【咲-saki-安価】京太郎「朝の光~」 咲優和久まこ「眩しくて!」【艦これ要素】 (738)

以前京太郎スレに、書き込んだSSです
続きを書こうと思ってスレ立てました


《注意点:以下の事が気になる人はスレからの撤退をお勧めします》

1.京太郎とのイチャイチャ要素
2.主人公は清澄面子
3.申し訳程度の艦これクロス要素
4.ドン亀のような更新速度
5.若干壊れ要素あり
6.よく稀にある安価

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1433251194

カチ… カチ……

今日は残暑でインターハイの熱気に包まれていた八月のあの日と同じくらい暑い。
夏休みも終わって生徒の声も学校に戻っていたが、その暑さのせいかどこか元気が無かった。
尤も、初出場の全国大会で優勝し日本中にその名を轟かせた清澄高校麻雀部にとっては暑さなど関係ない。


ナニヨモー!



「だぁぁ! だから何でそこでダメージ食うかなぁあ!!」


その証拠にパソコンの前に座ってマウスを操作する京太郎の顔には汗ひとつ見当たらない。


オドリャアー!

「……クッ、大破かよ! 撤退だな……」

カチ


全国大会優勝の栄誉と共に、部室用のエアコンが手に入ったのだから。
ちなみに、清澄高校で部室用エアコンを保有しているのは麻雀部だけ。
京太郎はさらにマウスをカチカチさせる、その時、涼しい部室の扉が開く。


「やっほー、須賀君早いわねー」

「よぉ、京太郎、何やっとるんじゃ?」


部長を引退した久と、部長を引き継いだまこが入ってくる。
後には1年女子トリオの姿も見える。

「こんにちは、部長、染谷先輩。実はブラゲを少々……」


まこの問いかけに少々シドロモドロになりながらも正直に答える京太郎。
部活は始まっていないので遊んでいても問題はまーったく無いのだが、少々後ろめたかったようだ。
ちなみに、京太郎は未だに久の事を部長、新部長のまこの事を染谷先輩と呼んでいる。


「……ぶらげ?」

「咲さん、ブラウザゲームの略ですよ。あの重課金で悪名高きモバ○スもブラウザゲームですね」

(あれ? モ○マスってソシャゲだよな)


機械音痴でネットなど殆ど弄らない先にとってはブラゲといった言葉は分からない様子。
一方の和はネットはお手の物、機械にも強く自宅では真空管ラジオの自作までやっている始末。
大学は工学部志望らしい。
その和が咲に端的に説明するが、その説明のちょっとした間違いにまこが心の中で突っ込む。
まこの方が和よりもサブカルチャーに対して造詣が深いようだ。


「……重課金…… って京ちゃん! まさかお小遣いつぎ込んだりしてないよね!? 破産するよ!!」


分からないなりにも和の言葉の意味を理解した咲は京太郎に詰め寄る。
好意を持っている男の子がゲームで破産などして欲しくない恋する乙女だ。
重課金の言葉はテレビのニュースで知っていたらしい。


「するかっ! 米帝プレイは俺のポリシーに反するっちゅうの!?」

「米帝……」

「プレイ……?」

「あっ!?」


咲の自身に対する認識に思わず声を荒げて反論する京太郎。
思わず、自分のしていたゲームのヒントを与えてしまったのはご愛嬌。
京太郎は「しまった!」といった表情をするが時すでにお寿司。


「一体何をやってたんだじぇ? 京太郎、見せろ!」

「ちょ!?」


優希がその小柄な体を生かして京太郎とPCの間に割り込み、京太郎を押しのける。
そして、優希をはじめ久、まこ、和、咲がパソコンの前に群がる。


「あーーっ、これって話題のMNB.com(陸奥になるビームドットコム)の艦隊これくしょんじゃない!」

「あちゃー」


パソコンの画面を見て久が声を上げ、京太郎が顔に手を当てて天を仰ぐ。


「艦隊これくしょん?」


そう、京太郎がやっていたのは最近アニメにもなった艦隊これくしょんだった。
サービス開始時に目標はユーザー数2万人と設定されていたが……
現在では登録ユーザー300万人を突破!
「目標とは一体…… うごご!」と言いたくなるゲームである。


「よくアカウント取れましたね、抽選でしかアカウント取れないはずですが」

「ネットとかで情報は見ちょるが、本物の提督にははじめてお目にかかったのぉ」

「どれどれ、所属とレベルはどんな……」


和とまこは当然のごとく詳細を知っていた。
で、優希はさらに京太郎の秘密を暴こうとマウスを操作する。
表れた画面に映っている情報を見て咲以外の皆が凍りつく。


「横須賀…鎮守府……?」

「司令部Lv150……?」

「あっ、アハハッハハッハ……」


艦これ最古参のベテランだった。
京太郎はあさっての方向を向いてわざとらしく笑って誤魔化そうとしている。


「??」


尤も、咲には横須賀鎮守府や司令部Lvが示す意味はサッパリのようだが……

「よし、艦娘も見てみるじぇ」

「あーっ、もう止め々々!! 部活はじめよう!」

「ちょ!」


更にさらに京太郎の秘密を暴こうとする優希を強引に横に押しのける京太郎。
抗議の色の乗った声を優希があげるがお構いなしにブラウザを終了させる。


「仕方ないわね」


そんな様子を見てヤレヤレと言った感じで久が肩をすくめた。


部活終了後、久が「女子だけで話し合いをしたいから先に帰っててくれる?」と言ったので京太郎は先に帰宅した。
現在部室に居るのは清澄麻雀部の女子クインテットだった。
どうやら良からぬ企みの真っ最中らしい。


「…で皆、残ってもらった理由は分かるわよね」

「もちろんじゃ」

「ええ」

「もちろんだじぇ」

「????」


久の言葉に肯定の返事を返すまこ、優希、和。
咲だけは頭に?を浮かべていた。


「フッフッフ、須賀君をびっくりさせるわよ!」


何やら黒い笑みを浮かべて発破をかける久に「おー!」と同調する3人。
実は皆、京太郎に恋心を寄せているので酷い事にはならないと信じたい。


「??????」


咲だけは相変わらず?が頭の中で犇めいていたが……


京太郎提督発覚事件からおよそ一週間後、この日も残暑が猛威を振るい運動部をグラウンドから駆逐している。
額にうっすら汗を浮かべた京太郎は部室目指して歩いているのだが、いつもならもう既に部活が始まっている時間だ。
見た目によらず生真面目な彼がこの時間に部室に居ないのは久から部活の開始時間を遅らせると連絡が入ったからなのだが……


「それにしても、何で今日に限って一時間遅く開始なんだ?」


疑問は尽きることはないが、部室の前に到着しコンコンと扉をノック。
部室に入るのにノックがいるか?っと思うかもしれないが以前ノックなしで部室に入って咲の着替えを目撃したことがあるのだ。
それ以来、部室に入るときにノックは欠かさない京太郎だった。


「はーい」

「須賀です、入りますよ~」


そういって扉を開ける京太郎。
っと次の瞬間、頭の中が真っ白になって硬直する。
目に飛び込んできた景色が突拍子もなかったので、脳がフリーズしたのだ。


「こんにちはー。軽巡洋艦、大井です。どうぞ、よろしくお願いいたしますね」


オリーブ色のセーラ服と濃い緑色のプリーツスカートをはいた久と、


「生まれは大阪、所属は呉。うち、浦風じゃ、よろしくのぉ!」


肩まで袖を捲ったノースリーブのセーラーに黄色のスカーフ、股下ギリギリのスカートと白いロングの手袋をつけたまこに、


「元気ないわね! そんなんじゃダメだじぇ!」


いつもの改造制服ではなく、清澄のキチンとしたセーラーを来て大きな碇を担いだ優希、


「古鷹といいます。重巡洋艦のいいところ一杯知ってもらえるとうれしいです」


いつもの制服を着ているが、カラコンを入れているのか左右で瞳の色が違う咲、安物のカラコンを使っていないと信じたい。
4人とも服だけでなく、腕や太ももに装着したり、背中に背負うオブジェもばっちり付属している。
そう、まさしくそれは……


「……いつから部室は艦これコスプレ喫茶になったんですか……?」


まんま艦娘のコスプレだった。
久は軽巡洋艦「大井」、まこは駆逐艦「浦風」、優希は駆逐艦「雷」、咲は重巡洋艦「古鷹」のコスをしている。
再起動を果たした京太郎は頭痛いといった感じで手を顔に当て天を仰ぐ。


「あら、提督が喜ぶと思って頑張ったんだけど? どう、よく出来てるでしょ!」

「まあ、みんな元が可愛いからよく似合ってますけど…… ところで和は?」


さらりと木っ端恥ずかしいセリフを言って4人を京太郎。
なんやかんやと言っても彼も男、女の子の似合うコスプレを見れて嬉しくないわけがない。
ちなみにコスプレ娘カルテット、京太郎のセリフを聞いて顔を赤くしている。
和が見当たらないので京太郎がキョロキョロしているところに、ガチャッと音を立てて部室の扉が開く。


「駆逐艦、春雨です! 護衛任務はお任せください」


黒の布地に白襟のセーラに身を包み、頭に赤いリボンのついた白い帽子を被った和が入ってくる。
ご丁寧に、左手にゴツイ飯盒を持参して艤装ももちろん装備済み。
駆逐艦「春雨」のコスプレだ。
元が美少女の和である、コスプレも似合っていて申し分ない、それに京太郎も異存はない。
しかし…… 和が春雨のコスプレをするのは彼のポリシーとして認められないらしく……


「…違う…… 違うぞ、和! お前は間違っている!!」


びしっと春雨和に指を突き付け断言する京太郎。
久もウンウンと頷いて同意しているところを見ると彼女も同意見のようだ。


「そのとおりよ和。ところで、須賀君。和は誰のコスプレをするべきだと思う?」


久のその言葉に、溢れ出るパトス全開で京太郎の演説が始まる。
曰く、和のピンク髪は確かに春雨向きだろう、それは認める。
曰く、和の性格と春雨の性格の間には完全な不一致がある。
曰く、白露型はそんな立派な胸部装甲を持っていない!


「それらを総合すれば、和は乳風(注1)のコスプレをすべきなんだァ!!」

「ブッ飛ばしますよ!? あれだけ熱弁ふるっておいて胸しか共通点が無いじゃないですか!!」

「それが一番重要だろうが!!」

「このおっぱい魔人! クソ提督にもほどがありますよ!!」


ギャアギャアと姦しく口げんかする京太郎と和。
と言うか、和の性格がちょっと変わっている……


「……和に駆逐艦「曙」の性格が混じっちょらんか?」

「コスプレで裏の性格が表に出たのかな?」


まこと優希がヒソヒソと耳打ちしている。
その横にいる久はというと……


「和ー、超乳の浜風も確かに似合うわよー。 でも私は機械に強い面を押して工作艦「明石」が似合うと思うー、あの艦娘も性欲強そうだしねー」


火に油を注いでいた。
すったもんだの挙句、和のコスプレに関しては肉体言語も交えつつ話し合いが続き、春雨ということで決着がついた。
で、京太郎だけコスプレなしかと思いきや、久が部室の奥から旧海軍の第二種略装を持ち出してくる一幕もあり、ようやく部活開始と相成った。
ちなみに、部活中はコスプレしたキャラに成りきることが久の鶴の一声で決められた。


タン…… タン……


「う~ん、京太郎も成長してきたのぉ。次の秋の新人戦はいいとこまで行けるかもしれんのォ」

「そうねぇー、それと浦風。京太郎じゃなくて提督、もしくは司令官」

「はいはい、わーった、大井さん」


ゴゴゴゴゴ……

(京ちゃん…… じゃなくて、提督の方から凄いオーラが……)

(京太郎… 司令官め、デカい手を張ってるじぇ)

ウゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……
 

「……のぉ、大井」

「……なに浦風……」

「なんか、京太郎の周りの空間が歪んどるように見えるんじゃが……」

「……そうね……」


チャ……


「ツモ!」


山から牌をツモり、京太郎が上がりの宣言と同時に手牌をオープンしたその瞬間、
部室の中を眩い光と衝撃波が駆け抜けた。
京太郎たちには何が起こったのか全く分からなかっただろう。
次の瞬間には6人の姿が部室から消えていた。
何故か開いた窓から吹き込む一陣の風が部室に残された雀卓を撫でていく。
京太郎がオープンした手牌は―――

白白白發發發中中中東東東北北

トリプル役満だった。



潮風が心地よく吹き込んでくる初夏の空。
赤いレンガで出来た質実剛健のなかにもセンスが光る建物が海辺に建っている。
他にも工場らしき建物や倉庫らしき建物も何棟か同じ敷地に建っていてここが何かの施設であることが窺える。
赤レンガの建物のある一室に1人の少女が居た。


「そ、そろそろ来られるのですよね……」


少女がそう呟いたその時、赤レンガの建物の上空に異変が起こる。
ある一点が白く光ったかと思うと六つの黒い点が生まれ、建物目がけて一塊になって落ちていく。
空気以外に遮るものの無い自由落下によってグングン加速していく黒い点。
それは―――――


「うぉぉぉぉぉぉおおおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉおぉぉぉぉぉお!」

「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああ!」


――――人の姿をしていた。



視点を戻して少女の居る部屋。


「や、優しい司令官さんならうれしいのですが……」


彼女の言葉が部屋の空気に溶け込むか溶け込まないかと言った瞬間、
部屋の天井が爆ぜた!


「はにゃぁぁぁっぁぁぁああああああああ!」


上空から建物目がけて落ちていた人型の物体が屋根に衝突、天井をブチ抜いたのだ。
この部屋は3階、慣性に従ってそのまま床をブチ抜き、2階の床も受け止めるには役不足。
そのまま1階の床にめり込んだ。



余りに突然の出来事に声を上げて腰を抜かす少女。
しかし、今の字自分は以前の只の少女ではなく、人類の命運を背負う者である。
すぐに心を落ち着けて、大急ぎで直下の1階へ急行する。
その目に飛び込んできたのは……


「そ、そこの彼女…… い、医者を呼ん… でくれると…… うれ…しいなぁ……」

「あ゛ー、死ぬかと思ったじぇ……」


司令官と思しき海軍2種軍装を着た少年と、5人の艦娘と思しき少女。
つまりは咲たちだ。
ドクドクと血は流れているが、相当な高さから強制紐無しバンジーをした割には軽傷……
命に別条は無さそうである。
このあまりに非常識な光景を見て流石の少女もパニックに落ちた。



取りあえず場は落ち着き、咲たち6人と少女は自己紹介をして情報の交換をして事態の把握に努めた。
件の少女は駆逐艦「電」の艦娘と名乗った。

京太郎たちにとっては冗談のような話で最初は信じなかったが、電が艤装を実際に動かして見せると信じざる得なくなる。
しばし、ボーゼンとした6人だったが、今後の身の振り方もある。
現状を確認するために電を交えて日が暮れるまで話し合うことになった。
把握の結果分かったことは

1.清澄の6人は京太郎が作り上げたトリプル役満のエネルギーによって違う世界に飛ばされた可能性が高い
2.この世界は深海棲艦が人類の生存を脅かしている“艦これ世界”だと言うこと
3.京太郎は司令官として5人の艦娘を連れてこの鎮守府に着任することが何故か前もって大本営から電に知らされていた
4.推論であるが、元の世界に還る為には、おそらく京太郎がもう一度ガチの麻雀でトリプル役満を上がる必要があるのではないかと言うこと
5.現在、何故かこの世界では雀卓・麻雀牌が超贅沢品で高級品でまず手に入らないこと
6.海軍の状況は逼迫の一途である、当分の間戦力の補充は出来ない

以上の5つの事だった。


「4も致命的だけど…… 5で完全に詰んだわね……」

「そもそも、1~3の時点で色々おかしいんじゃが……」

「お、大井さん、浦風さん… 一応、大本営は戦果ランキングでトップを取れば雀卓・麻雀牌を支給してくれると言ってますし……」

咲たち女子5人の身体が完全に艦娘に成っていることは電に確認してもらっている。
かなりの葛藤(戦いたくないな~、痛いのはイヤだなぁ~)があったが、帰る為には艦娘として戦線に立つしかないと5人は覚悟を決めていた。
何せ、先だつものを何も持っておらず…… 加えて戸籍すらない可能性が高い、と言うか確実に無いだろう。
こんな状況で海軍の庇護下から離れるなど自殺行為以外の何物でもない。
絶望的な状況に髪を掻き毟る大井(久)にフォローを入れる電。


「電ちゃん…… 所属艦娘6人で戦果ランキングのトップを取れると思う?」

「はぅうっ!」



京太郎の言葉にビクッと身を竦ませた電であったが、ハッと何かを思いだし、京太郎たち6人に伝える。
尤も、それは特大の爆弾であったのだが……


「大切なことを伝え忘れたのです。深海棲艦との戦闘ですが…… 真面に攻撃を喰らえばいきなり轟沈するのです」

「そ、その辺はゲームとは違うのォ……」

「なのです。が、あることをすると大破進軍しない限り沈むことは無くなるのです」

「そ、そうなの、電ちゃん?」

「なのです、古鷹(咲)さん。その方法とは……」

「その方法とは……」


電の発言に空いた間でゴクリと唾を飲み込みながら次の言葉を待つ咲たち6人
6人の目を真っ直ぐ見て電の可愛い唇が言葉を紡ぐ。
何故か少しばかり電の頬が赤くなっていた。


「し、司令官さんの精を子宮に収めておくのです」

「……は?」


今、電は何と言った?
司令官の精を子宮に収めておく?
司令官とはこの場合、京太郎のことだ、精を子宮に収めるとは×××をするのであって……
つまりは京太郎と夜のベットでくんずれほっつれ……
此処で6人の思考は限界を迎える。
ボンと言う音共に倒れる6人、こんなことで果たして元の世界に還れるのであろうか……?

取り敢えず、一旦ここまで。
ドン亀スレですがよろしくです。

安価もちょくちょく取る予定なのでよろしくです。

じゃあ、ちょっと進めますね~

ザザーン ザザーン 

ミャーウー ミャーウー


何時しか日は暮れ、海がオレンジ色になる時間
鎮守府内の埠頭の先で海に沈む夕日を見つめながら考えに浸る少年が一人


「……はぁ、本当にやっていけるのかな……」


その一言に京太郎の全ての想いが乗せられている
余りに意味不明な現象に巻き込まれ、大事な部員たちと艦これ世界で生きることを余儀なくされた
この世界は自分たちの世界とは違い、いつ何時、理不尽な目に遭うか分からない世界
しかも、彼の大切にしている咲たち麻雀部の仲間は5人ともが、コスプレしていたせいか艦娘になってしまっている
さらにさらに、今まで軍隊などとは全く無縁だった自分が指揮を執ることになった

全員無事に元の世界に戻れるのか?
果たして自分はみんなが怪我しないような指揮を取れるのか?

様々な不安が、京太郎に伸し掛かっている


ザッ……

「ん?」


そんな時、京太郎の後ろで音がしたので振り向いたら
そこに一人の少女が立っていた。


安価↓3(誰が立っていた?)
1.電
2.咲
3.優希
4.和
5.まこ
6.久


「須賀君、こんなところで風邪ひきますよ?」

駆逐艦「春雨」の制服を着、艤装を背負った和だった
ピンク色の綺麗な髪が何度見てもよく似合っている
尤も、胸部装甲には違和感しか感じなかったが……

「和か……」

お互いの呼び方であるが
電との情報交換している時に話し合って、「ロールプレイをしている余裕はない」と判断になり、何時もの呼び方に戻すことになった。
もっとも、艦隊無線などの時は他の鎮守府との混乱を避ける為、艦船名ですることも決めていた。
その時に電の本名も聞いている
彼女の名前は「吾妻 稲美」と言うらしい


「須賀君、悩み事ですか?」

「ああ、分っちゃう?」

「顔にしっかり出てましたよ」


ガシガシと頭を書いて「参ったなー」とこぼす京太郎にクスッと笑みをこぼす和


「……大丈夫ですよ」

「えっ?」

「無事に元の世界に戻れますよ」

「和……」

確定した出来事を語るかのような自信をのぞかせる和

「それに、私たちは艦娘になってしまっています…… 元の世界に戻るには戦うしか術はない、さっき確認しましたよね?」

「ん」

「皆を気遣える須賀君なら…… ちゃんと指揮をとれます。私たちが進むべき正しい航路を示す羅針盤になれます」

「……ッ!?」


和に悩んでいたことをズバリと当てられて動揺する京太郎
そんな彼を見てまたまた微笑む和


「ふふっ、やっぱりここで黄昏てた理由はソレですか」

「……ッ! ハァ…… やっぱ、和にはかなわんわ……」

「須賀君、指揮官はどんな絶望的な状況に陥ってもドッシリト構えて笑っていなきゃダメなんですよ?」

「部下が動揺するからだろ? それにしても驚いたな」


和の口から軍の指揮官の心得に関する発言が出たことに若干驚く京太郎
彼女と軍事ほど接点の無さそうなものも珍しいと思っていたからだ


「クスッ、A secret makes a woman woman.ですよ。まぁ、それはさておいて……」

「須賀君、だから堂々とした態度で命令を下してください。染谷先輩も部長も、先輩ですけど…… 今の私たちの関係は対外的には提督とその配下の艦娘なんですから」

「……分かってるんだけどなぁ」

「そのうち慣れますよ」

「電さんも含めてこの世界の事をよく知ってるのは、元の世界で艦これをプレイしていた須賀君なんですから…… 絶対いい方向に事態を持って行けます、自身を持ってください」


和に励まされて、心の滓が消えたのか、京太郎はさっきよりも自然な笑みを浮かべる
彼はパンと両頬を叩いて気合を入れると、勢いよく立ち上がった


「そうだな、皆で力を合わせればなんとでもなるよな!」

「その意気です、提督。そろそろ夕食の時間ですから戻りましょうか」

「おう!」


そう言って鎮守府の建物に向かって歩き始める二人


「そう言えば、電さんから伝言ですけど…… 大本営からの通達でこの鎮守府の本格稼働は4日後らしいです」

「4日後? 明日じゃなくて? 何で?」

「……そ、それは……」

「ん?」


顔を赤くして急に小声でゴニョゴニョと言いだす和
不審げな顔をする京太郎


「と、突然の轟沈防止の件覚えてますか……?」

「あぁ、司令官の精…… まさか……」

「そ、その4日間のウチに致すことを致せということです……」


沈みゆく夕日よりも赤い顔をする二人
おじさん臭いにも程がある大本営の配慮
未だ、青い果実である二人には生々しすぎて、足が止まってしまっていた


******************************************************

短いですが今日はここまで~
京太郎たちは無事に元の世界に還れるのか?
他の麻雀仲間たちは?

全てはあなたの回す羅針盤が知っています!


……元の世界に戻ったら、戻ったでややこしい問題が出そうだなぁ

じゃあ、もう一回安価取っておきます
この安価で暫定秘書艦を決めます
一応、書記官と言う事で電を確率的に優遇します

↓3(コンマの一桁目 1なら咲 3なら優希 5なら和 7ならまこ 9なら久 それ以外は電)

電に決定ですね
暫定なのですぐに交代の予定です
では、明日も学校があるのでおやすみなさいです

少しだけど、進めますね
投下までしばしお待ちを

まさかのオール0ゾロ目!
これは良いことが有りそうだ






*****4日後*****


本日は鎮守府の初動日
本来なら仕事はソコソコに鎮守府開設祝いの宴会をするところではあるが……
京太郎たちの鎮守府ではピリピリとした雰囲気が張りつめていた

鎮守府の一角にある広い部屋をブリーフィングルームとして、そこに6人が集まっている


「……鎮守府開設の記念すべき日だけど…… 厄介ごとが起こった……」


京太郎が沈痛な面持ちで言葉を吐き出す
久が「聴いているわ」と発言し、他の4人もウンウンと頷く


「聴いているなら話は早いですね…… 早速ですが○○鎮守府の第1回目のブリーフィングを始める! 電ちゃん、頼んだよ」

「はいなのです!」


安価↓5(鎮守府の名前を決めてください、あんまりなのは安価↓)


部屋の電気が消え、部屋の前に掛けてあったスクリーンにプロジェクタが画像を映す
AXE & HAMMERのロゴが出て、プロジェクタが起動し鎮守府周辺の海図を映し出す

【BGM:https://www.youtube.com/watch?v=Y6__YBUTxkI


「近隣の漁港所属の沿岸漁船から深海棲艦発見の報告が届いた」

「また、同時に海軍の沿岸レーダーによって複数の深海棲艦の接近も確認されている」

「この清澄鎮守府周辺は我が方が制海権を確保しており、我が方に気づかれず敵の大規模艦隊が此処まで侵入するとは考えられない」

「その事から深海側艦隊の目的は偵察! 艦隊も小規模艦の少数編成と思われる」

「予想される艦としては駆逐イ級、ロ級、ハ級、軽巡ホ級である」

「小規模艦隊とは言え鎮守府周辺の敵の跳梁は鎮守府の物資の搬入だけでなく、民間航路および漁業上の大きな障害となる」

「この障害を除くため鎮守府近海の警備航海を行い、敵艦隊を発見次第、これを撃滅する!」


何時ものホワホワした電からは想像もつかないようなキビキビとした作戦説明
流石は本物の艦娘だと思わせるものだった


「作戦は電ちゃんの説明してもらった通り、何か質問は?」


電の説明を引き継いだ京太郎が皆を見渡す


「質問は無いようだな、では…… 艦隊出撃!」

「はい!」



安価↓2(艦隊の名前を決めてください、あんまりなのは安価↓)


今日は遅いので此処までにします

↓5位で何か書いて欲しいネタを募集します

大破した清澄メンツと入渠の様子を眺める京太郎

チョットだけ進めます


――鎮守府正面海域――


「だっしゃーーーーーぁ!!!」

気合の声と共に人の胸くらいまであるストックレスアンカーが空を切る
遠心力の十分乗ったソレは無機質な黒い魚の様なものに衝突する


「おおー、かなり飛んだのォ」

「流石、雷ちゃんなのです!!」


清澄泊地を出港して1時間ほどという沿岸で、一隻の駆逐イ級を発見した咲たち
当然、見て見ぬふりなど出来る訳でもなく、戦闘に突入する
で、ここで若干脳筋の気がある優希が手に持ったアンカーで雷スペシャルをお見舞いするところで冒頭に至る


「もう、ゆーき! もう少し戦術と言うものを!!」

「まぁまぁ、和ちゃん、相手は一匹だったから……」


優希の脳筋丸出しの行動にプリプリ起こる和とそれを宥める咲
久は笑いながらも周辺の警戒を怠らないのは年長者故の貫録か


「一撃で沈めたわね~ 優希、泊地周辺だから良いけど、これから先は自重しなさい」

「はいだじぇ」


旗艦は電なのだが、より旗艦らしいオーラが出てたりする
ガガッっと電子音がしたかと思うと通信機から入電が入る

《コチラ、清澄泊地司令官・須賀…… 清澄第一艦隊状況ヲ報告セヨ…… 送レ……》

「こちら、清澄第一艦隊旗艦・電。敵艦隊からはぐれたと思しき駆逐イ級を一隻を発見、これを撃沈す…… 送れ」

《コチラ清澄泊地、承知シタ…… 艦隊ノ損害オヨビ戦闘ノ詳細ヲ報告セヨ…… 送レ……》

「こちら電、損害は皆無なり。戦闘は敵艦発見と同時に雷が突撃、アンカーでの一撃で撃沈す…… 送れ」

《コチラ清澄泊地、脳筋ナ行動ヲ取ッタ雷ヲドツイテオケ…… 艦隊ソノママ警備ヲ継続セヨ》

「こちら電、了解」


通信は清澄泊地で留守番の京太郎からだった
やり取りの後、和が優希に拳骨を喰らわせ、艦隊はさらに進路を沖へとる
妖精さんが羅針盤を回し、指し示す進路を取る


「……初陣にこんな事言うのは何じゃが…… なんか嫌な予感がするのォ……」


浦風(まこ)の呟きは風に溶けていく


複縦陣で航行する清澄第一艦隊
先頭を行くまこの電探が敵艦隊を捕えた


「電探に感あり! 反応3、方位2-2-8! 旗艦、どうするけぇ?」

「浦風さん、距離と敵艦種は?」

「距離およそ2万、艦種不明……」

「ブリーフィングでは軽巡以上は確認されていないとのことでした、ならば軽巡と駆逐艦の水雷戦隊が妥当だと思いますが」


和が自分の予想を告げる
異論のない意見だった
更に、軽巡1、駆逐2の編成程度なら圧殺できるだけの戦力を清澄第一艦隊は持っている


「……艦隊転進、方位2-2-8。見つけた以上、見て見ぬふりは出来ません…… 古鷹さん、大井さん」

「はい」

「何、電ちゃん?」


電が決断し、咲(古鷹)と久(大井)に声を掛ける


「こちらの戦力が圧倒しているので万が一は起こらないと思いますが…… そのまさかが起こり得るのが戦争なのです」

「その時は重巡と軽巡のお二人の働きが重要になります。よろしくお願いします」

「もちろんだよ!」

「そうね、私たちは仲間よ!」

「ありがとうなのです! 艦隊、陣形変更! 単縦陣!!」


複縦陣から単縦陣に移行しつつ砲撃戦に備える


「!! こちら春雨・和! 敵艦隊・見ゆ!!」


敵艦隊との交戦距離に入り、敵艦が視界に入った
しかし、次第にはっきりとする姿、艦隊に激震がはしる


「な、何なのです!! あれは!!」

異形の艦影……

「う、うそ……」

今まで誰も……

「何であんなのが居るんだじぇ!!」

見たことが無い……

「そんなオカルト有り得ません!!!」

深海棲艦が……

「な、なんじゃとぉお!?」

そこに……

「ひ、怯んだらダメよ!!」

居た!!!!












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Y⌒Y⌒Y´ /⌒\{从|:乂:.:.:.:Ⅳ   '⌒:l/}/Ⅵ: 八|
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       {      { | |             | | / |

何か前にこのネタどっかで見たことあるような・・・


「て、敵艦隊は戦艦級と思し旗艦1隻、軽巡ニ級2隻!!」

「既に敵艦隊の射程に入っています! 警戒を厳に!!」

「隻数ではこちらの圧倒ですが、練度の低いこちらが不利と思われます! 応戦しつつ、期を見て撤退……」


素早く状況を整理した電が指令を出す
しかし、一歩遅かった


「敵艦が発砲したじぇ!!」

「拙い! 回避!!!!」


咲たちが回避行動を始めたその瞬間、敵戦艦の砲弾が降り注いでくる


「あああぁっぁぁぁああ!!」

「ひぃぃぃぃいいい!!」


阿鼻叫喚の地獄が出現した
運よく回避できたまこと和も敵戦艦の二射目に捕まり大破する


「あ…… ガ……っ」

「くぅ……っ……」


追い撃ちをかける様に斉射を続ける敵戦艦
メッタ撃ちにされ清澄第一艦隊の面々の戦意はボッキリと折れていた
その後、8斉射程打ち続けた敵艦隊は悠々と砲戦海域を離脱していく
海戦とは名ばかりの虐殺が行われた海域にはボロボロになった咲たちが残されるのみだった

マジで?




――その頃の清澄泊地――


突然、応答しなくなった無線機に向かって京太郎が声を張り上げていた


「おい! 応答しろ!! 清澄第一艦隊、応答しろ!!」


しかし、うんともすんとも返信を返さない無線機
京太郎の背中に冷たい汗が流れる


「……緊急事態かよ……!」


鎮守府周辺海域
ハッキリ行って重巡1、軽巡1、駆逐4の艦隊で手こずるような海域ではない
京太郎の脳裏で激しくアラームが鳴る
内線電話を取ると、電話に向かって怒鳴る


「緊急事態だ! 近隣の鎮守府に清澄第一艦隊の救援要請急げ!!」

じゃあ、今日はこの辺で
次回>>73を書くと思います


>>86マジで?

お久しぶりです

リアルが忙しすぎて気づいたら以前の投稿がちょうど2か月前・・・・
危なかった
次回の投下、もうしばらくかかると思います

|  |     みんな、>>1のこと忘れちゃったっポイので置いていきますね
|  |∧_∧    
|_|´・ω・`) そ~~・・・

|桃|o旦 o
| ̄|―u'
""""""""""


第一艦隊がボコボコにされて這う々々の体で帰り着いたその夜
鎮守府の茂みをガサゴソと移動する怪しい影
人目につかないところを選びつつ、その影は船渠のある方向へ向かっていく


「チチ、フトモモ…… ロテンブロ!」


血走った目で危ない言葉を呟きつつ匍匐前進する不審者・須賀京太郎提督、御年16歳
どこで手に入れたのかギーリースーツを纏い、頭にはほっかむり
腰には小さな懐中電灯と紛うことなき不審者である


「艦娘の体調把握は提督の仕事…… これは業務、これは業務」


業務と言い張るなら堂々としろと言いたい
仮にも所属艦娘全員と関係を持ったのだから一皮剥けてほしいところである
まぁ、艤装は廃棄処分一歩手前だったが、彼女たちの体自体には大したことがなかったからこその覗き敢行
切り替えの早さは一流と言っていいかもしれないが……



暴走気味の野獣が向かっている船渠と呼ばれているところは、露天風呂である
比喩でもなんでもない
鎮守府における船渠は2つあり、一つは艤装メンテ用のドライドック
もう一つが艦娘が体を癒すためのウェットドック、露天風呂である

「はー気持ちいいわー」

「久ー、年寄みたいじゃのォ」

「まこもねー」


謎の大戦艦に滅多打ちにされてそれぞれの艤装はボロボロで廃棄寸前
京太郎の鎮守府には艤装メンテ用の船渠は2つしかなく6人の艤装のフルメンテが終わるのは明日の昼前になる予定だ
よって帰投から明日の昼までフリーになった艦娘たち
京太郎の○○をエネルギーとして引き出された艤装の不思議パワーによって体に傷はついていたがそれはせいぜい掠り傷、ドックに溶かし込まれた妖精印の不思議成分ですでに全快だった


「くーぅ、この乳、この乳で同じ駆逐艦とは納得いかないじぇ!」

「ゆーき! 揉まないでください!!」

「本当にすごいのです…… これが同じ駆逐艦とは……」

「電さんも、揉まないでください!!」

「和ちゃん、本当に大きいよね…… 重巡になった私はぺったんこ……」

「咲さん! 暗黒面に落ちないでください!!」


世界を渡って艦娘になった清澄5人組、まこが体に少し変化が出た以外は元の世界にいた時のまま
ちなみにまこの変化だが、胸がFカップまでサイズアップ
おそらくこの世界の浦風の存在に肉体が引っ張られたようである
地味に喜んでいるまこだった
変化がない、つまりは駆逐艦「春雨」の艦娘になった和のスタイルもそのままである
結果、世に出たのはKカップの春雨という世界の理に真っ向から喧嘩を売る駆逐艦だった
この世界の春雨(Bカップ)が知ったら血の涙を流すこと請け合いである


「それにしてもまこだけ育ったわよね~」

「いきなり大きくなったけぇ、バランスをとるのに少し苦労したがのォ」

「そう言いつつも、二日前に須賀君に好きにさせて悶えてたじゃない」

「にゃ!」

「あー、なんか腹立ってきたわ」

「こ、こりゃ! 揉みしだくなわりゃ!」


野獣が解き放たれて、こちらに向かっていることも知らずにドックで行われているのは若々しい女の子の絡み合い
そう桃源郷(アルカディア)はここにあった



「よし、ここからなら露天風呂がしっかり覗ける! 事前に見取り図を調査した甲斐があったぜ」


しょうもない事に全力を注ぐ御仁である
その熱意をもっと別のところに向けてもらいたい


「うおおお、和はやっぱりデカいなぁ。そういえば染谷先輩もデカくなったしここは天国か!」


ドックまでの距離およそ20m
偽装も完璧にこなし気配も完全に遮断するという離れ業を披露する京太郎なので発見は困難なはずである
しかしドックという名の露天風呂にいるのは本日死線を潜り抜けた戦士たち
邪な視線を感じ取ったらしく……


「……ねぇ、邪な視線を感じない?」

「大井さんもですか、実は私もなのです」

「……あっちの茂みの方からじゃのぉ」

「考えられる可能性は一つだけですね……」

「覗きだじぇ」

「覗きだね」


意見が満場一致、結論にたどりつけば当然次の行動は……


「……排除なのです」


各々が木桶を手に取り視線の元へ


「海の藻屑となりなさいな!」「おどりゃあ!」「なのです!」「ってー!」「砲戦、始めます!」「主砲狙って、そう…。撃てぇー!」


一斉砲撃(弾種:木桶)がなされた
低伸弾道で京太郎の元に殺到する湿って重い木桶6つ
狙い澄まして投擲されたそれらは欲望の権化と化した野獣・京太郎を打ち据え轟沈させる


「くぁwwせdrftgyふじこlp;@:「」」




●提督・京太郎 vs 艦娘6人連合○
  時間無制限一本勝負
決まり手 0:00:00:30 主砲斉射・気絶によるTKO


この世の悪が退治された瞬間であった



さて京太郎が目を覚ますと折檻が開始される
6人にボコボコにされて再び意識が遠のいていく京太郎
彼の耳に入ってくるのは
「こそこそ覗くな!情けない!」「今更裸見られた程度どうでもいいけど、犯罪者みたいな真似するな!」「正直に「見せろ」と言いにこい!」「なのです!」等々
彼女らが怒っているのはコソコソと覗くような真似をしたからで、堂々と言ってくれればそれ以上のこともOKっと言うことで一歩遅かったがそのことに気付く京太郎
今度からは正面突破しようと心に誓って再び気絶する京太郎だった

なお、翌日は司令官体調不良のため鎮守府が臨時休業に落ちいたのは言うまでもない


      今回はここまでだよ、忙しいから次は何時になるかわかりませんが気長に待ってください
|  |   
|_|  ピャッ!
|桃| ミ
| ̄|     旦
""""""""""""""""

ブクマ削除してたよ復活おめ&乙

そこはかとなく文体に見覚えが…>>1極楽好きだったりする?

おはようです
いや、忙しくて放置してた、お待たせして申し訳ない

>>117極楽がGS美神のことなら愛蔵版コミックを所持・週1で読むくらいには好きだよ
でもなんで?

>>119
いや、某GSクロスの人の書き方と似てるように思ったから
別人なのね

>>121
おそらく、本人です

次がサッサと書けたのでもう少ししたら投下しますね


prrrrrr prrrrrr

朝の清々しい空気が満ちた部屋に電話の着信音が響く
この部屋、リビングなのだが広さが半端ない
そのうえ派手ではないが高価そうな調度品が品よく並んでいて相当の資産家の家であることが分かる


「はい、龍門渕でございます。どちら様でしょうか?」


部屋の格に相応しく執事然とした男性が電話を取る
執事然と言うかまさしくプロの執事なのだが


「はいはい、承知しました。しばらくお待ちください」

「お嬢様、鶴賀の加治木様からお電話です」

「あら、加治木さんから? はい、透華ですわ」

『ああ、龍門渕か? 単刀直入に言うが、清澄の事件を聞いたか?』

「はい? いえ存じませんが……」


そうここは龍門渕家の屋敷、火曜日の朝である
まだ登校前なので龍門渕のメンバーが制服姿で勢ぞろいしていた


「珍しいな、加治木から電話なんて」

「うん、女子が純宛以外で電話してくること自体が珍しい」

「だから、俺は女だっつうの!」


毎度毎度のやり取りが行われている
此処まではまぁ、日常の風景だ
しかし次の瞬間、透華の絶叫によって一気に非日常へと変わっていく……


「何ですってぇぇぇぇえ!! 清澄麻雀部のメンバーがまとめて行方不明ぃぃぃぃぃいいい!?!?」


後にこの大絶叫によって窓ガラスに罅が入っていた事が分かるのは割とどうでもいい話だった。


時は進んで午後3時、龍門渕家のリビングに紅茶の香気が満ちる
しかしこの場に居るのは清澄麻雀部と交友関係にある高校のメンツだ
清澄の連中がまとめて行方不明と言う事実を前にピリピリと殺気立ち、その芳香を楽しむ余裕のあるものは居ない



「ワハハー、いい香りだなー」


そんな余裕のある者は居ないはず……


「うーん、美味しいぞー」


どうやら図太い神経をお持ちの方がいらっしゃったようだ


「蒲原…… 久たちがまとめて行方不明だというのにお前はずいぶん余裕そうだな……」


額に青筋を浮かべて自分の部の元部長をにらむ加治木ゆみ18歳
一方の鶴賀の元部長・蒲原智美はワハハーと笑いつつゆみに返す


「まぁ、警察も動いてるだろうし、私たちがここで焦ってもどうにもならないしなー」

「焦りはいい結果を生まないってゆみちんいつも言ってるしなー」

「それなら折角、美味しい紅茶を出してもらったんだ。飲んで頭を冷やした方が良い考えが浮かぶと思うぞー」


いつもは部長らしくないと散々言われていた智美だが、ここ一番の胆力は相当のものらしい
この部長がトップにドデンと座っていたのだ、色々部の雑事で動いていたゆみも動きやすかったろう
それが前回の長野予選での鶴賀躍進の要因の一つかもしれない
閑話休題、智美の一言で場の雰囲気も和み各々、ハギヨシが淹れた紅茶を楽しみだす


「それはそうと、事態が呑み込めていないのですが…… 一体何があったんですか?」


風越の文堂が聴く
この場に居るのは龍門渕、風越、鶴賀のレギュラーメンツと風越のコーチ・久保貴子と麻雀プロの藤田靖子、それと龍門渕の執事・ハギヨシ


「うーんそうだな、なんと説明したらいいか……」

「長い説明はいらないし! 五行程度で頼むし!」


この中で一番情報を得ているゆみがどう説明しようか悩むと横から池田華菜が茶々を入れる
尤も即座にコーチから制裁を喰らって池田ァ!になっていたが


「ふむ五行か…… 端的に言うとだな。「清澄の 麻雀部室で コスプレし 対局中の 神隠しかな」と言ったところだな」

「いや、狂歌でまとめられても…… それにしても何ですかその意味不明な状況は……」


まったくもって未春の言うとおりである
しかし状況としてはそうとしか説明できないのもまた事実
実は京太郎たちが神隠しにあった日、後々に面白い材料になると久が部室にビデオカメラを仕掛けていたのだ
カメラには一部始終が収められており、京太郎が手札を開けたと同時に画面がフラッシュ
光の奔流は3秒ほどで収まるのだか、そこには蛻の殻となった部室が映るのみだったという


「どうやら原村に作らせたものらしくてな、ガワは不細工だがパーツは一級品を組み合わせたあったらしくてな。そこらのメーカーの既製品より性能が良かったらしい」

「……加治木先輩、どこからそんな情報仕入たんすか?」

「ん? 清澄高校に来てた刑事の人に上目遣いでお願いしたら一発だった」

「……そうっすか……」


長野県警、それで大丈夫なのかと言いたい話である
あと久、黒歴史になるからそういった録画はあまりお勧めしないぞ
ゆみの発言で微妙な空気が流れたが、靖子が空気を変えようと口を開く


「そこまでハッキリとした証拠が残ってるなら警察も動きが速いんだろ?」

「ええ、まぁ、その…… 警察は拉致・誘拐の線で捜査するらしくて……」

「……どう見ても超常現象か神隠しの類だと思うんだが……」

「どうやらお役所は科学に拘ってるらしくて…… そんなオカルトあり得ないと言ってました」


部屋の空気がさらに微妙になった
ちなみに科学に拘ったために長野県警の担当者が6人ほど胃痛で病院に担ぎこまれていたりする
また捜査の閉塞感を打破するために、和謹製ビデオの映像が後日一般に開示することが警察内部で決定していた
久たちにとってはコスプレ姿が全国に放送、つまりは公開処刑
インターハイ全国優勝選手たちのコスプレ姿ということで2ちゃんねるでは鯖落ちが頻発する祭りが発生するのだが、それはどうでもいいことだ


「正直、信じ難いです。でも証拠がそろってるならそれが真実に近いのでしょう」

「福路の言うとおりだな」

「ですので一度現場に行きましょう。それとオカルトに詳しい知り合いに連絡を取りませんか? それがいま私たちにできる精一杯の対応だと思います」


美穂子の提案に全員が賛成する
とりあえず清澄高校に行こうということで全員で移動を始める
また、全国大会を戦ったライバルたちにも連絡が行き、この長野の大地にインターハイの実力者たちが再集結を果たすことになる






さて、元の世界で警察沙汰かつ大事になっているとは露とも知らない京太郎たち清澄6人衆
その頃何をやっているのかというと……


「フッフッフ… 提督、覚悟はいいかしら」

「大井、舐めてもらっちゃ困るな。どこからでもかかってこい」


ダークグリーンのテーブルの上で跳ね回る白いセルロイド製の玉
そして京太郎と久(大井)の手に握られたゴムを張った木製の板

そう卓球だった

清澄鎮守府の娯楽室にある卓球台で鎮守府卓球大会の真っ最中である


「フン!」

「何を!」

「この!」

「あっ!?」

「だぁらっしゃぁぁぁぁ!!」


久のリバウンドが大きく跳ねてチャンスボール
それを京太郎が惚れ々々するようなスマッシュで決める


「それまで! 勝者、司令官なのです!」

「よっしゃあ! 約束は守ってもらいますよ!」

「くっ! 煮るなり焼くなり好きにしなさいよ!」


かなり楽しそうである
自分たちの失踪が警察沙汰になっているとか
6人でコスプレ麻雀をやっていた動画がニュースで全国のお茶の間に流れたとか
知らぬが仏とはこのことか……
もはや艦これ世界に骨を埋めた方が咲たち6人にとっては幸せ、なのかもしれない……

短いですが本日はここまで~

感想とかもらえると嬉しいです

それにしても清澄の6人…… おそらく親は泣いてるぞ

お久しぶりです
明日投下する予定です

そろそろ投下しますね~


鎮守府の一日は早い
太陽が水平線から顔を出し、朝の光が眩しい
天気は快晴でほとんどの人が一日良い事がありそうな予感を感じるだろう


「……おはよう、咲ー……」

「……あぁぶひょう… …おはよございまふぅ……」


超常現象によって世界線を超え、艦これ世界に迷い込んだ咲達
艦娘になってまだ日が浅いのでライフサイクルが上手く働かず非常に眠そうだ


「……眠いれふぅ……」

「……私も…」


重たい瞼を擦りつつ、朝の歯磨きをする二人だった
その後、制服(もちろん艦娘の)に着替えて朝食を食べに食堂へ

漂う炊き立てのご飯と味噌汁の匂い
そして焼きたての塩鮭の香り俄然食欲も湧いてるく


「おぅ、遅かったのォ」

「待たせたわね」

「お腹ペコペコだじぇ」


食堂に揃った清澄第一艦隊のメンツ6人
だが、肝心のもう一人が食堂に来ていなかった


「……そういえば京ちゃんは?」

「さっき執務室に寄ったのですが、昨日の夜に大本営から大量の仕事を回されたらしくて…… 書類を抱いて溺死しそうになってたのです」

「そ、それはお気の毒ですねぇ……」


まだ慣れの点で怪しい清澄高校メンツなので、今でも電が秘書艦を続けていた
膨大な量の書類と格闘しているであろう京太郎に黙とうを捧げる
しかし誰も手伝いに行こうと言い出さないあたり薄情ではある


「まぁ、どうせ海軍の書類関係を私たちが手伝えるわけないしね」


久(大井)が宣が、言い訳にしか聞こえない


「取りあえず、食べんか? 冷めるぞ」

「そうですね、じゃあ…… いただきまーす!」

「「「「「いただきまーす!」」」」」


電の合図で一斉に合唱して朝食と格闘を始める艦娘たちだった



午前中の業務を終えて再び食堂に全員集合するが
やはりそこに京太郎の姿はない


「午前中いっぱい使って終わらない量の書類って一体……」

「どれだけ積みあがってるんですかねぇ……」


モクモクとお昼のメニューを平らげつつ久と和が話す
最初は京太郎を待とうとしたが、執務室に寄ってきた電が先に食べようと言い出す


「先に食べてくれって、司令官さんの伝言なのです」


気遣いにあふれる言葉だが、飯も食わずに黙々と書類を処理する京太郎を想像するといっそ哀れになってくる
朝食も先に食べたので、後ろめたさを感じつつもお昼ご飯を食べ始める6人
部活で麻雀ばっかりやってた時と比べると、今やっているのは命を懸けた殴り合い(砲雷撃戦)
咲たちの食事の量も増えていた。


「あっ、間宮さん。 お代わりをお願いします!」





カリカリとペンを動かす音だけが聞こえる提督室
京太郎は目の下に濃いクマを浮かべて一心不乱に紙にペンを走らせる
周りには空になった栄養ドリンクの空き瓶が20本ほど転がっている


「……やっと3分の2が終わったかぁ」


朝とお昼を片手で済ませられるおにぎりで済ませた京太郎提督
彼に平穏が訪れるのはまだ先だった



「あ゛ー、お腹すいたじぇ」


時刻は1900、業務も終わり夕食の時間である
食堂には香ばしい香りが漂っていた


「おー、夕飯はカツカレーけぇ。旨そうじゃ」

「そーいえば、今日は金曜だったわ」


ワイワイと姦しい艦娘6名
そろそろ食べようかと言うタイミングで食堂の扉がギィィーっと開く


「やっと終わった…… めし……」

「て、提督お疲れ様です」


幽鬼のような京太郎が食堂に入ってくる
若干引きながらも応対した間宮がカレーの用意をしに厨房へ


「お、お疲れさまだね…… 京ちゃん」

「全くだ…… ほぼ貫徹なうえに朝飯、昼飯はおにぎりのみ…… おまけに眠気覚ましの栄養ドリンクが40本…… 体も胃もガタガタだぜ……」

「す、須賀君…… 本当にお疲れさまでした……」

「ブラック企業も真っ青だじぇ…… 犬、よく頑張ったな……」

「お疲れ様なのです…… あと雷ちゃん、いくら身内だけだからって司令官さんを犬呼ばわりはちょっと良くないのです」


その後もダークなオーラを漂わせてブチブチと文句を垂れる京太郎に優しく対応する咲達
清澄麻雀部と初期艦は懐が広いのだ


「と、取りあえず冷めないうちに食べましょう! いただきまーす!」

「「「「「いただきまーす!」」」」」

「……いただきます」


京太郎のカレーが運ばれてきたのを確認して久が食べようと音頭をとる
話題変換なのはバレバレだった
まぁ、放って置いたら京太郎の愚痴が延々と続いただろうから適切な判断だった

間宮謹製のカツカレーは絶品だった
顰めっ面だった京太郎も一口食べたら表情が綻んだ
ワイワイと話題が弾み、皿に盛られたカレーがどんどんお腹の中に納まっていく
旨い飯は人生のオアシスなのだ

「間宮さん、お代わりお願いします!」


サッサと食べきった咲が2回目のお代わりの要求を出す
流石に清住高校のメンバーの手が止まり目を丸くして咲を見る
一方の電はもきゅもきゅとカレーを胃に納める作業を続けている


「……咲、おまえそんなに食って大丈夫なのか?」

「へっ? 京ちゃん、なにが?」

「肉体労働してるとは言え、大盛りカツカレーを3皿は三皿は流石に多いのォ」

「そう言えばまこは、食べる量減った? 向こう(の世界)じゃ、朝、早弁、昼、夜と結構食べてたじゃない」

「そう言われれば減っちょるのォ。久、お前さんは多少増えてるようじゃな」


京太郎の指摘に何の事かわかっていない様子の咲
しかし、まこと久のやり取りを聞いて「そう言えばこんなに食べれなかったよね、わたし……」とようやく疑問に思い始めた様子
和と優希は少し増えたが運動の量を考慮すると、実はあまり変わっていないとのことなので、食べる量が大きく変化したのは咲、久、まこの三人と言うことになる


「あぁ、それはよく有ることなのです」

「電ちゃん、どういうことか教えてくれる?」


どうやら電には事態の原因が分かっているらしい
あとどうでも良い事だが京太郎は電のことをちゃん付けと言うことが発覚した


「艦娘になると艦種に応じてご飯の食べる量が変化するのです。駆逐艦が普通の女の子基準なのです」


電の説明によると
軽巡、重巡、軽空母、戦艦、正規空母の順で食べる量が増えていくらしい
艦娘のときは艤装の展開などその他諸々のせいでカロリーの消費が半端無いので食べないと逆にブッ倒れるので食欲の赴くままに食べるべき
だから太る心配は無い、艦娘であるうちは……
退役すると消費カロリーが艦娘になる前に戻る
艦娘のうちに付いた食い癖は退役後も続くので鋼の意思をもってので食事量のセーブすべし


「駆逐艦なら心配ないのです。食事量は普通の女の子と同じですから」

「わしは減ったぞ?」

「元々の食べる量が多かったのでしょう。大食いの少女が駆逐艦娘になったとたん少食になった事例は数多いのです」


まこの疑問に的確にこたえる電


「問題は軽巡以上なのです。退役後油断してるとあっと言う間にお相撲さんなのです」


その一言に真っ青になる久と咲
特に咲などは元の世界と艦これ世界での食事量の差が凄まじいことになっている


「この世界には艦娘の適性検査が制度化されているのですが…… 適性が駆逐艦か潜水艦以外と判定されると泣いてしまう子は多いのです」

「一番人気のある適性が駆逐艦娘、むしろ駆逐艦しか人気がない時点でお察しなのです」

「私も内心ビクビクだったのです。駆逐艦『電』に適性があると分かってホッとしたのは昨日のことのように覚えているのです」

「戦艦や正規空母の適性持ちは、わかった途端に気絶なんてこともあるのです。 ……食事量と言う意味で……」

「私の近所に住んでる5つ上のお姉さんは適性が『赤城』だったので3週間ほど鬱になって引きこもったのです……」


更なる事実の暴露に若干引きがはいる清澄メンツ
電の説明は続き退役後のアフターケアの話まで及ぶ
退役した後は海軍軍令部と大本営の全面的なバックアップがあること
具体的には精神科、消化器内科などの病院と連携して退役後の栄養指導やメンタルケアが充実していること、もちろん受診料はタダ
ジムや運動施設等も海軍指定施設なら退役者証明で無料で利用できるし、指定施設以外なら領収書を添えた後日申請で費用の還付があるということ
取りあえず、元艦娘のメタボ対策は国を挙げた一大政策になっているようである


「そ、それなら安心だね、部長良かったですね!」

「本当ね!」


咲と久が手を取り合ってほっとした表情をする
充実したバックアップがあると知って、退役後の肥満は回避されそうだと感じたのだろう
だが、ここで特大の爆弾を落とす愚か者が居た


「……あれ? 俺らが退役ってイコール元の世界に帰るって事だからアフターケア受けられないような……」


京太郎の一言で二人のムンクが誕生したのは言うまでもない




本日の咲ちゃんの食事

《朝食》
ご飯(お代わりを含めて3杯)
味噌汁
塩鮭
ほうれんそうのお浸し
お漬物

《昼食》
親子丼(お代わりを含めて2杯)
味噌汁

《夕食》
カツカレー(お代わりを含めて3杯)
サラダ大盛り




そのころ、元の世界の清住高校―――


「どう、衣? 何か見えまして?」

「オカルトの残滓は見えるが…… 何なのかは分からない……」

「お嬢様、衣様で分からないとなるとなるとここに居られるメンバーではお手上げかと……」


集合している鶴賀・風越・龍門渕のメンバーの中で一番オカルトに適性の有る衣の霊視を行っていた
尤も結果は惨敗、何かの残滓は見えるが全く分からないとのこと


「やはりオカルトの専門家を呼ぶべきなのか……」

「ワハハ、じゃあ宮守に連絡入れるぞー」

「永水に連絡入れる必要もあるっスね」

「北海道の…… 有珠山と阿知賀、あと宮永さん関係で白糸台にも連絡を入れるべきでは?」


ゆみの呟きに智美、桃子、睦月が連絡を入れるべき高校のリストアップを行っていく
何気にチームワークが良い


「オカルトのせいで何処かに飛ばされたとしてだ… 連れ戻すにしても飛ばされた場所も特定をしないといけないな」

「ネット小説なら異世界って言うのがセオリーだし!」

「さ、流石にそれはないよね、華菜ちゃん……」

「さ、さぁ……」


風越の面々は久保コーチが中心となってどう連れ戻すかを考えていた
だが、分かっていることが少なすぎて、新作アニメの企画会議のような内容になっているのはご愛敬である


カタカタとキーボードを叩くのは智紀
どうやらネットで情報収集するようだ


カタカタカタ ダーン

「これで良し、何らかの情報は集まるはず」



画面には某ちゃんねるのスレッド画面
新しく建てられたと思しきスレが見える
そのスレに付けられたタイトルは『【もしかして】知り合いがコスプレしてたら神隠しにあった、どうしよう?【異世界トリップ】』だった
真面な情報が集まるかどうかはかなり眉唾だった

それでは、本日の投下はこれにて終了
次の投下までお待ちください



【質問】この板ってR18オッケーだっけ?

ええよ

ただし事前喚起はいるかな
スレタイもしくは1でやるのがベスト

おつよー

板としては問題なかったはずだけど、そういうのが死ぬほど嫌いって人もいて、それで荒れる可能性があるから宣言したりとかで対策を講じる必要はあると思うぜ

>>149>>150
サンクス、まだ書くとは決めてないんだけどね
回答ありがとうね

おばんです
今夜中に投下できたらしたいと思います
少なくとも明日の夜には投下したいなぁ、って思います

何とか出来た……
誤字チェックをするから45分くらいに投下します

それじゃ、投下します
今回は咲世界の話ばかりになりました


************************************





咲たちが艦これ世界に飛ばされてから2週間経った頃
ちょうど警察の想定と能力の斜め上をアクロバットでブッ飛んでいく事態にストレスで病院送りになった警察官が二桁に達する頃でもある
和の家でも一目で分かるほど意気消沈している人物がいた


「………………」

「あなた、いい加減に復活しなさい」


そう、和の父親である原村恵(年齢:49才 職業:弁護士)その人だった
普段の凛とした厳格な父親の面影は全くない。


「……お前は和のことが心配じゃないのか!?」


リビングに一緒にいたピンク髪の中年女性に声を荒げる和の父
ピンク髪の夫人は和の母、原村明子だ


「もちろん我が子だもの、心配よ。でもね、あの映像を見る限り今の私がどうこう出来る状況じゃないのは分かるでしょ?」

「それは分かってる! ああ、わかってるさ!!」

「だがな! 今この瞬間にも和が危険な目にあってるかもしれないんだぞ!! 落ち着いていられるか!!!」


さらに激昂する恵、だがそれは現状で何もできない自分にイラついているだけで直ぐに落ち着く


「…怒鳴ってしまってすまない…… 父親として何もできない自分が情けなくてな……」

「仕方ないわよ… でも和は私と貴方の自慢の子よ、きっと無事で上手くやってるわよ」

「そうだといいんだがな……」


和の母は肝っ玉が据わっているらしい、この状況でも全く動じていないように見える
「もう遅いし、そろそろ休みましょう」っと恵を促して寝る支度を始めた


一方こちらは須賀家のリビング


「全く、因果なものだよ」


『白洲』と大書されたウィスキーグラスをテーブルに置きながら京太郎の父親である須賀京介が呟く
鼻腔をくすぐるお気に入りの国産ウィスキーの香りも少し鈍く感じられる


「須賀家代々の呪いと言ったところかしら~」

「本当に呪いと言っても過言ではないかもな……」


艶やかなロングの金髪の女性の言葉に苦笑しながら返す京介
金髪の女性は京太郎の母、愛子
年齢を感じさせる落ち着いた雰囲気と、少女のようなふんわりとした雰囲気が同居する不思議な女性である
また、一児の母とは信じられないほど若い容姿でもある


「京太郎が麻雀仲間と失踪したのはやっぱり……」

「ああ、間違いなく須賀の血の宿命だな。須賀の血を引く男系男子はある一定の年齢に達すると何らかのトラブルで異世界に飛ばされる……」

「遺伝だとしたらY染色体に異常があるのかもな… もしくは呪いでY染色体を狙い撃ちされたか……」


ずいぶんとピンポイントな呪いである


「貴方も、お義父さんもそうだって言ってたわね~」

「それどころか… 俺の爺さんに曾爺さん、12代前まで遡れるが全員が同じ目にあってるさ。尤も、傍にいた人間が巻き込まれたのは今回が初めてだが……」


苦笑いをして再びウィスキーを口に含む
いつもなら至福と感じられる味も、今日は少し苦いような気がする
テーブルに置かれている須賀家の直系が受け継いできた百冊はあろう文献にチラッと視線を走らせる


「親父はトラン○ヴァール皇国とか言う国に行ったらしい、ロストテク○ロジーと言うものにびっくりしたと言ってたぞ」

「苗字は違うが従弟はトリ○ティン王国と言う国に飛ばされて苦労したと言っていたな、苦笑しながらの「もう使い魔なんぞ御免だ」が口癖だったな」

「それで、代々飛ばされた先の記録がこの文献なのね」

「あぁ、飛ばされた先の文化、風習、技術その他諸々が克明に記録されている… 当然、私もしっかり書いたさ、ノート4冊分にはなったがな」

「これに名前を付けるとしたら『須賀家異世界見聞録』と言ったところか」

クィっとウィスキーを呷って「この文献が世の中に流出したら世の中が大混乱になるな、まぁ秘匿されるべき須賀家の家宝だ」と言ってハッハッハッと笑う京介
愛する息子が、友達と一緒に異世界に飛ばされた
本来なら錯乱モノの事態だが、耐性があるらしいこの夫婦は落ち着いたものだった
まぁ、京介自身がその事態を経験しているから当然である
で、何か帰還に役立つ情報は無いかと代々受け継がれた『須賀家異世界見聞録』を引っ張り出したのだが


「まぁ、モノの見事に飛ばされた場所がバラバラ、帰還の状況もバラバラ… 参考にならないわねぇ~」

「全くだ…… 親父のト○ンスヴァール皇国に従弟のトリス○ィン王国、扶桑○国、アルヴァ○スタ……」

「ウステ○オ共和国、オー○ア連邦、ノースポイ○トっていう国もあるわね~」


ため息しか出なかった


「まぁ、帰還できなかった例は知る限り無いからな、大丈夫だとは思うが……」

「尤も帰還できなかった場合の記録が失伝していたとしたら安心なんぞ出来ないんだが、な…」

「私と貴方の息子よ~ 大丈夫よ!」

「確かにな、彼奴なら須賀の血を引く京太郎なら無事に帰ってくれるだろう」


どうやら京太郎への須賀夫妻の信頼は篤いらしい
それはそうとして妻の愛子が夫にそっと語りかける


「……その血の宿命のこと恨んでる?」

「…恨んではいないな…… 息子も巻き込まれたことを思えば困ったものだとは思うがな…」

「むしろこの宿命が無ければ君と出会えなかったからな、感謝半分、困惑半分と言ったところか」

「ふふっ、私に出合えてよかった? 元呉守府提督・須賀海軍特務大将?」


はにかんだ妻のセリフを聞いて京介は両手を広げる
当たり前だと態度で示しながら愛する妻にはっきりと告げる


「もちろんさ! 愛してるよ、愛宕」

「ヨーソロー!」




















夫婦の愛を確かめ合った後もう一度『須賀家異世界見聞録』をチェックしてみる二人

「それにしても、代々こっちに帰ってくるときに嫁さんを連れて帰ってくるところがまた……」

「まるで異世界での嫁探しの旅ね…… スケールだけは大きいわね~」

須賀家の業はマリアナ海溝よりも深かったようだ



さてさてその頃、清澄高校の麻雀部部室では―――


パリーーーーン

「うッ!?」

「さ、塞! だいじょーぶ!?」


臙脂色の髪をお団子にまとめた髪型がチャーミーな塞に駆け寄るのは大柄な女子校生・豊音
今日もどこかでモノクルが割れたようだ


「…怪我なくて良かった」

「サエ、ダイジョウブ?」

「モノクルが割れるなんて、何が起こったの……?」

「どうやら霊視対象の力が強すぎたみたいだねぇ」


白望、エイスリン、胡桃と彼女らの顧問である熊倉トシが塞を気遣う
どうやら塞の眼力で霊視をしていたようだ


「熊倉先生… すいません… せっかく頂いたモノクルが…」

「いいんさ、塞が無事なら。道具なんてまた揃えりゃいいんさ」

「大丈夫ですか? 臼澤さん、あと何か見えまして?」


塞を気遣いつつ、結果を聞いてくる透華


「ごめんなさい、龍門淵さん… なにか大きな力があることは分かったんですけど、それが何なのかは全く……」

「何とも奇怪なものだねぇ……」


塞の力では何も分からなかったようだ
トシも自身の経験のない事態に戸惑い気味である


「お嬢様、永水女子学園の方と有珠山高校、阿知賀女子学園の方々が到着なされました」

「ハギヨシ、さっそくここにお通しして」

「ハッ」


続々と清澄高校に集結するインターハイに出場したオカルト使いの女子雀士たち
彼女たちの行動が、状況に更なる波瀾を巻き起こす!
かもしれない……

本日は以上です~
お目汚し失礼しました

次の投下までこの子でも愛でてお待ちください


         _______
        /       \
     / ,.. -‐‐- 、   \
     }∠,..艦__これ_ \    \
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    ,′i:/n    n\i:.:.:.:.i‘,  }
.    i:人| U    U  l:.:.:Λ:‘,/
  <人(          ,':.:./__):.∠ニZ
   /:.个: . __▽__ ,./:∠:._{>o<}    >>1乙カリー

    {:.:.:‘,( ) ( )__L/´    /:.:.|    
   人:.:.:.: (・x ・l ト--{〉   ノi:.:./    
    `¨¨´|   |___,.{   、_,.ノ
        |   |   \
        |   |___ __/
       /   | |_|
     ⊂ノ⊂ノ 」.|


お久です。
では、今日も投下します~



ドォォォオオォオオオオン………


「よーし、敵艦隊撃破だじぇ!」

「い、雷ちゃん、突出しすぎなのです~…」


ここは鎮守府正面海域、時折、駆逐艦2~3隻で構成される深海凄艦のはぐれ艦隊が現れる以外は至って平穏な海域だ
今日は沿岸漁船から深海凄艦発見の電信を受けて撃破のために来ていた


「周辺警戒終わりました。事前に通報を受けた隻数と撃破隻数が一致したのでもう大丈夫でしょう」


他に深海凄艦が居ないか警戒偵察を終えた和が今回の旗艦を務める咲に報告する
ホウレンソウは大事なのだ


「和ちゃん、了解だよ。それじゃ、みんな、始めよっか?」

「「「「「おう!」」」」」


咲の号令に5人が元気よく返答すると、まこが装備していた九四式水中聴音機を起動させるよう艤装に乗り込んでいた妖精さんに指示を出す
久も同じようにしているが、そもそもここは鎮守府の正面海域
敵潜水艦の出没は深海凄艦との海戦以来一度も確認されていないし、侵入されてはならない海域だ
警戒は怠るのは論外だが二隻同時に水中探信儀を最大稼働させるのは流石に過剰警戒……


「水中聴音機に感ありじゃ! 方位○○○! 距離××」

「こっちもよ! 方位△△△ 距離◆◆!!」


目を閉じて水中聴音機に集中していたまこと久が何かを感じ取り声を張り上げる


「見張り妖精さん、お願いね」


二人の情報を元に咲がその海域を見張り妖精に見るように頼む
本当に潜水艦が侵入したかのような騒ぎである
咲の艤装に乗っていた見張り妖精は敬礼で答える


「うん、ありがとう! 電ちゃん! 和ちゃん! 優希ちゃん! これからデータを送るからその通りに航行して爆雷を投下して!!」

「「「よーそろー(だじぇ!)!」」」


妖精さん経由で咲からデータを受け取った3人は指定されたルートをなぞるように航行し……


「てーッッ!!」

「なのです!」

「私が守ります!!」


盛大に九四式爆雷を海にばら撒く
ポイポイっと海中に投下された爆雷は重力に従って海中をユラユラと沈んでいき

起爆深度に到達するとその身に蓄えられていたエネルギーを解き放った



ドォォオォォオォオオオオオオオン……



海面が一瞬で白く濁り、次の瞬間には巨大な水柱が出現する
至近弾なら敵の潜水艦はひとたまりもない
良くて潜航不能に陥り浮上
最悪浮翌力を完に全喪失し姿を見せることなく沈没する
撃沈すれば油や浮翌遊物が浮いてくるはずである


「居たのです! 全艦、戦闘よーい!!」

「「「「「よーそろー!!」」」」」


電が何かを見つけ戦闘用意の号令をかける
その号令からは敵潜水艦が浮上してきたと思える
しかし、全艦が主砲と副砲を海域に向けるかと思いきや、取り出して構えたのは何故かタモ網……


「秋刀魚、ゲットだじぇ!!」


そう、清澄鎮守府の面々
攻略した海域で秋刀魚の発破漁をしているのだ、爆雷を使って……


「これで… これで1週間ぶりのたんぱく質にありつけるのです!!」

「もう箸の立たないお粥は懲り々々だじぇ!」

「ほんとよね…… 全く、近場の鎮守府の一航戦が問題さえ起こさなければ……」


京太郎率いる清澄鎮守府は馬鹿食い艦が居ないので食料や資源が不足することはまずないのだが……
清澄鎮守府の近くの鎮守府が食料を予定以上に消費したため、ご近所の鎮守府が割りを食ったのだ
その割を食った鎮守府に清澄鎮守府も含まれていて、ここ1週間まともな飯を食っていなかったのだ


「清澄鎮守府指令。こちら旗艦、古鷹。どうぞ」

『こちら鎮守府…… 感動良好…… 遅れ……』

「こちら古鷹、秋刀魚の捕獲に成功! 大漁だよ、京ちゃん!!」

『こちら鎮守府指令…須賀…… 皆よくやった…! 今日は秋刀魚パーティーだ……!』

「「「「「やったーーー!!」」」」」


些細なことで盛り上がれるメンツであるが、食は士気の向上にとって大切なのだ


そのころ、元の世界の清住高校―――


「力及ばず申し訳ないです……」


心底申し訳無いと言った感じで、頭を下げているのは石戸霞
後ろには他の永水女子のメンバーもいて一応にしょげた表情をしている


「いえいえ、試して頂いただけでもありがたいですわ。お気になさらずに」


そう言って透華がフォローをする
駄目で元々で試してもらったのだ、責めるのはお門違いと言うものだ


「大きな力があるというのは分かるのですが…… それが何なのかサッパリ見当がつかないんです」

「こんな事は初めてなのですよー」


龍門渕メンツはインハイ出場選手の誼を通してオカルトが得意な高校に清澄の部室の鑑定を依頼していたのだ
他にも宗教と関係がある有珠山などにも来てもらっている
と言うか、清澄と関係が深いインハイ出場校はすべて集合していた
阿知賀女子、白糸台、宮守女子、永水女子、姫松、千里山女子、鹿老渡、臨海女子、龍門渕、風越女子、鶴賀、有珠山、平滝、高遠原中学、新道寺

いずれも久たち清澄のメンバーと誼を結んだ少女たち
6人が纏めて行方不明になったと聞いていてもたってもいられず駆けつけたのだ
友情に篤い少女たちである

また、藤田靖子の関係らしいが何名かのプロの雀士(小鍛冶健夜、三尋木咏、瑞原はやりなど)も顔を見せている
麻雀の報道関係者がみれば卒倒しそうな状況だ

さて、永水女子、宮守女子、有珠山とオカルトや宗教に関わりの深いメンバーの能力を頼って神隠しの原因を探ろうとしたわけだが……
目論見は見事に玉砕した
少なすぎる情報ではどうすることも出来ず頭を抱える少女たち

完全な手詰まりである
まぁ、こんな状況になると普通ではない人物が突破口を開くのが常だが……


「ワハハー、手詰まりだなー」

「蒲原…… お前、本当に呑気だな……」

「そんなことないぞー、ゆみちん。まぁ、他に手がないなら状況を再現してみるかー」

「「「「「……は?」」」」」


ワハハーっと智美の零したセリフに一瞬固まるメンバー
やはり智美の発想は常人ではないらしい


「ワハハー、清澄のメンツが消えた状況を再現して見れば何かわかるんじゃないかー」

「なるほど…… 現状が手詰まりなら別の角度から攻めてみるのも手か……」


智美の説明に菫が一理あると理解を示す


「悩んでるよりは実行あるのみか…… で具体的にはどないするんや?」


元々、深く考えるのが苦手で脳筋気味な洋榎が乗っかる
他にも部長クラスが智美の案に賛意を示したため状況を再現するべく当時の分析を始める


「まず、コスプレやな…… 全員艦これのコスプレしてるからそこを統一すべきちゃう?」

「フム… 須賀がトリプル役満を上がってるな… トリプル役満も鍵の一つか?」

「それもあるけど、全国優勝の猛者3人とほとんど初心者が1人……」

「その初心者が大物手を上がっている点も注目に値しますね」


喧々諤々の議論が繰り広げられ意見が出されていく
最終的には以下の点に落ち着くこととなる

1.この場に居るメンバー全員(コーチ・プロ陣を含む)で艦娘のコスプレをする
2.初心者1人と最強クラスの雀力の持ち主3人で卓を囲む
3.対局は全力で、初心者のメンツはトリプル役満のみを目指す
4.部室の備品類は当時と同じ状態にする

艦娘のコスプレに抵抗を示すメンツも居たには居たが
多数決、数の暴力にあがらいきれず押し切られた格好だ


「確かに大きな力が部室に渦巻いてるし、当時の状況が再現できれば何か起こるかもしれないけどねぇ……」


宮守女子の監督・熊倉トシさん御年63歳
トントン拍子に進んでいく事態に理解を示しながらも、ご自身までコスプレに巻き込まれたので少々困惑気味
なお女子高生会議の全会一致によって、トシさんは練習巡洋艦『香取』のコスプレをすることが内定している


「皆さん、何かあったら竹井さん達みたいに何処かへ飛ばされるかもしれません。なのでこれをお渡ししておきます」

「岩戸さんこれは?」

「霧島神境に伝わる念話符です。持っている人同士なら念話で意思疎通が出来ます」

「おいおい、それってスゲー貴重なモノなんじゃ……」

「はい、霧島神境の門外不出の品です。なので失くさないでくださいね?」


霞の言葉に言葉を失う面々
そりゃ霧島神境の秘宝だ、その希少性や重大性に気づかないものは居ない


「……そんなものをいいのか?」

「お父様には内緒でくすねてきましたが、お友達を助けるためです。後で私が怒られるだけで済みますから」


そう小蒔がハッキリと言い切る
普段はポヤポヤと頼りない娘ではあるが、このような事態には果敢な判断が出来る娘のようだ


「じゃあ、始めようか」


こうして女子高生雀士たちによる異色の清澄麻雀部救出作戦が幕を開ける!

ということで、今回の投下はここまで~
今日のアップデートでローマのハロウィングラが来ていて狂喜乱舞しました
ローマってなんか塞に似ていると思うのは>>1だけかな……


ではでは、次回の投下までしばしお待ちください

【悲報】
>>1、トシさんの年齢を10歳間違える
設定では53歳だそうです・・・・・

こんばんは~
誤字チェック後、0:00くらいに投下します

そろそろ投下します


(回すよ~)



ジャアァァァアァァァアァァァァアアア……


「ねえ、まこ…… いや浦風」

「なんじゃ、ぶちょ… 大井さん」

「羅針盤って回すものだっけ?」

「ワシの記憶が確かなら違うはずじゃが」


ここは通称1-4と呼ばれる海域
咲たちは順調に海域を進んで現在鎮守府周辺では一番遠いこの海域まで進出している
実践もそれなりの数をこなして練度も程よく上がって来たので、ここを制圧して鎮守府周辺の安全を確保するのが京太郎の目論見である

重巡『古鷹』(咲)が居るので敵艦隊の撃破は順調である
しかしそれ以上の難敵が居ようとは艦隊の6人は想像もしていなかった
もっとも艦これユーザーとしては超古株の京太郎
現在はガチの提督となった京太郎はある程度予想していたみたいであるが


『おーい、ぶちょ… 大井… 羅針盤はどうなったー…? どうぞー…』

「こちら大井、羅針盤は南西を示している、どうぞ」

『だーぁーーーッ! また航路が逸れたぁぁぁぁあああ……!?』

「……」


無線から聞こえてくる京太郎の奇声
鎮守府でどんな奇行が行われているのか無線越しでも想像できてしまいそうである
そう、歴戦の艦これユーザーをして震え上がらせる最終ボス、その名を羅針盤と言う
カラカラと自由気ままに回転し、艦隊に指し示す航路は運任せ
この羅針盤のドツボに咲たちの艦隊が嵌ってしまったのだ
此処のところ羅針盤が荒ぶり、海域のボスへ向かう予定の航路を全く進めずにいた


「ねえ、京ちゃんって海域マップ暗記してるのかな」

「熟練の古株ベテラン提督でしたからあり得る話ですね……」

「深海凄艦からすれば、どこで待ち伏せてるか丸裸も同然だじぇ、恐ろしい話だじぇ……」


ヒソヒソと話す咲、和、優希
この世界では、京太郎がチートそのものだと頷き合う
尤も、チートだからと言って羅針盤に勝てないのが艦これであるのだが……


『お願いだから、ルート進ませて!? 何でもしま(ry!』


無線から聞こえる京太郎の声にため息が出る6人だった




そのころ、元の世界の清住高校―――


「とーか、似合うか!」

「に、似合ってますわ、衣」


無邪気に今着ている衣装が似合っているか透華に尋ねる衣
それに顔を引き攣らせながらも何とか似合っていると返す透華
ここ清澄高校の麻雀部の部室は異様な様相を呈している


「しかし、これはまた…… 頭の痛くなる光景だな……」


本当に頭痛を感じているのか両方の蟀谷を揉み解すゆみ
集まった女子高生雀士が揃いも揃って艦これのコスプレをしている
ここは東京ビッグサイトの控室かとツッコミが入るだろう
真面目な彼女にとっては負担の大きい光景である


「………ッツ!?」

「……晴絵ちゃん、笑いたきゃ笑っていいんだよ」

「アッハハッハハハッハッハ!」


恩師であるトシに向かって大爆笑をかます赤土晴絵
尤も53歳という年齢でコスプレしているトシさんが目の前にいる
仕方のないことも確かである…… はずだ


「ワハハ、それにしても異様な光景だなー、な、ゆみちん」

「こうなったのも半分はお前の提案のせいなんだがな、蒲原?」

「ワハハー。それとも「ぴゃぁ!」と言えばいいのかなー」


ちなみに衣は駆逐艦『島風』のコスプレ……
超ミニなスカートに臍出しな上着、コスプレでなければただの痴女なのだが、同じ龍門淵の国広一よりもマシというのが一の業の深さを物語っている

ほかのメンツのコスプレを見てみると
熊倉トシは練習巡洋艦『香取』、よくお似合いです
智美は軽巡洋艦『酒匂』、マッチしすぎて怖い
ゆみは軽空母『隼鷹』、まだヒャッハーとは言ってない様子
他にも色々居るのだが、軽巡洋艦『那珂』が二人いたとだけ言っておこう


「で、これから麻雀をするんですよね? メンツは?」


駆逐艦『文月』の格好をした由暉子
いつもの可愛いらしい服とは違い、中学時代の制服に似た睦月型の服
結構似合っている
世に文月のあらんことを


「そ、そうですよ、それが本題ですよね!?」


何故自分までコスに巻き込まれるのかと目で訴える本内成香(Ver.駆逐艦『浜風』)
胸がペタン娘なのが惜しい


「それは」

「私たちと」

「そこの妹尾さんの4人やね」

「ふえぇ!?」


ユラリと強烈なオーラを出しながら雀卓につく三人
元インハイ個人戦チャンプ、宮永照
見た目はヤクザな個人戦元3位、辻垣内智葉
いつも何故かナース姿の個人戦2位、荒川憩

そんな恐ろしいトリオにご指名をいただいた妹尾佳織
蛇に睨まれた蛙状態である

ちなみに照は軽巡洋艦『鬼怒』、智葉は戦艦『霧島』もちろんメガネは伊達だ、憩は駆逐艦『白露』の格好をしている
そして、そんな3人への挑戦者という名の生贄、佳織は伊號第八潜水艦、つまり潜水艦『伊8』のコスである

潜水艦一隻に対して戦艦に率いられた軽巡駆逐各一隻の艦隊……
[ピーーー]気満々である


「で、これから麻雀をするんですよね? メンツは?」


駆逐艦『文月』の格好をした由暉子
いつもの可愛いらしい服とは違い、中学時代の制服に似た睦月型の服
結構似合っている
世に文月のあらんことを


「そ、そうですよ、それが本題ですよね!?」


何故自分までコスに巻き込まれるのかと目で訴える本内成香(Ver.駆逐艦『浜風』)
胸がペタン娘なのが惜しい


「それは」

「私たちと」

「そこの妹尾さんの4人やね」

「ふえぇ!?」


ユラリと強烈なオーラを出しながら雀卓につく三人
元インハイ個人戦チャンプ、宮永照
見た目はヤクザな個人戦元3位、辻垣内智葉
いつも何故かナース姿の個人戦2位、荒川憩

そんな恐ろしいトリオにご指名をいただいた妹尾佳織
蛇に睨まれた蛙状態である

ちなみに照は軽巡洋艦『鬼怒』、智葉は戦艦『霧島』もちろんメガネは伊達だ、憩は駆逐艦『白露』の格好をしている
そして、そんな3人への挑戦者という名の生贄、佳織は伊號第八潜水艦、つまり潜水艦『伊8』のコスである

潜水艦一隻に対して戦艦に率いられた軽巡駆逐各一隻の艦隊……
殺る気満々である


「頑張るっすよ! 佳織先ぱ…いや、はっちゃん先輩! このメンツの中で素人は先輩だけっす!!」


自分に火の粉が降りかからることは絶対ないと確信している桃子が無責任なエールを佳織に贈る
実は成香もド素人なのだが、生贄は勘弁と隠している
佳織が三徹でブッ倒れた後にバレて生贄にされる未来が待っているなどこの時に知る由もないのだが……
ちなみに桃子のコスプレは駆逐艦『初霜』だ


「うむ、妹尾さんゼナもユンケルもリポDもバイアグラもグロス単位で用意してあるので心配なく嬲られてください」

「全然安心できないよ!?」


那智の格好をした睦月も無責任にエールを贈る
ちなみにこれだけの強壮剤を用意したのはもちろん彼しかいない
竜門淵家執事・ハギヨシ
彼も提督のコスプレをしている


「ところでハギヨシ、何故ずっと窓のほうに顔を向けているんですの?」


コスプレ女子雀士が集った時からジーッと窓の外を向いているハギヨシに透華が疑問をぶつける
というか答えがわかりきっているのだが……


「お嬢様、さすがに私も枯れた老人や案山子ではないので……」

「? どういうことですの?」

「何と言いますか…… 少々露出の多い方もおられまして… 私も男ですので……」


耳を澄ませると「色即是空、空即是色」だの「お地蔵さん、お地蔵さん、私は道端のお地蔵さん……」と呟いているのが聞こえる
ハギヨシ20代男性、少々この空間は刺激がキツイ様で必死に煩悩と戦っていた


「さて……」

「それじゃ……」

「始めようか」

「嫌ぁぁぁあああ!!」


ヌラリと照、憩、智葉が佳織に向かって宣言し、生贄の佳織の悲鳴が清澄の部室にこだまする
さらに不幸にも佳織は揺杏の不穏な「そうだ! 介護おむつもいるなぁー!」発言を聞き逃した

妹尾佳織16歳、乙女真っ只中の彼女に明日はあるのか?

こんばんわ~
今日の23時ごろに投下できそうです

酉テスト
次の投下はR18なので別酉にします

よって見たくない人、年齢的に見えない人は◆gb4ndwMf/kをあぼーんしてください
今後、R18のときはこの酉で行きますので

そろそろ投下します



「んん~~~~っ! 今日もよく働いたなぁ」

「お疲れ様なのです」


執務机の上に山と積まれていた書類を一日かけて片付けるのは想像以上の重労働のようで
京太郎がグーッっと伸びをすると体のあちこちからバキバキっと音が鳴った
体が少しほぐれたところで、電の淹れてくれた熱い煎茶を啜る


「あー、癒されるなぁ……」

「司令官さんお茶のお代わりはいかがです?」

「あっ、もらえるかな」


京太郎の要求に笑顔で「はいなのです」と答えて執務室備え付けの給仕場にお茶を淹れに行く電
少々ご機嫌のようで「海~の娘の艦隊委勤務~♪」と鼻歌も聞こえてくる
元の世界でも有名な曲であるが、この世界の歌詞は海の”漢”ではなく”娘”らしい
歌の意味を知っている京太郎は「休みなしか……」と少々げんなりしていたが


「はい、お茶のお代わりなのです」

「ああ、ありがとう」


お代わりのお茶はさっきよりも熱めで、京太郎は体の疲労がさらに抜けたように感じる
電は自分の湯飲みにもお茶を淹れて飲んでおり
申し合わせたわけではないが二人同時にホゥっと息をつく


「それにしても、ここ最近は深海棲艦の出没も無く平和だな」

「なのです、でも深海棲艦の襲撃はまた必ず起こるのです」

「「Si vis pacem, para bellum」か… やれやれ、いつになったらノンビリできるのやら… 俺たちは普通の高校生なんだけどなぁ」

「それは…… 申し訳ないのです」

「電ちゃんが気にすることじゃないよ」


そのまま無言で茶を飲む二人
飲み終わると、電は湯飲みを直しに、京太郎は重要書類を金庫に仕舞い鍵を掛ける


「それじゃ、今日の業務は終了ということで」

「あの! 司令官さん……」

「ん?」

「今夜、お部屋に伺っても良い…ですか……?」


頬をほんのり染めて上目遣いで訪ねてくる電
健康な男子高校生にとっては破壊力抜群である
ドキッとしながらOKを出しつつ京太郎はこう思うのであった
「ああ、明日の業務は眠気との戦いだなぁ……」っと




「んあぁ! いぃ… あぁあん!」


ぐちゅぐちゅと水音が響く室内
薄暗い中で金髪で大柄な少年とブラウンの髪の小柄な少女がお互いの体を貪っている
蒸し暑い季節のなか、部屋の中に密度の濃い空気が満る


「電…ちゃん……ッ! 締まるっ!」

「あん!司令官さんの!大きい!!」


ベットに寝転がった京太郎の上で盛んに腰を上下させる電
抜くときはゆっくり、入れるときは一気に
さらに膣全体がカリ首で擦られるように角度を上下動のたびに変えていく


「ああっ!」


絶頂を迎えブルブルっと電の体が震えたかと思ったら
背筋がピンと伸び僅かに弓なりに反り返る
小さな舌が口から顔をのぞかせ、実に艶めかしい
ピクッ、ピクッっと硬直した上半身とは対照的に、下半身のその中心
電の雌壺は盛んに京太郎の息子を締め付け精液を強請る


「クッ、射精るッ…!」


一方の京太郎も、電の膣の攻めに負け鈴先から精液を迸らせる
京太郎の息子が射精前に僅かに膨らむ感触と子宮口に叩きつけられる精液の熱い感触は電をさらなる絶頂に叩き上げる
性の快楽という暴風に翻弄された電
硬直はしばらく続き、糸が切れたかのように京太郎の体の上に倒れこむ


「ハァハァハァ… 司令官さん… 素敵なのです…」

「ハァ…フゥ…」


全力疾走以上のエネルギーを使った二人
当然息も相当上がっているのだが、恍惚といった表情を浮かべている
電の慎ましい胸を京太郎の胸板に押し付けた格好で下半身は繋がったまま
未成熟ながらも少女特有の柔らかい体が密着している感触を感じ、京太郎の息子はムクムクと硬さを取り戻していく


「アンッ! 司令官さんのまだ元気なのです…」

「ア、アハハハハ……」

「嬉しいのです、電をもっと悦ばせてください…淫靡の海に沈めて欲しいのです」


逸物を艶めかしく包み込む媚肉が再びおねだりを始めたのを感じた京太郎
負けてなるものかと、夜戦の続きに突入する
この夜の京太郎と電の夜戦は2回で終わるはずもなく、空が白み始めるまで続けられた

この夜戦直後の出撃での電は気力満々で、MVPを連発したのはまた別の話

今日はここまで、京×電でした
R-18なので短めです

次は京×久を書かねば・・・・

あれ? 酉おかしい・・・・?

突然ですが、お約束してた久のR-18を投下します
例のごとく見たくない人、年齢的に見えない人は◆gb4ndwMf/kをあぼーんしてください


ミャーウ… ミャーウ…


程よい潮風の中にウミネコの鳴き声
午前中の透明感のある空気と生気あふれる日差し
何百キロと離れた海域で水柱が白く立ち上り、爆煙が黒く漲っているとは思えないほどの平和な雰囲気の中
独りの少年が鎮守府の埠頭に胡坐座りで沖を見つめている


「みんな… 無事に帰ってきてくれよ」


彼の名前は須賀京太郎
長野県立清澄高校に通う一年生で、麻雀部の黒一点… だった少年
加えて、原因不明、正体不明の謎の現象によって、部活仲間の少女5人と共にこの艦これ世界に異世界トリップをする羽目になった少年でもある
現在はここ「清澄鎮守府」で何故か提督業に精を出して、元の世界への帰還の方法を探っている


「! 帰ってきた!!」


水平線の上に黒い染みのような物が見えると、間髪入れず支給品の双眼鏡を覗く


「ひい、ふう、みい…… 5人…?」


×10の双眼鏡ではあるが、ハッキリと人影だと解る
人数を数えるが5人までしか数えることができない、鎮守府から出撃したのは6人
1人足りない勘定だ


「もしかして、轟沈…… いや、ちゃんと報告は受けてたし、そんなはずは……」


徐々に不安にかられ、ぐるぐるとマイナス思考の渦に嵌まっていく京太郎
しかし、艦隊が目視できる位置にまで来たと同時に安堵のため息と一緒に不安も一緒に吐き出すことが出来た
1人が大破して肩を貸していたので2人が1人に見えただけであった


「艦隊、無事帰還したじぇ!」

「おう、ご苦労様!」


旗艦の雷(優希)が敬礼とともに報告を行う
ちなみに、優希、いまだ慣れないのか陸軍式の敬礼になってしまっている
咲の隣で「雷ちゃん、後で補修なのです……」と呟いていた電が少し怖かった


「部ちょ… 大井が大破か…」

「まぁ… 仕方ないわ、こんな時もあるわよ」


強がって見せる大井(久)だが、かなり辛そうだったので京太郎はすぐにドック生きを命じ艦隊を解散させる


「優… 雷、夕方までに報告書出せよ?」

「じぇぇぇぇええ!?」


書類仕事が苦手でいつも期限ギリギリ、京太郎にきっちり釘を刺された優希
その姿が可笑しくて埠頭に皆の笑い声が木霊した






コンコン


「はい、どうぞ」

「須賀君、失礼するわね」


夜の帳も下りた頃、指令執務室にノックが響く
京太郎が入室を促すと、扉が開き久が姿を表す
勤務時間もとうの昔に終わっているし、部屋には2人だけなので言葉遣いは清澄高校麻雀部員としてのものだ


「それにしても、今日はボコボコにやられましたね」

「ちょっと油断したら、いつの間にか喰らってたのよ」

「……部長、その慢心が命とりですよ……」

「……分かってるわよ……」


京太郎が手ずから淹れたコーヒーを飲みながら話す2人
他愛もない話で談笑し、話題が今日の大破に移る
久は慢心だと素直に告げ、それを京太郎が諫めた
今は上司でもある後輩に慢心を諫められた久は口を尖らせる


「ま、部長を始め皆が無事でよかったですよ。 ……大破を無事のカテゴリに入れていいかどうかはともかくとして」

「……傍目には大怪我に見えるけど入渠すれば元通りだし、なぜか体にはダメージが殆ど無いから無事の範疇でいいと思うわ」

「まぁ、極論を言えば撃沈されなければいいんだけれど、釈然としないのは確かね……」


この世界にきてまだ然程時間が経っていないせいもあり元の世界とのギャップに戸惑うこともしばしば


「それにしても、麻雀したくなってきますね部長」

「そうよ! こう、牌に触れたくてウズウズするのよ!!」

「……そう言っても、麻雀牌が超高級品で手に入らないとか」

「……一体、どこをどうしたらそんな世界になるのか…… 神様がいたら小一時間聞いてみたいわね」


腐っても現役麻雀部員の2人である
常日頃触れていたものが無い喪失感にハァっとため息をつく
カップに残っていた冷めたコーヒーをクッと飲み干す京太郎
椅子から立ち上がりつつ「そろそろ寝ましょうか」という彼の袖を久がクィっと引っ張る


「ねぇ、須賀君… 抱いてくれない?」


頬を赤く染めて上目づかいの久
普段は勝気な彼女のしおらしい姿を見た京太郎

―据え膳食わぬは男の恥―

答えは当然YESだった



「ああっ! あんっ!」

「部長! どうです! 気持ちイイですかッ!?」

「もっと! もっとコスって!!」


提督用の寝室で爛れた親交を深める京太郎と久
ベットで四つん這いになった久の尻にぱしぱしと京太郎は己の腰を叩きつける
ゆっくりとしたストローク、変化をつけるため様々な角度からの突き上げ
それは次第にハイペースになっていく
そして、久の膣内の様々なところを擦りあげていた京太郎のイチモツはその穂先を久の子宮口だけに向けられていく


「あぅん! もっと、もっと突いてぇ!!」


激しい快感に翻弄されつつ
もっと激しい愛情を求める久
しかし限界は突然やってくる


「あっ…… ああぁぁあッ!!」


久の背筋が弓なりに反り、ブルブルっと断続的に痙攣する
淫肉が収縮を繰り返して京太郎の射精を促す
久の体の淫らなおねだりに応えるように京太郎の鈴口から熱々の白濁液が子宮口に叩きつけられる
自分を割り開く肉棒の感触と、精液の熱感で久はさらに高みに昇る


「ふああぁぁぁあ! 射精てる! 中に射精だされてるぅぅッ!!」


その後、力尽きたかのようにベットに体を預ける久
もっとも下半身にはまだ元気な京太郎の息子が入り込んでいるので、高々と尻を掲げたある種屈辱的な姿勢であった


「部長・・・ すごくイイです・・・」

「須賀君… ううん、京太郎君、部長なんて呼ばないで…」

「ここにいるのは、男の貴方と… メスの竹井久… 名前で呼んで…」


久の甘い声とその内容にに元々元気だった京太郎の息子がさらに暴れん棒ぶりを発揮する
密壺の中で京太郎のイチモツはムクムクとさらに育つ
その感触は、久の中にあるただの雌として犯され乱れることに対する最後の恐怖と嫌悪感を取っ払た
そして久の頭の中は京太郎に犯されること一色に染まる


「あああぁぁぁ………」


京太郎が肉棒をニュルル引き抜くとカリ首が久の膣壁から愛液を掻き出す
膣口のビラビラが捲れ上がり、ヌラヌラとラブジュースで濡れ光る小陰唇が冷たい空気に触れる


「んぁぁあああ!!」


そして京太郎が勢いよく息子を突き込むと、久の膣口から愛液が溢れ出す
コリコリとした子宮口が突き上げられ、さらなる快楽が久を翻弄する


「ひぃ! ヒィ! ンぁ! んヒぃ!!」


もはや、力が入らないのか上半身は完全にベッドに預けられている
汗でヌラヌラと濡れた健康的な乳房がシーツと体にサンドイッチされムニュっと押しつぶされている
尻を京太郎に抱えられ、セックスという激しい責め苦を久は悦びながら受け入れていた

互いが互いの肉体を貪る男女の狂宴
いつまでもこうして快楽を貪りたいと本能で感じていた2人だったが
その悦楽の時間にも終わりが来る


「ああぁっ! んくっ! んんうぅー! イクぅーーー!」

「うぅっ! 出る! 出るッ!!」


京太郎の肉棒から思いの丈が迸り、その熱で久の膣壁を焼いていく
二発目とは思えないほどの量、粘り、熱を持ったそれは久を狂わせるには十分すぎた
脳の許容量を超えた快感に久は口をパクパクとさせ、気を失う
京太郎も激しい性行に力尽きたのか、己の分身を挿入したまま久の体の上に倒れこむ


「…くるし…… …きもちいい……」



ベッドと京太郎にサンドイッチされ身動き取れない久だが譫言を呟く
どうやら無意識の中でこの圧迫感に快感を見出しているご様子
京太郎との激しいエッチが久の中に眠るマゾの本性を開花させたようだった
これ以降、久は京太郎との秘め事には荒縄を持参するようになったが、それはまた別のお話

しまった! 酉変えるの忘れてた!!

申し訳ないです……
まぁ、やってしまったものは仕方がないので次回から気を付けます



とりあえず、次の久&和との3Pを書いてきますね、そのあと本編再開にします

ちょっとみんなに聞きたいんだけど
ガイトさんってどっちのイメージ?

①霧島(日本のヤの付く自由業の方)
②Roma(イタリアンマフィア)

初めては是非

小鍛治(自覚が小遣いの範囲の米帝プレイ)や、久保コーチ(ながもんプレイ)、池田ァ(気分転換にやる無課金ユーザー)、ともきー(情報収集の一環で始めた新米提督)とかの女性提督も出してほしいっす。
あと、ハギヨシはプレイする(ユーザー)側じゃなくプレイさせる(運営)側なイメージしか湧かないのは何故だろう。

必死で書いたよ…
後30分ほどで投下できると思います

今回は約二名が悲惨な目にあってますがご容赦を

じゃ、投下しますねー


ミャーウ… ミャーウ……


「コレが例のブツだよ、須賀提督」

「確かに受け取りました。感謝します、犬吠埼提督」


清澄鎮守府の第一埠頭でガシッと両者の手が力強く握られる
2人の若き提督、須賀と犬吠埼
その顔はこれから困難な戦いに挑む戦士のようだった


「これがないと毎日が辛いですから……」

「分かる、分かるよ須賀君! 俺なんか以前昼夜三交代制で相手させられかけたんだ……」

「全く、艦娘の性欲は底なしかと思いますよね…」

「然り然り…」

「「コラ、そこの2人!! なに失礼なこと言ってるのよ!!!」」


海軍謹製の特別性精力剤「種馬ビンビン」の受け取りついでに意気投合している京太郎と犬吠埼
何気に失礼な発言を耳に挟んだ久と犬吠埼提督の艦隊所属の大井が突っ込みを入れる


「アホなこと言っちょらんと、はよう演習始めんか?」


そう、犬吠埼提督の艦隊が清澄鎮守府にいる理由
それは咲達清澄鎮守府の艦隊と演習を行うためである
ちなみに犬吠埼の艦隊は旗艦に『電』を置き、『古鷹』『大井』『雷』『春雨』『浦風』…
つまりは京太郎の艦隊と全く同じ編成である
同じ水雷戦隊で戦術行動と作戦の確認と研究を行うために、条件をそろえた結果である


「…まこ、その通りなんだけど、和はどうした?」


ちなみに、この場では艦名呼びをすると必ず同名が2人いて余りににもややこしい
その対策として本名で呼ぶことになっている


「艤装の調整に不備が有ったらしくて急いで再調整をしているところなのです」

「…ありがとう稲子(京太郎指揮下の『電』の本名)、妖精さんめ… 寝呆けてたな…」

「まぁ、そうゆうこともあるさ須賀提督。僕らは気にしないから」

「ありがとうございます、犬吠埼提督…」


情けない理由に肩を落とす京太郎
それを犬吠埼が慰める
そんな哀愁漂う提督2人を尻目に艦娘たちは和気藹々と交友を深めている


「清澄鎮守府の『春雨』ってどんな人かな、少しワクワクします」

「きっと優しい人だよ」


犬吠埼提督の鎮守府… 長いので犬鎮と略す
犬鎮の春雨と古鷹のおしゃべりが聞こえてくる
どうやらここにまだ来ていない和のことが気になる様子である


「すいませーん! 遅れました!!」

「こんにちは! 私、犬吠埼提督麾下の『春雨』で…すっうっ!?!?」


とてとてと駆けてくる和の声が聞こえてくる
同じ艦の和に会うのを楽しみにしていた春雨が真っ先にあいさつの声をあげる…が
和の姿を見ると同時に凍りついた


「お、お待たせー、しましたー」


駆け足ゆえ、大きく上下する体
当然それにつられて和の豊かに実った果実がたゆんたゆんっと揺れる
駆逐艦「春雨」(Ver.和)、Kカップという異形の駆逐艦である

ちなみに、同じ艦の艦娘というのは複数存在している
特に駆逐艦娘は適正者が多く(他の艦種に比べてという意味で、絶対量は決して多くない)同一艦でン十人の艦娘がいることも珍しくなかったりする
同じ艦だからと言ってハンコで押したように皆同じ姿なわけはない
1人1人顔だちも違うし、性格も異なる
だか、やはり傾向というのは存在していて似た様な娘が集まるのもまた事実だったりする
因みに、駆逐艦「春雨」の傾向は、ピンク髪でちょっと控えめな性格、胸は慎ましやか目で将来にわたって成長の見込みも薄い…
他にもあるのだろうが現時点で分かることはこんな感じらしい、あまりと言えばあんまりな現実だった

その和の超弩級のおもちを見たときの春雨の表情は…

(<●>三<●>)カッ

っと言った感じだった



「……く……」

「く?」

「くぁwsでfrgtひゅじこlp;@:!!!」

「はわわわーー、春雨ちゃんが壊れたのですーーー!」

「でんちゅーーー! 殿中じゃぁぁああ!!」

「春雨止めろーー!! 味方の艦を撃沈するつもりかーー!!」


奇声とともに艤装を展開、そして流れるかのように和に照準を合わせる犬吠埼春雨
その動きは芸術的ですらあった
尤も、味方であるはずの和に照準を合わせてトリガーに指がかかっている現状は拙すぎる
犬吠埼麾下の艦娘と提督自ら体を張って取り押さえにかかっていた


「はなしてくださいぃぃぃいい!! あんな巨乳な春雨など存在してはいけないのです!!」

「分かった! 分かったから落ち着け春雨ぇええええ!!」

「神は死んだーーー!! こんな貧富の差なんか認められませーーーん!」

「おち、落ち着くのですぅぅう! とりあえず艤装は解除するのです!!」

「おのれぇぇぇえ! 未来のない私の胸に代わって天誅じゃぁぁああ!!」



そんなこんなで、何とか春雨(犬吠埼所属)を宥めたあと演習に漕ぎ着ける事は出来たのだが…
接敵と同時に艦隊から突出し和を狙い打ちする春雨
仕舞にはクロスレンジまで近づいて殴りかかるなどのもはや陣形もクソもなかった
当然、そんな状況で序列を正して戦術行動などとれるはずもなく両陣営とも無秩序の乱戦に突入する

当初の戦術行動と作戦の確認と研究なんてものは行えるはずもなく、演習の目的は木端微塵に…
須賀・犬吠埼の両提督が青筋を浮かべて頭を抱える羽目になった
この後、両提督からそれぞれの艦娘たちにきつーいお仕置きが執行されたのはまた別のお話


そのころ、元の世界の清住高校―――


タン、トン、タン…


「ごめんね、妹尾さん… ツモ、ピンフのみの500・300点」

「ダアァアンケエェェェェェェエエエエ!!」


パタパタと照の手牌が倒されると同時に、佳織の大絶叫が清澄高校の麻雀部部室に木霊する
乙女としてどうよ? な感じの叫び声だったが、無理もなかった
なぜなら佳織の手牌は…


「かおりん先輩、惜しかったっすねぇ… 大三元四暗刻単騎聴牌」

「大三元四暗刻単騎聴牌なんて初めて見たわよ… それをあんなゴミ手で流されるとか…」

「カワイソウ…」


桃子、塞、エイスリンを筆頭にこの場に集っている女子校生雀士とプロ勢は憐れむような視線を麻雀卓に突っ伏す佳織に向ける
京太郎たちが行方不明になった時の状況の再現を始めたのは良かったが…
あまりに条件が厳しすぎて8日目に突入していた
ここにその条件を整理の為に記してみよう

1.この場に居るメンバー全員(コーチ・プロ陣を含む)で艦娘のコスプレをする
2.初心者1人とインターハイ強豪クラスの雀力の持ち主3人で卓を囲む
3.対局は全力で、初心者のメンツはトリプル役満のみを目指す
4.部室の備品類は当時と同じ状態にする

1.、2.、4.の条件はまあ簡単にクリアできるが…
問題は条件3.である
こんな条件が早々クリア出来る訳も無く、正直試行回数を重ねるしか方法がない
もっとも幾ら試行回数を重ねても達成できるか怪しいものであるが…

そんなこんなでなるだけ試行回数を重ねるために24時間ブッ通しで打つことに皆の意見が一致した
佳織と成香を除いてだが…
ちなみにこの2人、10か月前までは牌に触れたことすらないお誂え向きの素人である


「ところで成香はどうしてる?」

「まだ仮眠用のベッドで寝てますね… 流石に丸三日も寝ずに麻雀を打たされたので参ってるようです」

「今は休ませてあげよう、どうせ二日後には… ね…」

「そうですね」

「南無南無」


そういって休憩用の簡易ベッドや寝袋が置いてある方を向き拝みだす誓子、揺杏、由暉子、爽
何気に自分たちが成香のような目に合わなくてホッとしていたりする
その成香はハギヨシの用意した簡易ベッドとは名ばかりのかなり寝心地のいいベッドで爆睡中だ
ほぼ一日寝ているにもかかわらず起きる気配もない
尤も、丸々三日の三徹麻をすればそうなっても仕方がないのだが…

この試み、最初は強豪枠の照、智葉、憩の3人と素人枠の佳織でスタートした
そして、現在この場にいるのは誰もが全国大会のレギュラーたち
強豪枠は控えがあふれている一方、素人枠に適合するのは佳織と成香の2人だけ…
結果、強豪枠は昼夜6交代制で素人枠は三徹交代制の24時間無休麻雀という異常なまでの不条理が取り決められた
試行回数を増やすという大義名分のもと対局中は中座は許されないという理不尽さ
食事はおにぎりやサンドウィッチなどの摘まんで食べられるもののみ
トイレに関しては尿瓶まで用意されるという過酷さ、乙女のプライドは木端微塵である


現在、8日目
最初の3日は佳織が、次の3日は成香が打った
そして再び佳織の順番が回ってきて1日半が経っている


「流石に私でもこれはすばらくないですねぇ…」


メンタルに定評のある煌も流石にこの扱いに関しては冷や汗を流しつつそう宣った
確かに交代すれば風呂(龍門淵が財力に任せて仮設のものを設置)にも入れるし、体の欲するまま睡眠もとれる
美味しくまともな食事もとれるのだが… 如何せん3徹が辛すぎる
ちなみに、体がボロボロなので風呂には必ず2人ほど付き添いがついている…
というか自分で入れないので手伝いが必要なのだ


「わははー、佳織ー、交代まであと39時間だー、もうすぐだぞー、頑張れー」

「アヘ… さ、さんじゅうくじかん…」

「う、うむ… そうだ妹尾さん!交代になったらマッサージしてあげますから頑張りましょう!!」

「ま… さーじよりねたい…」

「かおりん先輩! ハギヨシさんにとびっきり美味しいサンドイッチ頼んでありますから頑張ってっす! あとこれ、ゼナっす!!」

「も、もう… えいようどりんくは… いや…」

「頑張れ、妹尾! お前なら出来る!!」

「おいかじゅてきとうぬかしてんじゃねーぞこら」


口々に佳織を励ます鶴賀の面々、励まされる方の佳織はというと…
伊8のコスプレである紺色のスク水に腿までの白いハイソックス、むっちりとした肉体が強調されて、ちょっと危ない香りがする。佳織だけに
さらに、徹夜の影響で目の下には隈が出来、死んだ魚のような目をしている
さらにさらに、綺麗だった金髪は油が浮いてボサボサ、肌には垢が浮き始めている
乙女として完全にアウトである
佳織にゾッコンな男子が見たら1万年の恋も冷めるレベルで

麻雀卓に身を任せてこのまま寝ようか… と睡魔の誘惑にその身を任せかけた佳織であったが
霞がその手にバチバチと音の鳴る黒いモノ(痴漢撃退用スタンガン)を持ってニコニコと近寄って来るのを見てガバッと起き上がる


「ふぇええええん! 何で私がこんな目にーー! ちくしょーーーーー!!!」


修行僧並みの苦行のせいで若干キャラが崩れつつある佳織であった



ちなみに、この苦行の成果?で佳織と成香の麻雀の腕がぐーーーーんと伸たのだがそれはどうでもいい話だったりする

さらにどうでもいい話だが、久保コーチと赤坂監督代理、愛宕監督、アレクサンドラ監督が2人の麻雀の腕の成長を見てこの苦行を特訓に取り入れようかと検討したとかしなかったとか…

本日は以上です

投下までにかなり時間がかかった…
ごめんなさい

咲たちの初体験ですが、書く方向で考えてます
尤も短い予定ですが
明日ちょっとした安価を取ろうと思います
安価開始予定は23:00~24:00ごろを考えてます

あと感想とか書いていただければ>>1は嬉しくて狂喜乱舞するので良ければ書いてください


半日交代でいいんじゃ…とか言っちゃダメすか

本筋のストーリーは固まってるの?

ビギナーズラックが抜けたかおりん…強くなるのか弱くなるのか

すばらでした

上手くは表せないですが楽しく読ませてもらってます。本編も面白いし初体験描写や夜の営み描写にも期待です。

あと清澄を単語登録した方が良いと思います。何カ所か間違ってるので…。

アカン、沈んでないのにわるさめちゃんになってまう。
春雨イ㌔

ハギヨシさんが来たら、執事提督か。
女神妖精は必ず積むが、仕事はさせないだろうな.

皆さんこんばんは

>>297
本編の大筋は大体決まってきてますが、初体験は全くの白紙です

>>297
深夜のテンションで書いたから半日交代なんて発想が出なかったよ…
まぁ、誰とは言わないけれど「追い詰められた方が大物手が出やすくなるし!」と発言したからとでも思っておいてください

>>298
それは運は据え置きで技術の上がったかおりん…
無敵かな?

>>299
ありがとうございます

>>300
ありがとうございます、あと辞書登録しました

>>301
艦娘もこういう経験をして大人になっていくのです
ハギヨシ提督か… かなり有能そうですね


さて本日の安価というのは初体験の順番を決めたいと思います
15分ごろに安価を出します
で、コンマの小さい順=初体験の順番とします
また、レスには咲、優希、まこの何れかの名前を書いてください
コンマがぞろ目の場合、そのキャラのR-18を執筆します


6つの安価を出します。
取れるのは一人ひとつまで、二つ目を取った人がいれば安価下ということでお願いします
ただ、人がいなかった(安価を出した後2時間を超えても6つ埋まらなかった場合)は一人で二つ以上もOKとします

司令はん、ご協力よろしゅうな

では安価行きます

↓1 咲
↓2 優希
↓3 和
↓4 まこ
↓5 久
↓6 電

優希、まこ、和、久、咲、電の順か。
それとコンマが被った場合はどうする予定でしたか。

あっという間に埋まりましたな
このスレ人が少ないからもう少しかかると思ってました…

ご協力感謝です!
というわけで初体験の順番は優希、まこ、和、久、咲、電ちゃんとなりました
書くのは次の次あたりになると思います

>>310
考慮してなかったですねぇ…
たぶん決選投票安価してたと思います

和と久が入れ替わっているだけで、ほぼ団体戦の順番通りか。
この段階では、まこのお胸は成長してないのかな?

>>313
揉むと成長するっていうしね!

それじゃ、次の話の投下までお事汁でも食べて待っていてください

ふと、京太郎や仲間に稲子(稲美)と呼ばれ「稲美(稲子)なのです!」と電が言い返す(やり過ぎるとプラズマ化します)やり取りが浮かびました。
ハギヨシさんの場合は提督(プレイヤー)より大本営付きの大淀(運営)の方がしっくりきます。ハギヨシは遊ばせる側のイメージは出来るけど、遊ぶ側のイメージが出来ないのは何故だろう。

【悲報】>>1、京太郎総合スレに投下予告を誤爆する


やってしまった… やっぱり確認は大事やね…

35分前後に最新和投下します…

テンション下がるわ…

それでは投下します



「咲…」

「京ちゃん…」


どことも知れない部屋の中、咲と京太郎が抱き合っている
真っ白なシーツ、裸で抱き合う2人
ぶっちゃけ情事の最中である


「咲、世界で誰よりも愛してるぜ」

「京ちゃん… 嬉しい!」


京太郎の囁きにキュンと胸を高鳴らせる咲
彼女は眼を瞑り、口を差し出してキスをねだる
そして、京太郎の口が彼女の口に近づき…



チュンチュン


「ほら、咲、起きんか」

「グヘヘ… 京ちゃん… もうお腹いっぱぃ… 出しすぎだよぉ…」


現在、朝6時5分
業務開始の時間が早いのは海軍に限らず軍事組織なら普通のこと
それは艦娘も同じで特別な事情がない限り6時起床、8時課業開始は変わらない
で、咲は盛大にお寝坊をかましているわけだ

それも寝顔はだらしなく弛緩し、口の端から涎まで垂れている
挙句の果てに何やら頭の悪い寝言まで連発している
一体「何を」出しすぎなのかは語るまでもない


そして…、当然これは『 鉄 拳 制 裁 』の対象である


「こーの… 呆けなす! 早う起きんか!!」

「ぐえぇ!?!?!」


乙女とは思えない悲鳴を上げる咲
まこによる会心のボディプレスが咲のお腹に直撃したのだが
自業自得である

日は快晴なり
青く澄みわたった秋晴れの朝である
その心躍るかのような天気のよさのせいか、鎮守府全体も何だかいつもよりも明るい雰囲気に感じる
いや、本日は午前10時には課業が終了し実質休日だ
さらに休日だけでなく、鎮守府に詰めている人間にとっては心待ちの特別の日である


「じゃあ、渡そうか。軽巡洋艦『大井』、竹井久」

「はい!」

「これがこの世界での通帳らしいです。それとこの封筒には給与明細に銀行印が入っています」

「ありがとうございます!」


司令官の京太郎から久に通帳と給与明細が手渡される
受け取った久はすぐにそれらを左手に持ち替えて、ビシッと挙手の敬礼をする
こちらに飛ばされて暫く経ち、だいぶ軍人らしい所作が身についているようだ
京太郎の返礼を受けて一歩下がる久


「次、駆逐艦『浦風』、染谷まこ」

「はい!」


続いてまこに通帳と給与明細、印鑑が手渡される
まこも久と同じく敬礼を行う、彼女も中々様になっていた
そして次々と電、優希、和、咲と手際よく渡されていく
そう今日は艦娘および鎮守府提督の給料日だった


「これで全員渡し終えたかな?」

「はい、全員間違いなく受け取りました!」


京太郎の確認に対して敬語で答える久
清澄高校では久が先輩、京太郎が後輩だったので、京太郎にとってこれには違和感しか感じない
そう久とまこらか敬語を使われるという事態など想像の彼方だった
しかし今は京太郎が司令官で久たち6人は指揮下の艦娘で部下
更に曲がりなりにも給与の支給という公式行事である
こればかりは仕方ない、所謂ケジメというやつである


「うん、じゃあ海軍勤務規則により本日午前10時以降および明日は完全休日とする… 業務連絡は以上、解散!!」

「総員、提督に対しー、敬礼!!」


今日の秘書艦当番である久の号令で一糸乱れぬ敬礼を見せる艦娘6人
特に清澄の5人は、つい数週間前まで只の高校生だったとは思えない動きだ
これも5人が艦娘をやると決めた日から始まった電のサンダース軍曹顔負けの特訓の成果だろう


「じゃあ、皆で外に買い物に行こうかのぉ! 京太郎も来るじゃろ?」

「ははは… もちろん行きますよ。荷物持ちが必要でしょうから」

「おぉ、犬自ら荷物持ちを志願するとは偉いじぇ!」

「もう! 優希ちゃん、いくらプライベートな時間だからと言っても司令官さんを犬呼ばわりはダメなのです! 最低限のマナーなのです!」

「優希ちゃんと稲美ちゃん、仲いいよねー。ね、和ちゃん」

「そうですねー」


京太郎が解散を指示し、公の時間が終わりここからは私的な時間
そうなった途端に砕けた雰囲気になる7人
この一つの家族のような空気が清澄麻雀部の空気である
その中に電も違和感なく溶け込んでいるようで何よりである


「じゃあ、私服に着替えたら正面ゲートに集合。守備隊の人たちには俺の方から連絡しておくから、夕飯も外で食べようぜ!」

「おーーーーっ!!」


そこにいたのは、人類の命運を掛けて戦う艦娘とその司令官ではなく
青春を謳歌する年頃の少年少女の姿だった


「お給料かー… こんなの貰うのはまだ先だと思ってたよ」

「私もですね、大学に進学するつもりでしたから最低でも7年後の話だと思ってました」


私室に戻る道すがら
咲と和が話している
自分たち給与を貰える身分であるのがいまだに信じられないようである


「そうよね、清澄の生徒は9割9分は大学に進学するからね」


そんな咲と和の会話に割り込む久
清澄は実は長野の公立ではトップの進学校だ
久も受験しか考えておらず、職を得るなんて夢にも思っていなかった


「そう言えば、幾ら貰えたんじゃろうな?」

「言われてみれば気になるじぇ!」

「あれ? 従軍契約書をよく読んでなかったのですか?」


給与の額面が気になると言ったまこ、それに乗っかる優希
電の方はバッチリ契約書を読んでサインしていたようで給料を把握している様子


(大卒の初任給が20万前後… 私たちは高卒… いえ、高卒ですらないですから… 15万有れば御の字…?)

(10万くらいかな… それだけあれば本がいっぱい買えるよ!!)

(5万くらいだとタコス食べ放題だじぇ!!)

(うーん… 時給800円と換算して、12~13万くらいかのぉ…)

(確か… 一番お母さんが大変だった高1の時に特別に許可をもらってしたバイトで… 月6万円だったから、9万円くらいかしら?)


それぞれが誰の考えなのかはご想像にお任せする


「じゃあ、ここで明細書を見てみます?」


電の提案に二つ返事で応じた麻雀部女子面子
封筒の封を開け、明細書に手を掛ける
そして…


「いくわよ… せーの!」


久の掛け声で一斉に明細書を見る一同


「うーん…」

「4万円ですか…」

「よし! 大体予想通りだじぇ!!」

「…まっ、こんなものよね」

「!?!??!?!?!」


咲、和、優希、久がこんなものかと言った顔をしている一方で
まこはハトが収束波動砲を喰ったような顔をしている


「わ、わりゃ等の目は節穴か!? 桁を数えて見んさい! 桁を!!!」

「…へ?」

「え~っと… いち、じゅう、ひゃく…」

「へっ? えっ!? ご、50万円!?!?!?」

「ど、どういうことだじぇ!?」

「えーっと… 艦娘としての基本給では標準額なのですが…」


そう、明細書には基本給50万と記されている
税金などでそこそこ持っていかれるだろうが、それでも想像を上回る金額だ
咲達5人を一瞬でパニックにするには十分すぎた


「お、落ち着いてくださいなのです! 50万は基本給で…」

「ひっ、ひっ、ふー… 落ち着いたわ、電ちゃん… で、基本給ということはもしかして…」

「なのです、他にも出撃手当、遠征手当、夜間業務手当、危険業務手当、待機手当が月の仕事量に応じて加算されるのです」

「・・・・…………」


想像を絶する厚遇である
尤も人類の未来が双肩に掛かるのが艦娘という職業だ
この程度の人件費は当たり前と言ったら当たり前かもしれない
因みに、最も稼げる艦種は潜水艦だったりする


「き、金銭感覚狂いそう…」

「流石にこれは…」

「なのです、だから艦娘のほとんどは艦娘向けの預貯金ファンドとか、利率の良い信用金庫や艦娘組合の信託投資とか利用するのです」

「是非、紹介してほしいんじゃが…」

「なのです!」

「あと、このお金で京太郎に何かしてあげるじぇ」

「賛成ー!」




「じゃあ、ここで明細書を見てみます?」


電の提案に二つ返事で応じた麻雀部女子面子
封筒の封を開け、明細書に手を掛ける
そして…


「いくわよ… せーの!」


久の掛け声で一斉に明細書を見る一同


「うーん…」

「4万円ですか…」

「よし! 大体予想通りだじぇ!!」

「…まっ、こんなものよね」

「!?!??!?!?!」


咲、和、優希、久がこんなものかと言った顔をしている一方で
まこはハトが収束波動砲を喰ったような顔をしている


「わ、わりゃ等の目は節穴か!? 桁を数えて見んさい! 桁を!!!」

「…へ?」

「え~っと… いち、じゅう、ひゃく…」

「へっ? えっ!? ご、40万円!?!?!?」

「ど、どういうことだじぇ!?」

「えーっと… 艦娘としての基本給では標準額なのですが…」


そう、明細書には基本給40万と記されている
税金などでそこそこ持っていかれるだろうが、それでも想像を上回る金額だ
咲達5人を一瞬でパニックにするには十分すぎた


「お、落ち着いてくださいなのです! 40万は基本給で…」

「ひっ、ひっ、ふー… 落ち着いたわ、電ちゃん… で、基本給ということはもしかして…」

「なのです、他にも出撃手当、遠征手当、夜間業務手当、危険業務手当、待機手当が月の仕事量に応じて加算されるのです」

「・・・・…………」


想像を絶する厚遇である
尤も人類の未来が双肩に掛かるのが艦娘という職業だ
この程度の人件費は当たり前と言ったら当たり前かもしれない
因みに、最も稼げる艦種は潜水艦だったりする


「き、金銭感覚狂いそう…」

「流石にこれは…」

「なのです、だから艦娘のほとんどは艦娘向けの預貯金ファンドとか、利率の良い信用金庫や艦娘組合の信託投資とか利用するのです」

「是非、紹介してほしいんじゃが…」

「なのです!」

「あと、このお金で京太郎に何かしてあげるじぇ」

「賛成ー!」



……一方その、頃提督室で着替え終わった京太郎はというと


「…手取りで19万円か、これなら皆に奢って慰労してあげることが出来るな」


自身の給与明細を見てお金の使い道を考えていた
尤も、ソレの殆どが咲達の為というのが泣けてくる話である


――その頃の清澄高校――


久たちの行方の手がかりを探るという大義名分のもと行われていた拷問… もとい実験はすでに11日目を迎えていた
現在、卓についてるのは智葉、衣、淡、佳織(2徹目)
両の手どころか数えるのも億劫になるくらい叩きのめされている佳織と成香
普通の打ち手なら…
心がバキバキに折られていても不思議ではない
そんな地獄すら生ぬるい対局を傍目に見つつ健夜が恒子に詰め寄っていた


「こーこちゃん…」

「どうしたのかな~… すこやん…」

「私のこの格好はいったいどう言うことなのかな? カナ?」

「良く似合ってると思うよ~、すこやん」


昨日までは重巡洋艦『羽黒』の格好をしていた健夜であったが…
今日の格好は一味違った

ちょっと青めに調整された色白の化粧をして純白のレオタード、そして漆黒のマントを羽織っている
さらに手足の生えた禍々しくも巨大で口のような模様のある帽子を被っていて、黄色のカラーコンタクトまで装着済み
そう、それはまさに…


(空母ヲ級だな…)

(空母ヲ級Flagshipね…)

(フラヲじゃな…)


ちなみにこのヲ級の衣装、恒子が用意したものである


「なんで私だけ艦娘じゃなくて深海棲艦なのかな? カナ?」


ゴゴゴ… っと音が聞こえてきそうな表情でさらに詰め寄る健夜
しかも、水色のオーラのようなものまで出てきている
もはや空母ヲ級改Flagshipである

さて、そんな怒れるフラヲ改『健夜』を口八丁手八丁で宥め透かした恒子
現在進行形で進んでいる処刑… もとい対局に話題を移す

「彼女、かなりメンタル強いねー ねぇ、すこやん」

「いや、こーこちゃん… 強いなんてもんじゃないよ?」

(…確かに… 私が高校時代に小鍛治プロに直撃もらった以上の惨事だからなぁ… 普通なら牌握れなくなるどころの騒ぎじゃないよなぁ…)


闘牌を観戦している健夜と恒子が佳織のメンタルの強さに舌を巻く
そんな二人の会話を聞いていた晴絵はその意見に頷くとともに、自身の高校時代の出来事を思い出して複雑な気持ちだった


「こ。小鍛治プロ… 彼女… 妹尾さんですが、恐ろしい速度で成長してますね」

「確かにそうですね、末恐ろしいです」

「運がいいのはビギナーズラックだと思ってましたが…」

「本人の資質… 産まれながらの豪運だったみたいですね…」

「そして現在、技術も着実に身についている…」


晴絵が健夜に話しかける
体が少し震えていたが、それは仕方がないだろう
なにせ晴絵に一時的とはいえ牌を握れないほどのトラウマを植え付けた張本人なのだから
まぁ、話しているうちに無意識の苦手意識は薄れたのか普通に会話できていた


「来年のインターハイは彼女が嵐を巻き起こすかもしれんな…」


そういったのは靖子、そしてほかのプロ勢もその意見に同意している
まだまだ、荒削りで初心者を脱するか脱しないかの域であるが…
一年もあれば十分に化けるだろう
と言うか、運にステを極振りしたキャラに攻撃力と防御力が備わるなど悪夢でしかない
そんな化け物に麻雀で勝てる者がいるなら、ぜひ御尊顔を拝んで見たいものである


「…それだけじゃなくて何か憑いてるようにも見えるんだがねぇ…」


そうのたまったのは練習巡洋艦『香取』の格好をした熊倉トシ、御年53歳
トシさんの仰る通り、追い詰めに追い詰められた佳織の様子は少し変だった


「フヒッ… ふひひっ… 不合理に身をゆだねてこそギャンブル…」


脂でバサバサになった髪の毛に大きな隈が目の下にハッキリと見える
スク水で強調された健康な肉体も少しくすんで見える
しかし、彼女の纏っているオーラは凄まじい…


(クッ、手が進まん上に大物手を張ったな… やっと条件達成成るかといったところか…)

(摩訶不思議! 衣の支配が一切効かないだと!? 一体全体どうしたというのだ!?!?!?)

(この高校100年生の淡ちゃんの思い道理にいかないってどういうことなの!?)


佳織と対局している面子の思いは様々であるが…
事実として手が一向に進まないのに、佳織だけが着実に大物手に向かって駆け上っているのが分かった
そして彼女たちはハッキリと見えた気がした
佳織の背後に眼光鋭く白髪の顎の長い老人の姿を…


「きたぜ、ぬるりと…」


佳織が山から牌をツモる、彼女の口から普段の彼女とは思えないような低い声とセリフを出しつつ…
この瞬間、オカルトに敏感な娘たちは部室に巨大なエネルギーが急速に集まるのを感じた


「ツモ…」


佳織がアガリを宣言し手牌を倒していく


倒される牌を部室に集まった一同は固唾を呑んで凝視する…


そして佳織のアガリ役は…


「四暗刻字一色大四喜…」

東東東南南南西西西北北北白白













その瞬間…  清澄麻雀部の部室に真っ白な光が満ちた――
















『夕方5時のニュースをお伝えします。本日正午過ぎ、長野県立清澄高校の旧校舎の一室で原因不明の爆発が起きました』

『当時部室には他校の麻雀部の部員とその指導者、プロ麻雀選手など数十人が居り、爆発に巻き込まれた模様です』

『爆音に気付いた教職員が警察、消防に通報し救助が行われ爆発に巻き込まれた人が病院に搬送されました』

『病院の医師の診断によりますと、全員、気絶してはいますが擦り傷のみの軽傷です』

『当時、現場に何人の人間がいたか、正確な数は不明で、警察が詳しく調べているところです』

『また、現場は以前発生した「清澄高校麻雀部集団失踪事件」の現場でもあり、警察が関連を調べています…』

では、本日の投下は以上です
次は初体験のSSかな…?

とりあえず、誤爆したスレへのお詫びのSSSを書いてみます…


次の投下まで菱餅でも食べて待っててください
ただ、菱餅は海上でのつかみ取りとなっています

○過去スレ
【咲 -Saki-】 須賀京太郎ハーレムスレ
【咲 -Saki-】 須賀京太郎ハーレムスレ 2
【咲 -Saki-】 須賀京太郎ハーレムスレ 3
【咲 -Saki-】 須賀京太郎ハーレムスレ 4
【咲 -Saki-】 須賀京太郎カプ統合スレ 4
【咲 -Saki-】 須賀京太郎カプ統合スレ 5
【咲 -Saki-】 須賀京太郎カプ統合スレ 6
【咲 -Saki-】 須賀京太郎カプ統合スレ 7
【咲 -Saki-】 須賀京太郎カプ統合スレ 8
【咲 -Saki-】 須賀京太郎カプ統合スレ 9
【咲-Saki-】須賀京太郎カプ統合スレ10
【咲-Saki-】須賀京太郎カプ統合スレ11
【咲-Saki-】須賀京太郎カプ統合スレ12
【咲-Saki-】須賀京太郎カプ統合スレ13
【咲-Saki-】須賀京太郎カプ統合スレ14
【咲-Saki-】須賀京太郎カプ統合スレ15
【咲-Saki-】須賀京太郎カプ統合スレ16
【咲-Saki-】須賀京太郎カプ統合スレ17
【咲-Saki-】須賀京太郎カプ総合スレ18
【咲-Saki-】須賀京太郎カプ総合スレ19
【咲-Saki-】須賀京太郎カプ総合スレ20

【咲-Saki-】須賀京太郎カプ総合スレ21
【咲-Saki-】須賀京太郎カプ総合スレ22
【咲-Saki-】須賀京太郎カプ総合スレ23
【咲-Saki-】須賀京太郎カプ総合スレ24
【咲-Saki-】須賀京太郎カプ総合スレ25
【咲-Saki-】須賀京太郎カプ総合スレ26
【咲-Saki-】須賀京太郎カプ総合スレ27
【咲-Saki-】須賀京太郎カプ総合スレ28
【咲-Saki-】須賀京太郎カプ総合スレ28
【咲-Saki-】須賀京太郎カプ総合スレ29
【咲-Saki-】須賀京太郎カプ総合スレ30
【咲-Saki-】須賀京太郎カプ総合スレ31
【咲-Saki-】須賀京太郎カプ総合スレ32
【咲-Saki-】須賀京太郎カプ総合スレ33
【咲-Saki-】須賀京太郎カプ総合スレ34
【咲-Saki-】須賀京太郎カプ総合スレ35
【咲-Saki-】須賀京太郎カプ総合スレ36
【咲-Saki-】須賀京太郎カプ総合スレ37
【咲-Saki-】須賀京太郎カプ総合スレ38
【咲-Saki-】須賀京太郎カプ総合スレ39
【咲-Saki-】須賀京太郎カプ総合スレ40
http://ikura.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1396090063

【咲-Saki-】須賀京太郎カプ総合スレ41
【咲-Saki-】須賀京太郎カプ総合スレ42
【咲-Saki-】須賀京太郎カプ総合スレ43
【咲-Saki-】須賀京太郎カプ総合スレ44
女子校生です - SSまとめ速報
(http://ikura.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1398434258/)
【咲-Saki-】須賀京太郎カプ総合スレ45
【咲-Saki-】須賀京太郎カプ総合スレ46
【咲-Saki-】須賀京太郎カプ総合スレ47
【咲-Saki-】須賀京太郎カプ総合スレ48
【咲-Saki-】須賀京太郎カプ総合スレ49
【咲-Saki-】須賀京太郎カプ総合スレ50
【咲-Saki-】須賀京太郎カプ総合スレ51
【咲-Saki-】須賀京太郎カプ総合スレ52
【咲-Saki-】須賀京太郎カプ総合スレ53
【咲-Saki-】須賀京太郎カプ総合スレ54
【咲-Saki-】須賀京太郎カプ総合スレ55
【咲-Saki-】須賀京太郎カプ総合スレ56
【咲-Saki-】須賀京太郎カプ総合スレ57
【咲-Saki-】須賀京太郎カプ総合スレ57(※スレタイミス 58)
【咲-Saki-】須賀京太郎カプ総合スレ59
【咲-Saki-】須賀京太郎カプ総合スレ60

【咲-Saki-】須賀京太郎カプ総合スレ61
【咲-Saki-】須賀京太郎カプ総合スレ62
【咲-Saki-】須賀京太郎カプ総合スレ63
【咲-Saki-】須賀京太郎カプ総合スレ64
【咲-Saki-】須賀京太郎カプ総合スレ65
【咲-Saki-】須賀京太郎カプ総合スレ66
【咲-Saki-】須賀京太郎カプ総合スレ67
【咲-Saki-】須賀京太郎カプ総合スレ68
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【咲-Saki-】須賀京太郎カプ総合スレ71
【咲-Saki-】須賀京太郎カプ総合スレ72
【咲-Saki-】須賀京太郎カプ総合スレ73
【咲-Saki-】須賀京太郎カプ総合スレ74
【咲-Saki-】須賀京太郎カプ総合スレ75
【咲-Saki-】須賀京太郎カプ総合スレ76
【咲-Saki-】須賀京太郎カプ総合スレ77
【咲-Saki-】須賀京太郎カプ総合スレ78
【咲-Saki】須賀京太郎カプ総合スレ79
【咲-Saki】須賀京太郎カプ総合スレ80

【咲-Saki】須賀京太郎カプ総合スレ81
【咲-Saki】須賀京太郎カプ総合スレ82
【咲-Saki】須賀京太郎カプ総合スレ83

こちらは「咲-Saki-」の登場人物、須賀京太郎と女の子達がキャッキャウフフなことをしている妄想を楽しむスレです。
妄想小ネタ・SS・雑談などをしながら、みんなで盛り上げていきましょう。
京×女の子ならハーレムなど、なんでもOKです。職人様大歓迎!どんどん投下してください。

・荒らしは徹底スルーして下さい。構う人もまた荒らしです。
・過度なエロネタ、グロ、暴力表現は禁止。18禁SSはまとめWikiに直接置いてください。
・次スレは総書き込み量が480KBを超えた後に最初に書き込む人か、>>980レスを超えた後に最初に書き込む人が宣言して立てること。
 無理なら代役をお願いしてください。

○まとめWiki
咲-Saki- 京太郎SSまとめ
http://www34.atwiki.jp/kyotaross/

○避難所
http://jbbs.shitaraba.net/anime/10605/

○前
【咲-Saki】須賀京太郎カプ総合スレ84

こちらは「咲-Saki-」の登場人物、須賀京太郎と女の子達がキャッキャウフフなことをしている妄想を楽しむスレです。
妄想小ネタ・SS・雑談などをしながら、みんなで盛り上げていきましょう。
京×女の子ならハーレムなど、なんでもOKです。職人様大歓迎!どんどん投下してください。

・荒らしは徹底スルーして下さい。構う人もまた荒らしです。
・過度なエロネタ、グロ、暴力表現は禁止。18禁SSはまとめWikiに直接置いてください。
・次スレは総書き込み量が480KBを超えた後に最初に書き込む人か、>>980レスを超えた後に最初に書き込む人が宣言して立てること。
 無理なら代役をお願いしてください。

○まとめWiki
咲-Saki- 京太郎SSまとめ
http://www34.atwiki.jp/kyotaross/

○避難所
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○前
【咲-Saki】須賀京太郎カプ総合スレ84

【咲-Saki】須賀京太郎カプ総合スレ86雌早よ

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「こんにちは、部長、染谷先輩。実はブラゲを少々……」


まこの問いかけに少々シドロモドロになりながらも正直に答える京太郎。
部活は始まっていないので遊んでいても問題はまーったく無いのだが、少々後ろめたかったようだ。
ちなみに、京太郎は未だに久の事を部長、新部長のまこの事を染谷先輩と呼んでいる。


「……ぶらげ?」

「咲さん、ブラウザゲームの略ですよ。あの重課金で悪名高きモバ○スもブラウザゲームですね」

(あれ? モ○マスってソシャゲだよな)


機械音痴でネットなど殆ど弄らない先にとってはブラゲといった言葉は分からない様子。
一方の和はネットはお手の物、機械にも強く自宅では真空管ラジオの自作までやっている始末。
大学は工学部志望らしい。
その和が咲に端的に説明するが、その説明のちょっとした間違いにまこが心の中で突っ込む。
まこの方が和よりもサブカルチャーに対して造詣が深いようだ。


「……重課金…… って京ちゃん! まさかお小遣いつぎ込んだりしてないよね!? 破産するよ!!」


分からないなりにも和の言葉の意味を理解した咲は京太郎に詰め寄る。
好意を持っている男の子がゲームで破産などして欲しくない恋する乙女だ。
重課金の言葉はテレビのニュースで知っていたらしい。

京太郎「偏見にも程がアル」

後清澄敗退でクーラは俺の須賀京太郎様の自腹だ

カチ… カチ……

今日は残暑でインターハイの熱気に包まれていた八月のあの日と同じくらい暑い。
夏休みも終わって生徒の声も学校に戻っていたが、その暑さのせいかどこか元気が無かった。
尤も、初出場の全国大会で優勝し日本中にその名を轟かせた清澄高校麻雀部にとっては暑さなど関係ない。


ナニヨモー!



「だぁぁ! だから何でそこでダメージ食うかなぁあ!!」


その証拠にパソコンの前に座ってマウスを操作する京太郎の顔には汗ひとつ見当たらない。


オドリャアー!

「……クッ、大破かよ! 撤退だな……」

カチ


全国大会優勝の栄誉と共に、部室用のエアコンが手に入ったのだから。
ちなみに、清澄高校で部室用エアコンを保有しているのは麻雀部だけ。
京太郎はさらにマウスをカチカチさせる、その時、涼しい部室の扉が開く。


「やっほー、須賀君早いわねー」

「よぉ、京太郎、何やっとるんじゃ?」


部長を引退した久と、部長を引き継いだまこが入ってくる。
後には1年女子トリオの姿も見える。

毎回嘘優勝書き込むの義務NANO清澄は二位で敗退だよ

別ブロッグでは先鋒飛ばしの弘世菫様の天和地獄だよ(天和一点)司会者ルールだ


「するかっ! 米帝プレイは俺のポリシーに反するっちゅうの!?」

「米帝……」

「プレイ……?」

「あっ!?」


咲の自身に対する認識に思わず声を荒げて反論する京太郎。
思わず、自分のしていたゲームのヒントを与えてしまったのはご愛嬌。
京太郎は「しまった!」といった表情をするが時すでにお寿司。


「一体何をやってたんだじぇ? 京太郎、見せろ!」

「ちょ!?」


優希がその小柄な体を生かして京太郎とPCの間に割り込み、京太郎を押しのける。
そして、優希をはじめ久、まこ、和、咲がパソコンの前に群がる。


「あーーっ、これって話題のMNB.com(陸奥になるビームドットコム)の艦隊これくしょんじゃない!」

「あちゃー」


パソコンの画面を見て久が声を上げ、京太郎が顔に手を当てて天を仰ぐ。


「艦隊これくしょん?」


そう、京太郎がやっていたのは最近アニメにもなった艦隊これくしょんだった。
サービス開始時に目標はユーザー数2万人と設定されていたが……
現在では登録ユーザー300万人を突破!
「目標とは一体…… うごご!」と言いたくなるゲームである。


「よくアカウント取れましたね、抽選でしかアカウント取れないはずですが」

「ネットとかで情報は見ちょるが、本物の提督にははじめてお目にかかったのぉ」

「どれどれ、所属とレベルはどんな……」


和とまこは当然のごとく詳細を知っていた。
で、優希はさらに京太郎の秘密を暴こうとマウスを操作する。
表れた画面に映っている情報を見て咲以外の皆が凍りつく。


「横須賀…鎮守府……?」

「司令部Lv150……?」

「あっ、アハハッハハッハ……」


艦これ最古参のベテランだった。
京太郎はあさっての方向を向いてわざとらしく笑って誤魔化そうとしている。


「??」


尤も、咲には横須賀鎮守府や司令部Lvが示す意味はサッパリのようだが……

安価勿論元始(存在シナイクライ)

バグ提督

米帝天龍ちゃんの食テロか

カチ… カチ……

今日は残暑でインターハイの熱気に包まれていた八月のあの日と同じくらい暑い。
夏休みも終わって生徒の声も学校に戻っていたが、その暑さのせいかどこか元気が無かった。
尤も、初出場の全国大会で優勝し日本中にその名を轟かせた清澄高校麻雀部にとっては暑さなど関係ない。


ナニヨモー!



「だぁぁ! だから何でそこでダメージ食うかなぁあ!!」


その証拠にパソコンの前に座ってマウスを操作する京太郎の顔には汗ひとつ見当たらない。


オドリャアー!

「……クッ、大破かよ! 撤退だな……」

カチ

京太郎「糞1-1で無限で二回目で悲鳴"(-""-)"かよ」


全国大会優勝の栄誉と共に、部室用のエアコンが手に入ったのだから。
ちなみに、清澄高校で部室用エアコンを保有しているのは麻雀部だけ。
京太郎はさらにマウスをカチカチさせる、その時、涼しい部室の扉が開く。


「やっほー、須賀君早いわねー」

「よぉ、京太郎、何やっとるんじゃ?」


部長を引退した久と、部長を引き継いだまこが入ってくる。
後には1年女子トリオの姿も見える。

毎回嘘優勝書き込むの義務NANO清澄は二位で敗退だよ

別ブロッグでは先鋒飛ばしの弘世菫様の天和地獄だよ(天和一点)司会者ルールだ

全国大会優勝の栄誉と共に、部室用のエアコンが手に入ったのだから。米注意白糸台一軍最強【100年分】で三連覇貰い物デス

>>457
だって原作であれだけおトイレ描写があればねぇ

今日の深夜、続きを投下します
お楽しみに

咲さんは憑かれている疑惑が有り、本当にトイレで用を足しているのか…
照の妹の咲は既に死んでいて、別人に憑りついている可能性を匂わせる描写有りませんでしたっけ

>>459
そんなんあったんや…

>>458の酉おかしいですけど、>>1のカキコです。携帯からなので酉を失敗しました。

もう少ししたら電編投下しますのでよろです

それじゃ、投下していきます。
毎度のごとくR-18ですので(以下略



「はい、どうぞー」


コンコンと寝室の扉を叩く音が聞こえたので、京太郎は尋ね人の入室を促す。
まぁ、誰が訪ねてきたのかはわかりきっているのだが…


「失礼するのです」

「いらっしゃい、電ちゃん」


駆逐艦娘『電』こと吾妻稲美である。
繰り返すが、ここは京太郎が寝泊まりする司令官用の寝室だ。
そしてさっきまで咲と激しく性交していた場所でもある。
彼女がここに来る…
それが意味することはただ一つだ。


「ん? なんだかかすかにアンモニアの匂いがするのです」

「き、気のせいじゃないかなぁ…」


クンクンと鼻を鳴らしながら言葉をこぼす電。
それに対しきょどりながらも否定する京太郎。
咲がエッチの時に二回もお漏らししたが、それは妖精さんの不思議パワーで綺麗に掃除されている。
小さな妖精さんが力を合わせてエッチラオッチラとベッドを取り換えていたのは… かなりシュールな光景だった。
その妖精さんのおかげでほぼ完ぺきに綺麗になっていたはずの寝室。
しかし、電は空気中に漂う僅かなアンモニア臭を嗅ぎ取った。
実に恐ろしきは、彼女の嗅覚の良さか。


「…司令官さん。あまり女の子に激しいことをしてはダメなのです」

「…はい」


此処で何がったのかを推測しきった電はジト目を京太郎に向ける。


「分かっていただければいいのです」


そう言いながら電は新しくなったベッドの縁に腰かける。


「1つ聞いてもいいかな?」

「なのです?」


京太郎が電の隣に座りながら聞く。


「いや、これから何するかは十分わかってると思うけど…」

「…………」

「咲や部長、和に優希と染谷先輩は少なくとも半年近い付き合いがあるからまだ分かるんだ…」


躊躇いがちに言い出す京太郎に電は微笑みで続きを促す。
それを見て「でも…」と言いながら京太郎は続ける。


「電ちゃんと出会って… まだ3日だ… たった3日間の付き合いだ…」

「正直、そんな女の子を抱いていいのか… すごく迷ってる」


まがりなりにも咲達は京太郎に恋心を持っていてそれをぶつけてきた。
複数の少女をほぼ同時に抱くなど京太郎からすればアウトどころかビーンボールだ。
それでも出来たのは、彼女たちの安全と恋心があったからこそ。
しかし電は事情が全く異なる。
出会ってわずかに3日、それでコトに及ぼうとしているのだ。
京太郎はスケベな男子高校生だが常識を置き忘れてはいない。
当然そういう状況をすんなり呑み込めるわけはなかった。


「確かに、普通はそうなりますね… でも私は艦娘なのです」


京太郎の問いにそう答えた電が語り出す。


「艦娘になるときに海軍省から散々説明を受けた上に、しつこい位に何回も確認されました。納得していますし、覚悟の上なのです」


そう言い切る電の目に覚悟の色を京太郎は見た。
彼女は絶対に意思を曲げない。
その確信が彼にはあった。
それに、ここで彼女を抱かなければ非常に命の危険がある状態で戦争に送り出すことになる。
京太郎は覚悟を固めた。


「それに、司令官さん…」

「なに?」

「エッチから始まる恋と言うのもあるのですよ?」


ニッコリと微笑む電の表情は非常に艶めかしく色気があった。




「あっ! アッ! あアぁッ!!」


ギシギシとベッドが軋む音が寝室に響く。
京太郎の大きく育った怒張が電の小さな入り口を目一杯拡げている。
京太郎の腰が前後するたびにグチュグチュと湿った音がする。
雁首が膣壁を引っ掻くたびに電の胎内から次々に愛液が溢れ出す。


「い、電ちゃん! どうだ!? 気持ちイイか!?」

「気持ちイイのです! もっと! もっと突いてェ!!」


お互いの意思確認が終わった後の2人は直ぐに服を脱いだ。
両者とも、どこか硬さが残っていたが京太郎の方から声を掛け、愛撫が始まった。
電の体はほぼ優希と同じくらい、発達具合も同じくらいだった。
京太郎が可愛らしい頂を舌で舐り、乳首に吸い付く。
内太腿やお尻を優しく撫でるとピクピクと体を反応させる電。
雌穴に指を突っ込まれた際には可愛らしい声を上げたりもした。
そんな具合に電の体をほぐす目的で、前戯はそこそこに。
そのまま本番へと移った訳である。


「んぁぁあぁぁあああ! キス! キスしてくださいぃ!!」


肉棒を挿れられた直後は痛みで体を硬くしていた電。
暫く動かずに様子を見て、痛みが引いてきた頃合いに京太郎は腰を動かした。
本能に従い電の雌穴が愛液を出し始めると、ヌルヌルと粘膜が滑りスムーズな抽送になる。
それは2人の体に耐えがたい快感を産み、次第に行為に没頭させていく。
コツンコツンっと亀頭が子宮口をノックすると、その刺激で雌の本能が膨れ上がり電がキスをねだる。
電の求めに応じて接吻をする京太郎。
京太郎の唇が、電の小さく桃色をした唇を咥えこむ。


「ン… ムチュ… クチュ…」


下だけでなく上で繋がった2人はすぐに舌を絡めだす。
上あご、内頬、下あご、歯茎、お互いの口の中を嘗め回し、舌をナメクジのように絡め合う。
上がっていた息がさらに上がり、2人の性的興奮は更に高みに昇っていく。


「ふぁあああ! 司令官さんのオチンチンで電犯されてるですぅ!」


自分の小さな膣が硬く勃起したペニスのカタチに矯正されているような感覚に襲われる電。
快感で半分以上働かなくなった頭で、今、少女から女に改造されているのだと朧げなから感じている。


「ほら! ここがイイんでしょ!?」

「しょこはりゃめぇれしゅううう!!」


組み敷いた電が自分の肉棒に溺れていく様をみて京太郎は更に攻める。
Gスポットのあたりを浅く何回も亀頭で擦ると面白いように電は乱れる。
深く浅く優しく力強く。
電が刺激に慣れないように変化を付ける。


「やぁぁぁあ! コリコリしちゃらめぇ!! んひゃぁあああああ!!!」


時折、優希と同じくらい未発達な胸の乳首やクリトリスをつまんで扱きあげる。
この京太郎とのセックスが初体験だった彼女には強すぎるその刺激は、絶頂を迎えるのに十分だった。
ビクンビクンと体が痙攣する電の膣もビクビクと京太郎の肉棒を締め付ける。
電の膣内は初物とは思えないくらいに淫らに熟れ切っていた。


「電ちゃん! 射精そうだ!!」

「だ、だしてくりゃはぁい! 司令ひゃんのぉ! 熱いおチンポミルクぅ! 稲美の胎内に出してくりゃしゃいぃぃ!!」

「よ、よし! 出すぞ! くぅうぅぅッ!!」

「あっぁぁあああ! でてりゅぅう! せいえきがいなみのなかでぴゅっぴゅっでてりゅうう!!」


電の足を割り開いて自らの腰をズッポシ嵌め込む京太郎。
快感のせいで降りてきた電の子宮がグイッと京太郎のペニスに持ち上げられ、その感覚だけで彼女は達してしまう。
そして、彼女の膣内で育った怒張の鈴先から勢いよく精液が飛び出す。


「あつい… あついのです…」

「電ちゃんどうだった?」

「すごく… よかったのです…」


電の胎内から陰茎が引き抜かれて湿った音を立てる。
愛液と精液が交じり合った泡が陰唇を伝い、中から納まりきらなかった精液がこぼれ出してきた。
そんな自分の性器をじーっと見つめた電はクスリと笑って京太郎に一言投げかけた。


「やっぱり、エッチから始まる恋はあったのです」




「………………」

「………………」


初体験を語り終えた電と咲。
2人とも顔がトマトのように真っ赤になっている。
なんだかんだ言って自分の情事を赤裸々にするのは恥ずかしいし、棒姉妹とはいえ照れくさいのだ。


「…なんだか須賀君の日記帳ひとつで豪い状態になったわね…」

「…まぁ、まさか日記にワシ等を抱いたことが克明に書かれちょるとは思わんかったしのぉ…」

「と言うか、この日記帳… 物凄く冷静で客観的かつ克明に書いてますけど、須賀君は書いてるときに恥ずかしく無いのでしょうか…?」


繰り返すが、京太郎の日記帳。
一日当たりの平均ページ数が2~3ページ、多い時で5ページを超えている。
おまけに克明に説明調で書かれている。
いったいどこの報告書かと突っ込みどころ満載である。
そのせいで6人の初エッチの部分を読んだだけなのにもう日が暮れていた。


「ところで次の日は何が書いてあるじぇ?」

「ゆ、優希ちゃん…」

「雷ちゃん…」

「だって、咲ちゃん、稲見ちゃん… 気になるじぇ」

「あー… 確か次の日は初めての出撃だったな」

「あっ、そうだった!」

「で、鎮守府周辺をぐるっと哨戒して帰投して、で初出撃のお祝いパーティーやったよなぁ」

「思い出したのです! 皆で大騒ぎ… なのです?」

「ん? さっきの声って…」

「も、もしかして…」


ここで皆、気が付く。
なんか聞きなれた男の子の声がするなぁっと…
ギギギッと油の切れた蝶番みたいな様子で声のする方… 執務室の入口の方を向く艦娘6人。
そこには第一種軍装を着た京太郎が腕を組んでガイナ立ち。
額には青筋が浮かび、かなり怒っておられるようだ。



「し、司令官さん… 今日は軍令部の方に用事で遅くなるはずでは…」

「あぁ、提督同士の懇親会の予定だったんだけど、皆忙しいらしくて集まりが良くなかったんだ。後日に食事会をするってことで今日はお流れ」

「な、なのです…」

「だから、皆と夕食食べようと急いで帰ってきてみれば…」

「あ、あ、あ、あのね… 京ちゃん… こ、これには深海よりも深ーい訳が…」

「ほーぅ… じゃあその訳とやらを聞かせてもらおうか、『古鷹』?」

「ひぃぃぃっ!!!!」


咲が何とか京太郎の怒りを鎮めんと、弁解を試みるが…
その咲に、あろうことか艦種名で返してくる京太郎、かなりお怒りのご様子である。


「執務室の片づけは… まぁ、綺麗にしてくれたんだから有り難いし、感謝してます」


ニッコリと笑顔で宣う京太郎。
だが、目が笑っていない。


「だけど… 人の日記帳を盗み見るとはどうゆう了見なんだ!!!」

「ごめんなさぃぃいい!!」


クワッと目を開いて一括する京太郎。
そのあまりの迫力に艦娘6人衆は尻もちを搗いてひたすら謝ることしかできない。
そんな彼女たちに京太郎は非情な宣告下す。


「ええぃ、許さん! 今日は全員晩飯抜きだ!!」

「そ、そんな! 殺生だじぇ!!」

「あと海軍精神注入棒でお仕置きするから覚悟しろよ!!」

「いやぁぁぁああああ!!」


その夜、お腹を空かせたうえ、お尻にたっぷり注入棒で海軍精神を叩きこまれた哀れな咲たち…
腹の虫をグーグー鳴らし、唸りながら眠れる夜を過ごす羽目になったらしい。

期待です!

自分はE-4攻略中にアクィラが来てくれました♪
現在E-3でニムと嵐・沖波・風雲・酒匂を掘ってます
おかげで燃料が凄い勢いで減っていく……orz

遅くなりました~
投下します。
推敲、誤字チェックはほどほどなのでところどころおかしいところがあるかもしれませんが、ご勘弁を


ここは鎮守府の大会議室。
机がコの字型に並べられ、議長席に京太郎が、彼の左隣に秘書艦、右隣に先任艦娘が座っている。


「さて、現状確認を始めようか?」


机に肘をつき手でAの字を作ってそこに鼻先を乗っけるゲンドウスタイルの京太郎。
そう言ってぐるりとこの場にいる面子を見渡す。


「須賀く… いえ、提督。艦娘の古鷹以下5名が軽傷なのはいいとして… なんで頭から血を流して重傷だった提督がもうピンピンしてるんですか?」

「気になるか? 大井」

「ええ、すごく」

「ならば教えてやろう… ギャグ空間では主人公とその仲間は死なない!」

「何、メタい発言してるんですか? 酸素魚雷撃ちますよ?」


艦娘になれば一般人に比べて力が強くなるし、体もかなり頑丈になる。
そんな艦娘である咲たちが気絶したとはいえ、ほぼ擦り傷のみの軽傷だったのはまぁ理解できる。
理解できないのは京太郎だ。
一般人の体で、なおかつ重傷を負っていたはず…
なのにもう既に怪我が治りピンピンしている。
不思議に思った久が話を振るが帰ってきたのは何ともメタな答え。
ちょっとイラッときた久は何処からか九三式酸素魚雷を京太郎に突き付ける。
脂汗を流して「すまん」と京太郎が謝ると、酸素魚雷をひっこめる久。
ニコニコ顔が少し怖い。

ゴホンと咳払いをして場を仕切りなおす京太郎。
現在、この場には京太郎を含め16名が顔をそろえている。
そのうち京太郎以下7名が鎮守府関係者、のこり9名が今回建物の屋根を突き破って着弾した面々である。
まぁ、その9名… 京太郎たちの顔見知りだったのだが…


「まずは自己紹介かな… まぁ、ほとんどの面子は顔見知りなわけだが電ちゃんのためにもしておいた方がいいだろう」

「では言い出しっぺの俺から。清澄高校1年の須賀京太郎です。今は訳あってこの清澄鎮守府の提督です。階級は中佐」


起立して自己紹介する京太郎、そのあと秘書艦の久、先任の電が挨拶をする。


「竹井久よ。艦種は軽巡洋艦『大井』。階級は秘書官を拝命しているので今は特務中尉、本来の階級は一等兵曹よ。みんな久しぶりね」

「吾妻稲美といいます。艦種は駆逐艦『電』で先任艦娘を拝命しています。階級は特務大尉。よろしくお願いなのです。」


ぺこりとお辞儀をする電。
ちなみに電が拝命している先任艦娘と言う役、これは鎮守府に所属する艦娘のまとめ役で、各鎮守府に定員1名で設置される。
艦娘同士の揉め事の仲裁、提督不在時および死傷時の指揮権の引き継ぎ、鎮守府内での艦娘の犯罪に関する逮捕・起訴権の執行など。
かなり強烈な役職で、その鎮守府でも練度が高く海軍の空気に馴染んだ艦娘が適任とされることから、鎮守府内の一番古株の艦娘が着くことが多い。
更に付け加えると秘書艦を上回る強権を持つために一般の艦娘がもらえる階級では最上位の特務大尉に自動的に昇格する。
艦娘の階級は上から特務大尉・特務中尉・特務少尉・兵曹長・上等兵曹・一等兵曹・二等兵曹の7階級である。
なお秘書艦の任に就いた場合と各艦隊の旗艦に就いた場合、臨時階級(temporary rank)として特務中尉の階級が任務に就いている間だけ与えられる。


「駆逐艦『浦風』こと染谷まこじゃ。階級は二等兵曹じゃ」

「い、一等兵曹の宮永咲です。艦種は重巡洋艦『古鷹』」

「片岡優希だじぇ、駆逐艦『雷』で二等兵曹だじぇ」

「同じく二等兵曹の原村和です。駆逐艦『春雨』をさせていただいてます」


その後、まこ、咲、優希、和と順に自己紹介をして、いよいよ天井を打ち抜いた面々の自己紹介だ。


「じゃあ、私から… 新道寺高校2年生の花田煌です。和と優希たちの無事が分かってすばらです!」

「…阿知賀女子の1年、新子憧よ。和、いったい何がどうなっているのかちゃんと教えてよ?」

「…鶴賀学園2年生の妹尾佳織です… ククク…」

「白糸台の3年生、宮永照。そこの咲とは姉妹だよ。吾妻さん」

「臨海女子の辻垣内智葉だ、3年生だ」

「大阪の姫松高校3年生の末原恭子や。いったい何があったんや?」

「岩手の宮守女子の臼沢塞よ、3年生ね。で、こっちにいるのが同じく…」

「…小瀬川白望… 宮守女子3年… だる…」

「…………ハッ! すいません! 永水女子の神代小蒔です! 2年生です!!」


そう、顔見知りと言うか…
インターハイでも思いっきり鎬を削り合った面々である。
しかも何故か付き合いの深い高校の面子ばかり…
まぁ、知り合いだったので余計な悶着が起きなかったのは不幸中の幸いである。
もっとも…


「…で、和。その艦これのコスプレと、ここの妙に気合の入ったセットと、そこにいる吾妻さんとの関係と、なんでパラシュートもなくあんな高さを落ちて私たちが無事なのか、それに直撃した貴方たちがなんで無事なのか全部話してもらうわよ」


頭の中身は未だ混乱中。
当然だろう、清澄の部室で麻雀していたら突然目の前が真っ白になって、気が付いたら豪快な投自由落下の真っ最中。
そして地面に叩きつけられて失神、目が覚めたら探していた行方不明の面々が目の前にいたのだ。
普通の精神をしていたら何が何やらである。


「……ククク… 狂気の沙汰ほど面白い… ククク…」

「おい、花田… 妹尾ってあんなぶち濃いキャラじゃったか?」

「…そっとしておいてあげて下さい、染谷さん… 此処に来るために彼女、辛い目に合ってるんでまだ現実逃避中なんです…」


そんな疑問とは程遠い人もいる…
俯き加減で、ニヤリとした表情で呟く佳織だ。
その麻雀の玄人(バイニン)みたいな雰囲気を漂わせる彼女だが、スク水にニーソックスと言う破滅的にアンバランスな格好なのでちょっと近づきたくない。
そんな彼女を横目で見てまこと煌がひそひそ話をする。


「はいはい、色々と疑問があるかと思いますが… とりあえず此方の状況説明をします」


パンパンと手を叩き、皆を注目させながら宣う京太郎。
司令官ぶりが板についてきた成果か、かなり様になっている。


「ふむ、須賀君だったか? この場なら3年生で部長の竹井が説明するものと思ったが…」

「提督… この場なら須賀君呼びの方がいいかしら? 今は須賀君が私たちの指揮官なのよ、だから立場的に不思議じゃないわ、辻垣内さん」

「…まぁ、そちらの方で何かあったんだろう。別に私は構わんよ」


智葉がフッと浮かんだ疑問を口に出す。
それに久が答える。


「納得いただけましたか? じゃあ説明を始めますね」


そう言って京太郎が、話し始める。


「まず、結論から言います。ここは艦これの世界で、俺たちはこの清澄鎮守府で艦隊を結成し深海棲艦と戦火を交えてます」

「………………………………は?」


ズバリと結論から切り込んだ京太郎。
そのあまりにも突拍子の無い言葉に9名の少女たちの思考が停止する。


「ちょ、ちょっと待って! 私たち、ゲームの世界に来ちゃったの!?」

「まぁ、正確に言うとゲームの設定によく似た世界ですね… 詳しい議論は終わりが見えないので今度にしましょう。とりあえず質問は後で纏めて聴きますので… 続きを話します」


それから京太郎は咲たちにも話を振りつつ、ここに来てからの話を分かりやすく語る。
もちろん時間の関係や、機密などで話せない部分は言わない。
たとえば、一発轟沈防止処置のこととか…
たっぷり2時間は使って語られた内容は9人の少女たちにとっては衝撃的だった。


「し、信じられない…」

「これはすばらなのかどうかも分かりませんねぇ…」

「ねぇ、すごく不思議なんだけど…」

「ん? なんだ臼沢?」


憧と煌が頭を抱えて唸るような声を出す。
その中でフッと疑問が浮かんできたので智葉に声を掛ける塞。


「あの時、清澄の部室に30名以上いたよね? なんで、ここに飛ばされたのは私たち9人だけなんだろう…?」

「そう言えばそうですね…」

「確かに… うち等である必然性が全くないなぁ。偶然やと考えることも出来るんやけど…」


そう言って腕を組み、頭をひねる新規転移組。
9人の共通点を探そうとするが全くと言っていいほど思い当たる節がない。
一方で咲たちには思い当たる節がある。
だが、今はまだそのことについて教えるのは控えようとアイコンタクトで意思疎通をする清澄麻雀部+電。


「ああ、きっと艦娘適正のせいだじぇ… ムグゥ!!」


が、空気の読めない娘がここにいた。
慌てて優希の口を和が塞ぐが時すでに遅し。
口から出た言葉は引っ込めるはずもない。


「…私たちが…」

「…艦娘…?」

「あちゃー…」


優希の言葉を聞いて新規転移組の動きが止まる。
目を丸くしながら優希を、そして咲たちを見る。
一方の京太郎はややこしい事態になったと、額に手を当てて溜息をついた。


「和、私たち本当に艦娘の適性があるのですか?」

「ええ、確かにありますよ。全員に…」


煌が和に問い、素直に和が答える。
ここに至って変に隠し事をすると後々話がこじれると判断したからだ。
ちなみに、艦娘になった少女は他の艦娘(元や適性持ちも含む)と一般人とを見分けることができる。
それは外見に特徴があるとかそんなのではなく、電に言わせると「こう… ティンとくる感じなのです」らしい。
何処のアイドル事務所の社長だ?
京太郎は咲たちにも尋ねたことがあるが、彼女たちも「確かに、艦娘を見るとピーンときますね…」と仰る。


「そうか… 私たちも艦娘になれるのか」

「それならそうと早く言えばいいのに」

「客分だと養ってもらうだけで、すばらじゃないですからね。和、優希、手伝いますよ!」

「…怠いけど、帰るためだから手伝う…」


京太郎たちはしばらくの間は9人を客分として扱うつもりだったが、その意思に反して艦娘として戦う気になった新規転移組。
当然、所属艦娘が咲たち6人しかいない現状を考えれば、艦娘として戦線に立って貰うのが一番助かる。
客だと衣食住諸々を世話しなければならないので余計な手間(大半が書類)が増えるだけでデメリットしかない。
しかし、それでも彼女たちを客として受け入れることを京太郎たちは決めていた。
ちなみに、その決断の理由の9割は…


「ちょっと、須賀君! どうするのよこれ!?」

「俺に振らないで下さいよ! これ大体優希の責任ですよ!!」

「ゆーき… あとでお仕置きです… 性的な」

「そんな! のどちゃん、待って欲しいじょ!!」

「それよりもこの場をどう乗り切るかじゃな… 艦娘として所属してもらうなら一撃轟沈防止処置の件は避けて通れんぞ…」

「初対面じゃないけど、そこまで付き合い深くないよね? 京ちゃん」

「あぁ、一応全員と連絡先の交換位はした仲だが… その程度の仲で艦娘として戦うために抱かれろとか言えるわけがないぞ……」

「まず間違いなくドン引きされる… と言うか一歩間違えれば性犯罪者よ?」

「…なのです」


清澄の面々+電が鼻を突き合わせてヒソヒソと相談を始める。
そう、新規転移組を客として扱う理由…
それが一撃轟沈防止処置… つまりは出撃前に行われる提督と艦娘のエッチだ。
子宮に司令官の精を納めておけば、破滅的な一撃をもらっても大破で踏みとどまれるという謎現象。
そりゃ安易に「艦娘になって一緒に戦ってよ」と言えるわけがない。
しかも、出撃のたびに抱かれる必要があるというトドメの一撃まである。
この世界の艦娘になる少女たちはその辺についても海軍から何回も確認を取られるし、純潔を失うことの覚悟はきちんと持っている。
と言うか、この世界では常識で広く知られている。
しかし、照、煌、憧、佳織、智葉、恭子、塞、白望、小蒔たちはそんな常識や覚悟など毛の先ほどもないし、そんな話をすれば間違いなく過剰反応する。
咲たちにしてみれば京太郎に恋心を持っていたし、むしろエッチしたいと思ってたから問題はなかった。
本人たち公認の6股という問題点に目を瞑ればだが…
話は反れたが、要は、いきなり艦娘となってもらうのは問題が多すぎるので、取りあえず客として迎えて様子を見る。
その間に、問題なさそうなら一人々々声を掛けて了承してもらってから艦娘として参加してもらい、無理な人間には声を掛けずにそのまま客としていてもらう。
そう言うプランだったのだ、優希のウッカリで台無しになったが…


「あの… 急にヒソヒソ話をされてどうしたんですか…?」

「戦闘があるんでしょ? 痛いのは嫌だけど、和たちもそれを耐えて戦ってるんだから私も我慢するわよ」


小蒔と憧がヒソヒソ話をする京太郎たちを訝しみながら声を掛ける。
憧に至っては覚悟を決めた顔をしている。
その覚悟は立派である。


「憧… 皆さん… 落ち着いて聞いて下さい…」

「和、やっぱり話すの?」

「ええ、いま話さなくて隠しておいた方が問題になりそうなので…」

「確かに… こんな展開になった以上、厄介ごとは芽のうちに摘んでおくに限るわね… 説明頼むわね」


和の言葉に納得した久は、説明を彼女に一任する。
本来なら責任者の京太郎がすべきなのだが…
事が事だけに彼が説明するととんでもない混乱が起こるのは火を見るより明らか。
よって同性かつ顔がインターミドル覇者として顔が売れている和が説明する流れになった。

さて、和が説明するのだが。
親が弁護士と検察官でその影響を受けているうえ、彼女自身が工学部に進む気満々の理系。
説明もかなり理論的で上手、皆、分かりやすいのでうんうんと聞き入っている。
艦娘の任務と待遇、階級、給与や元の世界に変えるための計画の話などは問題なかった。


「…で、艦娘は戦場に立つ兵士です。ゆえに怪我、最悪、戦死もあり得ます」

「………」

「ただ、怪我の方は艤装のパワーでほとんど心配ありません。戦死の可能性もある方法を取れば殆ど0に等しいです」

「なっ! そんな方法があるのか!?」

「すばらですねぇ、でもそれならなんで、先ほどは話すのを躊躇っていたのですか? 和」

「……その方法とは……」

「その方法とは…?」


何故かここでタメをとる和。
新規転移組の面々がゴクリと唾を飲み込む音が聞こえる。
ちなみに咲たちは心臓がドキドキ言っている。


「提督に抱いてもらって精液を胎の中に納めておくこと」

「「「「………………………はい?」」」」


新規転移組の9人がピタッと固まる。
和が「もう一度言います“提督に抱いてもらって精液を胎の中に納めておくこと”です」と言い、その言葉がじっくり皆の中に溶け込んでいった後…
部屋の空気が爆発した。


「そ、それって… せ、せ、せっく…ッ!!」

「なっ! 一体どういうことだ!?!?!」

「えっ! えっ!? ちょっと待ってください!! と言うことは和と優希は須賀君と…?!? ええっ!!」

「なんだそんな事なんだ、じゃあ京ちゃん、不束者だけど宜しくね」

「ちょっと私たちまだ高校生よ!! そんな破廉恥な!!」

「だ、だる…」


座っていた椅子を蹴飛ばして怒鳴り声を上げる面々。
当然の反応だった。
約一名、お菓子好きのインハイチャンプはこれ幸いと京太郎の方に寄り三つ指でちゃっかり挨拶するなど例外もあるが、それ以外は顔を真っ赤にして抗議と怒号の嵐。
憧なんかは刺激が強すぎて真っ赤な顔して目を回しバタンキューと倒れている。
そして7組の強烈な視線が椅子に座った京太郎に降り注ぐ。
ふんだんに軽蔑と侮蔑の色が混じったそれで針の筵になる京太郎。
京太郎に責任は一切ないし、彼から強要した訳ではないのでそんな目で見られる謂れは全くないのだが…
彼はあえて黙ってその視線を受ける。
ここで言い訳しても火に油を注ぐだけで事態は収束しない。
それなら自分が耐えるだけで場が落ち着くならそうしようと考えてのことだった。
だが、京太郎をその視線から遮るように立つ影が2つ。


「おう、京太郎をそげな目で見んなや」

「そうね、幾ら貴女たちでも… それは許せないわ」


まこと久だった。
京太郎は彼女たちにとっては大切な想い人。
そんな彼が軽蔑の視線に晒されるなど我慢できなかったのだ。


「だがなぁ、竹井に染谷!」

「少のォとも、京太郎はわりゃぁ等に強要はしちょらんぞ?」

「それに私たちの方は納得済み… むしろ最後まで反対していたのは須賀君の方だったのよ?」


抗議の声を上げる智葉だったが、まこと久の言葉と眼光にたじろぐ。
幾ら戦死の危険が無いといっても艦娘が向かうのは戦場。
その幾つかの修羅場を潜り抜けた久とまこである。
威圧感は半端ないし、その顔は兵士のそれである。
死線を潜り抜けたことのないただの女子校生の智葉が敵うはずがない。


「その程度の覚悟がないのなら戦場では足手まといに成るだけなのです。それなら、お客さんとして大人しくしてもらった方が遥かに助かるのです」


そこに電の追撃が加わる。
さらに咲、優希、和が京太郎を守るように立ち位置を移動させ、新規転移組を睨む。
一触即発のこの空気、この空気を変えたのは京太郎だった。


「はい、そこまで」


パンっと柏手を打ち椅子から立つ京太郎。


「咲、和、優希、まこ、久、稲美、そこまでだ。少なくとも彼女達からしてみれば俺は6股かけた最低野郎で女の敵だ。どんな理由があろうともな」

「でも、それだと京ちゃんが!」

「そんな俺を理解して庇ってくれる女の子が6人もいるんだ。十分だよ」


肩をすくめながら咲たちを宥める京太郎。


「花田さん、憧、辻垣内さん、臼澤さん、小瀬川さん、妹尾さん、神代さん、末原さん… 少なくもこの6人との関係は遊びではありません、真剣なんです」

「そりゃ悩みましたよ… 制度というかシステムというか、不可抗力とはいえ不義理も甚だしいです」


そう言って語りだす京太郎。
飾らず、自分の胸の内にある思いを吐き出していく。
筋も倫理もあったものではないが、咲たちを思う気持ちは伝わってくる。
少なくとも京太郎は本気で彼女らを守ろうとしてるし、向ける想いも本物である。
落ち着いて話す彼の言葉で次第に場も落ち着いてくる。


「まぁ、立ったままと言うのもなんです。座りましょう」


そう言って全員に着席を促す京太郎。
彼が先に座るとそれに続くように各々も元の席に座る。


「皆、落ち着きましたか?」

「………ああ、済まなかった」

「それは重畳」


ニッコリとほほ笑む京太郎。


「取りあえず話を整理しよう… 電、確かに辻垣内さんたち9人に艦娘の適性があるんだな?」

「は、はい。キチンと調べないと断言できませんが、恐らく辻垣内さんは戦艦『霧島』の適性持ちだと思うのです!」

「ふむ… 他の面々は?」

「花田さんは重巡『衣笠』、新子さんは駆逐艦『村雨』、臼澤さんは戦艦『Roma』、小瀬川さんは空母『雲龍』」

「妹尾さんは潜水艦『伊8』、神代さんは潜水母艦『大鯨』、宮永照さんは軽巡『鬼怒』、末原さんは軽巡『神通』の適性持ちだと推測するのです」


電の報告を頷きながら聞き、聞き終わると咲たちの方に視線を向け確認を取る。
アイコンタクトでその通りだと5人から返事をもらった京太郎は顎に手をやって話の続きを再開する。


「まぁ、この際艦娘適正とかはどうでもいい。一つ言えることは辻垣内さん以下9名を司令官権限でお客として受け入れます」

「それは… いいのか? 須賀」


京太郎の言葉に、智葉が返す。
京太郎は頷きながら更に言葉を続ける。


「これが現状で一番の方法でしょう。少なくとも艦娘として参戦してもらうのは無理がありすぎます」

「システムを理解はしても感情面で納得してもらえなければ… 本人だけでなく他のメンバーをも危険に晒します」

「キチンと納得の上でなければ古鷹以下6名との間に軋轢が生じるでしょう、それは非常に不味い」

「確かに戦力は欲しい…! が、戦力を欲して連携や士気を滅茶苦茶にしては本末転倒です。それに、俺も向こうの世界の出身ですからね、嫌がる女性と一夜を共になんて御免ですよ」


おどけた調子でそういう京太郎。
現状で艦娘として働けないなら鎮守府から出てもらう必要があるのだが…
そんなことをすればこの世界での戸籍がない智葉たちは一発で路頭に迷う。
同じ世界の人間としてそんな冷たい対応は出来ない、ならば負担は増えるが司令官権限でお客として鎮守府でタダ飯を食ってもらった方がいい。


「なに、俺の書類が少し増えるだけです。追い出したり、艦娘になれとは言いません。衣食住は責任を持って俺が保証します。安心して鎮守府で過ごしてください」


新規組に向かってそう言い切る京太郎。
その姿はとても高校一年生には見えず、貫録のようなものがにじみ出ていた。
咲たちが艦娘として成長したみたいに、京太郎も指揮官として成長していたのだ。
こうして、とりあえず騒動は収まった。
清澄鎮守府は新たに9名の人間を迎え入れて、まだまだ先の見えない対深海戦争を戦い抜いていくことになる。

はい、本日は以上です!
なんかダラダラと長いだけの文になってしまった…
もう少しメリハリのある文章を書きたい…

感想、指摘、意見は大歓迎です。
むしろ書いていただくと励みになります。

では次回までしばしお待ちください


>>486
アクィラくそ裏山
こっちに寄越せヽ(`Д´#)ノ

そう言えば、原作で和のお母さんが登場したようで…
どうしよう、このSSと食い違ってしまった…

リッツよ、今頃になってそのキャラ出すんかい…

それと、この世界の提督の死亡原因の一位は腎虚、腹上死な気がします。

>>500
何故裏設定 バ レ た し ?

和による性的なおしおきが気になってしまう……。

取りあえず、≫172 で登場した念話符で連絡は取れると思うからひとまず原村夫妻は安心するでしょう。

オカルトを二人が受け入れたらの話ですが……。

こんばんわ
明日に続きを投下する予定です。
お楽しみに

>>504
そりゃもう、放置プレイに決まってますよ

安価スレと書いてるけど実質コンマスレだよな
安価ねえし

>>506
立てた当初は安価とコンマを使う予定だったんですが…
いつの間にかほとんど使わなくなってしまったんですよ…

ややこしいなら新スレ立ててタイトルから【安価】抜いたほうがいい?

もう少ししたら投下します!



パパパパー パパパパー パパパパッパパッパパー

シュッコウヨーイ!!


鎮守府の青く澄んだ空に高らかに出港ラッパが鳴り響く。
それと同時に妖精さんの掛け声がかかり、艦娘たちが背負った艤装の主機の音がより大きくなる。。
第1、第2、第3、第5、第6、第7番バースからゆっくりと動き出す艦娘たち。
古鷹を機関に据え、大井、鬼怒、春雨、雷、電を僚艦とした水雷戦隊が航行序列を整えつつ外洋に向かう。
鬼怒が隊列からはみ出したり、速度を合わせられずにアタフタしているが、まあ仕方ないと言える。
彼女はつい先日戦線に加わった新人なのだから。

そんな艦隊を埠頭から見送る複数の人影がある。
2人は軍帽を振る… いわゆる帽振れで見送り、残りの8人は手を振って見送っている。
その見送りは艦隊が水平線の向こうに沈むまでつづけられた。


「行きよったのォ… チャンピ… 鬼怒は大丈夫じゃろうか?」

「まあ、重巡1、軽巡2、駆逐3の水雷戦隊で5名はそこそこ手練れだからなぁ… 少なくとも鎮守府正面海域で手古摺ることは無いはずだ」

「たしかのそうじゃのォ」


京太郎とまこが見送りながら話をしている。
その会話の途中でまこがクククっと急に笑い出し、京太郎が不思議な顔をする。


「…どうしたんだ浦風、いきなり笑いだしたりして」

「なに、つい先日までわしに敬語、ちょっと前はしどろもどろなタメ口で話ちょったのに、今はずいぶん慣れたもんじゃなっとおもっての」


そう言って再び含み笑いをするまこ。
それを京太郎は苦笑して「4ヶ月もたてば流石になれるさ」っと返す。
そんな会話を楽しそう視する2人を見つめるのは煌、憧、佳織、智葉、恭子、塞、白望、小蒔の8人。
顔には何とも言えない表情が張り付いている。


「さて、それじゃ執務に戻るか。皆さんも、今朝渡した地図の立ち入り禁止区域以外なら何処でも自由に過ごしていいですよ」

「あ、ああ… ありがとう… 安心してくれ、言いつけは守る」

「それと、滅多にないと思いますが警報が出た場合は直ぐに防空壕に避難してくださいね」


クルリと回れ右をして智葉たちに声を掛ける京太郎。
どもりながら返事をするのは智葉、どうやらまだ軍人モード(久命名)の京太郎に慣れないようだ。
返事を聞いて京太郎はニッと笑いながら色気のある挙手礼をする。
同じく隣でまこも挙手礼。


「で、提督。昨日抱いた鬼怒の具合はどうじゃった?」

「…いきなり下世話だなぁ、おい… オッサンみたいだぞ浦風」

「何とでも言いんさい。棒姉妹のことが気になるのはおかしいん?」


和気藹々と表現するにはちょっとアレな話題ではあるが、仲良さげに会話しながら鎮守府の本部等に向かって歩く京太郎とまこ。
2人のあとを智葉達8人が追いかけていく。
さわやかな海風が、朝の軍港を吹き抜けた。


さて、鎮守府の提督の仕事は多い。
艦隊司令部への報告書や兵站関係の要求書。
鎮守府内の資材管理はもちろんのこと、各種問題が発生したときの専門機関への依頼等々。
変わったところでは、各地方自治体の要望陳述や漁協への深海棲艦の活動予測・予報の提供等がある。
そして、一番重要なことであるが艦娘の管理・ケア。
これらを毎日こなさなければならないのだからかなりの激務だ。
つい先日まで清澄鎮守府は提督1人に艦娘6人体制、当然、艦隊を出動させれば秘書艦も出撃してしまう…
そして、執務机に積みあがる書類は提督1人でこなせる量ではない。

で、何が言いたいのかと言うと…


「浦風、ここからここまでの書類は秘書艦裁量で決済できるから片付けといて」

「ほい、了解じゃ」

「あと、艦隊司令部への報告は3日後だからその旨をボードに書いといて」

「わかった」

「うーん、大分片付いたぞ… 休憩するか、浦風ー、お茶淹れて」

「はい、おつかれさん」


昨日、照が鬼怒として艦隊に参加したので、艦隊出撃中でも秘書艦が鎮守府にとどまることが出来る。
これがどのくらい喜ばしいかと言うと、京太郎がもろ手を挙げて万歳三唱をするくらいだ。
秘書艦が居るだけで仕事の効率は倍以上に跳ね上がる。
地味に重要なことだ。


「しかし… 宮永照が艦娘になることを即断しよったのは予想できんかった…」

「…まぁ、咲と同じくらい長い付き合いだから…」

「妹と幼馴染じゃけぇ、その姉とももちろんっちゅう訳けェ」

「仲は良かったと思う… でも、いきなり抱いてとはな…」


小休止にお茶と間宮羊羹を楽しみつつ雑談をする2人。
話題は咲の姉、照のことだ。
こっちに飛ばされた日に三つ指ついて京太郎に挨拶、そして艦娘になることを二つ返事で了承。
全く迷うそぶりのない即断即決のお手本だった。

京太郎自身、照と仲がいいのは理解していたが、まさかエッチOKなほど好意を持たれているとは予想外だった。
実は京太郎は忘れているが本当に幼い時にこんな会話がった。

「京ちゃん、結婚しよう」

「照ちゃん、結婚て大人のモノだよ」

「じゃあ、大人になったら結婚しよう!」

「うーん… うん、いいよ」

「約束だよ! 絶対だからね!」

微笑ましい子供同士のじゃれ合いだ。
この後、照が約束のしるしとして何かを欲しがったので、京太郎が100円のおもちゃの指輪を上げている。
ここで終われば本当に微笑ましい子供時代のエピソードで終わったのだが…
この約束、今でも照は覚えていて成就させる気満々なのだ。
白糸台の部活でも「将来を約束した人がいる」と言って地味に話題になっていたりする。
こんなことが背景にあったので、『艦娘になる=京太郎とのエッチ必須』と言うのは彼女にとって渡りに船。
答えは『はい』か『イエス』の二択である。



「…まぁ、わし等の取り決めに従っちょるんなら文句は言えん」

「仲良く頼むぜ… 他の鎮守府だと修羅場で死人が出るなんとこともあるらしいからな…」


京太郎の麾下の艦娘になるにあたってまこ達はいくつかの取り決めをしている。
1つ、京太郎ノ独占ヲ禁ズ
1つ、京太郎ノ負担ニ成ルコトヲシナイ
1つ、艦娘同士ノ仲ヲ良好ニ保ツヨウニ務メルコト
1つ、京太郎ノ求メニハ原則応ジルコト
他にもいくつかあるのだが、主なものはこの4つ。
基本的な考えは、京太郎を平等にシェアしよう、節度モラルをもって仲良くしよう、修羅場は回避しようと言う淑女協定だ。

因みに、複数の艦娘と肉体関係を持つという提督の仕事柄、鎮守府の修羅場の発生率は決して低くはない。
これ、実に大きな問題なのだ。
後方から艦隊に指令を出し、艦娘とエッチして、書類を書くだけ…
これで提督の仕事の9割を締めるので、なんとも楽な仕事と思われるだろう。
しかし、提督の戦死・殉職・離職率、意外に高い。
年に3~4人は死んでおり、その何倍もの離職者が居る。
その原因を高い順に上げると…

一位:シュラバヤ沖海戦(痴情の縺れ)48%
二位:アンアンキシムサウンド=ベッドウエー海戦(腹上死・腎虚)40%
三位:深海棲艦の襲撃10%
四位:その他2%

となる。
艦娘と言えど、元は適正を持っていただけの普通の少女たちだ。
当然、そのような複数の少女たちと肉体関係を持つのだから上手に立ち回らないと嫉妬による泥沼の関係が発生する。
言い争いや、鎮守府の雰囲気が悪くなるくらいならまだ良い、最悪の場合は刃傷沙汰に発展し死傷者が出る。
この修羅場の発生率が原因で、40年ほど前には男子のなりたい職業ベスト5に入っていた提督と言う職業、いまやワースト3にランクインしている。
艦隊司令部、海軍省、大本営もこの問題には頭を痛めているが、如何せん根本的な解決策は見つかっていない。
提督の成り手が無ければシーレーンは深海棲艦によってズタズタにされ、日本の存続すら危うくなる。
その故、提督の適性を持つ男子が見つかれば陸海空軍、学校、地方公共団体が一丸となって入隊の説得にあたるというのが年度末の風物詩だ。
説得される方の男子にとってはいい迷惑である。

まぁ、長々と説明したが…
ようは京太郎たちは上手くやっているということだ。
京太郎のコミュ力と咲たち艦娘の協力があってこその円滑な鎮守府運営である。


「さて… 小休止はここまでにして残りの仕事を片付けるぞ!」

「了解じゃ!」


その後、サクサクと仕事を進め、執務机に山と積まれていた書類も日が傾くころには綺麗に無くなった。
執務終了時刻まではまだ間があるが、今日の業務は終わりにすると決めた京太郎。
まこと再びお茶を嗜んでいた。
2人でまったりとしていたところ、執務室の扉がコンコンっとノックされる。


「はい、どうぞ」

「須賀君、すまんな。お邪魔する」


京太郎の返事とともに入ってきたのは智葉、小蒔、塞の3人。


「で、3人そろって何の用じゃ?」

「ちょっと、相談しなければいけないことがあってな」

「ふむ… まぁ取りあえずソファに掛けてください」


そう言って新調されたばっかりの高級ソファに座るよう勧める京太郎。
先日の新規組自由落下事件で破壊された執務室と娯楽室であるが…
妖精さんの不思議パワーで一晩のうちに直っていた。
内装の家具なんかは、艦隊司令部に連絡するとその日のうちに届く始末。
因みに予算は司令部持ちで、京太郎たちの懐は一切痛まなかった。


「で、相談とは…」

「まぁ、まずはこの札を見てくれ」

「…なんじゃ? このぶち古そうなお札は?」

「それは霧島神境に代々伝わる念話符です。持っている人同士なら念話で意思疎通が出来ます」

「それはまた… 何ともオカルトチックな…」

「そういうなら須賀君たちが異世界に飛ばされていることも十分オカルトチックだと思うわよ?」


渡された念話符をしげしげと見つつ、飛び出してきたオカルト話に苦笑を浮かべる司令官・京太郎。
尤も塞に突っ込まれてさらに苦笑が深くなったのだが。


「で、わりゃら、こんなもんわしらに見せて何がしたいんじゃ?」

「元の世界に居るだろう皆に、私たちと君たちの現状を伝えたい」

「それに清澄の皆さんのご両親にも無事を伝える必要があると思います」

「…なるほど… その念話符の使用許可と、伝えるべき情報の取捨選択が相談の内容ですか…」

「そうなんだけど… 察しが良すぎない? 須賀君」


智葉と小蒔の言葉を聞いて凡その相談内容にあたりをつけた京太郎。
ほぼ正解を言い当てていて、その読みの鋭さに塞が呆れた顔をする。


全ての情報を伝えないのは、情報過多になって相手方が混乱しないようにとの配慮と…
異世界とはいえ軍事情報が含まれているので、機密漏えいを起こさないための配慮である。
この辺のことを察した彼女たち、結構優秀である。


「まあ、基本的に軍事情報と言っても漏れて痛いものは少ないですね」

「じゃけど、擦り合わせは必要じゃな。あと、アレだけは伝えられたらあずるけぇ…」

「確かに… 一撃轟沈防止処置は知られたら困るな…」

「心配しなくても、それを伝える気はないわよ…」


腕を組み、情報の内容を頭に浮かべる京太郎。
特に困る情報は無いが、一撃轟沈防止処置だけは例外だ。
正直、元の世界の人間にこれが知られたら気まずいどころの話ではない。
と言うか各々の両親に知られたら…
考えたくもない事態である。


「…一度、全員で話す必要があるな…」

「そうじゃの… しかし暫くは出撃や出張の予定がつまっちょるぞ」


ペラペラと予定表を見ながら相談する京太郎とまこ。


「…よし、ここだな… 10日後の土曜日、この日なら全員非番にしても大丈夫だ」

「そうじゃの」

「と言うことで… 辻垣内さん、臼澤さん、神代さん、10日後の土曜日に16人全員そろって話し合ってから、その念話符を使用する。それでいいですか?」

「結構時間が空くが、まぁ、仕方ないだろう。了解した」

「でも、向こうから念話があった場合はどうするの?」

「その時はさらっと概要を伝えるだけ、後日、詳しい情報を教えると伝えてください」

「仕方ないですね」


こうして後日、元の世界との情報のやり取りを行うことになった。
取りあえずその日まで、智葉たちには艦これ世界の常識とか情報とかを学んでもらうことにした京太郎。
テレビの視聴は許可を出すだけでよかったが、書籍、雑誌の購入手配で仕事が僅かばかり増えることになった。

話は変わるが、出撃していた艦隊は無事に日が落ちる前に無事帰投した。
重巡1、軽巡2、駆逐3と言うフル編成の水雷戦隊。
駆逐イ級をタコ殴り、3隻編成の深海棲艦水雷戦隊に圧勝して帰ってきた。
ダメージもカスダメのみと言う結果で、照の初陣としては大成功だろう。
そして帰投した艦隊にも10日後の件が伝えられ、その日までに各々が何を伝え何を伝えないかを考えておくことになった。

今夜は以上です!
提督の皆々様は夏イベお疲れでした。
…結局>>1はアクィラとニムを掘り当てることが出来ずじまいで凹んでます…

新スレにして【安価】をタイトルから抜くのはもう少し考えてみようと思います。
それでは次回までしばしお待ちを


感想、意見等大歓迎です!
どんどん書いてください

お久しぶりです。
RJいじめは止めるんだ!

という事で新話投下していきます




「重巡り級を旗艦とした敵水雷戦隊見ゆ! 全艦、単縦陣!」


水平線に幽かに艦影を認めた咲は手持ちの双眼鏡で艦種の識別を行う。
その艦影が深海棲艦だと確認すると旗艦の咲が凛々しく号令を発する。
間髪入れず、残りの五人は警戒航行序列を解き、見事な単縦陣に移行する。


「左舷、砲雷撃戦、用意!」

「私、砲雷撃戦って聞くと…燃えちゃいます。」

「ってー!!」

「陣形を保ちつつ、臨機応変に、行くよ!」

「なのです!」

「砲雷撃戦、開始じゃ!」


それぞれが掛け声を掛けながら敵艦隊へ接近していく。
そして始まる砲撃戦。
砲弾の着弾による水柱が白く立ち上り、両艦隊が砲弾を打ち出す爆煙が黒く漲る。
砲弾の雨を潜りながら更に艦隊間の距離が縮まり魚雷の射程内に入る。
水雷戦隊の本領、雷撃戦の開始である。


「雷撃戦… 開始!!」


咲の号令とともに一斉に魚雷が海に放たれる。
敵艦隊も魚雷を撃ったのか、自分たちに向かって真っすぐに伸びてくる白線が青い海にはっきりと見える。


「各艦、回避!」








場所は変わって清澄鎮守府の執務室。
本日の秘書艦は駆逐艦『春雨』こと和だ。
京太郎の執務机と直角になる様に配置された秘書艦用の机で、書類のチェックと秘書艦権限で出来る決済をこなしている。
提督の裁可が必要な書類は手を伸ばせば届く提督の机の上に置く。
京太郎と和、二人とも黙々と手を動かし書類をさばいていく。


「うーん… ここらで休憩を入れるか、春雨」

「はい、提督」


ぐいーっと背を伸ばしつつ休憩の宣言をする京太郎。
2時間は机に齧りついていたので集中力が切れてきたのだ。
答えた和は直ぐにペンを置き、給湯室に入ってお茶の準備を始める。
頭の中を空っぽにしてボーっと机の上に飾られた写真を眺める京太郎。
現在の清澄鎮守府に所属する艦娘7人と京太郎が写った写真だ。
写真を眺めつつ…


「やっぱり和の胸ってデカいよなァ…」


健全な15歳男子なのだから仕方は無いのだが、今考える事かと問いたい。
写真に写った和の姿。
白露型特有の黒のセーラー服を押し上げてその存在感を存分に主張する和の両胸。
駆逐艦『春雨』は小ぶりな胸の艦娘が多い中、和のKカップは尋常ではない。
駆逐艦でこれに匹敵する艦と言えば『潮』『浦風』『浜風』など数えるほどしかいないだろう。
駆逐艦のおっぱいビッグセブンの一角に食い込む和の胸恐るべしと言ったところか。


「須賀君、お茶入りましたよ」


そう言ってお盆に大きめの湯飲み2つを載せて運んでくる和。
どうやら今日のお茶請けのお菓子は間宮羊羹らしい。
湯飲みと一緒に乗っているお皿の上の羊羹に視線を走らせた後、チラッと和の巨乳に目が向いてしまう。
意外とこういうチラ見は目の動きからバレてしまう事が多い。
清澄高校にいたころの乙女な和なら、顔を少し赤くし、両手で胸を隠すような仕草と非難するような目線を向けてくるのが常だったが、此処にいるのは女になった和である。
クスッと微笑を浮かべ、湯飲みとお皿を机に置き…


「須賀君、意外とそれ分かるんですよ」


余裕綽々と言った様子で一言いい、あまつさえ京太郎の腕に抱きつくくらいのことは平気でするようになった。
ナチュラルに「当ててんのよ」を… いや、この場合は完全に意図的にやっている。
スキンシップと自身のセックスアピールは欠かさないらしい。
因みに、京太郎以外の男が和の胸をチラ見した場合、ゴミを見るような目で非難の視線を向けてくる。
どうやら和の中では、自分の体は京太郎の所有物で京太郎専用という意識があるらしい。


「ハハハ、ごめんごめん今度からは分からないように上手くやるさ」

「そこでやめると言わないんですね」


対する京太郎も慣れたもので軽く流す。
既に肌を重ねて、お互いの恥ずかしいところの隅々まで見せ合った仲である。今更照れるのもバカらしいのだろう。
しばし休憩して英気を養った後、書類との格闘を再開する2人。
やはり人手が倍になると効率がいいのか、見る見るうちに書類は減っていく。


「よし! 本日のお勤め終了!」

「提督、お疲れ様です」


処理すべき書類がすべて片付いたら京太郎が業務は終わりと宣言する。
同時に和は艦隊司令部へ発送する書類の発送手続きに鎮守府の隣にある陸軍の出張所へ向かった。

基本、どんな国でも陸軍と海軍の仲は悪いものだ。
あのアメリカでさえ予算や権限の奪い合いで陸と海の間に深海よりも深い溝が存在した。
だが深海棲艦が猛威を振るっているこの世界、資源を輸入に頼る日本にとってシーレンの防衛はまさに死活問題… いや、国家存亡にかかわる問題である。
そんな状況において陸軍と海軍で仲違いなど出来るはずがない。
陸軍にとっても消費する資源が入ってこなければ困るのだ。
そのシーレンの防衛を一身に背負っているのは海軍と艦娘、陸軍としても両者を応援こそすれ敵視する理由はほとんどなかった。

海軍が深海棲艦との戦いに専念できるよう、日本国内の陸上にかかわる事は全て陸軍が引き受けている。
海軍の公文書・機密文書の輸送についても陸軍が請け負っており、両軍の間には完全な信頼関係が成立していた。
…もっとも、見目麗しい娘が多い艦娘にかっこいいところを見せたいという、泥臭い陸軍の男の下心も見え隠れしているのだが…

そんな背景があるので、全ての鎮守府に小さいながらも陸軍の出張所が併設されているのだ。
此処には憲兵もおり、なにか騒動があった時に鎮守府の治安維持や警備に出てくることもある。


「うーん… コーヒーでも入れるかな? でも給湯室に俺が入ると皆がうるさいし…」


突如、コーヒーが飲みたくなった京太郎。
給湯室に淹れに行くかと思ったが、途中でやめた。
艦娘の皆の間で給湯室は秘書艦の聖域とされ、それ以外が入ることはタブーになっている。
こうなった理由は、一日中書類漬になる京太郎に雑事をさせたくないという可愛い理由だった。
提督自室にもサイフォンやティーセットがあるが、京太郎はまだ日が出ているうちに自室に行くことはほとんどしない。
日の高いうちから自室とかヒッキーみたいと言う理由らしい。

そんなこんなで少し手持ち無沙汰な京太郎。
ボーっと壁に掛けられた時計を見ていると、コンコンと扉がノックされた。


「はい、どうぞ」


「お邪魔します」


そう言って入ってきたのは智葉をはじめとした後期転移組。


「どうしたんです、皆さん揃って? 何か不都合でも?」

「いやなに、扉の横のサインプレートが【執務終了】【在室】になってたのでな。世間話でもと皆で来たんだ」


京太郎の疑問に、智葉が代表して答える。
どうやら彼女、後期転移組のリーダに収まったようだ。
皆に席を勧めて、京太郎は給湯室に向かう。
来客があるのにお茶すら出さないのは流石に無礼だし、何より自分もコーヒーが飲みたい。
咲達に何か言われても作戦の高度で柔軟な運用だと押し切る気満々である。


「どうぞ、男手のコーヒーだけど」


そう言って人数分のコーヒーを出す京太郎。
ちなみに京太郎、ハギヨシに色々教わっているので紅茶やコーヒーを入れる腕前はそこらの喫茶店よりも良かったりする。


「すばらな味です! それにしても突然押しかけて迷惑ではなかったですか?」


コーヒーを一口飲みその香り高い苦みを堪能した煌が旨いと褒める。
そして突然の訪問で迷惑を掛けていないか聞いてくる。


「大丈夫ですよ、すでに今日のノルマは終えましたし… あとは出撃している艦隊の帰還を待つだけですから」

「ずいぶん手際がいいわね… どんな手品なの?」

「どんな手品って… 憧、こっちに飛ばされて数ヶ月経ってるんだ、流石に書類仕事にも慣れるさ」


コーヒーを啜りながら他愛もない話をする面々。
そんな中、戻ってきた和がノックもそこそこに執務室に入ってくる。


「あれ、皆さんいらっしゃってるんですね」


智葉達9人を見てそう発言する和。
彼女らの手元にコーヒーカップがあることを見て京太郎が給湯室に入ったことも瞬時に察している。
まぁ、来客なのだから仕方がないが…
やはり秘書艦の聖域を犯されたことはお気に召さないのかちょっと膨れっ面になる。


「須賀君… 給湯室は秘書艦の管轄ですよ…」

「ハハハ、いや済まない。だがこれは高度で政治的かつ戦略的な作戦の柔軟な運用だ。許してくれ」



一応は勤務時間なのだが、先ほど勤務終了を京太郎が宣言していたので提督に対する艦娘の口調ではなく同級生に対する口調になっていた。
和の可愛い抗議に笑いながらユーモアを交えて良いわけをする京太郎。
予想通りの返答なので和は軽くため息をついて、お代わりのコーヒーの準備をするべく給湯室に姿を消す。
その2人の慣れたやり取りを見て大阪出身の逸般人の恭子が一言。


「なんや2人のやり取り。妙に慣れてるというか自然体と言うか… 夫婦見たいやな」


その後、和を世間話を交えて世間話で盛り上がる。
こんな他愛のない会話でもお互いの人間性はよくわかるものだ。
智葉達にしても京太郎は悪い奴じゃないと解っていても、こうやって交流を持たないことには実感は出来ない。
そう、須賀京太郎という男子をもっと理解するためにあえて彼女たちはこうやって押しかけたのだ。
京太郎たちの方もそれは重々承知の上で、いらぬ不和を産まないためにもこう言ったやり取りは大切にするようにしている。
そして交流を重ねるごとに京太郎との距離は確実に縮まっている。
この鎮守府に飛ばされた時は、軽蔑と侮蔑の色が混じった目線を向けていたことを考えると驚きの進歩である。
咲や和、他4名の様子を見ていても京太郎が女の子を無下に扱う下種ではないことは一目瞭然だし、その心にある思いはホンモノだと実感できる。
それどころか、真剣に執務に取り組み、艦娘のことを考えてあらゆる手を打つ姿を見ていて、そんな男の子に大切に扱われたいと思うのが乙女心だろうか。
何人かは無意識に京太郎に想いを寄せ始めていたりする。


「そろそろ艦隊の帰投予定時間か…」


そう言ってカップのコーヒーを飲み干し腰を上げる京太郎。
執務室を出て、埠頭まで艦隊の出迎えに向かった。

日が水平線に近づき、徐々に空が茜色に染まりつつある。
埠頭では程よい海風が吹き抜け、潮の香りが心地よい。


「もうそろそろ見えるはずなんだがな…」


そう言いながら双眼鏡で水平線を見渡す京太郎。
傍には和や智葉達も同じように双眼鏡を覗いている。


「ねぇ、須賀君。水平線の向こうってことは結構距離があるんじゃ…」


京太郎にそう聴く佳織。
まぁ、水平線の彼方と言うのは結構遠距離と思うのが普通ではあるのだが…


「そう思うでしょ、妹尾先輩。実は水平線までの距離って4kmくらいなんですよ」

「嘘!?」


長野住まいの彼女にとって海はある種の憧れがあったのだろう。
水平線の彼方と言うのは未知なる世界と同じような感覚だったのだが、歩いて僅か1時間ほどの距離だと聞いて目を丸くしていた。
実はこの事実、京太郎たちもこっちの世界に来てから知った事実だったりする。


「まぁ、観測する高度によって水平線までの距離は変わるんですけどね… と、見えました。艦隊が帰ってきましたよ」


水平線にポツポツと6つの黒い影が浮かび上がる。
双眼鏡で見ると咲たち艦娘艦隊だとはっきり分かった。


「速度はおよそ半速(9ノット)程ですね、だとすると20分ほどで接岸ですね、提督」


和がざっと暗算で到着時までの時間をはじき出す。
京太郎も同じ計算だったらしく、うんうんと頷いていた。



「艦隊戻りました!」

きっちり20分後には埠頭に出撃していた6人の姿があった。
旗艦を任されていた咲の号令で京太郎に対して一斉に海軍式の敬礼。
それに京太郎が答礼し簡単な報告を受ける。
詳細な報告は後程書類でなされるので本当に簡単なものだ。


「中破1名、小破2名。海域の攻略は成功しました!」

「ご苦労様。小破以上は直ぐにドックに入って傷を癒すこと。古鷹、あとで報告を頼むぞ」


そんなやり取りで解散を命じる京太郎。
心の中で誰一人欠けなかったことに安堵していた。
いくら昨日の夜に轟沈防止処置をしていたとしても行く先は戦場…
何があるかは分からないのだから。

解散の命が下りたら思い思いに過ごしていいと決めてあったが…
ほぼ全員の行動は一致している。
必ず決まって京太郎の周りにたむろするのだ。


「お・ま・え・ら! 戯れは良いから損傷してるやつは早くドックへ行ってこい!!」


埠頭に京太郎の叫びが木霊した。

という事で今回の投下はここまで

最近やたら文章がくどくなったような気がするんだが…
なんでだろうか?

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お久しぶりです。
リアルが忙しいもので時間が空いてしまい申し訳ないです。

長野にあるとある喫茶店、扉には『本日臨時休業』の札が掛かっている。
その扉の前に若々しい女性の姿がある。
女性は何のためらいもなく扉を押して店の中に入っていく。
店の中には大体同じ年代の女性が13名、一つの大きなテーブルを囲っていた。


「皆、遅くなってごめんなさい!」

「大丈夫よ愛子、皆さっき来たばっかりだし…… 約束の時間までまだあるから」


店の中に入ってきたのは須賀愛子、京太郎の母親である。


「明子、久しぶりね。仕事で忙しいって聞いたけど?」

「ええもう本当に! 今日は有給を使ったのよ」


もう一人の女性は原村明子、和の母親だ。
どうやらこの2人、結構親しい知り合いのようである。


「愛子さん、何か飲まれますか?」

「ありがとう夕子ちゃん、紅茶お願いできる?」

「はい」


愛子に注文を伺いに来たのは染谷夕子、お察しの通りまこの母親で、この喫茶店の名前は『roof-top』。
まこの実家である。


「愛子、とりあえず座ったら? 一服して話を始めましょう」

「そうね…… そうさせてもらうわ」


愛子が席に着くとすかさず夕子が紅茶を持ってくる。


「あら、良い香り」

「今年採れたダージリンですよ」


紅茶の良い香りを堪能しつつ、慣れた手つきで茶を喫する愛子。
ほどなくしてカップを置くと徐に口を開く。


「今回のことは本当に御免なさいね…… ウチの息子のトラブルに大切な皆の娘を巻き込んでしまって……」

「何を言ってるんや、愛子はん。大切な子供に一大事が起きたんはそっちも同じやんか」


いきなり愛子が謝罪の言葉を口にする。
実はここに集っているのは清澄高校の麻雀部部室で神隠しに合ったメンバーの母親たちである。
ここで出席者を整理しておこう。
京太郎の母親の愛子、和の母親の明子、まこの母親の夕子の三人はご存じのとおり。
残りの面子を紹介しよう。
残りの清澄メンバーの母親は片岡天美、宮永雪子、竹井亜矢乃。
清澄以外のメンバーの母親は花田千歳、新子和江、妹尾汐依、小瀬川響、臼澤陸奥美、辻垣内朝子、神代霧江、末原龍江である。


「そうですよ。こんな事態、誰も予測できませんよ」

「そうそう」

「まぁ、責任の追及のしようもないですし、前向きに解決策を考える方が健康的ですよ」

「あらあら」


愛子の謝罪に帰ってきた言葉は何とも思いやりと理解のありすぎる言葉である。
と言うかこの母親ズ、妙に親しげで何とも言えない和やかな雰囲気だ。
大事な子供たちが神隠しに合ったというのにこののほほんとした空気はいったい何なのだろうか……


「相変わらずマイペースなようで、気ィ使いやな…… 愛宕」


そんな中、龍江が特大の爆弾を放り投げた。
京太郎の母親の正体をいきなり当ててきたのだ。


「フフフ…… もう四十を超えたけど人の本質って変わらないものね、龍驤」

「ハッ、そうそう性格が変わるわけないで」


さり気に愛子の発言も爆弾だ。
末原龍江、御年49歳。
その正体は元軽空母艦娘の龍驤である。


「須賀海軍特務大将を慕ってこちらの世界に来て…… 28年経ちますか、月日の流れるのは早いものですね」

「でも皆若々しいですよ、艦娘だったころとあまり変わってないですから」


何と驚いたことに、『roof-top』に集った14人の母親、全員元艦娘である。


………………………
………………
………


「じゃ愛宕、須賀家の方で持ってる情報を教えて。私の方でも独自に情報を集めてるけど…… 貴女のところが一番詳しいと思うの」

「分かってるわ明石。『須賀家異世界見聞録』の抜粋と要約を持ってきたわ」

「ウチ等も子供たちから拾える情報は拾ってきたで」

「これだけ揃えば何とか解決策が見つかるかもしれませんね」

「そうだといいんだがな……」


場を仕切りなおして本来の目的の情報の交換を始める元艦娘の母親達。
ちなみに皆の経歴は……

元重巡艦娘『愛宕』の須賀愛子、優希の母親の片岡天美は軽巡艦娘『天龍』、咲照姉妹の母親の宮永雪子は駆逐艦娘『雪風』、原村明子は工作艦娘『明石』である。
和の機械好きは血筋だったようだ、なぜか法曹界で職を得ているのかは謎である。
『roof-top』の名物女将の染谷夕子は元駆逐艦娘『夕雲』、竹井亜矢乃は軽巡艦娘『矢矧』、水上機母艦娘『千歳』だった花田千歳。
此処に集った面子は千歳の娘の煌が大酒呑みになるだろうと予想している。

新子和江、元戦艦艦娘『大和』、妹尾汐依は潜水艦娘の『伊401』である。
小瀬川響、名前そのまま元駆逐艦娘『響』で、臼沢陸奥美は戦艦艦娘『陸奥』、こちらも名前そのままである。
辻垣内朝子は駆逐艦娘『朝潮』、まじめ一辺倒の彼女は現在警察官をやっている。
小蒔の母親の神代霧江は戦艦艦娘『霧島』、霧島神境に嫁いだのも何となく納得である。
大阪住まいの末原龍江は軽空母艦娘『龍驤』、こちらも大阪住まいは納得である。


「うーん…… 竜門淵の御嬢さんによると艦これ?世界に飛ばされたってことらしいけど……」

「艦これって、あのMNB.comの『艦隊これくしょん』ですよね? あれには驚かされました」


明石の言葉に朝潮が反応する。
そう、件の『艦隊これくしょん』の世界観は彼女たちが住んでいた世界と本当によく似ているのだ。



「本当に驚きましたね。と言うか絶対私たちの世界から転移してきた人が開発に加わってるって思っちゃいました……」

「事実は小説よりも奇なりとはよく言ったものだよね」

「まぁ、それは置いておくとして…… 帰ってくる方法が皆目見当がつかないとは……」


大和、汐依、矢矧が眉間に皺を寄せながら言う。


「まぁ私たちの子供達だからね、無事に帰ってくるとは思うよ」

「あらあら、娘を随分信頼してるのね? 響」

「普段は怠い怠いって言ってるけど…… やる時はやる娘だからね」

「それに向こうに飛ばされたのは私たちの娘さ、生存率10%と言われたアイアンボトムサウンドすら生き抜いた私たちの血を分けた娘たちだよ、これくらいは切り抜けられるさ」

「確かに私たちの娘ならそれ位は切り抜けて欲しい所ね」

「そして司令官は須賀海軍大将と愛宕さんの息子、絶対に戻ってこれるさ」


響、陸奥、霧島が会話する。
響は娘、と言うか皆を信頼しているようで楽観的な見方をしている。
霧島は霧島でこっちも結構楽観的だ。

幾ら話し合ってもこれだという対策は出てこず、次第に世間話に移っていく元艦娘の奥様方。
暫くおしゃべりした後、時折こうして集まって意見交換会を開くと約束してお開きになった。

短いですけどここまで
今回は京太郎たちが居なくなった世界での親の行動を書いてみました

原作と母親の名前が違う!と言うのが何名か居るのですが……
そこはご容赦ください
ではまた次回の投稿でお会いしましょう

菫「松風君に決めた」

誠子「神風BBA君に決めた」

淡「春雨君に決めた」

尭深「朝風君に決めた」

ギャラクシーエンジェル多聞丸照NTR幽霊放火魔殺気絶対殺すマン「飛龍比叡君達に決めた」


清澄阿知賀女子「」チーン

須賀京太郎様のハーレム「少し脅す程度だったが遣りすぎた」

後に県大会~清澄女子と阿知賀女子は除名に成り県大会二位が全国で白糸台永水女子臨界女子の餌食として散った腋臭的な意味で

どうもお久しぶりです。
明日(5/31)の深夜にでも白望とのR-18を投下します
大変長らく失礼いたしました。
もうしばらくお待ちください

こんばんわ!
長らくお待たせしました、白望と京太郎の濡れ場です
R-18なので何時も通り
で見たくないor見れない人は ◆gb4ndwMf/kをNG設定でお願いします!


太陽が水平線の彼方に沈んで空が群青色に染まるころ、清澄鎮守府庁舎の廊下を4人の少女が歩いていた。

「はぁ…… 今日は散々にやられましたねぇ、すばらく無いです」

「まぁ、そういう日もあるじゃろ。一撃死の可能性が無いだけましじゃ」

「そうよね、ほんと須賀君に中出ししてもらうと轟沈防止になるって一体どんなシステム何だか……」

重巡『衣笠』こと煌、駆逐艦『浦風』ことまこ、戦艦『Roma』こと塞、空母『雲龍』こと白望だ。4人とも制服はボロボロになっていて、まこに至っては右手で服を押さえておかないとおっぱいが丸出しになりそうな様子だ。何があったかと言うと今日の出撃で深海棲艦の有力な水上打撃艦隊と鉢合わせになって一方的に撃ち負けたのだった。

「負けるのだるい…… 早く横になりたい……」

「先にお風呂(ドック)だよシロ! 全く…… シロに注意するのは胡桃の役割だったのに」

一番きわどい格好の白望が心底怠そうな顔と声で愚痴を零す、それを注意する塞はまさにお母んと言った感じだ。

「おっ、皆さんお疲れ様、今回は手ひどくやられましたね」

「あっ! 提督!」


そんな折、廊下を歩いてきた京太郎が4人に声を掛ける。
慌てて挙手の敬礼する彼女たちに京太郎は返礼しながら「もう勤務時間は終わってますから、気楽にしていいですよ」と言う。
ちなみに敬礼した瞬間にまこのおっぱいがプルンとむき出しになったので、チラ見どころかガン見していた京太郎。
スベスベと軟らかそうでいてツンと張りのある見事なおっぱいだった。
京太郎の視線に気づいたまこが「きゃっ!」っと慌てて胸を隠す。
揉まれたり舐められたり穿られたり抓まれたり吸われたりと散々京太郎に蹂躙されたおっぱいだ、見られたくらいで恥ずかしがるなんて今更じゃないか思われるが、ボロボロの制服を着て乳房を曝け出すのは流石に羞恥心が沸くらしい。

「まこ先輩、煌先輩、塞先輩、小瀬川先輩、まぁ、ゆっくり風呂に浸かって英気を養ってください。俺はまだ用事があるので失礼しますね」

そう言って廊下を歩いていく京太郎、その背中を見つめる8つ4組の瞳。
そのうちの一組は何やら不満そうな色を湛えていた。



「ふぃー…… 疲れたー」

野暮用を終えた京太郎が一人言葉を零しつつ、自室に向かって廊下を歩く。
日が落ちてから大分時間が経ち21:00を回ったところだ。
この後、秘蔵のつまみでノンアルコールビールでも飲むかと邪な考えをしつつドアの取手を握って扉を開ける。
そして一歩部屋に踏み込もうとしたときあるものが目に入り足が止まった。
そのまま1秒、2秒と静かに時間が流れる。
京太郎はそっと扉を閉め「俺、疲れてるのかな…… 違う部屋に入っちまったぜ……」と呟きながら親指で蟀谷を揉みほぐす。
しかし、確認のため扉に掛かっているプレートに目をやるとそこには『提督私室』の文字が間違いなく書かれていた。
さっきのは見間違いだ、幻覚を見るくらいに疲れているんだきっと、と自分に言い聞かせながら再びドアの取手を手に取り部屋の中に入る。
そしてそこにはさっきと同じものが変わりなく存在していた。

「なんでだよ……」

京太郎のベッドに素っ裸で寝転がり、静かに寝息を立てている白望が居たのだった。



「で、一体なんでこんなことをしたんですか?」

予想外のモノを目撃したせいかドッと疲れが出てきた京太郎。
面倒臭そうなことは後回しにすることにして、まず私室にあるシャワーを浴びることにした。
シャワーでサッパリした後、まだ寝息を立てていた白望を優しく揺り起こした。
その時ユサユサと魅惑的に揺れる二つのおもちが目に入り、ゴクリと生唾を飲み込む京太郎。
思わず手で揉みかけたが何とか理性を総動員して耐えた。

「………」

京太郎の問いかけに無言を貫く白望、非常に気まずい沈黙が室内を支配する。

「はぁ…… 小瀬川先輩、俺が何かしたんならそう言ってくださいよ、でないと何が悪いのかさっぱり……」

「それ」

「えっ?」

沈黙に耐えかねて喋り出した京太郎に白望が反応する。
しかし、「それ」と言われても何のことかさっぱりわからない京太郎は間抜けな声を上げて困惑する。

「えっと…… 小瀬川先輩? 「それ」と言われても何のことかさっぱり……」

「だからそれ…… 名前……」

「……名前?」

京太郎の聞き返しにコクリと頷いて肯定する白望。

「みんなは名前で呼んでるのに、私だけ苗字……」

「えーっと…… つまり俺が小瀬が…… 白望さんだけ苗字で呼んでいたのが気に入らなかったと……」

「うん、なんか仲間外れにされてるみたいで……」

「あー…… その…… なんかすいません……」

白望の話を聞いて気まずくなった京太郎、言いよどみながらも素直に謝罪する。
まぁ、白望に疎外感を与えていたのは京太郎なのでこれは仕方がないだろう。

「でも…… 小瀬…… 白望さんは俺のこと好きじゃないでしょ? そんな俺に名前呼びされたら逆に嫌じゃないかなと思ってたんですが……」

「そんなことない」

京太郎の言葉を少し強めの語気で否定する白望。

「確かに、こっちに来たときは6股なんてとんでもない奴だと思った」

白望は「だけど」と続きを語る。
久たち6人のことを大切にし、なおかつ全員と真剣に付き合ってる姿を見て、とんでもない奴からいい奴に考えが変わったこと。
そのあとも京太郎のことを見定め続けた結果、自分の運命を託しても良いと…… 
抱かれても良いと思えるようになったと……

「私だけじゃなくて、塞たちも皆同じ気持ち…… なのに京は皆を名前呼びしておいて、私だけ苗字呼び…… ずるい」

要はみなと同様に扱ってほしいのに一人だけ扱いが違うことに関する不満だった。
女心は複雑奇怪。
コミュ力の化け物の京太郎でも読み切るのは難しい代物だが、ここまで言われれば流石に白望の本心の想いくらいは読み取れる。
スッと白望の裸体を優しく抱きよせる京太郎、そして、耳元で優しく囁く。

「寂しい思いさせてすいませんでした…… これからはそんな思いをさせませんからそれで許してくれますか?」

「……うん、許す」

白望の答えを聞いた京太郎はそのまま彼女の唇を奪う。
何回も薄く柔らかい唇を啄ばみ、咥えこむ。
つながった口の中で二人の舌が絡まり合い、クチュクチュと水音を立てる。
次第に気分が昂ぶってくる京太郎と白望、夢中になってお互いの舌を求めあう。

「プハッ! 白望さんって結構情熱的に求めてきますね」

「……」

息が続かなくなったので一旦キスを終える京太郎、かなり白望は積極的に舌を絡めていたらしい。
京太郎のその言葉に恥ずかしいのか、白望は顔を赤らめて無言で顔を反らす。
その反応が可愛らしいのだが無言はつまらないと思った京太郎、そっと右手を白望の股間に伸ばし、少なめな茂みの中にあるクリトリスを強めに押しつぶした。

「!?!? きゃああああっ!!! ンンンッッ!!」

「無言じゃつまらないですよ、白望さん。もっと可愛い声で啼いてくださいよ」

クリトリスの激烈な刺激に思わず悲鳴を上げる白望。
その声でドSスイッチが入ったのか京太郎は悪い笑顔を浮かべて親指と人差し指でクリトリスを強く扱きあげる。
その度にビクビク体を痙攣させる白望、しかしドSスイッチの入った京太郎は止まらない、白望が絶頂を迎えても手を休めずに責め続ける。

「ァァァァッ…… ダメ! ダメェ!」

発情して敏感になったクリトリスを扱かれ続け、肉芽に生じた苦痛すら感じる快感が白望を責め苛む。
脳裏に火花が弾け飛び、首をイヤイヤと激しく振り乱す。
しかし、白望の肉壺は彼女の意思とは正反対に京太郎の肉槍を欲しがってクパクパァと大輪の肉花を咲かせている。

「ンァァァァァアアアアアァァァアアアアアッ!!!」

5分も休まず扱かれ続けただろうか、それは彼女の感覚では永遠にも等しい時間だっただろう。
体中の筋肉が痙攣硬直し、長い長い絶叫が響き渡る。
体を弓なりに反らして秘裂からは大量の愛液が噴出した。
深い絶頂が過ぎると体が弛緩してベットの上でぐったりとなる白望。
オマンコからは間欠泉のようにピュッピュとまだ愛液を噴き出している。
半分意識を飛ばして疲労困憊と言った様子だがまだまだ責めは終わらない。
京太郎の肉魚雷が航空母艦『雲龍』、本名・小瀬川白望を撃沈雷撃処分すべく彼女のウィークポイントに照準を定める。
そして、勢いよく発射された肉魚雷は狙いを外さずに彼女に突き刺さり、最奥で快感と言う大爆発を起こした。

「うあああああああぁぁあああああああ!」

いきなりの快感に無理やり意識を取り戻させられた白望。
瞬く間に絶頂に至って膣で京太郎の陰茎をキュッキュと締め上げる。
しかし、何人もの少女を悦ばせ、快楽と性欲の泥沼に叩き堕としてきた京太郎のイチモツはそれ位余裕で耐えられる。
そのまま力の抜けた白望の腰を京太郎はがっしりと両手でつかみ責めを再開する。
所謂、吊り橋と言う体位だ。
深く腰をストロークさせてGスポットをカリで削るたびに白望の上体は激しく揺さぶられ、その豊かな胸がまるでスライムのように激しく踊る。
ズッポシと奥に突き入れた後、腰をグリグリと上下左右に擦りつけると、槍先がポルチオを?き回し白望の腰がビクビクと細かく跳ねる。
あまりの激しい攻めに白望の人格から余分なものがどんどん削られていく。
尊厳やプライドと言ったものが一つ一つ剥がされていき、雌の本性のみが残されむき出しになっていく。
もはや此処にいるのは宮守女子高校麻雀部の先鋒を務めた小瀬川白望でもなく、艦娘『雲龍』になった小瀬川白望ですらない。
ただ白望と名がついた純粋な性欲の塊が、生きるオナホールがそこにあった。


「あぅ! アン! アッ! アアァッ!! アアァッ アクゥ! アン!」

その声は快楽に身を任せ、ただただ悦びの色、一色に染まっていた。
そして責める側の京太郎もこの状況に興奮し我を忘れている。
ぷっくりふんわりと充血した恥丘、ウネウネネットリと絡みつく膣、コリコリとした子宮口。
そのすべてが最高の快楽を味わう肴となっていた。
腰をパンパンと叩きつけ、グリグリと擦りつけてこの極上のオナホールを必死になって堪能する。
そんなオスとメスの饗艶にもついに終わりが訪れる。
ピストン運動がどんどんスピードを増していき、そして思いっ切り腰を股倉に食い込ませた瞬間に

「…………………………ッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!」

白望の体が今までよりも激しく強張り、背骨が折れるんじゃないかと言うほど弓なりに反りあがる。
口からは声にならない嬌声と絶叫が響く。
最後の一突きで京太郎の肉魚雷が白望の最後の防壁だった子宮口を突破。
白望のもっとも大事な部分である子宮に直接精液と言う名の白濁した爆風を叩き込んだのだ。
普通の女の子はペニスで子宮口を突破などされたら激しい痛みを感じるか、最悪性器が壊れてしまう。
ところが今の白望は艦娘である。
艤装と妖精さんの不思議パワーで艦娘の体は常人の何倍も頑強になるのだ。
子宮口を突破されたくらいで壊れるような軟な体ではなく、それを快感ととらえるほどだ。
むしろ久やまこのようにMっ気の強い娘はそれを求めて、激しいセックスをおねだりする位である。
たっぷり30秒ほどかけて白望の子宮に白濁液を流し込んだ京太郎。
ゆっくりと陰茎を引き抜くと仰向けでM字に開脚された白望の蜜壺から泡立った愛液が垂れ落ち、アヌスをぬらぬらと怪しく濡らしていく。
完全に弛緩した表情筋に涙や汗、鼻水に涎で白望の顔はぐしゃぐしゃだ。
目は開いているが焦点がどこにも結ばれていないのを見ると、完全に意識が飛んでしまっている。
オマンコという自分のもっとも恥ずかしい部分を完全に曝け出し、無防備にベッドに横たわる豊満なその女体は背筋がゾクゾクするほど美しい。

まだまだ夜はこれからだ。
この女体を今宵、好きなだけ貪り尽くせるかと思うと京太郎のムスコはムクムクとより固く、さっきよりも少し大きくなる。
元々、巨大な京太郎のイチモツだ。
それが更にサイズアップとくれば挿れられる方には拷問と変わらないが、その拷問こそ白望の望んだものなので問題は無い。
それどころか失望させないためにも京太郎は朝まで頑張らなければならない。
長丁場に備えて妖精さん印の超強力精力剤の瓶を開けて中身をクイッと呷る京太郎。
夜は始まったばかりである。
イキり勃つ自分のイチモツに手を添え、二回戦を始めるべく白望の膣口に亀頭を宛がう京太郎。
次の瞬間、京太郎の寝室に女の悦びの絶叫が木霊した。

はい、今回の更新は以上です!
次は日常回になると思います。
では皆様、次回の更新までしばしなお待ちを。
感想など書いていただけると嬉しいです!

時間がかかりすぎですねぇ……
最新話、コッソリ投下しておきますね

透き通るような青い色の空と深みのある群青色の海が何処までも続く。
モンスーンが強く吹いているが比較的な身も穏やかであり自然の美しさを感じさせる。
大部分は一見すると平和な海だが、世界中で深海棲艦と人類との生存が行われている。
現にインド洋にあたるこの海域でも、今現在、爆音が響いているのだから。

「ギィ! ギィ!」

「チッ! チッ!」

深海棲艦の軽巡洋艦と駆逐艦が海域一体に沈降爆雷をばらまいている。
ユラユラと重力に従って海中を沈んでいき、設定深度に達すれば中に詰められた爆薬がそのエネルギーを盛大に放出する。
ドォン! ドォン!と海中に響く爆音は、海の中に身を潜める潜水艦にとっては死神の足音にも等しい。
その強烈な衝撃波を身に浴びて傷でも受ければ、潜水艦にとってのもう一つの死神、水圧が見逃してはくれない。
そのまま屍を海底に晒すことになる。

「…………………」

深海棲艦が爆雷をばら撒いているということは、この海域に彼らの敵である潜水艦娘が潜んでいることを意味する。
つい半日ほど前に輸送ワ級が沈められたので敵討ちとばかりに猛攻を加えているわけである。
で、今現在、深海棲艦の獲物となっている潜水艦娘はと言うと……

(全く、勘の悪い猟犬達だね…… 見当違いの場所に爆雷を放り込んで。まぁ、そうしてくれた方が離脱は楽だから良いんだけど)

とっくの昔に深海棲艦たちが対潜攻撃に躍起になっている海域から離脱していた。
耳を澄ませながら悠々と無音で潜水を続ける潜水艦娘。
スクール水着に包まれたムチッとした体、すらっと伸びた脚にはニーソックス、綺麗なブロンドの金髪に顔に載ったトレードマークのメガネ。
『伊號第八潜水艦』、通称『伊8』の艦娘をやっている妹尾香織である。

(さて…… 陽が落ちるまで浮上できないから少し寝ようかな……)

艦娘になったことで水中での息が長く続くようになった佳織、もうかれこれワ級を沈めてから数時間潜りっぱなしである。

(ううっ…… 寝れない…… やっぱり対潜攻撃受けたから気分が昂ってるのかな? それにアソコも疼くし……)

水中に浮かびながら太腿の内側をモジモジと擦り合わせたり、ピッチリ張り付く水着の上からお股を擦りあげ始めた。
中深度の海中でホバリングしながら股間を弄って自慰に浸るスク水金髪娘、しかもBGMは離れたところで行われる対潜攻撃の爆雷音とクジラの鳴き声……
余りにもシュールな光景である。
次第に体が痙攣し出し、大きく背が弓なりに反って絶頂を迎える。

「……ンン! ハァ!須賀くぅん! ……あっ!!」

で、絶頂の瞬間に思わず声が出てしまう佳織。
ちなみに潜水艦の最大の持ち味はその隠密性。
当然、潜水航行中の騒音はご法度である。
その点は艦娘であっても全く変わりはないのだが、佳織はあろうことか対潜攻撃をしのいでいる最中に嬌声を上げてしまった。
さっと彼女の顔色が青くなる。
耳を澄ませてみると深海棲艦が佳織の居る海域に向かってくる航行音が聞こえる。
こうして佳織は[田島「チ○コ破裂するっ!」]による自業自得の結果、要らぬ苦労を背負い込む羽目になった……

[なんか文字化けしたので再投稿]


(ううっ…… 寝れない…… やっぱり対潜攻撃受けたから気分が昂ってるのかな? それにアソコも疼くし……)

水中に浮かびながら太腿の内側をモジモジと擦り合わせたり、ピッチリ張り付く水着の上からお股を擦りあげ始めた。
中深度の海中でホバリングしながら股間を弄って自慰に浸るスク水金髪娘、しかもBGMは離れたところで行われる対潜攻撃の爆雷音とクジラの鳴き声……
余りにもシュールな光景である。
次第に体が痙攣し出し、大きく背が弓なりに反って絶頂を迎える。

「……ンン! ハァ!須賀くぅん! ……あっ!!」

で、絶頂の瞬間に思わず声が出てしまう佳織。
ちなみに潜水艦の最大の持ち味はその隠密性。
当然、潜水航行中の騒音はご法度である。
その点は艦娘であっても全く変わりはないのだが、佳織はあろうことか対潜攻撃をしのいでいる最中に嬌声を上げてしまった。
さっと彼女の顔色が青くなる。
耳を澄ませてみると深海棲艦が佳織の居る海域に向かってくる航行音が聞こえる。
こうして佳織はオナニーによる自業自得の結果、要らぬ苦労を背負い込む羽目になった……


「北緯△△度▽▽分●●秒、東経××度○○分■■秒…… 大体この辺りですね」

その名の通り非常に平穏な海面が広がる太平洋の大海原。
この海で深海棲艦と人類の生存を掛けた戦争が行われているとはとても思えないほど静かだ。
そんな海の上にセーラー服を模したエプロンドレスに身を包み、手には野菜が入ったバスケット、肩には魚雷の入ったトートバッグを持った超巨乳美少女が立っている。
京太郎の清澄鎮守府に所属する潜水母艦『大鯨』こと神代小蒔である。

「まぁ、この辺の敵艦は粗方片付けたけぇ、大丈夫じゃと思うが……」

「気を付けた方が良いやろうな、あいつらゴキブリみたいに出てきよるし」

油断なく12.7 cm連装高角砲(後期型)を構え周囲を警戒するまこ。
そして同じく20.3 cm連装砲を何時でも撃てるようにした軽巡『神通』こと末原恭子が同意する。

「まぁ、潜水艦も厄介ね。ホント、どこから撃ってくるかわからないし……」

そう言いつつ水中探針儀に注意を傾ける駆逐艦『村雨』こと新子憧。

「正直言って、はっちゃんの音と深海潜水艦の音って区別できないからややこしいのよね……」

「おいおいおいおい、村雨。同士討ちは避けェや」

「分かってるわ、浦風」

などと危ない会話を交わしつつ、まこ、恭子、憧の3人は海域の確保と大鯨の護衛を続ける。
と、その時、探針儀に反応が出た。

「……ッ! ソナーに感あり! 方位0-8-9!」

憧の一声と同時に両手に爆雷を構えるまこと恭子。
深海棲艦かもしれないという緊張感が漂う。

「プハァ!!」

が、いい意味でその緊張感は徒労に終わる。
接近浮上してきたのは合流予定の『伊8』の佳織だった。
佳織の姿を確認したまこたち4人はとりあえず戦闘態勢を解除し、佳織のそばに駆け寄る。
もちろん戦闘態勢は解いていても警戒は怠らない。

「お疲れ様です。はい、これ食料と飲み物です!」

笑顔でバスケットの中のサンドウィッチとスポーツドリンクやオレンジジュースを手渡す小蒔。
受け取った食べ物にすぐかぶりつく佳織、およそ3日ぶりにまともな食事にありついたためか顔がほころぶ。
食事の合間に伊8の艤装に弾薬と燃料の補給も忘れずに手際よく済ませていく。

「ご苦労さんじゃったのぉ、首尾はどうじゃった?」

「もぐもぐ…… んー… ワ級が27隻と護衛の軽巡が3隻、駆逐艦が2隻かな」

「へぇ、大戦果じゃない!」

「まぁ、深海棲艦の兵站路が判明したからね。待ち伏せして襲撃するだけだから」

「でも、大変なんやろ?」

「それなりに、見つかって攻撃されたら反撃のしようもないし」

まこ、憧、恭子に律儀に答えを返す佳織、ある程度お腹も膨れたのかケプッと可愛いげっぷをしながらジュースで喉を潤す。

「それにしても、なんで私ってこんな目にばっかり合うんでしょうね……」

「「「ん?」」」


「こっちに来る前には三徹で麻雀を強要されたり、こっちに来たら来たで忍耐の強いられる潜水艦任務、しかも5日間も……」

ブツブツとブルーが入ってきた佳織に若干引きつつ小蒔が声を掛ける。

「ま、まぁ、その分須賀君にしっかりご褒美をもらったらいいと思いますよ!」

フンスと力を入れながら言う小蒔の言葉に佳織がピクリと反応する。

「ご、ご褒美……」

そして何故か赤くなる顔、それを見て彼女が何を想像したのか一発で理解した4人は顔をニヤけさせる。

「おうおう、何を想像しよったんかのぉ?」

「エッチな事かな~?」

「子宮も疼いとるんとちゃうか?」

「もう!!!!」

同僚のからかいに声を大きくして抗議する佳織、しかし、顔はさらに赤くなる。
事実、彼女の子宮はズクズクと疼いているし、海に浸かっているので分からないが秘唇からはトロリと愛液が溢れている。

「まぁ、これ以上じらすと佳織が可哀そうじゃけぇ、さっさと鎮守府に帰えるかのぉ」

「「「おー!」」」

まこの一声で鎮守府に帰還すべく航行を開始する清澄鎮守府所属の艦娘5人。
鎮守府に帰還した後の戦果報告は提督の京太郎が十分満足できるものった。
その褒賞で4日の特別休暇と欲しいものを1つ貰えることになった佳織、彼女が欲したモノは丸1日に渡る京太郎との情事だった。

はい、本日の投下はこれまで
感想とかは大歓迎ですのでどんどん書いてくださいね
ではまた次の投稿で

過去に久&和の結構ガチな奴あったし無問題無問題
何より恭子のエロってあまり見ないし楽しみです

>>672
まぁ、主:まこ、従:恭子 みたいな感じですが……
それなら投下してみるかな?
次あたり恭子メインのエロ書いてみるか……

明日の10時くらいに投下しますね

さて、そろそろ投下しようと思うが……
もう一度警告しておく……
これはイチャラブに非ず、エゲツナイエロであると!

(分類上ソフトSMかな?)

そういうのが苦手なよゐこの皆は◆gb4ndwMf/kをNGにしてブラウザバックだ!
お兄さんとの約束だゾ!!


時は真夏、外では太陽が燦々と降り注ぎ汗が噴き出る陽気の中、鎮守府の地下の一角は薄暗く少し空気が肌寒い。
ここは深海棲艦の空襲を警戒し洞窟を改造してつくられた防空施設で防空司令部や通信指令室、緊急資材・食糧庫、情報分析室など鎮守府の緊急時に必要な施設が集中して配置されている。
頑丈で出入り口が1か所という点を利用して拘置施設もあったりする。
そんな拘置施設の中、現在進行形で正座姿の2人の少女が提督と数多の艦娘に取り囲まれている。
よく見ると正座している少女二人は手を縄で後ろに縛る、いわゆる高手小手で拘束されている。
そして、ガクガクと小刻みに体が震えているのは何も肌寒いからだけではない。

「さて…… 二人とも、覚悟は出来てますね? お仕置きの執行を始めます」

「きょ、京太郎…… わ、わしらが悪かったけぇ」

「か、堪忍や」

体操服姿(ブルマ+少しサイズの小さい上着)で縛られているまこと恭子が平身低頭で減刑を願い出るが、京太郎の冷たい目線であえなく撃沈する。

「で、京ちゃん。二人のお仕置きは何するの? 私が魚雷を暴発させた時はベッドに磔にされて擽りの刑6時間だったけど、同じ?」

かつて自分に執行されたお仕置きを思い出しながらまこと恭子に執行するお仕置きの量刑を確認する咲。
その咲の言葉を聞いて、和、優希、憧がヒソヒソと内緒話を始める。

「あの時の咲ちゃんは凄かったじぇ」

「噴水のように失禁していましたから」

「大も小もね、後始末が大変だったわよ」

しかし、バッチリ咲の耳には届いていたようだ。
かつてお仕置きとはいえ自分が晒した醜態をこうもあからさまに語られると恥ずかしい。
顔を真っ赤にして「3人とも! 怒るよ!」と大声で抗議する。

「しかし、司令官さん。擽り刑を2人同時に執行は執行人数の関係で無理じゃありませんか?」

「うん、だから今回2人には新しいお仕置きを受けてもらう」

頸を傾げつつ聞いてくる電に答えながら京太郎は部屋の一角に安置されているモノに歩み寄っていく。
それには白いシーツが掛けられていて正体をうかがい知ることは出来ない。

「実は横須賀の山本提督と話をしている時にお仕置きの話題になったんだけど…… じゃあ、これ使ったらいいよって山本提督が送ってくれたんだ」

「や、山本元帥が直々に、ですか?」

そして白いシーツを掴んで勢いよくのける京太郎。
そこに現れたのは……

「乗馬マシン?」

「えっ? これってお仕置きになるの?」

「ダルい事には変わりない……」

そう、見た目は普通の乗馬マシンだ。
皆が言うとおり緊縛されてこれに乗せられても疲れるだろうがお仕置きとしては物足りないだろう。
乗馬マシンを見た瞬間、心の中でちょっとホッとしたまこと恭子。
しかし、それは余りに甘い考えであった。

「えーっと、お仕置用張型付き乗馬マシン取扱説明書……」

電が乗馬マシンについていた取扱説明書を手に取ってタイトルを読み上げた瞬間、まこと恭子の表情が凍りついた。

「えっ、これってバイブ取り付けて使うの?」

「確かに座面にアタッチメントらしきものがあるな」

「二つあるってことは…… オマンコとアナルの同時攻め? うわ、結構エグイね」

「肝心のディルドは何処に?」

「この箱に入ってるみたい…… ってなにこれ!? 大きい!!」

お仕置きを受けない面々は好奇心の赴くままに乗馬マシンの見分をするが、そのセリフが聞こえてくるたびにまこと恭子の顔は青褪めていく。

「電さん、コレすごく凶悪な形をしていますけど…… これをオマンコとアナルに入れるんですか?」

「そのようですよ、大鯨さん。張型はS、M、Lの3サイズ用意されてて、これはSサイズみたいですね」

艦娘になる前は純粋な箱入り娘だった小蒔も、潜水母艦『大鯨』として働くために京太郎と体を重ねまくっているので、性的な事柄には完全に耐性を付けたようだ。
普通に下ネタ全開の会話に加わっている様を永水女子の面子が見れば「純粋だった姫様は一体どこへ……」と嘆くこと請け合いだろう。

「えーっと、説明書に張型の機能について載っているのでちょっと読んでみるのです」

そう言って説明書を手に機能の説明を電が始める。
張型の機能その一、ピストン機能。
文字通り、乗馬マシンに仕込まれたモーターとクランクシャフトで子宮口を突き上げる。
張型の機能その二、回転機能。
張型は4つの節に分けられていてそれぞれにギアが仕込まれている。
それによって一段目と三段目は右回転、二段目と四段目は左回転して膣壁を責める。
張型の機能その三、薬液射出機能。
マシン本体に供えられたタンクから薬液が供給され、張型の先端から膣内に射出される。
高速修復剤の成分と媚薬成分を配合した専用の薬液を使えば体や精神を壊すことなく長時間のお仕置でも執行可能である。


「…………………」

電の説明を聞いて誰も言葉が出ず、場を静寂が支配した。
この上、乗馬マシンとしての機能もあるのだから余りに凶悪なお仕置き器具である。

「……つまりなにか? 乗馬マシンで体を上下前後左右に揺さぶられて膣をかき回されてるうえに、胎内でこの凶悪な張型が回転とピストンで大暴れしつつ疑似射精すると……」

「うわぁ…… 10分も経たずに失神しそうですねぇ、すばらくないです」

執行されるのが自分でない事を神に感謝しつつ、被執行者たる2人に憐れみの目線を向ける京太郎配下の艦娘達。
憐れみの視線を向けられる方と言えば可哀そうになるほど顔が青くなり、体がガタガタと震えている。

「まぁ、お仕置きはしなきゃいけないんで、このまま進めましょう。ちなみに、海軍の法規集と判例集からすると、この乗馬マシン刑6時間が妥当みたいなので…… 軽巡「神通」、駆逐艦「浦風」に処分を言い渡す。張型付き乗馬マシンの刑6時間の刑に処す。謹んで執行を受け入れるように」

「電、優希、憧、マシンの準備を手伝ってくれ。残りの面子は、2人を逆海老縛りに。足は屈脚固定縛りで、あと、脚と手は縄で繋いでおいてくださいね」

「「「はーい」」」

京太郎の指示のもと、それぞれが作業を開始する。
電、優希、憧以外の面々は縄を持ってまこと恭子の元へにじり寄る。

「ちょっ! 後生じゃーーー! 許してくれ!!」

「堪忍やーー! 一生のお願いやから許してーー!!」

まこと恭子は必死になって抵抗するも、艤装を付けた戦艦や空母、重巡に生身の駆逐艦や軽巡が敵うはずもなく、あっという間に制圧、縛り上げられていく。

「司令官さん、どのサイズの張型使うのですか?」

「うーん…… 実際どのサイズでもいいんだけどな? L入るのか? コーラのガラス瓶位の大きさがあるぞ?」

「問題ないと思うわよ」

「じゃあ染谷先輩たちの悪運を試すという意味でこのサイコロで決めるじぇ!」

「それ面白そうじゃない」

何やらお仕置きの厳しさがサイコロによって決められようとしていた。
面白い、面白くないで自分の運命を決められるとかまこたちからすれば「ふざけるな!」と抗議したいものだが……
縛り隊に必死に抵抗している今の彼女たちにそれを気にする余裕などなかった。

「じゃあ1・4ならSで、2・5ならMで、3・6ならLってことで。じゃあいくじぇ!.」

「あっ6が出たわね」

「それじゃLサイズを取り付けるのです」

そんな会話を京太郎たちがしている間に、まこと恭子の緊縛が完成した。

「須賀君! 縛り終ったわよ!」

「ご苦労さんです、濡れてなかったら辛いと思うのでみんなで濡らしてあげてください」

「「「はーい」」」

久の報告を聞いて京太郎は次の指示を出す。
そして機械の大まかなセッティングを終えて京太郎を手伝っていた憧以外の面々もまこと恭子の方に合流する。


「こ、こりゃあ! 久! 止めんか! ……あぁん!」

「あら、あんなに太いバイブを咥えるんだからしっかり濡らしておかないと辛いのはまこよ? これは貴女の為なんだからシッカリ感じなさい」

ブルマのクロッチ部分をずらして蜜壺に舌を這わせながらまこの抗議をサラッと流す久。
他にも咲、優希、煌、電に照がまこの体を弄っている。
比較的というか明らかに胸のボリュームが少ない娘ばかりがまこに集っているが、一人だけ艦娘化した時にバストサイズがアップした裏切り行為に対する私怨など一切混じってはいない。
あくまでもまこの身を案じての行為である。
執拗に陥没した乳首を穿ったり、乳房を揉みしだいたり、乳輪を舐ったりしているが私怨は全く無いったら無いのだ。

「あ、アナルはアカンて! 感じてまう!!」

「だから感じさせるためにやってるんだから…… それにアナルを解しておかないと本当に辛いと思うよ」

一番の性感帯を舌で責められて叫ぶ恭子に、いったん顔をあげて声を掛ける塞。
しかしすぐに舌でアナルを解す作業に戻ってしまう。
そして、2人とも無数の手と舌で柔肌を弄られながら黒い布の目隠しとボールギャグを噛まされる。

「よーし、それじゃ準備の最終段階に行くぞー。二人をマシンに乗っけろー」

「「「よーそろー」」」

「「むぐー! むぐー!」」

新たな京太郎のオーダーが発せられる。
オーダーに答えて2人を担ぎ上げる艦娘達、必死になって命乞いをするまこと恭子。
「許して」と言っているつもりだがボールギャグのせいで言葉になってない。
そんなことをしているうちに乗馬マシンの横まで運び終わり、いよいよ乗せる段階になる。

「えーっと…… こっちが前で、こっちが後ろだよね? これ本当に入るの?」

「「んんっーーーーー!!」」

股が割り開かれた格好で乗馬マシンの上に掲げられるむっちりとした肢体。
クロッチをずらされて顔をのぞかせる可愛くすぼまった菊穴とサーモンピンクの花びらが花開いた陰唇、ヒクヒクと収縮するそこにディルドの先端がロックオンする。

「よーし、降ろすわよ。イチ、ニ、サン」

無慈悲に秘唇と菊門を掻き分けて潜り込んでいく巨大バイブ。
大きすぎるため一息に入れるのはダメだという判断からか押し込んでは少し引き抜きと、3歩進んで2歩下がると言った感じに小刻みに挿入れていく。

「オッ… オオッ! オォオッ!」

「ムグゥ! ンンッ! ウムグゥ!」

時間をかけて丁寧に体が降ろされていく。
愛撫によって濡れたオマンコとアナルをバイブが擦りあげながら沈み込んでいく。
数分ほどで残酷なインサートが終わり2人の艶めかしい肢体は極太バイブを完全に咥え込んだ。
膣壁と腸壁が大きく引き伸ばされて快感を絶え間なく生み出す。
さらに、バイブとバイブの間の座面には長さ3cmほどの硬質プラスチックの突起が3つほどあり、それが体重の助けを借りて蟻の門渡りを強く猥らに刺激する。
マシンに跨っているだけで責め苛まれるまこと恭子。
もうこの段階で軽くイキそうになっている。

「えーっと、このベルトがこうだから……」

マシンの下部にあるゴムベルトをひざ裏に通して金具で固定、これで体は下に引っ張られるのでマシンから落ちることは無くなる。
ついでに乗馬マシンの座面の突起に会陰が押し付けられてズキンズキンと痛み出す。
そして天井の梁からもベルトが下げられ、脇下を通してバックルで留められる。
この時天井のベルトはある程度の緩みを持たせているが、上半身を完全に倒すことは不可能になる。
これでお仕置きの全ての準備が整った。


「司令官さん、準備完了 ……と言いたいところですが、取説には試験運転をせよとあるのです」

「試験運転?」

「なのです。機材の作動確認と被執行者に過剰な負担がかからないようにらしいのです。リモコンの黄色のボタンを押すと試験運転が始まるらしいのです」

「おっけー、このボタンだな…… ポチっとな」

リモコンのボタンが押しこまれると乗馬マシンがグオングオンと前後左右に大きく動く。
試運転のためなのかその動きは遅くとも移動量は多い。
当然、座面に取り付けられた二つのバイブも大きく動く。

「ムゥゥゥッゥウウ!」

「ンンッッゥゥゥ!!」

マシンの動きに合わせて腰を強制的に動かさせられる2人。
腰が動くことでバイブの亀頭部分がびっしりと生えた軟質ブラスチックの突起で刺激しながら子宮口をはじく。
腰の動きに合わせて体をビクビク痙攣させるまこ、イヤイヤと頭を振る恭子。
2人とも大分キている様である。
1分ほど動いた後、ピタリとマシンが止まる。
責め苛まれた膣壁を休めれるとホッと一息つけると思うのだが、それは甘い考えであった。

「???!!!!ふギぃぃぃぃっっっっ!!!ン、ンひぃっ!!」

彼女たちの膣と直腸に侵入しているディルドには3つの機能があることを忘れてはいけない。
そのうちの一つ、回転機能の試運転が始まったのだ。
ギチギチに膣と直腸に収まった張型が胎内をローリングしていく。
スロー回転から次第に速く、最終的にはマックススピードまで回転数を上げていく。
表面に拵えられた突起が粘膜を掻いていく。
まるで性感帯を巻き取られるような未知の感覚が2人を襲う。
艦娘になって年齢の割には性経験が豊富とはいえこの激しすぎる性快感には免疫が無かった。
背筋がピーンと一本立ちし、バイブの激姦から逃れようと腰が無意識に動く。

「ムグゥゥゥゥゥゥゥウウウウウ!!」

しかし、その動きでバイブが強く当たる部分を頻繁に変えることになり、より強い快感が生まれてしまう。
骨盤に生じたゾクゾクとした感覚が次第に腰椎の方へ上り、体は快感を爆発させて絶頂を極める準備が整う。
盛大にイクかと思われたその瞬間にバイブの回転が突如として停止した。

「ム、ムゥゥゥ……」

「なんで?」と言ったのだろうか、ボールギャグから色気たっぷりの吐息を漏らす恭子。
まこの方も自由の利かない体を動かし、腰をくねらせて快感を得ようとしている。
絶頂直前の中途半端な状態でお預けをくらい、切なさで体が悲鳴を上げる。
こんな生殺しの目に合うくらいなら、あのまま暴力的な快楽で上り詰めて気絶した方がマシだったろう。
放置プレイに無意識に不満を持ちだした2人だったが、その認識は甘い。
これはまだ試運転で、尚且つまだ試運転を行っていない機能もあるのだ。


「むぅ? おぉぉ…… おほゥ……」

2つ目のピストン機能の試運転が始まった。これも最初はスローテンポでドンドン早くなっていき……

「ンッ! ンッ! ンッ! ンッ! ンンッ!!」

どんどんとテンポアップしていく突き上げに同調するように間隔の短くなっていく2人の喘ぎ声。
接合部からは愛液が飛び散り、固定されて動きが制限されているがイヤらしくくねる腰。
そして最後に子宮口をゴツンと叩くように、勢いよく膣の最奥まで付きこまれるバイブ。
その瞬間に最後の機能である疑似射精機能が起動する。
内蔵されたヒーターによって人肌より熱めに温められた薬液がバイブの先から迸る。
強力媚薬成分と高速修復剤、アルギン酸やフコダイン等の増粘剤が絶妙なバランスで配合された薬液が勢いよく子宮口に叩きつけられ、そのドロドロとした粘り気によって敏感になった粘膜にベッタリと張り付く。

「ムッグゥゥゥゥゥウウウウウウウウウウ!!!」

「ンンンッッッッゥゥゥゥッッッッッッンンンン!!!」

女の子の一番大事なところの入り口を疑似精液の熱で焼かれ、ついに絶頂する2人の女囚。
矢を放つ直前の弓のように背中が反り、肌には大量の汗が浮かぶ。
かなり深い絶頂だったのかそのままピクピクと動く以外は体を硬直させ、1分ほど経つとぐったりと体から力が抜け、完全にグロッキー状態である。
しかし、これはまだ本番ではないのだ。

「そ、それでは…… お仕置きを本執行するのです!」

試運転で二人を前後不覚に追い込んだマシンの威力にドン引く京太郎たち。
執行の宣言をする電も腰が引けていた。
どうやら自分が乗せられた時のことを想像してしまったらしい。
電の宣言を聞いて激しく首を横に振って慈悲を乞うまこと恭子。
だが無慈悲にもお仕置きは本執行を迎える。

乗馬マシンが前後左右上下に揺れ出す、いきなりギャロップで。
二穴に刺さった極太バイブは唸りをあげて節々を回転させ、上下にピストン運動を始める、いきなり全力で。
試運転の時に膣出しされた疑似精液の超強力媚薬成分が粘膜を通して吸収されていき……
強制発情状態にされた体にこの責めはきつすぎる。

「ムグゥ! ムグゥ! ムグググゥ!! (アカン! アカン! 止めてぇえ!!)」

「ムゥゥゥウウ! ムグゥゥゥゥウウウウ!!(いやぁああ! 壊れるぅうううう!!)」

ボールギャクを噛まされているので言葉にならないのだが、必死に止めるように懇願する恭子。
グングンと高まっていく快感に翻弄され、理性がどんどん削られていく。
ビリビリとした快感が腰骨に溜り、子宮がズクンズクンと激しく疼く。
意識では高まる暴力的な快感を拒否するのだが、体は雌の本能で快感を追い求めてしまう。
そのギャップが恭子を追い詰めていく。
そして、それはまこも同じで……

「フゴォォォォォォォオオオ! ムグゥウウウウ!!(きもちいい!! 死ぬぅうウう!!)」

悲鳴を上げながら暴力的な性感から少しでも逃れようと腰を必死にくねらせるが、膣の擦られる部分を増やすだけで全く意味をなしていない……
いやむしろ、腰の動きも加わりより強い性感に苛まれる結果になってしまっている。
モノの5分も経たずにアクメに達してしまう。
そして、この機械の真に恐ろしい所は此処からである。
もしこれが京太郎に犯されていたとするなら、アクメを決めた後に少しくらいは動きが止まって一息入れることが出来ただろう。
だが相手は生身の人間の京太郎ではなく、電気で動く機械だ。
その動きに慈悲の欠片も、人間の情と言うものも全くと言って無い。
つまりは……

「ふぃったぁぁあぁぁああ!! ふぁってふぃるぅぅぅうううう!!」

「ふぃっふぇるふぁらぁぁぁぁ!! ふぉふぇふぇぇぇぇぇえええ!!」

体をピンと弓なりに反らせてイキまくるまこと恭子。
絶頂を極めた体に無慈悲に叩き込まれる快感。
今の彼女たちにとって絶頂は全く救いにならない。
アクメの頂に上り詰めたまま降りられない…… いや更なる高みに強制的に上らされていく。
こうなると、気絶なり、壊れて色狂いになる方が遥かに救いがある。
しかし、それすら許されないのだ。


「ふぁ! ふぁつふぃいい!!」

全くランダムなタイミングで勢いよくなかだしされる、程よい熱さのドロドロネバネバ疑似精液。
この中に配合された高速回復剤が気絶や精神崩壊の一切をブロックするのだ。
そして膣粘膜と腸粘膜から吸収された媚薬が2人の体をさらに敏感にする地獄の無限ループ。

「おいおいおいおいおい…… 海軍所属の艦娘に対するお仕置ってこんなにエグイモノばっかりなのかよ!?」

世の中には一罰百戒という言葉がある。
要は見せしめでキッツイお仕置きを執行して見せて軍紀違反を戒めるという事だ。
まぁ、個人の意思で一軍艦に匹敵する力を行使できるのが艦娘と言う存在だ、当然、軍紀違反でそんな存在が大暴れしたら社会的にもたまったものでは無い。
だから海軍省は艦娘に対して飴と鞭の強化を持って統制を図っているのだ。

「ま、まぁ、私たちの持つ力を考えたら軍紀違反に対する罰が厳しいのは当たり前なのですが……」

「……取りあえず通常執務に戻ろうか」

お仕置本執行開始からおよそ15分経過(まこと恭子は早くも13回目のアクメを決めていた)したころで、京太郎の一声で皆が退出する。
もちろん30分交替の見張りが2人ほど部屋に残ることにはなった。

……………………………
……………………
……………



さて、6時間が経過したお仕置き部屋。
そこには縄による戒めと目隠し、ボールギャグは外されてマットレスに転がされたまこと恭子の姿があった。
瞳からはハイライト先生がサヨナラし、少し上を向いた半白目状態。
表情は弛緩し、半開きの口からはベロンと舌を出した完全なアヘ顔。
上半身は縄跡がついて痛々しいが、体操服に隠れてそれは見えない。
一方でその体操服は汗と涙と鼻水と涎でぐちゃぐちゃに濡れて肌に張り付いている。
そのせいでフル勃起した乳首がその存在をアピールしているのがはっきりわかってしまう。
捲れて見えお腹だが、普段はトレーニングで鍛えているので美しく引き締まっているのだが……
お仕置中に膣と腸に出された疑似精液のせいで子宮の位置あたりがポッコリ一回りほど膨らみ、ヒクヒクと小刻みに痙攣を繰り返している。
上半身でここまで悲惨な姿なのだ、苛め抜かれた下半身はもっと悲惨である。
蜜壺と菊門はブルマで覆われて見えないが、そのブルマも愛液、腸液、疑似精液その他諸々でドロドロに濡れている。
で、そんなあまり触りたくない布に隠された二人の女の神秘の部分はと言うと……
ぽってりと膨らんだ大陰唇は咥えるものを強請るようにパクパクと開閉し、そこからはみ出る小陰唇は充血しきって赤黒い大輪の花を咲かせている。
包クリは乳首と同じで今までないくらいにフルボッキして包皮から顔をだし、クロッチに擦られて未だ引っ切り無しに快感を延髄に届けている。

「……須賀君、このスバラくないお二人、どうします?」

「とりあえず、風呂に入れて綺麗にしてやって…… 一週間の休暇かな? 2~3日は足腰立たないだろうし」

京太郎の言うとおり、淫毒に塗れ滲みこんだ体が一晩で治まるはずもない。
事実、ベッドの上でまこと恭子の2人は4日間にわたり昂ぶりきった体を慰め続ける羽目になる。
こんな発情した状態で出撃なんぞ危険すぎて出来やしない。
そのクールダウンのための1週間の休暇である。

「まぁ、体調が戻ったらバリバリ働いてもらうさ」

この1週間後、無事にまこと恭子は復帰することになったのだが……
思わぬ方向に事態が進むことになる。
恭子は「もうあんな木馬に跨りとうない」と普通の反応なのだが、問題はもう片方である。
どうやら久を上回るドMの快感に目覚めたらしく、夜伽の度に例の木馬を使った激しすぎる前戯をおねだりするようになってしまったまこ。
流石の京太郎も唖然である。
後に憧とティータイムしている時に「ウチの麻雀部には変態しかいないのかよ……」と愚痴ったそうだ。

以上で投下終わりィ!!

はい、妄想の赴くまま調子乗って書いてしまいました……・
なんか、筆の進み自体は遅いんだけど、なんやかんや長文になってしまいました。

あれだよ、まこと恭子に恨みがあるんじゃないお。
むしろ咲キャラの中で一番好きなのはまこなのです!
末原さんも好きだけど5番目くらいかな?

何度見返してもやっぱりエゲツナイエロですよねこれ……
今後はこういったものは自重しますので今回はお目こぼしを……

次は日常回逝きます。

ではでは、また次の投下まで

PCの買い替えなんかがあって専ブラが開けなくなったのでスレに接続自体久しぶりになりました
Janeが新PCでなんか過去ログとか色々吹っ飛んだのでやる気降下
専ブラ乗り換えようか悩み中

これでいいみたいだ……
とりあえず、そろそろ煩悩もたまりそうなので近いうちに新話投下したいと思います

おはこんばちは
非常にお久しぶりです。
明日の夕方~夜の間に書き上げた新話を投下します。
お楽しみに!

おはこんばちは
非常にお久しぶりです
明日の夕方~夜に書き上げた新話を投下します
お楽しみに!

すまぬ……
もし良ければでいいんだが
PCを引っ越したせいでJaneStyleでSS速報が開けなくなってしまった……
解決法わかる諸兄、情報求む

というかいた一覧にSS速報Rが存在しない状態なのだ

おはこんばちは
では、これより新話を投下していきます!!


「提督、昨日の報告書纏まったから持ってきたわよ」

「おう、ROMAか入ってくれ」

気持ちよく晴れたある日のお昼前、京太郎は執務室で書類仕事に精を出していた。
そこに決裁書類を抱えた本日の秘書艦の塞が入室してくる。

「ホント毎日毎日、これだけ多くの書類を捌くなんてご苦労様ね」

机の上に積みあがった書類を手早く処理していく京太郎を見てため息をつく塞。

「まぁ、慣れですよ…… この書類、優希の奴だな、誤字だらけじゃねぇか」

手に持ってた書類を決裁不可の箱にいれながら返事を返す京太郎。

「まぁ、できる限りは手伝うわ。さっさと仕事片付けちゃいましょう」

そう言いながら秘書艦でも決済できる書類のいくつかを手に取り、秘書艦用の机で処理しようと京太郎に背を向ける。
ちょうど京太郎の目線の位置に塞のお尻が来る感じになる。スカートの上からでもわかる丸くて大きくて形のいい塞のお尻、京太郎の手が自然な動きで伸びていき、下着の上からサワサワと撫で上げた。

「きゃぁぁあああ! もう! いきなり何するの!!!」

「あははは、ごめんごめん。塞の魅力的なお尻が目の前にあったからつい」

尻が魅力的とか宣うくせに、視線は書類の上を走り続ける京太郎。
塞としては京太郎にお尻を触られるのは別段嫌ではないが行き成りは吃驚するのでタイミングは考えてほしいところ。
おまけにただ撫でるだけでなく、下着の上からだが中指と薬指でお尻の割れ目のところを摺り上げていたのだ。

「でもベッドの上じゃ、いつもお尻でもヤってるから今更じゃないか?」

「吃驚するから時と場合を考えてって言ってるの!!」


京太郎のボケた発言にプリプリと怒りながら取り落とした書類を拾い上げる塞。
実は京太郎に触られて密かに発情スイッチが入ってしまった塞。
下着が湿るのを自覚しつつ、とりあえず仕事を消化しようと秘書艦の机に向かう。

(今日の夜は絶対に満足するまでシテもらうんだから!!)

どうやら今宵の京太郎の睡眠時間が犠牲になりそうである。

「すばら! 提督、失礼しますよ!!」

京太郎と塞がじゃれ合っているなか、突然、入室してくる重巡衣笠こと花田煌。
ノックもなくバーンといきなり扉を開けての登場なので思いっきりびっくりする塞。

「もう、衣笠! いきなり入ってきて取り込み中だったらどうするのよ!!」

「おや、これは失礼。まぁ、ズッコンバッコンお取込み中でも私は気にしませんよ。お互い穴の奥まで知り尽くした仲ですし。むしろ、塞さんと京太郎君が過激なオフィスラブの途中なら私も悦んで仲間に入れてもらいますし」

「あ、あんたねぇ……」

ハイテンションでフィグサインを突き出しながら羞恥心ゼロの表情で宣う煌に、眉間にしわを寄せて青筋を浮かべる塞。
なお、彼女の怒りは卑猥なやり取りに対してではなく、上司の執務室への入室マナーに関してである。
このまま午後は煌と二人で京太郎専用の執務室据え付け肉便器になるのも良いかなと考える程度にはこの娘も頭の中がピンク色に染まっている。

「で、なんの用だ、衣笠? まさか執務の邪魔をしに来ただけではないでしょ?」

「すばら、そうでした。Romaを揶揄うのが楽しくて本題を忘れてました」

「あ、あんたねぇ!」

このまま二人を放っておくとさらに危険な方向に話が進みそうだったので話題の転換を図る京太郎。
なお、塞のこめかみに青筋が増える結果になったが……

「提督、本土の海軍省より荷物が届いてます。荷物の量は段ボール4箱、どこに運び込みます?」

ピシッと敬礼を決めて要件を告げる煌、さっきの塞を揶揄った色ボケ娘とは別人である。

「わかった、じゃあここに運んでくれ」


(これって誤解体防止用のロックマークだよな……)

そう、それは多くの艦これ提督が実装を望んだ誤解体を防ぐためのロックをかけたことを示すマークだった。
京太郎も元の世界で艦これをやっているときに誤解体で白雪一号を解体して2~3日ふさぎこんだことがある。

「元の世界では誤って艦娘を解体しないようにロックをかけたことを示すマークなんだがな…… どうやらこっちの世界では指揮する提督が一人に固定された艦娘を示す徽章らしい」

意外かもしれないが、提督も艦娘も海軍所属なので公務員である。
当然、転勤も存在する。
しかし、艦娘は任務を安全にこなすには提督と「性交」をしなくちゃならない。
転勤で2~3年おきに所属する提督がころころ変わるようでは艦娘としてはたまったものじゃない。
出来る限り相性のいい提督のもとに居たいと思うのは自然な感情だろう。
もっとも、転勤を受け入れるドライかつ奇特な艦娘も少数居たりはするのだが……
で、出来上がったのが希望する艦娘に関しては指揮下に入る提督を固定するという制度だ。
この制度の適用を選択した艦娘がつける徽章が件のハート型の南京錠マークというわけである。
ついでに言うとこの制度のせいで提督もほとんど転勤がなくなるという副作用も発生している。

「へー…… そんな事情があるんですね」

「まぁ、その辺は大人の事情って奴じゃないか? で、色々と種類があるけど、みんなはどれを選ぶんだ?」

京太郎の言う通り、段ボールの中には指輪型、イヤリング型、ネックレス型と様々な種類の装飾品が入っている。
軍の徽章がバリエーション豊かなアクセサリーなんかでいいのかと疑問は沸くが、階級章とかと違って必須のものではない。
おまけに艦娘が提督に対する自分の意思を表現するものなのでこっちの方が都合がいいとして海軍省がノリノリで作ったのだ。


「うわぁ、それも可愛い!」

「……可愛いのか?」

憧の声に疑問を投げかける京太郎、そんな京太郎の声を無視してきゃあきゃあ言いながら物色する艦娘たち。
ちなみに、心理学者の偉い先生たちはどの種類の徽章を選ぶかで艦娘の心理状態が分かると主張していたりする。

「ん、こんなものもあるのけぇ」

指輪型なら提督に対する恋心、イヤリング型なら友情、ネックレス型なら尊敬という風に。
もっとも仮説が乱立している状況なのでコレといった定説があるわけではない。
しかし、ほぼ全ての学者が同意する見解が一つだけ存在する。
それは……

「わしはこれに決めた!」

「まこ、それ良いわねぇ。私もそれにするわ!」

「わ、私も!」

「私もだじぇ!!」

「ぶふぉぉっ!!」

まこが満面の笑みで取り出した徽章を見て口に含んだお茶を思いっきり吹き出す京太郎。
そして我も我もと同じ徽章を選び出す京太郎麾下の艦娘たち。

「お、お前らなんでよりにもよってそれなんだよ!! もっと良いものがあるだろう!!」

「えっ? だってこれすばらで気に入りましたし……」

「そうだぞ、京太郎。これが気に入ったから選んでるんだ」

「だからってなんで“首輪型”なんて選ぶんだよ…… というかそんなもん作んなよ! 海軍省!!」

心理学者たちが満場一致で賛成する意見、それは「首輪型の徽章を選ぶ艦娘の心理状態は“依存”である」というもの。
そんな学術世界の論争など知らない清澄鎮守府所属の咲達15名の艦娘は、全員が首輪型の徽章を選ぶこととなった。
自分の仲間たちが嬉々としてお互いの首に首輪を付け合っていく光景に頭を抱える京太郎。
はてさて、彼女たちの心の内は一体どうなっているのか?
それは本人たちすら気づいてないだろう。

はい、本日の投下は以上!
ネタは京太郎たちの飛ばされた世界での解体ロックマークはどうなっているかでした
いや、意外とアレ現実にあったとしたらどんなものなのか謎なんですよ、自分の中で
なのでその疑問から妄想を飛ばしてみました

それにしても咲達の深層心理がだいぶヤバいのでは?
書いててなんですが背筋が凍りますねぇ

ではあとがきも以上
次話ができるまでお待ちください

解散!

お久ぶりでござい
皆はコロナ大丈夫だったかな?
本日の夕方あたりに最新話の投稿しようと思います。
一応R-18です。
良ければ見に来てください。

はいでは、今回の投下は以上です
R-18の警告入れ忘れたけど、年齢的にアウトな人は見ないでくださいね
また次回の投下をお待ちください

感想いただけると幸いです

ではまた

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