コナン「迷子のペットを探すぞ」 (20)
コナンのほのぼの短編
アニオリっぽい空気を目指します
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警視庁
千葉「ふあぁ……」
佐藤「お疲れみたいね、千葉くん」
千葉「佐藤さん。ええまぁ」
千葉「例の事件の報告書をまとめてたんです」
佐藤「ああ、確か眠りの小五郎さんに解いてもらった事件ね」
千葉「はいそれです。ようやくまとめ終わったので、一服したら管理官に提出に行ってきます」
佐藤「そう、お疲れ様」スタスタ
千葉「お疲れ様です」
ブーブーブーブーブー
千葉「あれ、桜子ちゃんから?」
千葉「どうしたんだろう」
千葉「もしもし、桜子ちゃん?」
桜子『あ、千葉っち? お仕事中にごめんね。今ちょっと大丈夫かな?』
千葉「うん、まぁすこしなら平気だけど。どうかしたの?」
桜子『実は、……』
ーーーーー
ーーー
ー
帝丹小学校
小林「では、また月曜日に元気な顔を見せてくださいね。さようならー」
サヨナラー
コナン(あぁ、ようやく長い一週間が終わった……)
灰原「ずいぶんお疲れみたいね、江戸川くん」
コナン「わかりきったことしかやんねーからなぁ、ガキの頃の十倍は疲れるぜ」
歩美「あー! コナンくん、また哀ちゃんと内緒話してるー」
元太「なんだよおめーら、食いもんの話か?」
光彦「そんなわけないじゃないですか……」
灰原「別になんでもないわ。それよりはやく帰りましょう」
光彦「ですね」
元太「ようし。じゃあオレ、下駄箱に依頼がきてねーか見てくるぜ!」ダッ
歩美「待って、歩美もー!」
光彦「ぼくも行きまーす!」
コナン「ったく、無駄に元気だなぁ」
灰原「わたしたちも行きましょう」
コナン「ああ」
ーーーーー
ーーー
ー
コナン「おーい、入ってたか?」
光彦「いえ……」
元太「ちっくしょー、最近ゼンゼン仕事こねーよなぁ」ガンッ ガンッ ガンッ
灰原「小島くん、学校の備品は蹴っちゃダメよ」
元太「わかったよ」
ガンッ
灰原「小嶋くん……」
元太「ひひひwww」
歩美「ねぇ、もっとポスターとか貼ろうよ」
光彦「そうですねぇ」
コナン「おめーら、また貼りすぎて怒られんじゃねーぞ」
ガンッ
コナン(何の音だ?)
コナン「じゃあ、オレこっちだからよ」
光彦「いいですかコナンくん、帰ったらすぐ博士の家に集合ですからねー!」
元太「着替え忘れんなよ、コナン!」
コナン「おー、わーってるよー」
歩美「またねー、コナンくーん」
コナン「じゃあな」
コナン(蘭に晩メシはいらねーってメールしとかねーとなぁ)
ーーーーー
ーーー
ー
探偵事務所
コナン「ただいまー」ガチャ
コナン「おじさーん、いないのー?」
コナン「なんだ、このメモ」
コナン「なになに……はん、町内会の連中と麻雀ね」
コナン(せいぜいまた飲み過ぎて蘭を怒らせないでくれよ……)
コナン(よーし、んじゃさっさと準備するか)
「あのぉ、すみませーん」ギィィガチャン
コナン(あれ、下の事務所から誰かの声がするな)
コナン(蘭か? にしては早いな。おっちゃんが帰ってくるわけねーし)
コナン(もしかしたらおっちゃんに仕事の依頼かもな)
コナン(とりあえず出るか)
コナン「はーーい」ガチャ バタン
トン トン トン トン
コナン「どなたですか……って、あれ?」
桜子「あら、コナンくん!」
コナン「桜子さん! どうしたの? おじさんに用事?」
桜子「うん、実はそうなの。眠りの小五郎さんいるかな?」
コナン「あ、ごめんねぇ。おじさんは今日帰り遅いんだ。事件の依頼かなにか?」
桜子「事件っていうか、迷子探しみたいなものなんだけど……」
桜子「この子を捜してるんだぁ」ピラッ
コナン「へ、へぇ……」
~~~~~
『ペット探しぃ? ダメダメ。んなもん、なんでこの名探偵が受けなきゃいけねーんだよ』
『もう、お父さんったらー!』
~~~~~
コナン(こりゃ、おっちゃんは絶対やんねーよなぁ)
コナン(……しょーがない)
コナン「ねぇ桜子さん。ぼくで良ければ、その犬見つけてあげようか?」
桜子「え?」
コナン「ふふーん」ニコニコ
ーーーーー
ーーー
ー
コナン「桜子さん、信号青だよ」タッタッタ
桜子「ね、ねぇコナンくん、さっきからどこに向かってるの?」
コナン「言ってなかったっけ。知り合いの博士の家だよ」
コナン「ほら、桜子さんも一度会ってるでしょう? ヒットエンドラン事件のときに」
桜子「えっと、確か阿笠博士だよね」
コナン「そ。今頃そこにぼくのともだちも集まってるから、みんなで探してあげるよ」
桜子「あ、ありがとう」
桜子(ほんとうは名探偵の毛利さんに頼みたかったけど……)
~~~~~
桜子『ねぇ坊や、さっきまでと喋り方が違ってない? だって、皆といるときは普通に子供っぽかったのに、今はまるで探偵みたいな……』
~~~~~
桜子(……この子なら)
コナン「ほら、見えてきたよ」
桜子「え? あれが? 立派な邸宅ねぇ」
コナン(ま、ペット探しならアイツらにもできるし、いい暇つぶしになっかな)
ーーー
ーー
阿笠博士宅
ピンポーン
歩美「あ、コナンくんじゃない?」ガタッ
元太「やっとかよ」
光彦「とにかく出てみましょう」トテトテ
ガチャ
コナン「ようおめーら、はやいな」
歩美「もう、遅いよコナンくん!」
元太「あれ、そのねーちゃんってよ、」
光彦「確か、家政婦の米原桜子さんですよね?」
コナン「おめーらの心待ちにしてた依頼人だよ」
「「「えーっ?」」」
ーーー
ー
灰原「みんなオレンジジュースでいいかしら?」
光彦「はいっ!」
元太「なぁ、なんか食いもんねーのか?」
灰原「夕飯まで我慢しなさい。博士、手伝って」
阿笠「ああ」
元太「くそっ」ガンッ
歩美「元太くん落ち着いて」
コナン「じゃあ桜子さん。まずは詳しい話を聞かせてくれない?」
桜子「うん、わかったわ」
桜子「あれは一週間ほど前の事だったんだけど……」
話はこうだった。
彼女は現在杯戸町にある「池本歯科医院」の院長の自宅で家政婦をしていて、一週間前、院長夫人が愛犬の散歩に出掛けたところ、その犬を見失ってしまったそうだ。
桜子さんは夫人に命じられて何日か付近を捜索したが、犬は何処にも見当たらなかった。
いよいよ夫人は業を煮やし、警察に協力を仰げと怒鳴ったという。
桜子「それで、警察がそんなことに協力してくれるのかわからなかったから、千葉っちに相談しようと思って電話したの」
光彦「警視庁の千葉刑事ですね」
桜子「うん。千葉っちの話だと、迷子ペットは落し物扱いになってしまうから、どうしても見つけたいなら、探偵に相談してみたらどうかなって」
灰原「なるほどね。それで巡り巡って、毛利探偵の代わりに江戸川くんが引き受けたと」
歩美「少年探偵団が、だよ哀ちゃん!」
元太「ま、オレらにかかれば大丈夫だよな、光彦!」
光彦「ええ。なんといっても、僕らにはペット探しの実績がありますからね」フフン
歩美「じゃあ早速捜しにいこうよ!」
元太「だな!」
コナン「おい、ちょっと待て」
光彦「どうしたんですかコナンくん」
歩美「早くしないと日が暮れちゃうよ」
コナン「ねぇ桜子さん。チェルシーちゃんの犬種ってわかる?」
桜子「キャバリアよ。キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル。50万近くもしたのにって奥様が嘆いてらしたわ」
光彦「ご、ごじゅーまんですか!?」
元太「なぁそれってよ、うな重何杯分だ?」グイッ
灰原「痛っ! 掴まないで。……小嶋くんの好きなお店だったら、166杯分よ」
元太「マジか!」
光彦「だったら、なおさら早く探しに行かないと!」
コナン「バーロー。一週間近く見つからねーんだったら、ヘタに周囲を探したってダメだ」
歩美「じゃあどうするのコナンくん」
灰原「なにか考えがあるのね?」
コナン「まぁな」
コナン「博士、丈夫な紙とマジックはあるか?」
阿笠「あ、ああ。もちろんあるぞい」
コナン「よし、すぐに持ってきてくれ」ニヤリ
眠い。おやすみ
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