WOLF BITE DOG(157)
レイン「1…2…」
リカルド・バレンシアノ・リブレ「3…4…」
レイン・チコ「1、2、3、4……1、2、3、4……」
「1‼︎2‼︎3‼︎4‼︎」
「1‼︎‼︎2‼︎‼︎3‼︎‼︎」
ヅラヴィン「フォー‼︎‼︎‼︎」
-狼咬狗-
東京 歌舞伎町
「マジであいつウザくね?」
「わかる、わかる」
「お客さーん。イイ子、いっぱい居るよー」
「テメェ‼︎ 金返せ‼︎このヤロー‼︎‼︎」
「僕も望遠鏡の筒に躍らされた哀れな犠牲者の一人なのさ」
※推薦BGM:『リトル・グリーン・バック』
レイン「ランラン~ルー」
ラスベガス 高級ホテル
グシャアア‼︎‼︎‼︎‼︎
「アギャア‼︎‼︎」
チコ「ふぅー、帰ろ」
メキシコ シウダー・フアレス アパート
鈴原トウジ「ほな、行くで‼︎」
ガシャン‼︎‼︎
相田ケンスケ「go‼︎go‼︎go‼︎」
間桐慎二(ワカメ)「やべっ‼︎?」
ユミル「待ってゴラァアアア‼︎‼︎」
エレン・イェーガー「ん?」
[一件メールが来ています]
レイン:そっちはどう? こっちはバイト中だよ。
エレン「ふふっ……」
ワカメ「クソッタレ‼︎‼︎ 」
ミカサ・アッカーマン「捕まえた」
赤羽業「やるじゃん」
潮田渚「僕たち……出番なかったね」
トウジ「心配すんな、忙しくなるのはこれからや」
ケンスケ「護送するぞ。気を抜くな」
一同「了解」
エレン:”用”が済んだらバイト手伝いに行ってやるよ
レイン:ありがとう、エレン
歌舞伎町
レイン「ルルル~」
ピロロ
[一件mailが来てます]
依頼人:コイツを始末してくれ。中国専門料理店に居る
レイン「アイアイサー」
中国専門料理店 茶酒剣
ズルズル……ズルズル
ターゲット「~♪」
レイン「アローハー」
ターゲット「……」
レイン「……」
ターゲット「ひゃっ……」
レイン「go to hell‼︎‼︎」
ジャカッ‼︎
ドンッ‼︎‼︎
「キャッー‼︎‼︎‼︎」
レイン「ハディフォー‼︎‼︎‼︎」
ジャカッ、ドン‼︎
レイン:終わりました。
ピロロ
依頼人:報酬は直接渡そう。風俗スナイパーに来てくれ
レイン「オーライ……」
イントロ終了
閻魔殿 外事課
カタカタ…カタカタカタカタ…
ガチャ……
宿海仁太(じんたん)「お疲れさまです」
鬼灯「仁太くん」
じんたん「はい…」
鬼灯「久しぶりに現世へ遊びに行ったらどうです?」
じんたん「いいんですか?」
鬼灯「ええ。特になにか起きてるワケではないので私だけで十分です」
じんたん「……鬼灯様」
鬼灯「あなたの働きには感謝しています。なのでこれは私から御礼です」
じんたんは唇を噛み締めながら頭を下げると鬼灯に見送られて閻魔殿を後にした。
外事課に戻る途中、自販機で缶おしるこを飲みながら歩いてると
カタカタ……カタカタ……
見知らぬ白のロング革ジャンを来た謎の女が鬼灯でパソコンを操作していた。
鬼灯は何故か悠長におしるこを飲み終えると話しかけた。
鬼灯「お久しぶり……と言うべきですかね」
「そうね。貴方と会うのは数十年ぶりだから」
そう言いつつ、女はUSBメモリー抜き椅子を回転させ鬼灯と向かい合った。
碇ユイ「相変わらず変わってないわね、鬼灯君は」
そう言うと同時にデスクをひっくり返した。
そのタイミングで鬼灯は駆け寄ったがドロップキックで後ろに吹っ飛んだ。
ユイは追撃にと交互に右、左フックを鬼灯に仕掛けるがそれを避けた。
ユイは更に回転加えた肘を鬼灯を顔面に浴びせる。
鬼灯は少しバランスを崩すがすぐ体勢を立て直し、連続で左右ジャブを繰り出した。
それを俊敏に避けると鬼灯にミドルキックを喉にくらわせ
更にサマーソルトで鬼灯を顎を蹴り上げ、床にたたきつけられる。
前転で起き上がりそのまま、喉輪でユイをガラス製テーブルに叩きつけた。
鬼灯「はぁ…はぁ…」
ユイ「フフフフ……」
鬼灯「!」
ユイはガラス片で鬼灯の両膝を斬りつけ、右肩に突き刺す。
苦悶の表情で倒れるとたまたま近くにあったデスクの下に隠されていたスプリングフィールド XD コンパクト(改)を取り出し発泡した。
じんたん「鬼灯様‼︎」
戻ってきたじんたんがサムライ・エッジ ジルカスタム (改)を撃ちながら走って来た。
鬼灯「気をつけて下さい‼︎ 敵は手慣れです‼︎」
じんたん「了解‼︎」
ユイ「グッバイ」
ヒュ……
鬼灯「……仁太君‼︎」
バーン‼︎‼︎‼︎
ユイはバク転と同時にMK3手榴弾(改)を二つ投げた。
鬼灯は爆風からじんたんを身を挺して庇う。
パラ…パラ…
ガチャン‼︎
ユイ「ふぅ~危ない危ない」
ユイは盾にしたデスクを蹴り飛ばし瞬時に起き上がると首を回しつつ、外事課から離れた。
じんたん「っ……鬼灯様?」
「鬼灯様‼︎鬼灯様‼︎、クソッ⁉︎」
意識を失った鬼灯の肩を貸して助けを求めて閻魔殿を疾走する。
数日後、第3新東京 アルコール依存症治療施設
ガチャッ
碇シンジ「……」
木村正義「同行しましょうか?」
シンジ「ありがとう…大丈夫だから。1時間ほどドライブでもして来なよ」
正義「了解」
敬礼して正義はハマーH2を乗込みドライブへ行く。
シンジはスティックシュガーを咥えながら治療施設に足を踏み入れた。
受付
職員「碇さん、こんにちは」
シンジ「こんにちは。ミサトに会えますか」
職員「葛城さんは中庭はいらっしゃいますよ」
シンジ「ありがとうございます」
シンジは受付嬢に礼を言うと中庭に向かう。
そこには珍しい人物が面会に来ていた。
中庭
加持リョウジ「やぁ、久しぶり」
シンジ「お久しぶりです。加持さん」
葛城ミサト「シンジ君……」
シンジ「ミサトさん……」
ミサトはげっそり痩せたものの、昔の面影は少し残っていた。
シンジは真ん中に座ると加持を怪しむように見つめる。
それを察して加持は自分から話しかけた。
加持「なぜ、俺が疑問に思うかもしれないが」
「実はコレを……」
言葉を言い終える前に
バン‼︎‼︎
銃声と共に加持が崩れ落ちた。
ミサト「加持‼︎」
シンジ「ミサトさん、傷口を強く押さえてて」
シンジは左懐からペン型スティムパックを取り出し加持の首筋に注射した。
加持「コレを……君に」
シンジ「…USB?」
加持「これを見れば全てわかる」
加持から渡されたUSBメモリーをポケットに入れると銃撃した相手を追って柵を越えて走り出した。
第3ビル 屋上
タッタッタッ……バン‼︎
シンジ「動くな」
「……」
S&W M29 3in(改)を襲撃者に銃口を向けた。
襲撃者「~♪」
シンジ「これって……」
突如、襲撃者が365歩のマーチを口ずさむ。
それはとても聴き覚えのある声だった。
襲撃者は鼻歌を口ずさみながらシンジの間合いに入った。
シンジ「!」
鳩尾に先崩掌打をくらわせた。
腹を押さえて両膝をつく。
襲撃者は背流脚で顎を蹴り上げた。
後ろに倒れたシンジは前蹴りを出すが避けられてしまう。
「流石、ワンコ君~」
「抜かりなくポケットに入れてるね~」
シンジ「マリさん……なんで」
真希波・マリ・イラストリアス「イロイロあるんだよね……」
マリは倒れたシンジのデニムの左ポケットにメモを入れると同時に右からUSBを抜く。
マリ「バイにゃー‼︎‼︎」
そう言って隣のビルに飛び移った。
Wille中央総合病院 第1特別病棟
シンジ「んっ…ここは」
草薙素子「病院よ。ビルの屋上で気絶してたの」
シンジ「ごめん、心配かけたね」
「心配かけてじゃないわよ、バカシンジ」
妻である素子の後ろに”盟友”である式波・アスカ・ラングレーが不機嫌そうな顔で見下ろしていた。
シンジ「アスカ……」
アスカ「ほら、コレ」
シンジ「?」
アスカ「コネメガネからの伝言」
第3高速道路下で待ってるにゃー
マリより。
と書かれたメモをシンジに渡す。
それを見たシンジは点滴を外し立ち上がった。
素子「ひとりで行くつもり?」
シンジ「うん。呼ばれてるからね」
素子「私も……」
シンジ「それはダメ。誰かが同行すると血が流れる可能性が高くなるから」
心配そうに見つめる素子に優しく肩を叩きながらシンジは着替え、左懐からバックサイドとヒップのホルスターを4つ取り出し装着した。
シンジ「ところで加持さんは?」
アスカ「心配ないわ、元気に看護師口説いてる」
シンジ「フフフ……そっか」
シンジは安堵した表情しながら素子に近づき、抱擁した。
素子「気をつけて」
シンジ「必ず、生きて戻ってくるから。待ってて」
そう言ってシンジは窓から飛び降りる。
器用に受け身を取り、走って行った。
衛宮 士郎「しゃ……アレ?居ない?」
素子「どうしたの?」
焦った様子で病室に入ってきた士郎に素子が訊ねた。
士郎「実は……」
「リョウさんが撃たれ、信女さんが誘拐されました」
アスカ・素子「……シンジ‼︎」
士郎「ちょっ…2人共⁉︎」
素子とアスカは病室を飛び出しシンジを追いかけた。
数時前、江戸 大江戸精神病棟 大広間
一橋 喜々「……」
看護師「一橋さーん、お見舞いですよー」
一橋「見舞い?」
冴羽?(志村新八)「よぉ、元気そうだな」
一橋「……元気そうに見えるのか」
リョウ「なんとなくだけどな……」
一橋「ハッハッハッハッ‼︎‼︎」
一橋は高笑いする。
リョウも安心したかのように頬を緩ませた。
そこから他愛ない世間話が1時間、続く。
そして
一橋「ひとつ聞かしてほしいことがある」
リョウ「なんだ?」
一橋「なぜ…余を助けた? 」
「そちたちにとって敵であるハズの余を……」
リョウは少し天井を見上げると首を回しながらこう答える。
リョウ「『誰にでもセカンドチャンスは来る。それを棒に振るか、振らないかはその人次第』ってレインが言ったから」
一橋「ぬしの……姪がそう言ったのか」
リョウ「ああ。口癖みたいに何度かそう言ってな」
「アンタが捕虜になった時、本当はファラリスの雄牛に入れて火炙りにするつもりだった」
一橋「そっ……そうか」
冷汗を額にかく一橋を尻目に更に続けた。
リョウ「アンタの処遇をどうするか話してる最中にいきなりレインが来て」
レイン『お願いします‼︎ あの人は変ろうとしてる‼︎だから…だから…』
『たすけてください‼︎‼︎ お願いします‼︎‼︎』
リョウ「土下座しながらそう言ったんだ」
一橋「なぜそこまで……」
リョウ「アンタが黒い三凶星に捨身に戦い挑んだの見て、本気で変ろうとしてるって解釈したからじゃないか?」
「まぁ……おれも」
「アイツの”父親”ゆずりの真っ直ぐな眼に絆だされたんだけど」
リョウはそう言って立ち上がり腕を回しながらこう言う。
リョウ「悪いけど買物しなきゃ、ならないから今日はここまでにしてくれ」
一橋「ぬしも苦労してるな……」
リョウ「じゃあな」
一橋「ああ……」
リョウが大広間から出ようとした瞬間
バン‼︎‼︎ バン‼︎‼︎バン‼︎‼︎ バン‼︎‼︎
4回の銃声が背後から響いた。
リョウは振り返らず、ショルダーホルスターごとコルトパイソン風S&W M500 4in を発砲した。
暗殺者「!」
看護師に扮装した暗殺者の眉間を撃ち抜き、後頭部から飛び出した脳味噌の破片が近くの患者に浴びせられる。
リョウは視線を後ろにやると
一橋「ゴボッ…あがっ…」
リョウ「喜々‼︎」
4発の454カスール弾をくらって倒れている一橋が血の海の中で悶えていた。
リョウは急いで駆け寄る。
リョウ「おい‼︎おい‼︎しっかりしろ‼︎」
「こんな場所で死ぬな‼︎」
一橋「もう……よい」
「良いのだ。コレで……」
リョウ「クソ⁉︎ 誰かー‼︎」
一橋「ぬしらのおかげで私は……普通の…」
リョウ「喜々?……喜々‼︎‼︎」
一橋は言葉をいい終わる前に事切れた。
リョウは激しく身体を揺さぶったが途中で事切れたことを察して目蓋を閉じ、両手を胸の中央に置く。
笑みを浮かべつつも憤りを感じでいる時
着メロ:Get Wild
リョウ「もしもし?」
「新八‼︎ 大変ネ‼︎ 今……」
シュカカカッ‼︎
バスッ‼︎バスッ‼︎バスッ‼︎
リョウ「!」
万事屋に居る神楽から連絡を裂くかのようにサプレッサの発砲音がスマホから聞こえてきた。
それを聞いて走って外に飛び出し、トライアンフのチョッパーにまたがり急いで万事屋に戻る。
ねーなんで答えないの?
>>35、すみません。
どの部分の>なのかわからなくて……
どの部分てかほぼ全部
会話の中にほとんど「<」が入ってる
>>37、変ですね。
自分が書き込んでるスマホだとそんなことなってないのに。
万事屋
ガシャーン‼︎‼︎
リョウ「信女ー‼︎ 神楽ちゃーん‼︎」
神楽・今井信女「きっ……」
バスッ…
スマイルマスクを付けた一団に拉致られかけた2人を助ける為に駆け寄ったリョウの背後を何者かが狙撃する。
俄然とした表情で見つめる2人に笑みを浮かべながら腹部を押さえ、リョウは前に倒れた。
信女「父さぁぁぁんん‼︎‼︎‼︎」
義娘の悲痛な叫びがかぶき町の響いた。
リーダー「ナイスショット、ボス」
ボス: ふふふふっ……ありがとう。
早急に撤収してね。
リーダー「了解」
バン‼︎‼︎
スマイル「ファッ⁉︎」
リーダー「ったく……死に損ないが」
神楽「新八‼︎」
口から血を流しながら右手にM500を握り這いずり状態のリョウが朦朧とする意識の中、信女の元に向かう。
リーダー格は面倒くさそうに神楽の峰打ちし、駆け寄るとM500を蹴り飛ばした。
身体を仰向けにさせるとマスクを取る。
その顔は……
リョウ「お前は……」
夜神月「東京で待ってるぞ」
バン‼︎バン‼︎バン‼︎
ライトはパラオーディナンスP13(改)を抜き取るや否やリョウの額に3発、.50AE弾を発砲する。
意識がブラックアウトし、信女の声だけが耳元に響いた。
大江戸病院 病室
ピッピッ…ピッピッ…
リョウ「信女‼︎」
ガチャッ‼︎
志村 妙「新ちゃん……」
近藤 勲「落ち着いてくれ。ここは病院だ」
リョウ「信女……行かないと」
近藤「新八くん…」
冷汗かきながら右手に手錠を繋がれ興奮気味に周りを見渡すリョウに、姉であるお妙と真撰組 局長 近藤 勲が宥めた。
少し落ち着くとこう呟く。
リョウ「時間がない……あと、93時間しかない」
近藤「93時間?」
リョウ「誘拐された相手が無事でいられる時間です。これを過ぎれば……」
「落ちつけよ、ぱっつぁん」
ザッー
隣のカーテンが開かれ、この”セカイ”の主人公、坂田 銀時が頭をかきながら寝返りを打った。
薄目でリョウを見つめながら続けた。
銀時「焦っても状況よくなんねーだろ。まずは落ち着けって」
リョウ「……」
なんとも言えない顔で窓を見つめるリョウにお妙は気遣うようにこう言う。
お妙「新ちゃん、何か買ってくるから。九ちゃんがそばに居てくれるから大人しくしててね」
近藤「お妙さん、俺もついて行きます‼︎」
2人と入れ違うように柳生九兵衛が病室に入ってきた。
九兵衛「新八くん……」
リョウ「2人とも人が悪いな」
リョウは九兵衛と見つめ合いながらそう呟くと少し笑みを浮かべた。
リョウ「どうした? 急に」
九兵衛「君も……似たような者にそんなこと言うなんて」
リョウ「おれは人が悪いどころじゃないけどねぇ~」
そうぼやくリョウの右手を握り、何かを渡した。
リョウ「…いいのか」
九兵衛「どうせ、止めても君は手錠を外して行くだろ」
リョウ「フフフッ…そうだな」
そう言いつつ、手錠を外し手首を回しながら起き上がると九兵衛は着替とホルスター類を渡した。
銀時「新八」
窓から抜け出そうとするリョウを銀時が呼び止める。
銀時「負けんじゃねーぞ」
リョウ「わかりました」
激励に笑顔でそう返答すると2人に見送られながら窓から抜け出し疾走した。
高速道路下
タッタッタッ
シンジ「はぁ…はぁ…どこだ?」
「久しぶりね」
シンジが振り返るとジャガー・Fタイプ R クーペのボンネットに腰を据えたユイが笑みを浮かべながら見つめていた。
ユイ「タバコ吸う?」
シンジ「いやっ……結構だよ」
ユイ「そう」
タバコを咥える。
シンジがライターを取り出し、火をつけた。
ユイ「ありがとう」
シンジ「……」
無表情でユイを見つめるシンジが何かを言いかける前に先に話した。
ユイ「私が何をしようとしているのか、解る?」
シンジ「興味ないよ、そんなの」
ユイ「フフフッ…… 嘘が下手ね」
笑いながらタバコを地面に落とすと横に蹴り飛ばした。
ユイ「シンジ……私はね、新しい神様を創りたいの」
シンジ「神様?」
ユイ「そう。それがね……」
ユイはシンジを笑みを浮かべながら見つめる。
シンジ「なんで僕なの?」
ユイ「あなたが適任だからよ。新世界の神に相応しい」
シンジ「似たようなセリフを……」
ユイ「ライト君が言ってたわねぇ~」
「『新世界の神になる』ってね」
シンジ「本人的には黒歴史だけどね」
ユイ「そりゃそうでしょ、自分よりも適任者がいるんだから」
シンジ「それよりも…」
シンジは横目でユイを睨みつけながらドスの効いた声でこう訊いた。
シンジ「なんで師匠に暗示かけた?」
ユイ「フフフッ……」
挑発するかのように笑みを浮かべるユイにシンジは睨みつける。
シンジ「答えろ」
ユイ「だって……」
「あなたに愛を伝えるにはどうしたらいいなんて訊いてくるんだから、あんなアバズレ…」
ダン‼︎‼︎
シンジはユイの襟首を掴んでボンネットに叩きつけた。
ユイ「なぜ、怒るの? あなたの大事な”モノ”を2度も奪った女のために」
シンジ「それはテメーが暗示をかけたからだろうが‼︎‼︎」
ユイ「じゃあ殺すの?私も」
シンジは髪の毛を上にあげると16歩ほど進むと
チャキッ、チャキッ
ユイ「そうカンタンに殺されるワケにはいかないのよねー」
シンジがコルト パイソン 6in ステレンス(改)を取り出すと同時にユイもCZE Vz61(改)を抜き出した。
ユイ「お互い……古い”ルール”で勝負しないってわけね」
シンジ「……そうだね。互いに」
ユイ「こうみえて……私」
「射撃得意なの」
シンジ「奇遇だね、僕もだよ」
お互い見つめ合いつつ、銃口を向け合う実の親子。
膠着状態を破壊する車のアクセル音が響いた。
ブォオオッ‼︎‼︎
シンジ「なに?」
「go!go!go!」
ユイ「あらあら~忙しないわねぇ」
バララララ‼︎‼︎‼︎
次々とロープで降下してくる謎の部隊にユイはスコーピオンを乱射しながら逃走した。
シンジ「クソッタレ‼︎」
バンッ‼︎バン‼︎バン‼︎バン‼︎
ズドドド‼︎‼︎ ドドドン‼︎‼︎
ジャカッドン‼︎‼︎ジャカッドン‼︎‼︎ジャカッドン‼︎‼︎
「 ceasefire‼︎ ceasefire‼︎」
シンジ「うっ…ウァア”ア”アアアッ‼︎‼︎」
ユイに逃げられ、絶叫しながら両膝をついたシンジに隊長格だと思われる奴が近づいて来たが
チャキッ
ガチャッガチャッガチャッ
隊長「落ち着いて下さい……俺です」
「仁太です」
シンジ「なぜ…なぜ…」
「ジャマをしたぁぁぁああああ‼︎‼︎‼︎‼︎」
「落ち着けよ、シンジ」
一触即発の状況の中で部隊の間を通りながらシンジに近づく者がいた。
それをかなり見憶えのある顔だった。
シンジ「……リョウ」
リョウ「久しぶり……じゃないな。一週間前にあったから」
元相棒の冴羽?ことリョウが姿を現した。
それを見てシンジはパイソンの銃口を下ろした。
リョウ「俺のミニクーパーに乗れよ、カワイコちゃん」
シンジ「もっこりを撃たれたいの?」
落ち着きを取り戻したシンジを見て安堵したリョウは笑みを浮かべながらミニクーパーに乗り、車を走らせる。
クーパーに続いてシボレー・サバーバンとカマロが後に続いて走り出した。
マイアミ 高級ホテル
コンコン……
チコ「……」
チコは屠殺用空気銃を鍵穴に差し込む。
バシュッ
ドアを蹴破る。
ターゲット1「クソッ⁉︎」
ビシュッ‼︎
まず、ベッドの上に居たターゲットを仕留める。
次は
ターゲット2「Nooo?!」
バララララ‼︎‼︎
浴室に居たターゲット2はMAC M10で反撃しかけるも返り討ちにする。
チコ「……」
チコは浴室に入ると
ターゲット3「たっ……」
サッー
ビシュッ‼︎
浴槽に居たターゲット3が何かを言い終える前にカーテンを閉め、射殺した。
チコ「……」
不機嫌そうな顔で部屋を出た。
2日後、ハワイ ハナウマ湾
チコ「……」
「これまた、ヒデー顔だな」
ビーチチェアに座りながら死んだ目でコロナビールを呑むチコの元に見憶えのある人物が近づいてきた。
チコ「お久しぶりですね…ルシファーさん」
ルシファー「何年ぶりだ? 2人で会うのは」
チコ「……8ヶ月ぶりですよ」
ルシファー「そうか、ハッハッハッ‼︎」
チコ「……なにが面白いだよ」
笑うルシファーにツッコミながらチコは不機嫌そうにコロナをまた、呑み始めた。
ルシファーはヤンキー座りしながらチコにこう言った。
ルシファー「ちょっ……頼みたい事があるんだが」
チコ「300万ドル……」
ルシファー「そんだけでいいのか?」
チコ「……9億」
ルシファー「パネぇな、やっぱお前サイコーだよ」
ルシファーは優しく肩を叩くとUSBメモリーさりげなく、右手に握らせて去って行った。
メキシコ アメリカ行き高速道路
トウジ「なぁ、タマが痒いんやけど」
ケンスケ「日本に戻ったら病院に行け。後、女性がいる前でそんな話はすんな」
渚「別に構いません……元”男”ですし」
ケンスケ「でも……」
ケンスケは言葉をいい終わる前に斜め向かいの車に注目した。
モロに”麻薬カルテル”ですねと言わんばかりの出で立ちの男4人組が、こっちを見つめていた。
ケンスケ「……トウジ」
トウジ「準備出来とるで」
トウジはそう言って、フォアグリップとホロサイトを装着したコルトM4A1 (改)のチャージングハンドルを後ろに引いた。
ザッザッ
ケンスケ「ユミルさん?」
ユミル:全員、スタンバってんぞ。
ケンスケ「じゃ、カルマを待機させて行きますか」
渚「僕も……」
ケンスケ「君もココで待機だ。ワカメを後ろから見張ってくれ」
ケンスケの指示に静かに頷きながら左懐からH&K Mk.23 サブ・コンパクト(改)を取り出しスライドを前後にコッキングした。
ケンスケ「行くぞ」
ガチャッガチャッガチャッガチャッ
ケンスケ「move‼︎move‼︎」
ケンスケは車から降りようとするカルテルの1人にH&K MP5SD3 (改)に銃口を向け制止した。
助手席に居た若ハゲはゆっくりとSIG P226 DAK (改)を道路に置こうとするが
若ハゲ「キッヤァァァ‼︎⁉︎」
シュカカカッ‼︎‼︎‼︎
バスッ‼︎バスッ‼︎バスッ‼︎
ズドドド‼︎‼︎
カルテル5「くっ……」
ズドドドドドド‼︎‼︎‼︎
ケンスケ「Cease fire‼︎Cease fire‼︎」
一瞬の出来事だった。
P226 DAK を置くふりして銃撃しようとした若ハゲをケンスケが射殺し、更にユミルがG&P M4 MOE CQBR (改)で残る3人を始末した。
後ろで民間人のふりして強襲しようとしたカルテルの残党もトウジ、ミカサ、エレンによって1人残らず処理された。
それを眺めていた渚も唖然とするほどに一瞬だった。
「全員、動くな‼︎」
静止を裂くように聞き慣れたウザい声が渚の耳に響いた。
ワカメ「ハッハッハッ‼︎ ずいぶんな扱い……どうもありがとうございました‼︎‼︎」
「このボクをコケにしやがって‼︎‼︎」
カルマ「……」
トウジ「頭おかしいんか、アイツ」
ユミル「今日はまだマシだろ」
カルマから強奪したと思われるキンバー プロ クリムゾン キャリーⅡ (改)をこめかみに銃口を突き付けながら後ろに下がっていくワカメだが
この時はまだ、重大なコトに気付いてなかった。
渚も車内からワカメに照準を合わせていたが
ワカメ「ハッハッハッハッハッハッ‼︎‼︎」
「ボクが聖人……」
ケンスケ「」バスッ‼︎
ワカメはケンスケによって高速徹甲弾で頭を撃ち抜かれ、気絶した。
カルマ「ホント……バカだねぇ。指紋認証システムの事も知らなかったの?」
ユミル「そんなコト知ってたら、すぐ逃げてるって」
ミカサ「どうします?」
ケンスケ「亀甲縛りにして護送する」
カルマ「じゃ、後ろに放り込まないとね」
渚「ふぅ……」
渚は緊張が解けたのか、大きくため息をついた。
亀甲縛りされるワカメを眺めている時
ズドドッ‼︎
渚「!」
バン‼︎
AK103を所持したカルテルの生き残りが渚を銃撃したが、近くにいたエレンがSIG 1911タクティカル・オペレーション(改)で生き残りを射殺した。
エレン「渚‼︎」
渚「生きてる……生きてるよ」
エレン「怪我は?」
渚「無いと……思う」
ギリギリしゃがんで銃撃を躱した渚に安堵した表情でエレンは頭を撫でた。
エレン「早く……進みましょう」
ケンスケ「そうだな」
ワカメを後ろに載せてまた、ハマーH2に乗車しアクセルをかけて高速道路を走り出した。
風俗スナイパー 事務室
「お疲れ様です。お嬢様」
「わざわざ……手伝っていただきありがとうございました、報酬です」
レイン「……」
依頼人が差し出したスーツケースを両手に抱えると不思議そうな顔で眺め回した。
見かねた依頼人が訊ねた。
「何か……問題でも?」
レインは無表情でこう言う。
レイン「なんかさ……チカチカ音がするんだけど」
「!」
依頼人には凍りつく。
まさか、スーツケースに仕掛けていたお手製プラスチック爆弾が気づかれようとは。
「多分……中に間違って腕時計が入ったかも知れません」
レイン「じゃあ、返さないと……」
「いえいえ、結構です。貰って下さい」
「俺からのプレゼントです」
レイン「ふぅーん……」
1分ぐらい依頼人の顔を見つめるとレインは
レイン「アゲール‼︎」
「⁉︎」
依頼人の手下にスーツケースを投げ渡し、そのまま灰皿をケースに投げつけた。
バーン‼︎‼︎
ケースが爆発、レインはソファの後ろに吹っ飛んだ。
手下「3代目‼︎無事ですか‼︎」
3代目「あのクソガキ⁉︎ 殺せ‼︎」
レイン「やっぱ、殺す気なんだね……」
ボヤく様にそう言うとピアノ線をUS M67破片手榴弾(改)のピンに結び、同じくダーツの矢も結ぶと壁に突き刺した。
更にガムテープでソファの後ろにM67を貼り付ける。
手下「いたぞ‼︎‼︎」
レイン「~♪」
仰向け状態でソファを蹴り飛ばすとバックサイド・ホルスターからH&K USP コンパクト(改)を抜き放つ。
そのまま、M67を銃撃した。
バアン‼︎‼︎‼︎‼︎
3代目「げほげほ……おい、だっ…」
レイン「アローハ~」
3代目「!」
立ち上がろうとする3代目いつの間にか近くに居たレインの左フックが右顔に叩き込まれた。
横に倒れ込んだ3代目の髪の毛を掴み、ヒビ割れたガラス製テーブルに顔を勢いよく叩きこむ。
ガン!ガン!ガン!
ガシャン‼︎‼︎
ガラスが割れ、柵だけになってもレインは何度も3代目の顔を叩きつけた。
血まみれで顔面が腫れ上がろうとも構わず顔面を柵に叩きつける。
そんな時
プルルル
レイン「もしもし?」(裏声)
:おい、例の”ブツ”……用意出来たか?
レイン「おう、出来たぞ。で、取引は?」
:グランドピアノホテル、302号室に”品物”を置いてる。ブツは見張りに渡せ
レイン「フッ……わかった。1時間後にブツと一緒に出向いてやるよ」
:神の御加護を
プッープッー
レイン「ブツってなんだよ」
3代目の声真似できり抜けたものの、ブツが判らないレインはとりあえず
置かれた大量の酒瓶を破壊して火を放ち、証拠隠滅することにした。
そんな時
タッタッタッ……バン‼︎
襲撃者「死に晒せやぁあああゴラァアアア‼︎‼︎‼︎」
レイン「いきなりドロップキック‼︎‼︎」
襲撃者「ヒデブッ⁉︎」
コルトガバメントを持ってカチコミに来た襲撃者にドロップキックをくらわせ、馬乗りになった。
ジャキッジャキッ
女襲撃者「アンタ……だれ?」
レイン「ん? 私?」
「私はねぇ……」
左右に銃口を向けられてるのにレインは笑みを浮かべながらこう返答した。
「レインだよ」
チコの家 地下室
ガン‼︎ガン‼︎ガン‼︎ガン‼︎……グシャッ‼︎‼︎
チコは自宅の地下室、床に正拳突きを何度も打ち込んだ。
そして10分かけて床を破壊し埋め込まれた巨大な金庫の鍵を開ける。
血まみれの右手の怪我をガムテープで止血しつつ、封印した”仕事道具”を外に出す。
カシャッ、ジャキッ‼︎
かつての愛銃、H&K P30L コンペセンター付 (改)を組み立てる。
次はサイドアームであるグロック26(改)も慣れた手つきで組み立てた。
チコは次々と仕事道具を復活させた。
チコの家 玄関
ガチャ
暗殺者「開いたぞ」
スマイルマスクを被った暗殺者たちがグロック22 サプレッサ装 (改)を所持してチコの自宅に侵入する。
地下からチコが暗闇から様子を眺めていた。
暗殺者「くそっ……どこにいやがる‼︎」
チコ「ここだよ」ボソッ
暗殺者「!」
バス‼︎
バン‼︎バン‼︎、バン‼︎
暗殺者の背後にチコが現れ、振り返った瞬間に左手でグロックの銃口を天井に向け
腹部に3発、454カスール弾を撃ちトドメに眉間を撃ち抜いた。
暗殺者2「いたぞ‼︎‼︎」
チコは暗殺者2に飛びかかり、押し倒す寸前に眉間に発砲し棚越しに居た暗殺者3の額も撃ち抜いた。
暗殺者4「クソッ⁉︎」
暗殺者4の右腕を掴むと踵返でガラス製引戸に投げつけ、心臓と眉間に銃弾を発砲した。
チコ「……」
暗殺者5「」ガタガタ……
壁越しにいた暗殺者5にチコはしゃがんで脇下に越しに銃撃した。
バン‼︎バン‼︎バン‼︎バン‼︎バン‼︎
そのまま、振り返らず空弾倉を床に落としリロードした。
そのまま、荷物をまとめてシボレー・シェベル・マリブのトランクに入れる。
乗車しアクセル全開でどこかに向かった。
外事課 セーフハウス
シンジ「……」
リョウ「どうした?」
シンジ「いやっ……久しぶりに来たから」
「初めて来たかのように感じるなぁーって思って」
リョウ「なんだよ…それ」
リョウは笑いながら煙草を咥え、火をつけた。
そんな中、車椅子を轢く音が後ろから近付いてくる。
シンジが振り返ると意外な人物が乗っていた。
シンジ「お久しぶり……です」
鬼灯「責任を感じる必要ありませんよ、私があなたのお母さんに負けただけですから」
ルシファー「さらっと嫌味言ってじゃねぇか」
車椅子を押してるルシファーが鬼灯にツッコミつつもシンジは申し訳なさそうな顔で頭を下げた。
ルシファー「お前のせいじゃねぇよ、悪いのはお前の母親だ」
鬼灯「その通り」
ルシファー「分かってんなら黙っとけよ」
リョウ「それより……」
鬼灯「ああ、これからについてですね」
ポチッ
鬼灯がスイッチを押すと折りたたみ式スクリーンがシンジとリョウの背後から下り立った。
じんたん「まず、碇ユイ率いる新世界秩序の軍事力についてですが…」
シンジ「仁太くん、居たっけ?」
リョウ「さっきからずっと、すみっこに居たぞ」
じんたん「コホン……新世界秩序はマーダーインクというPMCを隠れ蓑にLSD対して遺恨がある者たちをかき集め」
「さらにユイは、暗示や洗脳を得意としており心に傷を負った実業家を狙って暗示にかけたと思われます」
シンジ「側近の名前は?」
じんたん「まず…元LSD幹部であり捜査官の夜神月と」
「大学時代の同期生、真希波・マリ・イラストリアスを使って他の幹部に指示しているようです」
「ちなみにマーダー・インクの社長は、デスモンド・ルタガンダ。歴戦の傭兵のようです」
「生物兵器部門 責任者は柳沢誇太郎」
シンジ「……えっ?」
シンジの顔が強張った。
じんたん「どうしましたか?」
シンジ「ねぇ…… リスト中に鷹岡明って人いる?」
じんたん「はい、います。鉄砲玉部隊の隊長の名が鷹岡明です」
シンジは気づいた。
LSDに恨みを持つ人間は集まっていない…
柳沢誇太郎と鷹岡明……この2人はレインに遺恨がある、つまり
LSDに恨みを持つ者たちではなくレインに恨みを持つ者たちを集めたのだということに。
シンジ「レインが……」
リョウ「レインがどうした?」
シンジ「レインが危ないかもしれない」
じんたん「?」
式場組 本部
「おいおいっ…… マジでやんのかよ」
レイン「やるよ」
ジャラジャラ……
ジャキッ
レイン「残りたいなら残ればイイと思うよ~」
M249 パラトルーパー(改.PARA)に弾を装填し、チャージング・ハンドルを後ろに引き軽い口調でそう言った。
たまたま、なぶり殺しにしている最中だった3代目こと 式場青磁を襲撃しようとした4人の男女と知り合ったレインはそのまま勢いで父親である式場組 会長
山健も抹殺するために本部前まで来ていた。
一時、別の作品を思いついたので休止します。
メモしたので再開します
レイン「あっ…殴り込む前に」
レインは3代目のスマホを弄り、取引相手に遅れることをLINEで送信した。
レイン「じゃ、久松さんと大越さんは私とカチコンんで」
「亜美さんと森山さんはココで待機。1時間で戻って来なかったら先に弁護士事務所行ってて」
菊池 亜美「ねぇ…」
レイン「?」
亜美「本当に大丈夫? あたしが代わりに…」
レインを心配する亜美にこう返答した。
レイン「大丈夫だよ……さっきも1人でやれたでしょ」
そう言ってコルト ガバメント(改.GI コルト)の弾倉を確認して久松らと共に車に降車した。
レイン「それでは……やりましょい」
ヒュッ……
組員「なんや?」
バーン‼︎‼︎
レインはお手製プラスチック爆弾を正門前に放り投げ、警備担当組員もろとも吹き飛ばす。
組員「殴り込みやぁああああ‼︎‼︎‼︎」
レインは久松と大越と横並びに歩きながら本部に入って行った。
バラララララッ‼︎‼︎‼︎‼︎
レイン「すいませーん、会長さんを処理しに来ましたー」
山健「なんなんだ一体⁉︎」
組員「会長! こちらに‼︎」
レイン「あっ、いたいた。久松さーん、会長さん、居たよー」
久松 祐樹「よっしゃ‼︎‼︎」
大越 健大「落ち着けっての」
幹部?「お前ら‼︎会長を護れ‼︎‼︎」
組員たち「ウッス‼︎」
レイン「皆殺し~立ちはだかるヤツは~殲滅したる~」
ヘンな唄を歌いながらレインM249 Paraを乱射する。
https://kakuyomu.jp
↑に移動して書き直します。
移動しません。続きはココでやります。
レインの後ろで久松はレミントンM31 ピストル・グリップ (改)を幹部に向け、発砲した。
続いて大越がMAC M10(改)でレインが仕留め損ねた組員を処理する。
山健「ハァ…ハァ…なにがっ」
バン‼︎バン‼︎バン‼︎
レインは山健が何かを言う前に心臓部に2発、眉間に1発、454カスール弾を撃ち込んだ。
レイン「終わったねぇ~」
嬉しそうに言うレインを後目に2人は冷汗をかきながら周りを見渡していた。
レイン「大丈夫だって~来る人来る人、手当たり次第に返り討ちにしたんだから」
組員「この……」
バン‼︎
背後から襲い掛かろうとした生き残りの組員を右脇下に腕を回し射殺した。
レイン「大越さん、今、何時?」
大越「13時45分……です」
レイン「あと、20分かー」
「なんか……」
プルルルルル
山健の死骸から携帯の着信音が聴こえてきた。
レインはなんとなく着信音がとまるまで待ち、止んだと同時に留守電を聴いた。
ピッー
取引相手:アンタとこの息子が”ディーヴァ”に殺られたみたいだ。だが、取引は取引だ。
代わりにアンタが裏金隠してる場所で逢おう。品物も一緒だ。
アンタにも神の御加護を。
バキッ
レインは不思議そうな顔でドスの効いた声をしながらこう呟いた。
レイン「だから……品物と…ブツってなんなんだよ。それに裏金の隠し場所んて知らねーよ」
大越「あの……」
レイン「あん?」
大越は息を呑みがらレインに進言した。
大越「多分……裏金の隠し場所は弁護士事務所にあると想います」
レインは真顔でこう言った。
レイン「じゃ、行こっか」
2人はトボトボとM249とG.I.コルトを捨てて外に向かうレインについて行った。
メキシコ アメリカ国境
ケンスケ「LSDだ。とうしてくれ」
国境警備隊員「イエッサー‼︎」
ワカメを”何事”もなく、アメリカに護送したエレン達は少し気を抜く。
だが、トウジとケンスケだけは警戒していた。
ミカサとユミルにカルマも気を抜くフリしつつ、辺りを警戒する。
エレン「なぁ、ミカサ」
ミカサ「どうしたの?エレン」
景色を眺めているエレンに急に声をかけられ驚きつつ対応した。
エレン「みろ……あのバン」
エレンは右側を並走するバンを指さした。
目出し帽を被るどう考えても銀行強盗やりそうな雰囲気の男がこちらを見つめている。
冷静にミカサは通信機を取り出し、前方でハマーH2を運転するケンスケに連絡した。
ミカサ「こちらブラウン……横方にあやっ」
バーン‼︎‼︎
トウジ「なんや⁈」
ケンスケ「路肩に寄せるぞ」
路肩に停車し車内から状況確認した。
そんなとき
ザッザッ
:あっーあっー聞こえるか?
ケンスケ「誰だ?」
通信機をハッキングして連絡してきた相手に名を訊ねた。
:俺だ。
ケンスケ「……まさか」
「チコか?」
チコ:excellent
チコは橋の上からTDS M72 LAWを担ぎながらほくそ笑んだ。
ケンスケ「目的はなんだ?」
チコ:おいおい~助けたのに礼もナシか?
:お前らを襲撃しようと連中を始末したのに
ケンスケ「助かったよ」
苦笑いしながらチコは双眼鏡でケンスケを眺める。
それに気づいて中指を立てた。
ケンスケ「で……目的はなんだ?」
チコ:お前らが捕らえた動くワカメを俺に渡せ
ケンスケ「なんで?」
チコ:どのみち殺すんだろ? 俺がやってやるよ
ケンスケ「依頼人は誰だ?」
ケンスケの問いにチコは笑み浮かべながらこう返答した。
チコ:答えると想うか?
ケンスケ「思わない」
2人は見つめ合ってー
キュルルルッ‼︎
ジャキッ
トウジ「うおっ⁈」
ケンスケはアクセル全開で道路をジグザグに疾走、チコはデザートテック SRS A1(改)で狙撃する。
チコ「ちっ……」
.30-30ウィンチェスターで狙撃するも上手くかわされてしまう。
そこで後方で素人くさい運転をする渚に狙準を合わせるが
『チコ……』
チコ「っ…」
懐かしい声が頭の中から聴こえ、引き金に指をかけたまま動けなくなり最終的に狙撃せずに逃走を許してしまった。
ファンファン
チコ「神さんよ……」
「アンタってクソみたいに卑怯だな」
そうボヤいて首にかけていた十字架にキスしてSRS A1を横に担いで橋から離れた。
弁護士事務所 前
レイン「う~ん……」
亜美「どう?」
レイン「弁護士事務所のクセに…… なんでシート貼ってんだよ。そんなにヤバいことでもしてんの?」
大越「多分…ヤクザの小飼だからじゃ、ないですかね」
レイン「ふーん……なるほど」
機嫌悪そうに腕を組みながら煙草を咥え煙を吹いた。
ガシャン……
ダン‼︎‼︎‼︎
レイン「……わぉっ」
弁護士事務所の窓を破り、ステアーTMP(改)を所持したスマイルマスクを被った男が落下してきた。
それを見て不機嫌だったレインの顔が喜びに満ちた表情に変わる。
激しいマズルフラッシュと共にサブ・マシンガンとアサルトライフルの連続する発砲音が道路に響き渡った。
レイン「さぁ……野郎ども~」
「殴り込みだい~」
そう言って降車すると両脇に下げたショルダー・ホルスターからソードカトラス風H&K Mk.23 (改)を取り出し、弁護士事務所に駆け込んだ。
4人も驚きつつ、後を追う。
レイン「おりゃっ‼︎」
ダン‼︎
事務所のドアを蹴破り中に突入する。
4人も続けて入って行った。
レイン「ちぇっ~後の祭りか~」
大越「すっ……すっげえ事になってる」
残念がるレインはバタフライとガンスピンを交互にやりながらホルスターに戻した。
その時、久松が何かを感じ取る。
久松「誰か……」
レイン「あっ、やっぱり?」
ズドドド‼︎‼︎
レインはニヤつきつつ、右懐からIMIミニ・ウージーを横向きに乱射した。
森山 慶一「いきなりどうしたんですか⁉︎」
レイン「みっけた~」
「流石だな」
4人「!」
割れた窓方面から徐々に空間が歪み、ある人物が姿を現した。
レイン「初めまして?」
チコ「いやっ……久しぶりでイイだろ」
10分前、弁護士事務所
ピンポーン
職員「はい?」
「宅配便でーす。判子お願いしまーす」
自動ドアが開かれ、自称宅配業者が中に入る。
チャキッ
スマイリーズ「動くな」
「おっと」
ドアの左側に居たスマイリーズにH&K MP5K (改)の銃口を後頭部に向けられた。
宅配業者は何故か、驚かない。
宅配業者は落ち着いた様子で事務所を見渡した。
信女「…」
何故か、ど真ん中に下着姿で猿轡を咥えて縛られている今井 信女と眼があった。
宅配業者は笑みを浮かべると小声で信女にこう言った。
宅配業者「……心配するな。助けてやる」
信女「?」
スマイリーズ「なっ……⁈」
背後にいるスマイリーズに後ろ横蹴りをくらわせ、左懐からサングラスを取り出しかけると荷物を床に叩きつけた。
眩い光と激しい破裂音が事務所に響く。
バアアン‼︎‼︎
スマイリーズ「ッギャアア‼︎⁈」
ガシャーン‼︎
ーーーー
ーー
ー
レイン「で……こんなことに?」
チコ「ああ」ガチャガチャッ
血がこびり付いたコハリー・アームズ CA415 (改)を分解、掃除しながら返答した。
レインは首を横に向けると奥で毛布に包まりデスクで寝むる信女を確認して安堵の表情を浮かべる。
レイン「ありがとう」
チコ「何が?」
レイン「いやっ……信女ちゃん助けてくれて」
チコ「お前のためにしたんじゃねぇ……ただの自己満足さ」
ガシャッ‼︎
CA415を組み立て終えると立ち上がり、スリングを肩にかけてこう言い放つ。
チコ「あいつのこと頼むぞ」
大越「どこへ?」
チコ「どっか」
答えにならない答え言うとそのまま事務所から出て行った。
レインは少し目をつぶると4人にこう言った。
レイン「信女ちゃん、病院に連れてって」
大越「えっ?」
レイン「私も消えるから」
そう言ってレインはチコの後を追った。
死屍累累の事務所に信女と4人が残される。
事務所襲撃、同時刻、セーフハウス
カシャカシャ、ジャキッ
ジャカッ
シンジ「時間は?」
じんたん「今日の11時……”あそこ”では8時間後にスカイタワーでやるようです」
リョウ「なぁ、レイ呼ばないのか?」
シンジ「ダメだよ。今、アマルガム・ネオのライブツアー中で忙しい」
「もし、無理やり呼んだら万事屋にタンクローリー突っ込まれるハメになるよ」
リョウ「しょうがねぇな~俺たちだけでやるきゃっないな」
ルシファー「もうひとりいるぞ」
シンジ「えっ?」
珍しく驚いた表情をするシンジにルシファーは笑みを浮かべながらこう言った。
ルシファー「”掃除屋”に仕事を依頼した」
シンジ「はぁっ⁈」
『何やってんだコイツ』という表情するシンジに真顔でルシファーは話を続けた。
ルシファー「アイツもそろそろ、パスの死から立ち直って前に進んで欲しいからよ」
「仕事を依頼したんだ」
シンジ「逆効果じゃ……」
ルシファー「荒技治療だが、効果期待出来そうだぜ」
少し、シンジは考えると何かに気づいた。
シンジ「パスが江戸で…バイオテロ起こしたのって」
ルシファー「察しがいいじゃねえか。その通り」
「ユイの奴の命令だ。テロはこれからやる”新しき世界プロジェクト”の序曲だ」
なんとも言えない顔するシンジにルシファーは申し訳なさそうな表情で少し頭を下げた。
リョウは笑みを浮かべながら優しくシンジの肩を叩いた。
リョウ「心配するな。もし、お前がユイを始末できない時はおれが代わりにやってやる」
その言葉にシンジは薄ら笑みでこう返答する。
シンジ「”虚”に3分で負けたのに、なに言ってるんだか」
リョウ「アレは…お前…」
「「「ハッハッハッハッ‼︎‼︎‼︎」」」
顔を赤らめるリョウにその場に居た全員が高笑いした。
シンジも笑みを浮かべながらFN F2000 タクティカル (改)のチャージングハンドルを後ろに引く。
シンジ「よし」
リョウ「んじゃ、そろそろ……」
じんたん「初めましょうか」
ルシファー「うっし」
完全武装した面々は
シンジとリョウは愛車である70年代式ダッジ・チャージャー(改)に
じんたんとルシファーは72年式プリマス・クーダ(改)に乗り
外事課 実働部隊は装甲仕様のサバーバンとカマロに乗車し
シンジたちを先頭にスカイタワーを目指してアクセル全開で走り出した。
スカイタワー ×
スカイツリー⚪︎
東京スカイツリー 最上階
ユイ「で、どうなの?その……」
柳沢誇太郎「御心配なく。”ウィルス”をここから撒けば風に乗り、世界中に拡散します」
ユイ「そう。良かった」
柳沢「会長、それよりも……」
柳沢は両瞼が無い眼で不気味な笑顔を作りながらユイを見つめていた。
ユイは笑みを浮かべながら左懐からペン型の注射器を取り出す。
ユイ「はい、報酬」
柳沢「イヒヒヒ…ありがとうございます~」
ヨダレを垂らしながら首筋に注射器を打ち込んだ。
柳沢「アヒャヒャヒャ‼︎‼︎アヒヒヒヒ‼︎‼︎‼︎」
高笑いしつつ痙攣する柳沢は白眼を剥き、そのまま口から泡を吹いて動かなくなった。
ユイ「あーあ……オーバードーズ起して死んじゃったのね」
デズモンド・ルタガンダ「会長」
ユイの背後からマーダー・インク社長、デズモンド・ルタガンダが姿を現した。
ユイ「あら、デズモンド君。どうしたの」
デズモンド「ディーヴァと”ブギーマン”がこちらに向かっています」
ユイ「そう……じゃ、迎撃の準備するようにライト君たちに伝えてちょうだい」
デズモンド「はっ」
ユイは煙草を咥え、火をつけるとスカイツリーから見える景色を眺めながら煙を吹いた。
東京スカイツリー 前
レイン「ねぇねぇ~」
「なんで無視するんだよ~」
チコ「なんで、着いてきてんだよ」
レイン「……」
真顔でチコを見つめると空を見上げながらこう答える。
レイン「特に考えてない」
チコ「はぁ……フフッ」
レイン「なに笑ってんだよ」
呆れつつ、少し笑った。
レインも口を膨らませながらチコと共にスカイツリーの入口の前に辿り着く。
スカイツリー 1階
レイン「気配が無い……」
チコ「誰もいない時ほど、誰かいるんだよ」
「ほらな」
レイン「アレって……」
マウンテンゴリラの様な姿をした異様な大男がひたすら、同じ場所を回っていた。
レインはその男に見憶えがあった。
レイン「鷹岡だ」
チコ「誰だ?」
レイン「日本の防衛省に所属していた……何の価値も無い面白くない男だよ」
鷹岡明「ウキッキー‼︎‼︎‼︎」
ゴリラのように胸を叩く鷹岡を見て、チコはこう言った。
チコ「価値は無いけど面白くはなったぞ」
5分後、2階
タン、タン、ポン
タン、タン、タン、ポン
レイン「ウ~ン」
チコ「どうした? 浮かない顔して」
レイン「期待してたよりも弱かったな……って」
チコ「期待を下回ることなんかよくあるさ、人生」
レイン「ふーん~そんなもんか」
チコ「そんなもんだよ」
交互に鷹岡の頭を渡し合いながらリフティングしていると目の前に
仁王立ち している男女が見えてきた。
レイン「あっ、マリおばさんと…」
デズモンド「デズモンド・ルタガンダだ。お嬢さん」
レイン「へぇ~そう」
マリ「相変わらずフリーダムだにゃ~お嬢様は」
チコ「アンタが言えたセリフじゃねぇだろ」
マリ「昔に比べてやさぐれちゃってるねーチコきゅんは」
チコ「それはアンタが……もういいや」
レイン「あっ、諦めた」
デズモンド「そろそろ……」
マリ「あっそうだね~そろそろやるニャ」
デズモンド「フン‼︎」ガシャン
デズモンドが右腕と脚に装着した義手と義足の安全装置を解除すると同時にレインとチコは横に広がった。
マリは笑みを浮かべながらこう言う。
マリ「じゃ、READY……」
レイン・チコ「GO‼︎‼︎‼︎」
レインはデズモンドに横飛び蹴りを見舞うも義手で防がれるも縦空中廻し蹴りで距離を置いた。
デズモンド「お嬢さん、なかなか……」
レイン「おりゃっ‼︎」
デズモンドが言葉を言い終わる前にタックルを仕掛けるも左腕を腹部に回されロックされてしまう。
デズモンドは追撃に右腕でハンマーエルボーを振り下ろすが
レイン「待ってました~」
そう言ってニヤつくとエルボーが振り下ろされる前に左腕をぐるりと回す。
デズモンドのエルボーはレインをかすって床に叩きつけられる。
レインは身体を回転させ、飛びあがる要領で顎を蹴り上げた。
デズモンド「!」
頭を揺らされバランス崩すのをレインは見逃さない。
右腕に両脚を挟むと空中で3回、回転を加えたフランケン・シュタイナーをデズモンドに放った。
頭から血を流してのびているデズモンドの右腕を両脚で捻って引きちぎる。
デズモンド「No?!」
レイン「返す」
レインはそう呟いて距離をおき、後向いてオーバーヘッドシュートを起き上がった デズモンドに顔面に打ち込んだ。
鼻血を出して白目剥いて後ろに倒れる。
気絶するデズモンドに首を回しながらレインが近づいてくる。
右脚を掴むとヒールホールドを仕掛け、その勢いのままに脚を引きちぎった。
デズモンド「ッアギャアア‼︎‼︎」
レイン「うるさいな……黙ってられないの?」
そう言ってレインは悶えるデズモンドの首に左腕をまきつけた。
首を圧迫しながら持ち上げ徐々に筋が千切れる音ともに身体が痙攣し始め、ついに
メリメリメリメリ
レイン「フン‼︎」
ベキャアア‼︎‼︎
レイン「フゥ~」
背骨もろとも引っこ抜いたデズモンドの頭を左手に持ちながら恍惚な表情を浮かべた。
チコ「オラァ‼︎」
マリ「惜しい~」
痣だらけの顔で息を上げながらもチコは何とかマリと格闘していた。
連続ジャブでマリを挑発するもそれを見抜かれ、身体の急所を的確に突かれて追い詰められていた。
ミドルにサマーソルトキックを続けて放つも全て掌に防がれ逆に平進掌打と車輪脚に上段蹴りを浴びせられ、床に叩きつけられる。
チコ「クソッ……」
マリ「終わりかな?」
チコ「まだ…終わってねぇよ」
マリ「じゃ、2度と立てなく……」
ヒュッ……
バアン‼︎‼︎
タッタッタッビュン‼︎‼︎
グシャアア‼︎
マリは背後から飛んできた鷹岡の頭を裏拳で粉砕、続けてきたデズモンドの頭は右横に受け流した。
だが、レインのドロップキックは回避できず顔面に直撃し後ろに飛んで行った。
マリ「にゃはっ⁈」
マリは前転で立ち上がると折れた鼻を元に戻した。
ボキッ‼︎
マリ「ん~さすが、ワンコ君の娘ちゃん。一筋縄ではいかないニャー」
レイン「じゃ、40にして縛ったら?」
チコ「そう意味じゃねぇよ……」
マリ「んじゃ、2人がかりでどうぞ‼︎」
レイン・チコ「ウォオオオオオ‼︎‼︎‼︎‼︎」
2人は雄叫びをあげながらマリに殴りかかって行く。
チコの左右連続フックをのらりくらりとかわしたがレインの鋭い肘が脇腹に叩き込まれた。
少しマリは苦悶の表情を浮かべるも昇甲掌打をチコの顎にくらわせ、レインには猛衝脚を浴びせようとするが
ミドルキックで封殺され、次に先崩掌打を繰り出そうとするもサマーソルトキックで防がれてしまった。
マリ「強いにゃ~」
レイン「そっちもね」
レイン・マリ「イヒヒヒヒ」
のびているチコを後目に、不気味な笑みを浮かべながら2人は更に徒手格闘戦を繰り広げる。
お互いにミドル、ニーキックを繰り出し蹴りと蹴りのぶつけ合いながら笑みを浮かべていた。
マリはリバースキックを仕掛けるもタックルで吹っ飛ばされた。
後転と宙返りで後ろに下がるとそのまま、駆け寄って円転蹴りを繰り出すもレインに掌で受け止められ足を刈られる。
受身をとり両膝落としを片腕で防ぎ追撃である両膝落としを左腕で防ぐ。
そのまま、身体を抱えられて床に叩きつけられた。
レイン「痛っ……」
マリ「もっらい~」
葬送脚をレインの鳩尾に振り下ろすと手刀を構え、頭頂部を鷲掴みにしてトドメを刺そうとするが
バスッ‼︎バスッ‼︎バスッ‼︎
シュカカカカッ‼︎‼︎‼︎
マリは背中から一斉、射撃を受け前に倒れた。
ダン‼︎
レイン「うんっ……」
「レイン‼︎」
レイン「お母さん……っ?」
素子「そうよ……良かった」
素子が抱きしめるとレインも抱きしめ返した。
アスカ「起きなさい」パシッ
チコ「イテッ」
気絶していたチコをアスカが額を叩き、起こした。
素子「立てる?」
レイン「うん、大丈夫……ありがとう」
ガチャリ
バトー「これが緊急事態ってヤツか?」
素子「後で埋め合わせするわ」
レイン「過度な埋め合わせは期待しない方がいいよ。セルフ腹上死するハメになるから」
バトー「埋め合わせは……いらねぇや」
素子「すまない……」
レイン「?」
レインの弾けた発言に苦笑いするバトーに素子は代わりに謝った。
バトーの股下に”能力封の手錠”を両手、両足に掛けられアスカにタオルを口に突っ込まれたマリがなにか言いたげに身体をジタバタする。
アスカが荒々しくタオルを引っこ抜いた。
マリ「後、2時間~2時間~」
アスカ「何が?」
マリ「2時間したら”あの人”が世界を変えるだよ~」
バトー「なに言ってんだ、コイツ」
『少佐~バトーさん‼︎』
『レインちゃん‼︎』
全員「……」
マリ「あひゃひゃひゃ」
チコ「クソッアマァアアア‼︎‼︎‼︎」
バン‼︎バン‼︎バン‼︎バン‼︎バン‼︎
突如、通信してきた自律思考固定砲台(改)とタチコマにマリの言葉で何かを察したチコはP30 Lを抜き放ちありたっけの高速破甲弾を撃ち込んだ。
レイン「りっちゃん……世界が終わるまで後、何時間?」
律「後、1時間45分です」
チコ「レイン‼︎最上階へ行くぞ‼︎‼︎」
レイン「ウッス」
素子「ちょっ……レイン⁈」
レイン「お母さん、上で会おうね~」
素子「タチコマ‼︎エレベーターを停めろ‼︎」
レイン「りっちゃん、時間稼ぎよろしく」
律『了解しました』
素子たちの制止をふりきり、チコと共にエレベーターに乗り込み最上階へあがっていく。
最上階
チーン
ユイ「お疲れ様~よく来たわね」
チコ「碇ユイ……」
ユイ「貴方は……チコ君ね。レインちゃんも初めましてかしらね」
「新世界秩序 会長……碇ユイです」
回転式ダイニング・チェアを回し、ユイは2人の方を向いた。
2人にUSP cとP30 Lの銃口を向けられても動じずに笑み浮かべるユイにチコは至近距離まで近づいた。
ユイ「落ち着いて。”MW”に時間設定なんてしてないから」
レイン「MW?」
チコ「MWって……あのMWか⁈」
ユイ「そうよ。あのMWよ」
ユイは不気味な笑み浮かべながら立ち上がり話し始める。
ユイ「柳沢くんにねぇ~頼んで品種改良して貰ったの」
チコ「正気か⁈アレは……」
ユイ「島を一つ滅ぼす威力がある。でも、水に弱いという弱点があったから…」
レイン「弱点を無くしたの?」
ユイ「Excellent。流石ねぇ~レインちゃん」
「察しがイイ~」
レインはユイの言葉に息を飲みながら唖然とするチコを見た。
そんなことお構い無しにユイは煙草を咥え、火をつけて吹かした。
ユイ「何処から説明しましょうか…まあ、全部やった方がいいわね」
「まず、レインちゃんは自分がどうゆう存在か判る?」
レイン「”存在”?」
ユイ「要するに自分が人間かどうかっていう、質問」
レイン「……ち、違います」
うつむきながらレインはそう答えた。
ユイは笑みを浮かべながらチコにも同じことを言った。
チコは堂々と答える。
チコ「俺は…… 元人間。半”不死者”の準悪魔だよ」
ユイ「そうね…貴方はそう。レインちゃんは生まれが特殊なのよねー」
「岩倉玲音のDNAを元に産み出された人造人間で、シンジと同じく準悪魔と準天使のハーフ。要するに人工的に造られた”ハーフ・ブリード”なのよねー」
レイン「……」
それを聞いて更に暗い顔するレインにユイは満面の笑みを浮かべ、それを見てチコは不快感な表情でユイを睨んだ。
ユイ「ねぇ、2人とも。憶えてる?」
チコ「何を?」
ユイ「うんとねぇ……あの”実験”についてことなんだけど…やっぱ、憶えてないかー富江のヤツに記憶を消されたのね」
レイン「富江…」
強張った表情するレインに心配そうな顔をするチコを見て、ユイは薄らと笑った。
チコ「何が可笑しい」
ユイ「ごめんなさい、気にしないで。続きなんだけど」
「2人とも、人を殺した時になにか感じる?」
レイン「何かって……」
ユイ「ほら、アレよ。罪の意識とかー喜びやらなんやらよ」
2人は見つめ合い、ユイの方を向くと首を横に振った。
ユイ「やっぱりね……」
チコ「それと実験がなんの関係があるんだよ」
ユイ「あなた達がそうなったのはねぇ……実験の”副作用”が原因なの」
2人「!」
戸惑い驚く2人に相変わらず笑顔でユイは話を続ける。
ユイ「新世界プロジェクトの前身となる…”プロジェクト・ジェイソン・ボーン”ていう計画があったの」
チコ「プロジェクト・ジェイソン・ボーン……」
ユイ「ジェイソン・ボーン計画は罪悪感を感じずに人を殺せる人間兵器を産み出す…それが表向きの計画だった」
レイン「計画だった?」
ユイ「そう。表向きはね、でも真の狙いは人工的に快楽殺人鬼を造り上げて人類の数を減らすのが目的だった」
チコは口をあんぐりさせながらユイを見つめた。
ユイは笑みを浮かべながら更に話を続ける。
ユイ「で……計画はちょっとだけ成功した。3人の快楽殺人鬼を造り上げたの」
レイン「それが……」
ユイ「あなたじゃないのよ」
レイン「えっ?」
驚いた表情するレインに近づきユイはこう言った。
ユイ「あなたは新世界プロジェクトで誕生したなの。それとね…3人なかで誰かがあなたと結ばれることが」
「新世界プロジェクトにとってかなり重要なの」
レイン「教授に……チコに…後、1人は」
ユイ「あなたもそこそこ知ってる相手よ」
少し悩むと青ざめた顔で呟いた。
レイン「まさか……」
ユイ「そう。碇 シンジ……あなたのお父さんで私の実の息子よ」
「相変わらず……何を考えてんのか理解できないね」
レイン「!」
チコ「マジかよ……」
ユイ「フッフッフッ……やっと来たのね」
2人の後ろから聴き覚えのある声が聞こえた。
碇シンジ「母さん…終わらせよう…僕たちの因縁(ものがたり)を」
ユイ「そうね……因縁(ケジメ)をつけましょう」
シンジ「2人とも…下がっていてくれ…僕、ひとりでやるから」
レイン「お父さん……」
チコ「大丈夫か?アレ、かなりの手慣れだぞ」
シンジ「大丈夫。それよりレインのことを頼むよ」
チコ「ああ…」
シンジは赤のアウターとACU UCP Tシャツを脱ぎ捨てた。
ユイも上半身をスポーツブラ一枚にする。
2人が見守るなか、遂に因縁の対決が始まった。
シンジ・ユイ「ウォオオオオオ‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎」
お互いにストレート、ミドル、リバース、ハイキックをぶつけ合いユイは上段蹴りを繰り出すがシンジのリバースナックルで封殺され逆に車輪脚で吹っ飛ばされた。
ユイは瞬時に受身を取り、宙返りの勢いのままニーキックをシンジの顔にくらわすも動じずそのままヘビーブローを鳩尾に打ち込む。
ユイ「あがっ……⁈」
胃液が口から飛び出したもののユイは反撃にスピンキックをシンジに繰り出す。
だが、シンジは足を握り、勢いを止める。
そして頭から床に叩きつけた。
追撃にシンジは鉄槌打ちを振り下ろす。
だが、ユイは身体を転がし回避した。
そのまま勢いで廻し蹴りをシンジの顎にくらわせた。
少し体勢が崩れたのところに前転て起き上がりのジャブ、右、左フック、ミドルキックに先崩掌打の連撃を叩き込む。
トドメに回転を加えた肘打ちを繰り出したがシンジはバク宙で回避しユイの背後を取った。
反撃するより先に右脚に鉄槌打ちを振り下ろして骨を折る。
そして、中段蹴りでくらわせ距離を取った。
苦悶の表情を浮かべながらもユイはシンジに近付いて行った。
ユイが乱暴に振ったパンチをシンジは一歩引いてかわし、体勢が崩れかけたところにニーキックを腹部に繰り出した。
更に掌打を喉部にくらわせ右フック、ジャブ、ミドルキック、中段蹴りの連撃し後ろ廻し蹴りで吹き飛ばす。
両腕で受け止め、大振りの右フックを右腕で勢いを止める。
そのまま押し返し鉄槌打ちを右肩に叩き込み脇腹に廻し蹴りをくらわせた。
体勢が崩れたところにフィニッシュの前蹴りで吹き飛ばした。
ユイは後転で体勢を立て直し起き上がる。
ユイ「へっへっへっへっ……」
シンジ「」ポキポキッ
シンジ・ユイ「オラァアアア‼︎‼︎‼︎」
雄叫びあげながら2人は全力疾走し、全てを拳に込めたストレートがクロスカウンターした。
静かに2人は両膝を床につくとお互いのを額を重ね合わせ、何度も頭突きを繰り返した。
そして一瞬……
チャキッ
チャキッ
バックサイド・ホルスターからユイはS&W M29 4in (改)を
シンジはパイソンを抜き出した。
シンジ「うっ…うらぁぁあああ‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎」
ユイ「ンな、にゃあああぁぁ‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎」
レイン「お父さぁぁああんんっ⁉︎」
バン‼︎……
銃声がスカイツリーから東京中に響いた。
ギッギッギッ、ガシャン‼︎
トウジ「うっし‼︎ 開いたで‼︎」
素子「シンジ‼︎レイン‼︎」
バトー「おい、ちょっと待てって‼︎」
素子はシンジ達へ走り出した。
「素子」
素子「!」
素子が横に視線を向けると壁際に身を寄せ合うシンジとレインにチコが微笑していた。
推薦ED曲:陽はまた昇る
シンジ「リョウは?」
ケンスケ「信女が搬送された病院に向かった」
シンジ「そっか……」
素子「お母さんと何を話したの?」
シンジとレインは見つめ合い、真顔でこう言った。
シンジ・レイン「秘密」
素子「そう……」
その返答に素子は苦笑いする。
ーーーーー
ーーー
ーー
東京タワー 最上階
夜神月「どうやら……ユイさんがやられたみたいです」
『そうか……まぁ、しゃーねぇな。次の手を考えるか』
ライト「そろそろあなたの出番かもしれないですね……”ダルマ”さん」
ダルマ『ハッハッハッハッ‼︎‼︎』
『お前、なかなか面白いな』
ライト「たまにそう言われますよ……たまに」
ダルマ『もう、撤収していいぞ』
ライト「”V委員会”の皆さんにもよろしく言っといて下さい」
ダルマ『おう』
ピッ
ライトは電話を切ると笑みを浮かべ呟いた。
ライト「ホント…面白いから辞められないだよなこの”仕事”は」
完?
WOLF BITE DOGを読んでいただきありがとうございます。
後々、後日談を書かせて頂こうと考えております。
次回は名前のみしか登場しなかったレインの師匠、天野太一こと常森レイが主人公です。
『殺人鬼フジコの衝動』の原作ドラマ
『フジコ』と『MOZU』の登場人物が主要キャラクターとして登場します。
他にも『幽麗塔』、『野望の王国』、『獅子たちの荒野』、『シマウマ』などのキャラクター達も重要なキャラとして登場する予定です。
後、この作品はフィクションであり、実在する、人物・地名・団体とは一切関係ありません。
それではまた、どこかで会いましょう。
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