グールズ・ランド(227)

#ゾンビパニックssを基にした二次創作です


-キープランド 砂浜-


「渚兄ちゃーん、みてみて凄く綺麗な砂だよ」

潮田渚「本当にキレイだね」

「エレンーあかり姉ちゃん?」

エレン・イェーガー「アカリならミカサと飲み物を買いに行ってる」

「ところでさ……両さん達は何処にいったの」

渚「用事があるからそれを済ませてからこっちへ来るってさ」

「へぇー相変わらず忙しいだね」


世界を救ったヒーローは……

記憶を失った幼い少年だった。

事の発端は僕の中学時代から始まる。

地球破壊を宣言した超生物、通称『殺せんせー』を暗殺する為に選ばれた私立椚ヶ丘中学校の落ちこぼれクラスの『エンドのE組』。

何故か、殺せんせー赴任と同時に転校してきたのが


チャイ「どーも、こんちわーチャイでーす 皆さんと一緒になんか色々頑張りまーす」


銀髪の僕たちよりも年下そうな少年だった。


殺せんせーは下世話でメンタルが以外と弱いけど-

限りなく頼りなる先生だった。


逆に昔のチャイは… かなりアナーキーでやんちゃで


チャイ「理事長センセイは、カツラを被ってんの」

浅野 學峯「鬘ではありませんよ」

チャイ「へぇ……育毛したっ」

學峯「地毛です」


かなりの天然だった。

僕が知り合った先生や他の転校生に同級生たちについては紹介すると長くなるので今は省かせてほしい。


次回、始まりの時間

4時間前

-LSD 本社 ブリーフィング室-


「なに? キープランドへ旅行に行きたい?」

「いや、直接は言っとらんのだが」

「最近 チャイの奴がやたら旅行雑誌を眺めとるからな」

「なるほど… 」

「アイツが実際に読んでる旅行雑誌だ」


両津はシンジに旅行雑誌を渡した。

シンジはすぐにマーキングを見つけた。


キープランド。

税金が安く、自然と人間が共生する島。

治安も悪くなく公共設備などもどこの国よりも設備が整っていた。

そしてなによりも、物価が安くショッピングモールなどが観光名所として有名だった。

シンジは両津に契約書をサインさせて旅行を許可した。


⚪︎LSDで用意したボディガード(LTU捜査官)も同行させること。

⚪︎ 3時間おきに連絡する。

⚪︎チャイを1人にさせない。

⚪︎両津は個人的な商売を禁じる。

両津は少し悔しいそうな顔をしつつサインした。

実は、両津にはある目的のためにキープランドに行きたかった。

ーーー
ーー


チャイ『えっ旅行に行くの?』

両津『そうだ。 ワシはキープランドという島にビジネスで行かなければならない。そのビジネスにおまえの力が必要なんだ』

チャイ『それで、ボクはどうすればいいの』

両津『とりあえず、おまえはこの雑誌に丸を付けてくれ!』

ーーー
ーー

両津はチャイの父親である碇シンジの肩書きを使って先物取引を有利に進めようとしていた。


そのついでに悪友のボルボ西郷と左近寺竜之介 に焼きそばとたこ焼きを売らせるという計画だった。


だが、図らずもシンジに考えを読まれてしまい先物取引が難しくなってしまった。

そこで両津はチャイにある提案をした。


両津『おまえの大好きな元 3年E組のヤツらも一緒に連れて行こう』

チャイ『でも、渚兄ちゃん達は皆それぞれ仕事してるし……』

両津『全員に連絡しなくていい。おまえが呼びたいと思うヤツに電話しろ』


両津はチャイの性格的に全員に連絡するであろうと考えこういう提案をした。


チャイが連絡して繋がったのは


純正暗殺者で性転換した、潮田渚。

元演技派子役で経歴からチャイの両親、シンジと妻である草薙 素子と養子縁組した茅野 カエデこと本名 雪村あかり。

渚が男だった頃に惚れた元厨ニ病のボディガード、ユウジ。

過去のチャイから『腐れゴリラ』と称されていた 寺坂 竜馬。


『天才ハスミン』と過去のチャイに呼ばれていた、赤羽業。

そしてチャイのボディガードであるLTU捜査官 3名。


元 調査兵団 リヴァイ班 所属

チャイの親友で巨人化能力を持つ少年

エレン・イェーガー。

通称『エレンの嫁』と呼ばれる史上最強の少女、ミカサ・アッカーマン。

『愛らしい才女』と呼ばれる中性的な少年、アルミン・アルレルト。

総勢12人で、キープランドへ向かうことになった。

チャイは大好きな渚達と旅行目的で。

両津は取引。

ボルボは持ち込めなかったモノを軍出品で買い直すために。

左近時は自分が愛する彼女(二次元)に限定品アイテムをプレゼントするために。

エレンと渚は両津の考えを察しつつ、チャイのために同行する。

ミカサとあかりはそれぞれの『護りたい者』のために。

カルマは『恩人』のために。

ユウジは『初恋と憧れの相手』のために。

アルミンは……シンジの指示で。

寺坂は、ヒマつぶし。


次回、食人の時間

4時間後

-キープ・ランド 砂浜-


「はぁ…」

チャイ「どうしたの?ボルボのおじさん」

ボルボ「俺達は何故こんな所で焼きそばを炒めているんだろう…」

左近時「言うなボルボ。 両津の話に乗った時点で俺たちの負けだ」

渚「はははっ……」


ボルボの愚痴に渚は苦笑いするしかなかった。

そんな状況下の中、腕を組みながら静観していたエレンが呟いた。


エレン「ミカサたち何してんだ… 遅過ぎるぞ」

ユウジ「オレが見てきます」

チャイ「ユウジさん居たんだんね」

エレン「ナギサの後ろで、ずっとあやとりしてたな」

チャイ「そうなんだ……」

ユウジ「それでは行ってまいります」

渚「うん、行ってらっしゃい」


渚たちに見送られてユウジは小走りでミカサ達の元に向かった。

そんな中で、遂に


中年の男性客「すいません。焼きそばとたこ焼きを1つずつ下さい」

左近時・ボルボ「はい! ただいまお作りいたします!!」

チャイ「2人とも必死だね。 渚兄ちゃん」

渚「仕方ないよ、初めてきたお客さんなんだから」


必死に営業スマイルで初めての客に全力で対応する哀れな2人と怯える男性客にチャイは切ない気持ちになった。

中年男性客はふと、チャイに眼をやると同時タイミングで目があった。


チャイ・男性客「あっ」

チャイ「お久しぶりです。ひろしさん」

野原ひろし「チャイ~ 久しぶりだな。 旅行か」

シロ「アン!アン!」

チャイ「シロくーんも 久しぶりだね」

渚「知り合い?」

エレン「『過去のチャイ』を通して家族ぐるみで付き合いがある関係だ」

ひろし「いや~ずいぶっ ムゴッ」


ひろしはエレンに口を塞がれ、25秒ほど眼を見つめられ白目をむいた。

それが終わるとエレンは唇を動かして何か言いひろしは静かに頷いた。

チャイ「どうしたの? 2人とも」

ひろし「いや……なんでもないさ」

エレン「気にするな」


ひろしは冷汗をかきながらボルボたちが炒めた焼きそばを頬張り始め、エレンは優しくチャイの頭を撫でた。

不思議がりつつチャイはふと道路方面に眼をやった。

すると何やら揉め事が起きてる様子だった。

チャイ「大丈夫かな…… あの人」

ボルボ「浮浪者が中流層に絡んでるみたいだな」

チャイ「アメリカではよくあるの?」

ボルボ「ああ」


「ぎゃっー!!」

エレン「ただの…… 浮浪者じゃないみたいだ」

ひろし「暴動ですかね?」

渚「かもしれませんね」


浮浪者が車の運転手に襲いかかり、腸を引き摺り出し喰いついていた。

チャイは露店の下に腕を伸ばして
ボルボが持ち込んだ

H&K G3 A4 (7.62×51mm NATO仕様。 スライドストック)

を取り出し弾倉を確認して運転手を助けに行こうとした。


渚が腕を掴み、制止した。


渚「駄目だよ」

チャイ「なんでダメなの… 助けないと」

ボルボ「状況がわからん内に動くのは危なすぎる。 それにあの運転手は手遅れだ」


チャイは浮浪者と同じく群がる集団が運転手を喰い荒らす様子を目撃しボルボに意見を仰いだ。

チャイ「どこに避難する?」

渚「その前にラジオを聴こう」

ひろし「映画撮影じゃないですかね? なんかホラー映画の」

エレン「そうだと良かったんだが……」

ボルボ「とりあえず、警察が来るまで連中を刺激しないように様子をみよう」

『住民の方々は警察が救助に来るまで、家を出たりせず、その場で待機していてください。繰り返します、現在、キープ・ランド全体でー』

ひろし「警察はまだこないのかよ~ みさえ達、無事でいてくれ」

渚「状況的に警察はアテには出来なそうだね」

エレン「だな。 とりあえず安全が確認できるまで警察署とか病院に避難だ」

チャイ「ねぇ……ボルボおじさんと左近寺さんはひろしさんを連れて警察署に向かってよ」

ボルボ「何故だ?」

チャイ「ボクはミカサちゃん達を捜したい。 でも人数が多いとさっきの集団と同じ連中に襲われる危険性が上がってしまうからそれを減らしたいの」

エレン「チャイ……」

エレンと渚はチャイと共にミカサ達を捜すことに決め、ボルボと左近寺はチャイにひろしとシロを護るように頼まれた。


ひろし「チャイ、もしみさえやしんのすけに会ったら警察署に俺が警察署に居ることを伝えてくれ」

チャイ「分かった」


6人はしゃがみながら浮浪者たちに見つからない様に小走りで別れた。


次回、最凶の時間。

- ノーマンズ・ホテル オフィス-

パニック 1時間前


両津「じゃあ、サインを書いてくれ」

「I see.... I'll sign on a contract,..., but.」

アルミン「Any...,...?」

「When the scrap paper did contractual courage,...... has us pay you the compensation with a body. 」

「Still would you like?」

両津「なんて、言ってるんだ」

アルミン「もし……契約を破った場合は身をもって責任を取ってもらうと仰ってます」

両津「ふむ~」


両津は取引相手をもう少し選ぶべきだったと少し後悔した。

相手はシンジのKGB時代の戦友であり、現ロシアマフィア『ホテル・モスクワ』の女幹部

バラライカである。

’フライフェイス”という異名を持ち、遊撃隊(ヴィソトニキ)と呼ばれるソ連軍時代の直属の部下たちを従える危険極まりない相手である。

カルマ『両さん、俺たちは外で見張っとくからさ』

『契約をちゃちゃと済ませてきなよ』

寺坂『オイ、取り分は3人で8割だ』

『ピンハネすんなよ』


カルマと寺坂は外で見張りを、アルミンは通訳に同行していた。

両津の計画では取引が上手く行ったとしても直ぐに適当に

『急用ができた。 わるいが先に帰国させてもらうぞ』


と言ってほとぼりが冷めるまで諸外国に逃走するつもりだったが

バラライカの冷徹な眼と数々の修羅場をくぐり抜けてきた者の威圧感に流石の両津も予定を変更せざる負えなかった。

両津「わしはウソをつかん。 そう言ってくれ」

アルミン「解りました」


アルミンは脚を組み葉巻を吸いながら連れの部下とロシア語で会話していたバラライカに英語で両津の言葉を訳して返事した。

笑みを浮かべながら、バラライカはサインを書いた。

両津は少し安堵した表情で席を立ちトイレに向かった。

廊下


両津「ばれずにピンハネする方法を考えねば……ん?」


両津が手洗いをば終え、オフィスに戻ろうとした時

冷汗を異常にかき、眼を充血させたウェイターとすれ違った。

体調を崩してもなおも勤勉に働くウェイターに両津は何故かチップを渡した。

ウェイター は静かに会釈するとトイレの方に歩いて行った。

それと同時にオフィス方面からアルミンの大声が聞こえてきた。

両津「おい、どうした」

ユウジ「すいません……面倒をかけて」

両津「別にかまわんが何があってそうなったんだ」

ミカサ「それは、私から説明します」



ミカサの話によれば、ガスマスクを装着した白ずくめの武装集団がいきなり民間人に向けて銃を乱射し始めてあかり共に応戦して最中にユウジが援護に現れたものの

ミカサが狙撃されそうになったのを庇い被弾したとの事だった。

かなり、重症で意識を失いかけていたが


両津「なに? 顔を白塗りパンクメイクしたロングレザージャケットを羽織ったヤツに応急処置された?」

あかり「ええ。 かなりの手慣れた感じでユウジ君を手当てをしてました」

ミカサ「しかも、その場に居た武装集団を一人残らず全滅させてココに向かうように言われたので駆け込みました」

ユウジ「先ほどスティムパックをば打たれたのでもう大丈夫です」


ユウジはアルミンからLSD社製の回復薬『スティムパック』を打たれて全回復していた。

両津は何かが起こっていることを頭ではなく肌で感じていた。

次回、最強の時間。

>>28、metoo.

カルマ「早く、避難した方が良さそうだね」

『住民の方々は警察が救助に来るまでー』


カルマが持ってきた小型ラジオからの情報で島全体で異様な暴動が発生していることがわかった。

涎を垂れ流しながら、眼を充血させた暴徒たちが人々に咬みついていると。


それを聴いた両津はさっきのウェイターが全て当てはまることに気づいた。


バラライカの部下「Я пойду капитан, коридор для разведки」

両津「待て!」


バラライカの部下が廊下に出た瞬間に涎を垂れ流したウェイターが襲いかかった。

バラライカ「Капрал! !」

ユウジ「チッ」


ユウジはすかさず、マニューリンMR93 4in (454カスール仕様)

をバックサイドホルスターから抜きだそうとする前にカルマが抜いていたFN ハイパワー HP-DA (高速破甲弾仕様)


でウェイターの頭頂部を射撃した。


アルミン「Is it OK?」

ミカサ「アルミン」


アルミンが咬まれたバラライカの部下に手を差し伸べようとするのを
ミカサが制止した。


カルマ「ゾンビ映画のお約束だと、咬まれた人間も同じになるよね」

アルミン「Ms.balalaika and he, already...,....」

バラライカ「I'd like to talk a little. It's bad, but could you go out from the room? Would you like?」

アルミン「It was understood. It's told so」


両津「なんて言ったんだ?」

カルマ「話がしたいから部屋から出て行けってさ」

両津「言葉が解るのか」

あかり「カルマ君は頭は良いから。 頭は」

アルミン「なんで、含みがあるが言い方なの?」

ミカサ「アルミン。 私達は外で待機していると伝えてほしい」

アルミン「わかった……そう伝えるよ」


アルミンはミカサの言葉を訳してバラライカに伝えた。

バラライカは二言、アルミンに英語で返事した後にUSSR スチェッキンAPS

をレッグホルスターから抜き出した。

両津達は警戒しつつ入口付近まで来た後にスチェッキンの銃声が聞こえた。

書き直します

西暦ーー2035年

世界は、核の炎に包まれなかった。


その代わりに食人病が流行していた。

南アフリカ辺りで発生してその後は世界中で爆発的に増加したみたい。

あんまり、興味ないけどなんか

SARSのワクチン開発途中の副産物が原因で誕生したらしい。

俺が居る会社じゃ、食人病に感染したヤツの事を食人鬼(グール)て呼ぶことになった。

グールが増加するに連れてーー

食人鬼狩り(グール・ハント)が
世界的ブームとして一世を風靡した。

それから3年後…… 2038年から話が始まる。

イヤヒヒャアアアアアアアアアイヤヒヒャアアアアアアアアアヒャアアアアアアアアアーーーーーーーーーーーーガッテーム!!!


ケツが亜ああああああああああああ四つにいいいいいいいいいいいいい割れたあああああああああァァァァァァァァァ!!!!!!!!!!!!

4444444444444444444444444Eシックスススススススススススススス
靴が亜ああああああああ、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、
ミッヒー色の柄だから。

藤宮出版

コンコン


沢村鉄雄「なんだい?」

秘書「社長、防衛省特務部の方がお越しです」

テツオ「防衛省か…… 天野君を呼んで来てくれ」

秘書「はい」

秘書「どうぞ」

鶴田博和「……」


防衛省特務部 対食人鬼班(元暗殺サポート班)班長 烏間惟臣の部下、
鶴田博和が代理で『仕事』の依頼に来た。

藤宮出版 社長の沢村鉄雄と防衛省特務部 所属の鶴田博和が向き合いながら出されたお茶を啜りつつ、テツオの恋人である天野太一を待った。

テツオ「…… 来たみたいです」


ガシャン!!


テツオの後ろの窓をぶち破り、太一が身体をローリングして壁に激突した。


天野太一「よぅ、元気か テツオはおーっす」

テツオ「太一 頭から血が……」

太一「まぁそんな事より鶴田さん。 どうした? 珍しいじゃん」

鶴田「出張に行ってます」

太一「出張ねぇ~ アイツも大変だな それより話を聞こうか」



鶴田は太一に仕事内容を話した。

話を聞き終わると、割れた窓から下の歩道に居るカルマに指示を出した。


太一「カルマ! 山科と寺坂に準備するように伝えろ!!」

カルマ「りょーかい」

太一「よし~ 行くわ」

テツオ「気をつけろよ」

太一「ああ……それと鶴田さん」

鶴田「なんでしょう」

太一「報酬はドルで1億頼ませ。 前払いでスイス銀行によろしく」

鶴田「了解しました」


太一はそう言って窓からバク宙を繰り出しながら飛び降りた。

ダッジ・デュランゴ内


太一「今回の仕事は、廃駅内でグール・ハントだとよ」

寺坂竜馬「数は?」

太一「不明だってさ」

寺坂「ったくよ。 どうすんだ今回は」

カルマ「とりあえずさー 人数を把握しよう」

太一「誰がやるんだ? それ」

「「「……」」」

山科「ジャンケンで決めるか」

カルマ「公平だし、悪くないね」

太一「よし」


こうして、ジャンケンで偵察係を決めることに。

その結果。

太一 ×

山科⚪︎

寺坂×

カルマ⚪︎


寺坂「……」

太一「こりゃー ツいてねぇな」

カルマ「見つからないことを祈っとくよ、ダンナ」

太一「祈るだけかよ」

廃駅


太一「スッゲーな やっぱ駅って」

寺坂「おい、あんまり声出すなよ」

太一「別にバレたらバレたで考えようや」

寺坂「テメーは対処できても俺は出来ねーよ」

太一「心配するな、腐れゴリラ。 お前がだめでも俺がどうにかする」

寺坂「ケ…… 大した自信じゃねぇか変態野郎」

太一「へへへへっ…… それと寺坂よぉ~」

寺坂「ンだ?」

太一「囲まれてるわ」

寺坂「な…… あがっ?!」


寺坂は首筋に手刀を打ち込まれ気絶した。

太一は静かに両手を後ろに回し、跪いた。

廃駅 プラットホーム


「起きろ」

寺坂「……がっ 痛てェな何処だよココ」

山科「プラットホームだ」

太一「Zzzz……」

寺坂「のんきに寝やがって。 つーかカルマは」

山科「俺が襲われた時、どさくさに紛れて逃げたぞ」

寺坂「フッ…… あいつらしいな」


「よーよー なんだお前等」

寺坂と山科の前に現れたのは

元厚生労働省麻薬取締局麻薬対策課 取締強制介入班(通称 マトリ)班長
安岡ゲイルがニヤつきながら現れた。


安岡ゲイル「お前等の目的はなんだ?」

山科「建設会社に雇われた調査員だ。 ここを建て直す為に内部を調べに来ただけだ」

ゲイル「ふーん。調査員ねぇ…… へへへへへへへへ」


ゲイルは山科の腹部に蹴りを入れた。

山科は倒れ込みうずくまってしまった。

ゲイルは、薄ら笑みを浮かべながら山科の顔を踏みつけた。


ゲイル「もうちょっとマシな嘘つけって。 んな……」


言葉を言い終える前にゲイルの股間に寝ているフリをしていた太一が
頭突きをくらわせた。


ゲイル「アギャァアアアッ!!」

太一「逃げるぞ。 俺が先行するから山科の肩を担げ」

寺坂「おう!」

太一はゲイルを線路に蹴り落とすと登り階段を駆け上がった。

その頃、カルマは


班員「~♪ 」

「フグッ?!」


カルマは、鼻歌を唄いながら廃駅のターミナルを警備していた班員の喉笛をKA-BAR ナイフで斬り裂いた。

ダッジ・デュランゴのバック・ドアから持ちだした『仕事道具』の中からC-4をいくつか取り出した。


H&K HK417(スコープ・ホロサイト フォアグリップ サプレッサ 装着)

を背負って廃駅の柱にC-4を貼り付け始めた。


班員「ゴホッ… 」

太一「行くぞ」


太一は警備中に鉢合わせしてしまった班員の首筋を素手で引きちぎり、装備を強奪した。


太一は無言でAK-47 (2型。7.62×51mm 仕様)

を背負い気絶した山科にビンタして起こすとグロック 26(高速鉄甲弾仕様)

を渡した。


寺坂「俺にはねぇのかーよ」

太一「ちょっと待ってろ」

太一は壁際に身体寄せて、横から歩いてきた班員に右ストレートを顎にくらわせ首に腕を回して捻ってへし折った。

動かなくなった班員を柱に寄せて寝かせると所持していCZ CZ100 (454カスール仕様)

をヒップホルスターごと奪いとり、寺坂に渡した。


寺坂「わ、悪いな」

太一「しゃがんでなるべく音を鳴らさずに移動するぞ」


太一のムダのない動きに2人は苦笑いしつつ、ついて行った。

山科「おい! 見ろ」

太一「ん?」


山科が指差したターミナル方面に、グールの群れが班員達を襲撃していた。


太一「どうやら…… ツキがまわってきたぞ」

寺坂「どうすんだよ」

太一「待ってろ。テレパスで呼ぶまで」


背負っていたAK-47を降ろし、しゃがみながら低姿勢の早駆け(ローディーラン)

でターミナルに向かった。

廃駅 ターミナル


班員「ぎゃあああぁぁッ!!」

班員「撃ってー! 絶対 廃駅に入れるなー!!」


太一「……」


グールの群れを足止めしながら必死に抵抗する班員達の後ろに太一が、
無表情でAK-47を構え 班員に乱射した。


班員「助け……」

グール「肉!肉!肉!」

班員「ぎゃあああああ!?」


太一「グッドラック…… ん?」

太一は眼を凝らして景色をみた。

いきなりミサイルが飛んできた。

太一は、飛び込み左前転(左ローリング)

で回避 そして伏せて死んだふりをした。

まさかのアームスーツの登場に太一は溜息をついた。


太一「どうしたもんかな…… うぉっ?!」


低姿勢で起き上がりアームスーツに攻撃を仕掛けようとする前に右腕を掴まれ、引っ張りこまれた。

太一は手を振り払い、AK-47の銃口を向けた。


太一「…… カルマかよ」

カルマ「ダンナ、山科達は?」

太一「置いてきた」


カルマは太一の返答に苦笑いした。

太一「よく、無事だっだな」

カルマ「そうでも無いよ。 何回か死にかけたしね」

太一「アームスーツの数はお前が見た限り何体ぐらいだ?」

カルマ「5体ぐらいじゃないかな~」


笑ながらそう言うカルマに、太一もつられて笑った。


カルマ「あっ それとホラ」

太一「おっ… 気が効くな」


カルマはリュックサックを投げ渡した。

太一は受け取るとジッパーを開けて『愛用品』を装着した。


太一「さぁ~ 始めようか」

太一「ヘイ、じゅーん。大根だぞ~ 美味いぞ~ ワオッ !!」


太一は完成度が低いモノマネを繰り出しながら、アームスーツを挑発した。

挑発に乗ったアームスーツは重機関銃を乱射しながら太一を追った。

カルマはアームスーツが居なくなった事を確認して山科と寺坂の元に向かった。



太一「こっちだぞ~ 」


太一は、挑発を繰り返してるうちにカルマが言ってたアームスーツが5体居ることを確証を持った。


太一「ホラホラ~ こっちだぞ~」


太一は少し後悔していた。

囮になった後の計画を練っていなかったことを。

太一「やっべ……」


50分 逃げ回った結果、アームスーツ5体すべてに囲まれてしまった。

太一は バックサイドホルスターから
キンバー ゴールドコンバットII(高速破甲弾仕様)

を二挺撃ちの構えで戦いに挑もうとしていた。

その時


ドゴォォオオオッ!!


太一「…… なんだ」

「動くな」


背後から聞こえてきた声はとても聞き覚えがあった。

太一「久しぶりだな…… シュウちゃん」

「シュウちゃんじゃねぇよ。 サージって呼べ」

太一「助かったわ。 シュウちゃん」

シュウジ「無視すんな」


カルマ「いやはや~ スゴイね。 たったの1分で制圧するなんて」


カルマが山科と寺坂を連れていた。

シュウジの部下たちも拘束されている顔面蒼白のゲイルと共に現れた。



シュウジ「おい、ヘリに乗れよ。送るから」

太一「わりぃな」

太一達はCH-46 スーパー・シーナイトに乗り込んだ。


次、ゴースト編。

俺には8000人の部下がいた。

彼等の殆どが、死ぬ運命にあった元自衛官たちであり俺の大切な戦友(とも)であった……


今でもあの日に事を夢にみる。

エマージェンス デイ…… その日、俺は7700人の部下を喪った。


全ての原因は最終防衛ラインを撤退の指示を遅れてだしてしまった俺と

アメリカ特殊作戦軍(SOCOM)をハッキングをおこない偽の情報で、核ミサイルを撃ち込ませた姿が見えないクソ野郎だ。

俺は亡き戦友達に誓った。

必ずーー

クソ野郎を八つ裂きにすると。

残った戦友達に俺は再教育を施すに決めた。

自衛隊式のやり方ではなく……

’ウェットワーク” (暗殺 破壊工作 謀殺)を教えることにした。

それを教えてから1年後

彼等は元自衛官ではなく

今や…… 凄腕の諜報員に変貌していた。

もはやかつて『LSD 自衛軍』呼ぶ者はいなくなり、新たな呼名でよばれるようになった。



『ゴースト』とー ー

地獄 社員食堂

モグモグ


シュウジ「すいません。 遅れてしまって」

「別に構いません。 あなた方の仕事の忙しさは把握してますので」

シュウジ「ところで、お話とは何でしょう鬼灯さん 」

鬼灯「実は……」


閻魔大王の第一補佐官、鬼灯はシュウジにあることを話し始めた。


鬼灯「私が責任者を務める監視課(サベイランス)は地獄中央内務省とは実質的に敵対しています」

シュウジ「有名ッスね」

鬼灯「潜入捜査中だった私の直属の部下が2ヶ月前に針山地獄で冷たくなって見つかりました」

シュウジ「お悔やみを申し上げます」

鬼灯「ありがとうございます。 それで私の相棒であり第一秘書の宿海仁太(じんたん) 君が早急に調査した結果」

「実行犯が判明しました」

シュウジ「流石、じんたん 抜かりねぇな」

鬼灯「安岡ゲイル……元厚生労働省麻薬取締強制介入班 班長だったクズです」

シュウジ「用するにソイツを『処理』すれば良いんですね 鬼灯さん」

鬼灯「少し違います」


鬼灯はお茶を啜りながら不思議そうな顔をするシュウジの眼を見て話を続けた。


鬼灯「実は… 1週間後に査問委員会があるので彼には生きてて貰わなくてはいけません」

シュウジ「了解。それとゲイルの部下達はどうします? 生け捕りにしますか」


鬼灯「目には目を 歯には歯を…… 彼等の生死なんぞ知りませんよ」

シュウジ「了解」

鬼灯「地獄門前で仁太君に引き渡して下さい。報酬もその時 渡します」

鬼灯「因みに、彼等はアームスーツを所持しているので注意して下さい。偽の指示書に騙され廃駅で待ちぼうけしています」

シュウジ「了解しました。 後、例の約束の方も頼みますよ」

鬼灯「御心配なく。抜かりなく私の部下達が調査していますから」

シュウジ「では…… これで」



シュウジは社員食堂から音もなく消えた。

再度、食事を再開した鬼灯の前に上司が座った。


閻魔大王「鬼灯くん~ シュウジくんとなんの話してたの?」

鬼灯「ちょっとした頼みごとです」

閻魔大王「頼みごと?」


鬼灯はなんとも言えない気迫で閻魔大王を牽制しながら食事を続けた。

閻魔大王はそれ以上なにも聞けなかった。

LSD自衛軍 前線基地


シュウジ「よーし 鬼灯さんから仕事の依頼だ。 廃駅に居る安岡ゲイルを拘束、サベイランスのじんたんに引き渡す」

「竹林、敵の数を」

竹林幸太郎「はっ」


『暗殺教室 卒業生』で、戦死した福原士長の代わりに新しく配属した竹林幸太郎が元マトリの人数を発表した。


竹林「数は85。アームスーツは5機。 それに光学迷彩を所持しています」

島 和武「隠密に動き、確実に仕留めましょう軍曹」

シュウジ「だな…… よし」

「これより、こちらも光学迷彩を装備 それと隠視ゴーグルも装着する」

「今回は20名程度でおこなう。詳しくはファイルに」

「以上だ!」


「「「「はっ!!」」」」

選ばれし20名達は
○島 和武 少将

○永井頼人 少佐

○法田 ユウジ 中将

○島田 和家 中佐

○磯貝悠馬 大佐

○飛助 中尉

○桐 少将 補佐

○千葉龍之介 准尉

○速水凛香 大将 補佐

○ 三沢 岳明 大尉

○大賀 剛一 大尉 補佐

○犬井 亮 少尉

○甲斐 一気 大佐 補佐

○古閑 俊之 中将 補佐

○ 伊丹 耀司 上級曹長

○ 森村 空将


最終的に16名に減ったものの、特に問題なかった為 オペレーションが開始された。

ーーー

ーー



地獄門 前


宿海仁太「……」

「よぅー 随分シケた顔(ツラ)してんな~ じんたん」

仁太「今日は来ないかと、思ったぞシュウジ」

シュウジ「俺は約束を守る男だ。 さぁ お待ちかねのブツだ」


亀甲縛りされ猿轡を噛まされた挙句にパンツ一丁なゲイルが車輪付き台で運ばれてきた。

仁太「…… 本物見たいだな」

ゲイル「~っ?!」

仁太「舐めたマネを随分してくれたな。 オトシマエは着けてもらうぞ」


ゲイルを睨みつけながら、じんたんは凄んだ。

じんたんは持ていたスーツケースをシュウジに投げ渡した。


仁太「協力に感謝する。 また頼むぞ」

シュウジ「オーライ」


シュウジはスーツケースを抱きかかえたまま、CH-46 スーパー・シーナイトに乗り込んだ。

3年前……

エマージェンスデイ


シュウジ「おい! 引き上げるから荷物全部捨てろ!! 仁村」

仁村「ムリだ…… 被爆しちまって身体がボロボロになってやがる」

シュウジ「何言ってんだ。半不死者だろうが、核ごときでヤワ言ってんじゃねぇ」

仁村「悪りぃな…… 兄弟」


仁村は笑顔で、瓦礫と共に奈落に消えた。


シュウジ「にぃぃむらぁぁぁああ!!!」

シュウジ「はっ?! 」


現代

オペレーション 終了後

LSD 前線基地


シュウジ「…… ううっ」


毎回、過去の悪夢を観なくてはならない苦痛。

何度でも繰り返される親友の死の瞬間。

いくら死に急いでも生き残ってしまう自分……

地獄以外の何物でもなかった。


「父さん、お客さんよ」

シュウジ「誰だ?」

「天界公安課のレントンさん。 話があるって」

シュウジ「分かった…… 3分で仕度するから食堂で待つように伝えてくれ」

「了解」

シュウジを起こしに来た義理の娘、海野 友江 曹長に天界公安課 ストライク・チーム 隊長 レントン・サーストンが出向いてきた事を伝えられ急いで着替え始めた。

いつも通り、マルチカム風に改造した迷彩服3型に着てボサボサ頭で食堂に向かった。

前線基地 食堂


レントン・サーストン「よぉ!」

シュウジ「なに、朝パッらから酒飲んでだよ」

レントン「悪いな。 仕事中以外に酒は飲まなねぇ主義だ」

シュウジ「プライベートで飲め。プライベートで」

岸谷弘基「それよりもレントン…… 仕事の話を」

レントン「ああ~ そうだな。 じゃあ 話したい事があるから座れよ」


シュウジは席を引いてくれたレントンの相棒、岸谷弘基を見ながら座った。


シュウジ「…… で 話って」

レントン「岸谷~ アレを」

シュウジ「?」


レントンに促され、岸谷は左懐から茶封筒を取り出してテーブルに置いた。

シュウジは茶封筒を開け中身を見た瞬間、眼を疑った。

死んだはずの男が写っていた。

LSD自衛軍創設から苦楽を共にしてきた親友、仁村が

暗殺されたはずの地獄中央内務省長官である合田一人と共に写っていたのだ。


レントン「数日前、ニューヨークで撮られた写真だ。 しかも撮影された後にバイオテロが起きた」

シュウジ「バイオテロ?」

岸谷「対グール用に開発された殺人ウィルスだ。 その写真が撮られる2日前に輸送中に何者かに強奪された」

レントン「あんまり言いたくないが…… おまえトコに仁村来てね?」

すいません、書き直します。

碇シンジ「はい~ それでは第3回ゲーム制作会議を始めたいと思います」

「「「「イェーイ!!!」」」」


シンジ「皆さん、3回に渡りゲームを創りましたが」

「そこそこ売れしましたが大ヒットにませんでした……そこで!」

レイン「ジャジャーン」


レインはホワイトボードに貼られた白い幕を剥がした。

シンジ「で…… なんのゲームを創りましょうか」

レイン「オープンワールド型の奴とかは?」

天野太一「オープンワールドか…… どんな感じにしようか渚ちゃん」

潮田 渚「僕に振られても…」

赤羽業「じゃあ、ひたすらイタズラしながら誰かを暗殺するゲームとかどうかな」

山科「暗殺いらないだろ……」

レイン「なるほど」 カキカキ

寺坂 竜馬「やっぱゲームらしく魔法的なヤツを使えなきゃな意味ねーだろ」

カルマ「意外とファンタジーだね。寺坂って」

寺坂「うるせぇ!!」

レイン「魔法と……」 カキカキ

志村新八( 冴羽?)「リアリティも必要じゃないのか? オープンワールドだし」

坂田 銀時「最近にゲームってよー やたら画面上下が黒色で見づれーヤツが多い」

「それを無くそうや」

レイン「画面を鮮明にする」カキカキ

こうして大量のアイデアがホワイトボードに書かれ続けた。

それから、1時間後


シンジ「さー これでゲームを創りましょうか」

渚「大丈夫なのかな……」

カルマ「為せば成るさ」


こうして始まったゲーム制作。

ムチャクチャな提案を全て受け入れた結果

発売に7年かかった。

シンジ「はーい、皆さんお久しぶりでーす」

太一「7年も経過してるからなにしてたのか、忘れちまったよ」

エレン・イェーガー「すいません…… なんで俺が呼ばれたんですか」

天野太一「山科が尿結石になって入院中だから数合わせだ」

レイン「ねぇ、渚兄ちゃん。 半不死者って尿結石になるの」

渚「なるんじゃないかな。半分人間だし」

シンジ「えー 7年前、オープンワールド型のゲーム開発する為にアイデアをここで出し合いました」

「そのゲームが8ヶ月前、無事に発売することができました」

パチパチパチパチ


シンジ「ありがとう…… ただし問題があります」

太一「問題?」

シンジ「今、現在 オンラインにてバイトで雇われた方々がゲームを管理しています」

「で、今更気づいたのですが」

レイン「もしかして…… 誰もテストプレイせずに売り出したの」

シンジ「ビンゴ」

銀時「別にいいんじゃね? 名前も偽名だしよー 」

カルマ「もしなにか、トラブルが起きたらトカゲの尻尾切りをおこなえば問題ないじゃん」

寺坂「お前は鬼か」

シンジ「カルマ君。 勤勉な彼らを切り捨てるなんてマネは俺には出来ない」

太一「でたよ。 シンジの悪い癖が」

リョウ「その悪い癖で俺達は助けられたことがあるから、一緒にやるよゲームを」

太一「しゃねぇな…… 付き合ってやるよ」


渚「なんだかんだで仲良いね。 3人共」

レイン「それは3人が相棒だったからじゃないかな? 多分」

シンジ「そういうワケで、テストプレイを今更ながら行いたいと思います」

カルマ「テストつーか、ただプレイするだけじゃん」

レイン「そこは突っ込んじゃダメだよ」

シンジ「オンラインでテストをしたいので、今回はゴースト・ダイブでプレイしたいと思います」

銀時「意識飛ばす必要あんの? 」

リョウ「ストーリー的にそこは聞かないであげてください」

シンジ「それではダイブ室に来てください」


シンジに連れられて一同はダイブ室に移動した。

ダイブ室


レイン「ダイブ室ってこんなに広いんだね!」

堀部イトナ「あたりまえだ。 50000台以上のダイブ装置が置かれているだからな」

渚「イトナ君…… ココに居たんだ」

寺坂「卒業後、連絡つかないと思ったらこんなトコにいやがったのか」

イトナ「悪かったな。 ここでの作業が意外と忙しくて連絡出来なかった」

マシュー・クルーソー「彼はとても優秀だ。手先も器用で素晴らしい 」

シンジ「……」


ダイブ室でゲームのディスクを入れ、準備するイトナを眺めながらシンジは優しい笑みを浮かべた。

シンジ「はい、それでは~ 利き腕にリングを装着してください」

レイン「アバター どうする?」

イトナ「ランダムで良いだろ」

カルマ「所でさー ゲームに意識飛んだらどこで眼が醒めるの?」

シンジ「ゴメン」

渚「分からないですね……」


マシュー「まあ、なるべく遠くにならないように調整するから」

寺坂「ンなことも出来るのかよ」

シンジ「じゃあ、眼を瞑ろう」


シンジの言葉と共に全員が眼を閉じた。

ゲーム世界 サントス州 ロスター市


レイン「ふぁ~」

NPCマン「君、大丈夫か」

レイン「ありがとうございます…… ところでここは何処ですか」


通りすがりの中年NPCは戸惑った表情をしつつも、見ず知らずの倒れていたレインに現在地を教えた。


中年NPC「サントス州最大の都市であるロスター市だ」

レイン「へぇー最大の都市なんだ…… 因みに方角は解りますか」

中年NPC「ここは南東部で、北にブルーカワディ、西にデクスタータウン、東は犯罪地区のホクト シンクがあるね」

レイン「本当にありがとうございます。 後々、御礼させて頂きたいのでお名前を伺って宜しいですか」

中年NPC「ラム・フラガだ。公務員やってる」

レイン「いい名前ですね。ラムさん健闘を祈っております」


ラムは走り出そうとするレインを呼び止めた。


ラム「すまないが、君の名を教えて貰えないか」

レイン「なぜ?」

ラム「名を知らないと君をなんて呼べばいいのか判らない。 だから君の名前も教えてほしい」


レインは少し、笑みを浮かべてこう言った。


レイン「レインです」

ラム「レインか…… そっちもいい名前だな」

レイン「ありがとうございます」

ラム「近くの住宅街に住んでるからいつでもおいで」

レイン「はい!」

元気良く返事をするとレインは疾走した。

ラムは、それを見送り仕事場に向かった。

2人は知らない。

後々、数奇な運命に翻弄される事を。

オニーチャーン・ビーチ

ザブーン…ザブーン…


レイン「綺麗……」


レインは目的を忘れ、海の美しさに見惚れていた。

ふと 砂浜を見下ろすとピンク色の折鶴が落ちていた。


レイン「なんで、折鶴が」


更に目を凝らしてみると同じ色をした折鶴が間合いを空けながら落ちていた。

レインは不思議そうな顔をしつつ、折鶴を拾いながら歩き始めた。

歩道

レイン「イテッ」

チンピラ・プレイヤー(PC)
「おい! お嬢ちゃん、俺のビールが落ちちまったぞ!! どうしてくれんだ!!」

レイン「……」


レインは身体を丸めて落下したビール瓶を見つめづづけた。


チンピラPC「おい嬢ちゃん~ なかなかべっぴんじゃねぇか。ついて来いよ~ 悪いようにはしねーよ」


そう言ってレインの肩に触れた瞬間


レイン「メンゴ」

チンピラPC「え? 」


レインは上半身を上げると同時に、チンピラPCの喉笛に割れたビール瓶を突き刺した。

喉笛に突き刺さったビール瓶のトップから鮮血を噴き出しながらチンピラPCは口から血泡を吹いて後ろに倒れた。


チンピラPC「グゴゴゴゴ……」

レイン「返すね。ビールを」


そう言ってレインはまた、折鶴を拾いながら移動を始めた

マウンテンバイク・貸出所


レイン「ここが…… ゴール?」


レインは折鶴に導かれマウンテンバイクの貸出をおこなっている店に辿りついた。


レイン「誰も居ないのかな」


レインは店の奥を覗いて見たが、人が居るような様子はなかった。


レイン「ん?」

【ここに代金を置いて下さい】

レイン「すごく、雑なセルフサービス」


何故か本能的にレインはさっきチンピラから強奪した財布から代金を払った。

すると


NPC「お嬢さん」

レイン「へっ?」


背後から聞こえた声にはレインはすかさず振り返った。

そこに老人NPCが居た。


老人NPC「アンタが、レインかね」

レイン「そうです」

老人NPC「アンタにこれを……」


老人NPCは手紙をレインに渡した。


ヴェニ・ビーチのジム前で待ってるから -カルマ


レイン「カルマ兄ちゃん……」

レインはこう思った。

直接、会いに行けば良いじゃーー

と。


レイン「すみませんが、ヴェニ・ビーチはどちらに?」

老人NPC「ここから南側に向かえば行けるじゃろ」

レイン「ありがとうございます」


レインは老人NPCに言われた方向に走った。

ヴェニ・ビーチ ジム前


レイン「……」

「ぐちゃ…ぐちゃ…」


レインはどうすればいいのか迷っていた。

ボディビルダーの1人が馬乗りになってビルダー仲間を喰っている状況に。

よく、ジム内を見渡すとそこら中にダンベルや血痕が散乱していた。

悪い予感がしつつもジムに入りダンベルの一つを抱えてボディビルダーに近付いて行った。

レイン「あの~」

ボディビルダー「ぐちゃ…」


咀嚼音が止まり、ゆっくりとボディビルダーが立ち上がった。


レイン「大丈夫ですか? もしよかったら救急車を」

ボディビルダー「キシャー!!!」


ボディビルダーは振り返ると同時に血塗れで黒赤に変色した眼で雄叫び上げ両腕を前に振り回しながら襲い掛かって来た。

レインはダンベルをボディビルダーの顔に叩きつけた。

ボディビルダーは首がへし折れ、後ろに倒れた。


レイン「ごめんなさい!」


レインはジムから逃げ出した。

「ぎゃあああ?!」

「助けてくれぇぇえええ!」

「来るなぁぁぁああ」


感染者「ウガァァァアア!!」

「ギャシャー! ギャシャー!」

「ガァァァアア!!」


レイン「ヤバイよ!ヤバイよ!」


感染者の追撃を躱しながら砂浜を超えて道路に辿りついたものの、どこも似たような状況だった。


感染者「グルルル……」

レイン「はぁ…はぁ…」


道路とビーチに居た感染者に囲まれたレインはファイディング・ポーズの構えを取り、闘いに挑もうとしていた。


レイン「かかって来い」

だが、闘えなかった。

車を蹴散らしながらプロテクターM151 RWSと思われるストライカー装甲車がレインを轢いた。


乗車員「マズイぞ! 子供を轢いちまった!!」

?「落ち着け。早急にロスター基地に運べば助かるはずだ 」

乗車員「了解! 今から牽制射撃を開始します!!」


乗車員はM151に装備されていた
ブローニング M2 (12.7×99mm仕様)

で周りにいた感染者を殲滅した。

その間にしゃがみながらローディーランでレインに近づき、抱きかかえてM151に乗せた。

実はレインを助けた人物こそが
ラム・フラガである。

ロスター基地 保健室


レイン「うっ…… ん?」

衛生兵「大丈夫? 何か持って来ましょうか」

レイン「ありがとうございます…… あれ その声は」


レインは目の前にいる衛生兵のアーニャ・ストラウド似のプレイヤーの声に聴き覚えがあった。


レイン「友江さん?」

海野 友江「良くわかったわね。レインちゃん」


レインは口をあんぐりとさせながらLSD 日本担当の部隊、【ゴースト】の隊員で隊長の『シュウジ』の義理の娘である海野 友江を疑うように見つめた。

レイン「すみませんが、外に出ても良いですか」

友江「いいけど…… 立てる?」

レイン「大丈夫です」


レインは立ち上がると友江に連れられて外に出た。


補給倉庫


友江「数は少ないけど、民間人も居るわ」

レイン「シュウちゃんは?」

友江「父さんならあそこで会議中よ」


レインが眼を凝らしてみると、ディヴィッド・’ヘッシュ”・ウォーカー似のプレイヤーが北村一輝似のプレイヤーと言い争いしていた。


レイン「どっちがシュウちゃん?」

友江「青い戦闘服を着たアメリカ人が父さん」

レイン「ありがとう……」

レインは姿勢を低くしてシュウジ達に近付いて行った。

よく見ると2人の言い争いを無表情で眺めている2人組を見つけた。

モヒカン頭をしたジョン・ソープ・マクタビッシュ似のプレイヤーと
黒スーツ姿の松田龍平似のプレイヤーが肩を並べていた。

更に北村一輝似のプレイヤーの声にレインは聴き覚えがあった。

つい、レインは名を呼んでしまった。

レイン「鬼灯さん?」

鬼灯「あなたは現状を…… レインさん?」

シュウジ「起きたのか。 レイン」


レインの呼びかけにより2人の言い争いが止まった。

ジョロロロ


レイン「で、なんで喧嘩してたの? 2人とも」


パイプ椅子に座りお茶を啜りながら、レインはシュウジと鬼灯に言い争いの理由を質問した。


シュウジ「ウィルスの発生場所を爆撃するとか言い出したんだ、鬼灯さんが」

鬼灯「仕方ないでしょう。 アルゴ・デ・オニオンのエリア33から感染が発生したんだですから」

レイン「アルゴ・デ・オニオン?」

シュウジ「ジャーマン・ダム北部にある岩山地帯だ。避難勧告も出さずに無差別爆撃なんかしたらどうなるか分かって言ってんのか」

鬼灯「やむない犠牲です」

シュウジ「やむなくねぇよ」


レイン「はぁ…… 2人とも席に座る? まだ続きそうだよ」

法田ユウジ・宿海仁太「お構いなく」


ソープ似の法田ユウジと松田龍平似の宿海仁太は丁寧に断った。

2人の言い争いに痺れを切らしたレインがテーブルを叩いた。

レイン「2人とも…… 状況判ってる?」

「現在進行形でアウトブレイクが発生していてサントス州全体が死の街になりかけてるんだよ」

「2人ともなんだかんだでエライでしょ?」

鬼灯「私は、ゲーム管理者たちのリーダーです」

シュウジ「俺は軍の特殊部隊のリーダーっす」


レイン「じゃあ、やるべきことは判るはず」

「さぁ…… 何をするべき?」

鬼灯・シュウジ「感染を食い止める」

レイン「正解。 とりあえず、いつ頃からこんな事態になったのか教えて」

シュウジ「報告では、一3ヶ月前から」

レイン「3ヶ月前?!」


レインは驚きのあまり、声を裏返した。

そして不意にこんな考えが頭を過ぎった。

カルマが老人に渡していた手紙は何ヶ月も前のものではないのかと。

そう解釈すると会えない事も辻褄があった。


レイン「ねぇ…… 2人はいつ頃からゲームをしているの」

シュウジ「俺はマシューに頼んでゲームをハッキングしてから階級をあげてもらって…… 実際は3日前からプレイしてる」

鬼灯「私は1年前に書類処理を手伝う代わりに管理者になってくれとシンジさんに頼まれました」

レイン「お父さんに頼まれたんだ…… てか お父さんは」

シュウジ「ゲーム内では一度も会ってないな」

鬼灯「私も」


レインは頭を抱えつつ、さっきの話を続けた。

レイン「で、3ヶ月前にエリア33で何があったの」

鬼灯「無許可で細菌兵器の開発がおこなわれていました」

「我々、管理者が強襲した時にはもう……」

レイン「手遅れだったと」

シュウジ「ウィルスは動物にも感染するもんだから、俺たちの予想を上回る速さで感染が拡大した」

鬼灯「液状型感染ですから、返り血が体内に入り発症する場合も」

シュウジ「感染者 全員の特徴は眼が赤黒色で雄叫びを上げながら襲いかかってくる」

レイン「…… 」


何かを決意した顔をした顔でレインはこう言った。


レイン「タスクフォースを結成しよう」

シュウジ「タスクフォース…… なるほど」

レイン「シュウちゃんのゴーストと鬼灯さんの……」

鬼灯「Tier 6 Operator(ティア 6 オペレーター)とレインボー8が私の直属の部隊です」

レイン「そう、それで大体20人前後の小隊を編成するの。私達も含めて」

シュウジ「お前も来るのかよ」

レイン「言い出しぺが行かないでどうするの」

鬼灯「噂よりもとお転婆ですね」


少し照れつつ、レインは話を続けた。

まず、ステルスヘリでアルゴ・デ・オニオンに向かい生存者を確認する。

居ないと判断した場合はすぐに撤収、無差別爆撃を開始する作戦。

その前にレインは鬼灯からPDAを渡されチートも教えて貰った。

その間に残った2人はタスクフォース結成の為に連れていく部下を選んでいた。

トイレ


レイン「…… お伽草子?」


鏡に映る自分の姿を見てレインはかつて7歳の頃に視聴していたアニメ、『お伽草子 東京編』のヒロイン

ヒカルに似ていることに気がついた。

更に自分の身長が20cmほど伸びていることに少し笑みを浮かべた。

そんな事を考えながらチートで、装備を整えた。

30分後

補給倉庫


レイン「どう?」

シュウジ「決まったわ」

鬼灯「こちらも決まりました」


顔にドクロの白いペイントを塗り、ACU OCPを着たシュウジと濃い水色の戦闘服を着た鬼灯が左右の横に下がると集められた精鋭達がレインに敬礼した。


レイン「ラムさん…… 」

ラム「レイン?」


真ん中に居た濃い水色の戦闘服を着たラムと黒のロングレザージャケットを着たレインが計らずも再開した。

鬼灯「知り合いですか?」

レイン「道端で気絶している時に助けられたんです」

ラム「まぁ…… そうだな」


ラムが何故か戸惑っている事にレインは不思議がった。


「おい、何してんだテメーら」

シュウジ「なんだ~ 腐れゴリラ。 お前、なんで司令部から出てんだよ」

寺坂 竜馬(腐れゴリラ)「うるせぇな。ンなもん俺が何やろーが勝手じゃねぇか」

ジェームズ・バッジ・デール似のアバターを使う、寺坂竜馬が補給倉庫に護衛の兵士を連れて現れた。


レイン「竜馬兄ちゃん……」

寺坂「おまえ…… レインか?」


レインは目元に涙を溜めながら寺坂の胸に飛び込んだ。

寺坂「おまえ…… そんなに」

レイン「腸を引きずり出されて下顎引き千切られ… 」

寺坂「テメー! 俺がヤツらに喰われてると思ってたのかよ!?」

レイン「だから、どうしようかと……」

鬼灯「何がどうしようと思っていたんですか」

レイン「蘇ったら始末しようかと思ったんです」


さっきまで少し笑っていた寺坂が固まった。

申し訳なさそうな顔でシュウジが無言で頭を下げた。

レインは不思議そうにそれを見ていた。

場が葬式のような空気になってしまったが気にせずレインはシュウジに話かけた。


レイン「ところで、ウィルス開発したアホは誰なの」

シュウジ「顔は知らんが…… 名は」

鬼灯「ハウスX」

レイン「なに、そのマルコムXもどきは?」

寺坂「そいつが元凶かよ」

鬼灯「主任者であり、ウィルスを持ち出したクソです」

レイン「そのアホは何処にいるの」

シュウジ「それが判ったら苦労しねぇよ」


レインは腕を組みながら、少し考えると寺坂に話かけた。

レイン「ねぇ、竜馬 兄ちゃんはいつ起きたの?」

寺坂「あん? なんでンなこと知りてぇだよ」

レイン「なんとなく」

寺坂「はぁ…3ヶ月前だ」


ビンゴ! 心中でそう大声を出すとレインは更にこう続けた。


レイン「私は今日、起きたんだよ」

寺坂「…… はぁ?!」

ラム「事実だ。 起きたというよりも空から降ってきた言った方が正しい」

鬼灯「私も見たかった…… その瞬間を」

シュウジ「まずは空から降ってきた所を突っ込めよ、ジブリマニア」

レイン「皆は開始場所は何処なの?」


レインの質問に1人を除いて同じ場所を言った。

「「「スター湾空港」」」

寺坂「俺はサントス空港だ」

つまんね

>>114、me too.

書き直します。

登場人物

碇シンジ:秘密結社LSD ボス。
元KGB 暗殺者。

天野太一: 元ハーバード大学 心理学 教授。
自称猟奇殺人鬼。

レイン:シンジの義娘。
共感覚者。
相手の力をコピーする特殊能力あり。

草薙素子:シンジの妻。
公安9課 リーダー。
全身サイボーグ。

沢村鉄雄: 輪田出版 社長。
太一の恋人。
性同一性障害者。

赤羽業:太一の相棒。
悪戯の天才。

緋村剣心: シンジの育ての父。
元<人斬り抜刀斎>と呼ばれた暗殺者
故人。

神谷薫:剣心の妻でシンジの育ての母
<神谷道場>の師範代。
故人。

青柳璃彩:太一の義母。
公安局刑事課二係所属の監視官。
故人。

ノラ:太一の亡き飼猫。

姉さん:ノラの元飼い主で太一が姉のように慕っていた相手。
病死。

雪代緑:地獄中央内務省 暗殺部隊
<スパイラル・ペイン> リーダー。
剣心の元妻 、雪代巴の弟。

東金 朔夜:地獄中央内務省 長官兼
<スパイラル・ペイン> チーフ。
元 公安局刑事課一係所属の執行官。

緋村剣路: 剣心と薫の実の息子。
シンジの義兄。
<スパイラル・ペイン> メンバー。
緑の相棒。

禾生壌宗:元地獄中央内務省 長官。
シンジに謀殺される。

雪代巴:剣心の亡き妻。

潮田渚: レインの<義兄>。
シンジ直属の暗殺者でレインのボディガード。

エレン・イェーガー: 元調査兵団
<リヴァイ班>所属。
レインのボディガード兼相棒。


※他にもキャラが居ますが、省略します。

推薦OP: フェイク。

この物語は……

マザコン・ファザコン& マザコン・シスコン の処刑人VS

ヤンデレ マザコン&シスコン コンビによる

血で血を洗う復讐合戦の記録である。

1
セックスや殺ししか頭に無いクソ共、自分の罪で雁字搦めになった政治家やマスコミの連中は、天に向かってこう叫ぶだろう。
「助けてくれ!」


俺は答える。

いやなこった。

-ロールシャッハ

碇シンジ「う~ん」

草薙 素子「おはよう」

シンジ「はよ…… 今日も出勤?」

素子「そう。あなたもそうでしょ」

シンジ「まぁね、これでも旅行会社の社長だからね」

素子「旅行会社の社長ね……」


妻である素子はシンジの言葉に薄笑みを浮かべながら指先が開いた
タクティカル・グローブを装着した。

素子が着る服は大体、胸が開いた特異な戦闘服など妙に露出度が高いヤツが多い。

仕事柄、視線誘導のためにやっている事は理解しているがそれでも下世話な連中にセクハラされないか心配してしまう。

同時に眼福でもあるが。

素子はシンジの右頬にキスしてエレベーターに乗り降下して仕事場である公安9課 本部ビルに向かった。

後で、素子の相棒であるバトーに写真でも送ろうかと考えながらシンジも準備にかかった。

LSD社員「おはようございます、社長」

シンジ「おはようございます。余りムリせずにやって下さい」

社員一同「ありがたき御言葉……
感謝いたします!!」

シンジ「う…… うん」


元気ハツラツな社員一同に押されつつもシンジは小走で会議室に足を踏み入れた。

目障りだから書き込むな

>>126、読まなきゃいいですやん。

シンジ「ウィース」

常守朱「おはようございます、チーフ」

シンジ「朱さん、おはよう。他の皆は?」

相田ケンスケ「東京とNYで起こった猟奇殺人を捜査に出向いてる」

シンジ「猟奇殺人?」


朱「はい」


自分より歳上だが、結果的に部下になってしまった元公安局刑事課一係監視官だった常守 朱に二つの大都市で起きている猟奇殺人について詳細を聞いた。

シンジ「へぇー 腸を引きずり出して食べ始めたと」

朱「そう。加害者は25発の9mm弾で銃撃されてやっと死んだんです」

ケンスケ「東京では心臓部に6発で済んだらしい」

シンジ「一応…… 人間みたいだね」


シンジは異様な猟奇殺人に妙な違和感があった。

こういう事件はよくあるが、何故タイミングよく二つの首都で起きたのか。

それが気がかりだった。


シンジ「とりあえず担当は誰ですか?」

ケンスケ「東京担当はトウジと美佳にギノさんだ」

朱「NYは弥生さんとマヤさんです」

シンジ「色んな意味で頼りになるメンバーだ…… 」


元公安局と元NERVが共同捜査している状況にシンジは何だか心強くなった。

シンジ「ところで生きてる被害者はいますか?」

ケンスケ「東京は被害者5人だが…… 全員出血多量で亡くなった」

朱「NYでは1人、メトロポリタン総合病院に搬送された生存者がいます」

シンジ「じゃあ話を聞きに行きましょう」

朱「危篤状態で話が聞けるかどうか……」

シンジ「大丈夫ですよ。絶対に」

ケンスケ「なぜそう言い切れる?」


シンジ「そう囁くんだ…… 俺のゴーストが」


ケンスケは苦笑いしながらこう切り返した。


ケンスケ「そのゴーストの囁きとやらはアテにしないが、お前の事は信頼してる」

シンジ「ありがと。朱さんも一緒にきますか」

朱「勿論です」

ケンスケはジーンズの右ポケットからボールペンを取り出し、壁に長方形の円を描いた。


シンジ「メトロポリタンのERに居るんですか? その生存者は」

朱「はい。今も治療中だと思います」

シンジ「なるほど……」


なぜか妙な胸騒ぎを感じつつも、描れた長方形の円に入りメトロポリタン総合病院のER<救急救命室>に向かった。

シンジ「すいません…… LSDですがERどこですか」

受付嬢「左正面を真っ直ぐに行って下さい」

「ぎゃああああっ!!」


血塗れの看護師が朱の脚元に倒れた。


朱「大丈夫ですか?!」

シンジ「朱さん、彼女のことを頼みます!」

朱「ちょ、チーフ! ダメですって!!」

シンジは走りERを目指した。

すれ違う看護師や医師たちは血塗れで疾走していた。

ERの扉を蹴破り、シンジは中に突入した。


シンジ「うっ……」


まさに死屍累累としか表現出来ない惨状がERに広がっていた。

医療器具が散らばり、血痕が壁中にこびりついていた。

すいません、書き直します。

江戸 万事屋銀ちゃん


銀時「あぁん? 自社のゲームを荒らすヤツを捜すのに協力してくれっつってもよー」

神楽「ウチで、そういう系統が得意なのはレインだけアル」

レイン「~♩」

新八(冴羽?)「確かに…… 万事屋でそういうの得意なのはレインですが 別にハッキングとかしなくても構わないですよね」

神崎有希子「はい。 別にハッキングとかはしなくても構いません」

銀時・神楽「え?」

30分後ー

LSD本社ビル 特設室


銀時「またー でっけえ部屋なんか作ってよー どんだけマネー持ってんですかー コノヤロー」

シンジ「9000兆…… から後は数えてないや」

神楽「そよちゃんの家より、凄いアル」

レイン「そうかな? そよちゃんの家の方が……」


カルマ「やっー元気そうじゃん。 で、これから何するんの」

渚「こんにちは」

シンジ「手っ取り早やく言うとオンラインゲームを荒らして馬鹿を仕留めて欲しい。それだけ」

カルマ「ラクショ…… じゃないんだろ俺らが呼ばれたって事はさ」

シンジ「正解」

神崎「皆さんには、コレをプレイしていただきます」


神崎はゲームのパッケージを上に挙げた。


渚「RAGE WORLD ?」

レイン「オンライン専用のゲームだね。 ゾンビまみれの世界で物資とか集めて生き残るがテーマだよ」

カルマ「なんだ~ ゲームするだけか」

シンジ「話はそう簡単じゃないんだな。これが」

レイン「どういうこと? 荒らしを見つけるだけでしょ」

神崎「その荒らしが問題なんです」

シンジ「その荒らしは、オンラインプレイヤーの拠点を襲撃してるんだ」

銀時「拠点?」

レイン「拠点は物資とかを置いたり救助したNPCを連れてきたり…… このゲームとても重要な場所だよ」

カルマ「結構すきかも、そのゲーム」

神楽「意外アル。 お前ならひたすら通りすがりの奴を刺しまくるゲームをやるかと思ったネ」

カルマ「どういうイメージ?」

シンジ「さあ、そんな事よりも早速プレイしよう」

カルマ「え?スルー?」

シンジ「ちなみに荒らしはかなりのグループを構成していると思われるからそいつ等も容赦なく殲滅してくれ」

銀時「了解っすよ。その代わり報酬はたんまりと……」

シンジ「いくら欲しい?」

銀時「上限額いっぱいで」

シンジ「上限額いっぱいって言われても……」

銀時「30」

シンジ「30億? そんな額でいいのか銀さん」

銀時「おう、そうだよー30億で十分」

リョウ「給料管理してるの俺だから…… 別に30億ぐらい安いな」

シンジ「いつもどんだけの額だしてんだ」


神崎「準備できましたよ」

シンジ「ありがとう。神崎さん」

「じゃあ、好きなトコ座っていいからアバターを作って早速プレイしてくれ」

レイン「お父さんはしないの?」

シンジ「お父さんは…… 買出し係だからなんか欲しいモノがあったら言ってくれ」

銀時「じゃー、なんかパフェ的なやつを頼みますよー社長さん」

神楽「私は酢昆布を箱ごとで良いアルヨ」

カルマ「俺はなんでも良いや」

渚「僕は…… 何も要りません」

神崎「私も」

レイン「私も必要なモノは無いよ」

リョウ「同じく」

シンジ「じゃあ…… 買ってくるから」


苦虫を噛み潰したかのような顔をしながらシンジは特設室を出た。

リョウ「うむ…… アバターどうしたものか」

カルマ「悩むぐらいならランダムにしたら?」

リョウ「あ、その手があったか」

銀時「じゃー俺もランダムにすっか」

渚「じゃあ、僕も」

神楽「私もそれにするアル」

神崎「私もそうします」

レイン「じゃあ、私も~」

カルマ「俺も…… そうするか」

レイン「ん…… もう 始まってる?」

神崎「ええ。 始まってるよレインちゃん」

レイン「あっ、有希姉ちゃん…… てかまさかのミラジョボビッチ?」

神崎「ランダムにしたら女優さんになっちゃった」

レイン「私は、<LAST OF US> のエリーになってるから叔父さん達は……」

「……」


2人が操るアバターに近付いてくる、マッツ・ミケルセン似の左隻眼の上半身裸の胸の中心部に妙な刺青をした筋肉質なアバターが2人にこう喋りかけてきた。


「なんで俺…… こうなったの? 」

レイン「銀さん、それはランダムゆえにだよ」

銀時「有希子、テメーはミラジョで良いかも知れねーがな」

「一体誰だぁぁぁぁあああコレェェェ!!どこの国の人だよ!!」

レイン「マッツ・ミケルセン。デンマーク出身の演技派 俳優さん。因みに今の銀さんのアバターは」

「<ヴァルハラ・ライジング> ていう北欧神話を背景にしたバイオレンス・ファンタジー映画の主人公、ワン・アイだよ。たぶん」

銀時「なんで、俺だけスッゲーマニアックな映画の主人公?!」

神崎「落ち着いて下さい。とてもカッコイイですよ」

銀時「確かにカッコイイ!!でも見方を変えたら<ベルセルク>に出てきそうなキャラクターじゃねぇーか!!」

レイン「ステータス、開いてみたら?」

銀時「なんで?」

レイン「どんなステータスなんだろうって気になって」

神崎「レインちゃんの所からでも出来るよ。それ」

レイン「そうなんだ…… じゃあ確認してみよ」

銀時「スッゲー恥ずかしいだけど。お願い銀さんあんまりそういう事されるの慣れてないから」

レイン「じゃあ、私のステータス見ていいよ」

銀時「そういうこと言ってんじゃ……」

レイン「ふむふむ…… 」


名: ギン子

力: 96000

気:30000

銃: 900

刃:9999999

名声: 21


レイン「すごい~ 最初からクライマックスだね! 銀さん」

銀時「何が凄いの? コレ」

神崎「力は荷物を運ぶ時と素手の戦闘力を示すステータスです。気はスタミナを示しています」

神崎は銀時にステータスの意味を全て説明した。


名声のレベルが上がれば拠点強化に役立つことや刃や銃のレベルが高いほど戦闘で有利なることを伝えた。


銀時「このゲーム、体力表示はねぇの?」

神崎「ありません。その代わりに体力が減ると背中が血で真っ赤になったり画面が徐々に赤くなってきます」

銀時「なんで体力だけどリアル路線?」

神崎「このゲームはなるべくリアリティの追求がテーマですから」

レイン「へぇー、でもそのワリにMODがなんかカオスだね」

神崎「MODだから好きにやらないとね」

銀時「良いのかよ、それで」


「ゾンビ狩りじゃぁぁああぁぁああ!!」


レイン「今の神楽ちゃん? 声かな」

銀時「左側からだ! いくぞ!!」

神楽「死ねやぁぁぁぁぁあ死に損ないがぁぁぁ!!」

リョウ「神楽ちゃん! テンション上がり過ぎだって!! 落ち着け」

太ゾンビ「ウガァアアア!!」

渚「神楽ちゃん!」


太ゾンビが、神楽目掛けてタックルする前に高速7.62×51mm弾が頭を撃ち抜き粉砕した。


次々と454カスールや7.62mmなどで頭部を銃撃されたゾンビの群れは一瞬で全滅した。


レイン「大丈夫? みんな」

リョウ「レイン…… 助かった 弾が切れて危なかった」

神崎「弾が無限になるMODをそちらに送りますね」

渚「」

カルマ「MOD使えるんだね。オンラインでも」

神崎「普通は出来ませんが、ここはLSDなので使えます」

銀時「つーか、お前らアバターなんかスッゲーな」

レイン「渚兄ちゃんを除いて全員、<ウォーキング・デッド>のメインキャラになるなんて奇跡としか言いようがないね」


リョウ<リック・グライムズ>
「そうなのか?」

神楽<ミショーン> 「そんな奇跡おきた所で何にもならないアル」

カルマ<ダリル・ディクソン>
「確かに、でも雰囲気は出るから良いじゃん」

渚<草薙 素子(arise)>
「また…… 僕だけ性別が……うっうっ」

レイン「泣かないで、渚兄ちゃん。パラレルのお母さんもなかなかカッコイイから大丈夫だよ」

銀時「慰めてんのか? ソレって」

神崎「お互いにアイテムの受け渡しが可能です」

レイン「それよりも…… なんか声が聞こえない?」

カルマ「ホントだ。林の向こう側から聞こえるねぇ」

レイン「ちょっと行ってくるね」


神崎「そっちは住宅街の……」

リョウ「俺たちも向かおう」

渚「はい」

銀時「なぁー神楽ちゃん。頼むからなんかアイテム恵んでくんねーか」

神楽「オメーにくれてやるモンなんかねぇーよ。浮浪者が」

銀時「……」

レイン「みて、カルマ兄ちゃん」

カルマ「アレは…… 米兵?」

レイン「たぶん。州兵だよ」

カルマ「ふーん」


サバイバー「信じてくれ! 俺たちは本当にこの家で暮らしてんだ!!」

州兵「では、何故IDを変わってる。納得できる説明をしろ」

サバイバー「パソコンがイかれて……」


州兵の1人がサバイバーの連れである男NPCの頭を撃ち抜いた。


女NPC「キャッー!!」

州兵2「黙れ!」

州兵1「よし…… もう一度、質問しよう」

リョウ「神崎さん、奴らいったい何者なんだ」

神崎「管理者に雇われた、ただのアルバイトです」

「装備は統一されていますが正直、傭兵と大差ありません」

神楽「管理者どもはどこにいるネ?」

神崎「ここから東方面の街にいます。ですがそこに向かうには州兵前線基地を越えなくていけません」

レイン「その話は後にしようよ。今はあの人たちを助けないと」

銀時「助ける価値あんのか?」

レイン「ゲームだろうがなんだろうが、困ってる人を助けるのが人間でしょ」

リョウ「レインの言う通りだ。 困った人が居たら助けるのが人間の美学だ」

カルマ「じゃあ~とっと殺っちゃうか」

リョウ「待て。同時に仕留めた方が援軍を呼ばれる危険性を減らせる。神崎さん、MODで」

神崎「先程、会話中にアイテムを増やしておきました」


レイン「ウォ、ミロクMSS-20にサプレッサまで付いてる」

銀時「なんで、俺には大剣だけ?」

神楽「私も刀だけじゃなくてハジキも増えたネ」

カルマ「クロスボウか~ 悪くないね」
リョウ「よし。レインは左側の奴らを カルマは隅っこの奴を。俺は正面にいる3人を仕留める」

レイン・カルマ「了解」


州兵1「20秒数える。それまでにこの場から離れ……」


言葉を言い終える前に、州兵1の頭が爆発した。

.338ラプアマグナム弾が頭を撃ち抜き、目の前にいた州兵4の顔を貫いた。

隅っこにいた州兵6の眉間をクロスボウの矢が刺さり、左側にいた州兵5と3はスラッグ弾の一撃で頭を撃ち抜かれ横に重なって倒れた。

州兵2「クソッタレ!!」


逃げようとした州兵2もラプアマグナムで頭を狙撃され粉砕された。


渚「右側 クリア!」

神楽「左側も問題無いヨ」

リョウ「大丈夫ですか?」

サバイバー「ありがとうございます……」


返り血を浴びたサバイバーと女NPCにリョウは近付いて行った。

両隣、左手に新SKB MJ7を持った
レインとベネリ M3 ショーティーを所持した神崎が2人を見下ろしていた。

サバイバー「アンタら、ガバナーの手下か」

リョウ「総督<ガバナー> ?」


サバイバーはリョウの反応からガバナーとは関係ないと判断した。


サバイバー「良かった……」

カルマ「そのガバナーって奴が所謂荒らしってヤツ?」

サバイバー「そうだ。ガバナーは手当たり次第の物資を独占しようとしてる」

レイン「てか、なんで州兵なんかに絡まれていたの?」

サバイバー「パソコンがイかれて新品に換えて再スタートしたら…… IDが変えていたから疑われたんだ」

レイン「ガバナーはIDを変えて襲撃してくるの?」

サバイバー「噂ではアバターも変えてくるらしい」

渚「何が…… ガバナーをそこまで駆り立てるんだろう」

リョウ「直接、本人に聞くしかない」

神崎「ところで州兵の偵察部隊のセーフハウスは知ってますか?」

サバイバー「ああ、確か…… 左に2k行ったとこにある」

神崎「では皆さん、これからそこを襲撃しましょ」

リョウ「…… なぜ」

神崎「ガバナーに宣戦布告する為です」

レイン「数は…… 思ったより少ないね」

リョウ「9人ぐらいだな。指揮官も含めて」

神崎「それでは、始めましょうか」

カルマ「ん? ちょっと待った」

神崎「どうしたの?」

レイン「正面入口前でウォーキング・デッドのマギーと指揮官が言い争いしてる」

渚「どうします? リョウさん」

リョウ「言い争いが終わるまで、その場で待機」

指揮官「君は除隊処分を受けている。帰りたまえ」

マギー・グリーン?「私達を救助する為に来たワケでは無いのですね」

指揮官「ああ。その通りだ」

マギー「下郎…… 」


マギーの一言に指揮官は眉間にシワを寄せ、H&K Mk.23(コンパクト。50AE仕様)

をマギーの額に銃口を向けた。


指揮官「前言を撤回しろ。命令だ」

マギー「私はもう…… 州兵を除隊になった身」

「ですので、その命令には従いません」

指揮官「そうか…… では消えてもらうとしよう」

リョウ「予定変更だ。指揮官を仕留める」

レイン「了解~」

リョウ「カルマ、やってくれ」

カルマ「…… バイバイ」


カルマのクロスボウの矢が指揮官の左眼を斜めに撃ち抜き脳幹を貫いた。

マギーは戸惑った表情をしつつ、アイテム欄からコルトM16 A3(ロングマガジン。 都市型迷彩)

を取り出した。


州兵「指揮官が殺られた!! あの女を始末しろ!!」

「下がって下さい」

マギー「え?」


マギーが振り返ると神崎とレインが
IMI デザートイーグル MK.XIXを2挺構えてセーフハウス目掛けて連射した。

つい、マギーは頭を押さえてしゃがんでしまった。

2人はデザートイーグルの弾が切れると投げ捨て、新たに銃器を出した。

神崎はパラオーディナンス ナイトスタック(ステレンス。454カスール仕様)

を2挺取り出し連射を続けた。

レインもソードカトラス(Mk.23カスタム。7.62×39仕様)

を2挺出してセーフハウスの2階目掛けて連射した。

突如、第13使徒戦闘中にシンジとフォースチルドレンが消えてしまった。

更には伊吹マヤ二尉とシンジの同級生である相原ケンスケも同時刻に風の如く消えた。

それから3年間は私にとって地獄だった。


人類補完委員会は〈天界公安課〉という謎の組織に壊滅させられそのスキにNERVは(愛人)に乗っ取られた。

その結果、私は職を失いホームレスになった。

だが……


シンジ「父さん」

ゲンドウ「シンジ」


あの時より3つ歳を重ねたシンジと道端で再開した。

ACT1 ザ・グッド・ファミリー・コラプシズ

エンゼルハート・カフェ


シンジ「」ズズッ

ゲンドウ「……」


何を話していいのかわからん。


シンジ「父さん、NERVをクビになった… みたいだね」

ゲンドウ「ああ。 今はWILLEだが」

シンジ「御愁傷様」

憐れみの目を向けられながら私は息子に事の顛末を全て話した。

それを聞き終えたシンジはこう言った。


「とりあえず、ミサトさんに逢って話をしましょう」

「なぜ葛城三佐に会わなければならないのだ?」

「現在のヴィレを一番理解しているのは所属していて階級が高い人物でしょう」


なるほど。

私よりもNERV総司令に向いているかもしれん。

グレード・ブレイヤー
ブラックアウト地区 警察署(管理者集会所)


ボス「え~ 今日の報告を頼む」

管理者1「カマ・ホルニーダ大虐殺に関して一つ情報が」

ボス「なんだ」

管理者2「全ての遺体が蘇生、その後は徘徊してるという…」


ボス「くだらん」


「いや、詳しく聞こう」

管理者1「はい。 徘徊する遺体はエロ・マタデル、エロ・プレイなどで目撃されておりそれに」

「人を襲うのか?」

「はい…… 」


「よし。 これから早急に歩く死体に関する情報とカマ・ホルニーダで
虐殺をおこなった容疑者を捜索する」

「犯人は今まで荒らしとは系統が違うヤツだ。 modを使った計画的犯行と見て間違いないだろ」

「<mod封> の使用を許可すると同時に公務NPCと連携を取り、プレイヤーの安全確保に全力を尽くせ! 以上だ」


「「「「了解」」」」


「ライ…… 後で私のオフィスに来てくれ」

「はっ」

署長室

コンコン


ボス「入れ」

ライ「失礼します」

ボス「ライ、コイツらを頼れ」

ライ「彼等は?」

ボス「フリーのトラブルバスターだ。 ラスト・エリザベスのブラッドメイデン湖付近で暮らして居る」


「了解しました」

「気をつけろ」

「はい」

「アローハー。 おはよう。 グッドモーニング?」

ミサ「どっちでもいいけど…… 所でアンタ誰?」

「誰って~知らないの?」

「うん…… 知らない」


「強いて言うなら……オルレアンの乙女みたいな?」

ミサ「オルレアンの乙女って何?」

自称オルレアンの乙女「えっ?」

「」

自称オルレアン「ほら、フランスでは知らない人は居ない何か聖女的なアレよ」

ミサ「聖女的な?」

自称オルレアン「まぁ…… 分からないなら分からないで別にいいんだけど」

ミサ「別にイイなら最初から、言わなきゃいいじゃん」

自称オルレアン「いきなりなんだけど~ ライト君の事は好き?」

ミサ「もちろん! もしかして、ライトがここに居るの?」

自称オルレアン「居ないけど……頼み事聞いてくれたら会わせてあげるけど」

ミサ「ホント?!」

自称オルレアン「私、嘘つかないから」

ミサ「で、何をすればいいの?」

自称オルレアン「あなたって演技できたわよね」

ミサ「バリバリ出来るけど…」

自称オルレアン「はい。台本」

ミサ「へっ?」

自称オルレアン「まぁ、いきなり台本渡されたらそんな反応するわよね。 ちょっと説明すると」

1:最近、天界と地獄で自爆などテロ行為が頻発している。

2:それを引き起こしているのが『アンチ・クライスト』と呼ばれる組織であることを天界公安部と地獄監察課が掴んだが

3: リーダーの『リカルド・バレンシアノ・リブレ』が中々のキレ者で証拠が無い。

4:しかもアンチのメンバー達は全員、地獄に堕ちた史上最悪の亡者共だから正攻法でやると相打ちになる危険性があるから出来ればやりたくない。

5:そこで


自称オルレアン「あなたの出番ってワケ」

ミサ「なんで、私なワケ?」

「リカルド君… 通称チコ君なんだけど初恋の人がいるの」

ミサ「初恋の人?」

自称オルレアン「その相手の名前がパスていうの。 まぁなんて言うか非恋ていうか詳しくはMGS PWか MGS GZをやってね」

ミサ「途中でめんどくさくなってんじゃない」

自称オルレアン「まぁー なんて言うかあなたの見た目が、限りなくパスちゃんに似てなくもない容姿だからあなたにはパスちゃんの生まれ変わりを演じてほしいの」


ミサ「なるほど…… ってンな無茶苦茶?!」

自称オルレアン「大丈夫。 バレなきゃ問題なし」

ミサ「問題なしって、アンタがそうでもこっちはタダですまないじゃないの」

自称オルレアン「流石に…… 殺される事はないかも~でも強姦されちゃうかも~ みたいな」

ミサ「みたいなじゃないでしょ?!」

自称オルレアン「でも、でも、でも、やらなきゃ?」

ミサ「ライトに逢えない……」


自称オルレアン「最後に決めるのはあなたよ。 自分にとって最良の選択を選んでね」


ミサ「最良の選択…」

ミサ「やるわ」

自称オルレアン「へっ?」

ミサ「この仕事…… 引き受けるわ」

自称オルレアン「…… マジで」

ミサ「まさか、私が断ると思っていたの?」

自称オルレアン「自分でこんな事言うのはアレだけどこんな無茶苦茶なミッション引き受けないだろって……」

ミサ「……」

自称オルレアン「……」



ミサ「とりあえず、台本憶える」

自称オルレアン「台詞は憶えなくていいから。 とりあえず仕草と喋り方だけを頭に記憶して」

ミサ「わかった」

ミサ「そうね…… 私が悪いの」(裏声)

自称オルレアン「うまい! ハリウッドならアカデミー賞取れそうね」


ミサ「当たり前じゃん。 これでも 女優も兼業してたんだから」

自称オルレアン「さてと… 銃の使い方も上々した事だしプレゼントをあげるわ」

ミサ「プレゼント?」

自称オルレアン「パッパッパパパ~ エリクソン・スーツ 第六世代~」

ミサ「何それ…」


それはスーツと呼ぶには雑で、とても禍々しい骨組みだった。

自称オルレアン「このスーツは元々はエリクソン・ハンデッド博士が開発した身体障害者専用の補助器具だったんだけど」

「奥さんが強姦されて下半身不随にされたのをきっかけに戦闘スーツ改造したのがエリクソンスーツ」


ミサ「それ着てパスのフリしたらバレるんじゃ…」

自称オルレアン「大丈夫大丈夫。 これ、イヤリングになるから」

ミサ「っ?!」

自称オルレアン「ねっ?」

ミサ「ねっ…… って言われても」

自称オルレアン「まぁ、とりあえず持って行きなさい」

台風ミカンです。

大江戸セッション9病院


一橋喜々(元徳川喜喜)「ゆら~ゆら~ 」

看護師「一橋さん、中庭にでますよー」

一橋「ゆら~ゆら~ゆら~」


なぜ、一橋 喜々は将軍職を追われ精神病院に居るのか。

それは数年前に遡る。

徳川城 将軍室


碇シンジ「」

徳川喜喜「シンジ殿。 どうなされた箸が進んでおりませぬぞ」

シンジ「いや…… なんでもありません。 お気になさらず」



秘密結社LSDのボス、碇シンジは正直会食は参加したくなかった。


人間の姿したゴキブリと一緒にメシを食う事が不快だった。

〈TPP〉賛成派の政治家達をギロチン台送りにした時と同じ気分になっていた。

実は喜喜がシンジと会食する3日前にあることをやらかしていた。

飲み物全てドンペリというぼったくり、スナックすまいるに喜喜のクソが大名行列を引き連れ現れた。

来た理由は、その場に真選組副長に対する嫌がらせと前将軍の残した物を全て破壊する事。

そして-

起こるべくして事件が起きた。

喜喜「ふむ 飲めぬのも無理はない 茂々公懇意の店ときいていたが酒も女も私には耐え難い代物だ」

「すまぬが片付けて貰えぬか」

そう言って二枚舌のカマほり野郎はホステス達が酒などを下げようとした時

喜喜「そうではない。 そなたらをだ」

そう言い放ち、同席していたホステスを斬るように配下に指示した。


悲鳴が店内に響き渡った。


喜々「徳川喜々は新時代を築く男だぞ。なればこそ酒も女も部下も旧き者を凌駕するものでなければならない。美酒がなければ美姫をもて」


何言ってんだと言いたくなるような言葉を倒れたホステス達に言い放ったテラフォーマーもどきに1人のホステスが刃向かった。

勇敢なホステス「あなた達…..一体何をやっているんですか。罪もない人達を次々と傷つけて、自分たちの都合のいいように世の中を作り変えて新時代? あなた達なんかに一体だれがついていくというのよ!!」


取り押さえられながらそう言ったホステス。

そのホステスを斬る為に刀を手に取るカマほりゴキブリ野郎。

喜喜「国を支える市民を護ることも出来ずに何が将軍よ!何が警察よ!!」

喜々「これが私の新時代だ」


『無能な者はいらない』壮大なブーメランを言い放ち刀を勇敢なホステスの首筋に当てるが

>>186

喜喜「国を支える市民を護ることも出来ずに何が将軍よ!何が警察よ!!」×

勇敢なホステス「国を支える市民を護ることも出来ずに何が将軍よ!何が警察よ!!」⚪︎

真選組 副長が勇敢にもノミ野郎を殴り掛ろうとしたが


「この拳はとっとけ。てめぇらおいてったバカ上司でもブン殴るためにな」


眼が死んでる銀髪の侍が拳を代わりに顔面に受け止めた。

銀髪の侍がノミを殴り飛ばした。


銀髪の侍「てめーらが出るまでもねぇ。酔っぱらいにゃ酔っぱらいの拳がお似合いだ」

配下が銀髪の侍を囲むが侍の〈正論〉によってその場は収まった。

だが、ノミ以下は理解してなかった。


自らが刀を向けた相手が輪廻した〈元CITY HUNTER〉冴羽?の姉であることを。

殴られた相手がその上司であることを後々後悔することになる。


そして、なぜシンジがノミと会食しているのか。

実はシンジと撩はLSDで共に戦った仲間であり

〈LSD武闘派ブラザーズ〉のメンバーだった。

更に家族ぐるみで付き合いがある程の掛替えのない大切な友だった。

シンジは撩に頼まれて代理で〈謝罪〉する為に会食しているのだ。

喜喜「先程の話ですが……」

シンジ「ええ。 俺の顔を立てて許して貰えないでしょうか」

喜喜「良いでしょう。 但し、条件を飲んで頂けるならですが」


足元みやがってと思いつつ、シンジは飲もうと考えたが


喜喜「銀髪を始末して頂きたい」


コイツは何を言ってるんだという感情を押し殺しながらシンジは全力で作り笑いした。


シンジ「それは…… ちょっと致しかねます」

喜喜「では、仕方あるまい。 この話は無かったことに 」


この言葉にシンジの堪忍袋が切れた。

シンジは喜喜に詰め寄りこう言い放った。


シンジ「一つ忠告しといてやる。 自分が全てを支配してるとは思わない事だ、権力は常に不安定で壊れやすいモノ」

「自分を驕り高ぶると悲惨な目に遭うぞ」


喜喜「イヒヒヒヒヒ!! その余裕がいつまで続くか見ものだな!!」

シンジ「好きにしろよ。 いつでも相手してやるからだが……」

「俺の家族に手を出したら…殺す」

喜喜「イヒャハハハハッ!!」


オラウータンの如く高笑いする喜喜を置いてシンジは徳川城を出た。


これがLSD史上最大の抗争、〈300闘争〉のきっかけである。

油屋 千尋の部屋

ジリリリリリッ

ガチャン


荻野 千尋「はい、油屋ですが」

シンジ『お久しぶりです。 会長』

千尋「あら? シンジ君。 珍しいわねどうしたの」


シンジが連絡した相手、荻野 千尋は現LSD名誉会長であり湯屋〈油屋〉の経営者である。

前任の経営者である湯婆婆が行方不明になった為に大株主である先代LSD社長によって幼い時に一時的に働いていた千尋に任せられることになった。

現代的な経営方法で大胆に油屋を改革をおこない、更に死ぬはずだった武闘派や暴対法で居場所を失くしたヤクザ達を警備員として雇い入れた結果

〈千尋組〉と呼ばれるアメリカ合衆国並みの戦力を誇る第三の武装組織として裏社会にその名を轟かした。

更に、先代社長の妹分だった為に会長に任命された為にその権力は揺るぎないものとなった。

だが、本人は権力闘争には興味無く相談役としてLSDの面々を見守る事に徹している。

シンジ『お久しぶりです。 会長』×

シンジ『もしもし、お元気ですか』⚪︎

夏ミカンです

ゲーム編

サムアラス州 バードン


カランコロン


店長「いらっしゃい」

「店長、いつものあります」

店長「ホラよ。 ファイアボールだ」


来客者であるマット・デ⚪︎モン似のアバターを使うプレイヤーは

酒であるファイアボールの瓶の栓を抜いた。

ラッパ飲みしながら店長と世間話を始めた。


店長「景気はどうだ」

「そこそこだな。 そっちは?」

店長「よくもねぇし悪くもねぇな」

侍の国ーそう呼ばれていたのは
もう過去の事だ。

エイリアン共が我が物顔で江戸を徘徊する国になった。

そんな世界で…… 俺は

〈City Hunter〉を兼業しながらやってる。

何が起きても可笑しくない。

そんな世界で生きている。

だが……まさか


江戸全体が壁に覆われるとは思ってもみなかった。

万事屋銀ちゃん 居間


銀時「新八ー 醤油取ってくれ」

新八(冴羽?)「どうぞ」

神楽「新八、卵くれアル」

新八「はい」

信女「父さん」


新八「あっ、おはよう信女。 あれ?レインはどこへ」

信女「エレン達を連れて壁を見に行ったわ」

新八「そうか…… じゃ一応、朝食置いとくか」

ガラガラ


レイン「ただいま~」

新八「おかえり。 朝食置いてるから」

レイン「エレンー 朝食あるから食べよー」

エレン「ありがとうございます」

アルミン「すみません、いつもお世話になってしまって」


新八「気にしないでくれ。 君たちはそれだけの働きをやってる」

レイン「いただきまーす」

ミカサ「美味しいです」モグモグ

ユミル「うめぇな」

新八「ありがとう。 嬉しいよ」

「それで…… 壁の様子は?」


レイン「相変わらず変化なし…上空以外は」


上空以外は?


アルミン「上空にジガバチAVが迂回してるんです」

新八「更に脱出が難しくなったな…」


信女「私がジガバチを叩き斬る」

神楽「私も手伝うアル」


新八「2人とも止めてくれ。 ジガバチにはAIが導入されてるから一機でも撃墜されて核ミサイルなんかを撃ち込まれたらシャレにならない」

信・神「分かった」

新八「よし、レイン。 おじさん仕事に行ってくるから皆と一緒にイイ子にしてるんだぞ」

レイン「わかったよ」

銀時「まだ、ライブしてんのか? こんな御時世によォ」


新八「アイドルですから。 世の中が絶望に包まれた時にこそ活躍できるんです」

銀時「へぇーそう。まぁ、気をつけろよ新八」

新八「はい。では行ってきます」


一同「行ってらっしゃーい」

ライブハウス

お通「みんなー江戸中が壁に包まれてるけどお元気ネクロマンサー!!」

ファン一同「お元気ネクロマンサー!!!」

お通「じゃ、聴いてね(お前の母ちゃんマリリン・マンソン)」


ライブハウスは熱気に包まれた。

彼等の女神である寺門通が歌い始めたことでライブハウスはヒートアイランドと化した。

お通ちゃんのボディガードを勤めて2年が経った。

彼女の母である、市さんの事務所に形だけ籍を置いてる。

金払いも悪くない。

かなり金銭的に潤っているが……


チンピラ「テメェッ! どこに眼つけてんだ!!」

ファン「ヒィィ~」


どうやら俺の〈出番〉らしい。

新八「お客様」

チンピラ「なんだ~ この野郎」

新八「何があったのか知りませんが他のお客様の迷惑になりますので騒がないで下さい」

チンピラ2「騒いでねーよ。 コイツが肩ぶつかっといて謝ねぇだよ」

ファン「謝ったのに…」


チンピラ「んだと~ こっ…… アブラッ?!」


とりあえず、下顎にアッパーカットを食らわせた。

面倒い客は話をするだけムダだからこれが一番。



お通「~♪」


チンピラ2「コノヤロー!!」


チンピラ2の大振りな拳を横に一歩引いてかわし、喉輪を鷲掴みした。

チンピラ2「グッゲェ……」


気管を絞められ白眼むいて舌まで出してるザマはまるで犬みたいに見える。


チンピラ2「……」

新八「ふぅ……」


チンピラ3「くたばりやがれ!」

新八「チッ」


まだ居たのか。

振り返らず右脛を蹴り飛ばした。

脛骨が砕ける音がタイミングよく歌のサビに重なった。

サビが佳境に入った瞬間にチンピラ3の頭を両手で鷲掴みして膝蹴りを食らわせた。

鼻がへし折れ、鼻血が滝の如く流れ出た。

後ろに倒れるチンピラを両手で支えながらゆっくり床に置いた。

ライブハウス 裏


お通「皆、ありがとうユニバーサルソルジャー!!」

ファン「ユニバーサルソルジャー!!」


カチカチ、ジュボ

ジリジリ


市「スゥ…… ふぅー いつも悪いね」

新八「いえ、仕事ですから」

市「ところで例の3人は?」

新八「縛ってそこに置いてあります」

チンピラ3人「」ガタガタ


市「あの揺れてる青いビニールシートね」

新八「そうです」

市「最近、こんな事が多くて困るわ」

新八「……」


確かに市さんの言う通りだ。

ストーカーや変態は結構いるがチンピラがライブに現れるのは珍しい。

やはり……壁に包まれた事が原因なのか。

市「お通に見られない様に処理を頼むわ」

新八「了解しました」


〈処理〉とは文字通りである。

大体は釘を刺して帰らすが

今回は違う。


お通ちゃんがこちらに来る前に3人には消えてもらう。


ベキャッ!

ゴキッ!

ベキッ!


3人の首をへし折りリヤカーに載せて近くの公園に向かう。

そのあとまあ……


ガン!ガン! ガン!

全身の骨を砕き、歯を全て抜いたら肉をミンチにする。

ドラム缶にミンチを入れて燃やす。
これで終了。

後は、市さんに報酬を貰って……

グサッ

ポタポタ……

新八「がっ……」

「久しぶりですね。リョウ」



お前は……


新八」

新八「死んだはずだろ……」

「ええ、おかげさまで死にましたが悪魔に鞍替えしたので御礼参りに来ました」

新八「わざわざ…御苦労なこった…」


バタッ


「急所は外しておきましたので、次会った時はシンジも一緒に連れて来てください。相手になりますので」


そう言って〈アイツ〉は風の如く消えた。

俺達の親友と瓜二つの顔をした男……

虚だ。

奴が戻ってきた。

クソッタレが。

ミカンミカンミカンミカンミカンミカンミカンミカンミカンミカンミカンミカンミカンミカンミカンミカンミカンミカンミカンミカンミカンミカンミカンミカンミカンミカンミカンミカンミカンミカンミカンミカンミカンミカンミカンミカンミカンミカンミカンミカンミカンミカンミカンミカンミカンミカンミカンミカンミカンミカンミカンミカンミカンミカンミカンミカンミカンミカンミカンミカンミカンミカンミカンミカンミカンミカンミカンミカンミカンミカンミカンミカンミカンミカンミカンミカンミカンミカンミカンミカンミカンミカンミカンミカンミカンミカンミカンミカンミカンミカンミカンミカンミカンミカンミカンミカンミカンミカンミカンミカンミカンミカンミカン夏ミカン

チャヤ・スブリング アルマロ


NPC「きゃー!!」

NPC「助けてくれぇえええ!!」

NPC「来るなぁああッ!?」


新八「なんで…… こんな事になったんだ」


数時間前…… 万事屋銀ちゃん

銀時「あぁん? ゲームの荒らしを捕まえろってか」

レイン「うん」

新八「なぜ、万事屋に依頼を?」

レイン「内密に話を進めたいから私を通して依頼してきたの」

銀時「内密に進めてぇからってくだらねぇ依頼してくるんじゃねーよ」

レイン「報酬は言った額払うって」


銀時「よっしゃーやるぞ!テメーら!!!」

新八「ハァ…… レイン詳しく話してくれ」

レイン「オンライン専用のオープンワールドゲーム、ウエスタン・ライフていうのに荒らしが現れたみたい」

銀時「ウエスタン・ライフ?」

信女「架空の州、ミズリーライズで西部劇の世界を追体験できるゲーム。1日に江戸の過半数がプレイすると言われてるわ」

新八「おかえり、信女」

信女「ただいま父さん」

レイン「その荒らしはmodを使ってゲームを荒らしてるから管理者達も手をこまねいてるみたい」

信女「modは改造データのこと」


レイン「そう。 そのmodのせいでゲーム内が西部劇から世紀末に変わちゃったの」

銀時「よし、それだけ分かりゃ十分だ。 ネットカフェに向かうぞおめーら」


レイン「行く必要ないよ。 こっちで準備してるから」パチン

ガラガラ


神楽「レイン、持ってきたアルよ~」

レイン「ありがとう神楽ちゃん」

エレン「ユミル~丁寧に運ぶぞ」

ユミル「やってるつーの」

銀時「なんだこりゃ?」

レイン「お父さんに借りてきた、持ち運び型ダイブ装置。 これで意識をゲームの飛ばすよ」

新八「久しぶりにみたな」

銀時「大丈夫か? コレ」

レイン「意識がゲーム内に飛ぶから…… 安全を考えてアルミンを置いていく」

アルミン「よろしくお願いします」


レイン「もし……なにかあったら強制的に起きるようにしてあるから多分、大丈夫」

銀時「新八…… 」

新八「なんですか銀さん」

銀時「本当に大丈夫か? ヤバくねぇの?」

新八「神の御加護を」

銀時「神頼みかよ」


アルミン「皆、準備できたよ」

レイン「じゃあ…… 先にダイブするね」

新八「後でどこかで合流しよう」

レイン「オーライ」


そしてこうなった。

アルマロ

ゾンビ「あぁ~」


なぜ、西部劇にゾンビが徘徊してるんだ。


ゾンビ「うがぁあああっ!!」

新八「チッ! 汚い手を放せ!! バケモノめ!!」


ゾロゾロ


かなり数が多い。

何処か……


バン!


新八「っ?!」

NPC「こっちよ! 走って!!」


言われるがままインベル M968でゾンビを撃つ、女性の元に走った。

ジャキッ

バン!

ジャキッバン!

タタタタタタッ


ドン!

キィイイダン!!

新八「はぁ…はぁ… 助かりました」

NPC「気にしないで。 困った時はお互い様だから」


ジャキッ

NPC「あなた、名前は?」

新八「しんっ…… リョウです」

NPC「シャーリーンよ」


シャーリーンと名乗る女性NPCと握手した。

とりあえず状況を聞いてみる事にしよう。


新八「シャーリーン、いつからあんな事に?」

シャーリーン「始まりは…… 数ヶ月前よ」


シャーリーンによれば数ヶ月前に奇妙な噂が流れ始めた。

死人が徘徊しているー

という噂だった。

大半のNPCとプレイヤーは聞き流したが噂は3日後に身をもって事実だと教えられることになる。

死者の群れが町や村を襲撃し始めた。

多くの者が襲われ、歩く死者に変貌した。

だが、救世主が現れた。

〈神〉と名乗るそのプレイヤーは瞬く間に歩く死者の対策を考案しNPC達を導き始めた。

要塞を建設するように指示したりなどをおこなった。


シャーリーン曰く、その神は今もどこかで人々を導いてるに違いないらしい。



新八「ありがとうシャーリーン。 長居は迷惑だろうから行くよ」

シャーリーン「ちょっと待って、本当に出て行くつもり?」


新八「ああ。 やらなきゃいけない事があるんだ」

シャーリーン「そう…… じゃあコレを」


シャーリーンはS&W M19 4in を俺に渡した。


シャーリーン「気をつけて」

新八「ああ、君も」


俺は外に出るとゾンビ達をかわしてアルマロを脱出した。

この時、致命的なミスに気がつかなかった。

鳴っている受話器に出なかった事とアイテム欄を確認しなかったことだ。

メキシコ ヌヴェール・ウォリア州 チェパロサ

ヴォオオオオン!!


レイン「メキシコって結構、人少ないんだね」

ユミル「ゾンビが人喰いまくってるから数が減少してるんだろ」

エレン「メキシコ行った事ねぇのか?」

レイン「メキシコシティなら行った事あるんだけど、こういうトコは始めて」

神楽「Zzzz……」

信女「みて」

レイン「うん?」


人に……見えなくもないけど

とりあえずハンヴィーM996を降りてみた。

レイン「大丈夫ですかー 生きてますかー」

エレン「レイン! オレより前に出るなって!!」

レイン「…… エレン」

エレン「どうした?」

レイン「戻ろ」

エレン「なんだよ。いきなり」

レイン「いいから早く……」

レッチャー「グリュリュリュ、キシャアアアア」

ビュン!

レイン「うわっ?!」

レイン「逃げるぞ!」


エレンは私の手を引いてハンヴィーに駆け寄った。

SIG 1911 タクティカル・オペレーションをアイテム欄から選びエレンは前ドアを盾に緑色の液体を吐き飛ばすゾンビに銃口を向けた。

エレン「よし、レインは 車の中に入ってろ。 出るなよ」

レイン「エレン、頭を狙い定めて」

エレン「ああ! 任せろ!!」


大丈夫かな…… エレンってスナイピングそんなに得意じゃ

ドッ!ドドドドン!

ドカ!


エレン「やった! 仕留めたぞ!!」


流石、エレン。

連射で倒しちゃった。


レイン「他にもいるかも知れないから町をぶらつこうよ」

ユミル「危険じゃねぇのか? それ」

レイン「どうせー 皆と一緒に行動するんだから大丈夫大丈夫」

ミカサ「かなり不安」

信女「出会う人間は1人残らず斬り殺せば問題ない」

エレン「それ、ただの殺人鬼じゃねえか」

レイン「流石にそれはカンベンしてよ信女姉ぇ」

信女「……わかった」

レイン「みんな、準備できた?」

エレン「おう」

ミカサ「できた」

ユミル「いつでも行けるぞ」

信女「準備できてる」

神楽「うぅ~ん 何処に行くアル?」

レイン「ちょっとした散歩だよ、神楽ちゃん」

神楽「散歩?」


死人が徘徊してる町で散歩だけど。

レイン「今日は~ 楽しい?お散歩~」

エレン「レイン、頼むから前に出ないでくれ」

信女「……」

神楽「どうしたヨ?」

信女「見られてる……」


ミカサ「どうする…… レイン」

レイン「うーん、どうしよっか」

ユミル「考えてねぇのかよ」


どうしたもんかな~

とりあえず……


レイン「窓硝子にダイレクトアタック!!」

エレン「レイン!」


とりあえず、窓硝子にダイレクトアタックを仕掛けてみた。

夏ミカン

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