白菊ほたる「アイドルと」佐藤心「アイドルと」モバP「時々新米プロデューサー」 (21)

アイドルマスターシンデレラガールズです。

色々と大目にみて頂けると幸いです。


佐藤心「プロデューサーとアイドル」
佐藤心「プロデューサーとアイドル」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1445176290/)

の世界観で、その後のお話です。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1463567915

オーディション会場

ほたる(……今日のオーディションに落ちたら、事務所の赤字が手に負えない数字になるらしいです)

ほたる(……こんな私を拾ってくれたこの事務所も潰れちゃうのかな)

ほたる「……私のせい、だよね」

ほたる(私が所属するまでは順調だったし……私が入ってからあれよあれよでいつの間にかこんなことに……)

ほたる「アイドル……辞めたくないよぉ……」

心「あー! もう! お前のせいだぞコラ☆」

ほたる(えっ!?)

モバP(以下P)「すんません、チーフ!」

心「今のはぁとはチーフじゃねぇ☆ アイドルだ☆」

心「まぁ、間に合ったから良いけど、15時と午後5時を間違えるなんて幸子くらいしかやんねぇぞ☆」

P「すんません! 確認不足でした!」

心「時間管理はプロデューサーの基本! 覚えとけよ☆」

P「はい! しばらくはやりません!」

心「もうやめろってんだろオルァ☆」

ほたる(なんだろう……やけに騒がしい人達が来たけど、あの人達もオーディション受けるのかな……)

心「とりあえず帰ったらみくにお礼言っとけよ☆ みくが気付かなかったらヤバかったんだから☆」

P「了解です! お礼にみくには海鮮丼ごちそうしときます!」

心「おうよ☆ 特上な☆」

P「え、まじすか……。俺、今月やばいのに……」

ほたる(でも、あの人どっかで見たことあるような……?)

心「減俸にしないだけはぁとの優しさに感謝しろよ☆」

P「チーフじゃないって自分で言うくせに人の給料は自由自在ですか!? あんた鬼や!」

心「うるせぇ☆ 物理的はぁとアタックかますぞコラ☆」

心「というか、菜々先輩の一件で貧乏プロダクションに逆戻りしてんだから気合入れてキリキリ働け☆」

P「うぇーぃ……。これでもちひろさんに怒られるよりチーフの方がマシってのがおかしい……」

心「何か言ったか☆」

P「なんも言ってません!」

ほたる(あっ……思い出した……。確か前川みくさんと輿水幸子さんが所属してるプロダクションのプロデューサーさん、だった気が……?)

P「てか、俺ら騒がしすぎじゃないっすか? ほら、あの娘とかこっちをじっと見てますし」

心「む。確かにうるさかったな☆ 反省反省♪」

ほたる(プロデューサーさんなのにどうして控室に居るんだろう……? 担当アイドルの人が居るのかな……)

心「よっこいせっと……」

ほたる(えっ!? どうして隣に……!?)

心「うるさくてごめんね☆ 許して☆」

ほたる「あ、はい……」

P「チーフ、俺色々手続きあるんで行ってきますね」

心「チーフじゃないけど、おうよ☆ 分からない事あったらすぐ電話しろよー☆」

P「了解っす! 行ってきます!」

心「はー……やっぱはぁとは人に教えるの向いてないわ☆」

ほたる「あ、あの……!」

心「ん?」

ほたる「プロデューサー……の方ですよね……?」

心「あー……、一応そうだけど、今は……」

心「アナタのはぁとをシュガシュガスウィート☆ さとうしんことしゅがーはぁとだよぉ☆」

ほたる「!?」

心「あれぇ、おかしいなぁー? 反応が聞こえないぞー? もう一回、アナタのはぁとをシュガシュガ……」

ほたる「あ、あの!」

心「スウィート……☆ ん?」

ほたる「アイドル……なんですか?」

心「おうよ☆」

心「と言っても、ちょっと前までプロデューサーと兼任してたから、活動年数の割に実績はほぼないけどね♪」

ほたる(プロデューサーを兼任……?)

心「ところで、君は?」

ほたる「あ……白菊ほたると言います」

心「ほたるちゃんか☆ 名前の通りに可愛いな♪ スウィーティーだぞ☆」

ほたる(スウィーティー……?)

心「ほたるちゃんもだけど、このオーディション受ける娘みーんなレベル高いよね♪」

ほたる「そ、そうですね……」

心「どした? なんか暗いけど、お腹でも痛い?」

ほたる「いえ……ちょっと不安で……」

心「不安かー☆ 仕方ないよねぇ。はぁとも不安だし☆」

ほたる「佐藤さんも不安なんですか……?」

心「はぁとって呼んでね☆ 呼べよ☆」

ほたる「は、はい……!」

ほたる(どうしよう……ちょっと怖い……)

心「まぁ、はぁとはお手伝いとかで場数はそれなりに踏んでるけど、はぁとメインってのが久々過ぎてね☆ 超不安☆」

ほたる「そうは見えないですけど……」

心「そう?」

ほたる「はい……。とっても笑顔ですし……」

心「そりゃアイドルが楽しいからな☆」

ほたる「え……?」

心「アイドルってのはそもそも自分が楽しまないとね♪ 自分も楽しくて笑顔だからファンのみんなにも笑顔を分けてあげられるんだぞ☆」

ほたる「笑顔を……分ける……」

心「そ☆ それに楽しくて自然と笑顔になっちゃうし♪ 笑うなって方が難しい☆」

ほたる「……」

心「ほたるちゃんは楽しくないの? さっきからずーっと暗い顔してるけど……」

ほたる「楽しいなんて考える余裕ありませんでした……」

心「どして? あ、聞かない方が良かった……かな?」

ほたる「いえ……、私も聞いてもらった方が気が紛れますし、良ければ聞いてください」

ほたる「私、すごく不幸なんです……」

心「不幸?」

ほたる「はい……。私が所属した事務所は潰れちゃうんです。まるで神様が私にアイドルやるなって言ってるみたいに……」

ほたる「一番最初にスカウトされた事務所は、私をスカウトして以降、急激にお仕事が減っちゃって潰れちゃいましたし……」

ほたる「次に移籍した事務所では、私を担当してくれていたプロデューサーさんの違法行為が発覚してしまって……。それで事務所に捜査が入ったんですけど、他にも事務所ぐるみでの違法行為が見つかって……」

ほたる「その次に移籍するはずだった事務所は架空のもので、私が詐欺に遭ったらしいです……」

心「おおぅ……☆」

ほたる「それで今の事務所のオーディションを受けて合格したんですけど……。稼ぎ頭だったアイドルが移籍してしまって、今日のオーディションに失敗すると経営が成り立たなくなるそうです……」

心「でも、ほたるちゃんのせいじゃないんでしょ? なら気に病む必要はないぞ☆」

ほたる「いえ……私のせいなんです……」

心「あぁん?」

ほたる「私が不幸だから……私が所属さえしなければ、潰れずに済んだんです……」

心「ほたるちゃんが通報したの?」

ほたる「いえ! 決してそういうわけではないのですが……」

心「じゃあ、ほたるちゃんのせいじゃないじゃん?」

ほたる「でも、私のせいなんです……! 私が不幸だから……!」

心「不幸なんてのは捉え方次第だぞ☆」

ほたる「捉え方……?」

心「最初の事務所に関しては……ちょっと運が悪かったとしか言えないけど、二番目の事務所に関しては悪い事してる事務所が悪い。ほたるちゃんは間が悪かった」

心「三番目なんて、ほたるちゃんは被害者でしかないし☆ でも、詐欺にあったって言っても入る前ならほたるちゃんに被害は無かったわけだし、ラッキーラッキー☆」

ほたる「それは……そうですけど……」

心「今の事務所だって、……あんまり他所を悪くは言いたくないけど、稼ぎ頭一人で回してる事務所なんて遅かれ早かれ無理がくる」

心「ほたるちゃんは偶然そういう事が多かっただけで、運と間が悪い」

ほたる「運と間……」

心「言葉は悪いけど、ほたるちゃん如きで大人の世界が動くと思うなよ☆」

心「ほたるちゃんがいくら不幸だって言っても、実際は何にも関係ないぞ☆」

ほたる「でも……!」

心「じゃあ私と賭けをしよっか」

ほたる「賭け……?」

心「もし、ほたるちゃんの今の事務所が潰れたらうちに来い」

心「私達が責任持ってほたるちゃんをトップアイドルにしてやる」

ほたる「え……?」

心「何せうちには天下の名プロデューサーになる予定の男が居るしな☆」

心「私達CGプロがほたるちゃんは不幸なんかじゃないって証明してやるぞ☆」

ほたる「でも……私が入ったら潰れちゃう……」

心「舐めんな☆ うちなんかずーっと潰れるか潰れないかの瀬戸際を走ってきてんだ☆」

心「ぶっちゃけ今だってそんなに楽じゃないけど、ほたるちゃんが入ったくらいで潰れるような事務所じゃないぞ☆」

ほたる「でも……でも……!」

心「そもそも! ほたるちゃんの事務所が潰れる前提で話をしてるからあれだけど、ほたるちゃんの頑張り次第で今の事務所も潰れないんだろ?」

ほたる「それは……そうですけど……」

心「じゃあますます笑顔にならなきゃダメだぞ☆」

心「私達はいつでも待ってるから。もし、本当に潰れちゃったら、事務所に居られなくなったらでもいいから、CGプロに来い」

ほたる「……」

心「女の子は誰でもシンデレラになれるんだぞ♪」

ほたる「シンデレラ……」

心「かぼちゃの馬車とガラスの靴の代わりにこれをあげよう☆」

ほたる「名刺……?」

心「そ♪ 舞踏会への招待状にもなる優れものだぞ☆」

ほたる「……」

心「ま、名刺なくしてもうちはいつでもウェルカム☆」

心「ほたるちゃんを待ってるからね☆」

ほたる「……はい」

心「さて、じゃあそろそろはぁとの番っぽいから行ってくるわ☆」

ほたる「あ、はい……頑張ってください」

心「ほたるちゃんもね☆ 笑顔だぞ♪」

ほたる「……はい!」

心「うんうん☆ 笑うと可愛さ倍増だな☆ スウィーティー☆」

ほたる「す、すうぃーてぃ……?」

スタッフ「次、佐藤さんお願いしまーす!」

心「はーい☆」

ほたる「……」

ほたる(スウィーティー……ってなんだろ……)

ほたる「CGプロ……チーフプロデューサー、佐藤心……」

ほたる「不幸じゃないなんて言ってもらえたの初めてだったな……」



一週間後 CGプロ 正面玄関

ほたる(あのオーディション、私は不合格でした。佐藤さんも一次は突破したみたいだけど、最終で落ちたのかオンエアには居なかった)

ほたる(不合格をもらって帰る途中、事務所からの電話でクビを言い渡され、肩書上はフリーのアイドルになりました)

ほたる(でも、私が辞めたからなのか、事務所は事業を縮小はしたものの、今でも存続しているようです)

ほたる「CGプロさんも私が入ったことで潰れちゃったりしないかな……」

??「あー……腰にくるぅ……」

??「舞ちゃんと交代になるのお昼からなのに、腰がぁ……」

ほたる「あ……」

??「あれ? お客様ですか?」

ほたる「あ、あの……! えっと……そのっ……!」

??「ああ! 大丈夫ですよ! 落ち着いてください!」

ほたる「えっと……こちらのプロデューサーさんに名刺を頂いて……」

??「名刺……Pさん、ではないですね。スカウトなんてまだ出来ないはずですし」

ほたる「えっと……! 佐藤さんって方です……! アイドルもやってる……!」

??「はぁとちゃんですか……。また手当たり次第可愛い子をスカウトしたんですね……」

??「じゃあ、階段上がって右のドアを開けて奥に進んでください。黄緑色の事務服を着た女の人が居るんで、その人に来るように言われたって言ってくれれば大丈夫です!」

??「ナナもついていければよかったんですけど、まだ掃除が終わってなくて……」

ほたる「あっ……いえ……!」

菜々「大丈夫ですよ」

ほたる「え……?」

菜々「あなたが不安に思う事なんてなんにもありません!」

菜々「このCGプロはアイドルも、プロデューサーも、スタッフも、みんな、みーんな最高の人達ですから!」

菜々「あなたも楽しめますよ!」

ほたる「……はいっ!」

菜々「じゃあ、ナナはお掃除に戻りますね♪ 早くしないと今日中に終わりませんし……」

ほたる「頑張ってください……!」

菜々「ありがとうございます♪」


菜々「またアイドルの仲間が増えるんですねー」

菜々「もっともーっと楽しくなりそうですねぇ♪」

??「菜々ー? 終わってるー?」

??「って終わってないじゃない! これじゃあ私も今からやらなきゃ間に合わないわよ!?」

菜々「無理言わないで!」

菜々「そもそも舞ちゃんが巻き込んだんですから、舞ちゃんがやってくださいよ!」

菜々「ナナは午後からは楽しいアイドルのお仕事ですから♪」

End

以上です。

しゅがはさんがプロデューサーからアイドルに戻った世界のお話です。
天下の名プロデューサー目指して新米プロデューサーが頑張るお話にする予定です。
ですが、登場人物含め何一つとして考えていないので、どうなることやら。各属性2~3人くらい出せるといいですけど……。

総選挙お疲れ様でした。
何度目か分かりませんが、しゅがはさんおめでとうございます。皆様の応援のお陰で声が実装されます。やはりアイドルとして魅力的過ぎる故ですね。
早くデレステに来てくれると良いのですが……Tulip踊って欲しい……。

あれやこれや手をつけてとっちらかってる状態ですが、見かけたら暖かく見守っていただければ幸いです。
では、依頼出してきます。

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