モバP「飛鳥と光?」 (25)



『映像の原則』

光「マジカルテット劇場版、面白かったな! 由愛ちゃんがミサイルを避けまくるところとか、ホントかっこよかった!」

飛鳥「『伝説の五秒』とほめそやされるに相応しい、いい映像だったよ。そういえば光は、ドラマの仕事を貰ったんだって?」

光「うん。メロドラマ何て初めてだけど、いい感じに仕上がったんだ。『アタシと仕事のどっちが大事なんだ! アタシは世界平和にしか興味無いぞ!』」

飛鳥「やれやれ、フられてしまったか」

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『矛盾』

飛鳥「ここに何でも貫ける矛と、何だって弾ける盾がある。さて、キミはどっちが勝つと思う?」

光「最後まで諦めなかったほうだな。飛鳥、覚悟!」グサーッ!

飛鳥「コタエが理解ったとき、ボクとキミのどっちが立っているのかな。守るだけでは勝てないから!」ガキィン!


『ジャコウの顔「』

光「メイドヒーローただいま参上!飛鳥、コーヒーが出来たよ!」コトッ

飛鳥「ン……いい香りだ、ボクにも飲めるよ。なんて豆だい?」

光「志希さんに貰った、コピ・ルアクって名前の豆だ!」ゴクッ

モバP「んむぅっ!?」ブー

訂正

顔「→香り


『六年後』

光「飛鳥!アタシたち、ついにハタチになったんだ!」

飛鳥「うう、酒は飲んでも飲まれてはいけないね。……光、そのビデオはなんだい?」

光「ふっふっふ、由里子さんから借りた、レーティングされてる特撮だよ! きっとVシネ以上の迫力だ!」

飛鳥「ふぅん、それは興味深いね。なになに、『超人サイバーZ』?」


『矛盾』

飛鳥「ここに何でも貫ける矛と、何だって弾ける盾がある。さて、キミはどっちが勝つと思う?」

光「最後まで諦めなかったほうだな。飛鳥、覚悟!」グサーッ!

飛鳥「コタエが理解ったとき、ボクとキミのどっちが立っているのかな。守るだけでは勝てないから!」ガキィン!

『警告』

光「今更だけど、穴あきタートルなんとかを買ったぞ!」

飛鳥「なんとかじゃなく、ネックだね。胸のスキマを何で埋めるんだい?」

光「カラータイマーとかはどうだ! 光って危険を知らせるんだ!」ピコーンッ

飛鳥「確かに一目で危険と理解るね」


『氷菓』

光「アイスがあるぞ飛鳥! アタシはレモンな!」サクッ

飛鳥「強い意志と熱情があれば、季節すら支配出来るんだね。棒に何か書いてあるみたいだけれど?」サクッ



アイスの棒「当た」



光「ホントだ……確かめてみる!」サクサクサクサクッ

飛鳥「そんなに急いて食べたら……」

光「あぁぁぅぁ、ふ、笛の音がする……アタシの良心回路がぁ……」ギンギン

飛鳥「だから言ったんだ。そうだ、棒は?」

アイスの棒「当たらなければどうということはない」

飛鳥「戦いはむなしい。キミのくれた教訓を、ボクは忘れないだろう……」グスン



『逃避』

飛鳥「ヒトは何をもってして自我を確定するのか。そう、ボクがボクである為に、失っちゃいけないものって何だろうね」

光「簡単に出る答えは無くて、辛くて苦しいかもだけど……その痛いって気持ちは、きっと糧になるはずだよ!」

飛鳥「キミは優しいね。……優し過ぎるよ」

愛海「宿題は口より手が先だよ?」カリカリモミモ

『誰もいない時空ひとり進化してく』

晶葉「出来たぞ、五億年ボタンだ!」

光「早速押すぞ! ……おお、沢山お金出た! ちょっと寄付してくる!」ダッ

飛鳥「どうしたんだい? ドナウのような顔色だよ」

晶葉「ドナウは青くないドブ川だぞ。 ……記憶を消す機能の回路が、ショートしているんだ……」

光「ただいま! 晶葉、もう一回押していいか!?」ポチポチポチポチ





『ボクらが目指したシンデレラ』


光「アタシって一人称は、乱暴な印象を与えやすいんだって……変えたほうがいいのかな」

飛鳥「選んだ道を信じたら、突き進めばいい。どうせなら、思い切ったものを使ってみたらどうだい?」

光「なるほど! じゃあ早速……我々はアタシによってヒーローを理解した」

凛「答えたらダメ!同化されるよ!」


『本番直前』

LIVE会場:控え室

飛鳥「ーー♪」

光「ーー♪……っし、決まった!」ドヤァ

飛鳥「ふぅ。もう一番、復習しないかい?」

光「大丈夫じゃないか?音のブレも無いし、リハするなら歌より振り付け優先だと思うけど」

飛鳥「ううん。ここの……三小節目に震えが残ってると思うんだ」

光「そうかなあ。同じところを六回は見直してるし……もしかして、不安なのか?」

飛鳥「そう見えるかい?」



光「大丈夫じゃないか?音のブレも無いし、リハするなら歌より振り付け優先だと思うけど」

飛鳥「ううん。ここの……三小節目に震えが残ってると思うんだ」

光「そうかなあ。同じところを六回は見直してるし……もしかして、不安なのか?」

飛鳥「そう見えるかい?」

光「肩に力入りすぎてるし、なんか疲れてる感じするから。違う?」

飛鳥「……隠せることじゃ、ないみたいだね」



光「やっぱりか」

飛鳥「ザラっとしたプレッシャーが、肌にまとわりついて……。ごめんね。直前になって竦むなんて、まだまだみたいだ」

光「大丈夫! フォローするし、努力は裏切らないんだっ!」タンタタンッ♪

飛鳥「上手上手。……キミは、直前に強いんだね」パチパチ

光「あり余ってるかも……難しい仕事ほどアタシがやんなきゃって、燃えるんだ!」タタンタンタンッ♪

飛鳥「光は強いね」

光「へへ。……でもさ」

飛鳥「でも?」

光「飛鳥にとって、アタシは頼りないか?」

飛鳥「それはまたどうして」

光「だって飛鳥の顔、まだ強ばってるもん。アタシじゃカバーしきれないって思われてるのかな、ってさ」


飛鳥「そうかな。……そうなの、かな」

光「むぅー……。なら、えいっ」ギュッ

飛鳥「えっ?」(ボクの手を握った?)

光「飛鳥は今、弱気になってる。だから、アタシの勇気を流し込むぞ!」

飛鳥「だからって、どうして握るんだい?」

光「手から流れるものだからだよ。……それに、手が震えたままじゃ、マイク持てないだろ?」

飛鳥(……本当だ。確かに震えてる)

飛鳥「ここまでしてくれるのかい?」

光「一緒に歌う相棒だろ? 震えがとれるまで握ってるからな!」

飛鳥「……じゃあ、もうしばらく甘えさせてもらうよ」ギュッ

光「勇気を感じるか?」

飛鳥「ああ、感じるよ」

飛鳥(暖かいな……)


………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………

飛鳥「もう大丈夫だよ。……ありがとうね」パッ

光「あっ。……震え、収まったみたいだな!」

飛鳥(……手を離したとき、名残惜しそうな顔をした? 気のせいかな)

飛鳥「まあね。キミはいいのかい?」

光「何が? 武者震いなら無いワケじゃないけど」

飛鳥「いや、これでは不平等だと思うんだ。ボクに何かやれることはないかな」

光「そう?」

飛鳥「今現在において、その認識は間違いだよ。ボクはキミに頼ったのだからね」

光「うーん……じゃあ、飛鳥を頼ったらフェアになるか?」


飛鳥「それは妙案だね」バッ

光「何で大の字になったんだ?」

飛鳥「甘えに来なさいのポーズ」

光「え?」

飛鳥「二回は言わないよ」

光「何処に甘えるんだそれ……?」


光「というかさ、何を甘えるの?」

飛鳥「キミとて木陰で休みたい時くらいあるだろう。ボクを木陰と思ってくれればいいのさ」

光「飛鳥が木陰かぁ」

飛鳥「うん」


光「…………」


飛鳥「…………」



ジリ…ジリ……



光「ーーよし。こうだっ」ピトッ

飛鳥「ストレートにハグかい」

光「木は登るものだろ? よくわかんないし、とりあえずこれだ!」

飛鳥「……ふふ。キミといると飽きないね。セカイにスカイブルーが加わるんだ」

光「何の話?」

飛鳥「光は面白いんだって言ったのさ」

光「それはよかった! もっと楽しませてみせるぞ!」

ガチャ

モバP「五分前だ! 二人とも、準備いいか!」

飛鳥「問題ないよ。光は?」

光「アタシを誰だと思ってるんだ? いつでもOKだよ!」

モバP「なら向かってくれ。ダッシュ!」

飛鳥 光 「了解!」


………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………

ガヤガヤガヤガヤ……

舞台裏


飛鳥「……やはり、いるね」ゾクッ

光「大丈夫! あれだけリハやったんだから、絶対に最高のパフォーマンスをやれるさ!」パァン

飛鳥「フィジカルに痛いのは勘弁して欲しいかな。この衣装、背中が薄いんだ」

光「えっ……あ、ごめん!元気づけようとしてつい!跡になってたりしないか!?」

飛鳥「問題ないさ。慌てる光を見れたのだから、トントンだよ」

光「えー……。いじわる飛鳥……」ムスー

飛鳥「ふふっ、ごめんね。そんなにスネないで欲しいな」

光「……じゃあ後でドリンクおごって」

飛鳥「喜んで。半分でいいかな? 全部は飲めないだろう」


飛鳥「喜んで。半分でいいかな? 全部は飲めないだろう」

光「まぁ、それなら……。あ、これが甘えるってこと?」

飛鳥「これはただの、補填の要求さ……フフッ……」

飛鳥(……正直、不安はゼロじゃない。けれど)

ニギニギ

飛鳥(握った手のぬくもりがある。手を伸ばせば、すぐに掴める。これは、ボクの勇気になる……)ニギニギ

スタッフ「ファイブカウントで入ってください。良いですね!」

光「モチ! 行くぞ飛鳥、ショウの時間だ!」

飛鳥「うん。ーーショウタイムといこう。派手にね」




スタッフ「五! 四! 三! 二! 一! ーーどうぞッ」

ギィィ……バンッ!

ワァァァァァァァァァァァァ!!!

おわり

リハビリでした。最後までありがとうございました。

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