楓「ダーツのお仕事ですか?」周子「え、あたしは?」 (64)


楓(なんかそんなタイトルのドラマあったような……)

周子「ねぇPさん、ダーツって言ったらあたしじゃないの? それか千奈美ちゃん」

P「まぁ確かに周子と千奈美はプロフィールにも趣味ダーツって書いてあるな。てかお前千奈美ちゃんって呼んでたっけ?」

周子「そうだけど。それよりなんでダーツの仕事なのにあたしたちじゃないの?」

P「確かにお前達はダーツならこの上無くぴったりなんだが、楓さんに持ってきた仕事に関して言えば致命的な問題がある」

周子「……それは……?」

P「年齢が足りない」

周子「お酒絡みかー!」

P「その通り。楓さんの仕事はダーツ専門誌に載るダーツバーでのお洒落対談だ」

楓「対談ですか?」

P「はい。場所がダーツバーでアイドルである楓さんをキャスティングしたのは誌面に華をってことでしょうね」


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1370746927


周子「あたしも時々ダーツ雑誌買うけど、案外俳優や芸人とかも載ってたりするんだよね」

P「ちなみに対談のお相手はプロの男性ダーツプレイヤーで元モデルの人です」

周子「え、あの!?」

P「ん。かっこいいよな。背も高いし。まぁそんな経歴だってのもあって今回楓さんです」

周子「いいなー」

楓「なるほど。でも私全然ダーツなんてわかりませんよ……?」

P「初心者にコツを教える、っていうのも記事にする趣旨なので大丈夫です。でも1回もやったことないですか?」

楓「はい、矢ったことないです」

周子「楓さんいいなー」

P「んー1回もかー、まぁそれは後で。ん? あれ? 今かけてました?」

楓「ふふっ」


周子「いいなーいいなー。あたしもダーツの仕事したいー。ねえPさんなとかしてよー」

P「とまぁ周子がこうなることはぶっちゃけ解ってたわけで。その上で周子が居る場でこの話をしたわけで」

周子「お? お?」

P「無理言って周子もねじ込んで貰いました!」

周子「! Pさん格好いい!!」

P「だろう? もっと褒めろ!」

周子「で、どんな仕事?」

P「わおさくっとスルー。国産ダーツブランドの新製品レビューだな。製品の方が主役になるから楓さん程の誌面じゃないけど、
   プロのレビューと合わせて周子のレビュー記事とスローイングの写真とかが載る予定だ」

周子「うわ! 何それすごくそれっぽい! テンション上がってきた! もう今から投げに行っていい? 練習しないと!」

P「おういいぞ。飯連れてってやろうかと思ってたんだがそうかー周子は一人で投げ行くかー。飯の後投げようと思ってたのになー」

周子「え!? いくいくシューコいくよ!? おなかすいたーん♪」

P「楓さんも行きませんか?」

楓「ダーツもちょっと興味ありますし、せっかくのお誘いなのでご一緒させてください。ふふっ、楽しみです」

P「じゃあダーツの方に先に電話だけ入れて飯行きましょう」


--

P「はい、ということで我々は腹ごしらえを済ませて都内某所にあるダーツバーの前へ来ております」

周子「誰に説明してるの」

P「いやなんかそれっぽいかなって」

楓「看板にダーツって書いてありますね」

P「ええ。隠れ家的な店もなくはないですが、だいたいどこもこんな感じですね」

楓「かんばんでかんたんにわかりますね」

周子「それは洒落なのかな……? なにげに楓さんご機嫌だね?」

楓「そう、見える?」

周子「うん。ま、あたしも久しぶりにPさんに連れてきてもらえてご機嫌だけどねー♪」


P「あ、周子お前は酒だめだからな。人が投げてる隙にしれっと頼もうとするんだから。今日は楓さんにも見張ってて貰う」

周子「はいはい。わかってますよー、楓さんの味見するくらいでガマンしまーす」

楓「若い子にお酒は…めっ」

周子「あうぅ、楓さんその辺は堅いタイプかー」

P「少しは見習えよ……」

周子「はいはーい。どーせシューコは悪い子ですよー」

P「こいつ全然反省しないな。もう連れてこないぞ?」

周子「わわ、うそうそいい子にするから!」

楓「ふふっ」

P「あとあんまり目立つのはダメだ。悪徳記者とか居たら何書かれるか……。まぁこんなところに居ても仕方ないし入ろうぜ」

--


--

P「すいません、予約してたPですけど」

店員「はい、P様ですね。ご用意できてますのでテーブルへご案内致します。ハウスダーツはどうなさいますか?」

P「んー、2セットお願いします」

店員「かしこまりました」

P「二人とも、いくぞー」



店員「飲み物や食べ物をご注文の際はスタッフに声をかけて下さい」

P「はい」


周子「今日はライブIIかー」

楓「ライブ?」

P「機種ですね。カラオケみたいな感じでダーツにも機種があるんですよ」


楓「何が違うんですか?」

P「それもまぁカラオケみたいなもんで、入ってる曲が違うように入ってるゲームが違ったり、操作方法が違ったりですね」

楓「ゲーム……? って疑問系ばかりですね」

P「いえいえ。ダーツって、今度はトランプみたいな感じで同じ道具を使いつつ違う競技ができるんですよ。それがゲームです」

楓「なるほど」

P「ちなみにメジャーな機種はこのダーツライブかPhoenixですね」

周子「ライブはフェニックスに比べると操作がわかりにくいけど……Pさんがやればいいか」

P「いやまぁ、いいけど。とりあえず飲み物決めよう。ちょっとティップ買いたいからついでにオーダーしてくる」

周子「じゃあサマー・ディライト」

P「よしおっけー」

楓「あ、私もそれで」

P「ノンアルコールカクテルですけど、いいんですか?」

楓「はい。周子ちゃんが飲めないから、プロデューサーも飲まないつもりでしょう?」

P「あー、はい」

楓「プロデューサーの心でしたら…お見通しですよ、ふふふ」


P「お見通し、ですか」

楓「いつもだって、みんなで飲みに行っても飲むのはビール2杯だけ。しかも2杯目は半分残して"まだ入ってるので"で次は注がせず」

周子「へぇ……」チラッ

P「……バレてました?」

楓「全員が帰るまで気を配ってますよね。みんな気付いてて、でもやっぱり大切にして貰えると嬉しいですから、言わないんです」

P「あー、もしかして最近1杯目を飲みきる頃にやたらみんながビール瓶持ってるのって……」

楓「たった一人、お酌できるのを狙ってるんですよ」

P「なんか、悪い事してたかな……」

楓「今度は私のお酌もうけてくださいね」

P「はい、なんかすいません」

周子「あたしも今度お酌してあげるね」

P「ああ、有り難う。まぁ今日は俺も同じものにしよう、行ってくる。っと悪い周子、上着そこのハンガーに掛けといてくれ」ヌギヌギ

周子「はいよー。いってらっしゃーい」


楓「周子ちゃんはよくプロデューサーとこういうところにくるの?」

周子「んー、最初の頃はよく遊びに連れてきてくれたけど最近はご無沙汰かなー」

楓「ダーツバーって初めて来たけど、ちょっと落ち着かないわね」

周子「まぁ確かに少し雰囲気は独特かな? そんな肩肘張るものでもないんだけどね。
   あとここはダーツ投げるのがメインのお店だけど、お酒メインでダーツも出来るようなお店はまたちょっと違うよ」

楓「そういうお店にも行くの?」

周子「一度あたしがお店選んで、Pさん連れてったら怒られた」

楓「ふふっ」


--

P「ただいまー」

周子「おかえりー」

楓「お帰りなさい」

P「さて、とりあえず投げる準備するか。周子はマイダーツ持ってきてるんだろ?」

周子「もちろんあるよー。Pさんは無いの? ハウス2セット頼んでたけど」

P「いや、ある。っと、ほれここに。カード挿してきてくれ。あ、ついでに楓さんのカードも買ってきたからこれも」

周子「はいよー」

楓「カードってなんですか?」

P「スコアとか対戦成績とかをカードに記録しておけるんですよ」

楓「なるほど。おいくらですか?」

P「あ、いえ財布出さなくていいです。1枚500円とかなんで大したもんでも無いですし、今日は此方からの誘いなので俺が出しますよ」

周子「挿してきたよ。Pさんのオゴリ?」

P「まぁ久し振りだしな、いいぞ」

周子「やった♪」

なんでしおみーがやたら酒を飲みたがるんだよ!
そんな子なわけないだろ!

http://i.imgur.com/gpRLPKS.jpg
http://i.imgur.com/InnDjxK.jpg
高垣楓(25)

http://i.imgur.com/0lwmnAn.jpg
http://i.imgur.com/JO9994a.jpg
塩見周子(18)



P「さて、先ず簡単に説明します。ダーツは1ラウンド3投が基本で、これは大体どんなゲームでも共通です」

周子「だからダーツは3本セットだね」

楓「1・2・3……」

楓・P・周子「「「ダーツ」」」

周子「///」

P「照れるんなら言うなよ」

周子「いやだって今のフリはノらなきゃさぁ!」

楓「ふふっ」

周子「あー、顔が熱いっ」パタパタ


P「で、普通ダーツの店はハウスダーツというのを用意していて言えば貸してくれます。ボウリングやビリヤードと一緒ですね」

周子「ああ、そう言えばボウリングも靴とかボール貸してくれるね」パタパタ

P「そういうこと。ただハウスダーツは店によってかなり手入れが悪いです」

楓「確かに、ちょっとプラスチックの部分が傷んでますね」

P「基本的に消耗品なので仕方ないんですけどね。なんでまぁ2セット頼んで少しでもいいものを選べるようにと」

周子「ああ、そういうことだったんだ」

P「マイダーツ使うようになると全然関係ないんだけどな。というか俺なんかはハウス使いたくなくてマイダーツ買ったし」

楓「うーん、じゃぁこれとこれとこれが綺麗そうですかね……?」

P「それなんですが、こんだけ説明しといてなんですけど自分のダーツ確認したら2セット持ってきてたのでこっちでもいいですよ」

楓「プロデューサーの?」

P「ハウスよりは綺麗だと思いますけど、結構重さとか違うので持ってみてなんとなくで好きな方をどうぞ」


周子「ハウスダーツは軽いんだよねー」

楓「本当、全然重さが違う。どっちがいいんですか?」

P「いやその辺は完全に好みです」

楓「じゃあせっかくだから、プロデューサーのお借りしますね。ふふっ」

P「はい。さてとりあえずはカウントでいいかな」

周子「……」

P「周子?」

周子「え? あ、うんいいんじゃない?」

P「なに楓さん見ながらぼーっとしてるんだ。カウントのセットしてくるけど1番と3番どっちがいい? 楓さん真ん中で」

周子「じゃあ3番」

P「ほいよ」



P「さて、とりあえず簡単に投げー……るまえに一応乾杯するか」

楓「そうですね」

周子「ノンアルコールだけどね」

P「こういうのはノリだろ。かんぱーい」

楓・周子「「かんぱーい」」


楓「ん、おいし。たまにはこういいのもいいですね」

P「楓さんは日本酒派ですからね」

周子「あたしも楓さんとお酒のみたーい」

楓「ハタチになってから、ね?」

周子「まぁお酒そのものというよりも、Pさんや楓さんと遊びたいなぁっていう感じなんだけどねー」



P「それじゃ俺から投げますね。ゲームはカウントアップ。要は点数多く獲れば勝ちです。でもまぁ、真ん中に投げればいいです」

周子「うわ、適当な説明」

P「でも実際そうだろ。ソフトダーツのカウントアップはブル狙いがセオリー。あ、ブルって真ん中のことです」

楓「わかりました、先生♪」

P「先生って、……まぁとりあえず投げてきます」

周子「何照れてるんだか……」


P「……ネクタイ邪魔くさいな。ポケットに突っ込んどけばいいか」


テュン ファオーン テュン デロリロン

周子「ないわーん」

だからなんで酒酒と執着させるんだよ!



P「ん。1本目が17、2本目がブル、3本目が3の所に入ったので70点です。3本投げたらあの赤いボタンを押して次の人に交代します」

楓「周子ちゃんが言ってたのは?」

周子「ナイスワンだね。1本ブルに入ったから」

楓「なるほど」

P「さぁ、次は楓さんですね」

楓「どうしたらいいのかしら?」

P「まずそこの線の手前に立ちます。線から出なければOKです。そしたらダーツを手に持って、構えます」

楓「こんな感じですか?」

P「あ、左利きでしたね。顔の前にくる感じで。あとは投げるだけです。よく言われるのは紙飛行機みたいに投げるといいらしいです」

楓「なるほど……えい!」テュテュン


周子「おっ」

楓「これは?」

P「15のダブルですね。30点です。ちょっと下に落ちてるのでちょっと強く、気持ち上の方に投げてみて下さい」

楓「わかりました。……えい!」テュン

P・周子「「!」」

P(強く投げることを意識したせいで、後ろ足が上がっているだと……?)

周子(こういうところ楓さんかわいいなぁ)


楓「えーと、13点ですか?」

P「はい、いい感じですね。もう一本同じように投げて見て下さい」

楓「(コクン)……えい!」テュン

P「10点ですね。高さは大分よい感じになってきたのでそんな感じで」

楓「はい」

P「そしたら刺さってるダーツを抜いて、赤いボタンを押して戻ってきて下さい」


楓「意外と、硬いですね、抜くの」

周子「付け根の方を握るようにして、ひねるようにまっすぐ引っ張ると抜きやすいよ」

楓「んっ。んっ。んしょ! っと、取れた。で、赤いボタンっと。ぽちっ」デロリロン

周子「じゃああたしのばーん」


P「周子も左利きだから、参考にするといいかもしれませんね」

楓「はい」

ファオーン ドシュッ ファオーン

P「おー、ナイハッ」


周子「どーもどーも」

楓「今のは?」

P「ハットトリックといって、ブルに3本とも入ったってことですね。ちょっと派手な演出が入ります」

楓「へぇ。それにしても周子ちゃん、本当に上手ね」

周子「まぁ、伊達に京都のフィル・テイラーと呼ばれてないからね」

P「初めて聞いたわ。しかも"THE POWER"かよ」

楓「どなたですか?」

P「ダーツの世界チャンピオンでめちゃくちゃ強い人です。将棋でいうと羽生くらい強いです」

楓「それは……」

P「まぁ与太なんで気にしないでいいです。次投げてきますね」

周子「なんかシューコに冷たくない?」

P「楓さんに優しいの。初心者には優しく。これ常識」

周子「それはそうだけどさー。なんか納得いかなーい」


--
----
------


楓「ふぅ……」

P「疲れましたか?」

楓「はい、思ったよりもダーツって体力いるんですね」

周子「投げたり集中力使ったりもそうだけど、投げてから刺さってるダーツ抜くまでの距離を何往復もするからね」

P「意外と距離歩いてますよ。ちょっと休憩しますか?」

楓「そうですね。後ろから見てますから、お二人で」

周子「そう? じゃあマッチやろうよPさん。もちろんあたしが勝ったらお願い聞いてもらうけどね♪」

P「おうよ、今日は勝つ」

周子「お。ノーハンデでいいってことかな? シューコ左手でお相手しちゃうよ?」

P「…………。望むところだ!」

周子「長いなー、間」


--

楓「ふぅ……」

楓(プロデューサーの背中、素敵ね……)

楓(ネクタイしてない姿も、なんだか新鮮……)

楓(お仕事中のまじめな顔もステキだけど、こういう遊びではしゃいでる顔も可愛いな、なんて……)

楓「ふふっ」

--


テュテュテューン

周子「ふぅ。よし」

ファオーン ドシュ

周子「ハイっ、あがり♪」

P「だー! 15Tからブル・ダブルブルとかマジかよ、もう1ラウンドくらい回ってくるかと思ったのに」

周子「いやー、まだまだだね。でも前よりは確かに上手くなってるかな?」

P「ダーツボード買ってたまに部屋で練習してるんだよ」

周子「うそぉ?」

P「寝るだけの部屋で全然家具とかなかったから簡単に距離とれたわ。気まぐれにちょっと投げるだけだから5分からでもできるし」

周子「結構距離いるよね?」

P「244cm + 投げるスペースだから部屋の端から端で結構ギリギリだけどな」


周子「いつでも投げられるのはいいなぁ。そうだ、事務所に置こうよ事務所に。さっきあたし勝ったしお願いこれにしよう」

P「うーん。小さい子もいるからなぁ」

周子「その辺はちゃんと気を付けるから、ね?」

P「まぁ勝負は勝負だし、一応ちひろさんにも聞いてみるけどこればっかりはダメでも文句いうなよ?」

周子「わかりましたー」

P「さて、投げんのはまぁこの辺にして俺らも休憩だ」

周子「そだね」

--
----
------

楓「二人とも、お疲れ様です」

周子「勝ったよー♪」

P「はいはい負けましたよっと。疲れたのでちょっと休憩です。むしろ今日はこれくらいでもいいかな?」

周子「あー、そうだね。ちょっとまったりしておわりにする?」

楓「ええ」

P「んじゃとりあえず新しい飲み物とナッツでも頼みますか」

周子「あたしカンパリおれn」

楓「周子ちゃん?」

周子「はーい冗談です。じゃあシンデレラで」

楓「私もそれにするから、ね?」

周子「本当に、早く楓さんやPさんと夜遊びできるようになりたいなぁ」

P「ああ、ちゃんとそのときまではガマンしとけよ。つってもそんな遊び歩いてるわけじゃないぞ……」


P「すいませーん」

店員「はい」

P「シンデレラ2つにウーロン茶とミックスナッツで」

店員「かしこまりました」



P「あー、ちょっとトイレ行ってくるから注文来たらよろしくお願いします」

楓「はい、いっといれ?」

周子「行っといれー」

P「」


--

周子「んー、久し振りにPさんと投げたなー♪」

楓「最近はプロデューサー、志乃さんや瑞樹さんに連れ回されてるものね」

周子「楓さんも一緒してるんでしょ? 大人組はずるいね。あーもー本当に早くオトナにならないかな」

楓「ふふっ、さっきからそればっかり」

周子「ダーツにしてもさー、最近はマンガ喫茶とかボウリング場とかにもあるけどやっぱり夜遊びしたいじゃん?」

楓「私はお昼も好きだけど」

周子「シューコ夜型だからねー。それにしてもさっきの見てた? かっこよかったでしょ?」

楓「ええ、周子ちゃん本当にダーツ上手なのね」

周子「いやPさんのことだよ?」

楓「そうね、Pさんもステキだったわね」

周子「……楓さんは読めないなー」

楓「ふふっ」


周子「むぅ。まぁそれでね、事務所にダーツボード置けないか、ちひろさんにお願いするんだー」

楓「あんな大きい機械を?」

周子「ううん、あの的の部分だけかな。得点計算とかは自動でやってくれないけどね」

楓「なるほど、そういうのもあるの」

周子「もし事務所に置けたら、楓さんも練習しようね」

楓「ええ」


店員「お飲み物お持ちしましたー」

楓「はい」

周子「楓さん、ちょっとあたし汗かいちゃったからお化粧直してくるね。すみませんお化粧室どこですか?」

店員「そこの奥の左手です」

周子「ありがとうございまーす」

楓「行ってらっしゃい」


--

周子「んー、やっぱりPさんと遊ぶのは楽しいな」

周子(Pさんの隣はやっぱり温かいんだよね)

周子「夜じゃなきゃ、ミッドナイトフェアリーも本領発揮できないのにね。いっつも早く帰れーって言うんだから」

周子(早くオトナになりたいなぁ)

--


P「戻りましたーって周子は?」

楓「お化粧直しに行きました」

P「ふむ? ところでダーツやってみて、どうでした?」

楓「楽しかったです。矢ってみるのも、見てるのも」

P「楓さんにいいところ見せたかったんですけどね。ストレート負けでした」

楓「そんなことなかったですよ。いつもと違うプロデューサーが見られて、面白かったです」

P「その"面白かった"を"かっこよかった"に変えたかったんですけどね」

楓「ふふふっ」

P「いやはは、こう"勝負事"ってあまり機会ないですから。そういう意味だと周子と楓さんくらいしか知らない姿かもしれないですね」

楓「あ。それじゃあなおのこと周子ちゃんが成人したら連れて行ってあげないと、フェアじゃなくなっちゃいますね」

P「フェア?」

楓「気にしないで下さい」

P「は、はぁ。そういうなら」



周子「ただいまー」

P「おう、お帰り」

楓「お帰りなさい」

P「せっかく新しい飲み物も来たし、もういっかいくらい乾杯しとくか?」

周子「いいけど、何に?」

楓「一つの的を競う"戦友"に、ですね」

周子「!」

P「ふむ? ダーツだからですか?」

楓「ふふっ。じゃあ、かんぱーい」

P・周子「「かんぱーい」」


楓「(コソッ)私は本当は"占有"したいのだけど。ね、周子ちゃん」

周子「は、はははは。冗談きついなー楓さん、違う種類の」

楓「ふふっ。……負けません」

周子「っ! やるからにはトーゼン勝つよ!」


P「? まぁ仲良くなったならいいか」


終わり

>>11
>>18
「はー、早くオトナにならないかな。○○さんとお酒とかさ!」という台詞から膨らませました。
過剰だったらすみません。

>>12
ありがとうございました!

レスありがとうございました。
全部レスしようかとも思ったのですが、どうにも言い訳がましくなってしまうため諦めました。
すみません。

読んでくださって、ありがとうございました。

飲みたいと憧れるのと本気で味見しようとするのは違うからなあ…
ちなみにノンアルコールカクテルも未成年が飲むのは推奨されてないはず
加えてちゃんとした店だと紛らわしい・誤解を招く・トラブルの元としてノンアルコールカクテルでも未成年には出さないはず
あれはあくまでもお酒の飲めない成人のためのメニュー

>>43
なるほど不勉強でした。ありがとございます。

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom