―――出発前―――
エルメロイⅡ世「……準備はいいか、マスター?」
マシュ「はい、こちらも準備万端です」
ぐだ男「他のサーヴァントの調子もいいみたいだし……早くこの異変を解決しよう!」
エルメロイⅡ世「ああ……ではドクター、レイシフトを頼む」
ロマン「わかった、それじゃあ10年前の特異点Fへと……」
『……レイシフト、開始します』
エルメロイⅡ世「(行くぞ……あの結末を、我が計略を以て覆す!)」
――――――
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―――
エルメロイⅡ世「八門金鎖の陣!」
女ハサン「ぐわぁ!?」
マシュ「これは……アサシンのサーヴァント!?」
ロマン『ええ!?全く気配が無かったぞ……なんて影が薄いんだ!』
エルメロイⅡ世「さて、まずは追跡者を仕留めてしまおうか……マスター、戦闘に入るぞ」
女ハサン「(くっ……仕方ない、他の個体を囮にして連絡を……!)」
???「……まったく、何たる体たらくだ」
女ハサン「……っ、何者……!?」
呪腕「このような無様を晒して……それで『山の翁』に名を連ねるハサンと言うのか?」
女ハサン「あ、貴方は……!?」
ザイード「す、すげぇ……あれは先代の『呪腕のハサン』だ!!」
ゴズール「マジで!?俺本物初めて見た……」
マクール「お、俺!貴方の大ファンなんです!後でサイン貰っても……」
呪腕「黙れ!……そこの、とりあえずこいつ等を全員集めろ」
女ハサン「え……あ、はい!」ヒュー‼
エルメロイⅡ世「……あれ?」
―――
呪腕「いいか!暗殺者とはそもそもだな……」
百ハサン『『はい、先代!』』
エルメロイⅡ世「…………」
ぐだ男「えっと……どうするのかな?」
マシュ「あんなに怒ったハサンさん、初めて見ました……説教のペースから、おそらくあと数時間はあのままかと」
エルメロイⅡ世「……くっ、ならば先に用事を済ませる!こちらだマスター!」
エルメロイⅡ世「(……少し予定が狂ったが、とりあえず大局的に問題は無い。放っておこう)」
呪腕「まったく、そんな事では努力したのに後継者になれなかったあの子に会わせる顔が……!」
百ハサン『『すみません、先代!』』
―――
アイリ「何者なの、貴方たち……!」
セイバー「下がってアイリスフィール……交戦します!」カッ‼
エルメロイⅡ世「マスター、この戦いではセイバーを倒すな、撤退に追い込んでくれ」
ぐだ男「えっ!なんで……?」
エルメロイⅡ世「理由は後で話す……今は倒さないだけで……」
???「死ねぇ父上!」ブン‼
セイバー「ぐっ……!?」ガキィン
エルメロイⅡ世「」
セイバー「その鎧、その剣……まさか貴女は!」
モードレッド「そうだ父上、貴方の息子のモードレッド卿だ……おらぁ!!」
セイバー「く……!」
エルメロイⅡ世「おい!何してる!倒すなと言っているだろ……」
モードレッド「うっせぇ黙ってろロン毛!父上見つけたら叛逆するに決まってるだろうが!」
エルメロイⅡ世「な……」
ぐだ男「ああ……モーさんのスイッチが入ってしまった……」
マシュ「と、とりあえず両方治めましょう……突貫します!」
―――戦闘終了―――
マシュ「な、なんとかなりましたね……」
モードレッド「はーなーせーよー!オレは父上と戦うんだー!」
エルメロイⅡ世「よくやった……さて、そろそろもう一人のお客様に来て頂こうか」
ぐだ男「え!まだいるの……!?」
ディルムッド「ええい……先程の迷路は貴様らの仕業か!騎士の決闘の邪魔をする……とは……!?」
フィン「おやおや……ディルムッド!久し振りじゃあないか!」
ディルムッド「フィン・マックール!?なぜ我が王が現界して……しかも、ランサーのクラスで!?」
フィン「どうした、せっかくの美貌が台無しだぞ?」
フィン「ふむ……例えば、人妻との浮気現場を取り押さえられ、死か逃亡か迫られた男のように真っ青だな!」
ディルムッド「あ……いや、あのですね……その……」
フィン「いや、悪い悪い!冗談だよ、かなりきつめの!ハハハ!!」
マシュ「……相手のディルムッドさんが相当困惑しているようですが」
エルメロイⅡ世「……マスター、なぜこの人選なんだ……」
ぐだ男「え、何かマズった!?」
エルメロイⅡ世「悪意は無いだろうが……ファック……」
―――ハイアットホテル―――
ケイネス「んー!そうかそうか!私の研究はそこまで……」
カエサル「そう、貴公等のお陰で私たちサーヴァントはこうして召喚されるようになったのだ!」
カエサル「……ところで、貴公のその研究なのだが?私ならもっと色々な方面に宣伝することができるぞ?なに、ここに判子を貰うだけで……」
パラケルスス「ええ……現代にしては、かなり筋のよい物ですからね……私が保証します」
パラケルスス「良いものを見せてくれたお礼にこちらの香水を……ええ、奥様もきっと気に入るでしょう」
ケイネス「んー、そうかそうか!いやー参ったなー!!」
エルメロイⅡ世「ちょっと待てぇぇぇ!!!」
エルメロイⅡ世「そこのローマ!ケイネス先生の研究成果をどこに持っていく気だ!」
カエサル「む?いや、私には魔術関係はとんと分からぬが、復旧したロンドンの時計塔にでももっていけばそれなりの……」
エルメロイⅡ世「余計な事をするな!そしてそこの怪しさ満点魔術士!その香水、本当に使用していいものなのか!」
パラケルスス「なんと……良かれと思って差し出しただけですよ……『効果』のほどは保証します」
エルメロイⅡ世「それ以上に副作用が心配だわ!そしてそこで黙って隣の部屋に飛び込もうとするな全裸王ぅぅ!!」
ダビデ「えー、だってせっかくこの次代に来たのに……一人くらい食べてってもいいでしょ?」
エルメロイⅡ世「絶対先生に殺されるわ馬鹿!!……マスタァァー!!」
ぐだ男「だ、だって舌戦になると思ったからぁぁ!!」
マシュ「……どうしましょうフォウさん、本能寺でもないのにぐだぐだです」
―――地下水道―――
ジル「おのれ侵入者め、この場所を荒らしにくるとは何事……ジャンヌゥゥゥ!?!?」
ジャンヌ「いけませんジル!このような悪行をこれ以上犯してはいけません!」ブスッ‼
ジル「アァーーッ!この目潰し……確かに本物のジャンヌ……私は……いったい」
邪ンヌ「……ちょっと、なに改心してるのよこの愚か者」ゲシッ‼
ジル「アァーーッ!?この蹴りはジャンヌ……いや違う!なにこの私の理想のジャンヌ!?」
ジャンヌ「やめてくださいオルタ!せっかく引っ込めた目が出てきちゃったじゃないですか!」
邪ンヌ「ハッ、愚かね……彼はこっちの方が似合ってるのよ、キャラも濃いし」
ジャンヌ「諦めません……だったら何度でも引っ込めるまでです!」ダッ
邪ンヌ「ちょ、やめなさい…!ジル!あんたがどっちがいいか決めなさい!」
ジル「あ、ああ……私は……私はぁぁぁ!!!」
マシュ「…………」
ぐだ男「…………」
ケイネス「……帰っていいかね?」
エルメロイⅡ世「…………すみません、ほんとすみません」
――――――
マシュ「これはいったい……」
アーチャー「む、マスターか……先程キャスターのマスターらしき男を捕らえたら、このサーヴァントと遭遇してね……」
エルメロイⅡ世「あれは……いや、あれは知らない、私が経験した第四次聖杯戦争にあんなサーヴァントは居なかった」
ぐだ男「……つまり、あれが特異点の元凶?」
???「……チッ、厄介事が増えたか……」
エミヤ「……っ!?」
ぐだ男「……エミヤ、どうかした?」
???「……!?(エミヤだって……)」
アーチャー「(……曖昧な表情で沈黙している)」
―――
セイバー「見つけました……先程は不覚を取りましたが、今度こそ……」
ヒロインX「黙れ、そして全てのセイバー死ねぇ!!」ガキィン‼
セイバー「不意討ちっ!?」
エルメロイⅡ世「だから!マスター!人選!!」
ぐだ男「ご、ごめんなさーい!」
アサ嗣「(……良し、今ならあの小聖杯を……)」
ヒロインX「そしてそこのコミュ障外道ヘビースモーカーも死ねぇ!!」
アサ嗣「!?!?」
―――アインツベルン城―――
ギル「く、クク……ハハハ!!まさかこんな所で貴様に会えるとはな!」
???「いやぁ、マスターが『今度の相手は強いアーチャー』って言うから、まさかと思ってね」
ギル「ふふ……征服王と覇を競い、騎士王を弄り倒して暇を潰そうかと思っていたが……全てどうでもよくなったな」
イスカンダル「なんだなんだ……余たちは前座だと言うか、英雄王?」
ギル「たわけ、前座にもならんわ……さぁ、慢心は無しだ!全力で!!」グワッ‼
エルキドゥ「ああ、今回も―――性能を競い合おう!!」
エルメロイⅡ世「」
マシュ「先輩、Ⅱ世さんが白目を剥いて倒れました!」
ぐだ男「とにかく逃げるぞマシュ、ここはこれから爆心地だ―――!!」
―――間桐邸(炎上)―――
雁夜「」
桜「」
イスカンダル「さて……お主はどうするのだ?」
???「ええ、とりあえず……カルデアのマスターの元に参ろうかと」
ウェイバー「……ていうか、バーサーカーだったよなアンタ……なんで理性取り戻してんの?」
ランスロット「いや、それが私にも……そうですね、強いていえば……」
ランスロット「……あのマスターの側にいた白い我が王が……びっくりするほどあざと可愛かったからですかね」ハァハァ
ウェイバー「(うわキモい……)」
――――――
マシュ「いよいよ最終決戦ですね……」
ぐだ男「行こう……この長かった戦いを終わらせるんだ!」
フィン「さぁ行こうか我が友よ、共に戦場を駆け抜けよう!」
ディルムッド「まさか、このような奇跡が起こるとは……このディルムッド、此度こそ忠義、我がマスターと王、フィン・マックールに捧げる!」
エルキドゥ「まさか、君まで手伝ってくれるとはね……感謝するよ、ギル」
ギル「ふん、貴様がそこの雑種を心配するからな……憂いを取り除いた後に決着を着けるとしよう」
ランスロット「我が王よ……私の犯した罪を赦されることはないが……それでも、貴方と共に在ることを許して頂きたい」
セイバー「ランスロット卿……ええ、貴方がいればもはや敵はない。共に戦いましょう」
呪腕「いいか、戦いが終わったら教文を読みながらカルデアの外周を100周、その後マスターの部屋の掃除だ」
百ハサン『『◯◯◯◯・◯◯◯◯!!』』
邪ンヌ「……まさか、狂気だけが分離して小さくなるなんて……まぁ、その……可愛い、けど……」
ジル(術)「ああ、黒いジャンヌのその目……可愛らしい物に惹かれるそれはまさしく乙女の……アァーーッ!照れ隠しで踏まれるのもいい!!」
ジル(剣)「あの……私すごく帰りたいんですけど……」
ジャンヌ「ごめんなさいね、ジル……カルデアに帰ったらドクターになんとかしてもらいましょう」
アサ嗣「(……しかしこの小聖杯、すごく可愛いな……戦場ブラックトークとか分かってくれるかな……)」
アイリ「(ふふ、照れてるわねこの人……本当に、初めて合った気がしないわ)」
イスカンダル「……」
エルメロイⅡ世「……本当は、もっと上手く立ち回るつもりだったんだよ」
エルメロイⅡ世「例え無駄な介入だと分かっていても……お前や、ケイネス先生の結末は……他にもあったんじゃないかって……」
イスカンダル「まったく……余の臣下であれば、余がどんな時も自分の信じた道を駆け抜けた、と理解せんか」
エルメロイⅡ世「……ライダー」
ウェイバー「(……やけに距離近いなコイツら)」
イスカンダル「……で?こんな空気になってしまったし、余はもう戦う気はないのだが……」
イスカンダル「お前さんの中で、こりゃ結構いい結末なんじゃないか?」
エルメロイⅡ世「いや……うん、確かにそうなのだが……」
ぐだ男「先生、そろそろ大聖杯に到着するよ!」
エルメロイⅡ世「……思ってたのと違う」ハァ……
『……ねぇ、これ出てかなきゃ駄目?』
『いや、無理無理無理、あんないっぱいサーヴァント連れられてたら勝てるわけないじゃん』
『もう寝てたい、100憶フレンドポイント分ガチャの中でゆっくりしてたい……』
『え?ボスがいないとシナリオが締まらない?ですよねー』
『つっても、こちとら最弱サーヴァントよ?☆2同然のステータスですよ?』
『あ、さっさと行けと……あーもー分かりましたよチクショウ!これだから下の意見を聞かない上司って奴は……!!』
―――
アサ嗣「……出てきたぞ、あれが元凶……『この世全ての悪』だ」
ぐだ男「……マシュ、あれは全力で捕獲しよう。そしてカルデアに連れて帰って増殖実験にかけよう」
マシュ「せ、先輩の目が怖いです……」
エルメロイⅡ世「さて、戦力分析だが……うん、この数のサーヴァントが揃っていれば、数秒で片付くな」
イスカンダル「さあ、最後の凱旋と行こうか!皆のもの、高らかに叫びを上げろ!」
『『アァラララーイ!!』』
アンリ「チクショォォォ!!こうなりゃ最期に20万の体力で何体か道連れ……あ、無理だ1ターンで溶けるわ」
アンリ「あぁぁぁ!!思ってたのと違ぇぇぇぇ!!」
―――終―――
これにて終了です、今からHTML依頼出してきます
いやぁ……公式での転生系二次創作のような展開にはびっくりしましたねぇ……
山無し落ち無しなSSでしたが、またお会いする機会があれば宜しくお願いします
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