凛「苦手を克服させるにゃ」 (58)
凛「イタズラするにゃ!」
穂乃果「えー、穂乃果はもう怒られたくないよー」
希「そろそろ絵里ちゃんも本気で怒りそうやん」
凛「えー!つまんない、つまんないよー!」
希「凛ちゃん、ワガママ言うたらあかんよ」
穂乃果「あっ!それなら役に立つイタズラにすればいいんだよっ!」
希「役に立つイタズラ?」キョトン
穂乃果「うんうんっ!ちゃんと役に立てば怒られないし一石二鳥だよっ!」
凛「おぉー!穂乃果ちゃんって天才?!」
穂乃果「ふふふっ、もっと褒めてくれてもいいんだよ!」ニコニコ
凛「それでそれで!どんなイタズラをするの?」
穂乃果「そ、それは・・・・・・えーっとー」アセアセ
凛「・・・・・・バカだにゃー」ボソッ
穂乃果「凛ちゃんには言われたくないよっ!」ガタッ
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希「まあまあ、落ち着いて」
希「それじゃあ、苦手なモノを克服させるっていうのはどう?」
穂乃果「苦手なモノ?」
希「みんな何かしら苦手なモノがあるやん?」
凛「凛は魚が苦手だよー」
希「苦手なモノが好きなモノに変われば、怒られるどころか褒められるやん!」
穂乃果「おーっ!」
凛「希ちゃんは天才だね!」
希「そうと決まったら、まずは嫌いなモノを調査やね」
凛「凛はかよちんと真姫ちゃんを調べてくるね」
穂乃果「穂乃果はことりちゃんと海未ちゃんだね!」
希「ウチは絵里ちゃんとにこっちやね」
希「くれぐれも怪しまれんように」
ーーー1週間後ーーー
希「これで全員分揃ったね」カキカキ
凛「誰から仕掛ける?」
穂乃果「海未ちゃん?」
希「いきなりラスボスは無理やん」
凛「かよちんなら、イタズラも笑って許してくれるよ?」
穂乃果「かよちゃん優しいもんね」
希「そもそもかよちんって怒る?」
凛「えーっと、かよちんの嫌いなモノは・・・・・・あれ?」
穂乃果「どうしたの?」
凛「かよちんの部分だけ空白だよ?」
穂乃果「凛ちゃん、聞き忘れたの?」
凛「うーん、ちゃんと聞いたと思うんだけど・・・・・・」
希「忘れた?」
凛「えーっと・・・・・・」ウーン
ーーー回想中ーーー
凛「かよちんの嫌いなモノってなーに?」
花陽「私の嫌いなモノ?」
凛「食べ物でもなんでもいいよ」
花陽「うーん、急に言われても・・・・・・」
凛「コレだけは絶対に食べられない物ってない?」
花陽「・・・・・・ないかな」ニコニコ
凛「えー」
花陽「あれ、ダメだったかな」アセアセ
凛「う、ううん!好き嫌いが無いのは良い事にゃー」アセアセ
花陽「あっ!ちょっと違うかもしれないけど」
凛「うんうん!」
花陽「恥ずかしがり屋なところが、嫌になっちゃう時があるの」
凛「でも、そこがかよちんの可愛いところでもあるよ?」
花陽「そ、そうかな」///
ーーー
凛「って言ってたよ」
希「でもそれってかよちんの特徴でもあるやん」
凛「凛もそう思うけど、他に何も思いつかないよー」
穂乃果「・・・・・・パン」ボソッ
希「ぱん?」
穂乃果「かよちゃんがパンを食べてるところって見たことある?」
凛「そう言われれば・・・・・・」
希「お米しか食べてないイメージやね」
凛「たしかに見たことはないけど、嫌いなのかな?」
穂乃果「物は試しだよっ!」
希「でもどうやって食べさせるの?」
穂乃果「そんなの簡単だよっ!」
穂乃果「凛ちゃんが頑張ってサンドイッチを作れば、かよちゃんだって無碍には出来ないはずだよっ!」
凛「えー、めんどくさいよー」グッタリ
穂乃果「サンドイッチぐらい簡単に作れるよっ!」
穂乃果「穂乃果も一緒に作るから、がんばろー!」
希「誰にもバレへんように、ウチの家で作ろっか」
凛「うーん、わかった」
ーーー決行日の昼休みーーー
凛「かよちーん!一緒にご飯食べよ!」
花陽「うん!」
凛「ほら、真姫ちゃんも早く早く!」
真姫「わっ私は別に・・・・・・」クルクル
花陽「あ、もしかして別の人と食べる予定だった?」アセアセ
真姫「そ、そういう訳でもないけど」クルクル
凛「そんなこと言いながら、お弁当持ってきてるにゃ」
真姫「しょしょうがなくよ!しかたなく一緒に食べてあげる」フンッ
花陽「うん!」ガサゴソ
凛「あっ!待って!」
花陽「ん?」ガサゴソ
凛「今日はかよちんの為に、手作りお弁当を持ってきたんだー」ニコニコ
花陽「凛ちゃんが作ったの?」
真姫「相変わらず仲良しなのね」
凛「うんっ!」
凛「だから、今日は凛のお弁当と交換しよ?」
花陽「私は別にいいけど、真姫ちゃんは・・・・・・」チラッ
真姫「私の事は気にしなくていいわよ」
真姫「凛の作ったお弁当なんて、怖くて食べられないもの」
凛「失礼にゃっ!一生懸命作ったんだから、おいしーよ!」
凛「かよちんは、ちゃんと食べてくれるよね?」
花陽「うん!私の為に、わざわざありがとう」ニコニコ
凛「わーい!」
真姫「・・・・・・」モグモグ
凛「おー!かよちんのお弁当は、いつ見ても美味しそうにゃー!」パカッ
花陽「えへへ」
花陽「凛ちゃんのお弁当も、いつも美味しそうだよ?」
パカッ
花陽「・・・・・・あれ?」
真姫「どうしたの?」モグモグ
花陽「り、凛ちゃん?あ、あの、これって」アセアセ
凛「パンだよ」
花陽「・・・・・・」
凛「サンドイッチだよ!」
真姫「・・・・・・かよちんってパン食べれるの?」
凛「えっ・・・・・・かよちんってパン食べられないの?!」ウルウル
花陽「そ、そんなことはないよ!ただ、あまり食べないというか、白いご飯が好きというか」
凛「だよね!希ちゃんと穂乃果ちゃんにも手伝ってもらったから、絶対に美味しいよ!」ニコニコ
真姫「・・・・・・」モグモグ
凛「それに、1つ1つ保存用ラップに包んであるから手も汚れないし、こぼれないんだよ!」
花陽「パン食べるのって久しぶりかも」
花陽「いただきます」パクッ
花陽「・・・・・・凛ちゃん、なにこれ」モグモグ
凛「それは、凛の考えたラーメンサンドだよ!」ニコニコ
真姫「おいしい物とおいしい物を合わせても、すごく美味しい物には成りえないのよ?」
凛「そうなの?」キョトン
花陽「ま、マズくはないんだけど、特においしくも・・・・・・すごいモソモソするよ~」モグモグ
凛「えー」ショボン
花陽「あっ、で、でも!噛めば噛むほど味噌の味が」モグモグ
凛「でっしょー!」ニコニコ
真姫「ちょっと凛!それって私の真似じゃないでしょうね?」ジー
ーーー
花陽「これは・・・・・・」
凛「えーっと、それは穂乃果ちゃんのかな」
真姫「なんとなく予想はできるけど」
凛「中身は食べてからのお楽しみ!」
花陽「ほとんど見えちゃってるよ~」アセアセ
凛「食べてみたら違うかもしれないよ?」
花陽「う、うん」モグモグ
真姫「あんこね」
凛「アンサンドだよ!」
真姫「ただのアンパンでしょ」クルクル
花陽「こ、これはアンパンなんかじゃ・・・・・・」
真姫「えっ」
花陽「サンドイッチ用の薄いパンに大量のつぶあんが入ってて・・・・・・」
真姫「それで?」
花陽「あんこだけを食べているような感じ・・・・・・」
真姫「・・・・・・大丈夫?」
花陽「・・・・・・うん」モグモグ
凛「穂乃果ちゃんの家のあんこだから、美味しいよね?ねっ?」ニコニコ
花陽「う、うん。美味しいんだけど、もうちょっと分量を考えてほしかったよ~」モグモグ
凛「最後は希ちゃんのだね」
真姫「保健室から胃薬もらって来てあげる」テクテク
凛「だから失礼にゃ!」
花陽「い、いただきます」パクッ
ーーー放課後の部室ーーー
ガチャ
凛「希ちゃんっ?!」
穂乃果「そんなに急いでどうしたの?」
希「サンドイッチ作戦はどうやったん?」
凛「どうもこうもないよっ!大失敗だよっ!」バンッ
穂乃果「あれー、おかしいなー」
希「ウチのサンドイッチは完璧やった・・・・・・問題は凛ちゃんか穂乃果ちゃん」
穂乃果「穂乃果のサンドイッチこそ完璧だよっ!希ちゃんのがおかしかったんじゃない?」
凛「だいたい希ちゃんのせいだよ」
穂乃果「ほらっ!」
希「嘘ついたらアカンよ」ジー
凛「これを見れば分かるよ」パカッ
穂乃果「全部食べてくれなかったの?」
希「1個だけ残っとるね」
凛「希ちゃんのサンドイッチだよ」
希「なんでやっ!」ガタッ
凛「でも中身は全部食べてくれたよ」
穂乃果「希ちゃんは何をサンドしたの?」
希「お米」
穂乃果「・・・・・・えっ」
凛「希ちゃんの分だけ、朝に手渡されたから怪しいとは思ってたにゃ」
希「かよちんお米大好きやん!」
凛「真姫ちゃんが”おいしい物とおいしい物を合わせても、超おいしくはならない”って言ってたよ」
希「・・・・・・」
穂乃果「普通、お米なんて挟まないよね」
希「絶対いけると思ったのにー」グデー
凛「怒りに震えるかよちんは、中身のお米だけを綺麗に食べて教室を出て行ったの」
穂乃果「かよちゃんも怒るんだね」
凛「穂乃果ちゃんも、大好きなパンを目の前で踏み潰されたら怒るでしょ?」
穂乃果「そうだね、希ちゃんが全部悪いよ」
希「えー」
穂乃果「そのあとはどうしたの?」
凛「万が一の時の為に持ってた、高級おにぎりを渡したら許してくれたよ」
希「凛ちゃんすごいなー」
穂乃果「さすがだね!」
凛「あと、炭水化物が多すぎるとも言ってたよ」
穂乃果「・・・・・・普通に野菜とか挟めば良かったね」
凛「チャーシューとか挟めば、まだマシだったかもしれないにゃ」
希「味付きご飯をサンドすれば、かよちんもきっと」
凛「希ちゃん、話きいてた?」
ーーー
凛「次は誰にする?」
希「うーん」
穂乃果「真姫ちゃん?」
凛「えー、また凛がやるのー?」グデー
穂乃果「じゃあ次に怒らなさそうな人は・・・・・・」
希「怒らせるのが目的やったっけ?」
凛「違うよね?」
穂乃果「ことりちゃんかな」
希「えーっと、ことりちゃんの嫌いな物は・・・・・・」ペラペラ
穂乃果「にんにくだね!」
凛「お弁当に餃子でも詰める?」
希「にんにく臭いことりちゃんとか見たくないなー」
凛「好きな物に混ぜるとか?」
穂乃果「ことりちゃんの好きな物って・・・・・・」
希「マカロン?」
穂乃果「チーズケーキじゃないの?」
凛「洋菓子は全部好きそうだよね」
穂乃果「それじゃあ、ケーキ焼けるひとー?」
シーン
希「ショートケーキのイチゴの代わりに乗せるとか?」
凛「にんにくが好きな人でも、それは食べないと思うにゃあ」
穂乃果「やっぱり餃子かな?」
凛「凛しってるよ、スーパーに焼くだけで美味しい餃子がある事」
希「それならウチらにも出来そうやね」
穂乃果「それじゃあ、希ちゃんの家に集合だねっ!」
希「穂乃果ちゃんの家でやらへん?」
穂乃果「どうして?」
希「ウチの家で焼いたら餃子臭くなるやん」
凛「既に焼肉臭かったから大丈夫にゃ」
希「えっ」
ーーー決行日の昼休みーーー
穂乃果「ことりちゃんっ!お昼食べよっ!」ガタッ
ことり「うん!」ニコニコ
海未「今日はお弁当ですか?」
ことり「珍しいねぇ」
穂乃果「うんっ!実は2人に食べてもらいたくて、頑張って作ってきたんだー」ガサゴソ
ことり「穂乃果ちゃんの手作り?」
海未「穂乃果もようやく女性らしさに目覚めましたか」
穂乃果「2人とも、もちろん食べてくれるよねっ?」
海未「穂乃果の料理上達の為、丸焦げだろうと食しますよ」キリッ
ことり「ことりも頑張って食べるよ!」アセアセ
穂乃果「大丈夫っ!美味しそうな焦げ色が付いた」
パカッ
穂乃果「餃子だからっ!」
教室中に餃子の臭いが広がる。
ことり「穂乃果ちゃん、これはぁ・・・・・・」アセアセ
穂乃果「餃子だよっ!」
海未「他のおかずは?」
穂乃果「これだけだよっ!」
ことり「ご飯とかは?」
穂乃果「・・・・・・あとでかよちゃんから貰ってくる」
海未「でもまあ、美味しそうではありますね」
ことり「う、うん」アセアセ
穂乃果「あっ、調味料もちゃんと持ってきてるよ」ニコニコ
パカッ
ことり「うっ・・・・・・」
穂乃果「はい、どうぞっ!」ニコニコ
海未「い、いただきます」モグモグ
穂乃果「どう?美味しいでしょ?」
海未「たしかに美味しいですが」
穂乃果「やったねっ!」ニコニコ
海未「ことりにはちょっと・・・・・・」チラッ
ことり「う、うん」アセアセ
穂乃果「えーっ!どうして、どうして?」ショボン
ことり「穂乃果ちゃん、ことりがにんにく苦手って知ってるよねぇ?」アセアセ
穂乃果「・・・・・・そうだっけ?」
海未「この前に聞いていたではありませんか」ハァ
ことり「本当にごめんね!」ペコリ
穂乃果「ううん、ことりちゃんの嫌いな物を忘れてた穂乃果が悪いよ」シュン
穂乃果「臭いもすごいから、トイレで食べてくるね」ガタッ
海未「なにもそこまでしなくても」アセアセ
ことり「そっそうだよぉ」アセアセ
穂乃果「気にしないで」シュン
穂乃果「今度はことりちゃんの好きなチーズケーキを詰めてくるね」テクテク
ことり「まっ待ってぇ!」
ことり「こ、ことり、餃子食べるよ!」
穂乃果「えっ?!でも・・・・・・」
ことり「穂乃果ちゃんがせっかく作ってくれたんだもん」
ことり「嫌いだからって逃げてちゃダメだよね」
穂乃果「ことりちゃんっ!」ギュッ
海未「こ、ことり?無理はしない方が・・・・・・」
穂乃果「食べて食べてっ!」ニコニコ
ことり「あっ、そうだぁ」
穂乃果「どうしたの?」キョトン
ことり「ほ、穂乃果ちゃんに食べさせてほしいなぁ」///
ことり「それなら、苦手なにんにくも克服できると思うのぉ」///
穂乃果「それで克服できるなら、いくらでも食べさせてあげるよ!」
ことり「やったぁ、うふふっ」ニコニコ
穂乃果「それじゃあ、お口あけてね」
ことり「あ~ん」
穂乃果「あーん。美味しい?」
ことり「・・・・・・」モグモグ
ことり「・・・・・・うん」モグモグ
穂乃果「ブレスケア、使う?」
ことり「・・・・・・うん」グスン
ーーー放課後の部室ーーー
希「餃子ってそんなにニンニク臭かった?」
穂乃果「調味料におろしにんにく入れたりしてたから」
凛「女子高生のお弁当に餃子はないよねー」
穂乃果「でもチーズケーキのにんにく乗せよりは、マシだったはずだよ!」
希「それで、ことりちゃんはにんにく好きなったん?」
穂乃果「ブレスケアいっぱい飲んでたよ」
凛「だから、ことりちゃんからは良い匂いしかしなかったんだね」
穂乃果「あと、口もすごいゆすいでた」
希「まあ、そう簡単に好きにはなれんよね」
凛「にんにく臭いことりちゃんなんて居なかったんだね」
ーーー
穂乃果「次はにこちゃん?それとも絵里ちゃん?」
凛「絵里ちゃんって怒ると怖いよね?」
希「うーん、本気で怒ったところは見たことないような」
穂乃果「μ'sに入る前は常に怒ってなかった?」
希「あれは怒ってるっていうより、冷めてる感じやね」
凛「にこちゃんも常に怒ってない?」
穂乃果「あれは怒ってるの?」
希「イジられてプンスカしとるけど、怒ってはないんちゃうかな?」
穂乃果「それじゃあ、にこちゃんからにしよっか!」
希「にこっちの嫌いな物は・・・・・・辛い物かー」
穂乃果「簡単だねっ!」
凛「唐辛子?」
穂乃果「お菓子でも、すっごーく辛いやつとかあるけど」
希「絶対に食べへんやろなー」
凛「無理やり口に入れてみるのはどうかにゃ?」
穂乃果「それで克服できるの?」
希「無理やろなー」
穂乃果「にこちゃんの好きな物ってなんだっけ?」
凛「アイドル?」
希「アイドルの子に唐辛子を塗る?」
穂乃果「さすがのにこちゃんでも舐めないと思うよ」
希「えーっと、お菓子やね」ペラペラ
凛「ざっくりしてるにゃー」
穂乃果「ほむまんに混ぜる?」
希「それなら・・・・・・」
ーーー決行日の昼休みーーー
希「にこっち、お菓子あるけど食べる?」
にこ「ちょうど甘い物が欲しいな~って思ってたところだったの~」
絵里「私にも貰える?」
希「それならゲームしよっか」
にこ「ゲーム?」キョトン
希「ここに5つのほむまんがあるんよ」
絵里「穂乃果の家の?」
希「買い過ぎて、余ってしもたんよ」
にこ「え~もしかしてロシアンルーレットってこと~?」
希「この中の1つだけ、激辛になっとるんよ」
にこ「・・・・・・なんでよ」
希「ゲームやから」
にこ「・・・・・・」
希「それじゃあ、にこっちから」
にこ「にこはぁアイドルだから~、こういう事はしたくないっていうか~」アセアセ
絵里「でも面白そうじゃない」
にこ「えー、絵里ちゃん本気?」
絵里「辛いって言っても、ちょっと入ってるだけよね?」
希「・・・・・・うん」
にこ「嫌な間があったようなー」ジトー
希「せっかく作ってきたんやし、とりあえずやっとこ?」
にこ「にこはやーらない」
絵里「えー」
希「そんな安全な道ばっかり選んで、ホントにアイドルになる気あるんやろか」ボソッ
にこ「・・・・・・希ちゃん、今のは聞き捨てならないよ」
希「なーんでもないよ」
にこ「にこは~バラドルじゃなくて、正統派のアイドルになりたいの!」
絵里「でも下積みって大事でしょ?」
にこ「・・・・・・分かったわよ、やればいいんでしょ!」
希「お!さすがやね」
希「お水なら用意しとるから、安心してな」コトッ
ジー
希「早く食べんと昼休み終わってまうよ?」
にこ「う~ん・・・・・・」ジー
絵里「本気ね」
にこ「うーん、コレがセーフね!」
希「それじゃあ、張り切ってどうぞ!」
にこ「はぐっ!」モグッ
にこ「うっ・・・・・・ハズレちゃったにこ~」ウルウル
絵里「ハラショー!さすがにこね、ハズレを引いても可愛いわ」
にこ「えへへ、アイドルなら当たりま・・・・・・ぐふっ」バタン
絵里「にこっ!?」ガタッ
希「にこっち!!」ガタッ
ーーー放課後の部室ーーー
希「おかしい」
穂乃果「なにが?」
希「なぜかウチだけ先生に怒られた」
凛「3年生の教室が騒がしかったけど、本当にアレをやったの?」
希「うん」
穂乃果「だから練習も中止になっちゃったんだね」
穂乃果「あと、穂乃果はほむまんを渡しただけだからね?悪いのは希ちゃんだよ」
凛「それでにこちゃんは?」
希「体調不良で早退した」
穂乃果「あとでお見舞い行こっか」
希「うん」
穂乃果「でも5分の1を当てるなんて、さすがにこちゃんだねっ!」
凛「凛もリアクション見たかったー」
希「まあ、全部ハズレやったんやけどね」
穂乃果「ん?」ハテナ
希「もしもウチか絵里ちゃんが引いたら大変やん?」
凛「全部に入れたの?」
希「うん」
穂乃果「唐辛子を入れたの?」
希「キムチとチューブのからし」
穂乃果「1個に?」
希「うん」
希「辛い物と辛い物を混ぜると、ものすごく辛くなるのだ!」
凛「馬鹿だにゃー」
穂乃果「希ちゃん、それはいくらにこちゃんでも倒れるよ」
ーーー
穂乃果「次は真姫ちゃんかな?」
凛「海未ちゃんはラスボスでしょ?絵里ちゃんも怖いし・・・・・・」
希「もう怒られるのは嫌やで?」
穂乃果「穂乃果はそんな事しないよ」
凛「真姫ちゃんは、トマトが好きでみかんが嫌いなんだって」ペラペラ
穂乃果「みかんにもいっぱい種類あるよね?」
希「酸っぱいのがダメなんやない?」
凛「トマトも酸っぱいよ?」
穂乃果「真姫ちゃんはお金持ちだから、ドロッとした部分は食べないのかも」
希「トマト嫌いの人は、たいていそこが嫌いみたいやよ」
凛「へぇー」
穂乃果「甘いのなら食べられるのかな」
希「お砂糖かければええんやない?」
凛「希ちゃん、ちょっと黙ってて」
凛「みかんって言ったらハウスみかんだよね?」
希「白いスジが嫌なんかな?」
穂乃果「それなら、みかんの缶詰なら食べられるかなー?」
凛「どうやって食べさせるの?」
希「トマトに、混ぜる?」
凛「なに言ってるの?」
穂乃果「空腹は最高のスパイスって言うよね?」
凛「真姫ちゃん、意地っ張りだから倒れても食べない気がするにゃ」
穂乃果「うーん」
希「あっ」
穂乃果「どうしたの?」
希「良い方法があるやん!」ニコニコ
凛「怒られるようなのは嫌だよ?」
ーーー決行日の昼休みーーー
凛「今日は凛がデザートを持ってきたにゃ!」
花陽「私たちの分もあるの?」
凛「もちろんだよ!」
真姫「また太るわよ」ボソッ
凛「フルーツだから大丈夫だよ!」ガサゴソ
ドンッ
花陽「凛ちゃん、これって・・・・・・」
凛「みかんだよ!」
真姫「缶詰じゃない」
凛「皮剥かなくていいし、いっぱい食べられるからお得だよねー!」
真姫「私は遠慮しておくわ」
凛「えー」
花陽「私は少しだけもらおうかな」
真姫「かよちん、本気?」
真姫「そもそも缶詰って非常食でしょ?普通は食べないわよ」
凛「そんなこと言って、本当は食べられないんじゃない?」ニヤニヤ
花陽「みかんはビタミンとかたくさんでお肌にも」
凛「真姫ちゃん、お肌がカサカサになってもいいの?」
真姫「うるさいわねっ!別にみかんじゃなくても、ビタミンぐらい摂れるわよ!」フンッ
凛「・・・・・・お肌の荒れた真姫ちゃんなんて、にこちゃんは喜ばないよ」ボソッ
真姫「なっなんでにこちゃんが出てくるのよ!」
凛「はい、1つだけいいから食べてみて」ニコニコ
花陽「美味しいよ?」
凛「国産の缶詰だから安心するにゃ」
真姫「わ、分かったわよ!食べればいいんでしょ、食べればっ!」
ーーー放課後の部室ーーー
希「それで食べてくれたん?」
凛「バッチリだにゃ」
希「にこっちにも、真姫ちゃんをチラつかせとけば良かったんやね」
穂乃果「でも、からしとキムチ入りだから結局は怒られてたよ」
希「みかんは好きになったんかな」
凛「さぁー」
穂乃果「ところで、みかんを食べるだけでお肌って綺麗になるの?」
凛「さぁー」
凛「それよりも、真姫ちゃんが缶詰の開け方を知らなかった方が問題だと思うけど」
穂乃果「お金持ちの人って缶詰食べないんだね」
ーーー
希「さて、残るは絵里ちゃんと海未ちゃんやけど」
穂乃果「強敵だね!」
凛「勝てる気がしないよー」
希「弱点が多いから、絵里ちゃんからにしよっか」
穂乃果「絵里ちゃんの嫌いな物は・・・・・・梅干しと海苔だね」
凛「おにぎり?」
希「おにぎりなら簡単やね。でも」
穂乃果「でも?」
希「それだけやと面白くないやん」
凛「多少の荒療治は仕方ないよねー」ニヤニヤ
穂乃果「梅干しは嫌いな人も多いけど、海苔ぐらいは頑張ってほしいねっ!」
凛「でも、海苔って日本人以外では消化できないらしいよ?」
穂乃果「えーっ?!それってホントッ!?」
凛「なんかテレビでやってたよー」
希「でも絵里ちゃんってクォーターやん?」
穂乃果「それなら4分の1は消化できるのかな?」
凛「なにか違う気がするにゃ」
穂乃果「えっ、でもクォーターって4分の1って事でしょ?」キョトン
希「細かい事はどうでもええよ」
穂乃果「そうだよっ!授業以外で数学なんてやりたくないよー」グッタリ
凛「そういう希ちゃんは、何か考えがあるのー?」
希「作戦はある、でも2人の協力が必要不可欠なのだ!」
穂乃果「もちろん協力するよっ!」
凛「ふざけた内容じゃないなら、凛も協力するよー」
ーーー
希「さて、残るは絵里ちゃんと海未ちゃんやけど」
穂乃果「強敵だね!」
凛「勝てる気がしないよー」
希「弱点が多いから、絵里ちゃんからにしよっか」
穂乃果「絵里ちゃんの嫌いな物は・・・・・・梅干しと海苔だね」
凛「おにぎり?」
希「おにぎりなら簡単やね。でも」
穂乃果「でも?」
希「それだけやと面白くないやん」
凛「多少の荒療治は仕方ないよねー」ニヤニヤ
穂乃果「梅干しは嫌いな人も多いけど、海苔ぐらいは頑張ってほしいねっ!」
凛「でも、海苔って日本人以外では消化できないらしいよ?」
穂乃果「えーっ?!それってホントッ!?」
凛「なんかテレビでやってたよー」
希「でも絵里ちゃんってクォーターやん?」
穂乃果「それなら4分の1は消化できるのかな?」
凛「なにか違う気がするにゃ」
穂乃果「えっ、でもクォーターって4分の1って事でしょ?」キョトン
希「細かい事はどうでもええよ」
穂乃果「そうだよっ!授業以外で数学なんてやりたくないよー」グッタリ
凛「そういう希ちゃんは、何か考えがあるのー?」
希「作戦はある、でも2人の協力が必要不可欠なのだ!」
穂乃果「もちろん協力するよっ!」
凛「ふざけた内容じゃないなら、凛も協力するよー」
ーーー決行日の昼休みーーー
絵里「さーて、お弁当を食べましょう」ガサゴソ
絵里「あれ」ガサゴソ
希「どうしたん?」モグモグ
絵里「お弁当がないのよ」ガサゴソ
にこ「絵里ちゃん、もしかして早弁したんじゃー」
絵里「希じゃないんだし、そんな事しないわよ」
希「絵里ちゃんでも忘れ物とかするんやね」モグモグ
絵里「希、お弁当を食べてる時ぐらい座りなさい」
絵里「・・・・・・そのお弁当箱、私のと似てるわね」ジー
希「ん?」
絵里「というか、それって私のじゃない?」
希「・・・・・・」モグモグ
絵里「・・・・・・」
希「うん、そういえばウチのお弁当と違う気がする」
絵里「どうやったら間違えるのよ」ハァ
希「スピリチュアルやね」モグモグ
絵里「あの、返してくれる?」
希「うん、はい」
絵里「って、もう空っぽじゃないっ!」ガタッ
希「しかたない」
絵里「しかたなくないわよっ!私のお昼どうするのよ!」バンバンッ
にこ「埃が舞うからやめてよー」
希「絵里ちゃんにはウチのお弁当をあげる!」ニコニコ
絵里「自分のがあるのなら、最初からそっちを食べなさいよ」
希「まあまあ、過ぎた事は仕方ないやん」
絵里「反省しなさい!」パカッ
絵里「・・・・・・なにこれ」
希「お弁当やん」
にこ「斬新なお弁当だねー」
希「斬新やないよ、ただの海苔弁やん」
絵里「まあ、いいわ」
絵里「海苔だけ剥がせば、ご飯は食べられ・・・・・・」パリッ
希「どうしたん?」
絵里「ご飯は?」
希「絵里ちゃんが持ってるやん」
絵里「白いお米は?」
希「今はダイエット中なのだ!」
絵里「海苔しか入ってないじゃない!」
希「ダイエット中やもん」
絵里「じゃあなんで私のお弁当食べたのよっ!」バンッ
希「お腹空いたから」
絵里「はぁ、もういいわ。花陽にご飯貰ってきましょ」
絵里「それでおかずは?」
希「はい、こっちにちゃんとあるよ」
絵里「この際、総菜の詰め合わせでも文句は言わないわ」パカッ
にこ「シンプルなおかずだねー」
希「やっぱりお弁当って言ったら、梅干しやよね」
絵里「だからってなんで梅干しだけなのよっ!」
絵里「あなた、本当にこれを食べるつもりだったの?!」
希「当たり前やん」
希「たまたま、お弁当箱を間違えてしまっただけで」
絵里「私への嫌がらせとしか思えないんだけど」グスン
希「ご飯もらえたら、おにぎり作れるやん」ニコニコ
絵里「もういい。コンビニに行ってくるわ」ガタッ
にこ「もう時間ないよ?」
希「生徒会長って授業サボってもええの?」
絵里「・・・・・・」
希「一口だけ食べてみよっか?」ニコニコ
絵里「嫌よっ!絶対に食べないわ」
グゥー
希「ほらほら、何か食べんと授業中にお腹鳴ってまうよ?」
絵里「にこのお弁当をちょっともらえない?」
にこ「もう食べ終わっちゃったー」ガサゴソ
絵里「それなら急いで花陽からご飯を・・・・・・」
希「もしもし、凛ちゃん?」
希「もうお昼ご飯って食べた?」
希「絵里ちゃんがかよちんに、お弁当を分けてほしいって言っとるんやけど」
希「・・・・・・分かった、ありがとう」ピッ
希「ないって」
絵里「・・・・・・」パリパリ
ーーー放課後の部室ーーー
凛「梅干しは食べなかったんだね」
穂乃果「味付け海苔だったの?」
希「ううん」
凛「よく説教されなかったね」
希「絵里ちゃんはそんな事せーへんよ」
穂乃果「でも協力してほしい事ってなんだったの?」
凛「凛は電話にしか出てないよ?」
希「それはこれからやん」
凛「これから?」
穂乃果「絵里ちゃんの番は終わったよね?」
希「絵里ちゃんの苦手なモノってもう1個あるやん」
凛「・・・・・・ロシア語?」
希「暗闇やっ!」
穂乃果「もしかして・・・・・・」
ーーー練習後の部室ーーー
希「いい感じに暗くなってきたやん」
凛「本当にやるの?」
希「当たり前やん!絵里ちゃんの為に頑張ろー!」
穂乃果「悪化すると思うけど」
希「そんな事ない!終わったら泣いて喜んでくれるはず」
凛「その自信の根拠を知りたいにゃ」
希「カードがウチに告げるんや!」
穂乃果「その言い訳が絵里ちゃんにも通じればいいねー」
希「さて、そろそろ絵里ちゃんを呼び出そっか」
凛「本当に凛たちは必要なの?」
希「もしもし?ちょっと大事な話があるから、今から部室に来てくれる?」
希「うん。どうしても直接伝えたい事やから」
穂乃果「その言い回しは勘違いすると思うな」
希「うん、待ってる」ピッ
凛「凛たちは隠れててもいい?」
希「なんで?」
凛「希ちゃんが大事な話って言ってるのに、凛たちが居たら怪しいよ」
ーーー
ガチャ
絵里「の、希?」
希「急に呼び出したりしてごめんな」
絵里「そ、それはいいけれど、どうして電気をつけないの?」ビクビク
希「あっ!電気はつけんといて!」
絵里「どうして?真っ暗じゃない」
希「そ、その、いまのウチの顔を見られると、その、恥ずかしいから」
絵里「えっ」
絵里(放課後の部室に2人っきり、恥ずかしがる希・・・・・・ここれってもしかしてこここここ告白っ?!)
絵里「そ、そそそれで大事な話っていうのは・・・・・・」///
希「そ、そうやんな」スーハー
希「絵里ちゃんっ!」
絵里「はっはいっ!」アセアセ
Trrrrrrr
絵里「っ?!」ビクッ
希「あっ、ごめん」ピッ
希「もしもし?」ガチャ
バタン
絵里「はぁ~なんなのよ、もう」///
ーーー
絵里「遅いわね」
絵里(落ち着いたら怖くなってきたわ)
絵里(たしか、このあたりに電気が)
カチッ
絵里「あれ」
カチッ
カチッ
絵里「なんで点かないのっ?!」カチッカチッ
ガチャ
絵里「なんでドアも開かないのよ!」ガチャガチャ
絵里「希っ!そこに居るのは分かってるのよ!開けなさいっ!早くっ!」ドンドン
希『絵里ちゃん?ドアなんて叩いてどうしたん?』
絵里「早く鍵を開けなさいっ!」
希『なに言っとるん?ウチは鍵なんてかけてへんよ』
希『それに鍵かかっとっても、内側から開けられるやん』
絵里「・・・・・・それもそうね」カチッ
ガチャ
絵里「開かないじゃないっ!」ドンドン
希『おかしいなー』
絵里「おかしくないわよっ!希が押さえてるんでしょ?!」
希『だから、そんな事してへんよ』
希『ちょっと待って、どうしたらいいかカードに聞いてみるから』
絵里「そんな悠長な事してないで、早く誰か呼んで来なさいよっ!」
希『はっ?!これは・・・・・・』
絵里「な、なに?どうしたの?」アセアセ
希『な、なんでもないよ』
絵里「悪いカードが出たんでしょっ?!そうでしょっ!」ドンドン
希『う、ウチは誰か呼んでくるね』
希『それまで絵里ちゃんは、部室から出たらアカンよ?絶対にアカンよ!」タッタッタッ
絵里「えっ?!ちょっとどういうことっ!のぞみいいいぃぃぃっ!」
シーン
絵里「ヤバイ、真っ暗チカ」
ドンドンッ
絵里「ひゃっ?!」
シーン
絵里「の、希よね?」
ドンドンッ
絵里「きゃああああっ!!」ガッシャーン
ーーー部室の外ーーー
凛「今の音はヤバくないかにゃ?」
穂乃果「・・・・・・」アセアセ
希「そ、そろそろネタバラシの時間やね!」アセアセ
ガチャ
希「絵里ちゃんっ!」
絵里「・・・・・・」
希「ヤバイ、失神しとる。どうしよ・・・・・・とりあえず保健室に」
希「穂乃果ちゃん!凛ちゃん!運ぶの手伝って」クルッ
シーン
希「って誰もおらん」ハテナ
ーーー放課後の部室ーーー
希「2人とも酷いやんっ!」バンッ
穂乃果「1番酷いのは希ちゃんだよっ!」
凛「そうにゃそうにゃ」
希「そんな事ない!2人とも最後は逃げてたし!」
穂乃果「逃げた?何を言ってるの?」キョトン
希「いやいや、絵里ちゃんが倒れた後に逃げたやん」
凛「凛たちは練習の後、そのまま帰ったよ?」
希「えっ」
凛「ラーメン屋さんに寄り道してたんだよ」
希「嘘やっ!嘘つきは泥棒の始まりやで」
凛「本当だよ!穂乃果ちゃんが証人だよー」
希「穂乃果ちゃん、本当なん?」
穂乃果「うん、穂乃果も一緒に行ってたから」
穂乃果「凛ちゃんは醤油ラーメン食べてたよ」
希「それじゃあ昨日の2人はいったい・・・・・・」
凛「悪い夢だったんじゃない?」
希「夢?」
穂乃果「きっと寝ぼけてたんだね」
希「絵里ちゃんを保健室に運んだのも?」
穂乃果「夢だよっ!」
希「絵里ちゃんに正座させられたうえに、ビンタされたのも?」
凛「夢だにゃ」
希「先生にも怒られたのも?」
凛「ドリームだね」
希「そっか・・・・・・」ボーッ
ーーー
希「さて、ついにラストやね」
穂乃果「ドキドキするねっ!」
凛「凛は今から怖いにゃ」ビクビク
希「まあ、ビンタぐらい覚悟しとこか」
凛「えっ」
穂乃果「そうだねっ!」
凛「えっ」
希「それで海未ちゃんの嫌いな物やけど」
穂乃果「炭酸飲料だよ」
凛「なんで嫌いなの?」
希「シュワシュワするのが嫌なんかな」
穂乃果「うーん、でもラムネなら飲めるって言ってたような、言ってなかったような」
凛「ビー玉が入ってるやつ?」
穂乃果「うん」
穂乃果「炭酸抜いたジュースを渡せば、飲んでくれるかな?」
希「封の開いた飲み物ってなんか嫌やない?」
凛「たしかに」
穂乃果「うーん」
凛「ちょっと前に、コーラにメントスを入れると噴き出すっていう動画が流行ったよね?」
希「そういえばそんなんもあったなー」
凛「あれって口の中でやったらどうなるんだろう」
「・・・・・・」
ーーー放課後ーーー
海未「はい、それでは10分の休憩です!」
希「飲み物買ってくるけど、みんな何かいる?」
海未「あっ、すみませんがスポーツドリンクを買ってきてくれますか?」
希「うん、分かった!」
ーーー
希「はい、海未ちゃんの分」
海未「ありがとうございます」
穂乃果「あれ?海未ちゃんって炭酸飲めるの?」
海未「えっ」
希「ん?海未ちゃん炭酸ダメなん?」ゴクゴク
海未「え、ええ。でも少しずつなら飲めない事もありませんが」
希「ご、ごめん!今すぐ違うの買って」
海未「い、いえ!そんな事までしなくてもいいです」
ことり「最近はスポーツドリンクにも炭酸が入ってるんだね」
海未「全く、スポーツをしながら炭酸なんて・・・・・・」
希「ごめん」シュン
海未「の、希に言ったワケじゃ」アセアセ
穂乃果「あっ!」
ことり「どうしたのぉ?」
穂乃果「飴を食べながらだと、炭酸を感じにくくなるらしいよっ!」
海未「それは本当ですか!」
穂乃果「なんかテレビで見たことあるような気がするっ!」
海未「大丈夫でしょうか」ジー
凛「物は試しにゃ!」
海未「そうですね、せっかく希が買ってきてくれたのですし」
穂乃果「じゃあ、コレあげるね!」
ことり「あれ?それってぇ・・・・・・」
穂乃果「一気にたくさん飲むと効果的だったような?」
海未「それなら一気飲みです!」グイッ
ーーー練習後の部室ーーー
にこ「そういう事だったのね」ワナワナ
希「ウチはにこっちの為を思って」セイザ
絵里「怪しいと思ってたのよ」ワナワナ
希「絵里ちゃん、アレは夢やったんじゃ」セイザ
絵里「なに言ってるの?」キッ
希「あっいや、なんでもないです、はい」アセアセ
ことり「穂乃果ちゃ~ん、酷いよぉ~」ウルウル
穂乃果「ご、ごめんなさい」セイザ
海未「・・・・・・」
穂乃果「なにか言ってくれないと余計に辛いよー」グスン
花陽「凛ちゃん、花陽はとても怒ってるんだよ?」
凛「あれは希ちゃんのせいだよっ!」セイザ
真姫「私はこんな事で怒るほど小さくないわよ」
凛「まっ真姫ちゃん」ウルウル
真姫「でもお仕置きは必要よね?」
凛「やっぱり怒ってるにゃー!」
ーーー数日後の昼休みーーー
凛「お腹空いたー」グッタリ
花陽「体育とかあって疲れたもんね」
真姫「さて、お昼にしましょ」
凛「あれ?!凛のお弁当が・・・・・・ちゃんと入れたはずなのに」ガサゴソ
花陽「凛ちゃんのお弁当ならココにあるよ」ニコニコ
凛「それはかよちんのお弁当箱じゃ」
真姫「今日は、特別にお弁当を作ってきてあげるって言ってたでしょ?」
凛「そんな事は一言も・・・・・・」
花陽「私がご飯で、真姫ちゃんがおかずを作ってきたんだよ」ニコニコ
真姫「まあ、作ったのはシェフだけどね」
凛(嫌な予感がするにゃ)
花陽「特別に炊いたご飯だよ~」パカッ
凛「あ、ありがとう」アセアセ
凛(真っ白だにゃ)
真姫「私のはこれよ」ガサゴソ
凛「真姫ちゃんは何かお手伝いしたの?」アセアセ
真姫「そんなはずないでしょ」
凛「よ、良かった」ホッ
真姫「今、ホッとしなかった?」ジー
凛「う、ううん!そんなことないよ!」アセアセ
真姫「安心しなさい!シェフに特別に作らせた」
パカッ
真姫「骨切りしていない、鱧の白焼きよ!」
凛「」
真姫「ありがたく食べなさい」フフン
凛「か、かよちん?おかずを少しだけ分けてくれる?」
花陽「ん?」モグモグ
凛「お、おかずを分けてほしいにゃ」アセアセ
花陽「ん?」モグモグ
凛「なんでもないです」
ーーー3年教室ーーー
希「ふぅー、ごちそうさま」
絵里「お腹いっぱいで幸せそうね」ニコニコ
希「元気満タン!これで午後からも頑張れるんよ」ニコニコ
にこ「食後には甘い物だよねー」ニコニコ
希「そ、そうやね」
希(なんかどっかで聞いたことあるような・・・・・・)
絵里「ゲームをしましょうか」ニコニコ
希「あっ!や、やっぱりウチはいいや」アセアセ
にこ「希ちゃん、少しぐらいにこ達に付き合ってくれるよねー?」
希「い、嫌や!ダイエット中やし、甘い物は控えんと!」
絵里「少しぐらい大丈夫よ」ニコニコ
絵里「ほら、座って」
希「嫌やっ!絶対に仕返しやん!」ガタッ
絵里「座りなさい」キッ
希「・・・・・・はい」
にこ「ここにキャラメルが5個あるんだけどー」
絵里「買い過ぎて余らせてしまったのね」
希「冷蔵保存すればええやん」
にこ「ただのキャラメルじゃないんだよねー」
絵里「そうなの?」
希「嫌な予感しかせーへん」
にこ「なんと!北海道限定のキャラメルなの!」
絵里「それは珍しいわね」
希「そっ、それってもしかしてー」アセアセ
にこ「これを順番に食べて、ハズレだった人は当たるまで連続で食べないとダメっていうゲームだよ」
絵里「それはとても楽しそうだわ」
にこ「それじゃあ希ちゃんから選ばせてあげる」ニコニコ
絵里「良かったわね、希」ニコニコ
希「あ、あの」
絵里「どうしたの?」
希「包装紙が全部一緒なんやけど」
にこ「疑り深いなー」
にこ「キャラメルの包装紙なんて、全部似たような物だよー?」
希「ち、ちなみにジンギスカンキャラメルは何個入ってるん?」
絵里「5個よ」
希「」
ーーー2年教室ーーー
海未「穂乃果、お弁当を食べましょう」
穂乃果「もうお腹ペコペコだよー」
穂乃果「今朝は寝坊して、朝ごはんも食べられなかったし」グゥー
ことり「ふふっ、そうだと思って海未ちゃんと一緒にお弁当作って来たんだよぉ」ニコニコ
穂乃果「えっ」
海未「パンだけだと栄養が偏りますからね」
穂乃果「でも今日もパン買ってきちゃった」アセアセ
ことり「それは練習のあとに食べるのがいいんじゃないかなぁ?」
穂乃果「そうだねっ!」
ことり「ことりが預かっておくねぇ」
穂乃果「う、うん?なんで?」
ことり「・・・・・・」ニコニコ
穂乃果(なんだろう、嫌な予感がする)
海未「さっ、早く食べましょう」
海未「これが穂乃果の分のお弁当です」スッ
穂乃果「あ、ありがとう」
ことり「穂乃果ちゃんの好きな物を詰めたんだよぉ」
海未「自信作です」
穂乃果「それじゃあ、いただきます」
パカッ
穂乃果「あ、あの?」
ことり「どうしたのぉ?」モグモグ
穂乃果「あれ?それって穂乃果のパンだよね?」
ことり「そうだっけ?」モグモグ
穂乃果「・・・・・・」
海未「どうしたんですか?」
穂乃果「ほ、穂乃果の見たことのないおかずがたくさん入ってるんだけど・・・・・・」アセアセ
海未「そうですか?私の家ではよく出ますよ」
ことり「ことりの家でもたまに出るよぉ」モグモグ
穂乃果「嘘だよっ!」バンッ
穂乃果「ピーマンしか入ってないじゃんっ!なにこれっ!」
海未「ピーマンのピーマン詰めですよ?知らないんですか?」
穂乃果「ピーマンに詰めていいのはお肉だよっ!ピーマンにピーマン詰めても、ただの炒めたピーマンだよっ!」バンバンッ
海未「穂乃果、食事中に暴れてはいけませんよ」
穂乃果「もういいよ!ご飯だけ食べるから」プンスカ
パカッ
穂乃果「・・・・・・なにこれ」ボーゼン
海未「ピーマンご飯です」
穂乃果「」
ことり「ブレスケア、使う?」
おわり
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