モカ「最年長の可愛い妹♪」 (20)
モカ「なでなで、なでなで」
リゼ「ううう……」
チノ「リゼさん、本当にすみませんでした……」
ココア「ふわあぁ、おはよう……。爽やかな休日の朝だね……」
チノ「ココアさん、おそようございます」
ココア「お、おそ――って、お姉ちゃん……!?なんでそんなにリゼちゃんなでなでして……」
(ごちうさSS、モカリゼ)
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チノ「実はこの間、モカさんへのお手紙と一緒に送る写真を間違えてしまって……」
ココア「それが、どうしてこんな……?」
モカ「だってリゼちゃんたら、演劇部の助っ人であんなカッコいい役をやってるんだもの。普段の照れ屋さんなところと全然違った雰囲気で、とってもクールだなあと思って」ナデナデ
リゼ「恥ずかしいから、もうやめてくれ……」
モカ「そう思ったら、なんだかリゼちゃんになでなでせずにはいられなくって。あの写真を送ってくれたチノちゃんには感謝ね♪」ナデナデ
チノ「私はリゼさんに申し訳ない気持ちでいっぱいです……」
ココア「お姉ちゃん、もうラビットハウスの開店時間だよ!あんまりお仕事の邪魔しちゃダメ!」
チノ「ココアさん、もう開店時間なんですから早く着替えてきてください」
モカ「そっか……。じゃあ私もそろそろなでなではやめにしなきゃ……」
リゼ「よ、ようやく解放された……」
モカ「でも今日は、1人でぼーっとしてる気分でもないしなあ……」
チノ「では、また街を散策するのはいかがですか?」
モカ「それもいいけど……。あっ、そうだわリゼちゃん!」
リゼ「!?」
モカ「また私をいろんなところへ連れていってくれないかしら?」
リゼ「う、うーん……。サスガにそれはちょっと……」
モカ「前にこの街にきたときは、半分くらいエスコートの役割をやめてたの、私はしっかり覚えてるんだぞ?」
リゼ「うっ、そういえば……」
ココア「お姉ちゃん!それくらい私がいつでもやったげるから!」
モカ「えー?今日はリゼちゃんと一緒に回りたいなー♪」
ココア「ちょっとリゼちゃんも!お姉ちゃんを取らないでー!」
チノ「だからココアさんは早く着替えを……。あと5分で開店ですよ……」
リゼ「どうして私まで怒られるハメに……」
リゼ(結局、連れ出されてしまった……)
モカ「リゼちゃん♪最初の目的地はどんなとこー?」
リゼ「えーっと、着いた。ここはたくさんの洋服を扱うお店だ」
モカ「わあぁ……!私の街じゃ見たことない可愛い服がいっぱい……!」
リゼ(とりあえず私から注意をそらせたかな……)
モカ「おぉっ、これはリゼちゃんに似合いそう!」
リゼ「げっ!?」
モカ「リゼちゃん、これ試着してみよ!そうしよ!」
リゼ「い、いや……。私はいつでもこれるから……」
モカ「そんなこと言わずに、ね?今日はお姉ちゃんがワガママ聞いてあげるから!」
リゼ「じゃ、じゃあ……。私に構わないで楽しんでもらえたらと……」
モカ「それはダーメ♪」
リゼ「なんだそれ……!?」
モカ「さ、リゼちゃん行こっ!」
リゼ「うわぁっ!?手を引っ張らないでくれ……!!」
リゼ「…………」ハーッ、ハーッ
モカ「んーっ、楽しかったあ♪」
リゼ(こんなのを、今日ずっと繰り返すのか……!)
モカ「じゃあリゼちゃん、次お願い!」
リゼ「す、少し……、休ませて……」ハーッ、ハーッ
モカ「えーっ?もう、意外にだらしないなあ」
リゼ「私は着せ替え人形じゃないんだから……」ハーッ、ハーッ
モカ「でもさっき何回か『この服いいなあ……」って呟いてなかったっけ?案外ノリノリだったんじゃないのー?」
リゼ(うっ、バレてた……)
モカ「まあ、休むくらいはいっか」
リゼ(ああ、よかった)
モカ「それなら、リゼちゃん!」ヒョイッ
リゼ「っー!!!???」
モカ「案内だけしてくれればいいから、リゼちゃんは私の背中で休んでね♪」
リゼ「全然よくない!下ろしてくれぇー!」
モカ「ここね……。はい、到着だよ!リゼちゃん、案内お疲れ様でしたー!」
リゼ(ううう……。いったい何人の人がこっちを振り返っただろうか……)
モカ「それで、ここは何のお店?」
リゼ「こ、この街一番の……ぬいぐるみのお店……」
モカ「おぉーっ!さすがリゼちゃん!」
リゼ(ここなら今度こそ注意をそらせるハズ……)
モカ「よーっし、入ってみよー♪」
リゼ「ど、どうかな……。お気に入りはあるか……?」
モカ「わあぁ……。どれもステキ……!可愛い……!!」
リゼ「なら、とりあえず中を一通り回ってから――」
モカ「このうさぎなんて、ホントにいたら1日中もふもふしてられるなあ……。」
リゼ(私の案内を無視してる……。でも、いい感じに注意はそれてるぞ……)
モカ「ねぇねぇリゼちゃん」
リゼ(それてなかった……)
モカ「このうさぎ、チノちゃんといつも一緒にいる子にそっくりだよー!」
リゼ「あ、ああ。ホントだな」
モカ「このうさぎって、なんていう品種なの?」
リゼ「”アンゴラうさぎ”ってやつだ」
モカ「かわいいなあ……!!これもずっともふもふしてられるよー……!」
リゼ「まだ他にもいろんなのがたくさんあるから、早く……」
モカ「でも、どれも可愛いから迷っちゃうよ……。ねえリゼちゃん、オススメとかないかな?」
リゼ「うえぇっ!?そんな無茶ぶり……」
モカ「だって、ここもリゼちゃんの行きつけなんでしょ?」
リゼ(そうだけど……。どうしよう、まさかそんなことを聞かれるとは……)
モカ「リゼちゃんからも、1つ選んでほしいな――」
リゼ「――っあああ!!!これ、ワイルドギースの色違いだ……!!!」
モカ「わ、わいるどぎーす……?」
リゼ(あっ)カアァッ
モカ「それ、このうさぎのぬいぐるみの名前……?」
リゼ「えっ、えーと……。わ、忘れてくれ……」マッカッカ
モカ「そう言われると、いやでも覚えちゃうよ?」フフッ
リゼ「そのことに関しては、言いたくないんだ……」
モカ「そっか、それならしょうがないかー」
リゼ(よ、よかった……)
モカ「じゃあ、あとでココアとチノちゃんに聞いてみよー!」
リゼ(ぜんっぜん、よくなかった!!!あいつらに聞かれたら、シャロの家のワイルドギースとごっちゃになってややこしくなる!!!)
モカ「聞いてほしくないなら、話してみて!あと、私にももふもふさせて?わいるどぎーす♪」
リゼ「わ、わかった、話すよ!それに、買ってもいない売り物にあんまりベタベタ触るのは……」
モカ「いいわよー。それで、わいるどぎーすって何なの?」ニコニコ
リゼ「わ、私の部屋にある……うさぎのぬいぐるみの名前だ……」
モカ「リゼちゃん、ほんとにかわいいなあもう!!!もふもふ、もふもふ♪」ギューッ
リゼ「や、やめろって言ってるじゃないかぁ……!このことは頼むから誰にも言わないでくれよ……」
モカ「もふもふ♪もふもふ♪」
リゼ(聞いてない……)
モカ「リゼちゃん!次はどこ行くのー?」
リゼ「つ、次は……」
モカ「なあに、ここ……?」
リゼ「私の、コレクションを増やすところ……」
モカ「なるほど、モデルガンやエアガンを扱うお店なのね……」
リゼ「あ、ああ……」
モカ「難しいわ……」
リゼ(ここならサスガに振り回されはしないだろう……)
モカ「すみませーんそこの店員さん、イチオシの商品ってありますかー?あ、リボルバーだとS&W、オートマティックだとGM7……?えーっと、確か火がつかなくて構造が実物に近いものがあるんじゃありませんでしたっけ――ああそうです、ダミーカート!こっちのHWSがそれなんですね、へえぇ……――」
リゼ「どうしてそんなに順応してるんだ!!?!」
モカ「あら、なあにリゼちゃん?」
リゼ「やっぱりお前、裏の組織にでも関わってるんだな……!?」
モカ「裏の、組織……?何それ、楽しそうな響き♪」
リゼ「知らばっくれてもダメだぞ、ココアの姉とて容赦はしない!」
モカ「やだ、やっぱりかわいいわねリゼちゃんは……♪もう1回、もふもふしちゃおっかなー?」
リゼ「ち、近づくな!近づくと撃つぞ……!」
モカ「いいわよー、一緒に遊びましょう♪」
リゼ「ううっ……」
パァン!!!!!
モカ「はっう……!?!?!???」
リゼ(……!?)
モカ「…………………………」
リゼ(し、しまった!?間違えて護身用の弾入りエアガンを撃って……!!)
モカ「……っ………………」
リゼ「す、すまない……。本当に弾を当てる気はなかったんだ……。」
モカ「……っ……い……」
リゼ「病院に行って、ケガを治療しよう……。ココアにはしっかり謝るし、治療費も私が出すか、ら……?」
モカ「すっごい……!すごい、スゴーイ!」バッ
リゼ「!!??!!??!!??」ビクゥッ
モカ「実物じゃないのに、あんなに迫力があるなんて……!」
リゼ「い、いや!そんなことより、ケガはないのか……!!??」
モカ「こんなスゴいものまで使いこなすなんて、リゼちゃんは本当に只者じゃないのね……!」
リゼ「だっ、だから、あの――」
モカ「リゼちゃん、カッコいいしかわいいなんてステキすぎるわー!!もっともふもふさせてー!」
リゼ「ひっ、もう勘弁してくれぇ……!!!」ダッ
モカ「待てー♪」ダッ
チノ「もう午後のお茶の時間帯も終わりですね……」
ココア「お姉ちゃんとリゼちゃん、何してるんだろ……」
モカ「ただいまー!」
ココア「あっ、お姉ちゃん!」
チノ「ココアさん!リ、リゼさんが……!」
リゼ「妹ってのも、悪くないかも……」ハー、ハー
ココア「リゼちゃんが壊れちゃったー!!!?」
チノ「リゼさん、しっかりしてください!!」
モカ「今日はとーっても、楽しかったわ♪ありがとう、リゼちゃん♪」
終わり
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