アーバンレジェンド弐 (264)
アーバンレジェンド
アーバンレジェンド - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1463211157/)
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1464483684
高知県の西に位置する小さな町、柚原町
DQN「おい糞ガキィ!!てめぇいきなり人の連れ蹴飛ばしやがって舐めてんのかゴラァッッッッ!!!!」
DQN2「あーあwww先にやられたのこっちだからこりゃ傷害罪で訴えなきゃなーwww」
DQN3「今から俺らがお前ボコボコにしたって正当防衛なんだからよぉ!!!!一年坊の分際で俺ら舐めんなよボゲェッッッッ!!!!」
「お局OLみたいにキーキーキーキー喚きやがって、先にカツアゲかまそうとしたのはテメーらだろ」
DQN「んだとゴラァッッッッ!!!!」キーキー!!
DQN2「テメーマジで骨折るぞオラァッッッッ!!!!」キーキー!!
DQN3「テメーを育てた親の顔が見てみてぇわ!!お袋はさぞテメーみたいな性悪な女なんだろーよぉッッッッ!!!!」キーキー!!
バギャッッッッ!!!!
DQN3「コブラッッッッ!!!!」ドサァ!!
DQN「カツヤァ!!」
DQN2「今鼻の骨が折れる音したぞぉ!?」
「お姉ちゃんを馬鹿にする奴は許さねぇ.............」
DQN「お、お姉ちゃん!?別にお姉ちゃんは馬鹿にしてねーだろーがゴラァッッッッ!!!!」
DQN2「き、気持ち悪りぃ!!こいつシスコンじゃねぇか!!!!」
ボガッッッッ!!!!
DQN2「ギャパァッッッッ!!!!」ドサァ!!
DQN「ケンちゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁんッッッッ!!!!テメッマジで頭おかしーんじゃねぇのか!?普通そこまで怒るか!?ねーちゃん馬鹿にしたぐらいで!!このシスコン野郎がぁ!!!!」
「ンだと!!!!もっぺん言ってみろコラァッッッッ!!!!」
この柚原町に、一人の少年がいた........
その名は...........
流川 烈!!!!
レツ「俺様から逃げられると思うなよ!!アチョォォォォォォォ!!!!」バッ!!
これは.........一人の少年、レツが
DQN「ギャァァァァァァァァ!!!!ごめんなさいごめんなさいごめんなさい!!!!」
ドギャッッッッ!!!!
小さな町、柚原町を救うために町中を駆け巡る冒険活劇である!!
レツ「やべっ!!早く帰んねーとお姉ちゃんが作ってくれたご飯が冷めちまう!!じゃーなー!!もうカツアゲなんてすんなよー!!」ダダッ!!
DQNたち「すいまへんでひたぁ.........」ボロボロ.......
アーバンレジェンド
弐!!!!
柚原高校...........
レツ「くらえ!!俺の必殺 風起こしー!!」
バッ!!
委員長「キャーーーー!!///」
レツ「あっひょーーー!!委員長 今日は水玉じゃねえか!随分冒険してんなぁー!」
友「水玉いいよね水玉」ウンウン!
委員長「ちょっとアンタたち!!馬鹿な事やってないで掃除しなさいよ!!」
レツ「やべぇ委員長がキレた!!逃げろぉー!!」ダッ!!
友「よっしゃ次行こーぜ次ぃ!!」ダッ!!
委員長「.......まったく、なんで男子ってこうも子供なのかなー」プン プン!
クラスメイトたち「まーまー、いつもの事じゃん」「あれがレツたちの通常運転だよ」
委員長「まぁ確かに 今に始まった事じゃないしね、あいつらのお下劣っぷりは」ニコッ
レツ「今日も豊作だったなぁ!マコトォ!グヘヘwww」
マコト「いやぁホントこの学校入ってよかったわぁ!女子のレベルが高い高い!」
草刈 誠
http://livedoor.blogimg.jp/sk910312/imgs/7/7/770cb608.jpg
幼稚園の頃からのレツの親友、小さい頃から二人でつるんで悪さ(イタズラ)をしている
女子生徒「でねー!」「あー知ってるー!」テクテク
マコト(おいレツ!!階段!!階段!!)ヒソヒソ
レツ(うっひょぉぉぉぉ!!丸見えじゃねぇか!!)ヒソヒソ
マコト「この学校こそが.........」
レツ「俺らの..........」
レツ、マコト「「ユートピアッッッッ!!!!」」
レツ、マコト「ギャハハハハハwwww」
「おい」
レツ、マコト「ハ.............」
先生「掃除もしないで階段の下で一体何をやっているのかな、貴様らは?」ゴゴゴゴゴ
レツ、マコト「せ........先生..........!」ガクガク.......
先生「お仕置きだ」ニコッ!
レツ、マコト「逃げろぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」ダダッ!!
先生「待てぇぇぇぇぇ!!!!レツゥッッッッ!!!!マコトォッッッッ!!!!今日こそは逃さんぞぉぉぉぉ!!!!」ダッ!!
このように、レツとマコトの二人は悪さをしてはゴリラのような体育教師と追いかけっこをするのが日課である
廊下.........
マコト「ここまで逃げればセンセーもここまでは追ってこれまい.......」ゼェ....ゼェ.......
レツ「まったく......あのゴリラめ.......健全な男子高校生が女子のパンツ見て喜んで何が悪りぃんだよ.........」ゼェ.....ゼェ......
委員長「あー!こんな所にいたぁ!」
レツ「ゲッ委員長、あちゃー見つかっちった」
委員長「まったく.......今日の日直 レツとヒメカでしょ?ヒメカ一人で黒板消してたよー?」
レツ「そうだったぁ!!今行くぜ!!ヒメカちゃーーーーーんッッッッ!!!!」ドヒュンッッッッ!!!!
マコト、委員長「わかりやすい奴.........」
レツ「ヒメカちゅわーん!!///」ドタドタ!!
ヒメカ「あ、流川君」
この可愛い女の子こそがクラスのマドンナ
そして俺の愛しの 御神 姫華ちゃん・
レツ「ごめんよヒメカちゃん、何か他にする事ないかな?///」
ヒメカ「もう黒板消し終わって 後はプリントを職員室に運ぶだけだから大丈夫だよ」
レツ「あ!なら俺が行くよ!ヒメカちゃんはゆっくり休んでて!じゃ!行ってきまーーーーす!!」ドヒュンッッ!!
ヒメカ「.........プリント持ってないのに職員室に行っちゃった.........」
御神 姫華
http://livedoor.blogimg.jp/sk910312/imgs/9/1/9144a4fc.jpg
清楚で成績優秀なクラスのマドンナ、家が神社で、先祖代々 巫女の血統を受け継いでいる
帰り道.......
レツ「あぁ......ヒメカちゃん.......///」テクテク.....
マコト「お前どんだけ御神さんの事好きなんだよ」テクテク......
レツ「じゃあ逆に聞くけど嫌いな奴いんのかよ?」ズイ!
マコト「.........いやいや、俺も好きだよ、嫌いな奴なんている訳ねえだろ......でも あまりにも高嶺の花すぎてなぁ.........誰も手を出そうとしないじゃん」テクテク........
レツ「誰も手を出そうとしない........ねぇ......」ピタ.......
マコト「レツ........?」
レツ「だったら俺、明日ヒメカちゃんに告白するわ!!」
マコト「.........いやいや待て待て、何でそうなるんだよ」
レツ「だって誰も手を出そうとしないって事はライバルが誰もいないって事だろ?つけいるならそこだ!!」
マコト「やめとけ、お前みたいなDQNをあの清楚でおしとやかな御神さんが好きになると思うか?」
レツ「いや、なんとなく行けそうな気がする、多分ヒメカちゃん押しに弱いよ?それに俺の事なんとなく好きっぽいオーラ出てね?」
マコト「.........お前が御神さんの何を知ってるんだよ.........」
レツ「つー訳で、俺は明日!ヒメカちゃんに告白するぞぉぉぉぉ!!もしOKされたら焼肉奢れよな!」
マコト「..........もう勝手にしてくれ..........」
そして........告白当日、昼休みの体育館裏........
ヒメカ「流川君.......お話って何?」
レツ「あ........あのぅ........そのぅ.......デュフw.........僕は.......えと.......コポォw.......///」アタフタアタフタ
マコト(何が『行けそうな気がする』だよ!思いっきりテンパってんじゃねーか!!)
ヒメカ「流川君.......用事がないのなら私 教室に戻るね........私、図書係だから.......」ザッ.......
レツ「あぁ!!待ってよヒメカちゃん!!今言う!!今言うから!!」アワワ!!
クラスの男子たち(行けーレツ!!かっこよくビシッと決めてくれ!!)
レツ(えぇーい!!こうなりゃやけだ!!当たって砕けてやるぜッッッッ!!!!)スゥ.........
レツ「ヒメカちゃん!!俺 ヒメカちゃんの事がずっと好きでしたッッッッ!!!!俺と付き合ってくださいッッッッ!!!!///」
ヒメカ「..............!」
マコト(おぉ.......!!)
男子たち(言ったぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!)
ヒメカ「..............」
レツ(よっしゃ!!決まったぁ!!.......でも何で黙りこくってるんだろう.......?あぁ、OKの返事をどう返せばいいのか戸惑ってんだな、んもう、可愛いんだから!)
ヒメカ(.........どうしよう.........正直、私 流川君の事........あんまり好きじゃないな..........だって乱暴者でエッチなんだもん.......でも悪い人じゃないからキツい断り方も出来ないし.........)
男子たち(お?これは 御神さん、考え込んでおります!!)
マコト(嫌な予感がする.............)
ヒメカ「..........あのね........流川君........」
レツ「なんだい、ヒメカちゃん?(待ってましたァッッッッ!!!!)」
男子たち「..............!!」ドキドキ!!
ヒメカ「私、優しくて 思いやりのある男の人が好きなの...........」
レツ「................!!」
マコト「...............!!」
男子たち「...............!!」
ヒメカ「じゃ........じゃあね!」タッタッ!
レツ「.................」
男子たち「..........レ........レツ.........気にすんな........そういう事もあるさ..........」ゾロゾロ........
マコト「........その.........なんと言っていいか..........」オロオロ
レツ「 よ っ し ゃ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ッ ッ ッ ッ ! ! ! ! 」
全員「!!!!」ビクゥッ!!
レツ「優しくて思いやりのある男の人........つまりヒメカちゃんは俺の事が好きって事だよ!!キャッホォォォォ!!万歳!!万歳ーーーー!!」ドンドンドンパフパフ!!
全員「oh.........」
そして掃除時間..........
レツ「くらえ!!喜びの舞!!」バッ!!
女子生徒「キャーーーー!!///」
マコト(.........告白したその日に他の女子のスカートをめくるとは........)
レツ「あぁ........信じらんねぇよ......あのヒメカちゃんが俺の彼女になるなんてさぁ..........///」
マコト(こんなに喜んでるのに本当の事を言ったら可哀想だな............どうしよう............)
レツ「おーう!!マコト君!!君は青春しとるかねー?俺はしてるけどねー!!ルンルン♪」
マコト「..............」イラッ......
レツ「それそれぇー!!今日はドンドンめくっちゃうぞぉー!!」バッ!!
ヒメカ「キャァァァァァァッッッッ!!!!///」ヒラリ
レツ「ブフォwww」ハナヂドバァ!!
レツ(しまったぁ!!間違ってヒメカちゃんのスカートをめくってしまった!!)
ヒメカ「...............!!」ウルウル.....
レツ「ご.......ごめんヒメカちゃん........!な.........泣かないで........!見てない.......俺 見てないから..........!!」オロオロ
ヒメカ「最低..........」ボソ........
レツ「..............?」
ヒメカ「私 乱暴でエッチな事ばっかりする流川君なんて大っ嫌い!!!!流川君となんて絶ッッッッ対に付き合わない!!!!」
レツ「そ..............そんなぁ〜〜〜〜」シクシク......
帰り道..........
レツ「ヒメカちゃんにッ......グズッ......嫌われッ.......ヒグッ.....たぁッ.......」メソメソ......
マコト「あんな事したら嫌われるに決まってんだろ?まぁ元気出せよ、牛丼奢ってやっからよ」ポンポン!
レツ「グズッ......ヒグッ......」コクン!
牛丼屋.........
レツ「おいちー!!やっぱ牛丼はメガ盛りに限るよなぁ!!」ガツガツガツ!!
マコト「立ち直り早いな、お前」
レツ「いつまでもクヨクヨしてても仕方ねぇだろ?それに...........もうあの光景が脳裏から離れられん!!ゲヘヘ.......ヒメカちゃんのおぱんちゅ///」ハナヂドバドバ!!
マコト「あ!そっか!テメーだけか!御神さんのパンツ見たことある奴は!で、何色だったよ!?」
レツ「教えねぇ〜!あれは俺だけの秘密のメモリーなのだ!教えてほしくば牛丼メガ盛りもう一杯だ!すいませーん!牛丼メガ盛り!!」
マコト「あ!テメッ!!これで5杯目じゃねーか!!」
ギャハハハ!!テメ-オレノコンゲツブンノコヅカイカエセ-!!
その頃..........
柚原町のとある山の奥............
ギャル「ねぇ〜マジでヤバくない?そろそろ帰ろうよ〜」ザッザッ.....
ギャルB「それにここ立ち入り禁止で幽霊が出るって噂の場所じゃん.........フェンス壊してまで入っちゃったし........絶対ヤバいよ〜.........」ザッザッ......
ヤンキー「うっせぇなぁ!!ここまで来て何もしねぇで帰れるかよ!!こっちは煙草バレて停学くらってムシャクシャしてんだよ!!」ザッザッ.....
ヤンキーB「今から俺ら ここで大暴れして度胸試しすんだからよぉ!!幽霊だぁ!?んなモンいてたまるかよ!!」ザッザッ......
ギャルたち「マジでいやなんですけど〜..........」ザッザッ......
ヤンキーB「お!なんだアレ?」
ヤンキー「木が円を囲むみたいに生えてんな.........なんか縄みたいのが括り付けてあるな.........」
ギャルB「あ、ウチ知ってるー!あれ神社とかでよくある縄じゃない?ホラ、鳥居とかに括り付けてあるじゃん!」
ギャル「え........神社とかで........?それ軽くマジでヤバいやつじゃない?下手したら呪われる系のやつじゃない........?」
ヤンキー「バァーカ!だから幽霊とか呪いみたいなモンなんてねぇっつってんだろ!」
ヤンキーB「なんか中心に箱みたいなモンがねぇか?行ってみよーぜ!」ダッ!!
ヤンキー「宝箱かなんかかも知んねーな!」ダッ!!
ギャルたち「ちょ......ちょっとぉ!!」
ヤンキー「うぉ.......なんだこの箱......錆びてんじゃねーか......それに底が地面に直接固定してあって持ち上げられねー........」ググ......
ヤンキー女「なんかその箱......表面にメッチャ文字みたいの書いてない........?ホントにやばいって〜」
ヤンキー「さっきからうっせぇなぁ........お!この箱 後ろの面だけ外せるぜ!」
ヤンキーB「早く中を見てみろよ!」
ヤンキー「箱〜の中身はなんだろな♪」パカッ
全員「...............!!」
ヤンキー「.......んだこりゃ......爪楊枝か?」
ヤンキーB「それに、なんか壺みたいのが四つ入ってるぜ........」
ギャル「うぇ〜、この壺 水が入ってるよ〜」
ギャルB「キモ〜!早く帰ろうよ〜!」
ヤンキー「........ケッ.......わざわざここまで来たのに見つかったのは爪楊枝と壺だけかよ.........面白くねぇなぁッッッッ!!!!」
ガシャァンッッッッ!!!!
ギャルたち「ちょっ!!何すんのいきなり!!壺割ったりして!!」
ヤンキー「だってさぁ、せっかくここまで来たのに何にもしないで帰んのはなんかシャクじゃん?だから最後に大暴れして帰ろうと思ってな」
ヤンキーB「そーそ!こんなよくわかんねー縄を千切ったりしてよ!!」
ブチッ!!ブチブチッ!!ブチッ!!
ギャルたち「ちょ!!マジでやめなって!!絶対ヤバいって!!」
ヤンキー「さぁて.......残ったのはこの訳わかんねー爪楊枝だけか.......」
ヤンキーB「バキボキ行っちゃいますか!!」
ヤンキーたち「そぉれバキボキーwww」バキボキバキ!!
チ リ ン チ リ リ ン ! ! チ リ ン チ リ ン ! !
全員「 ! ! ! ! 」ビクッッッッ!!!!
ギャルたち「なんで.....!!なんで鈴の音がぁ!!」ワナワナ
ヤンキー「うるせぇ!!!!そんな事知るかよ!!!!」
ヤンキーB「...........おい.........なんか.........音が聞こえねぇか.........?」
全員「え..............?」シィン.......
ヒタヒタヒタヒタ...........
ギャル「え......!?何この音.......!!」
ヒタヒタヒタヒタ..........
ギャルB「どんどん近づいてくる!!!!いやぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」ポロ ポロ
ヤンキー「黙れ!!!!黙れ黙れ!!!!騒ぐなよぉ!!!!うわぁぁぁぁぁ!!!!」
ヒ タ ヒ タ ヒ タ ヒ タ ヒ タ ヒ タ ヒ タ ヒ タ ! ! ! !
全員「 . . . . . . . . ! ! ! ! 」
「 ぎ ゃ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ! ! ! ! 」
翌日.......
レツ「さて.......今日は遅刻しないで学校行くぜ」テクテク
レツ「うっ........いかんいかん、おしっこがしたくなってきた」ブルッ.....
レツ「.........周りに誰もいねぇし、ここでしちゃえ、犬みたいな感じで」カチャカチャ
レツ「マーキング開始っと、ここは俺の縄張りだ〜っつってなwww」ジョロロロロ-!!
ヒメカ(昨日は流川君にちょっと酷い事いいすぎちゃったかな........)テクテク.....
ヒメカ(今日 流川君に会ったら謝ろ.......いくらなんでも私 冷たい態度を取りすぎてる........)テクテク
ヒメカ(あ、あそこにいるのは流川君!)
ヒメカ「流川君 おは........」タッタ!
レツ「ワォ〜〜〜〜〜ンwwww」ジョロロロロロ-!!
ヒメカ「キ.........キャァァァァァァァッッッッ!!!!」ダダーッ!!
レツ「ヒヒヒヒヒメカちゃん!!??あ.......ヤバい!!あッ!!あッ!!あああぁ!!」ジョボボボボボボ!!
学校........
先生「コラァ レツ!!まぁたお前は遅刻してッッッッ!!!!」
レツ「おはよう.........ございます.......」シクシク......
マコト「あれ?レツなんでジャージに着替えてんだ?」
レツ「聞くな.........」シクシク......
全員「あ............(察し)」
ヒメカ(やっぱり流川君なんて大っ嫌い!!)プンプン!
そしてその日の夕方........レツの家では........
レツ「............」ドンヨリ......
姉「あら?どうしたの レッくん?随分元気がないみたいだけど.......」
レツ「俺ね........好きな女の子に嫌われちゃって.........もう生きる望みを失ったというか何というか..........」
姉「あ、ひょっとしてヒメカちゃんでしょ〜?レッくん中学生の頃からヒメカちゃんの事大好きだったもんね」ニコッ!
レツ「う........グズッ.......お姉ぢゃぁぁぁぁん!!びぇぇぇぇぇん!!!!」
姉「よしよ〜し、レッくんはいつまで経っても甘えんぼさんね〜、大丈夫、きっとヒメカちゃんも本当にレッくんの事嫌いな訳じゃないと思うよ〜?」
レツ「マジで........?」グズッ.......
姉「うん、だからもう泣かないで?レッくんお腹空いてるでしょ?すぐご飯作るから待っててね!」ニコッ!
レツ「うん!!!!」パァ--!!
流川 清美
http://livedoor.blogimg.jp/sk910312/imgs/6/5/654a9600.jpg
レツの12歳上の姉、保育士をしており、温和で優しい性格で レツからは母親のように慕われている
レツ「そうだよな!ヒメカちゃんは俺の事を嫌いじゃないはずさ!うん!」
キヨミ「あー!いけなーい!」
レツ「どうしたの、お姉ちゃん?」
キヨミ「お夕飯の材料を買うのを忘れちゃって.......今の時間ならスーパーはまだ開いてるからまだ買いに行けるわね」
レツ「ダメだよ!もう日が暮れてるのに外に出るなんて危ない!それにお姉ちゃんは仕事で疲れてるんだ!おつかいなら俺が行くもんね!」
キヨミ「うふふ、はいはい、それじゃあレッくん お願いできるかな〜?」ニコッ
レツ「はーい!!」
レツ「........おっとそうだ、お姉ちゃんを家に一人で残してしまうのも危険だ.........だから........」
キヨミ「?」
10分後........
マコト「........なんで俺が人ん家で留守番しなきゃなんねーんだよ........」
『俺が買い物に行ってる間にお姉ちゃんの事よろしくなー!帰りにうまい棒買ってきてやっからよー!』
マコト「しかも半強制的に.........」
キヨミ「もう、あの子ったらまたマコトくんにワガママ言ってー!」プンプン!
マコト(で......でも......キヨミさんと二人っきり........///)
キヨミ「ごめんねマコトくん、いつもレッくんと一緒にいてくれてありがとう」ニコッ!
マコト「い、いえ!いつもの事ですから!///」
レツ「ええっと........牛肉と白滝と春菊と椎茸、エリンギ、豆腐.......やったぁ!今日はすき焼きだぁ!」テクテク
レツ「とっとと買い物を終わらせよう!」テクテク
レツ「ん........?あそこにいるのは.......」
ヒメカ「.............」
レツ「ヒメカちゃんじゃねーか!」
レツ「..........なんでこんな時間にこんな所で一人でいるんだろう..........?」
ヒメカ「.............」
レツ「ヒメカちゃん」ザッ.....
ヒメカ「........流川君」
レツ「どうしたの?こんな所で、何かあったの..........?」
ヒメカ「なんでもないの.........」
レツ「でもなんか顔色も悪いし.........」
ヒメカ「流川君には関係ないから!!!!」
レツ「.............!!」
ヒメカ「ご.........ごめんなさい.......本当になんでもないから......じゃあね」タッタッ!
レツ「........ヒメカちゃんに完全に嫌われた.........」シクシク.......
帰り道.........
レツ(しかし、さっきのヒメカちゃん........態度が普通じゃなかった.......まるで何かに怯えてるみたいだった..........)テクテク.....
レツ(ただ事じゃない雰囲気だった........頭の悪い俺でもわかるぐらいの........)テクテク.......
レツ(ヒメカちゃん......何か困った事があったんじゃねーだろうか........)テクテク......
レツ「ん........?」ピタ.....
救急隊員「はい担架通りまーす!!!!さがってくださーい!!!!」
レツ「ん?救急車..........?一体何があったんだろ?行ってみよう!」タッタッ!
野次馬「うわぁ........」「可哀想に.......」ヒソヒソ.........
レツ「...............」ヒョコ!
レツ「!!!!」
老人「ぐぁ"ぁ"........あ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"!!!!い"だい"!!い"だい"ぃ"ぃ"ぃ"!!!!助げでぐれ"ぇ"!!!ぐぁ"ぁ"ぁ"ぁ"........!!!!」
レツ「ヒメカちゃんのじーちゃんッッッッ!!!!」
この時レツが見たのは、両手両足をピンと伸ばした状態で激痛に悶えるヒメカの祖父の姿だった
ヒメカ祖父「ぐぁ"ぁ"ぁ"......い"だい".......い"だい"ぃ"ぃ"ぃ"!!!!」
救急隊員「こんな病状初めてだ、いそいで病院に運ぶぞ!!」
救急隊員たち「はい!!」
レツ「ヒメカちゃんのじーちゃん!!」バッ!!
救急隊員「コ、コラ!!何だ君は!?勝手に乗り込んじゃいかん!!」
レツ「俺はこのじーちゃんの顔見知りだ!!俺も付き添うぜ!!」
救急隊員「家族か何かかね!?」
レツ「俺か!?俺はこのじーちゃんの『孫』になる男だ!!!!」
救急隊員たち「........何を訳の分からん事を言っているんだボウズ.......!!」
レツ「いいから早く搬送しろよ!!間に合わなくなったらどーすんだよ!!」
救急隊員「.........えぇい!!まどろっこしい!!よくわからんがとりあえずこのボウズに付き添ってもらおう!!ここには他にこの老人の知り合いはいないようだし!!」
救急隊員たち「は.....はい!!」
病院.........病室にて........
ヒメカ祖父「コヒュ-........コヒュ-.........」
レツ「なぁ、じーちゃんは大丈夫なのかよ.......?」
医者「搬送されてすぐに診察を試みたが........両手両足をピンと伸ばした状態で苦しむ症例は初めてで........激痛の原因が不明な上に、患者さんが暴れ回って手の施しようがないため、鎮静剤を使用して眠らせる他なかった..........これからどうなるかは私にもまだわからない.........」
レツ「...............」
医者「では私は失礼するよ.......何かあったらナースコールを頼む」ガララ-.....
レツ「..............」
ヒメカ「おじいさま!」ガララ-!!
レツ「ヒメカちゃん..........」
ヒメカ「おじいさま......おじいさま!」ポロ ポロ......
ヒメカ祖父「コヒュ-......コヒュ-......」
ヒメカ「どうして............どうしてこんな無茶をしたのですか........」ポロ ポロ.......
レツ(..........無茶をした.........?)
帰り道..........
ヒメカ「ごめんね流川君........祖父の事を見てもらって.........」
レツ「なぁヒメカちゃん」
ヒメカ「............?」
レツ「何か隠してるだろ」
ヒメカ「え..............!!」
レツ「ヒメカちゃん さっき『なんで無茶をした』って言ってた........なんかまるでじーちゃんがああなる事をなんとなく知ってたみたいな感じだったし.........」
レツ「それに、俺が買い物に行く途中で会った時、ヒメカちゃん あきらかに様子が違ったじゃん.........俺にはヒメカちゃんが何かに怯えてるように見えた..........」
ヒメカ「...............」
レツ「ヒメカちゃん、何があったのか俺に話してくれないか?なんとなく........なんとなくだけどさ、俺なら何か力になれそーな気がするんだよ、それに........」
レツ「何事も一人で抱え込むより誰かに話した方が楽になるって言うじゃん、だからもう一人で抱え込まないでよ」
レツ(.........あれ?なんか今の俺 メッチャカッコよくね..........?)
ヒメカ「............ありがとう 流川君...........わかった、私の知っている事 全部話すよ、祖父の事を見てくれた流川君に隠す訳にはいかないから...........」
レツ「サンキュー!!あ........もう一人.......あともう一人だけヒメカちゃんの話を聞いて欲しい奴がいんだけど.........いいかな?」
ヒメカ「..........?」
レツの家..........
キヨミ「コラ!どこに行ってたの!おつかいの途中でこんな遅くまで寄り道したらダメでしょ!」
レツ「ごめんなさいお姉ちゃん.......」シュン.......
マコト「そうだよ!!晩飯も食わずにどんだけテメーの事待ったと思ってんだよ!!」
レツ「うっせーバーカバーカうんこ!!!!」
マコト(こいつ.......キヨミさんと御神さん以外の奴にはこの態度だよ........)イラ......
キヨミ「コラ!お友達にそんな事言わないの!」
レツ「うわぁぁぁぁ!ごめんなさい!お姉ちゃん!」ポロ ポロ
マコト(このシスコンが!!!!)
キヨミ「ごめんね〜マコト君、ヒメカちゃん、随分遅くなったけど もしよかったら晩御飯食べていってね」
マコト「喜んでぇぇぇぇ!!///」
ヒメカ「すみません流川君のお姉さん........突然お邪魔してしまったのにご馳走になるなんて........」
キヨミ「いいのいいの、ご飯は皆で食べた方が美味しいもの、マコトくん ヒメカちゃん、すぐに作るからちょっと待っててね〜♪」タッタッ
マコト「はぁい!!///」
ヒメカ「はい」ペコッ
レツ「..........さ、ヒメカちゃん、お姉ちゃんが晩御飯作ってくれてる間に俺の部屋に..........」
ヒメカ「うん、草刈君も来てもらっていいかな?話したい事があるの」
マコト「?」
レツの部屋........
レツ「ヒメカちゃん........」
ヒメカ「うん、今から話すね.......私の知ってる事を全部........」
ヒメカ「まず........昨日、柚原山で起こった殺人事件の事なんだけど........」
レツ「殺人事件!?柚原山で殺人事件があったのかよ!?」
マコト「お前知らねえのかよ?テレビのニュースにもなってるし新聞にも載ってる事件だ、それに今日のホームルームでも話があっただろ?」
レツ「俺はニュースなんて見てねーし、新聞も見ねーからなぁ、それにホームルーム中寝てたから知らなかった!へへへ!」
マコト「ホントお前って奴は........いいか?昨日の夜、柚原町で殺人事件があったんだよ
男2人、女2人の男女グループの遺体が山の中で見つかって、四人の遺体は どれも右腕か左腕のどっちかが切断されていて 犯人はまだ捕まってないって事件だ」
レツ「........なるほど........」
ヒメカ「.........それともう一つ........さっき草刈君には少し話したし、流川君はよく知ってると思うけど.........私の祖父が原因不明の病で病院に搬送された事...........」
レツ(さっきの...........!!)
マコト「ひょっとして.......昨日起こった殺人事件と御神さんのおじいさんの件は何か関連している事があるとか.........?」
ヒメカ「..........うん........実はその二つの事件は全て...........」
ヒメカ「私たちのような家柄の間で『姦姦蛇螺』と呼ばれる悪霊が引き起こしたものかもしれないの」
レツ、マコト「かんかん.......だら........?」
ヒメカ「他にも『なりじゃら』『なりだら』『かんかんじゃら』とか、呼び方は年代や地域、家柄によって色々あるけど私たちの家柄では『かんかんだら』と呼んでいるの」
マコト「.........で、その姦姦蛇螺は どんな悪霊なの?」
ヒメカ「姦姦蛇螺はずっと昔から封印され続けてきた悪霊なんだけど、姦姦蛇螺を封印する場所は一定周期で別の場所に移されるの、そして巡り巡ってここ、柚原町で封印される事になったの」
レツ、マコト「...............!!」
これは.......もはや神話や伝説に近い話........
人を食らう大蛇に悩まされていたある村の村人達は、神の子として様々な力を代々受け継いでいた ある巫女の家に退治を依頼した
依頼を受けたその家は、特に力の強かった一人の巫女を大蛇討伐に向かわせる
村人達が陰から見守る中、巫女は大蛇を退治すべく懸命に立ち向かった
しかし、わずかな隙をつかれ、大蛇に下半身を食われてしまった
それでも巫女は村人達を守ろうと様々な術を使い、必死で立ち向かった
ところが、下半身を失っては勝ち目がないと決め込んだ村人達はあろう事か、巫女を生け贄にする代わりに村の安全を保障してほしいと、大蛇に持ちかけた
強い力を持つ巫女を疎ましく思っていた大蛇はそれを承諾
食べやすいようにと村人達に腕を切り落とさせ、達磨状態の巫女を食らった
そうして、村人達は一時の平穏を得た
後になって、巫女の家の者が思案した計画だった事が明かされる
この時の巫女の家族は六人
異変はすぐに起きた
大蛇がある日から姿を見せなくなり、襲うものがいなくなったはずの村で、次々と人が死んでいった
村の中で、山の中で、森の中で
死んだ者達はみな 右腕、左腕のどちらかが無くなっていた
巫女の家族六人を含む十八人が死亡
生き残ったのは四人だった........
レツ、マコト「..............」
ヒメカ「今 話したのは古くから伝わる、姦姦蛇螺に纏わる伝承だけど、この伝承にはまだ続きがあって.........
この後、生き残った四人の村人達は巫女の家で 強姦」
>>71 途中で送ってしまった
※訂正
レツ、マコト「..............」
ヒメカ「今 話したのは古くから伝わる、姦姦蛇螺に纏わる伝承だけど、この伝承にはまだ続きがあって.........
この後、生き残った四人の村人達は巫女の家で 姦姦蛇螺と化した巫女の怨念を鎮めるための事柄を調べ尽くす中で ある独自の形式を生み出し、巫女を封印する事に成功したの」
マコト「.........その独自の形式って........?」
ヒメカ「『円を囲むように生えた六本の木を六本の注連縄でしばりつけて六角形の空間を作り、その六角形の空間の中心に箱を置く、そしてその箱の四隅に水の入った壺を置き、箱の中で六本の棒を一定の形に置く』というものなの」
レツ、マコト「..............」
ヒメカ「六本の木と六本の注連縄は村人たちを、六本の棒は巫女の家族を、箱の四隅に置かれた壺は生き残った人々を........
そして 六本の棒が成している形こそが巫女の姿を表しているの」
マコト「.........なるほど.......その形式を示す事で巫女の怨念を鎮めて封印する事ができるって事か.........じゃあひょっとして...........!!」
ヒメカ「そう、山奥で遺体となって発見された男女グループはその形式を崩して封印を解いてしまい、姦姦蛇螺に殺されてしまったのかもしれない」
レツ、マコト「................!!」
ヒメカ「今日の放課後すぐに私は祖父と柚原山に向かった.........六本の木に縛り付けてあった注連縄は引きちぎられていて、箱の四隅にあった壺は割られていて.........その上 箱の中にあった六本の棒はへし折られていた............」
マコト「マジかよ............」
ヒメカ「巫女の怨念を浴びる行動は二つあって........
一つは巫女を表すその形を崩してしまう事...........そしてもう一つはその形が表す巫女の姿を見てしまう事.......
ちょっとでも棒を動かしたら その時点で必然的に巫女の姿を見てしまうから怨念を浴びてしまう事になるの...........特に、巫女の下半身を見てしまったらもう絶対に助からない..........」
マコト「.........なるほど.........男女グループは棒を動かして形を変えるだけじゃなく、棒をへし折ってしまったから 怒りに触れた姦姦蛇螺に殺されてしまったって事か.............」
ヒメカ「...........こんな事言って不謹慎だと思うけど.........それだけで終わってくれたら どれだけよかった事か............」
レツ、マコト「.............?」
ヒメカ「男女グループがフェンスに穴を開けて侵入していたせいで...........その穴から姦姦蛇螺が脱走してしまったの........」
レツ、マコト「.............!!」
マコト「...........じゃあ........つまり.........姦姦蛇螺は完全に柚原町で放し飼い状態って事かよ............!!とんでもない事をやらかしてくれた...........!!」
ヒメカ「フェンスが破れ、封印が解かれているのを見た瞬間、祖父は私の制止も聞かずに祓いに行ってしまって.........私がどうすればいいかわからずに戸惑っているところに流川君と会ったの...........」
マコト「そうだったのか............」
レツ「.............」
ヒメカ「姦姦蛇螺を祓おうとした結果、祖父は返り討ちに遭って、姦姦蛇螺の怨念を浴びてしまって..........でも姦姦蛇螺にとってその事が多分 遊び感覚だったせいか、上半身だけで出現したおかげで命までは奪われずに済んだから.........長時間になるけど祖父は私のお祓いで助かると思う..........」
レツ、マコト「...............」
ヒメカ「姦姦蛇螺は.........強力な怨念を持った悪霊だから どれだけ修行を積んだ神主でも絶対に祓う事はできなし、除霊する事もできない............だから........もう一度 封印するしかないの」
レツ、マコト「..............!!」
ヒメカ「でも........一度 封印を解かれた姦姦蛇螺を再び封印する方法はたった一つだけ.........それもかなり危険な方法...........」
マコト「教えてよ御神さん.........そのたった一つの方法を..........」
ヒメカ「うん.........」コクン......
ヒメカ「姦姦蛇螺を封印しなおす方法は..........封印場所を元の状態に戻してあげる事」
マコト「元の状態か..........」
ヒメカ「うん........つまり 六本の注連縄を六本の木に縛り直し、四つの壺に水を入れて箱の四隅に置き、そして六本の棒を指定された形に揃えて 再び六角形の空間を作り出し、六角形の空間の中を元の状態に戻すという事なの」
マコト「なるほど........それでまた姦姦蛇螺を封印できるって訳か.........」
ヒメカ「........でも........この方法には問題点があって..........この方法を行うには封印に必要なそれぞれの道具を指定された場所で調達して封印場所まで運ばなきゃならないんだけど..........」
レツ、マコト「..............?」
ヒメカ「道具を運んでいるのが姦姦蛇螺に見つかったら襲われるし、封印場所で六角形の空間を元の状態に戻そうとしている間も常に姦姦蛇螺に襲われる事になるの............」
レツ、マコト「.............!!」
ヒメカ「姦姦蛇螺の姿を見たり、捕まったりしたら 即刻 呪い殺されちゃうから......... うまく姦姦蛇螺をかわしながら作業を行わなきゃいけないの.........」
マコト「マジかよ..........」サ-......
マコト「見ただけで死ぬ上にどう足掻いても絶対に祓えない悪霊のスキを見ながら行動しなきゃならないなんて........無理ゲーにも程があんだろ.........」
マコト「レツ.........お前どうするよ..........?」チラッ.......
レツ「..........つまり.........どういう事だってばよ...........?」
マコト「...........先生、さっきから流川君が喋らないと思ったら授業に着いて来れてませんでした...........」
ヒメカ「..............」
10分後..........
マコト、ヒメカ「..............」ハァ....ハァ....
レツ「なるほどなるほど!!大体わかったぜ!!要するにそのヤバそーな奴を封印しちまえばいいわけだ!!」
マコト「..........こいつぜってーまだよくわかってねーだろ..........」
レツ「でも確実に理解できたのは........」
マコト「.............?」
レツ「ヒメカちゃんが困っているって事と、そいつをどうにかしねぇとこの町がヤバいって事だけだ」
ヒメカ「.............!」
レツ「もしそいつがこのまま野放しにされ続けてたら お姉ちゃんも、ヒメカちゃんも........皆が危ない目に合うかもしれねーって事だろ?だったら無理ゲーだろーがなんだろーがやるしかねぇよ!!」
ヒメカ「流川君..........」
レツ「俺バカだからさぁ、まだイマイチどうすればそいつが封印できるかとか、どこに行けばいいのかとか、そーいうのはよくわかんねぇ」
レツ「だからマコト、頼むぜ!」ニカッ!
マコト「..........はいはい、今に始まった事じゃねーしな、お前の我儘は........それに、俺が見てなきゃお前 何しでかすかわかんねーからよ」ニッ!
ヒメカ「二人とも.......ありがとう.........」
レツ「よし!決まりだな!絶対にその姦姦蛇螺とかいうやつを封印してやる!!んでもってヒメカちゃんにカッコイイところを見せてやるぜ!だからヒメカちゃんはもう何も心配しなくていいよ、安心して俺らが帰るのを待っててくれよ!」ニッ
ヒメカ「流川君...........」
ヒメカ「チャック開いてる.........///」
そして........
レツ「お姉ちゃん、俺ちょっとマコトと遊んでくるよ!」
キヨミ「まぁ、また夜遊びするの?レッくんそれで何回も警察に補導されてるしじゃな〜い!それにヒメカちゃんはどうするの〜?」
レツ「ヒメカちゃんはここに泊まるらしいよ!」
キヨミ「あらそうなの〜!だったらヒメカちゃん 今日は女子会ね、紅茶でも飲みながらあんな事やこんな事をい〜っぱい話しましょ〜!」ウキウキ!!
ヒメカ「は.....はい」ニコッ
レツ(.........ヒメカちゃん.......お姉ちゃんの事 よろしく!)ヒソヒソ........
ヒメカ(うん わかった、気をつけてね.........!)
レツ「それじゃ お姉ちゃん!行ってきまーす!!」ダッ!!
マコト「お、おじゃましました〜」タッタッ!
キヨミ「レッくーん!マコトくーん!ご近所の方に迷惑をかけたらダメよ〜!」
レツ、マコト「はーーーい!!」バタン!!
ヒメカ(流川君......草刈君......どうか無事で帰ってきますように..........)
レツ「........と言ってカッコよく飛び出したのはいいけど、どこに行けばいいんだ?」テクテク.....
マコト「まず道具を取りに行かなきゃなんねーからそこに向かう......確か出発前に御神さんが道具がある場所をメモにおこしてくれたから確認してみよう」ガサゴソ.......
マコト「お、あったあった これだ」スッ...
・六本の棒は私の家の物置にあります
・四つの壺は梼原町の東側にある寺に行って住職に事情を説明すれば私の家系と契約を交わしているため、神聖な力を込めた水を注ぎ、渡してくれます
・六本の注連縄は梼原町の西側にある神社に行って神主さんに事情を説明すればここも私の家系と契約を交わしているため、受け取れます
マコト「このメモと地図を見る限り.......ここからだと東の寺が一番近いから.........」ザッ
レツ「まずは四つの壺を取りに行くってことか」ザッ
寺の前の石段.........
レツ、マコト「ハァ........ハァ........」
マコト「石段が長すぎる.........」ハァ...ハァ....
レツ「まだ着かねえのかよ、寺にはよ..........」ハァ....ハァ......
マコト「確か寺は山奥にあるからこの石段を登りきってもまだ歩かなきゃなんねーぜ..........」ハァ.....ハァ......
レツ「こんなの嫌がらせじゃねーか.......ん?」ピタ.....
マコト「どした?」
レツ「なんか音が聞こえてこねーか?」
マコト「音..........?」
カツン.....カツン......
レツ「..........な?」
マコト「マジだな........多分これ石段を降りる足音だ、でもこんな時間に参拝してたのか...........?」
カツン......カツン........
レツ「こんな嫌がらせ寺にわざわざ参拝しに行く物好きな奴の顔を拝んでみよーぜ」ニシシ!
マコト「ま、どうせ俺らが石段を登っていけばそいつともすれ違うしな、どんな顔してんだろ」
カツン......カツン........
レツ「お、段々人影が見えてきた......!」
マコト「...........ん.........?」
カツン.......カツン........
マコト「..............!!」
レツ「?どうしたんだよマコト?」
マコト「.........ヤバい.........!!」
レツ「?」
マコト(草陰に隠れろッッッッ!!!!)ザザッ!!
レツ「おわ!!いきなり何すん........!!」
ガバッ!!
レツ「ンーーー!!」
マコト(黙れ!!喋んな!!静かにしろ!!)ヒソヒソ......
レツ(プハァ.......何なんだよ一体......!!)ヒソヒソ......
レツ(ひぃぃぃぃぃぃ!!!!)ガクブル
マコト(丑の刻参り........!!マジであったなんて.........!!)
丑の刻参り「..............」カツン.....カツン......
マコト(確か........丑の刻参りは誰かに見られたりしたら自分に呪いが帰ってくるから............)ハァ....ハァ.....
マコト(見た奴を殺すって..........!!)ガクガク.......
丑の刻参り「..............」カツン......カツン......
レツ、マコト(..............!!)ガクガク.......
丑の刻参り「.............」カツン.....カツン......
マコト(頼む.......そのまま通り過ぎてくれぇ〜〜〜!!)ギュッ......!!
レツ(神様仏様ごめんなさいもうスカートめくりなんてしないから許してください)ガクブル
丑の刻参り「...............」カツン......カツン......
ドクン.......
ドクン........
ド ク ン . . . . . . . . .
『ユウキリンリン!ゲンキハツラツ!キョウミシンシン!イキヨウヨウ!』
レツ、マコト「!!!!」
丑の刻参り「!!」ピタッ.....
レツ(あわわわわ!!!!)センテヒッショウ!ユダンタイテキ!ヤルキマンマン!イキトウゴウ!
マコト(.......このバカッッッッ!!!!)
丑の刻参り「......見られた.......」ボソ......
レツ、マコト「..........!!!!」
カツン カツン カツン カツン
カツン カツン カツン カツン
レツ、マコト「............!!」
レツ、マコト(........せーの!!)
レツ、マコト「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」ダダッッッッ!!!!
丑の刻参り「待てぇぇぇぇぇぇぇ!!」カッカッカッ!!
マコト「マジでヤバいマジでヤバい!!!!捕まったら殺される!!!!」ダダダッ!!
レツ「ひぇぇぇぇ!!!!おばけぇぇぇぇ!!!!」ダダダッ!!
マコト「バカッ!!おばけがわざわざ藁人形に釘打ち込んで人を呪ったりするかよォ!!」ダダダッ!!
レツ「え!?じゃあ あいつは幽霊とかじゃないのかよ!?」ダダダッ!!
マコト「人間だよ!!れっきとした人間!!」ダダダッ!!
レツ「.........なーんだ......」クルッ......
マコト「へ..........?」ダダダッ!!
レツ「だったらわざわざ逃げる事ねーじゃねーか!!」ダッ!!
マコト「レツ!!」
丑の刻参り「死ねぇぇぇぇぇぇ!!!!」チャキン!
レツ「包丁ぐらいで俺を殺せると思ってんじゃねぇぞ!!ブスゥッッ!!」バッ!!
丑の刻参り「!!!!」
ドガッッッッ!!!!
丑の刻参り「ぐぇぇ.........!!」ドサッ........
マコト「顔面に蹴り.........お前相手が女でも容赦ないのな........」
レツ「俺は女には暴力はふるわねぇぜ
※ただしカワイコちゃんに限る」
マコト「..........それと今.......丑の刻参りを見た時のお前の反応で思い出したけどそーいえばお前...........」
マコト「ホラー映画とか怖い話が無理だったよな」
レツ「ぼく怖いきゅ〜ん......幽霊とかそういうのは苦手きゅ〜ん........」プルプル......
マコト「全然可愛くねぇしムカつくんだよ!!そんなんでよく姦姦蛇螺を封印する!!とか安請け合いしたよなぁ!!どーすんだよ!!」
レツ「だってお姉ちゃんを守りたかったし ヒメカちゃんにカッコイイ所を見せたかったし..........」シュン......
マコト「.......まったくお前って奴は.........」ハァ-.......
そして...........
住職「.......そうですか.......では君たちは御神さんのお孫さんであるヒメカさんに頼まれて壺を取りに来たのですね.........」
マコト「はい.......」
住職「丁度よかった、明日 御神さんの所に壺を持って行こうと思っていましたが なにぶん 姦姦蛇螺が封印を解かれて脱走してるとなれば.........」
マコト「ええ、壺を持っていく途中で住職さんが姦姦蛇螺に襲われてしまうかもしれない........」
レツ「だから、俺らが代わりに壺を持って行くっスよ!」
住職「.......,本当に申し訳ない........どうかよろしくお願いします........」
レツ「よっしゃ!四つの壺ゲットだぜ!水も入れてもらったし、割れないように包装紙にも包んでリュックに詰めてもらったしよ!これでステージ1はクリアってとこか!」ザッザッ
マコト「よし、じゃあ次は六本の注連縄を取りに行こう、確か場所は西側の神社だったな..........でもさ........」ザッザッ
レツ「............?」ザッ ザッ
マコト「四つの壺を持ち歩くって事は姦姦蛇螺に襲われる可能性が高くなるって事だ.........多分 姦姦蛇螺はこの町を徘徊してるだろうし........とにかく見つからねーように行動しねーとな...........」ザッザッ
レツ「ああ.......!」ザッザッ
そして神社..........
レツ「フゥー........やっと着いたぜぇ....ここも石段が長すぎるってんだよ.....」ザッ......
マコト「しかし、姦姦蛇螺に遭遇する事なくここにたどり着けたな」ザッ.........
「そこで何をしている!!」
レツ、マコト「!!」ビクッ!!
神主「見たところ.......高校生かそれぐらいの歳のようだが、この神社にいったい何の用かな?」ザッ.......
ー ー ー
ー ー
ー
神主「ほぉ!そしたら君たちはヒメカ嬢のお友達かぁ!」
レツ「違うッスよ!俺はヒメカちゃんの彼.............」
マコト「お前は黙ってろ! すいません、それで僕ら 御神さんに頼まれて六本の注連縄を取りに来たんですけど.........」
神主「そういう事情なら むしろお願いするのは私の方だよ、ぜひ持って行ってくれ!...........ただ..........」
レツ、マコト「.............?」
神社の蔵の中...........
注連縄「」ドン!!
レツ「あらー........注連縄って思ってたのよりデケーのな.........」
マコト「この太さの注連縄を六本束ねて運ぶってなったら結構な重労働だぞ..........?」
レツ「さすがにこの注連縄を運びながらヒメカちゃん家に棒を取りに行くのはキツくねーか?」
マコト「.........だな、そしたら一回 封印場所に壺と注連縄を置いて.......それから御神さんの家に棒を取りに行くか........こんなでけーモン運んでる途中で姦姦蛇螺に見つかったら嫌だしな」
こうして、レツとマコトの二人は六本に束ねられた注連縄を担ぎながら 柚原町の山奥を目指すのであった
レツ、マコト「えっほ!えっほ!えっほ!」タッタッタッ!!
マコト「重ぇ......!やべぇ!もう腕と足が棒なんだが..........!」ゼェ.....ゼェ.....
レツ「くっそ!壊されてたのが壺や棒だけだったらよかったのによー!チクショー!」ハァ.....ハァ.......
マコト「でもさ......ゼェ.....ここまでメチャ順調じゃね?.......ゼェ......姦姦蛇螺に遭遇する事なく壺も縄も手に入ったしよー.......!」ゼェ....ゼェ.......
レツ「だな!この調子でサクッと封印しちまおうぜ!」ハァ.......ハァ.......
レツ「ハァ......ハァ.......」タッタッ!
マコト「ゼェ.......ゼェ......」タッタッ!
レツ「ハァ.....ハァ........」タッタッ!
マコト「ゼェ......ゼェ.......」タッタッ!
レツ「ハァ.....ハァ........」タッタッ!
マコト「ゼェ......ゼェ.......」タッタッ!
レツ「ハァ.......ハァ.........」タッタッ!
マコト「ゼェ.......ゼェ........」タッタッ!
レツ「ハァ......ハァ........」タッタッ!
マコト「ゼェ.......ゼェ........」タッタッ!
レツ「マコトさ.......ひとつ聞いていい?」タッタッ!
マコト「........言ってみ........」タッタッ!
レツ「なんかさっきから足音聞こえね?」
マコト「........お前も聞こえてたの?俺も今言おうかと思ってた.........」タッタッ!
レツ「よかったー、俺だけじゃなくて........正直ちょっと泣きそうになってたんだよ 俺」タッタッ!
マコト「とりあえず一回止まってみよ?」タッタッ!
レツ「おうよ」タッタッ!
ピタ...........
レツ、マコト「................」
シィン..........
レツ「.........あれ?」
マコト「足音が止んだ.........?」
レツ、マコト「................」
レツ「気のせいだったとか.......?」
マコト「2人揃って気のせいは中々ないべ?」
レツ「..........とりあえず進もうぜ」
マコト「...........ああ」
レツ、マコト「..............」タッタッタッ!
ヒタヒタヒタ.........
レツ、マコト「..............!!」
レツ「ちょっとぉぉぉぉぉ!!怖ぇよぉぉぉぉぉ!!ぜってーなんかいるよぉぉぉぉぉ!!」
マコト「うるせぇ!........ちょっと何回か進んで止まって進んで止まってを繰り返してみようぜ..........」
レツ、マコト「.............」テクテク......
ヒタヒタヒタ........
レツ、マコト「..............」ピタッ......
シィン..........
レツ、マコト「..............」テクテク......
ヒタヒタヒタ...........
レツ、マコト「.............」ピタッ........
シィン.........
レツ、マコト「................!!」
マコト「..........やっぱりだ........間違いなく 足音を出してる『何か』は..........俺らの動きに合わせてる............まるで俺らの様子がわかってるみたいによ..........」
レツ「ひょっとしてさ..........俺ら監視されてるとか..........?」
レツ、マコト「................!!」ゾッ......
レツ「ちょっとさ..........せーので一斉に振り返ってみよーぜ?」
マコト「嫌だよ!お前ぜってー直前で怖気付いて振り返らねーじゃんか!」
レツ「いや大丈夫!!ぜってー裏切らねー!!ぜってー裏切らねーから!!逝く時は一緒に逝こうや?な?」
マコト「逝くとか言うな!..........お前マジでせーので振り返れよ?振り返らなかったらマジでグーで殴るぞ?」
レツ「よし!せーのだからな!?俺がせーのって言ってから振り返れよ!?」
マコト「じゃあとっとと言え!!」
レツ「せ..........せーのッッッッ!!!!」
レツ、マコト「!!!!」バッッッッ!!!!
シィン...........
レツ「ハ.........ハハハ..........ほら!だから言っただろ?何もいないって!」
マコト「お前そんな事一言も言ってねーだろ............」
レツ「はい!もう終わり!この話題終わり!なんか別の話しよーぜ!!例えばホラッ 小学校の頃 つよしん家のトイレでうんこして流さないで帰った時の事とか、修学旅行の自由行動でエロ本拾ってひろしが部屋でこっそり..........」
マコト「あ.........うあ.........!!」ガクガク..........
レツ「え........?ちょっ.......なになに.........?」
マコト「ア..........アアア.......アレ!!アレアレアレッッッッ!!!!」
レツ「アレ...........?」チラ.......
レツ「あ.............」
ヒタヒタヒタヒタヒタ
ヒタヒタヒタヒタヒタ
ヒ タ ヒ タ ヒ タ ヒ タ ヒ タ
左右3本ずつ生えている腕で地を這い、不気味な笑顔を浮かべながら追いかけてくる女の姿を二人は遠目から、しかしハッキリと見てしまった
レツ「.......あれだよな?」
マコト「........確実にあれだろ」
レツ「今から俺らのやる事はもう決まってるよな?」
マコト「うん、決まってる」
レツ、マコト「ギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッッッッ!!!!」ダダッッッッ!!!!
ヒタヒタヒタヒタヒタヒタ!!
レツ「やばいやばいやばいやばい!!出た出た出た出た出た!!!!」ダダダッッッッ!!!!
マコト「いきなりラスボス出たんだけどッッッッ!!!!マジで足がもつれそうなんだけどッッッッ!!!!」ダダダッッッッ!!!!
レツ「ちょ!!ひょっとして今の俺ら100メートル9秒台ぐらいで走ってんじゃねーのか!!??」ダダダッ!!!!
マコト「んなくだらねぇ事言ってる場合かよッッッッ!!!!てか注連縄担いだまま走るとか何の罰ゲームだよコレェッッッッ!!!!」ダダダッ!!!!
ヒタヒタヒタヒタヒタヒタヒタヒ!!!!
レツ「ヤバいどんどん近づいてくる!!!!追いつかれる!!!!」ダダダッッッッ!!!!
マコト「撒けない撒けない撒けない撒けない!!!!」ダダダッッッッ!!!!
レツ「ひょっとしてアイツもう真後ろにいんのかな!!??」ダダダッッッッ!!!!
マコト「振り向くなァ!!!!さっきは上半身しか見えなかったけど..........ゼェ...........もし今あいつが下半身込みで追いかけて来てるんだったら姿見た瞬間終わりなんだぞ!!!!........ゼェ.........御神さんの話聞いてなかったのかよテメーはぁ!!!!」ダダダッッッッ!!!!
ヒ タ ヒ タ ヒ タ ヒ タ ヒ タ ヒ タ ! ! ! !
マコト「やべぇよ足音がクソ近ぇ!!!!どうすんだよコレェッッッッ!!!!」ダダダッッッッ!!!!
レツ「ここは柚原川橋...........となればやる事は一つしかねぇな.........!!」ダダダッッッッ!!!!
マコト「え!?ちょっと待てかレツ!!まさかここから飛び降りようなんて考えてんじゃ........」ダダダッッッッ!!!!
レツ「その通り!!!!」ダダダッッッッ!!!!
マコト「..........いやいやいやいや待て待て待て待て!!!!この橋高さ7mはあるぞ!!??こんなモン持って飛び降りたら100パー終わるって!!!!」ダダダッッッッ!!!!
レツ「壺なら大丈夫だ!!包装紙でちゃんと包んであっからよ!!!!」ダダダッッッッ!!!!
マコト「いやそーじゃなくて俺らの命!!!!.........てか待て!!ヤベッ!!注連縄に両手固定してるせいで手が離せねぇ!!!!止まれ!!!!レツ!!!!止まってぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」ダダダッッッッ!!!!
レツ「行くぜマコトォッッッッ!!!!」ダダダッッッッ!!!!
マコト「ちょ待て!!!!マジでシャレにならん!!!!あっ.......ああ!!あぁぁぁぁ!!!!」ダダダッッッッ!!!!
レツ「 う お り ゃ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ッ ッ ッ ッ ! ! ! ! 」ダンッッッッ!!!!
マコト「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
ドボォンッッッッ!!!!
レツ、マコト「プハァ!!!!」ザパッ!!
マコト「テメェまじふざけんな!!!!無茶苦茶すんじゃねぇよ!!!!死ぬかと思っただろーがッッッッ!!!!」ザザザ!!
レツ「まぁまぁ落ち着けよ、ホラッさすがにアイツも川の中までは追っかけてこれねーみたいだぜ!!これで一安心だな!!」ザザザ!!
マコト「どこが一安心なんだよぉ!!ガッツリ流されてんじゃねぇかァ!!!!」ザザザ!!
レツ「あ!!マジだ!!やべぇ注連縄がどんどん水を含んで重くなって アップ........」ブクブク!!
マコト「ホントお前ってバ.......アップ........」ブクブク!!
ー ー ー ー ー
ー ー ー ー
ー ー ー
ー ー
ー
レツ「ん...........」パチ.......
レツ「ここは...........川岸........!!そうか........!!俺らは運良く川岸に流されたんだ..........!!マコトもここに流されてるし、注連縄もちゃんとあるぞ!!」
マコト「..............」
レツ「マコト!!おいマコト!!起きろ!!マコト!!」ペチペチ!
マコト「..............」
レツ「返事が.........ない..........嘘だろ.........!」ワナワナ........
マコト「.............」
レツ「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!目を覚ませ!!!!目を覚ましてくれよぉ!!!!マコト!!!!マコトォォォォォォ!!!!」ポロ ポロ
マコト「うるせぇなぁッッッッ!!!!そんなに耳元で叫ばなくても聞こえてるよッッッッ!!!!」ガバッ!!
ゴンッ!!
レツ、マコト「ぐぉぉぉぉぉぉ........!!」
レツ、マコト「えっほ!えっほ!えっほ!」タッタッタッ!
レツ「いやぁしかし俺らマジで運がよかったなぁ!注連縄もちゃんとあるし!壺も割れてねぇ!おまけに柚原山の近くまで流されるし!!」タッタッタッ!
マコト「まぁ今回ばかりはお前の無茶苦茶な行動が幸と出たな!」タッタッタッ!
レツ「よっしゃ!!この勢いでぜってーに姦姦蛇螺を封印するぞぉ!!.......ぶぇっくしゅッッッッ!!!!」タッタッタッ!
そして...........柚原山
注連縄「」ドサッ
レツ、マコト「ゼェ......ゼェ.....ゼェ.......」
マコト「やっと.........着いた.........」ゼェ.......ゼェ.......
レツ「やっとこれで肩の荷が下りたって感じだぜ.......」ゼェ......ゼェ.......
マコト「レツ.......肩の荷を下ろすにはまだ早いぜ........今から御神さん家に六本の棒を取りに行って........この場所を元に戻す作業しなきゃなんねーんだからよ........」ゼェ.....ゼェ......
レツ「そーだった........」ゼェ....ゼェ.....
マコト「.......そこでだ......レツ.......」ゼェ......ゼェ.......
レツ「..........?」ゼェ......ゼェ.......
マコト「ここからは二人別々に行動しよーぜ」
レツ「え?別行動?」
マコト「ああ、お前は今からすぐに御神さんの家に六本の棒を取りに行け、お前が棒を取りに行っている間に俺は六角形の空間を元に戻す作業すっからさ」
レツ「ちょ 待て待て!!ここまで来て何で急に別行動なんだよ.........」
マコト「今までは運でなんとかなったけど、このまま二人で一緒に行動してたら、またさっきみたいに二人いっぺんにあいつに襲われちまうからな..........二人いっぺんに死んじまったら.........誰があいつを封印すんだよ?だから..........」
レツ「ざけんじゃねぇッッッッ!!!!」
マコト「...............!!」
レツ「六角形の空間を元に戻す作業を始めた瞬間、そいつは集中的に襲われるってヒメカちゃん言ってたよな............」
マコト「ああ.......確かに言ったな........」
レツ「もしお前の言う別行動を取ったら、狙われんのはお前ひとりじゃねーかよ!!ダチ見捨てて行けってのか!!バカな事言うんじゃねぇよッッッッ!!!!」
ガシッ!!
マコト「バカはテメーだッッッッ!!!!」
レツ「..............!!」
マコト「テメーは俺があんな奴にやられて死ぬとでも思ってんのかよ.........俺は絶対あいつなんかに殺されたりはしねぇよ!!!!」
レツ「..............」
マコト「確かに俺はお前みたいに喧嘩も強くないし度胸もない.........だけどよ.........」
マコト「『キヨミさんを守りたい』って想いは俺も同じなんだよ!!」
レツ「お前..........!!」
マコト「キヨミさんを守らずに死ぬなんてできるわけねーだろ!!もっと俺の事を!!ダチの事を信用しやがれッッッッ!!!!」
レツ「マコト.........!!」
レツ「..........このタイミングでまさかのカミングアウトかよ..........しかも人のお姉ちゃんを...........」
マコト「.............」
レツ「けどよ.........お前のお姉ちゃんに対する熱い気持は十分伝わった..........」
マコト「.............!」
レツ「わかった!!俺はお前を信じるよ!!」
マコト「レツ...........!!」
レツ「もしあいつをここにぶち込んで葬れたら、俺はヒメカちゃんに土下座してセックスを頼む!!テメーはキヨミお姉ちゃんに告る!!約束だからな!!」ニカッ!
マコト「.............お前それ思いっきり死亡フラグ立ててんじゃねーか..........でも...........約束だ!!」ニッ....!
レツ「..............」ニッ....!
レツ「.........てか俺らのこのノリ恥ずかしッ!!セリフがちょっと臭すぎね?」
マコト「ちょ!!そんな事言うな!!恥ずかしかったけど頑張って言ったんだからよ!!」
レツ「..........けどまぁ.......絶対約束だ.......!」
マコト「ああ、お互い生き残ってお互い玉砕しよーや」
レツ「........よし、じゃあ俺そろそろ行くわ」
マコト「おう!」
レツ「.........マコト」
マコト「............?」
レツ「死ぬなよ」
マコト「..........死ぬかっ」ニッ!
レツ「........へへ!」ダダッ!!
マコト「.......さぁて、じゃあこっちもボチボチ始めちゃいますか........」パキポキ......
レツside..........
レツ(急げ急げ〜柚原山からヒメカちゃん家はなかなか遠いんだよなぁ〜)タッタッタッ!
レツ(なんとしても姦姦蛇螺が柚原山に行ってしまう前に棒をゲットして俺も柚原山に向かわねえとな..........)タッタッタッ!
レツ「ん............?」ピタ........
レツ(かぁぁ.........でけぇおっさんだなぁ!!ボブサップ並のタッパあんじゃねえか!)
大男「..............」
レツ(こんな夜中に上半身裸で寒くねーのかな.........ま、そんな事より早く進もっと!)タッ!
「ヘイユー!」
レツ「?」ピタ.......
大男「貴様死ニタイデスカ?」
レツ「............は?」
大男「人間死ネバ極楽浄土行ケール、日本ノ素晴ラシイ思想ダトマイグランドマザー言ッテタデース!ダカラ貴様ヲ殺シテ極楽浄土ニ導イテサシアゲマース!」
レツ(........ヤベェよこいつイカれてる........テキトーにあしらって早く行こう!)
レツ「ノーノーノー!!私マダ死ニタクアリマセーン!!ノーサンキューデース!!グッバーイ!!マタネー!!」ダッ!!
ガシッ!!
レツ「...............!!」
大男「カシコマリデース、今スグ殺シテアゲルデゴザルデース!」
大男「HAHAHAHAHAHA!!!!」
レツ「こいつ!!やろーってのか!!売られた喧嘩は一括払いで買うのが礼儀ってモンよ!!!!」バッ!!!!
レツ「ダラァッッッッ!!!!」ドゴォッッッッ!!!!
大男「ワッツ?」ケロッ
レツ(嘘だろ.......!!確かにボディーに入れたはずなのに何で平気なんだよ.........!!)
大男「ソンナボディーブロージャ私ノ祖国、アメリカノジムデハ通用シマセーン!!」グワァッ!!
ガッッッッ!!!!
レツ(.........こんな重いパンチ防ぎきれるはずがねぇ.......!!やべぇ.......今のでガードが崩れてボディーがガラ空きに.............!!)
ドゴォッッッッ!!!!
レツ「ぐぇぇ........!!」ドサッ........
大男「コレガアメリカ仕込ミノボディーブローザマース!ジャップトハ違イマース!」
レツ「ゲホッ!!ゲホッ!!」ビチャビチャ!!
大男「コレデユーヲ極楽浄土ニ導ケマース、私ニ感謝シナサーイ.........」
レツ「ハァ........ハァ.......」
大男「サヨナラデース........」スッ........
ブスッッッッ!!!!
大男「ア"ウ"チ"ッッッッ!!!!」
レツ「ヘッヘッヘ.......少しでも油断して俺の頭上に近づいてきたのが仇になったなぁ」ムク......
大男「guooooooooo..........!!」ガクガク.........
レツ「これが日本流の奥義!!『カンチョー』だぜぇ!!!!日本舐めんじゃねぇッッッッ!!!!」
大男「...........シット.........」ボソ......
レツ「.............?」
大男「シィット!!!!イエローモンキィィィィィィィィィィィィッッッッ!!!!」チャキン!!
レツ「ナイフ.......!!!!」
大男「ウォォォォォォォォォォォォォォォォォッッッッ!!!!」ブンブンブンッッッッ!!!!
レツ(やべぇキレてる.........!!捕まったらマジで殺される!!!!)
大男「ブッ殺スデェェェェェェスッッッッ!!!!」ダダダッッッッ!!!!
レツ「おわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」ダダダッッッッ!!!!
大男「ガァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ッッッッ!!!!」ダダダッッッッ!!!!
レツ「なんで俺は3回もバケモンとエンカウントすんだよォ!!!!」ダダダッッッッ!!!!
大男「グォ"ォ"ォ"ォ"ォ"ォ"ォ"ォ"ォ"ォ"ォ"ォ"ォ"ォ"ォ"ォ"ォ"ッッッッ!!!!」ダダダッッッッ!!!!
レツ「あの様子じゃ捕まったら確実に殺されるし.......クッソ!!ホントはこんな事あまりやりたくなかったがよぉ!!こうなりゃしゃーねぇよッッッッ!!!!」バッ!!
大男「why?アノ糞ガキハドコニ行キマーシタ...........?見ツケ次第 殺ルデース!!」キョロ キョロ......
大男「ウ"ォ"ォ"ォ"ォ"ォ"ォ"ォ"ォ"ォ"ッッッッ!!!!」ドドドドッッッッ!!!!
ゴミ箱「..............」
レツ「プハァ!!!!」バカッ!!
レツ「ふぅー........なんとかやり過ごせたみたいだな.........さて、とっととヒメカちゃん家に行くか.........」ガタ.......
レツ「くっさッ!!」
そして 御神家の物置にて...........
レツ「ええと、六本の棒.......六本の棒っと............」ガサゴソ......
レツ「あった!これだ!よし、これで道具は全部揃ったし..........後は柚原町に向かうだけだ!」
レツ「よぉし!いざしゅっぱ..........!!」ザッ.......
レツ「............待てよ............」ピタ......
レツ「ヒメカちゃんは俺ん家で留守番.........ヒメカちゃんのじーちゃんは入院中..........つまり 今 この家には誰もいない............」
レツ「............こ、れ、は.........チャ〜ンス!」ニヤァァァァァァァ...........
ヒメカの部屋...........
レツ「フンフ〜ン♪前スカートめくった時に見えたやつはど、こ、か、な〜♪」ガサゴソ......
パンツ「」ワァ-オ!!
レツ「..........これだ.........!!」ワナワナ........
レツ「イェス!!イェス!!イェェェェスッッッッ!!!!」
レツ「..........よし もらっとこ、いやいや盗みじゃありません、報酬の前借りです」スッ..........
道路..........
レツ「フンフ〜ン♪まさかヒメカちゃんのパンツが手に入るなんてなぁ〜♪もう最高!」タッタッタッ!
「ヘイユー!」
レツ「..............!!」チラッ.......
大男「へへへ.........見ツケマシタワヨ」バキッボキッ........
レツ「ゲゲゲッッッッ!!!!」
その頃、マコトは.........
マコトside..........
マコト「よし!これで三本結び終えたぞ.........!なかなか順調に作業が進んだな」
マコト「........さて、残りは後三本だし、とっとと終わらせよう」
ヒタヒタヒタヒタ........
マコト「え...........!!」
ヒタヒタヒタヒタ
マコト「この足音...........!!」
ヒタヒタヒタヒタヒタヒタ!!
マコト「ヤバい来る!!!!」
ヒ タ ヒ タ ヒ タ ヒ タ ヒ タ ヒ タ ヒ タ ヒ タ ヒ タ ヒ タ ヒ タ ヒ タ ! ! ! !
間違いない..........アレは今 間違いなく下半身込みで迫って来てる............逃げないとヤバい............!!
逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ
マコト「うわぁぁぁぁぁッッッッ!!!!」ダダッッッッ!!!!
ヒタヒタヒタヒタヒタヒタヒタヒタヒタヒタヒタヒタヒタヒタヒタヒタヒタヒタ
マコト「ハァ........ハァ.........!!」ダダダッッッッ!!!!
ヒタヒタヒタヒタヒタヒタヒタヒタヒタヒタヒタヒタヒタヒタヒタヒタヒタヒタ
マコト「ハァ........!!ハァ.........!!」ダダダッッッッ!!!!
ガッ!!
マコト「うわッッッッ!!!!」ズザザッ!!
ヒタヒタヒタヒタヒタヒタヒタヒタヒタヒタヒタヒタヒタヒタヒタヒタヒタヒタ
マコト「くそ!!!!くそ!!!!くそ!!!!くそぉッッッッ!!!!」
ヒタヒタヒタヒタヒタヒタヒタヒタヒタヒタヒタヒタヒタヒタヒタヒタヒタヒタ
マコト「................!!!!」
「 ぎ ゃ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ! ! ! ! 」
その頃.........柚原公園では.........
レツ「ハァ......ハァ........」ダダダッ!!
大男「モウ諦メテ止マリナサーイ!私カラ逃ゲキルナンテ不可能デース!」ダダダッ!!
レツ「..............」ピタ.......
大男「オ!?ヨウヤク諦メテ大人シク極楽浄土ニ行ク気ニナッタヨウデースネ?」
レツ「...........やっとこの環境にたどり着いた..........」
大男「ワット?」
レツ「やっとテメーをブチのめせる環境にたどり着いたっつってんだよ」
大男「..........ハッ!!ドウヤラジャップハジョークノセンスモナイミタイデースネ!ヤッパリジャップハモンキー並ノ知能レベルノヨウデース!HAHAHA!!」
レツ「うっせーよ糞ゴリラ、ゴチャゴチャ言ってねーでとっととかかってこい
大男「.............!!」ピク........
レツ「それともバナナの時間でちゅかーwwwはいはい森に帰ってバナナ食べまちょーねーwww」
大男「テメェェェェェェェェェェェェッッッッ!!!!」バッッッッ!!!!
レツ「ケッ こんな見え見えの挑発に乗ってくれるなんて単細胞は扱いやすいぜ!」
大男「死ネェェェェェェェェェェェェッッッッ!!!!」グワァッッッッ!!!!
レツ「喧嘩ってのは拳とガタイだけでやるモンじゃねぇんだよッッッッ!!!!」
バシャァッッッッ!!!!
大男「アウチッ!!目ガッ!!目ニ砂ガァァッ!!」ジタバタ!!
レツ「そんなに極楽浄土が好きならテメーひとりで行けや」
べチャッッッッ!!!!
大男「..............!!」ベチャァ......
待テヨ..........今 私ノ顔ニ付イタ物体..........
コノ強烈ナ臭イ...........
コノ不快ナ感触............
..........マサカ...........!!!!
大男「ギャァァァァァァァァァァァァァァァァッッッッ!!!!」
レツ「ヘッヘッヘー!!この公園は犬のうんこがいっぱい落ちてて地元では『肥溜め公園』って呼ばれてるんだぜ!!いくらガタイがよくて喧嘩が強くても汚え物に対する嫌悪感は万国共通みてーだなぁ!!」
大男「キタナイィィィィィィ!!!!イヤダァァァァァ!!!!」ジタバタジタバタ!!
レツ「さぁて..........さっきのボディーブローの借り...........キチッと利子つけて返さなきゃなぁ.........」バキ.....ボキ........
大男「...........!!!!」
レツ「くたばりやがれぇ糞ゴリラァッッッッ!!!!」バッッッッ!!!!
バ ゴ ォ ッ ッ ッ ッ ! ! ! !
大男「カ.......カペ.......!」ドサッ........
レツ「ゲゲ〜!!うんこ付いた顔殴っちまった〜!!」
大男「........卑怯......者......」ピク....ピク.......
レツ「そのとおーりwww僕は卑怯者だよーんwwwビヨヨヨーンwww」
大男「ジャップ.......コワイ........」ガク.........
レツ「さて、厄介な奴も倒したし よっしゃ!!待ってろよマコト!!すぐそっちに行くからな!!」ダダッ!!
レツ「ギャッ!!うんこ踏んだ!!」
そして5分後..........
大男「」
警察「ああ!!こいつは指名手配中のボビィ・コングじゃないか!!すぐに逮捕だ!!」
警察2「ギャッ!!うんこ踏んだ!!」
ー ー ー
ー ー
ー
レツ「ハァ.......ハァ......!!」ダダダッッッッ!!!!
マコト..........!!
レツ「ハァ.......ハァ.........!!」ダダダッ!!
頼む........間に合ってくれ........!!
レツ「マコトォォォォォッッッッ!!!!」ダダダッッッッ!!!!
その頃.........流川家では.........
キヨミは「まぁ、ヒメカちゃんレッくんに告白されたのね!」クスクス
ヒメカ「はい..........でも、流川くんは私の事を本気で好きじゃないと思うんです.........だって私に告白したその日に他の女の子のスカートをめくって遊んでましたから.......」
キヨミは「まぁ、あの子ったら!帰って来たらうんと叱ってやるんだから!」プンプン!
ヒメカ「お願いします.......」
キヨミ「...........でもね........」
ヒメカ「..............?」
キヨミ「私、あの子がヒメカちゃんの事を好きなのは本当だと思うの」
ヒメカ「え...........!」
キヨミ「あの子あんな風に見えて本当はすごく寂しがり屋でね、6年前に両親を事故で亡くしてから1人になる事をすごく恐れるようになったの」
ヒメカ「.........そうだったんですか.........」
キヨミ「あの子 自己表現が下手な子だったから、イタズラばっかりして皆の気を引こうとしてますます皆があの子から離れて行っちゃってね..........私、何回もあの子にイタズラをやめるように叱った事があるの..........でも..........」
『レッくん、どうしてお友達にイタズラばっかりするの?レッくんこのままだといつか本当にひとりぼっちになっちゃうよ?』
『だってイタズラして【僕は全然落ち込んでない】って思ってもらわないと、みんな僕の事をお父さんとお母さんが死んじゃった【可哀想な子】としか見てくれないんだもん』
ヒメカ「.............」
キヨミ「.........あの時のレッくん、本当に可哀想で見てられなかった.........」
キヨミ「でもあの時、私たちの両親の事も、イタズラの事も気にせずに以前と変わらず話してくれたのは幼稚園の頃からずっと一緒だったマコトくんだけだったの」
ヒメカ「草刈君が........!」
キヨミ「もしマコトくんがいなかったら今頃あの子 どうなっていたかわからなかった、本当にマコトくんには感謝してるわ」
ヒメカ「.........知りませんでした........私、流川君と同じ学校になったのは中学校からだったので......あんなに明るい流川君が過去にそんなに辛い思いをしていたなんて........」
キヨミ「ヒメカちゃん...........私、なんとなくわかるの...........」
ヒメカ「.............?」
キヨミ「今 あの子が自分じゃなくて、他の誰かを守るために危ない事をしようとしてる事...........」
ヒメカ「え.......!!なんで......!!」
キヨミ「だって私はレッくんの姉なんですもの」ニコッ
ヒメカ「.............!!」
キヨミ「確かにあの子は喧嘩っ早くて乱暴でびっくりするぐらいお調子者だけど...........」
レツ「ハァ........!!ハァ........!!」ザザザ!!
キヨミ「本当は誰よりも家族や友達の事を大切に思っていて、いの一番に守ろうとする 優しくて、勇気のある........」
レツ「..............」ザッ........!!
私の自慢の弟
レツ「................!!」キョロ....キョロ.....!!
マコトがいねぇ........!!
レツ「マコト..........!!いるんなら返事してくれ..........!!マコトォ!!」ザッザッ
コツン......
レツ「今 つま先に当たったのは...............!!」スッ........
レツ「これ........マコトの靴じゃねぇか............!!この靴........血が滲んでる.............!!」
レツ「..........姦姦蛇螺..........!!」ワナワナ.......
レツ「 姦 姦 蛇 螺 ァ ァ ァ ァ ァ ァ ッ ッ ッ ッ ! ! ! ! テ メ ェ ! ! マ コ ト を ど う し た ! ! ! ! マ コ ト を ど こ へ や り や が っ た ァ ァ ァ ァ ァ ッ ッ ッ ッ ! ! ! ! 」
シィン.........
レツ「........いかんいかん、つい声を張り上げてしまった.........マコトがあんな奴に殺されるはずがねぇじゃねぇか..........生きてお姉ちゃんに告白するって約束だってしたんだしよ.......」フゥ-........
レツ「それにマコトの事だ、多分 なんとかして姦姦蛇螺から逃げ延びたんだろーよ.........」チラ.........
六本の木のうち四本は注連縄が結ばれてる...........それに 箱の中には既に壺が四隅に置かれてある..........
マコトが命懸けでここまでやってくれたんだ..........
レツ「よっしゃ!!一丁やってやんぜ!!テメーの怨念と俺の根性!!どっちが勝つか勝負だ!!姦姦蛇螺ァッッッッ!!!!」
ヒタヒタヒタヒタ...........
レツ「ケッ.....おでましか、やっぱりこの近くに潜んでやがったな........!!」
ヒタヒタヒタヒタヒタ!!
レツ「来やがれ!!!!テメーの対策は既に考え済みよ!!!!」
ヒタヒタヒタヒタ!!
ヒタヒタヒタヒタヒタヒタヒタヒタヒタヒタ!!!!
ヒ タ ヒ タ ヒ タ ヒ タ ヒ タ ヒ タ ヒ タ ヒ タ ヒ タ ヒ タ ヒ タ ! ! ! !
レツ「...............!!」ギュッ......!!
今 だ ! ! ! !
姦姦蛇螺の足音が一番近くに来た瞬間 レツは目を瞑り、そして..........!!
レツ「 う お り ゃ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ! ! ! ! ! ! ! ! 」ブ ォ ン ッッ ッ ッ ! ! ! !
ド ガ ァ ッ ッ ッ ッ ! ! ! !
手に持っていた注連縄を思いっきりフルスイングした
姦姦蛇螺「............!!」ドザァッ!!
レツ「やりぃ!!この手応え!!思った通りだぜぇ!!」
あいつは地面に足をつけて移動したり 人間の腕を引きちぎって殺したり 物理的にこっち側の物を触れる..........つまり逆に言えばあいつが触れるという事はこっちも当然触る事が出来るって訳だ!!
一か八かの賭けな上に力技のゴリ押しだったけどな
あぁー怖かった..........
レツは「さってと♪あいつが怯んでる間に五本目 五本目..........」スルスルスルスル.........
ギュッ!!
レツ「よし!!五本目 完成っと!!」
「オノ.........レ..........人間...........」
レツ「ありゃー........まさかの人語喋れるパターンね........」
レツ「でもこの注連縄がある限りお前なんか怖くないもんねーwwwバーカアーホwwwピーヒョロロロロロロwww」
姦姦蛇螺「.............呪ウテヤル...........」ググッ........
姦姦蛇螺「 呪 ウ テ ヤ ル ! ! ! ! 」ヒタヒタヒタヒタヒタヒタ!!!!
レツ「かかって来なァ!!!!またしばいてやるぜぇッッッッ!!!!」ブォンッッッッ!!!!
ドガッッッッ!!!!
レツ(うっひょー!!この手応え!!またまた姦姦蛇螺は俺の強烈なスイングの前に倒れたな.........!!)
レツ(さて、とっととこの注連縄を木にくくりつけて...........)グイッ......
レツ(..........あれ.........?)グイグイッ!!
レツ(注連縄が離れねぇ.......どう言う事だ.......?)グイグイグイ!!
レツ(うんとこしょ!どっこいしょ!うんとこしょ!どっこいしょ!)グイグイグイ!!
レツ(ふんぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぅぅぅぅぅ〜〜〜〜!!!!)ググググ........!!
レツ(................)ゼェ......ゼェ......
レツ(もしかして.........掴まれてる.........?)ダラダラ........
レツ「ケッ!そんなに欲しけりゃくれてやらぁ!!俺にはまだあと一本 注連縄が..............!!」バッ!!
レツ「...........なかった...........そっかそっか!そーいえば君が掴んでるのが残り一本の注連縄だったね!すっかり忘れてたよアハハハハハハハwww」
姦姦蛇螺「.............」ヒタ........
レツ「.........ハ........」
ヒタヒタヒタヒタヒタヒタヒタヒタヒタヒタヒタヒタヒタ!!!!
レツ「ギャァァァァ!!!!結局逃げゲーじゃねぇかぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」ダダダッッッッ!!!!
ヒ タ ヒ タ ヒ タ ヒ タ ヒ タ ヒ タ ヒ タ ヒ タ ! ! ! !
レツ「やべッ!!このまま普通に山を下ってるだけじゃすぐ追いつかれちまう..........!!それなら..........!!」ダダダッッッッ!!!!
レツ「ショートカットだぁぁぁぁぁぁぁッッッッ!!!!」バッッッッ!!!!
この時のレツの考えでは、あえて脇道に飛び込んで斜面を走って下り、近道を試みようと言う算段だったが現実は甘くなかった
レツが考えてたよりも斜面はずっと急だった
レツ「あぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」ゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロ!!!!
ドサッッッッ!!!!
レツ「..........アイテテテ.......背中打ったぁぁ..........」
レツ「.......けど.......またまた運良く麓まで転がり落ちたおかげで..........なんとかあいつを撒けたみてーだな...........」ムク.........
レツ「...........とりあえず.......今は逃げて態勢を立て直してまた山奥に向か..............」
ドドドドドドドドド!!
レツ「........何だこの音.......山の上の方から聞こえてくるけど..........」
ドドドドドドドドド!!
レツ「...............!!」
ドドドドドドドドド!!
レツ「まさかこれって...........!!」
ド ド ド ド ド ド ド ド ド ! !
レツ「あいつだ!!!!あいつが山を下ってきてるんだ!!!!」
ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ! ! ! !
レツ「おわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッッッッ!!!!」ダダダッッッッ!!!!
レツ「あわわわわ!!どうしよう.........どうしよう!!!!」ダダダッッッッ!!!!
レツ「ん..........?」ダダダッッッッ!!!!
暴走族「お姉さん可愛いねぇ〜」
暴走族2「こんな時間にこんな所で何してんの〜?」
暴走族2「ねぇお姉さぁ〜ん、これから俺らと遊ばねぇ?」
女性「こ.....困ります......」
レツ「ラッキー!!」ダダダッッッッ!!!!
暴走族3「さっきからお姉さんノリ悪いよ〜?」
暴走族2「いいからこっち来いよ!!」グイッ!!
女性「いやぁッ!!」
レツ「はいドーン!」ドガッッッッ!!!!
暴走族2「ブベラッッッッ!!!!」ドサァッッッッ!!!!
女性「............!!」
暴走族「な.......なんだテメーはァッ!!」
レツ「わり!!ちょっとこのバイク借りるぜ!!」ヨイショ!
暴走族「ふざけてんじゃねぇぞクソガキィ!!」グワァッ!!
暴走族3「ぶっ殺してやらぁ!!」グワァッ!!
レツ(丁度良かった、気絶させてりゃこいつらは姦姦蛇螺を見ずに済むしな!)
ボカスカボカスカ!!
暴走族たち「バタンキュ〜.........」ボロボロ.......
レツ「バイクを手に入れたはいいが無免許だし、乗ったことねぇからどう動かせばいいかわかんねぇな〜」ガチャガチャ!
女性「あ.......あの!」
レツ「ん?」
女性「ありがとうございました......なんてお礼を言ったらいいか.........///」
レツ「ならお礼にお姉さんのチューをちょうだい♪ムッチュゥゥゥゥ〜www」ブチュゥゥゥゥゥゥ..........!!
女性「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」バシィンッッッッ!!!!
レツ「ぶほぁ!!!!」ドサッ!!
女性「サイッテー!!!!」ドヒューン!!
レツ「................」シクシク.........
ドドドドドドドドドド!!
レツ「やべぇ来たッッッッ!!!!」
ドドドドドドドドドドド!!
レツ「おいおいおいおいおい!!どうやって動かすんだよコレェ!!早くしねぇと追いつかれちまうよぉ!!」ガチャガチャガチャ!!
ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ! !
レツ「あわわわ.......!!早く!!!!早く動けよォ!!!!」ガチャガチャガチャ!!
ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ! ! ! !
レツ「動けッ!!!!動けッ!!!!動けェェェェェェェッッッッ!!!!」ガチャガチャガチャ!!
ボキッッッッ!!!!
レツ「やべぇッッッッ!!!!ブレーキが折れたッッッッ!!!!」
ドルルルルルンッッッッ!!!!
レツ「え.........?」
ドルルルルルルルルルルルルルル!!!!
バヒュンッッッッ!!!!
レツ「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」ドルルルルルルルルルルル!!
柚原山..........
「やったぁ!!動いた!!動いたぞぉ!!速ぇーーー!!これがバイクかぁ!!うっひょー気持ちいいーーーー!!!!」ドルルルルルルルルルルル!!
レツ「ヘヘーん!!さすがの姦姦蛇螺もバイクには敵うまい!!このまま差をつけて先に封印場所に辿り着いてさっさと作業を進めてやるぜ!!」ドルルルルルルルルルルル!!
レツ「盗んだバイクで走り出す〜♪」ドルルルルルルルルルルル!!
レツ「よし!後もう少しで封印場所に着くぜ!!」ドルルルルルルルルルルル!!
レツ「お?前方に木を発見!!俺の華麗なドライビングテクにかかれば.........!!」ドルルルルルルルルルルル!!
ヒョイ!!
レツ「こんな木をかわすぐらいお茶の子さいさいだぜぇ!!ニャハハハハハ!!...........え!!??」ドルルルルルルルルルルル!!
丸太「」
レツ「おわぁぁぁぁッッッッ!!!!なんでこんな所に丸太がぁ!!!!ブレーキ!!ブレーキィッッッッ!!!!」ドルルルルルルルルルルル!!
レツ「あ...........そういえばブレーキ折れたんだった.........」ドルルルルルルルルルルル!!
レツ「ギャァァァァァァァァァァァァァッッッッ!!!!」ドルルルルルルルルルルル!!
ガシャァッッッッ!!!!
レツ「................!!!!」フワァッ......
俺.........空飛んでるじゃん.........
今の俺.........すげぇかも.........
ドサァッッッッ!!!!
ズザザァッッッッ!!!!ゴロゴロゴロゴロッッッッ!!!!
レツは「........ぐ.....うぅ.........いでぇよぉ........また背中打ったぁ..........」ヒクヒク........
レツ「........でも.......うまい具合に封印場所に吹っ飛ばされたな............」ググ........
レツ「........いでぇ.........いでぇ.........けど........こんな事でへばってたまるかよ.........俺の体の丈夫さ舐めんじゃねぇ.........俺は小学校の頃.......学校の屋上で日向ぼっこしてて寝返り打って屋上から落ちた時も死ななかった男なんだよぉ........」ムク..........
そう言うと、レツはヨロヨロと 残り一本の注連縄を拾った
レツ「..........さて.........まだ時間差であいつは俺に追いつけないだろうから.........今のうちにやれる事はやってしまおう.........落ち着け、落ち着け〜..........」スルスル......キュッ キュッ........
レツ「ヨイショ!ヨイショ!」テキパキ!
レツ「エッサ!ホイサ!」セッセ!
レツ「ワッセ!ワッセ!」アセアセ!
レツ「モウスコシ!モウスコシ!」サッサッ!
レツ「よっしゃぁ!!全部の木に注連縄を結び終わったぜ!!」
レツ「これで六角形の空間もできたし、ちゃんと箱の四隅に壺もあるし..........あとは六本の棒をヒメカちゃんからもらった写真の通りの形にするだけ..........!!」
レツ「さて!!早い所 形を揃えて終わらせて.............」
ドドドドドドドド!!
ドガッ!!バギッ!!
レツ「え.............!?」
ドドドドドドドドドドドド!!!!
ドガッ!!バギッ!!メキメキッ!!
レツ「嘘だろ.......!!何でこんなに速いんだよ...........!!」
ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ! ! ! ! バ ギ ャ ッ ! ! グ シ ャ ッ ! ! メ キ ャ ! !
レツ「この音.........木をなぎ倒しながらこっちに物凄い勢いで向かってきてる音だ........!!ひょっとしてコケにしすぎたせいでキレてんのか..........!?」
レツ「やべぇよ!!どうしよう!!どうしよう!!手が震えてうまく棒が揃えられねぇ.........!!あわわわわ...........!!」アセアセ.....!!
バラバラバラァ........!!
レツ「!!!!」
しまった........焦りすぎて手元が.........!!
レツ「........くそ.......」
ドドドドドドドドド!!
レツ「くそ........!!くそ.........!!」
ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ! ! ! !
レツ「 く っ そ ぉ ぉ ぉ ぉ ぉ ぉ ぉ ぉ ぉ ぉ ぉ ぉ ぉ ぉ ぉ ぉ ぉ ぉ ぉ ぉ ぉ ぉ ぉ ぉ ぉ ぉ ぉ ッ ッ ッ ッ ! ! ! ! 」
ド ン ッ ッ ッ ッ ! ! ! !
レツ「................!!」
シィン..........
レツ「...........何が起こったんだ...........?何で俺 死んでねーんだ..........?」
ドンドンドンドンドン!!!!
レツ「うお!!ビビったぁ!!」ビクッ!!
ドンドンドンドンドン!!!!
レツ「...........このしきりに何かを叩くような音..............!!」
レツ「わかったぞ!!この六角形の空間は結界なんだ!!だから姦姦蛇螺はこの空間の中には入ってこれねぇんだ!!」
姦姦蛇螺「オノレ..........!!オノレェェェェェェェッッッッ!!!!」ドンドンドンドンドンドンドンドンドンドン!!!!
レツ「そうとわかりゃ今のうちに......!!」スッ.....スッ.......
ドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドン!!!!
レツ「へッ!!そこでずっとドンドコやってやがれ!!」
ドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドン!!!!
レツ「ここをこうして........ここはこの部分と引っ付けて..........と..........」スッ.......スッ.......
ドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドン!!!!
よっしゃ.........!!あと一本..........!!
ドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンッッッッ!!!!
ピシ.........
レツ「え............!!」
ピシ.......ピシピシピシ.........ピシッ..........!!
バ リ ィ ィ ィ ン ッ ッ ッ ッ ! ! ! !
レツ「 ! ! ! ! 」
ヒタ.........
嘘だろ...........!!悪夢でも見てんのか俺は............!!
ヒタ.............
もし今...........顔を上げれば..........目の前にはあいつの顔が..............!!
レツ「.................!!」ガクガクガク......
あと一本...........あと一本揃えりゃいいのに..............!!
ガシッ..........
レツ「..................!!」ガクガクガク.......!!
レツは姦姦蛇螺に肩を掴まれる感覚を味わった瞬間、『恐怖』は限界を越えて『悟り』へと変わった
『俺はもうすぐ死ぬんだ.........』
そう感じたレツは 絶望もせず、嘆きもせず、ただただ下を向いて目を閉じて 自分の死を受け入れようとした
しかし、自分の死を受け入れようとした瞬間
三途の川を渡ろうとしたレツを必死で呼び止める『誰か』の声が響き渡った
「レツーーーッッッッ!!!!そこにいるんだろぉーーーッッッッ!!!!聞こえるかーーーッッッッ!!!!」
レツ「..........この声は..........!!」
マコト「レツ!!!!いるなら返事しろぉ!!!!」ゼェ.....ゼェ......
レツ「マコトォ!!!!」
ギリッ...........!!!!
レツ「ぐぁッッッッ!!!!」ギリギリ......!!
マコト「レツ!!!!」
レツ「ぐ.........あぁぁ.......!!!!」ギリリリ........!!
こいつ...........肩から俺の両腕を引きちぎろうとしてやがる..........えげつねえ力だ...........!!
いてぇ.........千切れる...........!!
せっかくマコトに会えたってのに.........!!
.........終わったな........最後の最後にマコトに会えてよかった.........
でも..........キヨミお姉ちゃんや...........ヒメカちゃんにも会いたかった..........
ああ........悔しいなぁ.........
マコト「レツ!!!!テメーなにモタついてやがんだァッッッッ!!!!」
レツ「.............!!」ギリリ......
マコト「テメー!!!!キヨミさんを守るんじゃなかったのかよ!!!!御神さんにかっこいい所見せんじゃなかったのかよ!!!!」
マコト「御神さんに土下座してセックス頼むんじゃなかったのかよォッッッッ!!!!とっととそのバケモン葬りやがれッッッッ!!!!約束守れよバカヤロォッッッッ!!!!」
レツ「..............!!」ギリギリギリ.......ブチブチ........!!
そうだった.......俺は絶対にお姉ちゃんを守るんだった..........ヒメカちゃんにかっこいいところを見せるんだった...........
それに.........こいつをここにぶち込んで葬った後..........ヒメカちゃんに土下座してセックスを頼むって約束したじゃねーか..........!!
痛ぇ...........腕が半分 千切れかけて血がボタボタ流れ出てきやがる...........今すぐ死んでこの痛みから逃げ出したいぐらいだ.............
でも............
死んだらダメだ!!!!生きて........生きて約束を守るんだ!!!!
レツ「俺は............俺は..........!!」グググ......
姦姦蛇螺「...............!!」
レツ「 俺 は 絶 対 ヒ メ カ ち ゃ ん と セ ッ ク ス す る ん だ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ッ ッ ッ ッ ! ! ! ! 邪 魔 す ん じ ゃ ね ぇ ぇ ぇ ぇ ぇ ぇ ぇ ぇ ぇ ッ ッ ッ ッ ! ! ! ! 」
ゴ ン ッ ッ ッ ッ ! ! ! !
姦姦蛇螺「ガァ...........!!」ドサッ........!!
レツ「ぐっ...........!!」ドサッ.......!!
『生きたい』という強い思いで、レツは決死の覚悟を込めた渾身の頭突きを姦姦蛇螺に浴びせる!!
しかし..........!!
レツ「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッッッッ!!!!」
マコト「レツ!!!!」
頭突きをする瞬間、レツはほんの一瞬、ほんの一瞬だけ 姦姦蛇螺の姿を見てしまっていた!!
レツ「ぐ.........うぐぁ!!あぁ........!!」ヒク......ヒク.......
姦姦蛇螺「................」ググ.......
レツ「................!!」ヒク.....ヒク........
この時レツは、両手両足の激痛で朦朧とする意識の中で直感した
姦姦蛇螺が立ち上がって、あと一本の棒を揃えれば完成する 自分の姿を表す『形』を 自らの手で崩そうとしている事を
レツ「させ........る........かよ.......!!」ググ........
レツは激痛で悲鳴をあげる両足で立ち上がった
姦姦蛇螺が『形』を崩すが早いか!!
レツがそれを阻止して『形』を完成させるが早いか!!
姦姦蛇螺「封印ナドサセヌ..........必ズヤ永ラエテ.........コノ現世デ未来永劫 憎キ人間ヲ............」ググ........
姦姦蛇螺「 呪 ウ テ ヤ ル ッ ッ ッ ッ ! ! ! ! 」グワァッッッッ!!!!
レツ「童貞のままで............」ググ........
レツ「 童 貞 の ま ま で 死 ん で た ま る か よ ォ ォ ォ ォ ォ ッ ッ ッ ッ ! ! ! ! 」バッッッッ!!!!
『レッくん!』
『流川君!』
『レツ!』
レツ「 う お お お お お お お お お り ゃ あ あ あ あ あ あ あ あ あ あ あ あ あ あ あ あ あ あ あ あ あ あ あ ! ! ! ! 」バッッッッ!!!!
レツが姦姦蛇螺の姿を表す『形』を完成させた瞬間、姦姦蛇螺の体を光が包み込んだ
姦姦蛇螺「オノレ......!!オノレェェェェェェェッッッッ!!!!人間ノ小童風情ガァァァァ!!!!」シュゥゥゥゥゥゥ.....!!
レツ「くたばりやがれ!!!!姦姦蛇螺ァッッッッ!!!!」
姦姦蛇螺「オノレェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェ............!!!!」シュゥゥゥゥゥゥゥ......!!
眩い光とともに、姦姦蛇螺の肉体は地上から消え去った............
レツ「.........終わった.......!!」ゼェ......ゼェ.......
ドサッ........!!
レツ「いでぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!えでぇよぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」ジタバタジタバタ!!
マコト「レツ!!!!」
レツ「いで.......いででで!!......大丈夫........俺が見たのは顔だけだからよー........いでで.......全身は見てねーから死にゃしねーだろうよ..........」
マコト「........よかった..........」ホッ.......
レツは「..........でもやっぱりいでぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!待った!!!!これ本当に死なねぇよなァ!!??大丈夫だよなァ!!??いでぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」ジタバタジタバタ!!
マコト「........ホント テメーって奴は.........」ハァ-........
こうして レツたちは最強にして最恐の悪霊、姦姦蛇螺の封印に成功し、二人の一晩に渡る大冒険劇は無事 幕を閉じた.........
それから少しして マコトは両手両足の動かないレツの肩を支えながら なんとか流川家まで辿り着く事ができ
レツはヒメカからお祓いを受けた事により、両手両足ともに無事回復する事ができた
そして ヒメカから事情を聞いたキヨミからレツとマコトの二人は危険を犯した事についてたっぷりとしぼられ、涙を流す羽目となったのであった..........
レツ「ズッコケて山の斜面から転がり落ち落ちただけぇッッッッ!!??」
マコト「ああ.......///」
レツ「じゃあ あの血がついた靴は何だったんだよ..........」
マコト「ああ、あれは ただ単に姦姦蛇螺から逃げようとしてズッコケた拍子に靴が脱げて........擦りむいた傷口から出た血がついただけだと思う..........」
レツ「あらぁ〜...........」
そんなこんなでちゃっかり一命を取り留めていたマコトはレツとの約束通り その日に思い切ってキヨミにアタックするがあえなく撃沈した
キヨミ曰く
「マコトくんも私の大切な弟みたいな存在だから」
それを聞いたマコトは鼻の下を伸ばして満更でもなさそうだったと言う.........
そして翌日、学校にて.........
レツ「...........てな感じで 俺はこの町を危険に晒そうとしていた恐ろしい化け物を見事に封印したってワケよぉ!!どうよ!?すげくね!?すげくね!?」
クラスメートたち「...............」
クラスメートたち「よし!体育館でバスケしよーぜ!」「やろーぜやろーぜ!」ゾロゾロ
レツ「おぉぉぉぉぉい!!待て待て待て!!本当に化け物と戦ったんだって!!この町の平和を守ったんだってぇぇぇぇぇ!!」
マコト「..........アホ.......」
ヒメカ「クスクス♪」
レツはクラス中に昨日の出来事を自慢気に話したが、当然そんな話を誰も信じてくれるはずはなく、クラスメートたちは「またレツのお調子者発言か」ぐらいにしか捉えていなかった
しかし、マコトとヒメカ、そしてキヨミだけは知っている
レツが「命懸けで姦姦蛇螺と戦い、町を救ったヒーロー」であると言う事実を
レツ「ほんとだもん.......ほんとにかんかんだらいたもん.......うそじゃないもん.........」イジイジ.......
ヒメカ「うん、知ってるよ、流川君は嘘ついてないもんね」ニコッ!
レツ「ヒメカちゅわぁぁぁん!!」パァァァ!!
ヒメカ「流川君、昨日は本当にありがとう」ニコッ!
レツ(ああ.........ヒメカちゃん........笑顔が最高だぁ..........///)
レツ(あ........そうだ.....!!今こそマコトとの約束を果たす時だ........!!あ、でも流石に教室であの約束を実行すんのはまずいし..........)
レツ「ヒメカちゃんヒメカちゃん!」
ヒメカ「?」
レツ「今日さ、もしよかったらウチに来てくれよ、ちょっとヒメカちゃんに話したい事があってさ」
ヒメカ「私に話したい事.......?ここじゃ言えない事なの?」
レツ「うんうん!」コクコク!
ヒメカ「わかった、じゃあ今日お邪魔するね」ニコッ!
レツ(よっしゃぁ!!!!)ガッツ!!
マコト(レツの奴......まさか.........!!)
そして...........
レツ「ヒメカちゃんお願いします!!!!セックスさせてくださいぃぃぃぃぃ!!!!」ドゲザッッッッ!!!!
ヒメカ「!!!!」
キヨミ「まぁレッくんたら!!女の子になんて事を言うの!!」
マコト(こいつ本当にやりやがった.............カッコ悪い.........カッコ悪すぎる...........!!)
ヒメカ「.............!!」
レツ「お願いします!お願いします!お願いします!」ゴン!ゴン!ゴン!
マコト(あぁ.......もうやめてくれぇ.....見てるこっちが惨めになるよぉ........)
ヒメカ「.........流川君」
レツ「はい.........?」
ヒメカ「私が前 言ったこと覚えてる?」
レツ「へ?」
ヒメカは「私、優しくて思いやりのある人が好きなの..........だから.......」
マコト(終わった............)
ヒメカ「だから.......私、流川君の事が好き.......////」
レツ「え.........!!////」
マコトは「えッッッッ!!!!」
キヨミは「あらあら〜」ニコニコ
ヒメカ「.............///」
レツ「 え ぇ ぇ ぇ ぇ ぇ ぇ ぇ ぇ ぇ ぇ ぇ ぇ ぇ ぇ ぇ ぇ ぇ ぇ ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ! ! ! ! ///」
ヒメカ「私ね.......正直 流川君の事があまり好きじゃなかった.........乱暴でイタズラばっかりして.......怖くてやだなって思ってた..........でも 昨日でよくわかったの..........」
『何事も一人で抱え込むより誰かに話した方が楽になるって言うじゃん、だからもう一人で抱え込まないでよ』
『皆が危ない目に合うかもしれねーって事だろ?だったら無理ゲーだろーがなんだろーがやるしかねぇよ!!』
『ヒメカちゃんはもう何も心配しなくていいよ、安心して俺らが帰るのを待っててくれよ!』
ヒメカ「流川君は困った人を見たら放っておけない 思いやりがあって優しい人だって 私、わかったの、今まで流川君の事を誤解してた.........本当にごめんなさい...........」
レツ「そ.......そそそそそれってつまり あれがああなってこれがこんな風にドバーンとなってそそそそそそういう事なんですよ、ひどくないですか奥さんひどいですよねーブュホホホホホホホホwwwwww/////」
マコト「テンパりすぎだろ........」
ヒメカ「流川君」
レツ「?///」ドキドキ.......
ヒメカ「.........ううん、レツくん........!」
レツ(な、なななな名前で!!///)ドキン!!
ヒメカ「ありがとう」スッ........
チュッ!!
レツ「 ピ ッ ッ ッ ッ ! ! ! ! ///」
マコト「えぇぇぇぇッッッッ!!!!」ガァーン!!
キヨミ「まぁ可愛い!」ニッコリ!
ヒメカ「............これからもよろしくね///レツく...........」
レツ「」ハナヂドクドク........
ヒメカ「きゃぁぁぁぁぁぁぁ!!レツくん!!??」
マコト「レツゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥテメェェェェ!!!!」
キヨミ「あらあらレッくんたら、ヒメカちゃんにチューしてもらったのがそんなに嬉しかったのかな〜?」クスクス!
レツ「俺は.......なんてハッピーな男なんだ..........デヘヘ.......デヘヘェ///」ピク.....ピク........
こうして この締まりがなく、だらしない笑顔を浮かべる一人の少年 レツによる冒険活劇は幕を閉じるのであった..........!!
アーバンレジェンド弐
完
ありがとうございました!!
アーバンレジェンド壱、弐を続けて書いてきましたがどうでしたでしたでしょうか?
至らない点や力不足な点がたくさんありますが(というかそれしかない)ssを書く事が大好きなのと、今年の春から一年間、周りに何も遊ぶ場所がない環境で暮らすことになり、iPhoneからssを書く事しかやることがない状態なので まだまだ書かせていただきます
つまらないだろうし、面白くないかもしれないし、不満も沢山あると思いますが付き合っていただければ幸いです(^ ^)
アーバンレジェンド壱、弐は頭の中で既にストーリーの構想はできていたため、続けて書く事ができましたが、次のssのストーリーはまだ考えていないので
ストーリーの構想が出来次第
『アーバンレジェンド参』を書かせていただきますのでどうかよろしくお願いします!!
このssを読んでくださった皆様 本当にありがとうございましたm(_ _)m
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