男「ヤバイ、頭なでなでしたい症候群が発病した」(33)

男「やばいよやばいよ・・・・・。」

男「誰かの頭すんげーなでなでしたい・・・・・。」

男「でも、男は嫌だし、犬猫はもう散々なでたから飽きた。」

男「やっぱり女子高生だよな・・・・やるなら・・・・・・・。」

男「どうすれば女子高生の頭を撫でられるんだろう・・・。」

男「風俗・・・・いやいや待て待て、それは大人になってからだ!」

男「それに、金出してまで撫でてもおもしろくない・・・。」

男「普通の女子高生をなでなでしたい!」

男「早速作戦を練るとしようか・・・・。」

男「やはり・・・手短に同じクラスの女子に声をかけて・・・」

男「『頼む、なでなでさせてくれ!じゃなきゃ俺死んじゃう!』」

男「とりあえずこれで行ってみるか・・・・・・当たって砕けろだ!!」

放課後

男「なぁ、女1ぃ。ちょっとお願いしたいことがあるんだけどさ」

女1「お願い事?私にか?」

男「そうなんだ・・・ちょっと困ったことがあってな・・・・・。」

男「お前にしか頼めないことなんだ・・・・・。」

女1「そこまで真剣な悩み事なのか・・・・・とりあえず聞いてやるよ。」

男「そうか!?ありがたい・・・・・・その、さ・・・・・・・俺死ぬかも知れないんだ・・・・・」

女1「・・・・・・えっ?(話が一気に重くなったような気がするんですけどぉおおお!!)」

男「不治の病って言うか、延命治療はできるんだけど、その治療ができなくてさ・・・・・・。」

女1「そ、それと私が何の関係があるって言うのよ・・・・・・(なんかヤバイ話だよこれ絶対)」

男「た、頼む!頭をなでなでさせてくれ!!もう、悶え死にそうなんだ!!!」

女1「・・・・・・・・・・・・アホか。」

男「頼むよ、マジで!もう、女子高生の頭をなでなでしたいんだ!!」

男「そうしなきゃ無差別なでなでをしそうで・・・自分が怖いんだよっ!!」

女1「はぁ・・・・・仕方無いわね・・・・・・・・・。」

男「さ、させてくれるのか!?なでなでを!?」

女1「ほれ、これで我慢しろ。」

男「ぬい・・・ぐるみ・・・・・・・・」

男「そうじゃねーだろ!お前の頭を撫で回したいんだよ!!」

女1「そんな気持ち悪いことされてたまるか!もう私帰るからね。」

男「oh.....」

男「頼みやすいと思って、男勝りな女1に頼んだ俺がアホだった・・・・・」

男「っとなれば、大人しい子だ!」

男「おーい、女2~」

女2「えっ、どうしたの?男君。」

男「ちょっと頼みたいことがあってさ。急いでるんだ。いいかな?」

女2「う、うん・・・いいけど、どうしたの?」

男「(上からガツンといかなきゃな)頭を撫でさせてくれ。」

女2「えっえっえっ・・・・・・あ、頭を撫でる?私の頭を?」

男「あぁ、そうだ。頼む、お前にしかできないことなんだ。」

女2「どうしても・・・・っていうなら、いいけど・・・・・(こ、怖いよぉ)」

男「おぉ!!さすが女2!話しが早くて助かる!では早速、教室の隅で・・・・」

女2「う、うん・・・・・・・」

男「はぁ・・・・・はぁ・・・・・・・・・」

女2「うぅ・・・・(怖いけど我慢我慢・・・・・)」

男「はじめるぞぉ・・・はぁはぁ・・・・・」
なでなでなでなで
女2「や、やっぱりいやぁぁぁあああああ!!」ダダダダダダダ

男「あっ・・・・・・これじゃ俺、レイプ魔じゃねーか・・・・・・」ズーン

男2「お前さっきから何やってんだ?」

男「おっ、男2じゃねーか。まだ帰ってなかったのか。」

男2「あぁ、ちょっと先生から頼みごとされちまったからな。で、何やってんだ?」

男「女子高生の頭を・・・・・・・・」

男2「女子高生の頭を・・・・・・・?」

男「なでなでしたいんだ!」

男2「・・・・・・・・・(こいつ頭大丈夫か!?どう考えても無理だろ、彼女作る段階飛び越えてるし!)」

男2「(しかし、幼稚園時代からの親友・・・・無下にはできない・・・・・・・どうする、俺・・・・・・)」

男2「わかった・・・・・・ツテがある、協力しよう。」

男「ほ、本当か!!男2、お前のような友人がいてくれて俺は・・・・俺は・・・・・・(泣)」

男2「(こりゃ相当危ない奴になっちまったな・・・・・・)」

帰り道

男「で、ツテって何なんだ?」

男2「俺の・・・・・・・妹を使う。」

男「!?」

男「い、いいのか?お前は兄で、妹を溺愛してるでは無いか!」

男「そんな妹を俺に差し出して、俺が撫で回すのを見ていて心は痛まないのか!?」

男2「痛むさ!だがな・・・・お前の頼みとなれば話は別だ。」

男「いい奴だなぁ・・・・・ありがとう・・・・・・・サンキューベリーマッチ・・・・・・・・・。」

男2「で、ただ撫でたいだけなんだな?」

男「あぁ、そうとも!妹ちゃんの頭を撫でる。それ以上でもそれ以下でもない。」

男2「そうか・・・・なら問題ないだろう。」

男2「ほら、あがれよ。今だれもいねーから。妹もだけど。」

男「おじゃましゃーっす。中学以来か、なんにもかわんねーなお前ん家。」

男2「暗にボロいって言いたいのか?」

男「いやいやいや、そんなことは思ってないぜ!久しぶりだからポツリとだな・・・・」

男2「とりあえず俺の部屋で茶でも飲んで妹の帰りを待つぞ。部活はしてないからすぐ戻るはずだ」

男「お、おう!じゃあ待たせてもらおうか。」

男「こんにゃろー!!」カチカチカチカチ

男2「ふはははは、雷も食らえ!」カチカチカチカチ

男「そ、そんなばかな・・・・ってなんでマリカーやってんだよ!!」

男2「暇じゃん。」

男「いや、まぁ・・・・そうなんだけどさ・・・・・・・・。」

男2「そろそろかなぁ~」

ガチャッ

妹「ただいまー」

男2「おかえりー」

妹「ただいま。」

男「お久しぶり、妹ちゃん。お邪魔してまーっす。」

妹「男さん!お久しぶりですね、何年ぶりですか?」

男「2年ぶりくらいかな?」

男2「あぁ、そんなもんだ。」

妹「おにぃがいつもお世話になってます。」ぺこぺこ

男「いやいや畏まるフリする冗談はやめろって。」

妹「そういうツッコミは昔と同じですね。」あははは

妹「じゃあ、何も無いおにぃの部屋ですけどゆっくりしていって下さいね。」

男2「おい、待て妹。」

妹「何、おにぃ?なんか用?」

男2「ちょっと大事な話があるんだ、ここに座ってくれ。」

妹「ん?・・・・まぁいいけど。」ぽすっ

男2「大事な話というのは・・・・・」チラッ

男「俺のことなんだ。」

妹「へ?・・・・なんだか状況が飲み込めないんだけど。」

男2「実は男から、お前に頼みたいことがあるんだそうだ。とても大事なことだ。」

妹「私にできることなの?」

男「うん、妹ちゃん次第・・・・としか言えないけれど・・・・・」

妹「とりあえず話しだけでも聞かせてもらえます?男さん。」

男「わかった・・・・実は俺・・・・・撫でたいんだ。」

妹「撫でたい・・・・・んですか?」

男「あぁ・・・・妹ちゃんの頭を撫でたいんだ

妹「えっ・・・・・私の頭を撫でたいって・・・・」チラッ

男2「うんうん・・・・」コクコク

妹「とりあえず、理由を聴かせてもらえませんか?」

男「理由、という程のものじゃ無いんだが・・・・なんというか・・・・」

男「母性本能のようなもの、としか言いようが無いんだ。」

男「ただ、撫でたいんだ

男2「男はな、色んな奴に『撫でさせてくれ』と頼んでは断られ続けた。」

男2「そして無二の親友である俺が、一肌脱ぐことにした。」

男2「っというわけで、妹よ。男に頭を撫でさせるんだ。」

妹「ぼ、母性本能って・・・・・・・・。」

男「嫌ならいいんだ・・・・俺のただのわがままだ。断ってくれてもいい。」

男2「そんなことさせるか!俺の面子を潰す気か!妹、撫でさせてやってくれ!」

妹「そ、そう言われても・・・・おにぃ、とりあえず席外して。男さんとお話したい。」

男2「わかった。下の階でtv見てるから終わったら呼んでくれ。」

妹「うん。」

ガチャッ バタン

妹「そ、そんなに撫でたいんですか、男さん?」

男「うん。撫でたいんだ・・・・なんていうか、撫でていないと落ち着かないんだ。」

男「もう夢にまで出てくるようになっちゃって・・・・。」

男「今まで犬猫を撫でてきて、一回も嫌がられたことは無い!すごく嬉しそうにしていた!」

男「だから、撫でるのには自信がある!」ガッツポーズ

妹「2年という年月で、人はこうも変わってしまうんですねぇ・・・・」

男「若いからね。で、どう?何か交換条件でもいいけど・・・。」

妹「交換条件・・・ですか。」

男「あぁ、俺のできる範囲ならなんでも言うことを聞こう。」

妹「ん~、ちょっと考えます。待ってください。」

男「(あぁ~、早く妹ちゃんのツインテールの頭なでなでしたいなぁ)」

妹「・・・・すぐに決まりそうにありません。」

男「えっ?」

妹「とりあえず後回しということで、撫でていいですよ?」

男「い、いいの?本当にいいの?」

男「俺、結構大胆に撫でるから嫌になったらすぐ言ってね?」

妹「問題ありません。男さんのことは信用してますし。」

男「わ、わかった・・・・」そぉっ・・・・

ポスッ

妹「ふにっ」

男「(乗った!手が乗った!!全然違う、犬や猫とは全然違うぞ!!)」

男「動かすぞ?」

妹「は、はい・・・・」

な~でな~で

妹「ふにぃ・・・・・・(あぁ、なんか力が抜けていくぅ」

な~でなでなでなで

妹「気持ちいいですねぇ・・・・撫でられるのってぇ・・・・・」へにゃぁ

男「鍛えてるからな。」

妹「ん~、もっと寄って下さい・・・・」へにゃぁ

男「こ、こうか?」ずりずり

なでなで

妹「男さんって結構胸板あるんですねぇ・・・・」へにゃぁ

男「(も、もたれかかってくるのか!?)」

妹「気にせず続けてくださいぃ~気持ちいいのでぇ~」ふにゅぅ

男「あぁ、わかった。」

なでなでな~でなでなでな~でなでなで

妹「決めましたぁ・・・・さっきの交換条件・・・・・」

男「ん?言ってみて?」

妹「私とお付き合いしてもらえませんか?」

男「へっ?」

妹「男さんにできることとしては、可能範囲だと思うんですけどぉ~あっ、撫でるのやめないで下さい。」

男「あっ、あぁ・・・・でも俺なんかでいいのか?」

妹「はいぃ・・・・」へにゃぁ

ガチャッ!

男2「おいこら、男!!」

男「へ?」

男2「うちの妹に手ぇ出してんじゃねーぞこの野郎!!」

妹「違うのおにぃ!私は・・・私はずっと前から男さんのこと好きだったの!!」

男2「な、何言って・・・・」

男「そ、そうだったの・・・・?」

妹「・・・・・・」こくり

男2「・・・・・・・・詳しく、聞かせろ」

妹「わかった・・・・・。」

妹「あれは・・・・10年前・・・・・。」

妹「私達3人で、よく一緒に遊んでたよね。公園とか、裏山とかで・・・。」

男2「あぁ、そんなこともあったな。」

妹「それで、ある夏の日、裏山でかくれんぼした時に、私が行方不明になりかけたの、覚えてる?」

男2「あぁ、覚えてるとも。」

妹「その時だよ・・・・冷たい雨が降る中、私は小さな小屋の軒先で、雨宿りをしながら泣いてたの。」

妹「とっても心細くて・・・・それを男さんが見つけてくれた。」

妹「男さん、びしょびしょになって、顔も泥だらけで、足も擦り剥いてて・・・・・。」

妹「それで、男さんに申し訳ないって気持ちと心細さから男さんに泣きながら抱きついたの。」

妹「そしたら、男さんが頭を優しくなでてくれて『大丈夫だよ、心配しないで』って言ってくれたの。」

妹「私、とっても嬉しかった。その後も、行方不明になったことで、私を怒るお父さんやお母さんからも守ってくれた。」

妹「『この子は悪く無い。俺が全部悪い。』って言い張ってくれて・・・・・・。」

妹「私、そのときのこと・・・・・今の今まで忘れてたの。」

妹「だけど、男さんに撫でてもらって全部思い出した。」

妹「そして男さんのことが好きだったってことも一緒に・・・・・。」

男2「お、お前・・・・・。」

男「・・・・・・・・」

妹「男さん、私とお付き合いしてください!お願いします!」

男「・・・・・」

なでなで

妹「ふぇ・・・・?」

男「こちらこそ、よろしくね」にこっ


お わ り

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