな仕事やりたくない!」

P「お、おいおい、どうしたんだ響。
 お前はこういうの結構好きだと思ってたんだけど……」

響「自分をなんだと思ってるんだ!!」

P「うーん……参ったな。
 まさか響がこんなに拒否するなんて……。
 千早の時はある程度覚悟していたけどこれは予想外だ」

響「え……? ち、千早? どういうこと……?」

P「ん? なんだ、知らなかったのか?
 千早も前にこれと同じ仕事をやったんだよ」

響「え!? 千早がこの仕事を!?」

P 「あぁ。やっぱり最初は断ろうとしてたけどな」

響「あ、当たり前だぞ! それが普通だぞ!」

P「あれもなかなか強情だったよ。歌と関係ないからやりたくないって言い張ってな」

響「そうだぞ、歌と関係ないから……歌と関係ないから!? そういう問題!?」

P「でも『これが歌の仕事に繋がる』って説得し続けたらちゃんと了承してくれたよ。
 まぁ最後は結局、歌への情熱が背中を押した形になったかな」

響「っ……千早はそれでいいのか……?
 歌のためなら本当にそこまでできるっていうのか……!?」

P「まぁあの時の千早は歌が全てだって感じだったからなぁ。
 でもやってみたら案外悪くなかったって言ってたぞ。
 だから響、お前も……」

響「い、嫌だ! 案外悪くないなんてそんなはずないぞ!
 自分信じないからな!」

P「な、なんだよほんとに強情な奴だな。
 実際あずささんなんかは普通に楽しんでたっていうのに」

響「!? あ、あずささん!? あずささんもやったことあるの!?」

P「え? これも、知らなかったのか? あずささんも前に……」

 ガチャッ

あずさ「おはようございます~」

このー木なんの木♪

  /⌒ヽ
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 (_ 人_ ノ

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_人人人人人_
> フル勃起 <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y ̄

響「あ、あずささん!」

あずさ「おはよう、響ちゃん。プロデューサーさんも、おはようございます」

P「えぇ、おはようございます」

あずさ「ところで、さっきなんだか私の名前が聞こえてきたような気がしたんですけど、
   もしかしてお仕事のお話ですか?」

P「あぁいえ。ほら、これですよ。以前あずささんが楽しかったって言ってた。
 今度は響に行ってもらおうかと思ってるんです」

あずさ「あら? この資料……」

響「あずささん、嘘だよね!?
 あずささんがやったことあるなんて、楽しんでたなんて……」

あずさ「あら~、懐かしいわぁ。
    そうですね。確かにとっても楽しかったです~」

響「!? そんな……!」

あずさ「やってるうちに学生の頃を思い出しちゃって……うふふっ。
    年甲斐もなくはしゃいじゃって、あとで思い出してちょっぴり恥ずかしかったわ~」

響「が、学生の頃!? どういうこと!?」

あずさ「あ、えっとね。学生の時、友達と一緒に旅行に行って……。
   その日の晩に旅館で大勢で、ね?」

響「り、旅館で大勢!?」

あずさ「ただあんまり激しくしすぎたものだから、旅館の人に怒られちゃったの。
   でもそれも今となってはいい思い出よ~」

響「激しくしすぎた……!?」

あずさ「あ、でもお仕事でやった時はやっぱりちょっと違ったわね~。
   思ってたよりもサイズが大きくて、
   攻められてる時だけじゃなくてこっちから攻めてる時も疲れちゃって……」

あずさ「でも響ちゃんは体力もあるし、きっと大丈夫よね~」

響「大丈夫じゃない! 大丈夫じゃない!」

あずさ「あらあら~、不安なのね。でも安心していいわよ~」

響「あ、安心? 何が……?」

P「そうだぞ響。相手もたくさんいるけど、仲間のアイドルもたくさん居るからな!」

響「そういう問題じゃない!」

あずさ「あらあら~……。そんなに嫌がるなんて、ちょっぴり意外ね~。
    響ちゃん、こういうのって好きだと思ってたから……」

響「あずささんまで!? じ、自分のイメージどうなってるんだ……!」

あずさ「……あら? いけない、もうレッスンの時間だわ~。
   えっと、響ちゃん。無理にとは言わないけど、
   私はとっても楽しかったっていうことだけは言っておくわね。
   それじゃ、行って来ます~」

 ガチャッバタン

P「……な、言ったろ? あずささんは楽しんでたって。だからお前も……」

響「あずささんと自分は違うさー!」

響「あずささんは楽しかったとしても、自分は絶対嫌だぞ!
 楽しくなんてなるわけないぞ!」

P「うーむ……なんという強い意志だ。そこまで言うならやめとくか……?」

響「当然だぞ! こんなのやるわけないさー!」

P「となると、他の誰かに代わりに行ってもらうことになるが……」

響「……え?」

P「そうだなぁ、響が無理となると……やよいになるかな」

響「なッ……!?」

響「何言ってるんだプロデューサー!
 やよい!? やよいにこんなことやらせるつもりなの!?」

P「うわっ! お、おい、そんなに食ってかかることないだろ」

響「だ、だってやよい、まだあんな小さいのに……!」

P「そりゃ体は小さいかも知れないけど、もう中学二年生の14歳だ。
 体力もあるし十分こなせる仕事だよ」

響「そんなことない!
 やよいにそんな、そんなことさせていいわけないぞ!」

P「おいおい、随分過保護だな……。
 まぁ確かに結構激しい仕事だから心配な気持ちは分かるが、
 危ないことも怖いこともないぞ」

響「過保護とかそういう問題じゃなくて……!」

P「それにあちらの責任者の方は子供が好きなことで有名だからな。
 きっと気に入ってもらえるさ。だから安心しろ、な?」

響「それ聞いてなんで安心できると思うんだ!」

響「寧ろ余計に心配になったぞ!
 やっぱりやよいには絶対にさせられない!」

P「いやそうは言うけどな……それを決めるのはお前じゃなくて俺とやよいだよ。
 大体、お前が嫌だって言うからこんな話になってるんだぞ?」

響「じゃ、じゃあ誰にもさせなければいいでしょ!?
 自分にも、やよいにも! こんなのさせなければ……!」

P「いやいや……そういうわけにもいかないだろ。
 お前の知ってる通り、765はまだまだ弱小事務所だ。
 せっかく掴んだチャンスを逃すなんてのは出来るもんじゃない」

P「とは言え、嫌がってるアイドルに無理やりってのもできないからな。
 だから響が無理なら代わりの誰かに行ってもらうしかないんだよ。
 で、この場合はスケジュール的にやよいになるってことだ。
 まぁ、響が了承してくれるなら何の問題もないんだけど」

響「ッ……!」

響(そ、そうか、分かったぞ。プロデューサー、自分を脅してるんだ……。
 『お前がやらないならやよいにやらせる』って、脅してるんだ……!)

 ガチャッ

やよい「おはようございまーす!」

響「や、やよい!?」

P「おっ。おはよう、やよい」

やよい「あっ、響さん、プロデューサー! おはようございまーす!」

P「ちょうど良かった。今お前に仕事をやってもらおうって話になってたんだ」

やよい「えっ、そうなんですか? うっうー! やりましたー!
    それで、どんなお仕事なんですか?」

P「あぁ、この資料を見てくれれば分かる。ほら、これだ」

やよい「! これって……」

響「や、やよい! そんなのやらなくていいんだぞ!
 はっきり断っちゃえば……」

やよい「わーっ、楽しそうですー!」

響「!?」

やよい「プロデューサー、私やりたいです! やらせてください!」

P「あはは、やよいならそう言ってくれると思ったよ」

響「そ、そんな……! やよい、本当に分かってるのか!?
 どんなことして、何をさせられるのか……!」

やよい「? はい、分かってますよー。私、結構上手なんですから!」

響「え……け、結構上手!?」

やよい「はい! 弟たちと一緒にやったこともあります!」

響「弟たちと一緒に!?」

P「へー、そうなのか。ちなみにどこで知ったんだ?」

やよい「お父さんとお母さんに教えてもらいました!
    お父さんたちもよくやってた、って!」

響「っ……そ、そりゃ、やよいのお父さんとお母さんはよくやってただろうけど……。
 で、でも弟たちと一緒にやるなんて変だぞ! そんなの絶対おかしいぞ!」

やよい「えっ、そうですか?
    響さんはお兄さんや友達とやったことないんですか?」

響「あるわけないでしょ!!」

やよい「そうなんですか? でも響さん、得意そうですよね!
    相手の人がどんなにたくさん居ても頑張れそうかなーって!」

響(だ、だから自分のイメージどうなってるんだ……!)

P「うーむ、もしかしたら沖縄にはそういう文化はないのかも知れないな」

響「いやいや! いやいやいや!」

やよい「もしかして沖縄は暑いからあんまりやらないのかなぁ?
   一生懸命やりすぎると汗もかいちゃいますし。
   私なんか、いつも下着がぐしょぐしょに濡れちゃって……」

P「こらこら、はしたないぞやよい。
 アイドルが簡単に下着がどうとか言うんじゃありません」

やよい「はわっ! ご、ごめんなさい~」

響「今更過ぎるぞ! もう下着なんか全然大したレベルじゃないぞ!」

P「? なんだよさっきから変な奴だな……。
 まぁとにかく、それじゃやよいが行ってくれるってことでいいよな?」

やよい「はい! 私、がんばっちゃいますね!」

響「ッ……!」

響(ど、どうしよう、どうしよう!
 やよいは弟たちとやったことあるとか言ってるけど、でも、でも……!)

響「わ、わかった! 自分がやる! 自分がやるから!
 だからやよいにはさせないであげて!!」

やよい「えっ?」

P「なんだ、やるのか? さっきまであんなに嫌がってたのに……」

やよい「えっと……? あの、プロデューサー。どういうことですか?」

P「あぁ、実はかくかくしかじかでな」

やよい「あ、そうだったんですね。だったら私、今回はやめておきます!
    最初は響さんがやる予定だったなら、やっぱり響さんがやった方がいいかなーって!」

響「う、うん……そうだよね」

やよい「響さん、頑張ってくださいね! 私、応援してますから!」

響「あ、ありがとう……」

やよい「はわっ! いつの間にか、もうレッスンの時間ですー!
    それじゃあ響さん、プロデューサー、いってきまーす!」

 ガチャッバタン

響「……」

P「さてと……それじゃあ響、一応確認しておくけど本当にいいんだな?」

響「うん……」

P「……なんだ、やっぱり気が進まないか? 
 だったらやよいに行ってもらった方が……」

響「じ、自分がやるって言ってるでしょ!
 自分、ちゃんとやるから! ちゃんと、頑張って、やれるから……!」

P「そ、そうか? だったらいいんだけど……」

P「じゃあ先方に電話するぞ? えーっと、連絡先は、っと……」

響「あっ……! ま、待ってプロデューサー!」

P「ん? どうした、まだ悩んで……」

響「そ、そうじゃなくて……ひとつだけ、確認させて欲しいんだ……」

P「確認? あぁ、いいぞ。なんだ?」

響「プロデューサーは……仕方なく、自分にこの仕事させるんだよね?
 765プロのために仕方なくやらせるんだよね……?」

P「……? 仕方なくというか……
 まぁ、765プロや響の将来のことを考えて取ってきた仕事ではあるけど……」

響「……そっか。765プロや、自分のために……そう、だよね……」

P「えーっと……どうしたんだ響。本当に様子が変だぞ。
 言いたいことがあるなら遠慮せずちゃんと……」

響「あの、プロデューサー!! 自分、お願いがあるんだ!!」

P「おっ、おお? なんだ急に大声出して」

響「じ、自分、こういうの、初めてで、やったことないんだ……。
 だから、し、知らない人が初めては、嫌だから……!
 自分の初めて、プ、プロデューサーが貰ってください!!」

P「……えっ?」

響「自分、思ったんだ……! 
 プロデューサーがちゃんと自分のことを考えてくれてる、
 自分の知ってる優しいプロデューサーのままだったら、
 初めてはプロデューサーがいいって……!」

P「え? いや、ちょっ、響? 近いって、ちょっと離れ……」

響「自分、プロデューサーじゃないと嫌だ!
 初めてはプロデューサーじゃないと……!」

P「……! そうか、響お前……。
 すまない、俺はお前の気持ちを全然わかってなかった。
 そういうことなら……今夜、俺の部屋に来い」

響「! プロデューサー、それじゃあ……」

P「あぁ。お前の望み通り、俺がお前の初めての相手になってやる」

響「……ありがとう、プロデューサー……!」




夜、プロデューサー家

響「……え?」

P「さぁどこからでもかかってこい! いつでもいいぞ!」

響「いや、あの……え? 何これ、どういうこと……?」

P「へいへいどうした響! 枕を投げなきゃ枕投げにならないぞ!
 怖いんだよな? 勇気が欲しいんだろ?
 なら恐れるな! 立ち向かえ! 恐怖心を振り払うんだ!」

響「ま、枕投げ? それって、えっと……え!? 枕投げ!?」

P「オラァかかってこいや! 来いよ響! ばっちこいオラァ!」

響「じゃ、じゃあ自分、あ、あぁ、あ……! うぎゃーーーーーーーーっ!!」ブォン!!

P「オラオラどうしたひびウゲェ!?」ドゴォオオオオン!!

響「プロデューサーのフラー! 自分知らない! 
 何も言ってない! 何も言ってないからなーーーーーーーーっ!!」

P(……こうして響は俺の特訓の甲斐あって、見事枕投げへの恐怖心を克服できた。
 本番で何故かずっと涙目で赤面していた響だが、
 一人で対戦相手のアイドル達を全滅させてしまったのは言うまでもない)


  おしまい

付き合ってくれた人ありがとう、お疲れ様でした。

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