池袋晶葉「出来たぞ、変身ベルトだ!」南条光「アタシが変身する!」 (15)


ベルト(cv串田アキラ)「\イヌ! イヌ! イヌ! /」

ぱしぃぃーんっ!

光「……どうだっ! かっこいいだろっ!?」わぉーん♪

晶葉「うむ、実験は成功みたいだな!」

飛鳥「キミ達が凄い物を作った事は理解るよ。原理や機能、声は別としてね」

光「声はちゃんとお金を払って依頼した!」

晶葉「ふふふ、お陰でしばらく節制が必要になりそうだ……」グスン

飛鳥「自分たちで録音しよう、とは?」

晶葉 光「「思わなかった」」キッパリ

飛鳥「そうかい」

※参考画像
http://imgur.com/eX7BN2E.png


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1460102751


飛鳥「本題に入ろうか。そのベルトというトゥールは、何をどう使う道具なんだい?」

光「わぁ、発音綺麗だな!」

晶葉「単純明快だ! このトゥゥルは欲望を練り固めて作ったこのメダルの力を解放し、持ち主の頭・胴体・脚にその力を纏わせることができる!」

飛鳥「キミまで発音に拘らなくたっていいんだよ、晶葉」ボソッ

光「いいじゃないか飛鳥、発音が綺麗な晶葉はカッコいいんだからな!」フリフリ♪

晶葉「ふふふ、光は人をおだてすぎだ! ……へへん♪」

飛鳥「ボクの小声が、なぜ聞こえたんだい? ……いや、これがメダルの力、ということなんだね」

光「アタシの耳と鼻は犬並! 胴体も犬並だし、脚力も犬並だ!」

晶葉「今回はイヌ系メダルで統一しているからな。やろうと思えば他の物でも出来る! トラ三つとか!」

飛鳥「奇襲に成功しそうな名前になりそうだね」


飛鳥「それにしても、だよ。欲望だなんてモノを材料にして、身体に悪影響があったりしないのかい」

光「アタシの身体を使って、これから実験するんだ!」

飛鳥「賭けだね」

光「アタシはコーヒー淹れたりとか、片付けぐらいでしか、晶葉の役に立てないからな……こういう所で頑張んないと、隣にいられない……!」

飛鳥「そこまでは聞いてないんだけどな」

晶葉「そんなことはない。光のコーヒーは美味しいぞ?」

光「ほっ、本当か!? 仕事で会ったおじさんに教えて貰った淹れ方の真似っこなんだけど!」

晶葉「嘘を言う理由がない! ……まぁちょっとだけ苦いと思ったりするときもあるが……」

飛鳥「自分で砂糖を足せばいいんじゃないかな」

晶葉「光が作ったのが飲みたい」

飛鳥「知らないよ」


光「お菓子も一緒につければ丁度いいかな? クレープ、作ってみるぞ!」

晶葉「バナナにしてくれ!」

飛鳥「あ、ボクはイチゴで」

光「いっそ全部乗せだぜ! すぐに覚えてみせるからっ!」

飛鳥「ところで、そのコーヒーというのはどうやって淹れてるんだい」

光「まず豆を炒る! ミルで挽く! 淹れる!」

晶葉「ふむ……取り立てて目新しいところがあるとは思えないが……」

光「で、ここからがおじさんに教えて貰ったこと! フィルタからコーヒーが落ちてくのと同じ早さで『ポタ……ポタ……』てお湯を淹れる!」

晶葉「あれってそういう動作だったのか?」

光「ああ、そうだ!」

飛鳥「キミたちで完結しないで欲しいな。アレ、とは?」

晶葉「光が手をプルプル震えさせながらケトルを揺すってた」

飛鳥「禁断症状かな」


光「で、あとはコーヒーに柏手を打って一礼してから、茶筅でかき混ぜる!」

晶葉「『美味しいコーヒーになってください』『ありがとうございます』と、ぶつぶつ念じながらな」

飛鳥「危篤な光景だね」

光「飛鳥も飲むか?」

飛鳥「ブラックで」パスン

晶葉「指を鳴らすには乾燥が必要だそうだな」

光「よーし! じゃあ早速アタシがコーヒーと手を拭くためのハンカチをっ……ぐっ!?」ビクッ

飛鳥「光?」

光「ううぅぅ……うぅっ!?」がくがくがくがく!

晶葉「光! どうした!?」

飛鳥「……暴走か」


光「……わんっ、わぉおんっ♪」スリスリ

晶葉「よせ光! イヌメダルに意志を支配されるな!」ナデナデ

光「きゃうううん……♪ わふんっわふんっ♪」ぱたぱた

飛鳥「力は飲んでも飲まれるな、ということだね」

晶葉「このままでは、光の自我は完全にイヌのそれになってしまう! 現にほら首の下をこう撫でるとだな」

光「あふぅんっ、あふぅんっ♪」

晶葉「ほらもう人語を忘れてこんなに大喜びだ! 早く対処をしないと、光が!」ワシャワシャ

飛鳥「そうかい。コーヒーはボクが淹れるから、終わったら呼んで欲しい」

光 晶葉「「はーい」」


数日後

晶葉「とりあえずベルトを待機状態に戻したらふつうに解決した」

飛鳥「よかったね」

光「もうメダルの力になんて絶対に負けないっ!」キリッ

飛鳥「挑戦する意志は肯定するよ。挑むのならば、微かでも光はあるさ……」

晶葉「さて、前回の光の暴走は、同じメダルを使った『コンボ』状態になっていたのが問題だと判明した」

飛鳥「光のキャパシティを越えるエネルギィを投与され、心のままに動かされていた訳だ」

晶葉「と、いうことで、今度はメダルをそれぞれ別の色にした! 頭と胴体と脚、それぞれ別のメダルを徹夜で作った!」

光「アタシはたくさんコーヒーを淹れた!」

晶葉「それをクレープと一緒に飲んだ!」

飛鳥「二人ともお疲れさま。それにしても、随分自由が利くんだね。新しいメダルを作ったり」


晶葉「欲望の供給元は人間だからな。供給元の想像力さえあれば、どんなメダルだって作れる!」

光「流石だね、晶葉っ!」

晶葉「ふふふふふふ、さぁ光、使って見せてくれ!」

飛鳥「その会話、膝の上に座りながらする必要があるのかい?」

晶葉「無いな」

光「無いなぁ」

飛鳥「だろうね」


飛鳥「けど、先日暴走があったばかりなのに、よく再実験する気になったね」

光「ヒーローも科学者も、あきらめず何度だって挑戦するものなんだ!」b

晶葉「作り上げても壊して、また作って、何百回だって再挑戦を果たしてみせれば、天才は天才だろう!」

飛鳥「で、本音は?」

晶葉「光のあの眼が私を急かすんだ、晶葉、次は作って見せるんだ、と……」

飛鳥「欲望ばかり刺激されて思考停止してないかい、キミたちは」


光「まぁいいさっ! 見ててくれっ、アタシの変身ッ!」キン! キン! キン!

飛鳥「ところで、質問を一ついいかな」

晶葉「なんだ?」

飛鳥「そのメダルの欲望の原料……それはいったい誰のものなのかな」

晶葉「……飛鳥もメダル作りダイエットをしてみるか?」ゲッソリ

飛鳥「クレープの分は絞ってくれそうだ」

\ネコミミ! スクミズ! ニーソ! /

おわり

コラ見てたら出来た。依頼出す。

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