レベル120 金剛 リランカ島沖にて戦没す……
鳥海「なむあみだ~ なむあみだ~」
提督「ううう、金剛。何故俺を残して逝った…」
提督「指揮が未熟だったばっかりに…」
榛名「提督のせいだけではありません 運が悪かったんです」
霧島「現実は一撃轟沈有り ゲームのように大破で止まるなんてことはありえません」
霧島「戦争に死者はつきものです」
提督「辛いな いや、辛いのは俺だけではないか」
榛名「比叡姉さまなんてお葬式なのに部屋に引きこもったまま…」
提督「俺の顔を見たくないんだろう」
榛名「だから提督のせいではありません。あんなに愛されて。お姉さまはきっと幸せでした」
霧島「ええ。私たちが保障します。あなたは金剛お姉さまにとって最高の夫。」
提督「お前たち…」
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提督「泣かせるなよ」
提督「あ、そうだこんな時になんだが今日中の本部報告があってな」
提督「轟沈に伴う退職金と見舞金。口座は給料と同じでいい?」
榛名「提督…なにもお葬式の時にそんな話を」
霧島「榛名、司令もお仕事だから ……ちなみにおいくら?」
提督「レベル×百万円 非課税」
榛名「いち、一億二千万」
霧島「一人頭四千万! すげー!」
提督「違うぞ? 子供も親もいない場合兄弟姉妹が4分の1、配偶者が4分の3の相続」
提督「俺が九千万 お前たちは一人一千万」
霧島「は?」
霧島「司令 それはちょっと話がおかしくありません?」
提督「いや、法定通りだろ なあ榛名?」
榛名「…榛名は許しません」
榛名「カッコカリの分際でなぜ配偶者面してるんですか、それともカッコガチをされたと?」
榛名「ぜーはーぜーはー」
提督「でもさ。書類書いて指輪渡してるんだぜ」
提督「住んでる住所も同じ」
提督「内縁の夫でも相続できるのにこれが認められないという理屈はおかしい」
霧島「全員同じ鎮守府住まいでしょう!」
提督「結婚してまだ3か月だしな 俺もその他の物については相続辞退するよ」
榛名「その他…とは?」
提督「金剛の個人資産とか私物とか」
榛名「そんなのゴミ揃いじゃないですか!」
霧島「榛名。ティーカップはウエッジウッド。下着はシャンタルトーマスと中々高級品よ」
霧島「私の計算によると……ま、中古だから全部ひっくるめ20万位」
霧島「さらに思い出補正が入りますので25万円の価値はあると思われます」
榛名「遺品の下着なんてゴミです!」
霧島:ニヤリ
霧島「ま、遺品の話は置いておいて」
霧島「というか相続欠格者という言葉をご存知ですか 司令」
霧島「例えば親殺しはその親の遺産を相続できない 死亡原因を作ったわけですからね」
霧島「金剛姉さまが轟沈したのはあなたの指揮下。違いますか?」
提督「それはまあ」
霧島「ですが? まぁ司令に全責任があるわけではないので多少は差し上げます」
霧島「司令が1000万 私たちが残りを等分」
霧島「ああ、なんたる譲歩。やさしい優しすぎ! 霧島さんマジ眼鏡」
霧島「じゃ念書にサインを」
榛名「初めて霧島が艦隊の頭脳に見える…」
提督「だが断る」
提督「その程度の知識があることは読んでいたよ 霧島」
提督「確かに加害者は遺産相続の対象にならない」
提督「だが今回の加害者は誰だ?」
榛名「深海…戦艦」
提督「そうだろう? 俺は無実」
提督「まぁ9000万も入るんだ。葬儀代くらいは夫として払ってやるさ ほれ」
鳥海「あ、ども」
霧島「あくまでも相続欠格者ではないと?」
提督「ああ」
霧島「ケッコン(仮)も一般的な夫婦と同等の効力が発生すると?」
提督「そうだ」
霧島「金剛お姉さまを故意に沈めたわけではないと?」
提督「故意なら保険金かける」
霧島「ふぅ…確かにその理屈は否定できません」
榛名「霧島ぁ!」
霧島「仕方ありませんね。この手段はとりたくなかったのですが」
霧島「離婚です」つ指輪
提督「え」
霧島「フフフ 提督が9000万 私が1000万相続したところで離婚すれば財産は等分で」
提督「結婚(仮)にそんな効果」
霧島「ないんですかぁ? だったら遺産相続権もないですよねぇ」
霧島「四姉妹同時に指輪渡すのが悪いこの浮気者」
榛名「榛名も離婚です!」つ指輪
榛名「これで5000万円もらえるのであれば…指輪なんて」
提督「ちょっとまってそれおかしいからね。両方に5000万渡したら俺無一文」
霧島「確かに。先に離婚した私が5000万貰う→残りは5000万なので次に離婚した榛名は2500万」
榛名「その理屈はおかしい」
榛名「榛名が先に離婚します!」
霧島「早い者勝ちですぅ」
提督「なんか心にくる」
提督「だがちょっと待ってほしい。離婚したらレベルダウンで99に逆戻り」
提督「それでもいいのか!」
榛名&霧島「「はい!!」」
提督「わーい返事が力強い~」
提督「よしわかった こうだ」
提督「俺達は夫婦 三人で夫婦 家計は一つ」
提督「誰がいくら貰うとかは考えないようにしよう 俺達3人で1億1千万 比叡が1千万 どや?」
榛名「それなら…」
霧島「まぁはい」
提督「はい決まり! しかし俺が9千万貰った設定になると比叡に嫌われるな」
榛名「どのみち好かれてはなかったかと」
提督「お断りは辛かったわー」
霧島「そういえば司令 あの時の指輪はどうされたんですか?」
霧島「それでまた仮嫁を増やされては司令が亡くなった時の相続が」
提督「断られた時の指輪……? そういえば…あっ。やべ」
比叡←交際的な意味では断りつつちゃっかり指輪&書類受け取り済み
比叡「…お姉さまを沈めるような無能なんて」
比叡「こんな指輪っ」
比叡「もう…いらない!」
おわり
このSSまとめへのコメント
愛されてないなぁ~この提督