ある日、シャロの家にて……



シャロ「ふはぁ〜、今日も仕事疲れたわね。もうクタクタよ」

シャロ「そういえば、私お金が欲しくて明日からフルール以外のお店でもバイトをするんだったわ」

シャロ「この街に新しく出来たコンビニなんだけと………はぁ、身が持つかしら」

シャロ「でもこれもお金を稼ぐためよ！頑張らなくちゃ！！」

シャロ「さてと、今日は疲れたし、さっさと寝ようかしらね」

シャロ「あ、でも寝る前にニュースくらいは観ておこうかしらね」


ﾎﾟﾁｯ

アナウンサー『続いてのニュースです。先ほど、「おそ松腐女子処刑法案」が可決されました』

シャロ「え、おそ松腐女子処刑法案ですって！？」

アナウンサー『この法案が可決されたことにより、総理大臣が先ほど記者会見を行いました』

総理大臣『ええ〜、おそ松腐女子とはおそ松さんというアニメの気持ち悪いオタクのことで、おそ松さんのグッズ欲しさに周囲の迷惑を考えず器物損害などの行為を平気で行う頭のおかしなまさに害虫のような存在であります』

シャロ「あぁ〜、確かそんなのがオタクの女の子達に人気だってのはなんとなく知ってるわ。でも、そこまで酷いんだ……」

総理大臣『そこで、そんな害虫達を駆除すべく、この法案が可決したことには大きな意味があるのです！ この国から一人でも多くのおそ松腐女子を消し去ることが平和へと繋がるのです』

アナウンサー『この法案の施行後、街中でおそ松腐女子と思しき人物を殺害したとしても、罪に問われることはありません』

シャロ「ええ！？ 正当防衛でもないのに人を殺しても罪にならないの！？」

アナウンサー『政府はより積極的に腐女子を排除すべく、今後世間の理解を深める狙いも兼ねて懸賞金を出す考えとの情報も入っています』

シャロ「ちょ、それって腐女子を一匹殺すごとにお金が貰えるってこと！？」

シャロ「はわわわ……それってフルールでバイトするより稼げるんじゃ………ッ！」

シャロ「って、何考えてるのよ私！ あぁーーーもう寝るわ！」

それから数日後、シャロちゃんはコンビニでバイトをしていました



店長「やあシャロちゃん、そろそろ仕事に慣れてきたかな？」

シャロ「あ、店長さん。はい、おかげさまで」

店長「それは良かった。ところでシャロちゃん、実はお願いがあるんだけど」

シャロ「はい、なんですか？」

店長「実は急用で今から出かけることになってね、数時間程シャロちゃん一人で店を任せたいんだけど大丈夫かな？」

シャロ「え、私一人でですか？」

店長「ああ、と言っても今の時間はお客さんも少ないし、なるべく早く戻るようにするから」

シャロ「わ、わかりました……」

店長「それじゃ、頼んだよ」

こうして、シャロちゃんは一人でコンビニの店番をすることになりました



シャロ「はぁ………まだ始めたばかりなのに、私一人で大丈夫かしら。まあ、今の時間は確かにお客さんも少ないし、なんとかなるかな」


ｳｨｰｰｰﾝ

シャロ「あ、いらっしゃいませ」

お客「……………」ｷｮﾛｷｮﾛ

シャロ(うわ、何よあの客……なんか変なキャラが描かれたダサいパーカー着てるけど、私と同い年くらいの女子高生かしらね？)

お客「……………」

ｶﾞｻﾞｺﾞｿ

シャロ(ちょ、商品棚を物色してるし！もうちょっと丁寧に漁りなさいよね、まったくもう！ 私の仕事が増えるじゃないの)

お客「これください」

シャロ「はい、いらっしゃいませ………って、え！？」

シャロ(何よこの客、一人で同じ商品を何個もカゴに入れてるわ！？ A○Bじゃないんだし………ってあれ？)

お客「ちょっと、早くしてくんない？」ｲﾗｲﾗ

シャロ「あ、はいただいま！」

シャロ(この商品、よく見るとこの間ニュースでやってたおそ松さんのグッズじゃないの！？ しかもこれ一人一つまでのだし、この客おそ松腐女子だわ！)

おそ松腐女子「ちょっと、何モタモタしてんのよ！」

シャロ「あの……お客様？」

おそ松腐女子「あ、何よ？」

シャロ「申し訳ありませんが、こちらの商品はお一人様一つまでもなっておりまして」

おそ松腐女子「はぁ？ 何だしそれ、別に今私以外客いないんだしいいじゃん！」

シャロ「いえ、そういう問題ではありません！ とにかく、こちらの商品は一つまでとなっておりますので」

おそ松腐女子「いや、意味わかんないし！ アンタじゃ話になんないから店長出せよ！！」

シャロ「店長は只今不在でして、私しかいません！」

おそ松腐女子「嘘ついてんじゃねーぞ、オラ！」

ｶﾞｼｯ！

シャロ「きゃッ、ちょ、何すんのよ！？」

おそ松腐女子「さっさと会計しなさいのね！！」ｸﾞｲｸﾞｲ

シャロ「痛ッ、もう……いい加減にしろーーー！！」


ﾊﾞｼｯ、ｽﾞﾄﾞｰｰｰﾝ！！

おそ松腐女子「ぐはぁ！」

ﾊﾞﾀﾝ


シャロ「え、ちょ………アンタしっかりしなさいよ」

おそ松腐女子「………………」
ﾁｰｰｰｰｰﾝ


シャロ「うわあぁぁぁーーーーーどどどどどどしうよう！？ 突き飛ばしたら頭を打って死なせてしまったわ！！」

シャロ「ヤバイ、これじゃ私殺人で捕まっちゃう！！……………って、あれ？」

シャロ「そういえば、おそ松腐女子処刑法ってのが出来て、おそ松腐女子は殺してもいいのよね？」

シャロ「つまり、私の行いは正当化されるわ！やったぁーーーーー！！！」

ｳｨｰｰｰﾝ

ココア「へえ〜、こんなところに新しくコンビニが出来たんだね」

リゼ「ちょうど喉が渇いたしね、何か飲み物でも買おうかな」

シャロ「あ、リゼ先輩にココア！」

ココア「あれシャロちゃん？どうしてこんなところに？」

リゼ「ここでもバイトをしているのか？」

シャロ「はい、最近ここでもバイトを始めたんですよ」

ココア「うわぁ！？ シャロちゃんの前におそ松さんのパーカー着た腐女子が倒れてるよ！！」

シャロ「ああそれ、レジで揉めてる時に突き飛ばして殺しちゃったのよね」

リゼ「な、なんだと！？」

シャロ「でも大丈夫！ おそ松腐女子処刑法案が成立したから問題ないわ
」ﾄﾞﾔｧ

リゼ「シャロ……？」

シャロ「はい、何ですか先輩？」

シャロ(ひょっとして、リゼ先輩に褒めてもらえるかな///)ﾜｸﾜｸ






リゼ「その法律………廃案になったぞ」

シャロ「………………えっ」

アナウンサー『続いてのニュースです。木組みの街で新しく出来たコンビニで殺人事件が起こり、アルバイト店員の女子高生が逮捕されました』

アナウンサー『調べによりますと、店員と客とがレジでもみ合いになっている最中、店員が客を突き飛ばしたらところ打ち所が悪く、客はその場で死亡したとのことです』

アナウンサー『女子高生は殺意を否定しており、また彼女の友人と語る人物や防犯カメラの映像から、客はおそ松腐女子だったとの情報もありますが、警察は事実関係を捜査しています』

アナウンサー『では続いてのニュースです。木組みの街に新しくオープンしたばかりの風俗店で、タレントの乙武洋匡さんが射殺され重体____』



シャロを救うべく、ココアやリゼたちはおそ松腐女子処刑法案の廃案取り消しやおそ松腐女子の危険性を訴える活動を起こしまたし。
廃案は、国会前で発狂したおそ松腐女子たちが毎日のようにデモを行い業を煮やした国側が仕方がなく下した判断でした。

ココア達は、シャロの無実を証明するために、今日もおそ松腐女子たちと戦っています。



END